´~"''‐- ､wi ;: ;::.;;'　　',:;;　:;: :::'': :,:;;　:;: ::　　　　　::.;;'' ;;:;: :::''
　　　 　 　｀ﾞ''ｰ-､,_' ;;::;: :::''::.;;'' ;;:;: :::''　::.;;'' ;;:;: :::''　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,っ -　－、
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::.;;'' ;;:;: :::''::.;;'' ;;:;: :::''::.;;'' ;'゛;;　　-￣　　＿ ―-ﾆ＿　　 ―＿　　―ニ-　　―　二

　　　 　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　／⌒　　⌒＼
　 　　　　／（ ●） 　（●）＼
　　　　／ ::::⌒（__人__）⌒:::: ＼
　　　　|　　　　　|r┬-|　　　　　|　　　　　やらない夫！
　　　　＼ 　　 　 `ー'´ 　 　 ／
　　　　　 >　　　　　　　　　<
　　　　　（　|　　　　　　　 / ）
　　　　　　`|　　　　　　　/'
　 　 　 　 　|　　(u)　　/
　　　　　　　ヽ　　ヽ／
　　　　　　　　>__ノ;:::......



　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　/_.ﾉヽ､__.　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(一）( ●） 　　|
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |（_人＿)　 　｜　　　　　（んー　来たな… ）
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 | ｀⌒ ´　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ　 　 　 　 ,ｲ
　　　　　　　　　　　　　　 　 ＿＿／⌒ ー‐　　　γ⌒ ､
　　　　　　　　　　　　　　 _{´　　 ⌒ヽ　 　 　 　 　 　 　 ∨
　　　　　　　　　 　 　 　 / ｀ー‐１ 　 }　　　　　　 　 ｉ　　 ∨
　 　 　 　 　 　 　 　 　 /　　　　 ゝ　'　　　　　 　 　 |i　 　 ∨
　　　　　　　　　 　 　 /　 　／ ―― ―‐―- ､　 　ハ　　　∨
　　　　　　　　　, － く＿_,ｲ　　　　　　 　 　 　 ヽ /　 _ﾄ　　⌒ｰ､
　　　　　　　 　 ､＿＿＿.ハ＿＿＿＿＿＿＿_／　 (__ .ｲ＿ｉ__ｉ__）

　　　　　 ,. ＜￣￣￣￣￣ ＞ ､　　　　　ｻｯ
　　　 ／　　　　　　　　　　　　 　 ヽ
　　 〈彡　　　　　　　　　　　　　　　 ﾄ､─ｰ- 、　　　　　いらっしゃいましたな。やる夫様
　　　{＼　　　　＼|＿　＼＞ー ､　　ﾘ　　　　 i
　　 人{　＞､,＿＿＿.＞､/三　ヾ＼ { 　 　 　ﾉ
　 /./　トミ;,_　　　　　　　Y/　　＼>ﾉ＞─- ´
　 V　/ /!　　￣￣　ゝ　 |　　　／　　 _
　　しr´'┴──----─''|　　ン｝＼-ヾ彡
　　　　　　　　　　　　　　ヾ、_＿＿ﾉー'''｀


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ノ　 ヽ､_ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／（●）　（●.）　＼　　　　　　 あら…
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　（__人＿,）　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| 　ｌ^l^lｎ ⌒ ´ 　　 　 　 |　　　　　これはやる夫が説明するまでもなかったかお
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ヽ 　 L　　 　 　 　 ,／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ゝ 　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ 　 /

　　　　　 ,. ＜￣￣￣￣￣ ＞ ､
　　　 ／　　　　　　　　　　　　 　 ヽ
　　 〈彡　　　　　　　　　　　　　　　 ﾄ､─ｰ- 、　　　　　やる夫様もお人が悪い。いかに接点のない兵卒でも
　　　{＼　　　　＼|＿　＼＞ー ､　　ﾘ　　　　 i
　　 人{　＞､,＿＿＿.＞､/三　ヾ＼ { 　 　 　ﾉ　　　　　毎日登城していれば気が付きもします
　 /./　トミ;,_　　　　　　　Y/　　＼>ﾉ＞─- ´
　 V　/ /!　　￣￣　ゝ　 |　　　／　　 _
　　しr´'┴──----─''|　　ン｝＼-ヾ彡
　　　　　　　　　　　　　　ヾ、_＿＿ﾉー'''｀



　 　　　　 ＿＿＿_
　　　　 ／_ノ 　 ヽ_＼
　 　 ／（ ●）　（ ●）＼
　 ／ ::::::⌒（__人__）⌒::::＼　　　　　黙っていたのは悪かったお。でも軽率に名乗るわけにもいかなかったし…
　 |　　　　　　 ￣　　　　　 |
　 ＼ 　 　 　 　　 　　 　 ／　　　　 やる夫も来たばっかりで、やらない夫がお城勤めとは知らなかったんだお。
　　/　　　　 　　 　 　 　 ＼

　　　　　 ,. ＜￣￣￣￣￣ ＞ ､
　　　 ／　　　　　　　　　　　　 　 ヽ
　　 〈彡　　　　　　　　　　　　　　　 ﾄ､─ｰ- 、　　　　　…気が付かなかったのはお互い様と。
　　　{＼　　　　＼|＿　＼＞ー ､　　ﾘ　　　　 i
　　 人{　＞､,＿＿＿.＞､/三　ヾ＼ { 　 　 　ﾉ
　 /./　トミ;,_　　　　　　　Y/　　＼>ﾉ＞─- ´
　 V　/ /!　　￣￣　ゝ　 |　　　／　　 _
　　しr´'┴──----─''|　　ン｝＼-ヾ彡
　　　　　　　　　　　　　　ヾ、_＿＿ﾉー'''｀



　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　 　 　 ／⌒　ー､＼
　　　 　 　 　 ／（ ●） 　（●）＼　　　　　　　　　　　そういうことだお。せめてやる夫が偶に出てきた時くらいは
.　　　　　　／::::::⌒（__人__）⌒::::::＼
　 ｃー､ 　 |　　　 　|r┬-/ ' 　 　 　|⌒,一っ　　　　　普段通りに話して欲しいと思ってるお
　,へ　λ　＼　　　 `ー‐' 　 　　 ／　入　 へ、
<<<／ヽ　 　 　 　　 　 　　　　　 　 　　/＼>>>

　　 ／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　 （ ー）（ー）
.　|　　　　 （__人__）　　　　　無茶をおっしゃる…と言いたいところだけどな
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　 |　　　　　　　ｎｌ^l^l
.　 ヽ　　　　　 |　　 ﾉ
　　 ヽ　　　　ヽ　く
　　　/　　　　　ヽ　＼



　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿
　　　　　　　　 　／　　　 　 ＼
　　　　　　　　／⌒　　 ⌒　　 ＼
　　　　　　 ／（● ）　（● ）　　　＼　　　　　ん？
　　　　　　 |　⌒（__人__）⌒　 　 　 |
　　　　　　　＼ 　 ｀⌒ ´　　　　　／
　　　　　　 　 /　　　　 　 　 　 　⌒ヽ

　　 ／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　 （ ●）（●）
.　|　u.　　 （__人__）　　　　　散々蹴り飛ばしておいて今更言うこともない
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　 |　　　　　　 　 }　　　　　 正直腹切らなきゃいかんかと思ってただろ
.　 ヽ　　　　　 　 }
　　 ヽ　　　　　ノ
　 　 i⌒＼ ,__(‐- ､
　 　 l ＼　巛ー─;＼
　　 　|　｀ヽ-‐ーく＿）
.　　　 |　　　　　　l

　 　 　　　＿＿＿_
　 　　　／_ノ　 ヽ、＼
　　　／（ ●） 　（●）.＼
　 ／　　　（__人__）　　u. ＼　　　　　　　　　　か、勘弁して欲しいお
　 |ｎi 7　　 ｀ ⌒´　　　　.　|ｎ
l^l | | ｌ ,/)　　　　　　U 　l^l.| | /）　　　　　　　そんなことで家臣に死なれたらやる夫の立場がなくなるお
', U ! ﾚ' /　　　　　　.　.　| U ﾚ'/／)
{　　　 〈　　　　　　　　　ﾉ　　　 ／
..i,　　 　."⊃　　　　ｒニ 　　　 /
　."'""⌒´　　　　　　　`''""''''



　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　|　　 　（ 一）（●）
　 　 　 　 　 |　　 　　（__人__）　　　　　立場ねえ…
　　　　　　　 |　　 　　 ｀ ⌒´ﾉ
　 　 　 　 　 ,|　　 　　　　　 }
　　　　 　 ／ ヽ　　　　　　 }
　　　　　く 　く ヽ　　　　 ノ
　　　　 　 ＼　`' 　　　 く
　　　　　　　 ヽ、　 　 　 |
　 　 　 　 　 　 | 　 　 　 |

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＿＿　　　　　　　　「なーに、城下の視察もやる夫の大事な仕事だお
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／　 　 　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　 ノ　　ヽ__　.　　　　　　気にすることないお」
　　　　　　　＿＿＿　　　　　　　　　　　　　　　 |（―）　（― ） l
　　　　　 ／　　　　 ＼　　　　　　　　　　　　　　l　（_人＿）　u.|
　　　　／　　　　　　 　＼　　　　 . 　 　 　 　 　 l 　 ｀⌒´　　　|　　　　　本当かよそれ…
　　 　/::::::　 　 　 　 　 　ヽ　　　　　　　　　　　　、　　　　　　/
　　 　|:::::　　　　　　 　　　i　　　　　　　　　　　　　＞　　　　 <　　　　　　頼むから俺の首飛ばないようにしてくれだろ
　　　 ヽ:::　　　 　　　 __／　　　　　　　　　　　　/　　　 　 　　l
　　　 /::::　　　　　　　　＼　　　　.　　　　　　　/　l　　,/　 /　.!
　　　 |:::　　　　　　　　 ＿）　　　　　　　　　　 (＿) 　(__ ノ　　|
　　　 |::::　　　　　　　　　i　　　　　　　　　　　 ／　／　　 ＿ノ
　　　 ＼___、_____　　ノ ＿）　　　　　　　　　　 !､＿!､＿_＿＿つ


　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥
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　━━…‥

　┏───────┓
　　　天正９年 11月　
　┗───────┛


　　　　　　　　　　 ／￣＼
　　　　 　 　 　 　 |　　　　|
　　　　　　　　　　 ＼＿／
　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　／ ￣ ￣　＼
　　　　　　　 ／　 ::＼:::／:: 　＼
　　　　　　／ 　.<●>::::::<●>　 ＼
　　　　　　|　　　　（__人__）　　 　　|
　　　　　　＼　　　 ｀ ⌒´　　　　／　　　　　そろそろ秋月が動き出すだろうとは思っていたが、筑後に出たか…
　　　　　　 /,,―　-ー　　､　,　-‐ ､
　　　　　 （　　　,　-‐　'"　　　　　 ）
　　　　　　 `;ー"　`　ー-ー　-ー'
　　　　　　　l　　　　　　　　　　　l


　　　　_」こ二二 二＿＿ ＿_⊥_
　　 ／;;;:;:;:;:;:;::::::.:.:.:.:.:.:.　　 　 　　 〉
　 /;;;;;;;:;:;::;:;.:.:.:.:.,．-── ‐‐─-<
　 ＼;;;;;;:;:;:;:;:., ィ:7::l:i .:.:.:.::::::.:.:.ヽ.:.:.＼
　　　`,n;;;;／.:.::/::::jiﾄ､ .:､.:.:::::::.:.l:::.:.l::.ヽ
　　　 ﾉ V　.:::/,,_/:ﾊﾄﾄ､ .:ヽ.:::.:::|.::::j::::/
　 rん7‐､）.:ノ::/ｲ二ﾆヽﾐ､ ィ二j:::/::/
. / o￣ ｀Vヽ::〈〈fでｿ`　　,rジｿ !;.::/　　　　　　　はい。筑後の問註所鑑景が秋月に寝返ったのですが…
/　　　 　.:.V 〉:::, ' ' ' '　 ｀ 　' ' /::/
　　 　　.:.:.::V.:::::ﾄ､　　～～ , ｲ::/　　　　　　　　 どうやら大友方の討伐軍が来ることは計算済みだったようなんです
　　　　.:.:.::::ハヾﾄん> -- ＜l/l/_
　　￣＼.:/:jこ{　　　,ｨ勺>.､ ヽこﾄ､
　　　　　〉.:::〉‐j 　 //^j}ﾄ､ j〉 1‐}::.＼ｰ- ､_
　　　 ／.:.:::::〉‐j　// /j}1 l」　 i ‐}:::::.:.＼:::::.:.ヽ
　 _／i.::::::1.::} ‐j　　　 j}1　　　| ‐}::::::::::.:.＼:::.:.
／.:.:i::|.:::::::|:::ヽﾝ､ 　　j}1!　　_ﾉ,ソ::::::::::::::::::::ヽ::
.:.::::::|::|:::::::::i::::::::`ー-- ─ イイ.:.:.:::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ┏━┓↑中国地方
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ┏━━━━━━━┓　　　┏┛凸┃
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ┏┛　 　 　 　 　 　 　 ┗┓┏┛門司（毛利氏）
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ┏┓　 　 ┏━┛　 　 　 　 　 　 　 　 　 ┗┛　　　┏┛
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ┏┛┗━━┛　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 凸小倉（秋月氏）
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ┏┛　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ┃
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ┃　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ┏┛
　　　　　　　　玄界灘　　　　　　　　　 　 　 　 ┏┛　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ┗┓
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ┃　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ┃
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ┃　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ┗┓
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ┃　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ┃
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ┏┛　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ┃
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ┃　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ┗
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┏┓┏━━┛　　　　　　巛巛巛
　 　 　 　 　 　 　 ┏┓　 　 　 ┗┛┗━┓　★立花山巛巛巛
　 　 　 　 　 ┏━┛┃　 　 　 　 　 　 　 ┃　　　　巛巛巛巛　　　　　乂（八木山峠）
　 　 　 　 　 ┃　 ×┗┓　 ┏┓博多港┃　　　　　　巛巛巛
　 　 ┏━━┛　 　 　 ┃　 ┗┛　 　 　 ┃　　　　　　　巛巛巛巛
　 　 ┗━┓　 　 　 　 ┗━━━━━━┛　　　　　　　 巛巛巛巛
　 　 　 　 ┗━┓　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　★宝満巛巛巛
　 　 　 　 ┏━┛　　　　巛×巛巛巛　 　　　　　　　★岩屋巛巛巛巛
　 ┏━━┛　　　　　　　巛巛巛巛×巛巛巛巛　　　　　　巛巛巛巛　　　凸古処山城（秋月氏）
┏┛　　　　　　　　　　　　巛巛巛巛巛巛巛巛巛巛　　　　巛巛巛
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　凸
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　勝尾城（筑紫氏）


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ┌───┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ┌───┘　 　 　 └───
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌─┘　　　　　　　　　　　　★豊後大友軍（救援要請！）
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ┌┘　　　　　　　　　　　　　　　凸井上城
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ┌─┘　　　　　　　　　　　　　　　　　（寝返り）
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ┌┘
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ┌┘（←筑後川）
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ┌┘
　　　　　　　　　　　　┏┓　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　┃┗┓　 　 │
　　　　 　 　 　 　 .┏┛　 ┗━━┴┓
　　　　 　 　 .┏━┛　 　 　 　 　 　 ┃
　　　　 .┏━┛　　　有明海.　　　　┗┓

　　 　 　 　／::::::.:.:.:.:.　　　 　 　 　 　 　 |
　 　 　 　./:::::::::::::::::.:.:., ．-────‐-､|
　　 　 　〈:::::::::::.:.:,r'"´　　_ 　　-─‐─‐-L＿
　　　　　 ヽ::::.:／ ,　-'"´　　　　　 　 　 　　 　＼
　　　　　　 Vr'´.:::::::::::::.:.:., 　　- ─‐──‐‐- ､/
　 　 　 　／.::::::::.:.:.:.:., ィ:7::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.､:::.:.<
　　　　　 ＼.::::::::::,ィ.:.:/:/::ヽ:::::､:::::::::::::::.､:.:.:.ヽ:.:.＼
　　　　　　　＼,::ｲ::|::/:/.::::::ﾄ､:::ヽﾄ､::::::::::i::l:::::|:::.:.i::|　　　　　　　井上城討伐軍を率いる朽網（くたみ）殿は、
　　　　　 　 　 i.::i:::|/ー-､/　＼::.＼｀＞ -‐'':|:::.:.|::|　　　　　　　井上城の城兵と、救援に現れた秋月勢に挟まれました。
　 　 　 　 　　 |:::|:::!/:::::''ｰ==z､　ヾ:､´,､-=ｭ!::!::::::l/　 r‐ ､
　　　　　　　　 l:､!::ﾄ､::〈ヾ_ﾄｯﾂ　　　 〈じｿ7l/:::/:/　　! 　 |　　　ひとまず筑後川まで退いて援軍を要請しています。
　 　 　 　 　 　 !::ヽ:::｀:､. , , ,　 　 ′ , , , , /.:/:/　　/　　 !
　　　　　　　　　ヽ.::ヽ:::.＼　 　 r ┐　 　 /:,:::ｲ　　/　　 /
　　　　　　　 　 　 ＼ﾄ､:::::: .､　 ー′ , イ:::/l仁ﾆ7　　 /⌒ヽ
　　　　　　　　　　　　　＼Nﾄ＞ ｰ‐<'´￣17.:.:.:ノ　　 ,ｲ!　　ﾉ⌒!
　　　　　　　　　　　　　　_ノｲ厂　 　(´￣ ｀ー'　　　ｲソ　 /　 /ヽ
　　　　　　　　　 　 　 ／ｲ夊刄　　　｀ゝ─-､ 　　　> -‐< _ノ　/
　　　　　　　　　　　,ｲ7!ノﾈ;l/;/　　/ｿ.:.:.:.:〈/　「ヽ￣｀ﾆ　　 >､/ヽ
　　　 　 　 　 　 　/ﾉj 〉;/,};;;/　　/j}.:.:::::::::::i　　＼｀Tにｺソ´`Y^7
　　　　　　　　　 /.ﾉj./;/j} |;;|　 ,/ｿ'.:.:.:::::::::::|　　　 ＼｡〉仁ここソ
　 　 　 　 　 　 /::ﾉj l;/ j}　!」　/j}.:.:::::::::::::::::| __＿, イﾆﾆ7'´￣
　　　 　 　 　 ,ｲ:〈/ 　 _ｊ}　 , イｿ'.:.::::::::::::::::::j　/.:.:::::::.:.:.|



　　　　　　　　 ／￣＼
　　　　　　　　|　　　 　|
　　　　 　　 　 ＼＿／
　　　　　　　　　＿|＿__
　　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　 ／　　::＼:::::::／::＼
　　　　／　 　 <●>::::::<●> ＼
　　 　 |　　 　 　 （__人__）　　　|　　　　　　　秋月の小倅め　策を弄しおって…
　 　 　 ＼　 　 　 ` ⌒ ´　　,／
.　　　 　 /⌒～"￣,￣￣〆⌒,ﾆつ　　　　　では急ぎ援軍を出そう。今回も岩屋城と合同で出兵するぞ
　　　 　 |　　,＿_＿ﾞ＿__､rヾｲｿ⊃
　　　　　| 　 　 　 　 　 　｀l￣
.　　　 　 |　　　　　　　　　 |

　　　　　　　　　　　　＿　　__Y⌒V⌒ヽ
　　　　　　　 　 ／￣｀ヽ　}⌒＞-＜ ＿
　　　　　　 　 ﾉ｀ヽ　丶　 rく { r宀辷メハ
　　　　　　 ,ｲ >＜ ＼　＼)_八_}rく込り{ｲ
　　　　　　ﾊ:/　　　｀　＜　 ／}＝气イﾉ乂
　　　　　　!彳　 ＿　　　　｀≦://: }＞乂
　　　　　.八ﾑ ´￣｀　　　'´￣　j: : {ｘﾚく
　　　　　　　 i z彡ミ　　　 ＞=ミxミ=彡
　　　　　　　 '.{{ r;う}　　　 { r;心》　⌒ヽ
　　　　　　　　i ,,ゞﾝ ,　　　　ゞイ　　　ｲ/
.　　　　　　　八　　　　　　　' ' '　／-＝＜　　　　　岩屋城の方から南下しますか？
　　　　　　　　　　､　 °　　　 rく≦＝ミ
　　　　　　　　　　　ﾐ:､＝彡　〈＝ミ ､ｰく
　　　　　　　　　　　 }ｲ:,.仁ﾊ /￣｀ヽソ⌒ヽ
　　　　　　　　　　　 ∨: :./ ﾑ＝ミ彡'
　　　　　　　　　　　　八〈/りゞ＝ﾐ{
　　　　　　　　　　　　　 ∨了∨/ノ i
　　　　　　　　　　 　 　 //r∧:∨　∧
　　　　　　　　　　　　　{/.::::::::} :.!　　∧



　　　　　　　　　／￣＼
　　　　 　 　 　 |　　　　|
　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　／￣￣￣ ＼
　　　　　 ／　　 ::＼:::／::::＼
　　　　／　　 <●>::::::<●>　＼　　　　　いや、山越えで秋月の後方に出て撹乱するんじゃ
　　　　|　　　　　（__人__）　 　　|
　　　　＼　　　　 ｀ ⌒´　　　／　　　　　遠征している秋月軍をこちらに引きつける
　　　　　 ￣（⌒`::::　　⌒ヽ
　　　　　　　 ヽ:::: ~~⌒γ⌒）
　　　　　　　　 ヽー―'^ー-'
　　　　　　　　　 〉　　 　│

　┏─────┓
　　　秋月陣営
　┗─────┛

　　　　　　.　　　 　 / 二ム　　＼二ニ＝=　　 ｀ヽ、 丶 ｀ヽ
　　　　　　　　　 　 {　{ ｛　 ヽ＼　＼ー-=ニミ　　　＼　＼
　　　　　　　　　　 ハ ∨ 、　 ｀　 　 ＼　　　｀丶　　 ハ　ハヽ
　　　　　　.　　　　 /∧ Ｖ{`ト=ﾆ二　　　　　　　　＼ 　 ∨　トミ
　　　　　　　　　　 ' '　 ＼ヽ　　　　 　 ￣二ニ＝=ミヽ　 }　｜　｀ヽ
　　　　　　.　　 　 !∧　 V `ト　.　　　 ｀ヽ.＿＿__　__二ヽ 　 ﾄ､
　　　　　　　　　　ｉ　iﾊ　 Ｖ　　＼｀ヽ　 　 ＼ィ::「｀ヽjﾘ .:f´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　.　　 　 !　iハ　、 　 　 ＼　 ､＿___ゞ′ 〃.::::|　　道雪は援軍に来るだろうね。だけど・・・
　　　　　　.　　 　 ｉ　i 八　＼　　　　ヽ　＼　 ヽ／.::::::::::|　　来ると分かっているものに備えるのはそう難しいことじゃない。
　　　　　　　　 　 ∧ﾊ　 ＼　ヽ　二ﾆ=‐＜⌒.::::::::::::::::::::|
　　　　　　　 　 　 八 ヽ 　 ＼ Ｖ{:::厂｀V７.::::::::::::::::::::::::::|　　道雪が出張ってくる前に決着をつける！
　　　　　　　 　 　 　 ヽ　｝ﾄ､　＼ゞ　ノ〈 ':::::::::::::::::::::::::::::乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ
　　　　　　　　　　　　　Ｖ人 ヽ　 ＼´　 ヽ:::::｀::::::::::::::::::::::::::::::::::::／::
　　　　　　.　　　 　 　 イ＼ﾊ ｊヽ丁｀ヽ　　　　　＿_:::::::::::::::::::／::::::::
　　　　　　　　　　　　 丿　 ヽ八八人　　 　　く__／｀ヽ:::::::, ':::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　 }ハハヽ＼　 　 ＿＿_ く:::::/　: :::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　ﾉ　j　＞'"´　 　 .:::丿 ∨　　: : :::::::::
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |　 　 .:-‐=＜ _＿」　　　: : ::::::
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／⌒ヽ .:{　　/ 　 　 ::|　　　　　: ::


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　　　この言葉通り、秋月は朽網率いる井上城討伐軍を速攻で退却に追い込み
　　　反転して今度は戸次/高橋勢に対した。

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　､
　　　　　　＿_ｰ-=＝＝‐ｰｰ''""`ヽ､___ iヽ、　､
　　　　　　＼;;;`ｰ--＞;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;＼;i;;;;;ヽ　;｝
　　　＜二ニゝ;;;;;;;;;;;＼;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;＼;;;;;;;;;;;;;∨i　,
　　　　 ＼ヾ=＝＜￣`;;｀￣＞､;;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;;;;;;;i/i
　　　　　ヾﾍ;￣￣`::::ヾ:::::::::::::::::＼;＼;;;;;;｝;;;;;;;;;;;;;;;;ﾚ
　　　　　　!::::ﾍヘ::::::::/ `7;ヘ､::::::::::::::::ヽﾉ;ﾚノ／ノ;i　　　　　　おいおい、嬉しくて涙出そうな報告だぞ。
　　　　　　!;ヾ;;ヾ＼;/　 /;/　 `ゝ､::::::::::iｿ:::::::::::::ｿﾉ
　　　　　　 !;;ヘ＞"　　 !;!　　 //　＼;/ﾍ"ヾ:::::/′　　　　　　朽網殿は被害を出しながらも無事に撤退されたそうだ。
　　　　　　 :i ゞY　ｰ-､,_|!　 　 !;i　　　　i;:〉　!;;i′
　　　　　　人｛　　___.,,,,≧ｔｒｭ､_i;! 　 　_,i/,,､ﾉ!;!
　 　 _,､＝クﾄし、　｀ゼﾂﾞ¨` 　￤　≦ｆｾｭ7 i/　　　　　　　　　だがそれは、俺達が秋月領内で孤立したってことを意味してる
　　.三ソ'ｌ:.:.:.:!! :i 　 　 　 　 　 　 i 　 　 /__＿　_
　　.二.:.:.:i.:.:.:.||八　　　　　　 　 　i　　 /　 `ヽ:.:.:.｀＞....、
　　ヽ_∧.:.:!.:.:.:.:.､ﾍ　　　　　　　 ''′ ,ｲ:.:.:.:.:.:.:.ヽ.:.:.:.:.:.ヽ:.:.＞.、
　　,_:.:.:∧.:.:ヽ.:.:.:.:.:.ﾍ 　 ´　￣ ﾞ　／⌒i:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.!:.:.:.:.:.:i
　　 ｀'┤:i.:.:.:.:ヽ.:.:.:.:.:.:.ヽ　　´　／ｿ.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.:.:.:.:.:!.:.:.:.:.:.:!
　　.:.:.:.:i :ﾄ;;;;;;;;;;;;;;ヽヘ二｀ｰ-..タ∧;;;;;;;;ﾉ:.:.:.:.:.:.:.ﾉ:.:.:.:.:.:.:!:.:.:.:.:.:.i!
　　:'ｰ､_i ヽ;;;;;;;;;;;;／ﾞ＼i i／ヘ;;;;;;;;;;入。:.:.:.:／:.:.:.:.:.:.:ノ:.:.:.:.:.:.:.i!
　　:.:.:/:.:/ヾヽ;;;;;;!;;;;;;;;ヽ /;;;;;;ｿ,-'"_ノ;;;o`:´:.:.:.:.:.:.:／:.:.:.:.:.:.:.:/:.!
　　:.:/:.:/;;;;;;;`;ｰ-..､ ヽ;;! !/ ,--ｰ";;;;;;;;;;;〉､:.:.:.:.:／:.:.:.:.:.:.:.／:.:.:.!、

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ┏┛　 　 　 　 　 　 　 ┗┓┏┛門司（毛利氏）
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ┏┓　 　 ┏━┛　 　 　 　 　 　 　 　 　 ┗┛　　　┏┛
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ┏┛┗━━┛　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 凸小倉（秋月氏）
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ┏┛　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ┃
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　　　　　　　　玄界灘　　　　　　　　　 　 　 　 ┏┛　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ┗┓
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　 　 ┏━━┛　 　 　 ┃　 ┗┛　 　 　 ┃　　　　　　　巛巛巛巛
　 　 ┗━┓　 　 　 　 ┗━━━━━━┛　　　　　　　 巛巛巛巛　　　　　▼筑前大友軍：現在位置
　 　 　 　 ┗━┓　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　★宝満巛巛巛
　 　 　 　 ┏━┛　　　　巛×巛巛巛　 　　　　　　　★岩屋巛巛巛巛
　 ┏━━┛　　　　　　　巛巛巛巛×巛巛巛巛　　　　　　巛巛巛巛　　　凸古処山城（秋月氏）
┏┛　　　　　　　　　　　　巛巛巛巛巛巛巛巛巛巛　　　　巛巛巛
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　凸
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　勝尾城（筑紫氏）


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　　　　　 ／　　　　 .　-‐.:::::::::::::.:.:.‐-....､ /
　　　　　 ＼ 　 ,. '´ .::::::l:l:::i:::::::､:､:::::::::::::く
　　　　　 　 .`y'　.:.:.:.:::::|:|:::|＼::.＼ヽヽ:､:::.＼
　 　 　 　 　 ,′.:.:i.:.:.:::::|:|‐i一'＼::ﾄ､|::|::l::::::::|
　　　　 　 　 l:l:::::::l::::::::::|::r==ｭ､ 　｀十Nl:::;:/!
　　　　 　 　 |:l:::::::l::i:::::::N辷ソ　 　,tfｿ////　　　　これは結果的に…だけど
　　　　 　 　 |ﾊ::::::l::l:::::::| ' ' ' ' 　 ､ ﾞﾞ｀ﾚｲ::|
　　　　　　 　 　｀`l::l:::::::|､　　　 - 　 ﾉ::::ﾊl　　 　　 僕たちが秋月領内に深く釣り込まれた形になってしまったね
　 　 　 　 　 　 　 l∧:::::|:.＼_＿ ,. イ::::/
　　　　　 　 　 ,. rryム:::L＿_ 」_.　 |::/
　　 　 　 　 　/.:.:`ヽい';| 　 ,.ｨ介:､ |/`ヽ
　　　　　　　/.:.:::::.:. }1f　　///八ﾄﾄ､ f{:::.',

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿
　　　　　　　　　　 　 ／　　　 　 ＼
　　　　　　　　　　 ／_ノ　　 ヽ_　　 ＼
　　　　　　　 　 ／（● ）　（● ）　　　ヽ　　　　　みんなは何度か来たことがあるみたいだけど
　 　 　 　 　 　 |　　 （__人__）　 　 　 　 |
　　　　　　　　　＼ 　 ｀⌒ ´　　　　　／　　　　　やる夫にとってはここはもう見たことのない土地だお…
　　 　 　 　 　 　 /　　　　 　 　 　 　 ＼



　　　　　　 ,＞'　 　 　 　 　,ﾍ　　 ｒ' |　 じ'、
　　　　　／　　　　 　 　 ／　 ' ,　 { |＿｛薔｝
　　　　　　　　 　 　／／　　　　 Vr |;;;;;;;,》从
　　　　 　 .,'　　 ／／　　　 　 　　∨{／｛薇｝
　　　　 　/ 　／／　　　 、　　　　 ｝く i　./|;;;|
　 ≧=<_/ イ , '　　　　　　ヽ、　　/　 ﾕｙｒ└'
. / ,へ V厂て　 　 　 ,ゝ亠,ﾐ　　/ ／
〈　{　 '　　／　 　 　 '　 /wｼゝ/／
代　V.　 （　　 　 　 　Vﾐ/ 　 {
ノ人__)　　＼　 　 　 　 ￣ 　 ∨=-、
￣￣,ﾍ 　　 　 　 　 　 　 　 　 〉　 }}　　　　　　　　撤収を急いだほうがいいかしら
　 　 {　 、　 　 　 　 　 　 　 ／　 ノ
＿＿ゝ　｀　 　 　 　 　 ￣ノ
三彡'.　 　,ト 、　　　　, 彳
、　￣了二〉　 ゛=="´　　　
..＼　　{Viﾍ
.　　＼_〉 ト|
　　 　 ヽ上i
　　　 　 ｝ __}
　　　　 /彡i

　　　　　　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　　　　　（　 ´Д｀）　 ,-っ
　　　　　　　　　　／⌒ヽ/　　 / _）　　　　申し上げます！
　　　　　　　　 　/　　 ＼＼／／
　　　　　　　 　 /　　　 /.＼／　　　　　　お館様　兵がこちらに迫っております！
　　　　　　　　 /　　　∧_二つ
　　　　　　 　 /　　　/
　　　　　　　 /　　　 ＼
　　　　　　　/　 /~＼　＼
　　　　　　 /　 /　　　>　 ）
　　　　　／　ノ　 　 /　／
　　　　/　／ 　 .　 / ./
　　　 / ./　　　　 （　ヽ､
　　 （　 _)　　　　　 ＼__つ



　　　　　　　　　　 ／￣＼
　　　　 　 　 　 　 |　　　　|
　　　　　　　　　　 ＼＿／
　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　／ ￣ ￣　＼
　　　　　　　 ／　 ::＼:::／:: 　＼
　　　　　　／ 　.<◯>::::::<◯>　 ＼
　　　　　　|　　　　（__人__）　　 　　|　　　　　　　何！早すぎる　どこの兵だ
　　　　　　＼　　　 ｀ ⌒´　　　　／
　　　　　　 /,,―　-ー　　､　,　-‐ ､
　　　　　 （　　　,　-‐　'"　　　　　 ）
　　　　　　 `;ー"　`　ー-ー　-ー'
　　　　　　　l　　　　　　　　　　　l

　　　　　　　　　　　∧＿∧
　　　　　　　　　　 （ 　´Д｀）　　　ﾋﾞｼｯ
　　　　　　　　　＿／　　⌒ヽ　 (⌒)　　 　 　 　 あれは高橋の旗…
　　　 　　 ⊂二　/　　　 へ　 ﾉ ~.ﾚ-r┐
　 　 　　　　　　/　 　 /　 ヽノ__　|　.|　ﾄ､　　　　小倉の兵かと見えまする！
　　　 　　＿ ＿ﾚ　　 /〈￣ 　　｀-Lλ_ﾚ
　　　　/　　　＿＿ノ　　￣｀ー‐---‐′
　　　　ヽ　＜　 |　｜
　　　　　＼ ＼ ｜　⌒―⌒)
　　　　　　ノ　 ）　￣￣ ヽ (
　　　　　(＿／　　　　　⊂ﾉ


　┏─────────────────────────────────────────┓

　　　「小倉の高橋」とは…
　　　元はかつて宝満城で謀反を起こした「高橋」である。家督の座にあったのは高橋鑑種だ。

　　　だが謀反は失敗し、鑑種は降伏後に追放処分となって毛利を頼った。
　　　そして彼は毛利の影響下で小倉城主に収まった後、「秋月種実の弟（元種）」を養子に迎えていた。

　　　つまり旗は「高橋」でも、この小倉勢の実態はバリバリの秋月兵なのである。

　┗─────────────────────────────────────────┛

　 　 　　　＿＿＿_
　 　　　／ノ 　 ヽ､_＼
　　　／（ ○）}liil{（○）＼
　 ／　　　 （__人__）　　　＼　　　　　まぎらわしいお！
　 |　　　ヽ　|!!il|!|!l|　/　　　|
　 ＼　　　　|ｪｪｪｪ| 　 　 ／
　　 /　　　　 　 　 　 　 ＼



　　　　　　　　　　　　　 ,､ ＿_／
　　　　　　　 　 　 　 >x,へ_　 (ﾞ⌒）　　＿　　ｶﾞｰﾝ
　　　　　　　　 　 　 ,iｨ -'　└-ヾ<!　　 ／
　　　　　 　 　 　 _iﾆ|!iﾞ○ 　 ○' ト､ 　 ＼
　　　　　　　　　´　,ｒゝ　「 ￣!　 ﾉ_｀ヽ. ￣　　　　　なんで小倉の兵がこんなところまで来てるかしらー！
　　　　 　 　 　 　 ,≧|＞!　　|＜≦
　　 　 　 　 　 　 ,へﾉ　└‐.┘}　ﾚ'｀ヽ
　　　　　　　　／　ｲ＾y' .≧≦´ ヽ｀ヽ　＼
　　　　　　　　>､　 !,/　／　＼　 ＼.l___,.ィ
　 　 　 　 　 （__ﾉ"７,／　　　　｀ヽ.　ﾏ（___)
　　　　　 　 　 　 ,{'´　　 　 l　　 　 ｀ヾ､
　　　 　 　 　 　 （　　 　 　 |　　　　　 ﾉ
　　　　　　　　　 ＜　　　,.ノ｀ﾞゝ　 　 ＞
　　　　　　　　　　 'ｲ⌒i¨｀ 　 ｀ｰﾏ-ﾍ
　　　　　　 　 　 　 |　 .|　　　　　 V　〉、
　　　　　　　 　 　 /￣{　　　　 　 〈´　ﾊ
　　　　 　 　 　 　 |三|′　　　　　 |三ﾆ|
　　　　　　　　　　 ￣´　　 　 　 　 ｀￣´

　┏─────────────────────────────────────────┓

　　　実はこの小倉勢は、朽網率いる大友家の井上城討伐軍に対する「切り札」として
　　　筑後川での「原鶴の合戦（討伐軍が敗走した戦い）」に投入された兵である。

　　　日に夜を継いで筑後まで駆けつけた兵達が、また取って返してやる夫達に追いついていた

　┗─────────────────────────────────────────┛

　　　　　　　　　　 ／￣＼
　　　　 　 　 　 　 |　　　　|
　　　　　　　　　　 ＼＿／
　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　／ ￣ ￣　＼
　　　　　　　 ／　 ::＼:::／:: 　＼
　　　　　　／ 　.<◯>::::::<◯>　 ＼　　　　　　　 ううむ・・・　これは恐らく秋月本体も近くまで来ているはず
　　　　　　|　　　　（__人__）　　 　　|
　　　　　　＼　　　 ｀ ⌒´　　　　／　 　 　 　 　 ここで迎え撃っては囲まれる　八木山峠まで退け！
　　　　　　 /,,―　-ー　　､　,　-‐ ､
　　　　　 （　　　,　-‐　'"　　　　　 ）
　　　　　　 `;ー"　`　ー-ー　-ー'
　　　　　　　l　　　　　　　　　　　l

　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥
　━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥
　━━━━━━━━…‥
　━━…

　┏─────┓
　　　八木山峠
　┗─────┛





　";''-,、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,,-'''''""
　;;;;;;;;;; "ﾞ'i ―,,-,ｪ , ,,, _ _　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,､'　　　　"
　;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;i;i;i;;l::l::.l..ｌ .l..l 代― -　ｨ　- ､,_　　　　　　,..､‐'''"'''－-―''"￣''―､ ／　　　"''
　;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;l;l::l::l::.l..ｌ .l..l.:ｌ:|ll l l l　l　ｌ ｌ ｌ ｌ.ｌｌ|"ｪｪ''ｪｪ-ｪｪ-、　;　;:　　;;　　　 ,,､‐'　　"~
　;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::;:;:;:;;:;:::;::;:;:;;:;"､;:::::..................　."､　. 　 . ....:::::、　　 　;;　　_,､‐"　　''　　　　　　"
　''''――----- ､､､､､....,,,,,,,,,,,＿＿　.......　...　..　.　.. : :::: :　.　:.: ,,..､-'"　　　""'　"
　　　""　ﾞﾞ　　;;　;;　　　　、　; 　　　￣,ﾆ ＝ ‐ '''　　　,':':'::':':ii　::　:　:　　:　.　:　::　　:　　　::
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /:':':':':':':':':'ｌｌ　:::::　:::　　::::::　:　:::::　::　::::
　　　　　　　　　　　　　 　 　　　 　 　 　 　 　　　 /:':':':':':':':':':':ｌｌ ::::　::: :　::::　::　::::　::　:::::　::　::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 /:':':':':':':':':':':': ｌｌ　::::　:::　::　::::::::::::　:::::　:　　::::::　::

　┏─────┓
　　　秋月陣営
　┗─────┛


　　　　　 人|　　 ゝ　　　ﾍヽ､_　`ﾞ''‐= ,,,＿＿　　　　　 ヽ､　 |　　ﾍ
　　　　 ./ | |∨　　`ゝ､　　＼ ｀¨''''ー―‐'''"´　　 ﾍ　　　 ヽ | ＼　∧
　　　 ノ／|.|ﾞ､lヽ　　 ＼＞､,,　ヽ､　＼　　　＼　＼　＼　　 リ､　ヽ　.ﾍ
　　　"´　 ﾞ|　||　ヽ.　　 ＼　｀¨''‐｀=‐ ＼　　　`''=_｀ = ､｀ﾞ=',,__ヽ.　|ゝ､ゝ､
　　　　　 ,ｘl　|∨ l `i‐-=,,_｀''‐､ ＼　￣ ｀ﾞ''=､__　　｀ﾞ=ー―''''"´| ﾉ　 ｀ﾞ¨´
　　　 <"´ xﾍﾍ､＼ヾ､_ゝ､￣`ヾ　､`''‐､ ＿　 ヽ￣ﾞ.ﾊ｀¨"´ |　　.ﾘ
　　　　 ｀ﾌ　 ゝ､＼ヽ　ヽ_二ニ=‐｀¨''‐= _,,x''"=| | /　| |　 /i　　./|　　ヽ,　　　　　　奇しくもまた八木山峠か
　　　 r''"　／/　ﾞﾃ､ ヽ`‐i､_./　｀ﾞ ー‐''"´　 　.ﾘ|ﾉ 　.| l ./. |　 / .|　　 ﾉ｀ゝ
　　　 ,ゝ'''"x"　 /::｀''｀ﾞi　ト./　　　　　　　　　　　　　 |／　 |　/　.|　x" .／
　 ,,r‐l　　　 `¨"　　　　|ﾉ /　 ,,..　　　　　　　　　　　　　 　ﾉノ.　 ﾉノ ／
　/ |i'|　 ／　　　　　　　　　＞r ､　　　　 _,,　　　　　　　 /´　 　 "／
./　. |　 i　　　　　　　　 ｘ''"　/　 ヽ-､‐''"　　　　　　　／　　　 ／
　　　l　　　　　　　 ＞''" |　./　／　: : ゝ,"　　　　　∠　　　 ／
　　　 |　　　　　 イ　　　 |∨　 |∧　: : : ﾍ　 　 ,,x''　　` ､.／
　　　 ﾍ　　　　 /　　　／ /　　|: :ﾍ　: : : : `''' "　　　　／


　　　　　　　　　　 ,. r　'二ヾﾆ=-.､
　　　　　　　　 ／'´／　,r'⌒､ヾ.､ヽ＼
　 　 　 　 　,r'／／　 //,r' 　 ', ヽ＼､.ヽ
　 　 　 　,r'//ン/　/ /./　　 i }. ', ',ヾ ､ﾊ
　 　 　 / ,' ,' / /　///,'; 　　　,'　.i ! ﾊ丶 ',
　 　 　,' ,' 7,'　/ ./!/, '.,'　　　/ 　 l　i. ', , ∧
　 　　ﾊ ｉ l l　,'　　i,' ,' i　　,' / 　　!i/i　} ', ､i
　 　　il l l　| l!　　i　 /i　ｿ ./　　ﾉ /ハ i　l　i!
　 　　i | !| .i il　 i !/_ン,.r 'ﾉ　ン/r'ﾉ人 ﾘ il　li
　 　　! l l　ﾘ l　 l代てﾉヽ'ﾝ'"〃.,r'ひ~);;ｿｌ| i l}
　 　　| !i 　!.',i　il l　`＝' 　 　 ::　 ＝' ﾝｲil ｌ　i
　 　　l　!　 ',　', il ! 　 　 　 ..　:::. 　 　　ﾘﾉ !ﾘ }　　　　　雪辱にはもってこいじゃねえか
　 　　i i 　', ヽ ',.N　　　　　､　ｼ　　　 /i　ﾝ　l!
　 　 　','　 ヾ,　ゝ､ﾄ､　　ｰｬ‐ｰｧ'´　, ',ノン/i ﾘ　　　　　今度は準備万端だぜ
　 　 　 ヾ､ ヽ＼_辷ﾆ＼ 　ヽ..心.,.ｲンノ／ノ
　 　 　 　 ヽ､ｰ ゞ「::r‐､__丶...ﾈ、＼ﾆﾝ,ｫ'"
　　　　　　　-`ーl::::;ヾ''＼~rT:､ヽ　ヽ‐{. l_
　　　　　　　　:::::::::`::- ＼ `ヽ<::::ヽ.　N　|::::ﾞj'''l
　　　　　　　　　　　　 ヽ:::::ヽ､　＼_j　 ヽ ',::::i:::l

　　　　　　　　　　 　 　 　 ＿＿
　　　　　　　　　　 _,,. -＜　_,.二 ｀丶､
　　　　　　　 ,.　'´,. ‐ ﾆ二>ﾄ､　　 ｀ヽ｀ヽ、
　　　　　　／__∠ -‐ｧ￢'　|ヽ｀丶､　　＼ ＼
　　　　　／´／// /　/ { {　＼｀ヽ、｀ヽ、 ヽ ヽ __,
　　　　/　　,　 !.!　 / |　ヽ＼　 ＼　＼　　　ヽ ヽ
　　　 ,'/　/|　小､/　 |､ ヽ ＼｀丶､　　ヽ　　| |　|!
　 　 .{ ! /ﾊ.!　 / |　 {　＼ ＼ ＼　 ｀ヽ　ll　ﾉ| リi{
　　　 ヽ{ |ヽヽ ||　　　ヽヽ ゝ ヽ　ヽ丶　ヽ　　| |　}
　　　ｰ-久 |＼{{　ヽ ヽ ＼＼　ヽ　|　|　|　!　|| | /　　　　　そうだな…　道雪にとっては予定外の撤退戦のはず
　　　　ﾉ{ r┐ |ト､l､ ヽ.- ゝ ｒ:ﾃフ} }　}　　ﾉ　l/ /
　　 　 　/ /ﾊ　ﾄ'ゝ｀ヽ＼.　￣´ ﾉﾉノ_ イ/ // {　　　　　　 この機会を無駄にはできない
　　　　.//´}ヽﾍヽ　　 }　　　　　　　　/ﾉイ　ﾄ ゝ
ｒ‐-､ｆ⌒!{　{ヽゝヽ　　 ヽ ‐ 　 　　　 /　| || ||ゝ
.　l　 l.　 ｌ　|　　｀`＼　　{ﾆ=‐　　 , '　　|ﾘ ^
!r }.　|　 |.　|　,.　-─｀ヽ、　　 ／ 　 　　!｀丶､
ヽ{　_|{_.ﾉ　 |　　　　　　 { `ｰ'´　 　　　　 !　　　ヽ
. └/　　　/─ ､　　　／|　　　　　　　/　ヽ|


　┏─────────────────────────────────────────┓

　　　秋月家はかつて、道雪率いる大友軍に本拠地・古処山を攻められ一度滅ぼされている。

　　　その際に父・文種とその嫡子（種実の兄）は自刃に追い込まれ、
　　　種実と２人の弟は重臣に守られて毛利に落ち延びた。

　┗─────────────────────────────────────────┛

　　　　　　　　　　　　/　　 ／／／　／　　／　|　　|　　|　　　 |　 |　|　|＼
　　　　　　　　　　　　|　　 i /　/　 ／　 ／　　/ 　 /　　|　　　ﾉ　 | /　|　＼
　　　　　　　　　　　 /　　 |"　/ ／　 ／/　　/　 ／ 　 /　　／ ヽ |'　 ﾉ　､ヽ｀
　　　　　　　　　　　/i ,　　　　ｙ"　,イ　/　　/ ／　　／　 ／　 　 ｿ　　､　i　|
　　　　　　　　　 ∠-|/　_,,-'"´,,-'" | /　　_'／　　∠-‐'"　　　　 |　　ヽﾞi　| |
　　　　　　　　　 ,､,∠-'" _,,-‐'"　　ｿ　　　 /　　　　 ﾊ　　　l　　ﾉi;　 | |　|//
　　　　　　　　　_i´r'''ヽﾞﾞ'''､''ﾍ‐-､ 　　　　./　　/　 /|/　　 ﾉ　 |/_,,l　| l　|
　　　　　　　 　 |-ﾞi　　｀　 ｀　 ｀ i　　 /　/|　 /　ノ__ ||　 /　 // （ﾉ|ノﾉ　|
　　　　　　　　 ,|　 ﾞ　　ヽ　　　　 ﾞ､　l　 / | /‐''´（;;;,ﾞﾉ /　／'"ﾞ'''´ノﾉ |ノ
　　　　　　　　/i　　　　　　　　　　 '; |　 |　ﾘ ﾞﾞ'-‐''"´リソ　　､　 彡"lﾉ/ヽ
　　　　　　　/　ﾞ'i､　　　　　　　　　 .'i＼.|　　　　　　　　　　　 〉　ﾉ､　ゝ､ ﾞ､
　　　　　　/　　　ﾞﾍ　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　　　 ´ ".／i ﾉ ｀ﾞ'''´　ﾍ
　　　　　/　　　　　.＼　　　　　　　　:|ﾞ' ,,　　　　　　　 ,, -‐'／lﾉ ﾘ　i　　ﾉ　 ﾍ
　　　　 i　　　　　　　　｀ﾞ‐､_　　　　　|　　ヘ､　　　　　　 ', "　|　ヽ　|　 /　 　ﾍ
　　　　|　　　　　　　　　 |ゝ､.　　　　 ﾄ､ /　| ｀ﾞ　‐-　,,,,／ ／ ＼ ﾞl　l　/　　　 ミ
　　　 /　　,､　　　　　　 |　　｀ﾞ''‐､. 　|　'､　.|‐､_　　/　| ／　　 | ＼| | /　,,-‐／ |
　　　|_,,-i'"　｀ﾞﾞ''i‐-､　 |　　　　　｀'､,,|　 ｀､ ｀ﾞ'‐､　　　　 /　　/　　　|/　_,,‐'"　 |ヽ
　　 |"　　|　　　　|　　ﾞ'|　　　　　　　｀'､　　i､ （）|　　　　/　 /　　_,,,,/,／_,,,,,,/､　　｀､
　　|　　　　　　　　|　　|　　　　　　　　　ﾞ''‐､ﾞi　　|　　　/ __/,,,,,,／‐-- ｀､‐､'''''＼

　┏─────────────────────────────────────────┓

　　　その毛利は種実を保護した上、数年後に軍勢と軍資金を持たせて筑前に送り届けた。
　　　毛利から見れば、大友の背後を脅かすための手駒の一つだったかもしれない。

　　　だが、稀代の謀将・毛利元就の元で数年を過ごした種実はこのチャンスを無駄にはしなかった。
　　　必要な才覚は毛利で磨かれており、そして混戦の最中、大友は古処山の守りが手薄だった。

　┗─────────────────────────────────────────┛

　　　　　　　　　　　　./　 i".:::__　　　,,,　　　`ヽ､
　　　　　　　　　　　　i　　）"´　 ｀ﾞ''' ‐｀ﾞﾞ''‐､　　`':､
　　　　　　　　　　／,´　　 `ﾞ;::::'':‐､　　　　 ヽﾞ'､　 ｀:,
　　　　　　　　　///　　　　　 ､　‐､　　　 ﾞ ;::. l ｀';. .:l
　　　　　　　　　l'/　　 l:.　　　　　　ﾞ､　　　　:::::;　 ﾞ:;:|
　　　　　　　　　 |　.::　|::.　l :.　 l:.　　　､　:ヽ　::::　 .:::|
　　　　　　　　　.|i　.:: .|ﾞ:;:.　|::.　 |::.　　　ﾞ､:　ﾍ.::::　　::|
　　　　　　　　　.|　::::. | ﾞ:､::..|:::.　 ﾞl;:.　 ｀'､ﾞ;::.::ﾍ::::.　:::|
　　　　　　　　　.| i :|:::.| .::`:､:i;::::..　:l:::::..　:::､l::::::';:::　 l|
　　　　　　　　 .ﾉ.::'､:|:'､. ::|::::｀'::､::::::.|:::ﾍ::::::::::::::::'i::　:::|
　　　　　　　　‐"´|:i｀:､:lゝ:;_;:.　:::＼､:､::;:＼;:::::::: |　:::::ﾞi
　　　　　　　　　　|:i :::;::|ﾞ､廴>､　:::;ﾍ:｀;,=;;;;;=--‐　::::|i:|　　　　今のうちに、周囲の城督に打って出るように伝えるんだ
　　　　　　　　　ノ!:､, :::ゝ､ﾞ'''",丶;:::i,ﾞ‐ﾞ､'‐"ﾉ;;|　 ..::i::ﾉ
　　　　　　　 ／-",;;｀;::ﾞ;　￣　　｀lﾞ''｀　ﾞ｀ ´''ﾉ.:"..:/:::|`.､
　　　　　　／　　　　|::ﾞ|ヽ　　　　 |::　　　　ノ::.:::/:::i:::>　`n､
　　　　／　　　　　 /りﾍ,　　　`'‐"'　　　彡/_ノi:::ヘ`;　　　ﾞ' ､
　　　r"　　　　　　 |　　 ﾍ,　 _,,,_´　　　　／|:/　り　ﾍl　　　　｀i,
　　/　　　　　　　 l　　　　ﾍ　　,,,｀ﾞ'　　／/　　 | .:::　　　　　　　l
　 .|　　　　　　　 .| ／｀ﾞﾞ'';:::|ﾞ'､　　　／::::/　　　|..:::　　　　　　　/'i,
　 |　　　　　　　 .|/　　　 .〉::|::`'‐‐'":::::;/,,-､　　|:::::　　　　　　 /　ヽ

　┏─────────────────────────────────────────┓

　　　古処山を奪い返して以来、この種実は一貫して「反大友」の姿勢を変えていない。
　　　国人衆が生き残るために陣営を頻繁に変えていくのとは好対照と言えるだろう。

　┗─────────────────────────────────────────┛

　┏─────┓
　　　大友陣営
　┗─────┛


　　　　　　　　 ／￣＼
　　　　　　　　|　　　 　|
　　　　 　　 　 ＼＿／
　　　　　　　　　＿|＿__
　　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　 ／　　::＼:::::::／::＼
　　　　／　 　 <●>::::::<●> ＼　　　　　よし、聞けい　全軍ここで秋月を迎え撃つ！
　　 　 |　　 　 　 （__人__）　　　|
　 　 　 ＼　 　 　 ` ⌒ ´　　,／　　　　　ここまで来れば敵の伏勢はないぞ。秋月に深追いしたことを後悔させてやれ！
.　　　 　 /⌒～"￣,￣￣〆⌒,ﾆつ
　　　 　 |　　,＿_＿ﾞ＿__､rヾｲｿ⊃
　　　　　| 　 　 　 　 　 　｀l￣
.　　　 　 |　　　　　　　　　 |

　　　　　　　　　　　　　おおおお！
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼:::;イ　'　　　､　　 　 　 ヽ　｀ヾ;:;:;:;:;:;:;.ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／　 , :!:i ﾄヽ､ ｀ヾ.､ __..　:. V　 ::::V;:;:;:;:　〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 , ' .:'　.;' :ﾊﾄヽ｀ヽ｀z≦=ァ　 ::::l 　 :::::V ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /ｲ.:i　:/::ﾒ､_!　＼ ´'ﾄtjﾊ　｀Y :::l　:. :::::::｢
　　　　　　　　　　／:::､::::::､::::::､::::/::::jL､　　　 　 　 　 　 　 '　l.::|ﾚ'.:ｲrft!i　 　 ヽゞ‐'　　 ! ::;'　::::i::::::}
　　　 　 　 　 　 /:::/::/＼:::＼:::辻-く仁､　　　　　　　　　　 　 Xイ ::ﾊ ゞ'､　　　　 　 　 /,:ｲ　 ::::|:::::j
　　　　　　　　　i::::i::/__　 ｀ ー ﾐ _∧ ﾆ/{　　　　 　 　 　 　 　 　 ヾ V!　　 r=ﾆヽ 　 　 '´}::!　.::::;':::/
　　　　　　　　　l::::ﾚ.ｧﾆ､ヽ 　 ィﾆ､ﾍ_ﾉﾚ'　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀Tﾄ　　 Y´::::〉　　　/;ｲ .:i::/ﾚ'
　　　 　 　 　 　 ﾞ:｣ ´込ｿ　 . 　込ｿ i::/　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |i ＼　 ゝ-'　 　 '´7 .:::ﾙ
　　　　　　　　　/∧ ￣　r==┐￣ ∧ヽ　　　　　　　　　　　　　 　 　 l　:::::>､ ＿_. 　 　 ! ::/'´ヽ.＿ ,ﾍ__..ｨ､
　　　　　 , --､ {!`ｰヽ. 　 ､___ﾉ 　メｰ' i}､　　　　　　　　　　　　　　 　 ﾘ! ::::i::ﾊ:!　　_!　／ｌ:/　　　 r-' /-!/｀ヽ
　　 　 ／￣>‐､｣::_:_:_-:i＞┬＜!:-:_:_:_:」i　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ', :::ｌ'　　　｢ ﾚ' 　 !'　　　 _〉､/ _ﾉ,:,:,:,:,:
　　　/　 ／　/　ﾄ､7∠イ::i⌒i:::iヽ:ﾆ:ﾆ:ノ＼　　　　　　　　　　　　　　　 ﾊ::::!　　,ｲ!｢jト}!＼　　　 !_ /　7,:,:,:,:,:,:;:
　 ＿ヽ 　 　 　 ´/､ __ﾆ｣:::! ﾟ i:::l〉=:､. .ヽ 　 ＼　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ハjzY/ /　{ iﾄ､　 ＼　 ﾍ/ Y´,:,:,:,:,:,:,:;:
　 ＼___＼ 　 　 ﾉ/r=_ _｢i::! ﾟ i:/{!三:`ｰ' i　,,　 l　　 　 　 　 　 　 　 　 　 r' V/ /　{｀i´} ﾊ　　 〉　,'´_j,:,:,:,:,:,:,:,:,:;:
　　 ／z{::::＼　/::Y <<.　 　 　､ﾆr=_ノ .::i.:/ ／ 　　　　　　　　　　　　 　 } ﾊV/　{｀i´}　 ヾ＝' 　 ! r',:,:,:,:,:,:,:,:,:,:;:

　┏─────────────────────────────────────────┓

　　　筑後での戦勝の余勢を駆って追撃してきた秋月方に対して
　　　遠矢を射かけながら退却していた道雪らは、ここで反転すると秋月方に猛攻を仕掛ける。

　┗─────────────────────────────────────────┛

　　　　　　　　　　　v' ' ' ｀｀ｿ　　　
　　　　　　　　　　　ヾﾐ｀((｀).}.～＿_
　　　　　　　　　　 　 .9セ__亅i´　　　!
　　　　　　　　　　　　　弋:::::::∟__へ」
　　　　　　　　　　　　 ＼∧::::::::!::::::::::!
　　　　　　　　　　　　　/''' ::::::::::!:::::::::!
　　　　　　　　　　　 ＿巛＼＼ !:::::::::!
　　　　　　　　　....::::::::::::::::::::::＼ﾉ￣__｀ゝ、
　　　　　　　　「:::::::::::::::::::::::::::::;; |　ｿ;:;:｀ｰ- ⊃─---　＿＿
　　　　　　　　|:::::::┌--ｰｰ￣　 ヽﾊ___''.;;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;;;,,,,,,, 、
　　　　　　　　!:::::::::::!　　　　　　　 　 　ゝ　　';:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:`　、
　　　　　　　　 !:::::::i　　　　　　　　　　　ヽ　　ﾞ''.;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:　｀ 丶　、　`　、
　　　　　　　　 !:::::::i　　　　　　　　　　　　 ヽ　　　｀ﾞ''''.:;:;:;:;:;:;:;:;:　　　　　 ｀丶 、ヽ
　　　　　　　 ノ''';;,,,.i　　　　　　　　　　　　　 ｀　ｰ- ＿　　　'''''　　　　　　　　　 ｀　＼
　　　　　　───┘　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣＼￣｀─────----　ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼「￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ￣￣

　┏─────────────────────────────────────────┓

　　　この戦いは、数度あった八木山峠での戦いの中でも最大の激戦だったと言われる。
　　　大友軍の反転突撃は凄まじく、一時は秋月方を坂下まで押し返す勢いだったが───

　┗─────────────────────────────────────────┛

　　　　　　　 　 ,．-vﾉヽ＿　ﾉl/l　　ノl 人
.　　　 　 　 　 /　 ,､　 ´,v､｀　′´^　 ´　 ゝ、
　　　　 　 　 /　,////////丶＼////＼　　 ヽ
.　　　　 γ´i|　〈/////∧//∧　＼////＼　,{
　　　　　{　 // /////∧/////＼////＼彡く
　　 　 乂＞/ /////∧/＼/z≦ﾍ∨//////∧
　　　　　/　///(/(八彡ｘ≦／=､ ﾘ ヾ//rー､/i
.　　　　 {////く三≧V/／´tもｿ　　　}//ｎ　}/}
.　　　　 ゝ///∧ｲtぅ}　｀ヾ::::::::::.. 　 　 ヽノﾉ//{
　　　　　´~`～∧　.:/　,..、　:::::　　 　 i::'ーｲV/l　　　　　一時的に押してはいるが…
　 　 　 　 　 　 ｀ﾍ ヽ`ｰ='　　.:.:. 　 　 ,::　　.:. V|
.　　　　　　　 　 　 ,　　f＝-　　　　　/::　　　.:./　　　　　こちらは元々筑後への援軍が目的だったものだ
　　　　　　　　　　 丶　 ..:::::::.　 　 ／.:/　　 ／
　　　　　　　　　　　　ヽ　 .:.::　 ／::／　,． ´　,／　　　　 ここで無理をしても戦略的には得るものが少ないな
　　　　 　 　 　 　 　 　 〉ｰ=≦:::／ｘ＜　　 ／ .::
　　　　　　　　　　,．＜　 ヽ　.:/／　　　,／.:::::::
.　　 　 　 　 　 __{li、　 ｀ヽ:..∨　　　 ,／.::::::　　ｘ
　　　　,． ´￣／∧　 　｀Ｙ /　　 ...:::::::::::　ｘ＜／／
　　　/　／／　∧::.＼＿ |/　＿＿__,．＜　／／



　　　　/＼＿＿_／＼
　　 ／　　　　　　　　::＼
.　　| 　 　 　 　 　 　 　 :|
.　　|　　 ノ　　 ヽ､　　　:|　　　　　そうですねえ。道雪殿も恐らく同じ思いでしょう。
.　　|　（●）,　､ （●）､.:::|
　　 ＼　,,ノ(､_, )ヽ､,, :／
　　 ／｀ー ｀ﾆﾆ´一''´＼

　 　 |ニ.／ ／ﾆニ二二二二ﾆiｰr､
　 　 lﾆ/ ／ﾆ二二＞´￣￣､￣｀ｰ､}
　　　!／ﾆ二＞' ´ ‐-　 　 　 ヽ　　 ﾊ
　　 /ﾆ二／　 ＼ _ 　 ＼ ＞、-＼　 !
　　lﾆ二/､ ｀ _ヽ　　__　≡±-ﾄ、､.∨|
　 └―{i　　 !ゝ,､_＼=｀ﾞ 「 lｿ　 !｀ ヽミ　　　　　　　　　　お館様、坂下から敵に援軍が来ています
　　　　 |l　､　lヽ}ｽ! ‐ ￣ ｀´ 　 }l　ヽヾ
　 　 　 ヽ＼ﾉ ､ｰ‐'　i　　_　　　ﾄ　i､ ﾄ ヽ、　　　　　　　　おそらくは秋月方の城兵でしょう
　　　　　 ｀　∨＼　　　´　　／ !ﾊl　 ! ｀!|
　　　　　 　 　 ヾ _二＝― 'ｰ-､! ∨「　 ﾚ
　　　　　　　　　ｿ::::∧:::::乂ﾊ､ｖ､ヽ>ｒｒ< ｰｯ、
　　　 　 　 　 「ｼ:::::::::::Ｖ::::::仏 ∨_l::ﾄﾊ＞}::::{
　　　　　　　　l !:::::::::::::::v::::1-ﾋ　　l::| 小 ヽヽ
　　　　　　　　ｙ!::::::::::::::∧::::l::::r{､　l::! V] ヾヽj
　　　　　　　 i'::ﾄ:厂ﾄ ､:::::V::|::::｀} !_ ~__ ヾｒ､ Vｆ､
　　　　　　　 }::「　/　　~「ﾊ_j:::::::ヽ-<_＞‐くｰ_,、）



　　　　　　　　　／￣＼
　　　　 　 　 　 |　　　　|
　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　／￣￣￣ ＼
　　　　　 ／　　 ::＼:::／::::＼
　　　　／　　 <●>::::::<●>　＼　　　　　潮時か。
　　　　|　　　　　（__人__）　 　　|
　　　　＼　　　　 ｀ ⌒´　　　／　　　　　よし、機をみて退くぞ
　　　　　 ￣（⌒`::::　　⌒ヽ
　　　　　　　 ヽ:::: ~~⌒γ⌒）
　　　　　　　　 ヽー―'^ー-'
　　　　　　　　　 〉　　 　│

　┏─────────────────────────────────────────┓

　　　秋月が投入した8,000を超える大軍に対してこれ以上の反攻も難しかった。
　　　退却する大友方に対して秋月はさらに追撃を掛け、300を超える首級を上げたという。

　┗─────────────────────────────────────────┛

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　_￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　 _／　 ＼、）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　 /　　　｀　　｀ヽ、
　　　　　　　　 　　　 ／￣￣￣＼　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ﾉ　　／!　　　　　￣￣ /
　　　　　　　　　　／ノ 　　　 ヽ､　＼　　　　　　　　　　　　　 　 / ﾚ／、 ﾚハﾊﾚ 　 、　 /
　　　　　　　　 ／　（ ○）}liil{（○）　 ＼.　　　　　 　 　 　 　 　 /　/━　　-‐ ∩　　　〉 ゞ
　　　　　　　　 |　　　　（__人__）　　　　|.　　　　　　 　 　 　 　 (! /{　　　　━ L」 　 /Yｿ
　　　　　　　　 ＼　ヽ　|!!il|!|!l|　/　　／.　　　　　　 　 　 　 　 ﾚ＼ヽ. 「」　u　|　|／)xｿ
　　　　　　　 ／::ノ"''ﾌ:ﾉ|ﾞ x ''|ヽ!:::_,,,L,,ﾉ,,ﾉ_ノﾞ>i、　　　　　　　　　 ｀i／ー‐/ |　 !「 i　〉
　　　　　.　　i／ﾍ"　ﾑﾉ:::::| i::::! |-''"::::/　　　 ﾞヾノヽ　　　　　　　　くノ L〉　 　　 〉L!~
　　　　　　 /（:::::::ﾞソ"_;;;;;;ﾉ: :V: :ヽ　''"ヽi、 　をノ 　 　 　 　 　 　 　 L＿＿,. -‐'ヽ、
　　　　　　（::::ヽ,ノ"!,,_::;／: :i: :i: : :ヽ_;;:::::"ヽi、 　 　 　 　 　 　 　 　 　 {　　　　　　　7
　　　　　　 ^ﾞ''" ／::::;ｼ: : : : i , -ii !、＼::;;ノ::::）　　　　　　　 　 　 　 　 !　　　　　　 /二つ
　　　　　　　　 （::::ヽへ、: : : i　　　 i/　 ﾞ''ヽ,/　　　　　　　 　 　 　 　 L＿＿＿ ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 　 　 　　　　 i　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　し'

　┏─────────────────────────────────────────┓

　　　そうして結局両軍は八木山峠を境に、お互い自領に引き返すことになった。
　　　撤退時の追撃で多くの犠牲を出してしまったものの、大友方もそれに倍する首級をあげていた。

　　　この戦いは潤野原の戦いと呼ばれる。

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　　　立花山へ戻って数日後の夜――
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　　　　　　　"';,. :.: .: .:.::.:. .　. ,'. :. :. .. :. :... :' . .. .　 : . :. . ."'';:,.; : .: .:. .: .:. . .:; .,: . ,: '　　　 .: .:,.;:'　　.
　. :. : .:..::::::.: :.　　. :.: . .. .. . :. :.: .. . .　"'';:,..　　.　. . . "ﾞ‐ : :. :. . . . : .: .: :　 :. :. :. :. :.:. : .: . . :. :.. . . . .
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'""''''';:;:;,., ::,.　.:: -‐-　 :. ...::: ..::..　::...':::::......"""''''''"""''''　　 :. .. .　　: . :. .. :..:.:..:::.: .: .:.::.:. .　. .: .: .: . ..
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　　　　　　　　　　　　　　　　 ,　--　､=＝≦ ￣｀丶､_
　　　　　　　　　　　　　　 ／　　∠ﾆ=X´　　｀ヽ　　ヾﾔ､
　　　　　　　　　　　　　 〃　 ／　　　　　　　　　　 ヽ-ﾂﾊ
　　　　　　　　　　　　　 l　 〃/ { {　爪、ヽ＼ヾ　i　　l／小
　　　　　　　　　　　　　　 〃ｲ　从　!ﾄ､＼斗-+Vl　　|／j|〈
　　　　　　　　　　　　　　/　/l　{rやト､ヾ ≫==ミ| 　 |〃/ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　Nハﾄヽf㍉　　　 fてd1 　 !l）/人
　　　　　　　　　　　　　　　　　lヽハ tj　　　 ゞ-' l　　ﾚィ´、::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　| l 小　　､　　　　/　 /i| i::::N:::::::ヽ　　　　　やる夫様。
　　　　　　　　　　　　　　　　　| | jﾉ| ヽ　‐ 　 , ｲ　 /⌒iﾄ､ハゞレ'
.　　　　　　　　　　　　　 　 　 ﾉ l / l　　 ｀フ1　/／´　 >､:い〔
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾉ′,　zｰ/ィ＜/　　 ／⌒＼::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ｲ ﾉ::'´::rj-ﾍ::ヽ､／　　　　　Y´
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 / i ハ::／ ハ､i.::〉/　／　　 ..:.:i
　　　　　　　　　　　　　　　　　ｊ| //..:/　 /.::l`ｰ'/／　　　 ..:.:.:.l
　　　　　　　　　　　　　　　　 /l/　｀'′ く:: :|　ﾉ　　　　..:.:.:.:.:ノ
.　　　　　　　　　　　　　　　　j |　 　 　 　￣ /　　　.:. :.:.:.／
　　　　　　　　　　　　　　 　 / |lﾍヽ:.:..　 ..::〃　　..:.／:〃
　　　　　　　　　　　　　　　,ｲ　lﾊヽ :::.　.:〃　　 ／.:.:.:/
.　　　　　　　　　　　　　　 j i /　 :.:.. :.　/　　／ イ/:/!
　　　　　　　　　　　　　　/　 ヽ､_从､イ　　　.:.:.:./:.:/ l
　　　　　　　　　　　　　 /　| l　 |::::/　　　..:／::/__/ｰ'
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　　　　　　　　　 　 　 /　 　 {:.:〃／　　 .:.:.〃∠ノヽ
　　　　　　　　　　　 ,ｲ 　 　 l/／　　　..:.:.:〃=云:.:.:ﾊ
　　　　　　　 　 　 r〈　　 jﾉ/　　　　 .: .:.:〃::::,ィ⌒:. .:ヽ
.　　　　　　　 　 　 〉rく:.: イ..:::　 　 .: ::. .:/:／-‐''´: : j:∧
　　　　　　　　　r爪ｨ l トノ～(__ノ　　　/:.:..　..:.: : : :〃::ハ
　　　　　　　　 人f´￣￣｀ヽ　｀ヽ_ -≦イ: : : : : : /:::::::::::::i
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　　　 `ー -ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.::.::.:.::::.:.:.:.:.:.:.::::..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.）_ ﾉ
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　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／　　　 　 ＼
　　　　　　　　　　 ／　　 ⌒　　 ⌒＼
　　　　　　　 　 ／　　　（ ●）　（ ●）ヽ
　 　 　 　 　 　 l　 　 　 ⌒（__人__）⌒　|　　　　　摂津かお。どうしたんだお
　　　　　　　 　 ＼　　　　　｀ ⌒´ 　 ／
　　　　　　　 　 ／　　　　 　 　 　 　 ヽ



　　　　　　　,. ＝ミ､_, -- ､ ,. -　､._
　　　　　　〃　／　 　 　 　 　 　 　 `　､
　　　　　/　／　/　　　　 i 　 　 　 　 　 ヽ
　　　　 　 / 　 / /　　　　|　 i　!　　　　　 ﾊ
　　　　　/ 　 / /　 /　 |　!　 ! ﾊ　i　 /　　 ﾄ、
　　　　　|　　|　|　/ !ﾍN　| 　!/_ Vj,.ｲ / 　 ! |
　　　　　|　　|　ﾄ､ヒニﾆヽﾄ､/｀,. -―jｲﾅｨ 　 !
　　　　　ヽ　 |ヽ! ,xｨ示ﾐ､　　　 ｨf示ミx. |　　|ヽ
　　　　 　 |＼|　|《 辷rソ 　 'j''　 ゞニ' 》 ! 　 ! /
　 　 　 　 ヽ!　　|　　　　　　　　　　　　　|　　|ヽ　　　　　はい、明日から鷹取城へ向かいますので
　　　　　　〈|　　 |　　　 　 ,. - ､ 　 　 　 !　　ﾚ'
　　　　　 　 | 　 人　　　　　　 　 　 　 人　　|　　　　　　御挨拶に上がりました
　　　　　 　 |　　 !　ヽ　　　 　 　 　 イ j/! 　 |
　　　　　 　 |　　 ﾄV 　 ＞　　　＜　 | |　|　 /!
　　　　　　　!　　//　/__}　／　　　　 {_L_| ./┘
　　　　　　　 ヽ/　`７ `＜_､_　　__/　'　ヽ!/ー――‐┐
　　　 ／`ー――‐く 　 　 　 rＶ　　　　／　　　　　／ヽ
　　 /　　　　　　　　 ヽ　 ＿/　 ヽヽ／　　　　　 /　　 ハ

　　　　　　　＿＿＿
　　　　　 ／　　　　 ＼
　　　　／　　 ⌒　　⌒＼
　　 ／　　 （ ⌒） 　（⌒）＼
　　 i 　::::::⌒ （__人__） ⌒:: i　　　　　わかったお。摂津がいない間のことは三河に相談するから大丈夫だお。
　　　ヽ、　　　 `ー '　　 ／
　　　 　/　　　　　┌─┐　　　　　　気をつけて行ってきてほしいお
　　　 　i　　 丶　ヽ{ .茶 }ヽ
　　　 　ｒ 　 　 ヽ、__)一(_丿
　　　 　ヽ、___　　　ヽ　ヽ
　　　　 と_＿＿_＿ノ＿ノ



　　　　 　 　 　 　 ＜￣｀ヽ
.　 　　　　　　　　　 　 ｀ヽ !_....　-─-　.._
　　　　　　　　 　 　 ,　 -一,　　　　　　　　、｀''ヽ,,_, へ
　　　　　　　　　／ ／ ／ﾊ　i 　 　 ､i　　 ヽ　　　＼　ﾞi
　　　　　　　 ／　/　 /　ハ　! 、 　 ﾞ|　　　 !　　　　ヽ人
　　　　　　　/　〃 ,.ィ´/　小ｘ.、　　｜!　　∥　　　　 ﾞ､　冫
　　　　　　　i　/i　 ｋ=ﾚ　　弌ヽ､＼　| i　　｜　　　　　 レ'、
　　　　　　　Ｖ　！ 芹j　　 乍≡气､`| !　　 |＿　-─　 i　 }
　　　　　　　　 / ∨ﾋﾝ　 　 ！しﾞ ﾉ 〉| !　　 |-─　´ 　 /_ノ
　　　　　　 　 /　 ﾉｒ｀　　　 ┴─''´　| !　　 iへ_　／　/´!
　　　　　　 　,' ,　{　　　 　 　　　u 　 |　　i　|　/,彡 ／__｣
　　　　　　　i /　ﾊ　 i ⌒ヽ　 　　　　|　　i　ト'彡／ ´/
　　　　　　 ｜i 　 人 ヽ　 丿　　　　ｲ 　 i /／:::::＼´　　　　　あ、いや…その三河もおりませんので
　　　　　　　卜　i 　ヽ　　 　 _　　 /,　　ﾘ'::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　 　,ﾊ　 !　　｀一 7´1r‐ /,'　ノ'¨｀ヾ:::::::r､::::::',
　　　　　　　　ヽゝ'⌒''ｰ∠ｲ::::ﾍ ' '"´　　　　 ヾ:::｣ ｀一′
　　　　　　　　 /,　　 ／::::::ﾉr:::ﾍヽ 　 　 ／￣｀＼
　　　　　　　　! i 　 ぐ:::::／ |::::::::ヽ＼／　　　　　｀ヽ
　　　　　　　 |, l　/ 〈:::/ 　 ﾄ:::::r┘ /　　　 　 　 　 |
　　　　　　　/！ﾉ　 V　 　 !＿｣　ﾞ,,!　!　　　 　 　 ｲ

　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　／ノ　 ヽ､_ ＼
　　　　　 ／（●）　（●.）　＼　　　　　　 ん？鷹取城に行くのって、
　　　　／　　（__人＿,）　　　 ＼
　　　　| 　ｌ^l^lｎ ⌒ ´ 　　 　 　 |　　　　　城主の毛利殿から要請があった食糧支援じゃないのかお？
　　　　＼ヽ 　 L　　 　 　 　 ,／
　　　　　　 ゝ 　ﾉ
　　　　　／ 　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　（※鷹取城主は筑前国人で、中国地方の毛利氏ではない）



　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／⌒~｀＼
　　　　　　　　　　　　　　　＿/／⌒´^ヽ, )
　　　　　　　　ｒ=-. 彡　 ￣￣ｿ＝ 、　　 ｿ
　　　　　　　ノレ´　　イ　　　　　　 .ヽ
　　　　　　 (:/　　.／　　　　　ハ　　ヽ.＼
　　　　　／l　 ./:/　　　　　　　 .ﾄ ヽ　ヽ, :.
　　　　　.〉{ 、:l j　/　/　　　 |　 | j .ﾄ. い .:j
　　　　 〈 :|＼ﾉ:| :i| ./| ___/_ﾉj　ﾉ -l个=.:j;ﾚ
　　　　　.>|ﾐﾉ　i /iｦ丁,.ノV/ノｿ　チtjノミ、
　　　　　( :V 　 v }j仆ﾍ气ソ　　 {咋 》| :ト:＼　　　　　　ええ、そうなんですが…
　　　　　冫 　　.j .j 乂_ｿ　　　　 ﾍ_ｿ　| .い＼ヽ
　　.／フ　　　ノj 人. ¨　 　　　　｀ ＇.ﾉi 　:j　.ヽj　　　　結局警護兵が800で、主だった者ではわたくしと三河・和泉・雪下
　 ヽ:.:/　　.／:冫ト., 、　　　　　^ 　／ j　 .ﾉ　　ゝ
　　,う　 ...::.:.=ｿ,ｲ.:ﾊ } 　:.....　　　／ .／彡´　　　　　　　それに壱岐入道も随行するということになりました。
. ／:.:ﾍ (　 .,´ 、〉:.:.ﾉ｀ト　、　　f __. (´　⌒ヽ
/ :.:.:.いｿ./　　　ヽ~ ＼ 　　｀　X__./＿＼　　ゝ
|__:.:.」　 /　　　　.ハ　　＼　.....Y^ゝ.:.:.:.:.:.:.)　　|
　　　　 |　　　　　 ハ　 ／:.:.:.:.::〉ノ=-=≧'＼ .|
　　　　.|　　　　 　　 ﾉ ヽ、.:.:.／:.:.ﾄ.:.ﾊ　　　　 、
　　　　|　　　　.;　　 /　　ゝ' /:.:.:/ .l:.:.:j　　　　j
　　　　|　　　　.;　　j　　　　/:.:.:./ /:.:.:.)　　　 .l
　　　　l　　　　 i　 j　　　　i.:.:.:.:ﾉ /.:.:.:ﾉ　　　 l
　　　　〉　　　　.i /　　　　{__:.:/ (__彡'　　 　 {

　　　　　　　　　　 　 ＿_
　　　　　　　 　 ,.-''";;;;;;;;;;｀`'ヽ､
　　　　　　　／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
　　　　　　/;;;;､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;､
　　　　　 ,!;;;!ﾞ`''～^～ｧrr-'ﾞ`'´''ﾗﾍ;;;!
　　　　　 |;;;|　　　　 　ﾉﾘ　　　　　ﾐ;;;|
　　　　　_ゞ;! ｰ- .,,_ 　 　 ,,..-‐''''　ﾐ;ﾘ
　　　 　 !ﾍl;|. ぐ世!ﾞ｀　 ,´ｨ'"世ﾝ　｢ヽ
　　　　　!(,ﾍ! 　￣'"　　|:::.` ￣　 ,ﾄﾞﾘ　　　　　ほとんど総出じゃないですか。ただ事じゃない厳重さですね…
　　　　　ヽﾞ､!　　　　　　!;　　　　 ,ﾚｿ
　　　　　　 `| 　　 　 ^'='^ 　　　 ﾑ'′
　　　　　　　.ﾄ､. 　 -‐‐ ‐‐-　　/|
　　　　　 　 i| ＼　　 ===　　 ,ｲ.:|
　 　 　 　 ,ｲi|　ﾞ､＼　　; 　 ／ﾘ.:;ﾄ､
　　 　 　 　 　 　 　 `ｰ─''ﾞ



　 　 　 　 /´　　　　 i　 ､　ヽ、 ヽ、 　 ヽ____ ミ;ヽ,)ヽ
.　　　 　 //　 i　,　 /'i　 |＼ ヾ_、 i 　 　 l　　　　_.iヽ,l
　 　　　/ｲ 　 l　| 　l　ヽ l,:-＜ゝ;>､l　　　|-‐‐'　／K !
　 　 　 |/l　|　!　|､ |　､,,Xヾ _,,　　i'.|　　　|r＝く　/,! 〉
　　　　　　l |､ ﾄx‐!ヾ　 　 ' .､＿,,ｨ.｜　　.|'ノ　 ｝/j〈　　　　　　　　ええ、ただでさえ今年は米が不作でしたからね…
　　　　　　ヾ ヽ'i 　　　　　　 .￣　　|　　 |ﾉ　ﾉﾉ///
　　　 　 　 　 |　l｀''彳　　　 　 　 　 |　　 |;ン', '/く　 　 　 　 　 　 その上宗像（むなかた）勢の動きが気になります。
　 　　　　　　 |　l 　ヽ　＿　 　　　　|　　.|ﾍ,,／ヽ::＼
　　　　　　　　|　ヽ　　´ -　 　 　 　 |　　|　|::|:|::i:!ヾ:::!　　 　 　 　 注意しすぎるということはないでしょう
　　　　　 　 　|　　 ＼　　　　　　 　 |　　l　,ゞｿ!:::l:::ﾄﾉ
　　　　　 　 　ｌ　　　l. ＼　　_,. ‐ 　 ｌ　 /'´　 ヽ!:::|!::|　　,. - ─ - ､
　　 　 　 　 　l 　　 |　 　｀´　l ,. -ｲ　/　　　　ヽr‐;! '´　　　　　　　ヽ,
　　　　　　　　ヽl.　 |　　　　r' ﾍ　/ /　　　 ／/／　　　　　　　 　 　 l
　　　　　　 　 　 ヾi　l 　　 /ｲ::/ヽ '/　　 ／　〃　　　 　 　 　 　 　 　l
　　　　　 　　 　　　ヽ!　,ノ'::::i‐!:::::l　　／　　//　　　,.:-‐''　　　　　　/
　　　　　　　,. ‐''''ヽゞ!'〃:::::|　|:::::::l／　 　 /_j-,.:-''´　　 　 　 　 　 /
　 　 　 　／　　　 / ,//:::::::l　 !:::::::::i,　　 r'-‐''　　　　　　　　　　,.ｲ

　　　　　　　　　＿＿＿
　　 　　　／）／ノ '　ヽ､＼　　　　　　　　　？？　ますます分からなくなったお
　　 　 ／ .ｲ '（●） 　.（●）＼
　 . 　/,'才.ﾐ).　 （__人__）　　　＼　　　　　　岳山の宗像なら、一応とはいえ和睦しているはずだお
　 . 　|　≧ｼ'　　 ´ ⌒｀　　　　　|
　　.　＼　ヽ 　　　　　　　　　 ／　　　　　　松尾殿のご実家でもあるし…


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　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 _,,,.. -───へ‐‐- .._
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,ィ´　　　 　 ＞´ }ヽヽ　　 ｀＞.､ _
　　　　　　　　　　　 　 ／　　 _,,.. ィ''´ 　　,'∧ヽ､::::::::＞''´　ﾊ
　　　　　　　　　　　　:,'　　　 ,' 　 　 　 　 /::::ヽ::..:::::::::::::::::/　 ﾊ
　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　, /　　　 /　 /:::::::::::＼:::::::::::::::i　　 ∧
　　 　 　 　 　 　 　 {　 ,ィ´ ,'　　　 ,'::::::/｀￣￣ﾞ｀ﾞ''"─--| 　　 ∧
　　　　　　 　 　 　 ,'＝---::l　　　.i:::::/　　　 　　 　 　 　 i　　　 ∧
　 　 　 　 　 　 　 ,'-'　　　 :i　　　i:ｼ'　　　　　　　　　　　 i:. 　 　 ∧
　　 　 　 　 　 　 ,'::,'　　　 :::　　　ｉ‐─‐--　 　 　 　 　 　 V.　 i:　 ﾊ
　　　　　　 　 　 ,' i　　　　::i::　 　:i,イ≧ェ､　　　　>ｰ=- _ }::.　i 　 ii}
　　　　　　　 　 { ,i 　 　　:::i:　　i iﾞ {i::::::i} `　　　　'乞=tｪ､.i::::::::i　,' i}
　　 　　　　　　,' ,'i　　　 :::::i:: 　:i i　`‐-'　　　　　　{i:::::l} ｲi::::::::i 〃i}
　　　 　 　 　 ,' ,' i　　　 ::::::i::: :::i.i　　　　　 　 　i　 ￣｀ /:i ::::,':/ 〃
　 　 　 　 　 ,' ,　i　　　 :::::::､::::::i i　 　 　 　 　 ´　　　 /: :i ::,'/　/
　　 　 　 　 ,' ,'　i　　　 ::::::::i::i､:::ｉ､　　　　 ヽﾆ'　　　 ./: : ,' :': i
　　　 　 　 ,' ,'　 i　　　 ::::::::;;i　Vｉ .>､　　　　　　,..::<: : : :,' /i: i
　　　　 　 ,' ,'　　i　　　::::::::;:,'　 ヽ､　 ｀ >..._. ＜´::::/ : : ,'/}:::i:i
　　 　 　 ,' ,'　　 i　　　:::::::〃､　　i　　/i:::::::::::::::::,:': : :／ /::::i:i　　　┏────────────────────┓
　　　 　 ,' /　ｉ 　ｉ　　 ::::::/: : : :｀>､ヽ　 i≧､: :／: :／　 /:::::::i}　　　　　色姫　道雪の側室
　 　 　 ,'./　 i　:::i　　 ＞‐-.._: : : : :｀>､ iｰ､:ヽ: ／　 ＞':::::::::ﾘ
　　 　 ,'/i　　i　:::i＞''´　　　　 >､: : : : :｀>､'''Vﾊ､-‐''::::::::::://　 　 　 　道雪59歳の時に25歳で輿入れした
　　　.,'/:,'　　i　:>'　　　　　　　　　>､: : : : : }-'､: ヽ＞､=＝'　　 　 　　 城内の松尾館にいるため、松尾殿と呼ばれる
　 　 ./::,ｲ　　:i ｲ　　　　　　　　　 ､　 >､: : : i: :/ヽ‐≧,∧.　　　　　　　道雪との間に子はない。
　＞/::/ {i　　:　i　　　　　　　　　　 ヽ　 ヽ: :,':/: : :ヽ ｀'ヽヽ　　　　 ┗────────────────────┛

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　　　　　　　　　　　　　 　 　 ,＞--,.--'''''''''''''''--..,,
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 r-',.-''"_,,,,..r''''"`'- 　 　＼'"-'''--..,_
　　　　　 　 　 　 　 　 　 r'''／".　　/ 　 ,/" 　 　 　:ヽ＼ 　　`'-.,
　　　　　　　　　　　　 　/r/_.　　　/ 　 ::/ 　 ,. 　/ ,! i :`:.＼ 　 　`!
　　　　　　　 　 　 　 　 レ!ﾐミ--.,/ 　 :/ 　／ // ./:/! : ::'':::|
　　　　　　　　　　　 　 （ﾚ!`ﾐ._ミY 　 ./　.:/.::/:/　/:/.| :: :: ::!|
　　　　　　　　　　　　　f.,.|,　`.,.,_! 　 .ヒ-く..,,_/　/ / .| :/::| :H!.
　　　　　　　 　 　 　 　 V'!.,V"-.| 　 f7￣"7-,`'-/　//://:ﾉ/
　　　　　　　　　　　　 ノ ﾊ, .!ﾄ-,| 　i N.,__Z 　 '" 　 ,テ,"ﾚ"
　　　　　　　　　　 　 / .//!`.'.,_'| 　 |.| ヽヽ 　 　　/7／!
　 　 　 　 　 　 　 　 　 .//|　＞| ::. :|.! 　 　 　 　 ゝﾌ::::L
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 | |ﾚ'| !.!: ::.:|.| 　 　 ―-_,.ｨ"::::|`　　　　…やる夫様は西郷庄の一件をご存知でなかったのですね
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 | .L∠.,|ﾄ::::|j''-.,_　 ,.-'"　!　:: !
　　　　　　　　　　　　 　 y'.,,__　 |`!:/ト.,,_!入、 　 ,|　:| !
　　　　　 　 　 　 　 _,,.-'"-...,,__ 　 ﾚ/　/'ﾋ.,_`''.'''く.| :/ハ.,
　　　　　　　 ／￣~, 　 　 　 　＼_' 　 ハ., `''＼!::::ﾚ'::::::.　＼
　　　　　　 Y 　 　　'! 　 　 　 　 　＼,/　/ﾄ,く;;/"fヽ,:　':::　.. ＼_
　　　　 　 / 　 　 　 `, 　 　 　 　 　 ./　/;|;':V'rﾉ.|`i|＼　:. 　 . :::＼
　　　 　 ./ 　 　 　 　 |::::. 　 　 　 　 |　 |;/　.ﾄ,Y j',r''".＼ヽ 　::..':::::＼
　　　　 / 　 　 　 ...:::::ヽ _,,.- 　 　 　`''-"| 　.!〉-/:ヽ 　::::|::| 　 :::..'':::::::＼_
　　　 ./ 　 　　.:''.:::''"　Y::_,.-' 　 　 　.　　L,...||　ト-" .:::::::!::| 　 `'::.. 　 .:::::`''--.,
　　　/ 　 　　.::::''"　..:::/''"::　::: 　,.　　:::::::r'''"!　ト.,_:: ::::::::ﾄ,ヽ.::::.　'::.. 　 　 ...::::::'!

　　　 　　　＿＿＿_
　　　　　／　　 　 　＼
　　　 ／　　─　 　 ─＼
　　／ 　　 （●） 　（●） ＼
　　|　 　　 　 （__人__）　 　 |　　　　　なんだお？それ
　　＼　　 ⊂ ヽ∩　　　　 <
　　　 |　 |　 '､＿ ＼　／　 )
　　　 |　 |＿＿＼　 “　 ／
　　　　＼ ＿＿＿＼_／



　　　　　　　　　　　　,　　 ﾍ￣￣｀　　､＿
　　　　　　　　　　 ／ ´￣　　　 ￣￣｀ヽヾ｀ ､
　　　　　　　 　 ／　　　　　'´　　　　　 　 ＼ヽ}
　　　 　 　 　 /　　　　　　　　　　　　　　　　∨ト､
　　　　　 　 /　/　　　/　 　 !　　　　　　ヽ、　YV
　　　 　 　 f　/ / 　 / ｨ /　ﾊ　 /　|　　 ､ |　　} !)
　　　　　　 l〃/｜ 〃 {l |　!　'.　!　 、ヽ　l !　　Y{
　　　　　　 |{　l　ト lL /|!ﾄ､l　 ヽ{＼ ヽ厶イ　 l　}）
　　　　　　 iﾊ∧ﾊNr升≧ｫ|ノ ヽﾍ ,ィ≦圷!　｜ｲ
　　　　　　 　 ＼从{{ ﾄ辷'i　　 　 　 ﾄ辷i }}| 　 Y
　　　　　　　　　l| ∧ ｀ーﾟ　　　　　 ｀ー'　ﾊ 　 |
　　　　　　　　　l| ﾉﾊ　""" 　 '　　　"""/:!ll 　/　　　　　　良い機会なのでお話しておきましょう。
　　　　　　　　　 仆　ヽ、　　fこ)　　 ／::､|　N､
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ┏━┓↑中国地方
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ┏┛　 　 　 　 　 　 　 ┗┓┏┛門司（毛利氏）
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　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ┃　　　　☆蔦ヶ岳城 [別名：岳山]　　　　　　　 　 　 ┏┛
　　　　　　　　玄界灘　　　　　　　　　 　 　 　 ┏┛　　　　（宗像氏）　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ┗┓
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ┃　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ┃
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ┃　　◎西郷庄（西郷党）　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┗┓
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ┃　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ┃
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ┏┛　　　巛巛巛　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ┃
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ┃　　　　巛巛巛　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ┗
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┏┓┏━━┛　　　　巛巛巛
　 　 　 　 　 　 　 ┏┓　 　 　 ┗┛┗━┓　★立花山巛巛巛
　 　 　 　 　 ┏━┛┃　 　 　 　 　 　 　 ┃　　　　巛巛巛巛
　 　 　 　 　 ┃　 ★┗┓　 ┏┓博多港┃　　　　　　巛巛巛
　 　 ┏━━┛柑子岳┃　 ┗┛　 　 　 ┃　　　　　　　巛巛巛巛
　 　 ┗━┓　 　 　 　 ┗━━━━━━┛　　　　　　　 巛巛巛巛

　┏─────────────────────────────────────────┓

　　　ここ立花山と宗像の間には、かつて独立勢力の西郷党という一派がいました。

　　　元をたどれば大内家臣の者たちですが、大内が滅びると宗像の勢力下に入ります。

　┗─────────────────────────────────────────┛

　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　rァ二-‐ー‐‐- ._　//￣￣￣ヽ
　　　　　　　　　　　rア´　　　　　　　　　/' ヽ、
　　　　　　　　　　rｿ　 ／／　　　　　　　　　　ゝ、
　　　　　　　　　人　 //　 / / ／／　i　　i　　　ヽ
　　　　　　　　　〉i　//　 / / / /　 !　 i　i |　i　i　|　　　　しかしその宗像も、毛利が北九州から撤退すると後ろ盾を失い
　　　　　　　　 〈i　ﾚ |　/ﾚハメ、 /|　/ﾊ/ l　|　i　i　　 　 籠城した末に我が大友に和睦を申し入れてきました。
　　　　　　　　 ∧　　M/fT〒z ﾚ　ﾚﾅ__ﾒ i　//i | |
　　　　　　　　 丶〉　 !　 |ヽヒｿ　　　f´jﾗ/ i /!/ | !　　 　和睦条件はお館様（道雪）と松尾殿（宗像の色姫）の結婚と、
　　　　　　　／￣∧　|　 !　　　　 ，｀´ / //ﾚ'　ﾚ'　　 　 領地交換だったんです。
　　_,. -‐ ￣ ／　 /ヽ |　iヽ　　‐-　 ／ﾚｲ
∠ __　´　／／　/　rL|　|　｀r -‐ '´　!　 |
　　　〉／／　　/ 　 {　i　|｀ー' Y　　　|　 |‐- 、
　　∠-〈　～ﾚ'‐ .,ノ、 rり＿」Lィﾍ￣ | 　! .,.,　＼
　　/　　｀´;:' ' ' ' '　V' | ミミ　() /∧' ''レ'　　'' .,.　｀'ヽ,



　　　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　／　　 　 　 ＼
　　　　　　　 ／　　 ─　　 ― ヽ
　　　　　　／ 　 　（ ●） 　（ ●）'
　　　　　　|　 　 　 　 （__人__） 　　|　　　　　領地交換…
　　　　　　＼　 　　 　 ｀ ⌒´ 　,／
　　　　　　／　　　　　　ー‐　　 ヽ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ┏━┓↑中国地方
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ┏━━━━━━━┓　　　┏┛凸┃
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ┏┛　 　 　 　 　 　 　 ┗┓┏┛門司（毛利氏）
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ┏┓　 　 ┏━┛　 　 　 　 　 　 　 　 　 ┗┛　　　┏┛
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ┏┛┗━━┛　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 凸小倉（秋月氏）
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ┏┛　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ┃
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ┃　　　　☆蔦ヶ岳城　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ┏┛
　　　　　　　　玄界灘　　　　　　　　　 　 　 　 ┏┛　　　　（宗像氏）　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ┗┓
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ┃　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ┃
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ┃　　★西郷庄（大友領に）　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ┗┓
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ┃　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ┃
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ┏┛　　 巛巛巛　 　 　 　 　 ☆若宮郷（宗像領に）　　　　　 　┃
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ┃　　　巛巛巛　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ┗
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┏┓┏━━┛　　　巛巛巛
　 　 　 　 　 　 　 ┏┓　 　 　 ┗┛┗━┓　★立花山巛巛巛
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　 　 　 　 　 ┃　 ★┗┓　 ┏┓博多港┃　　　　　　巛巛巛
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　 　 ┗━┓　 　 　 　 ┗━━━━━━┛　　　　　　　 巛巛巛巛


　┏─────────────────────────────────────────┓

　　　はい。我々が宗像から切り取っていた「若宮郷」は飛び地だったので、これを返還したんです。
　　　その時、引換えに受け取ったのが、長く西郷党が治めてきた「西郷庄」です。

　　　そこに住んでいた西郷党は、こちらが手放した「若宮郷」に移されました。

　┗─────────────────────────────────────────┛

　　　 〃　　 　 　 　 　 　 　 　 i,
　　　r' 　 ｨ=ゝー-､-、､r=‐ヮｫ.〈
　 　 !　　:l　　　　　　,ﾘ|}　　　 |. }
.　　 {. 　 |　 　 　 　 　 ′　 　 | }
　 　 ﾚ-､{∠ﾆ'＝=ｧ 　 ､=＝ﾆゞ<
　 　 !∩|.}. '__＿ﾞ`　　 ./'_＿` f＾|
　　　ｌ（( ﾞ′｀￣'"　　 f::`￣'　|l.|
.　 　 ヽ.ヽ　　　　　 　 {:.　　　 ｌﾘ　　　　　我々にとっては領地交換で済む話でも、
.　　　 }.iｰi　　 　 　 ^ r'　　　 ,'
　　 　 !|　ヽ.　　 ｰ=＝=- 　 /　　　　　　 西郷党にとっては突然の領地替えということですか
.　　 ／}　　 ＼　 　 ｰ‐ 　 ,ｲ
　__/　∥　 .　　ヽ､＿!__／:::|＼



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　f´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　ええ。それに加えて、我らが岳山を包囲した中での和睦要求でしたので、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　
　　.　／／ /　　　　　　　　　　　　i 　 　 |　　お館様は宗像に一人の首を差し出すように伝えたのです。
　　./, "　 /　　　　　　　　　　　　　i　　....|
　　|/　　 ,　　　　　　　　 ヽ　　 i　 .|　　...|　　それが対大友の最前線にあった西郷党の頭領・河津民部の首でした。
　　′　　i　　　　　 .l　　　 i　　.ﾊ. ∧.i 　乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ
　　　　　 |　　　 .|　 i　　　 .| ／! }/　}ﾊ　　　　　.|,ﾉ　/ ./"
　　　　　 |　.i　　.|　 ﾄ　　　1. ,ﾑ斗:ｒ7 }　　　　　 |　 / ./ :ヽ
　　.　　 　i　l　　.|　 「＼　 .ﾊ/ Ｖツ　 ':/　　　　 .|　/ /|: : : :i
　　.　 　 八ハ　 ト　|'芯＼{　　´　　　ハ |　　　 ﾊ　/: :| : : : l
　　.　　　　 {　`:.ハ .ﾄ.}７　　　 　 　　　 }/|　　　.j　ｙ: _,;|: : : :」
　　　　　　　　　　| ヾ. :,ヽ　　　　 　 　 /　}　　　ｊ ／／ﾞ,:-イ~
　　　　　　　　　　ｌ　　　|＼　 _　-,　　　　ｲ 　.,／／: : : ヽ:.}　　　_..　-=
　　.　　　　　　　　ｌ　　 .|.　　　､ ´　　　／ﾉ ／／: : : : : : :’-==: : : : : : :
　　　　　　　　　　 丶　 i　　　　　`ｰ '　>" .／: : : : : : : : : ; : : : : : : : : : :
　　　　　　　　　　　　丶 ，　　　　　　 .《 〈: : : : : : : : : :／: : : : : : : : : : :

　 　　　　　／￣￣￣ ＼
　　　　　／　　　　　　 .　＼
　　　 ／　 _ ノ　　 ヽ、_　　 ＼
　　　.|　　　（ー） 　（ー）　.　　|
　　　 ＼ 　　 （__人__）　.　　／　　　　　西郷党は、長く守ってきた領地と頭領を同時に失ったのかお…
　　　 　/　　　 ｀⌒´　　　　ヽ
　　　　ヽ、二⌒)　　　(⌒ニノ



　.　／／ /　　　　　　　　　　　　i　　　　　　＼　　　　}　>
　./, "　 /　　　　　　　　　　　　　i　　　　　　　.|　／　ﾚﾍ、
　|/　　 ,　　　　　　　　 ヽ　　 i　 .|　　　　f´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　′　　i　　　　　 .l　　　 i　　.ﾊ. ∧.i　 　 |　　宗像当主の氏貞は河津民部を切腹させることができなかったのか
　　　　 |　　　 .|　 i　　　 .| ／! }/　}ﾊ　　 |
　　　　 |　.i　　.|　 ﾄ　　　1. ,ﾑ斗:ｒ7 }... 　 |　　寺に招いた上で、伏せていた家臣に謀殺させて首を取ったそうです。
　.　　 　i　l　　.|　 「＼　 .ﾊ/ Ｖツ　 ':/ 　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ
　.　 　 八ハ　 ト　|'芯＼{.:::::.´.:.:::::. ハ .|　　　 ﾊ　/: :| : : : l
　.　　　　 {　`:.ハ .ﾄ.}７.: ::. ::. 　 　　　 }/|　　　.j　ｙ: _,;|: : : :」
　　　　　　　　　| ヾ. :,ヽ　　　　 　 　 /　}　　　ｊ ／／ﾞ,:-イ~
　　　　　　　　　ｌ　　　|＼　 _　-,　　　　ｲ 　.,／／: : : ヽ:.}　　　_..　-=
　.　　　　　　　　ｌ　　 .|.　　　､ ´　　　／ﾉ ／／: : : : : : :’-==: : : : : : :
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　　 　 　 , ´　 ﾞ'ーイｼ″　,　　／.:.　.　　`　 .
　 　 ,.． '´　　　＼ ヽ/,ﾊ::.:..:. /　 　 　 　 　 　 ｀　ｰ- ､
　　/　　　　　ノﾄ_,ﾉ┘″}:.:.:./ __　 -─…　　　　　　　 ヽ



　 　 　 　 /´　　　　 i　 ､　ヽ、 ヽ、 　 ヽ____ ミ;ヽ,)ヽ
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　　　　　　l |､ ﾄx‐!ヾ　 　 ' .､＿,,ｨ.｜　　.|'ノ　 ｝/j〈
　　　　　　ヾ ヽ'i 　　　　　　 .￣　　|　　 |ﾉ　ﾉﾉ///
　　　 　 　 　 |　l｀''彳　　　 　 　 　 |　　 |;ン', '/く
　 　　　　　　 |　l 　ヽ　＿　 　　　　|　　.|ﾍ,,／ヽ::＼　　　　　この一連の出来事が、今から10年前のことになります。
　　　　　　　　|　ヽ　　´ -　 　 　 　 |　　|　|::|:|::i:!ヾ:::!
　　　　　 　 　|　　 ＼　　　　　　 　 |　　l　,ゞｿ!:::l:::ﾄﾉ
　　　　　 　 　ｌ　　　l. ＼　　_,. ‐ 　 ｌ　 /'´　 ヽ!:::|!::|　　,. - ─ - ､
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　　　　　　　 　 y'.,,__　 |`!:/ト.,,_!入、 Υ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　_,,.-'"-...,,__ 　 ﾚ/　/'ﾋ.,_`''..''|　 今回の物資輸送では、彼らが移された若宮郷を通らねばなりません。
　　 ／￣~, 　 　 　 　＼_' 　 ハ., `''＼.|　
　 Y 　 　　'! 　 　 　 　 　＼,/　/ﾄ,く;;/.|　 無論、お館様は事前に宗像へ断りを入れて、安全な通過を約束させています。
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |　 ですが…
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ

　　　　　　　　　　 　 ＿_
　　　　　　　 　 ,.-''";;;;;;;;;;｀`'ヽ､
　　　　　　　／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
　　　　　　/;;;;､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;､
　　　　　 ,!;;;!ﾞ`''～^～ｧrr-'ﾞ`'´''ﾗﾍ;;;!
　　　　　 |;;;|　　　　 　ﾉﾘ　　　　　ﾐ;;;|
　　　　　_ゞ;! ｰ- .,,_ 　 　 ,,..-‐''''　ﾐ;ﾘ
　　　 　 !ﾍl;|. ぐ世!ﾞ｀　 ,´ｨ'"世ﾝ　｢ヽ
　　　　　!(,ﾍ! 　￣'"　　|:::.` ￣　 ,ﾄﾞﾘ　　　　　元・西郷党が決死の覚悟で刺し違えに来る可能性はありますね。
　　　　　ヽﾞ､!　　　　　　!;　　　　 ,ﾚｿ
　　　　　　 `| 　　 　 ^'='^ 　　　 ﾑ'′
　　　　　　　.ﾄ､. 　 -‐‐ ‐‐-　　/|
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　 　 　 　 ,ｲi|　ﾞ､＼　　; 　 ／ﾘ.:;ﾄ､
　　 　 　 　 　 　 　 `ｰ─''ﾞ



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　　　　　　　　　　　　　　 >-!'´! :　:::::ﾄ､　/｡::::7ヽ¨''‐　 _,,ﾚ'--l:/:::! l!
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　　　　　　　　　　　 ヽ､:.;,/;,;.:.:l !.:l ::::!l　　　　 ⊂=‐　´ _,,.-i':: 　 ! l　　　　ええ。わたしは相当な危険が伴うとみています。
　　　　　　　　　　　　　 `l;,;.:.:.:! l:::! :::l !` ､　　　　　_,,-'" 　 !i　　l l
　　　　　　　　　　　　　　l:.;,;.:.:! _!:!l ::N　　 ` ‐--'7:.:._,!　　 l l　　!i !
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　　　　 　 　 　 ＿＿__
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　　.　　 　／　　　　　　　＼
　　.　　／　／）　ノ ' 　ヽ､　＼
　　　　|　／ .ｲ '（ー）　（ー）　u|
　　.　　 /,'才.ﾐ).　（__人__）　 ／　　　　　それでも行かざるを得ないということかお…
　　.　　 |　≧ｼ'　　｀ ⌒´ 　 ＼
　　　／＼　ヽ 　　　　　　　　　ヽ



　　　　　　　　　　　　　　　　 ,　--　､=＝≦ ￣｀丶､_
　　　　　　　　　　　　　　 ／　　∠ﾆ=X´　　｀ヽ　　ヾﾔ､
　　　　　　　　　　　　　 〃　 ／　　　　　　　　　　 ヽ-ﾂﾊ
　　　　　　　　　　　　　 l　 〃/ { {　爪、ヽ＼ヾ　i　　l／小
　　　　　　　　　　　　　　 〃ｲ　从　!ﾄ､＼斗-+Vl　　|／j|〈
　　　　　　　　　　　　　　/　/l　{rやト､ヾ ≫==ミ| 　 |〃/ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　Nハﾄヽf㍉　　　 fてd1 　 !l）/人
　　　　　　　　　　　　　　　　　lヽハ tj　　　 ゞ-' l　　ﾚィ´、::＼　　　　はい。できる限りの手は打ちました。
　　　　　　　　　　　　　　　　　| l 小　　､　　　　/　 /i| i::::N:::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　| | jﾉ| ヽ　‐ 　 , ｲ　 /⌒iﾄ､ハゞレ'　 　 後は何事も無く終わることを祈るしかありませんね
.　　　　　　　　　　　　　 　 　 ﾉ l / l　　 ｀フ1　/／´　 >､:い〔
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾉ′,　zｰ/ィ＜/　　 ／⌒＼::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ｲ ﾉ::'´::rj-ﾍ::ヽ､／　　　　　Y´
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 / i ハ::／ ハ､i.::〉/　／　　 ..:.:i

　 　　　　 ＿＿＿_
　　　　 ／_ノ 　 ヽ_＼　　　　　　　　事情はわかったお。教えてくれてありがとうだお
　 　 ／（ ●）　（ ●）＼
　 ／ ::::::⌒（__人__）⌒::::＼　　　　　留守中のことは心配いらないから
　 |　　　　　　 ￣　　　　　 |
　 ＼ 　 　 　 　　 　　 　 ／ 　 　 　 明日に備えて早めに休んでほしいお。
　　／　　　　 　 　 　 　 ヽ



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,,,,,,__,r‐､　__
　　　　　　　　　 __,,,,,,,__　　　 _,,r‐'´￣￣ ,r''´ｰ､ヽ__
　　　　　 _,,r=ﾆ二..---..二r'´　　　　　　　ヽ、　 ﾄ､__,!_
　　　　 '´　　　　　　　,r'´￣｀　　　　　　　　 ヽ　 ! >､ `、
　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　ヽ ヽ　　　`､ l'ヽ >､_!
　　　　　　 　 　 　 /　 /　　　 i､　 i、､ヽ ヽ　`､ `､! ヽヽ >
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　　　　　　　　 　 ! i　 l　i　!　,ir‐ `､ ! ` ヽヽ,,,,_ヽl ヽ!　 !　／,r''′
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　　　　　　　　　　 　 ヽ ! ヽ ヽ`!__,!　　　　　 　　 ,ﾄ､ l''''!　l、　　　　 `ｰ'´
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　　　　　　　　　　　　,r<､ l　l`ｰ` - ,_　￣ 　 ／ ,!ヽ_!l,r'‐‐'-､ _>　　　　　ありがとうございます。それでは。
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　　　鷹取城の毛利兵部少輔（鎮実）は、大友劣勢のこの時期にあって明確に大友方についていた。

　　　秋月氏・杉氏らに領地を削られながらも拠点を維持していたが、
　　　今年の不作で予定した年貢米が得られず、兵糧が尽き死者も出るほどに窮しているという。

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`ﾄ､:fﾘ　　{ｶj 7 |:/:::::::|:::!;:;:;:;:,′
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l/'､　　　　　|::::,ｲ;:;;/　　　　　 僕は最後尾につく。
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , ィフ.:.:.:.::::::::::::::::.:ヽﾄ､
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　　　　　　　　　　　　　　　　_, ＜二ﾆフ´￣｀ヽ.:.:.::::::::::::.::::::::::.::::ヽﾄ､
　　　　＿　　＿,r‐ｭ--─＜二ゝ､_ ＿ 　　　　　＼.:.::::::::.:.:::::::::.:.:::i:|/
　 , イ 仄,r'´　　 ｀ヽﾄ､　　　　　　＼　 ｀`ヽ　　＿ jL.:.::::::::::.:.::::.:.::|:|
　 しJl///, ヘ ＿ ノ　ヽ　　 　 　　 j!　　　 , イ_イj!;:;:;;;;;;;:;:｀`77ヽ::」
　/　Y ⌒Y^ヽ ﾄ､ ｀`j〉 |　　 。　 °L ＿／ヽj'^ヽ|;:;:;;;;;;;;;;;;;;//ス/
　! ﾊj! ハ i　 i　! ! 　fｺ L。＿, ィソ´￣　 　 ,ｽ＜7;;;;;;;:;:;:;;:;;;;;厂
　| !.:|l|　.:| |　|　| |人j〉_ソノ￣　　　　　 　 />＜7;:;::;;;;;:;;;;:;:;;j
　| |::|||.::::j |　|　| |　　　　　　　　　　　　　/>＜7;:, ィ7三三jﾄ､

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　　　遠方でもあり、立花山が敵に囲まれている現状で失地回復のための援軍を送ることは難しい。
　　　しかしこれを見殺しにするのは主家大友に対する不忠であるとして、援助が決まった。

　　　鷹取城は堅城であり、秋月への抑えという意味でも重要性は高かったのだろう。

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.　　 　 　 ＼ヾヽ､ _ ,,,...:＜/ /　/ {/　弋zｿ　｀　/ｌ/　ﾄzｿ ,'､l l lﾉ|
　　＿＿　　 ｀＞-‐　 ´／ /　/　/}|　　　　　　　 　 ,　　/　}l l/ |
‐´-､7＼＼　　　(､_＞／∧／　/ /ヽ　　　　　　 _　　／＼}li/ /|　　　　では、行ってまいります。
.　　　 　 ト､ﾞ- ‐_≦＜ ｲ／/ ／ /､ヽ｀　､　　 ´　　／=ヽ::::,´ / l|
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　　　　　　＼　　　 ｀ ⌒´　　　　／
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　　　　　 （　　　,　-‐　'"　　　　　 ）
　　　　　　 `;ー"　`　ー-ー　-ー'
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ┏━┓↑中国地方
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ┏┛　 　 　 　 　 　 　 ┗┓┏┛門司（毛利氏）
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ┏┓　 　 ┏━┛　 　 　 　 　 　 　 　 　 ┗┛　　　┏┛
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ┏┛┗━━┛　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 凸小倉（秋月氏）
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ┏┛　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ┃
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ┃　　　　☆蔦ヶ岳城　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ┏┛
　　　　　　　　玄界灘　　　　　　　　　 　 　 　 ┏┛　　　　（宗像氏）　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ┗┓
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ┃　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ┃
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ┃　　★西郷庄　　 現在地　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┗┓
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ┃　　　　 　 　 　 　 　 ▼　 　 　 　 　 　 　 ★鷹取城　 　 　 ┃
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ┏┛　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ☆若宮郷　　　 　（国人衆・毛利氏）
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ┃　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┗
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┏┓┏━━┛　　　　　　巛巛巛
　 　 　 　 　 　 　 ┏┓　 　 　 ┗┛┗━┓　★立花山巛巛巛

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　　　　　　　　 i　;　　i__＼　ヽ 彡予ミ 》　ﾉ　ヽ^ヽ　　ﾅ ）
　　　　　　　　 |　|　 /弍、ヽ__＼弋シ　ﾚ　　　ヽ/　　ハ
　　　　　　　　　i　　 仆ｩｫ　　　　 ´｀ 　.|　 ;　　ヽ シ彡’
　　　　　　　　　 乂　/ゝ=ﾞヽ 　　　　　　.|　|　　 |ノ-"＼
　　　　　　　　　　　Y　 :.　　　_　＿　　　; ﾉ　　 .|:.:＼:.:.:.ヽ._　　　　　ふぅ　難所の峠はようやく超えましたね
　　　　　　　　　　　 ’　　 、　　　　　　　人　　 .|∧:.:ヽ__／
　　　　　　　　　　　ﾉ　　./ ｀ .、　　 .　'　　|　　 .|、|:.:.:.:.:.ゝ
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　　　　　　　　　　.l　　l　　　　　ト＝===:.ｙ　／:.:{
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　 　 　 　 　 　 　 　 　', l　ｨぅ:ﾐ 　 　 ｨぅ:ﾐ　ﾊＶ　 　　　　　　／　　 く　　）
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ゞ　ゞ=″.::!　 ゞ=" ﾑﾂ　 　　　　　, ′　　 　 Ｌ、｀〉　　　　　この辺りで渡河するかしら！
　 　 　 　 　 　 　 　 ／｛ﾊ　 　 T⌒T　 　 ﾊｿ＼　 　　　/ 　,　　　　　 く、 ）
　 　 　 　 　 　 　 　 l＿- ゝ､ 　ヽ..ノ　　ィ¨ｰ__,ﾉ-､　 　/ ／　　　　　 　 ｔ　〉
　 　 　 　 　 　 　 　 　!, -=､/＞:.二.:＜lz―-ｲ　、 i_／ /　　　　　　　　 く　〉
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　.|;|　　ﾍ:;;l　ﾍ.l::lヽﾍ ヽヾﾚ　/;;;ｨ::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;|;;ﾚ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l　　　( 筑前には大河がない。
　 ﾍ､　　ﾍ;;l　 .ﾘ　|l＼.　　 ./／/;:::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;|l;;|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾄ:;|
　　　　　　 ＼''　 ﾉ　　ﾞ　　´　 l:|::::::;;;;;;;;;;;;;;/;;|'|;;|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|. ﾞ　　　　故に水不足が飢饉に直結したというのは分かるけど…
　　　　　　　　　 ﾞiヽ､　　_　　 .l:|:::::;;;;;;;;;;;;;/;;;;l .|;i;|ヾ;;;;;ﾞi､;;;;;|
　　　　　　　　　 .|::;ｨ::ﾞ::´　　　|l|:::;;;;;;;;;;;;;/.l;;/　l| l|　ヾ､|.＼|　　　　　 もう秋だというのに川がまるで浅瀬じゃないか )
　　　　　　　　　//　|;l;;;::ﾞヽ　　 |;:;;;;;;;;;;/　l;/　　　ﾞ　　.|､,,_
　　　　　　　　 /'　　.l|ﾍ::::;;;ヽ‐'i'|;;;;;;;;/|　/'　　　_;,:. -‐': : :ヽ
　　　　　　　　　　　 .'　ﾍ::::;;;;;;;;| |::::/,rl　 ,, -:'''´: : : : : : : : : ﾍ.
　　　　　　　　　　　　　　ﾍ::::_;;l-'V/_;,〉'´: : : : : : : : : : : : : : : : ﾞヽ､
　　　　　　　　　　　　　 .,r,r´,r''ﾞ´　ﾞ､' : : : : : : : : : : : : : : :＿＿＿ ヽ､
　　　　　　　　　　　　 /　 ﾞ):{　　　(´.|　 : : : : : :　_,, -'''´　:r'''ヽ　　｀-ヽ
　　　　　　　　　　　 /　　 ﾞヾ＼,,_,,r''ﾞl　　　_,,-'''´ _,,_　i⌒'''ﾞ: : :ﾞ⌒'': :ヽ

　　　　　　　　　　＿＿_
　 　 　 　 　 「￣´.:.:.:.:.:r‐≧､､
　 　 　 　 ／:.:＼:.:.:.:..://⌒ヽ/ﾆヽ
　　　　　/:.:.〃:/ ＼:.:.〉ヽ　{薔} vﾞ)
　　　 　 !:.://;/　　　｀ヾ入､　//:i
　　　　　!/'´,.--､　　 ,.--､ヽ､/:.:|
.　　　 　 ぃ　　　　　　　　　　i:.:V
　　　　　 代　⌒　 ,　 ⌒　　 }ｼ,　　　　　水不足は困るけど、荷物を渡河させるには好都合ね。
　　　　　ハ_'､_　┌‐┐　　,ｒﾆ〈ﾘ
　　　 　 ∨ ニ＞.｀__´_ ,.イ＝=/　　　　　手早く渡れてよかったかしら！
　　　　　 〉､ニ ｿ〈介ﾄヽ { ﾆ､/- ､
　　 　,／　　}=〈 〈八〉´ 1__l/　　 ヽ
　　　 l　　 　 ﾃ l　 ：　　,l ﾃ　　　　 |
.　　　 ＼　､ , ノ＞＝＜ ヾ　　〃 ノ
　　 　 　 |　　 {.　 ∞　　 /　　/´
　　　　　 l　 　 !　.∧ 　,/　　/



　　　　　　　 ＿＿
　　　　　　／￣￣ ヽ､　　　_ -── - ､ _　　＿
　　　　 ／　　　　　　 ＞''´　　r─ - ､　　 ＞-､ ヽ_
　　　　'　　　　　_,, イ ￣｀　 '´　　　　 　 ヽ-── V｀i
　　　　　　　 ／　-=　　　　　　　　　 ヽ　　 ＼ーイヽ ト､
　　　　　 r''´彡-'　＝'　　　　　　　　ヽ ＼　　 ヽ　ノハ　>
　　　　 /／　／ イ　　 ィ　 i　　　 ､　　ヾ.ﾍ　　　V'´/ .V､
　　 　 //　 /　/／.ァ/ /　 ﾊ　ﾄ　 .ヾ　　 ハ　　　 V / Y ヽ
　　 　 iハ /_ /彡イ./i ﾊ　 i ﾍ .|､　ヽ ＼　　i　　　 .V 彡iイ
　　　　r－'ヽ V:/i ﾉ　ハ　i.l　ヽハ､　＞- -､|　　　　ヒ/ トi
　　　 /　ｺ 人 k ヽ ｨ|－|-､ﾊ.　 V'´ _ =-≧､j　　i　 .iヽ / /
　　 ./　　i_ﾉ　ヽソﾍ/,ｨニﾆ,i　　　ヽ ィiて冫ｱ 　 .l　 .レ イ　　　　　そろそろ問題の若宮郷ですね
　　 |　　　 )　／　 il､´ﾊ心ﾋ　　　　　　廴ノ .|　　 　 ﾚ_ノ
　　∧ ,-､ i /　　　ﾊヾ　'ー'　　　　　　　､､､ |　　　　|＼
　　ト＜ /-､　　／　| .ﾄ　　　ﾉ　　　　　　　　|　　i　∧:::::＼
　　i::::::::::ヽK>イi　 i |　 ＼　　　_ ＿ 　　　　ﾉ　　l ./i:::ヾ:::::::ヽ
　 ト:::;;;;;:::::::::イ .l　 l |　　　＞ ､　　　　　 ／ |　　.|　∧:人ヽ::::::}
　ﾉ::::::::::=-:::/i ハ　Ai￣￣ ヽ　 ＞　 _／_＿.l　　.i/ ハ::::トーイ
./::::::::::::::::::/ ｒ-''｀V　ヽ::::::::ヽヾ:::'-├,￣─-┤　/i il　ヽ:::＼
{::::::::::::::::::/:i::::::ヾ　＼::::::::::::::::￣￣ﾉ/| |:::::::::::| ｲ::::| |入　＼:::ヽ
:::::::::::::::::::i　|::::::::::::::::::＞:::::::::::::::/::::::: //::::::::::::i/::::::::＼＼:::=- ､
:::::::::::::::::::H::::::::::::::::::/:: /:::::::::::::/::＞==ﾍ::::::::::::::::::::::::: ＞/ー-､
:::::::::::::::::::|:::::::::::::::::/／::::: ＞''´　ヽ　　 >ヽ:::::::::::::::::::::::/:::::::::::::

　┏────┓
　　　若宮郷
　┗────┛

　 　 　 　 　 　 /|
　　　　　　 　 /! |　　　　チ　　　　　　　　　　　　　　　　　　へ　
　　　 　 　 　 ! ! |　　　　 ャ　　　ト､ト-～'''‐-‐-─-､　　　　ﾍ　
　　　　-──|┼|─‐-　 ッ　ト､」　!　!　　!　　l　　i!　!`‐'７　：　
　　／　 -─┼|┼‐-､　＼　ﾄ､　　　!　　i　　l　i　　i　/／!　　　　　　,-‐-- ､　　　　　　おい、この先は龍ヶ岳城の領内だ
.／　.／／￣ ! ! |｀ヽ　ヽ　ヽﾄ､＼!ﾚルﾚﾉﾉﾉﾉ/イハﾄ､　/ｲ　　　　 ／／`彡ヽ＼
　　/ .　 　 　 ! ! |　　　　　 ﾄ､＼ヽ!　　　　　　　　　　|// 7　　 　/ / /´`´＼＼ヽ　　　　誰に断ってここを…
　　　　r‐-､　|┴|　　　　　 `ト､i　i ,─-､__　､__,-─　|ノﾉ7　　　/　/ /__　 ___＼l| |
　　　　ト-ｲ /＾Y´＼　　　　`ミ､|Y　-‐┰┐┌┰‐ｧ　|＾! ｲ　　　| ///___,`i'____　ﾄ､!､
　　　　|-‐!/o/´＼o＼　　 　.`┤|　　￣７!　f ￣　 　 | | ﾉ　 　 | |､/　 ﾟ `i´ﾟ　　|/`!
　　　 入 /o/　　　＼o＼　　　 | |　　　 L | | 」　　　　|ﾉ/　　　 i||lﾄ､　 ヽ､|, -　///
　　 _（ /＼/＼　　 　入o＼　　∨　　､ｨ㎜㎜㎜_,　　 ﾚく-──ｧW|＼　-=＝',ｲ／ヽ､＿
　 （　 ＼__）／`ｧ─‐'　/＼/__／|＼　 ｀￣￣￣　　／|　＼__／　/!　 `'ー─'　|人_ﾉ!　　￣ヽ､
　 （`ー-r'ヽ　/　　 r‐'￣￣／　| 　 ＼ ＿＿＿_／ 　 ト､　＼￣｀ヽ＾Y＾Y＾!＿_|_＿＿＿_　　　＼
　　`r‐‐'　　　　　_/　　　／　　 ﾄ､　　　　　　　　　　 / ∧　　＼　　 ＼ |├┴┬──‐'´ﾆ」/ﾉ　ヽ
　 ／＼　　　　／　　　　　　　　ﾄ､＼　　　　　　 　 ／／　!　　　　　　　`ヽつ　|(`´Y!　　 フﾟﾄ､）　!



　　　　　　　　　　　　　　／: : :＼ヽ､: . :｀丶､: : . ＼(　/　　　_ハ__
　　　　　　　　　　　　　/:　: / : :/｀丶､ ､: . : . ｀丶: :辷!-‐-<__仁vヽ
　　　　　　　　　　　　 /:　: ´:　/　　　　　｀丶 ､:｀ヽヽ_ム-‐〈　ﾍｺ〉人
　　　　　　　　　　　　,ﾞ: . :l : . /　　　ノ(　　　 　｀丶ﾐ､（∧　 ヽ二ﾉ |〔
　　　　　,-、　　　　　l: : :l,､≠ ‐‐ - ⌒　　 　 　 　 _,, ..ム∧　 　 |ノV　　　 　,-,
.　　　　 l´ｌi　 　 　 　 !: : :|/　 ､ァぅ-`､ヾ　　　 　 '~,r￢く ＼ﾍ__ノl」ﾉ　　　 　 |､,i
.　　　　 lｰ'!　　　　　 ﾞ,:l :.{ 　_ﾒ_ノrｯc}`　　　　　　'{_ノｯﾞvド くこﾋ/　　　　 　　i　l
　　　 　l 　|　 　 　　　ヾ :.!　　ヽ辷ン　　　,　　 　 ヽこ:シ´　 !:〃　　　　　 　 ｌ　|
　　 　　| 　|　　　　　　f⌒ﾊ　　 ~ ￣´　　　　　　　｀￣ ` 　 ﾊ⌒i　　　　　　_ |　|　_
　　　　_l 　L_. __　 　／ (.. ',　　 　　　　|￣￣`、　　 　 　 　 ,ﾞ..) ＼　　 ＿/ ヽ　!´ i_
　　　/ '| 　/ ヽｉ ヽ　!　＼t‐',　　　　 　 |ーー--|　　　　　　た ノ　}} 　/　', 　|　,| 　|｀〉
　r‐'ｉ　 | 　| 　 |　 | . ヾ;､＿ﾏ ヽ　　　　　｀―-'´　　　 　　メ､＿_ ノ' 　| 　|　 !　｀ 　l ｜
　| 　! 　 '　! 　 !　 l、 r‐''"´￣￣｀ヽ､　　　　　　　　　 .イ´;￣￣￣｀ヽ! 　 ' 　 　 　 ' 　!
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　| ヽ　　 　 　 　 　 |〈_‐ﾆニニヱヽ/_ﾉ／={ :::: }=＼ズ;;r;;;:二二`_ヽ_〈｜　　 　　　　　/
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.　　 ＼　　 　　　　/　　　√´　　 　;;;;;|ﾞ/:::| Ｏ |:::ﾊ､:::/;;;￣｀"' ゞ､　 　 ヽ 　　　 　 /

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 . -‐ニ￣ニ‐- .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＿／　　　　　　 　 　 ＼＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＝二￣　/　　　　　　　　 　 　 　 ', ￣二＝　ﾁｮﾄﾞｰﾝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣7'' ――　＿＿＿　―― 戈￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　―――　从,,i　; 　　　　　　　 `.　､ .尢r､――――――
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 /\じ'jl|此ﾄ=ﾒ　i;_,,爻,,i| 刈ゞﾒ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀`‐ヾ:;!Iﾂﾞ 〃!iﾒﾄ辷-" ^

　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　（　 ´Д｀）　 ,-っ
　　　　　／⌒ヽ/　　 / _）　　　　　雪下様、先頭で龍ヶ岳城の杉十郎らが行く道を塞いだようですが
　　　 　/　　 ＼＼／／
　　 　 /　　　 /.＼／　　　　　　　 三河様が打ち払ったとのことです。
　　　 /　　　∧_二つ

　　　　　 　 　 / /.::;　　.:; .:.:::;::/i　.:.:.:.:.:::::::::::::::::.:.:.｀`ヽ､
　　　　　　　 / /.:::;′,.::/.:.::://.::l::i　.:.:.:.:::::::::::i:::i .:.:.:::::::.:.`ヽ __／
　　　　　 　 ,' /.:.:;′/:/.:.:::/:/!::::|::ﾄ､　.:.:.:.:::::::|::|::i .:.::::::::::::::.:「
　　 　 　 　 l/.:.::;'.:.:/./.:::ノ::/ |:::::|::ﾄ､ヽ.:.::::::|:::|::|::| .:.::::.:::::::::::|
　　　　　 　 |:l:::::l::::|:::ﾚ':ﾅナヽ|:::::l::l＼ヽ.:‐:十:|十!、.::::::::::::::/
　　　　　 　 lハ::l::::|:::ﾚ'´　‐- |:::/l/　 ＼::::::|:::|::|::| .:.::::.:::|:./
　 　 　 　 　 　 ',l::::|:::|　 ＿　 |/ 　 　 　　｀` ｀`7!.:.:::::.:::|/
　　　　　　 　 　 ﾄ､ﾄ::ﾄ､´￣`ヽ　　 　 ‐＝=ﾐ､ ./:!:.:.::::::::|
　　　 　 　 　 　 ヽ:|:::|::!　　　　　　　　　 　 　/./.:.:::::::::;′　　　　　そうか。この先も用心して進むように伝えて。
　 　 　 　 　 　 　 `l:::|::ﾄ､ 　　 _｀_　　　　　 /::/.:::::::/l/
　　　　　　　　　　　|:::!.l.:::>､ 　 　 ｀　　 ,..イ::/::::::::/
　　　　　　　　　　　|.::::::/:::/ﾆ＞.--‐ ＜ﾆ7⌒:::::/ 　 _ ＿
　　　 　 　 ,r‐r‐- ､|::::/´l/　 L_　 　 　 /　　 |::/￣`ヽ 　　｀」
　　　　 　 ﾉ:いぃ￣|:/ヽ　 　 　`ｰrrrt7′　　l/　　　　V￣｀`
　　　　 　 ﾚ'⌒.:いﾊ｀ヽi　　　　 ノﾉ只〕ﾄ､　　　 　 　 　 i ‐1⌒
　　　　　 /.:.:.:.:.:.:Ｈ.::〉ヽl 　 　 〈:::(ﾉ八ヽ)::〉　　　　　　　l ‐|.:.:.:



　　　　　 　∧＿∧
　　　　　　（； ´Д｀）
　　　　　　_,　i -イ、　　 　 　 はっ
　　　　（⌒`　　　 ⌒ヽ
　　　　 ヽ　 ~~⌒γ⌒）
　　　　 　ヽー―'^ー-'
　　　　 　　〉　　　 |

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　　　往路は敵対する国人・杉十郎の僅かな抵抗があったものの、

　　　問題に発展することはなく無事に鷹取城へ兵糧を届けることができた

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　　　　　　　　　　.　　　　　　　　.　　　　　　　｡　　　　　　　.　　　　　.　　　.
　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　 　　　+　　　　 . . ゜ ゜　　　　　　 　.
　　　　。　 ☆　　　. ::゜.゜。･゜゜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　；　’
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　　__ノ___ノ___ノ___ノ___ノ___ノ___ノ___ノ___ノ___ノ___ノ___ノ___ノ__ノ___ノ___ノ___ノ___ノ___ノ___ノ___ノ___ノ___ノ___ノ___ノ___ノ
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　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 '⌒ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ,.　 --　､ ﾉ丿　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　 　 　 　 　 　 ,.ｨァ'´__　　 ,..　 ⌒ヽ、　　　ヽλ＿Ｙ～匚乂_ゝ、イ~ヽソヽ,ﾊ__ノ乂_ゝ~ヽソヽ,ﾊ__ノ、
　　　　　　 　 　 　 　 　 ,ｲf/ ´　　　 /　　 ,' ｌ　 ヽ　　 .ヽ/f´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　/ﾊハ｀ ｰ-　/　/// ﾉ| l ', ,',　　　　|　 今日遮ってきた者も例の西郷党ではなかったようですね。
　　　　　　　　　　　 　 Ｎ1',: ヽ. __ /　//ﾌ７ト| ｌ｜ｌl　　　　|　
　　　　　　　　 　 　 　 {Ⅵ:. ､　 /7　'´ﾊ￣圷j/j,ﾊj′　 　 |　 ここまでは問題なく、それは喜ぶべきことですが…
　 　 　 　 　 　 　 　 　 Yﾊ:.:. ヽ{,','　,'/　 ｀ﾟ┘ ｛　　　　 　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ
　　　　　　　　　 厂 ￣｀アl＼:.､ｌi　 l:!　 　 　__ /
　　　　_,,. --―‐|:: :.　／ﾉﾉ　 ゝ|l: /|ｌ､　　 　 /　　＿__
-‐ ''"´ , ‐''"´￣｀¨ア´￣.｀` ＜ｌl:.{_j{　 r―‐'__,∠:;ニ:;ム‐ｧ￢ァ=ｭ、
--‐''"´　　__ _＿／.:.:.:.:.:,. -= 　 Y「￣｀llア´／ ／ ／　／ ,∠,ﾆ､=､}ヽ
　 　 　 ／／⌒ｿ:.:.:.:.:／.:,. -‐=＝''ア¨ｱ　 / o ! o | o　|o_{_ｒく＼ヽ._Ｖ|
.　　＜_／　　 /.:.:.:.:./:／.:.:.:.:.:. . ''´.:.:/{　　{＿_j--へ￣_込Λ_}ｰ}´}__}」
　　　　　　 　 { .:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:. 　:.　.:.:.:.Λ　　　 　 　 ,.イ | / >L}__}_｣__}ヽ
　　 　 　 　 　 ＼.:.:.:.:.:―-.:__,. -‐ｧ￢￢＼ 　 　 ／ｌ:.{o{ {__{_|:::::}__厂｀¨〉
　　　　　　　　　　｀ヽ､:.／´:.:.:厂 ヽ、　　　 ｀¨¨´/　|､｢ヽ}_,ハ::::Lﾉ＿_/
　　 　 　 　 　 　 　 　 ＼__／　　 / ＼,.､　 　 ｒj^ヽ_| ｀ヽ.込.｣::::|ノ

　　 　 　 　 !　　　　　　,.　 -‐── ────┴ ─‐┐
　 　 　 　 　',　　,.　　'´　　　　　　　　　　　　　　　　　/
　　　　 　 　 > ´　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/
　　　　　　く　　　　　　　　　.　-‐=＝＝＝＝= ー-く
　 　 　 　 　 ＼　　,.　. :"´: : : : : : : : : : : : : : l: : : : : : :ヽ
　　　　　　　　　>'´ .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: ./ハ: :.l: :!: : : : : :l
　　　　　 　　 　i: : : .: : . :. {: : : : : : : :./　/ﾊ: l.: !: : : : : :}
　　　　　　 　 　|: : |: :.|: : : |::.:.:.:.:.:.｀メ､ //　V: :l: : : l : ;′
　　　　　　 　 　|: : |: :.|: : : |::|: : :∠イ_〃＞　Vく: :./}:/
　 　 　 　 　 　　＼|: :.|: : : |:.|: : :`弋夕ｿﾉ｀　tり:.:/ l/　　　うん、役目を終えて気の緩んだ復路を狙ってくるかも知れない。
　　　　　　　　　　　＼|ヽ: :|.:|: : : :.i.:|￣ 　 　ヽjⅣ
　　　　　　　　　　　　 }ヽ仆ヽ: : : :lN　　 _ _／: :l　　　　　 少し気になることもあるんだ。明日は僕が先頭で進もう
　　　　　 　 　 　　 ／￣￣｀`ヽ､: レ'´￣｀): : : :l
　　　 　 　 　 　 ／　　　　　 　　V　　`ー ﾕヽ.:.|
　　　　　　　　,ん子こ`ヽ　　　　 |　　　　　ﾕ､l./
　　　　　　　,ん'´: : : : `ヽヽ　　　|　　　　　l ﾊ'′



.　／／ /　　　　　　　　　　　　i　　　　　　＼　　　　}　>
./, "　 /　　　　　　　　　　　　　i　　　　　　　.|　／　ﾚﾍ、
|/　　 ,　　　　　　　　 ヽ　　 i　 .|　　　　　　　|、　/　} ノ
′　　i　　　　　 .l　　　 i　　.ﾊ. ∧.i　　　　　 .| l /　　|' ﾞ;
　　　 |　　　 .|　 i　　　 .| ／! }/　}ﾊ　　　　　.|,ﾉ　/ ./"
　　　 |　.i　　.|　 ﾄ　　　1. ,ﾑ斗:ｒ7 }　　　　　 |　 / ./ :ヽ
.　　 　i　l　　.|　 「＼　 .ﾊ/ Ｖツ　 ':/　　　　 .|　/ /|: : : :i　　　　　…取り越し苦労であればいいんですが。
.　 　 八ハ　 ト　|'芯＼{　　´　　　ハ |　　　 ﾊ　/: :| : : : l
.　　　　 {　`:.ハ .ﾄ.}７　　　 　 　　　 }/|　　　.j　ｙ: _,;|: : : :」
　　　　　　　　| ヾ. :,ヽ　　　　 　 　 /　}　　　ｊ ／／ﾞ,:-イ~
　　　　　　　　ｌ　　　|＼　 _　-,　　　　ｲ 　.,／／: : : ヽ:.}　　　_..　-=
.　　　　　　　　ｌ　　 .|.　　　､ ´　　　／ﾉ ／／: : : : : : :’-==: : : : : : :
　　　　　　　　 丶　 i　　　　　`ｰ '　>" .／: : : : : : : : : ; : : : : : : : : : :
　　　　　　　　　　丶 ，　　　　　　 .《 〈: : : : : : : : : :／: : : : : : : : : : :

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　　　復路
　┗───┛
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, --ｚ'77777--.､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ィ//////////////ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 j////////////////∧
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／//////////////////,＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i////>'"::::::7::::::::::::::::::::::＞､,/|　　　　　では先頭は僕と和泉。三河は二番手について。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾔ,ィ'::::::::::::/j ﾍ::::::::::::::､::::::::::::::i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i､i:::::::::::::::ノ ィ芯ヽ､::､ヾ､::::ﾊ:::::j　　　　 摂津は最後尾を頼むよ
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 `ー;::::::::::ﾍ. ゞ-'　　`､ ﾋツ/::／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 i:::::::::Yミ､__,　 　′ ,彡i´　 , --- ､
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＿,-､'::::::::::ﾍ,_　　　⌒　 ノN＞'´_,､ヽ ヽヽ､
　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／ ...:::::::::::＼::::::ﾍ＞-ェ-.イイ ,.7￣! ,-ﾍ　!7 〉)=､
　　　 _≧￣￣ `‐‐‐--- '", イ彡,-'":::フテ--‐'"　__i　　ヽ7,' i く ヽ iノi/イ＿　 ＼
　-=＝-､￣￣￣¨¨¨¨¨'"¨ -=チ/ 　／　,=､ フ､=i　 ≠　 ,ヾj_ｊヽ!｀　i　 7::7 ,_> _　＼
　　　　　j:::ﾍ　 　 　 　 _,ィﾁ彡'"　　/,-､y　二-'"　 /　　_＞､:::::i i|　 i　　テ,..＜iﾍ　　ﾍ
　　　　 7:::::ﾊ　　　　　　／　 　 　 /　､/￣　_,-‐'::/　 ./::::iヽ､ ＞､!　 i　 i´:::::::::::7∨　 ﾊ
　　　 　 ＼::::ヽ　 _,-‐'"　　 　 　 /ー-､,ィ-'フ　i::7　 .7:::::::',_ :::::::ヽ 　 i　 |:::::::::ノ　.∨ 　 !
　　　　　　 ヽ:::＼_,.ィ:::＞､　　 .≠:::::::::::::ﾍ::::i,　/,i　　jイﾌ-iヽ､:::::::::i 　 |　.!ヾ'"　 　 .i　　｜
　 　 　 　 　 ﾍ:::::::::::::::::::::::::ヽ,イ:::::::::::::::::::::ﾍ:::〉/ |　　i二ヽ=!　j¨ヽ::| 　 !　i:::::> 　 　 |　　 !
　　　　　　　　 ￣フ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::7　7i　　 !ヽ､ji|.i　　 ヽ:i 　 !　i　　　　　 ! 　 .i
　　　　　　　　　　　＞-､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::(　 __iﾔ　 .ﾔ ,i X.i　　　,;j 　 !　i 　 　 　 7 　.7
　　　　　　　　　　　　　　　`ヽ､__::::::::::i¨`ヽ-‐'"j::ﾊ　　ﾔヽ.X.ﾔ.､-'":i 　 !　i　 　 　.7 　7
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ￣￣　　 _,ノ::::::::ﾍ 　.ﾍ::i,><.:::::＼_:i　 .i　.i 　 　 /　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　>:::::::::::::::＼　.＼,X:::::::::::::i　 .i　.ヽ....ノ　 ./
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾉ~::::::::::::::::::::::::＼　.＞､____ノ 　 |　　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::＞､　　　　　 j　　 　 .7
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　 　 　 　 　 　 　 　j､　|ｿ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ノｿ;;;ｨ
　 　 　 　 　 　 　 　i:;ヽ|:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;/l/: 'ﾉ'ノ／,ノノ'´: : : /
　　　　　　　　　（V:;:;i:;:;:;:;:;ﾍ:;:;:;:;:;:;:;/: ／: : : : : : : : : : : : : :/
　　　　　 　 　 ヾvゝ:;:;lヽ: ヽヾ:;:;:;:;j: : : : : : : : : : : : : : : : : : ｿ
　　　　　　　　　 ヾ: : : : : : : : : ヽ/: ;;;;;ｿ''''ヾ'、}: : : : : : : : : j
　　　　　　　 　 　 ヾ: ヾ｀/｀ヾ/'''´´　ﾍ、　ヾヽヾ;;: : : : : : :j
　　　　　　　　　　　 ミ:::}/　 /　　　　 ヽ;l　　 ﾍ　ヾ;: ;;ｰ､:j.　　　　　 /ミ
　　　　　　　　　　　 ヾ::}　　ﾘ　　　　 　 ゝソ二|￣ ソ ,ﾍ }　　　　　/ミ
　　　　　　　　　　　　 ヽi ｀ミ}≧ 　　ヾ~y| 弋少｀　　 （ ｧ,i　　　　/ミ　 /　　　先頭を入れ替えるのか
　　　　　　　　　　　　　 i ﾍ　匁ヽ　　ｰ─-　　　　　 丿ｿ　　 　 /ミ　 /
　　　　　　 　 　 　 　 　 ',　｀￣　il　　 　 　 　 　 　 ﾍoj　　 　 /ミ　 /　　　　 何かあると言いたげだな
　　　　　　　　　　　 　 　 ',　　 　i|　　　　　　　　　 j. |.|i　　　/ミ　 /
　　　　　　　　　　　　 　 　i'i、 　ヾ　 　 　 　 　 　 ,'　|.|.i 　 /ミ　 /
　　　　　　　　　　 　 　 　 |.| ヽ　──一- 　 　 , '. 　i.jxゝ/ミ　 /
　　　　　　　　　　 　 　 　 |.j.　 |ヽ　　　　　　／　　　!::::::ヽミ　/
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |　ヽ 　 __,,／|￣￣￣￣|: ヽ /
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 「￣|ﾆﾆﾆ--ｰ┤　　　　　 |: : :ヽ
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 |.　 |ﾍ|　|r- ､. |　　　　'''´￣￣￣￣
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ｨ''ｳ＿|ヽl　l⌒ﾘ　｀￣￣＞､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / /　　　　　　　　　 ＞､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 / /



　　　 　 　 　',.::::::!　!　　　　 /　/.:::/
　　　 　 　 　 ',:::::|　|　　　/　/:::/
　　　　　　　　 ',:::|　|＿　 /　/.::/
　　　　　 　 　　ヽ!「 _ __V　./::/
　　　　　　　　　　',」 ___ﾉ　 ﾚく
　　　 　 　 　 　"´ V　　　　　 ｀ヽ
　　　　　　　　　　　!　, '　　　　　　ヽ　　　　　　元々、何かがあることを想定した行軍ですよ
　　　　　　　　 　 　!　' ,.ｨ　　　 　 　 ﾐ
　　　　　　　　　　　',　 `"　　,.　 -‐┼ '''"　　　楽観できる要素は何も増えていませんしね
　　　　　　　 　 　　/　 　 ィ´,.　 -‐十 ''
　　　　 　 　 　 　 〈 　 　ノ´ 　　,. イL
　　　　　　　　　　　`ｰく_　　 ,.ｲ ,.ｲ.:::::.> ‐- ､､
　　　　　　　　　　　　　　`y'´ イｿ/.:／.:.:.::::::::::::`,
　　　　　　　　　　　 　 　〃介7.:::!.:.:.:::::::/.::::::::::::::i

　┏─────────────────────────────────────────┓

　　　復路、問題の若宮郷も半分を過ぎたところだった―――

　　　雪下の不安が的中してしまう。

　┗─────────────────────────────────────────┛



　　　　　　　　〉 ＜三三三三三三三三三三三三三三〉〉
　　　　　 , ＜三三三三三三三三三三三三三三三７/´
　　　　〈 〈三三三三≧.イ"´￣　 　ヽ.　 　 ､　　　i｀Y/
　　　　　＼､三三＞7　　i　　　　　　　 、　　'.　　 }　ﾊ
　　　　　　 ヽ.／　　i　　ハ　＼　､ 　 　 ヽ　　'　 　!　.ﾊ
　　　　　　　/ /　　 i/ /i　ﾊ.　 ヽ ＼､　　 ヽ　 . 　 i　i　i
　　　　　　　　′　 i′' j　'　＼ ヽ丶、＼ ┼f ┼　:! :i　i
　　　　　　 i　 i　　/ /_/_/＿_　ヽ ＼ ＞x≧f斗}　 i　i　i
　　　　　　 l　 |i　/ ｲノ∠_云ミ、　 ＼､ ｲ_ぃﾊ 癶 /　l　i
　　　　　　 {　ﾊノ´　小　{_氿ﾟ}　　　　　 弋__ノ　ｲ i　 l　l
　　　　　　　V　i　 ＼ ヽ 弋ノ　　　 　　　　　　/i　!　 |　!
　　　　　　　　　i i　　　ﾊ＼_　　　　 '　　　　　　ﾊ i　 li .′　　　　　しまった…　これは
　　　　　　　　　i l　　　l ヽ　　　　　'- ’ 　 　 ィ .ﾊi　//
　　　　　　　　　l ﾄ､　　ﾊヽ ＞　　_　　　_. イ/j/川 / ′
　　　　　　　　　|l　 } ./　　 ヽ＞ヽﾊ｀¨´　_⊥｀ ､　l′
　　　　 　 　 　 　 　i/　, v⌒ -‐'　{_.　 ´　　　　 ｀丶、　　 _
　　　　　　　　　　 　 ,孑'"´　／_ノ7ｰ ､　　　　　　　__＞'´j､!
　　　　　　　　　　　/) /　 ／／ ﾊ ｢ヽ }　　　　　／fゝｲ丁! ﾊ

　,);; )　,;;;;ｿ ,::; )::::::::)　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ´　 ゞヾゞ;ゞ {; lゞヾゞ;ゞiiiiii;;;;::
);:;;;|ヾ, ,;;;::::;;;;;;;:)-''"　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　` 　 ゞヾ;ゞ;＼ゞ;ゞ　 |iiiii;;;;;:
ヽ_ |　|ｌ | ﾚ'"　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 '　　　　　　　　ゞヾゞ;ゞ 　|iiiii;;;;::
＼_)) ! :|｜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ;ゞゞヾ;ゞゞ　|iiiiii;;;;:
　 |　l|　l :|　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ´　　　　　　　　　　　　　 　 |iiiiii;;;;;
　 |　!　 i l|　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 '　　　　　　　　´ 　 　 　 　 　 |iiiiiii;;;;
　 |　|l　l　ﾄ､　　　　　　　　　ｻﾞｧｧｧｰ…　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |iii;;iiiii;;
iwﾉ,,､l,いiへ,wi,､,,､,.､､,､,.,,､,､､iiw.､､,,､,.,,,､,.､､iiw,,､,.､､.､､,,､,.,,,､,.､､iiw,,､,.､､,,,wﾉiiwiiiiｉ;
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　　　.l: : :ヽ:､: : ＼: : ﾍ: : ヽ: : : : : : l: : : : : :l: : :.:l
　 　 .i!: : : :ヽヽ､: ヽ`､:ﾊ:l:l:ヽ: : : : : l: : : : :.:l: :.i:.:l
　　　 i!､: l: : ヽ＼`'ﾔﾃﾘﾌi!: :/: : : :l:l: : : : : l: :.l:.:l
　　　 l! ヽ!: :.ﾉ　　　ゞﾂノ/:/: : : : :.l!: : :.: :.l!:.//l:l　　　　　雨も降っていないのに…　川が増水している
　　　　　.ヽ:.ヽ　　　　　 //l: : l: : : l: : :/: /:/!/ i!
　　　　　　|ﾄ､'ｰ､-､　 ／　.l: /: : :/!: /／／.|!　|　　　　　迂闊だった。水が少なすぎることに気がついていたのに。
　 　　 　　.| ヽ!､ヽ´　,､ｨ'´ l/: : :./ |/´／
　　　　　　　　ヽ!:l:`´:i!/i　 |: : :/'´´ ヽ､
　　　　　　　 　 i!.|: :/|!'´!／!:./　　　　 `r‐､rﾍ__
　　　　　　　　 ｨﾍl:/ ,ｨｮｭ　.|/　　　　 r-'`/`ｰ'､_`!



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／i､,,-ーフ,､__
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 iヽ／i/::::／∠_::::::::::::::｀＞__
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 |::ヽ:/:／／/::::::／::＞::::::::::::ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |ヾ::V:::/:,彡ｿﾊﾍ;;;;;::::￣´＼:ト
　　　　　　　　　　　　　　　　　γ升/`"ﾍL__,,､__ﾍ　/｀二ニ:::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　 !/≧　`"''i斤┬,ｒ､ く;;:::ニ＿＼::＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 'fj_)　　　ヾ┴ ′　　ミ::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　/フ　　　　　　　 　 　 ﾐ>＝-::ﾍ一
　　　　　　　　　　　　　　　　　 〈 ヽ　　　　　　　　　　γ´ヾラﾍ　　　　 やられたな。昨日は上流でせき止めてやがったのか
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ',　 ､ｰ'""'､ 　 　　　ソノ/::/
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　', 　` ｰ　′ 　 　∧≦／　　　　　　　俺たちの復路に合わせて一気に堰を切ったんだろう
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i′　　　　　　　´　l:l::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:lヽ __　　　　　　　l:l:l:::|　　　　　　　 まず間違いなく西郷党の仕業だな
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　L!　　 i　　　　_.,､ｰl !」ゞ、
　　　　　　　　　＿＿　　　　　　　　　　ｲt､,,,､､i´: : : : : : : : :＞ｰ-､_ ＿
　　　　　　　／´: : : ／￣＞ｰ--､,,､ｰ'´:.| i丁厂ﾍ__;, : : : :／: : : : :!√ヽ:｀:＼
　　　　　　/',: : : : : i: : : : i: : : : /: : : :,､／Υｿγ⌒ヽﾍ／: : : : ／: : : : : :,ヘ :＼
　　　　 　/:.:.',: : : : :l : : : l: : : : i:,､ｰ';;;;（( ノソ´;;;;;;;;)）;;/: : : ／´: : : :.,､ｰ'′: :ヾヾヽ
　　 　 　 i:.:.:.:.',: : : : ! : : :.l: : : :|二ニヘノﾉヘ＝=≡∨: :／: : :,､ｰ':´: : : : : : : : : : :ﾍ
　　　　　 !;.:.:.:.:.'.,: : : ﾍ : : ∨:._:ﾟ/;:;:;:;:ヽ__／;:;:;:;:;:;:;iﾟ。∨: :,､ｰ': : : : : ; : :´: : :｀: :': : ; :'.,

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿_ｰ-=＝＝‐ｰｰ''""`ヽ､___ iヽ、　､
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　　　　　　　　　　　　　　　　　＜二ニゝ;;;;;;;;;;;＼;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;＼;;;;;;;;;;;;;∨i　,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼ヾ=＝＜￣`;;｀￣＞､;;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;;;;;;;i/i
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!;ヾ;;ヾ＼;/　 /;/　 `ゝ､::::::::::iｿ:::::::::::::ｿﾉ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　人｛　　___.,,,,≧ｔｒｭ､_i;! 　 　_,i/,,､ﾉ!;!
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　 i/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀'ｰ､_i ヽ;;;;;;;;;;;;／ﾞ＼i i／ヘ;;;;;;;;;;入 |　 これは近くに手勢が潜んでいるぞ。
　/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.: /ヾヽ;;;;;;!;;;;;;;;ヽ /;;;;;;ｿ,-'"_ノ |
　!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.: /;;;;;;;`;ｰ-..､ ヽ;;! !/ ,--ｰ";;;;;; |　 渡河するのは危険だ。このまま注意して上流へ進め
　 :!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ､　／;;;;;;;;;;;;;;;;;; ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ
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　　ヾヾ　　　　　　ヽ.:　　　　　,,,,-‐'゛,,,,-‐'゛　　ヾ .. 　　　.,.ヾ.,.　　　.ヽ　　　　.:ヾ:.　..ヽ｀`'‐.､｀`'‐.､　　　　.:
　　ヾヾヽ　ヾ　　　　　　,,,,-‐'゛,,,,-‐'゛　:.,..ヽ.:ヾ .. ヾ　　　　　　ヾヾヽ　ヾ　　　　　　　ヾ.,.　.ヽ.:ヾ:
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.　　　　　　　　　 　 ﾊ::::::::::::::::::::::::::::::/:::／:::::.: : /// : /:::/ i:::::::::::::::::::::::::＼::::＼
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　　: ::::::::::::::::::ﾊ⌒ヾヽ＼ﾍ:::＞'/::/::::::::::.:.:.:.:.:;'　　 V!　　　　　/// ｉⅣハ∨::::i:l::!∨　｝
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　　:::::::::::::::////ﾊ..／　 　 　 i:/ |:::::::::::.:.:.:.:.:.|　　　　　　 　 ／　∨ /　ハ!i::/ハj 　 /
　　ーｖーく//////ヽ.　 　 　 i!　|:::::::::::.:.:.:.:.:.| 　 　 　 　 　 　 _＿∨ /　/ /
　　 : : : : : :｀寸/////ヽ 　 　 !　|:::::::::::.:.:.:.:.:.|　　　　　｀ ｰ‐ｧ′　　　　/〃
　　　　. . . : : : `寸//// ＼　 i　|:::::::::::.:.:.:.:.:.|　　　　　　 /升ｧ､_　　／´
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　　　　　　､::／ 　 .:.　　　､　　　 　 ｀ヽ:::::::／
　 　 　 　 ,ｲ　　　.:,:.:､ヽ:.. ､ヽ:. ヽ:.:.　 　 Y
. 　 　 　 /,　 　 ｀/メ､ハ＼ヽ,ﾍ'´!ヽ:.!　 ハ
　　　 　 l/! i 　:.Xf_Tﾄ ＼　　ｲT::l７!:! .;:　!:!
　　　 　 '　N ::.: { ゞ='　.:! ｀　 ゞ='　7.:/: .:lﾘ
　　　　　　　l:.:ｉ:.ゝ　 　 r -､ 　 　 ノｨ'::::.〃　　　　　ん？　あれは河津…！
　 　 　 　 　 !:ﾊ:.:＼　　ゝ-' 　 　 〃:::;:'/
　　　　　　　_'　ヽ:ﾄ:!ヘ.. ___ .. ィi´/:::/ﾚ　　　　　　　いたぞ！西郷党の一族だ
　　　　　　,ｪﾍ｀ヽ-‐ '´￣ヽ.　 lﾙ' ﾚ'
.　 　 　 ,ｲ;:;:;:;:;:｀7_､　　 , -‐ホｭヽ<ュ
　　　／;:;:;:;:;:;:;:;:;:;rハ　 ｉｲ´/ハヾ! ハ7z､！

　　　　　　　　　　|レ　/,/　　　　|,,/　　　　　　　　　　 |,,,|::::::::::::::|;ヽ::::::::::::::::」.;.;.;
　　.;;;;;:::::::............　 !}　｀lヽ、　　　|ﾉ　　　　　　　　　　　.|,,,|::::::::::::::ゝ':::::::::::::／.;.;.;.;
　.;;;　　　　　　　 へ}　 |　 ＼　　|　　　　　　　 /　　　　|,,|:::::::::::::::|,,|:::::::＜.;.;.;.;.;.;.;
;;;;　　　　　　　　 !iヽ}.　|　 　,＼ .|　　i.　　　　/　　　 ::::/ﾉ::::::::::::::::|,|::::::::::::＼.;.;.;.;
.;　　　　　　　　..!.i　 }　=＝f=、.＼ 　 il　　　/.　　　　::::|/::::::::::::::::::|::::::::::::::::::ミ.;.;.;
　　　　　　　.::.　 !i ｀t　　　i、・ ;,ミゝ'i li... . /;　　　　　::::|＿.;-──--:::::::::::::::ﾐ.;.;.;.
　　　　　　 :::　　 ! ゝi　　　...............::::::::::::::〈‘_.,;;;'.'_二￣.|＿:::::::::::::::::::::::::::::::::::,;;.;.;.;　　　来たぞ　西郷党の襲撃だ！
　　　　　 .:::.　　　ト,. i　　　　::::::::::::　ヽミ彡::::≦:::::ィfキ”，゜テヾ、::::::::::::::::::,;/:::::::
　　　　　 ::::　　　　ヤi　　　　　　　　 ） ::::::::::::::::::ミ:::::::........＜__ノ´:::::::::::::::::::ﾉ::::::;::　　　蹴散らせぇ！
　　　　　::::.　　　　 | |.i　　　　　　　　 .:::::::::::::::::::::. 　　　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ノ
　　　　　::::.　　　　 | |ヽ　　　　　　 / :::::::::::::::::::::::::.. 　 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∀::::
　　　　　.:::.　　　　 | | ヽ.　　　　　/ ::::::::::::::::::::::::::::::::..::::::::::::::::::::::::::::::::::::／::| |::::
　　　　　 .::: .　　　 | |　 ヽ.　　　 / :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／:::::::| |::::
　　　　　　:::　　　　~　　　ヽ.　　丶::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／::::::::::::| |::::

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　　　囲まれるより早く、大友方が伏せていた西郷党を発見。銃撃を加えたことで戦端が開かれた

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　　　　　　　　　　 　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,r'
　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　　　　　　　　　　;=7l
　　　　　　　　　　　　　 　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　（`､　　,,.　　　　　,rヽ/ヽ､
　　　　　　／ ,、　　　　　 ,、＼　　　 　　へ　　　　　　　　,-‐‐''''ヽ彡　,, 　　,r'　　ヽ　 ＼　　おおおおおお！！
　　　　 ／ ／　＼　　　／　＼＼　　 ／＿　＼　　　　 ／ ゝ　　/ ヽ彡　 r' ,-''''''-､＼　 ヽ
　　　／　　ﾌ　　 ゝ　　 ﾌ　　 ゝくn`､　7 ､､ﾉ ヽ　　 　／　　／　/　　ヽ,r'　 l　　,､,,...>､ ソ'’ヽ
　 ／　 　　　　　　　　　　　　　　 ＼ ヽ,,‐'ﾞ"⌒)ヽ,r'"⌒` ､'　　丿　/ヽ'　ヽﾉ-‐i'`､,,...-. /　　/
／　　　　　　mm　　　　 ／⌒ヽ　　ヽ, 　 ,,‐'　 (7　　　　 ヽヽ' 　　ヾ/ｃ).　 ‘っ｀,'二二/　　/
　　　　　　 cゝ　ﾞ､ 　　 /　､'⌒`､,-､　`''゜　　　ノヽ(ヽ　　 　ヽ|　 r'/ 　|,,-‐'' )つ'//ヽ　　 /
　　　/xヽ　　 `ヽ ヽ　 ,'　　 ヽ、/ミ/　　| 　　　｀7｀`ヽ彡彡彡ゝ　 (　ソ　　　/彡ゝ　`ー‐l
　　/ヽ(.""'''‐-‐‐''''""　　 /|　ゝシ　　　ﾄ----　`'ｒ) /ヽ_,,,―'''`ヽ､　`-ー'''''|　　　　　　　|
　　`ｰ' ヽ　　　　　　　　／/　　　　　　/ミ /ミミ　,`<_,,,,､`ヽ､_,,,―'''`ヽ､　　 |　　　　　　　|
　　　　　　"'''‐-‐‐''''""　/　　　　　　/ミ ノヽミ/ /彡ヽ//（　`ヽ､_,,,―'''ヽ､(＼　　　　　　|
‐- ,,,,,__　　　ヽ＿__　　／　　　　　　　( 　く　/ 　|　　　　ヽ `ヽ､`ヽ､_,,,―'')にllヾ//､二二二｝
ミ=ー　"''' ‐- ,,,,,__ ￣　　　　　　　　　ヽ　　/　　|　　　　　`ー‐ `/ /　 ／ヽ'/＼＼i､i､i､i､
ミ三ミ=ー 　　　　"''' ‐- ,,,,,__ ｒ,-､ __,,-‐''""ヽ　/|　　　　　　　　/ / .／　／/二 ＼＼ 二二ヽ
ミミミ三ミ=ー 　　　　　　　く``々"''' ‐- ,,,,,__ｌ /　|　　　　　　　/ /／　 ヽミミミミミ＼＼二二ヽ
ミミミミミ三ミ=ー　　 　　　　ヽ'-ｰ―‐―ｰ―"''' ‐- ,,,,,__　　／　丿|　　　/ヽミミミ／＼＼二二ヽ
ミミミミミミ三ミ=ー　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　 "ヽ　ｿ‐- ,,,,,_/　　　／　　　　　　　　ヽ

　　　　　　　　　　　　　 ,、
　　　　　　　　　''=-、　 ﾞl＼　 ..　 ,,
　　　　　　　　　　 `〈-,,,,,|i:iiﾞl.　　 ∥　　　　　うおおおおおおっ！
　　　　　　 .,,,----､,,,!i:i:i:i:i:i:i:ﾞl,lﾞ.,,/,lﾞ
　　　　 .,,,-,,,,,,,i:i:i:i:i:i.,,,ﾆ-----ﾐ'i:i:i:i:i
　　　　'“ﾞﾞ゛　 ｀フ'"｀　　　　　 ｀ヽ.i:i:i:､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/WwMwMwWw､
　　　　　　,,-',i|゜　　　　　　　　　｀',i:i:i:彳　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:　:　:　:　:　:　:　:l
　　　　 　jli:i:i:ﾞl　　　．　　　 ,　　　,}i:i:i:､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:　:　:　:　:　:　:　:　:l　　　　思い知れ！
　　　　.ﾟ/:/ﾞ| ,/ﾃｰ---'i　 i､_　 .,,〟/ﾞi:i|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,,-‐'　:　:　:　:　:　:　:　:　:l
　　　　 l,/ .,! |　｀ ｰ-".|:::::i＼｀´ノ, ,| .∥　　　　　　　　　　　　　　　　　_, -‐':　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:`ヽ､
　　　　 .",i''|,ﾉ　 _,,--'"::::::ﾞ''-.ﾞ｀"　 ﾞl.|　'!　　　　　　　　　　　　　 _, -‐' _: _:,, : -‐;ｴ卅卅~r'─､f卅r‐- ;,_ 　:　:`ヽ､
　　　　　lﾞ　|　ﾚ'":::::::::::::::::::::::::::＼..,,7|'┐　　　　　　　　　　　　ｬ´‐;'';;´;;;;;;;;;;;;;;;;;;r'ｦl─‐l~弋__丿‐弋_/丿::l｀ﾞ`'‐-:､,`ヽ､
　　　　　ﾞl　.ﾚ":::,,〟-‐‐‐‐‐-,,,:::::`-,「‐｝　　　　　　　　　　　　 ｀`'‐- ､;;_;;;;;;;;;;;;;〉ｪl　ヽ､l　 _　´i　 |　　/:ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`'‐ヽ､
　　　　　 ＼|:::::::ﾞl. /二二二ヽﾞ〉:::::jン,/　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀`''ｰ-/ /l　　ｬ‐'´　｀`'‐-'⌒`‐､l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;__;､-‐'´
　　　　　　　ﾞli､:::::ﾞﾞ'''''''''――-′::［／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / /ﾉl　i　 ￣''´＾''"＾ﾞ`ﾞﾞ`'`´il ￣￣￣
　　　　 _,,,〟|,ヽ、::::::::::::::::::::::::::::,lﾞ.lﾞ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ 'ノ　l　l　 ;　　　　　　　　　l!
　　　''"゛iiiiiiiﾞl"ﾞ'r＼:::::::::::::::::::::,／│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,,r ''´￣｀`'‐､ヾヽ　;　　　　　　　ヽ l!
　　　iiiiiiiiiiiiiiiiﾞl::::::ヽ"'ｰ"ﾞ''ｰ‐″　ﾚ．　　　　　　　　　　　　　　　　 ,r'´　　　　 ヽ､ 　 `ヽ､ヽ　　　　　　　; l,_
　　　iiiiiiiiiiiiiiiiiiヽ::::::＼　　　　　 /::::‘i､　　　　　　　　　　　　　　 ／　　　　　　　　 ヽ､　　＼ヽ　　 ;　 ;　; l＼ヽ､_
　　 ..iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiヽ:::::::｀'i､　　　. |::::::::‘i､　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　ヽ､ 　 ＼　　;　 ;　l　l ヽヽ `ヽ､
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　　　　　∧　N w　N丶　rN／N,.　 ,ｨ＿,
　　　　　∨　 }　　 } },,,,,,,／　　ﾉ ／|r￣三フ＿
　　　　　　∨,,,,},,,,,,,},,,,},,,,},,,,,,,,,,,／,,,,,,,,,,,　　　三彡≡──z
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　　　　　　 !　　 /　　　　　　｀ヽ　.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾍ.:.:.:.:|
　　　　　　∧　/　　　　　　　　　　.:.:.:.:.:.:.:.:.:丿.:.:.:.:!　　　　くそっ　なんてことだ
　　　　　　| |ヽ｀ｰ　　　　　　　　　.:.:.:.:.:.:.:.:.:○__ノ,|
　　　　　　| |　 !　「二二ﾐゝ,　　　.:.:.:.::::.:::.:.:|　|　 ┥　　　　後から後から湧いてきやがる！
　　　　　　| |　 !　ヾｰ---┘　　.:.:.／.::.:.:.:.:.|　|　 ┃
　　　　　　∪ /! 　　　　　　　..:／..:.:.:.::.:.:.:.:|　|　 ┃
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　　 .Vﾊ＿ ￣　ヽ　.＼ 　　ヽ、｀.、
　　　 V 　ｌ}　　 　｀ー、ヽ._　　ヾ ｝
　　　　|ｌi /|ニﾆゝ,、.　｀ヽ、ヽ､_i　i
　　　 ./ l <´　 ＼ヾヽ､　　ヾ-―┘
　　　.l|. '!ハ　　　 ＼ヾヽ、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.＿
　　　 ＼ﾞヽ.ﾊ､　　　 .＼ﾍﾊ.　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＿_./ﾍ::::￣｀＞ 、　　　　　　　　　　　　　　　　,　'
　　　　　＼＼ﾊ　　　　 ヾi .}　　　　　　　　　　　 　 　 　 ,/::::::/::::ハ:::::::::::::::::::::＼　　　　　　　　　　　　　 〆
. 　 　 　 　 ＼ ヾ＝==ｴ'ヾ⌒｀- 、＿__　　　　　　　　　　i::::::::{ ヽ:::::::＞ ._:::::::::::::::::ﾍ　　　　　　　　　　 ／/
　　　　　　　　｀ー=ﾆｴｴr⊇　 /´ /￣＞ .._ 　 　 　 　 　{_:::::::＼ ＼:::::::::::￣￣￣ /_　　　　　　　　　 ﾉ　/
　　　　　　　　　　　　　　 ｀―-r._/　　　　　 `へ、　　 . ﾊ/ヽ、:::へ ヾ _::::::::::::::::::/::::1　　　　　　　　 /　 i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀ ‐-､.　　　　　「ハV/'/.!/ /へ._:::::＞ ﾆニ＝':::::::::::}　　　　　　　 ,i　　|i
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ｀ ＜､ 丿 　　{/ ./ /ﾊ‐!tii＞::._＿::::::::::::::::::ノ　　　　　　　 ,'　　|i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ー-,、 ﾚ'!ﾊ/ﾊ!=ｪｸ ﾚ!ﾉﾚrヾﾊ!ヘ=‐'<　　　　　　　 i|　　 |i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ./　／'ﾞﾍﾊ>ﾊ　　　, ヾﾆｸﾊヾ.ﾍ} ヽ}　　　　　　 i|　　　.|i
　　　　　　　　　　　　　　　うあっ… 　 　 　 　　 ￣}　 _./ﾒ.ｌ' ﾞ>._‐ - _. イ/《ﾊ.ハ　.ﾉ　　　　　　 |　　　　.i、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∠_. /i.ﾒ″ // >＜R｝ /ノ ヽ}. !　　　　　　　　 ゝ　　　　 i、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊ.ｌﾒ|＿./天/　　/　入 . /　　　　　　　　　　.i|　　　　　 ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ﾉ--tr´l/ｉ/_＿./　 ,!　;;;;;;;;;;;;,,,;::;,, ;;::;,,,::::,,,,....,...i|　　　　　　丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ 　/ .レ' ´｀i.::>/｀　　,.　　|.　　　　　　　　　　　.i|　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　/ 　/　 　　　 ｌ//._　　/　 　ﾊ.　　　　　　　　　　　.i|　　　　　　　 丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{　 　 　 　 　 ｀｀'ヘ=人 _＿i,┘　　　　　　　　　　　.i|　　　　　　　　丶丶、、,,
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　　　　,r‐　 ,.-‐く,.-‐ゝヾ"ヽ､ 　 |',....ノ　　　　　　　　　.:::..　　　 　 ｀ヽ､.__　/　　 /／　 ﾉ）　 ,..ｫ'´／
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　　　　　　　　　　　 l::从.:.:./､ｧi!､iil'ィ/ l::::l:'l:::::￣::::＝=- __　　　　　　　　　新手が来たか　退け！一旦退けい
　　　　　　　　　　　 ｌ i i i:::ヽ 　 ':l　　　|::::i´:::::::::::::::::::::::::::::::::==‐- ､
　　　　　　　　　　　　 l　i:::::::...､　,｀-　/::: lヽ.==､、::::::::::::::::::::::｀ヽ　 ＼
　　　　　　　　　　　　　 ,'::::/.．,ヽ. ｀ /.|:::::! , ゝ:´ :＼::::::::::::::::::::＼＼　ヾ.､
　　　　　　　　　　　　　'::::/: :// ヽ ´ .ﾑ::/. : : : :／.: :ゞ.、:::＼:::::::｀ヽ｀ヽ}::}
　　 　 　 　 　 　 　 ,.ｲl:::/: ://　　'__./:::/ : : :／.: : : : : :.ヽヽ:::ヾ､::::::',､::::〈
　　　　　　　 　 　 /: :.i:::i7::{ :{ゝ /／l::/ : :／´￣´: : : : : : :.:..`､:::ﾘ::::::::}メ::､
　　　　　　　　　 ,ｲ: : .|:::l : l : ',　/: ://::／.: : : : : : : : : : : : : : : ..＼:::::::}7:i.i::}
　 　 　 　 　 　 /.: !i : l:::l : :l : ∨: :/::i:/.: : : : : ヽ: : :i : : : : : : : : : :...､|::| li |::|

　┏─────────────────────────────────────────┓

　　　行列の先頭では、待ち伏せた西郷党が優位に立っていたが

　　　二番手に控えていた薦野三河が手勢と共に横合いから突撃したことで、戦況はようやく好転した。

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　　　　　　　　　　　　　　 　 {ﾊ:.:.|:.:./イ::.:/＞ｘ////／
　　　　　　　　　　　　　　　　|. Y::.:/:ｲ|:.:.:/気FY:.7
　　　　　　　　　　　　　　 　 . 个＜人イ!　　ｲX/　　　　　　っ…
　　　　　　　　　　　　　　／　辻7⌒ヽ:.ﾄ.rﾟイ.ノ
　　　　　　　　　　　r-イ　　辻7::::::::::::}K. |/　　　　　　　　　西郷党は…　退いたようだね
　　　　　　　　　＿_＞そ=辻7::::::::::::::::}:::{ |
　　　　　　　　 ＼::::::::::^⌒^:::::::::::::::::::::V二ヽ
　　　　　　　　　　＞:::r-'^丁 ー-rｲ:こﾍ　　 L_
　　　　　　　　　「::::::::::〉ilili〈　　　|ー こﾚ　へ　ﾍ
　　　　　　　　 r'￣::::〈ililililil!　 　 〉r''⌒^1　　〉人
　　　　　　　　 .ア^:大ililililiﾊ　　　V_j_, イL,イ::::::::ヽ
　　　　　　　　　ヽ_ｨ:::ゞ=≠┴-へ_ヽ::::::::::::::::::::::::::/
　　　　　　　　　 　 |:::::::::::::::::::::::::::::::｀丶:::::::::::::::::::」
　　　　　　　　　　　}:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼::::::::/
　　　　　　　　　　　｀ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾア
　　　　　　zzﾐ､＿　　　＞:ー:::､:::::::::::::::::::::::::::}
　　　　　 }}::＞'T丁￣　　｀ヽ::::::ヽ::::::::::::::::::: 人_
　　　　　《::<　 :|::|　　　　　　}::::::::}::::::::::::::／::::::::]



　ﾑ ｀ヽ｀ヽ　∨|　!
　　.＼　＼::, .∨　r-.､
　　　　＼　ヽ　∨}:::::::j
　　　　　　＞｀　ゞミュ!
　　　　　 ,　　　　＼ ､ヽ
　　　　　,ﾞ　　　　 ､_｀ﾊ ∨
　　　　ノ／　　　　　ゞュ.∨
　　　ｲ　　　　_＿＿＿　　｀ヽ　　　　　恐れていたことが起きてしまいましたな…
.　　 ｜　　　´_　　-―-ﾐ 　 )ｒ}
.　　　ゝ　　'´　　　　　 ｀ー彡ﾘ､　　　 しかし奴らが退いた今が好機です
　　　　 ｀　､　　　　ー-ﾐ　w,ノ
　　　　　　 ハー―ュ　i´｀ヾ　　　　　 ここで渡河したほうが良いでしょうな
　　　　 　 ,..＜≦￣{三rﾄ､
　rー.: :´: : : : ﾍ∨ﾊ　{__ﾏ}､
. : : ヾ: :､: : : : :∧∨ﾊ　}__ﾏﾑ
: : : : :.∨ﾏ: : : : ∧∨ム {__ﾏﾑミ : ,
; : : : : :.∨ : : : : ;ハ.トマﾍ }_ﾏﾑ: : ﾏ:､

　　　　　　　　　　　　　ﾄ､＿　　＿
　　　　　　ヾー-＜￣¨ヾト､. ＼.ヽ ヽﾄ､
　　　　 _ト--'ド=､=三≧=ﾆﾄ､ﾄ､＼}iYi }i ,.ｨ
　　　　＞ =ニト-ドﾐi､｀ヾミli､＼ド､Vi:ﾚ/i/
　　 ≦=＝=＜￣¨ニ=- ､　｀ヾ ＼ Yｌ/ .lﾚｲ
　　 ＜-―＝ニ三≧=､ﾄ､ >}-iド!￢iﾍi斤Ｋ
　 ≦= '三 ニ＝,.ニ.Z 〃.〃　 {{i　 　 {　{iヾヽ
　 之_Ｚ二〃￣　__,.ｨ! {{　|{.　　|{ﾄ､　　ヽ ∨ }}
　　≦ｨ'∠,／￣,.イく.　ﾘ_,｣ﾋ==≠=ミ;､　 z久ﾉ
　　 ノｲ∠.ｲi,r＜ｿ'　　　　,ｨ''::ﾅ≧　　　 fﾃ
　　 ∠ｨ'〃,'{ ￢.、　　　　`￣ ´　　　 　 ｢i
　　　フイ小| '､:::}　　　　　　　　　　　　　＼
　　　￣}ﾉ,'八.ヽ-､　　　　　　　　　　　　_ ,ノ
　　　　　'＾^!个irr:ｪ　　　　　　　　　　 ___７　　　　　よし、渡河して一度休息を取ろう
　　　　　　 ド.Ll {. } ヽ　　　　　　 ‐''",. -.〉
　　　 　 　 川｜|.｜　ﾄ､._　　　　　　　　{　　　　　　かなり増水している。注意して渡れよ
　　　　　　ﾘ　 .| ∨　　　　｀ヽ、　　　　_ﾉ
　　　　　 厶=r:|_　　　　　　 　 ｀ T ￣
　　　　／　 く＿ ￣¨ ￢------┴､
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　┏─────────────────────────────────────────┓

　　　最初の襲撃で、雪下を始め重臣に負傷者が数名。命を落とす者も出てしまった

　　　大友方は渡河後、稲光という高所に陣を張って人馬を休めた

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　 lllli,、 ..,iill |, （,,,）,,,,,,,l!ﾞ″,,lﾞｌ　 l　/ﾞ　ﾞl,,li　　　／　　　　　　　　　　　 ヽ｀'' ￣ ´:.:.:.:.:.:.:.:.､:.:.ヽ､.:.:.:.:.:.／　ヽｲ　 /ヽl、　　　
l!ﾞ°ﾞl!　.ll’　ﾞヽ,: ﾞ”ﾟﾞﾞ゜　　｀ l　│ >丶ﾉﾉ　　　/　　　　　　　　　　　　　 .l:ﾛ日ヽ:.:.:.:.:.ﾉヽ､ヽ__､:.:.:.:.／　　 ﾚ　 /　 　 ヽ　　
　　 .'l: .:l｀　　　.ﾞﾞ″　　　　.,,,iiiiil: ヽ // 　　　│,,,iiiiiiiiiii　　　　　　　　　　.l:ﾛlﾒ､ l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,.r'´.l　　　r､i.ｲ_　　　　 ＼
　　 .:°"　　　　　　　　 　,/　ﾟﾞl,,l l,, r'　　　　/:ｗllll!!!!　　　　　　　　　　　.l!:.::.::.,l..,, ____,,,,,..r ' ´　 　 l　　 | :.l`'l｀ ゝ､　　　
　..,ii、　　:,,、　　　　　　'l″: .,,illl,i__丿　　　　 |,,i/'ｖ,,,,,i　　　　　　　　　　　　 ヽ, l　　ヽ　　　 　 　 　 |　　.|　.l　ヽ◎ヽ　　
　.（ l,,,_ .i丿ﾞ゜.,_　　　　 ､!: 　 ..,illl|ﾞﾞﾞﾞ　　　/ヽ/llllllllllllliii　　　　　　　　　　　　　　l　　　　　　　　　　　 !　　l　:.l　　ヽ､__l‐'ﾄ
: _　　ﾞﾞllﾞ　_: : 　　　　 .:l:　　 ,llllll..ﾞ|　　　　|llllllllllllllllllllllll　　　　　　　　　　　　　　! 　 ,.-__,,,,,,;;;:.､　,..ヽ　　 ./　 :.l　 ,.r '´ 　 l
/ﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞ'ﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞヽ,,, 　　 : : :,,il　　　 |　　　　|llll:.illlllllllllllllll　　　　　　　　　　　　　　`'' r'"-　-─ ' ´　　,.　/l　　 ,.r'´　 　 ．
: -' ￣￣￣`- '　｀ : : : ,/iill!ﾞ　　　|　　　/illllliillllllllllllllll　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽヽ-‐ ''　_,,,.／ /::::l ／　l｀,.ヽ,　　　
..　　 ｀｀｀｀ 丶　 : : : :.,,i　　!ﾞ　　　ヽ　　 |illlllllllllllllllllllllll　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ　　　　　　/::::／　　　 {､_,..i　　　
　: : : : : : : : :　　: : : :/!ll,i!ﾞ｀.,,i､ 　 /|　 /lllllllllllllllllllllllllll　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　　　　　/／,__　　・　　ヽ､l ,.r '´
: : : : : : : : : : : : : :,,,/ﾞﾞll,l!ﾞ: : .l″. / .|　|lllllllllllllllllllllllllllllll　　　　　　　　　　　　　　　　　　 `' ‐--‐'／ ヽr ｀ヽ　　 ,. r'´r '´ ./
ll_:_:_:_:_∧_:_:_:_:_:_:丿゜;;;;ﾟ!″ .,i! /　 .|/llllllllllllllllllllllllllllllll　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　　ヽ‐'..,l,.r ',.r'´　　　/`
.:｢llﾞlﾞﾞﾞﾞﾞ!lllﾞlﾞﾞﾞﾞﾞﾞ｀: ，',ll° .,,｀　 /　il:: |lllllllllllllllllllllllllllllllll　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　　・　　,.r'　r'　　　 　 /　


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【宗像氏　強硬派のみなさん】


　┏─────────────────────────────────────────┓

　　　一方、西郷党が決起したという情報は四方に伝わり、周辺城主をはじめとして
　　　宗像氏の中の強硬派が当主氏貞の許しを得ずに続々と集結。

　┗─────────────────────────────────────────┛

　┏─────────────────────────────────────────┓

　　　さらに、この報に驚いた氏貞は二人の重臣を使者を立て、彼らに解散を命じたのだが──―

　┗─────────────────────────────────────────┛

　 ∧＿∧
　（　｀Д´）　　　なんてことをしてくれたんだ
　くっ　　Ъ
　 ）　 ）　）　　　粗忽の振る舞い無きよう厳に伝えたはず！
　（_＿）＿）

　　　　　　∧＿∧
　　　　　 （,,；´∀｀）　　　　後は我ら二人が引き受けるゆえ
　　　　　と 　　__　 ）つ
　　　　　　）　） ）　）　　　　皆早々に引き上げてもらいたい！
　　　　　 （＿）（＿）


　　　　　　　　　　　　　　　　　 _＿
　　　　　　　　　　　　　ー＝ ´.:.:.:.:::`ｰ､、
　　　　　　　　　　　　　 ,.ｲ´.:.:.:.:.:.:.::::::::::::::::,
　　　　　　　　　　--=彡.:.:.:.:.:.:.:.:.::::::::::::::::::::i
　　　　　　　　　　　 /.:.: : .:.:.:,ｨｌ.:.://i〃:::::|::!__
　　　　　　　　　　　 l::从.:.:./､ｧi!､iil'ィ/ l::::l:'l:::::￣::::＝=- __
　　　　　　　　　　　 ｌ i i i:::ヽ 　 ':l　　　|::::i´:::::::::::::::::::::::::::::::::==‐- ､
　　　　　　　　　　　　 l　i:::::::...､　,｀-　/::: lヽ.==､、::::::::::::::::::::::｀ヽ　 ＼
　　　　　　　　　　　　　 ,'::::/.．,ヽ. ｀ /.|:::::! , ゝ:´ :＼::::::::::::::::::::＼＼　ヾ.､
　　　　　　　　　　　　　'::::/: :// ヽ ´ .ﾑ::/. : : : :／.: :ゞ.、:::＼:::::::｀ヽ｀ヽ}::}
　　 　 　 　 　 　 　 ,.ｲl:::/: ://　　'__./:::/ : : Υ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　 　 　 /: :.i:::i7::{ :{ゝ /／l::/ : :／.|　仰ることは尤もですが
　　　　　　　　　 ,ｲ: : .|:::l : l : ',　/: ://::／.: . |
　 　 　 　 　 　 /.: !i : l:::l : :l : ∨: :/::i:/.: .: .:: |　事ここに至っては我らが生きて帰ることこそご迷惑でしょう。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 f´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　／ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|　 今をかぎりの命と心得ています。
　　　　　 　 　 　 、__ ... イ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |
　　　　　　　　　 _ ＞-=彡.:.:.:.:.:.:.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:|　 これ以上の御沙汰は無用！
.　 　 ｀ ｰ＝ﾆ二_＿__:::／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::::::::／ ::::::::::／ ::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.|
.　　　　　　 　 　 　 ／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::::／:/ /:::::／/:::/:::/ﾊ///:! :/ :.:.:.:.:.:. |　 戻って岳山の殿にお伝え下さい
　 　 　 　 　 　 　 /:::::::::::::::／:::::::::::::::/::/_// /::::/　/:::///　///:::i/::::::::::::::::::乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ
　　　　　　　　　 /::::::::::::／::::::::::::::／/:/`え'7::::/　/::://ムイ/厶:/::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　 　 　 　 　 　 /:::::::::／:::::::::::::::::∧/:/　イ/::::/　/:::/ィ升才じア::::::: / :::::::::::::::/:::::::::
　　　　　　　　/::::::／/:／::::::::::::::::::∨　　/:::/〉 /／ /´￣￣´/:::::::::/ :::::::::::::::/:::::::::::
　 　 　 　 　 /:::／　// /::::::::://::::::::i. 　 i:/ / /　　　　　　　/::::::才::::::::::::::::://:::::::: /
. 　 　 　 　 /／　　// /:::::::://::::::::::::l 　 |' /　　　　　　　　/:::／/:::::::::::::::::://:::::::: /
　 　 　 　 /' 　 　 // /::::::://::::::::::::::::ｌ 　 /　　　　　　 　 /／　/:::::::::::::::::://:::::: イ
.　　　　　　 　 　 // /:::::://:::::::::::::::::ハ　`ー::....　　　 　 ′　 /:::::::::::::::::::::/:::／ 〈
　　　　　　　　　/　/:::::://::::::::::::::::::::::ハ 　 ` ー - 　 __,　　 /:::::::::::::::::::::/ ∨く:.　）
　　　　　　　　 　 /　／/::::::::::::::::::::::::／ﾍ　　ヽ:.:... 　 　 　 /:::::::::::::::::::::/ 　 ∨⌒´｀ヽ.
.　　　　 　 　 　 /／　/:::::::::::::::::::::／: : : :ﾍ　　　　　　 　 /:::::::::::::::::::::/__＿__∨::::::::::::::＼
　 　 　 __＿＿/　　 / ::::::::::::::: ／.: : : : : :ハ　　　　　　 /:::::::::::::::::::::/: : : : : : : : : : : : : : :
　 :.´: : : : : : : : : : :./::::::::::: : ／: : : : : : : :.:.:人 　 __ ,イ:/::::::::::::::::::／: : : : : : : : : : : : : : : :
　　.: : : : : : : : : : :/::::::::::::／:::　: : : : .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,:.:イ :/:::::::::::::::／: : : : : : : : : : : : : : : :
　　.: : : : : : : : : :/::::::::才: : : : : : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:,:.:＜ : : : /::::::::::::／: : : : : : : : : : : : : : : : :

　　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　（；´Д｀）　　　　…そこまでのご覚悟か。
　　　　　　⊂ 　 ⊂ ）
　　　　　　 　 〉 〉＼＼　　　 ならば見捨てて帰ることはできない
　　　　　　　（＿）　（＿）

　　　　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　　　（　´∀｀）　　　　是非に及ばず！
　　　　　　　　　（　　　　）
　　　　　　　　　｜ ｜　|　　　　　我らも合力いたします
　　　　　　　　　（_＿）＿）


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　　　──― ミイラ取りがミイラになってしまった。

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／i､,,-ーフ,､__
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 iヽ／i/::::／∠_::::::::::::::｀＞__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 |::ヽ:/:／／/::::::／::＞::::::::::::ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |ヾ::V:::/:,彡ｿﾊﾍ;;;;;::::￣´＼:ト
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　γ升/`"ﾍL,,＿__ﾍ　/｀二ニ:::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !/≧　`"''i斤┬,ｒ､ く;;:::ニ＿＼::＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゞt) 　 　'　､_ﾋ;j ′　ミ::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　タ　　　　　　　u　　 ﾐ>＝-::ﾍ一
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 〈 ヽ　　　　　　　　　　γ´ヾラﾍ　　　　　おい、秋月の旗が見えるぞ
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ',　　　　 _＿　　　　ソノ/::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　', ヾニ二二｀)　　∧≦／　　　　　　　なんであいつらまでいるんだよ…
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i′　　　　　　　´　l:l::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:lヽ __　　　　　　　l:l:l:::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　L!　　 i　　　　_.,､ｰl !」ゞ、
　　　　　　　　　　　　＿＿　　　　　　　　　　ｲt､,,,､､i´: : : : : : : : :＞ｰ-､_ ＿
　　　　　　　　　　／´: : : ／￣＞ｰ--､,,､ｰ'´:.| i丁厂ﾍ__;, : : : :／: : : : :!√ヽ:｀:＼
　　　　　　　　　/',: : : : : i: : : : i: : : : /: : : :,､／Υｿγ⌒ヽﾍ／: : : : ／: : : : : :,ヘ :＼
　　　　　　　 　/:.:.',: : : : :l : : : l: : : : i:,､ｰ';;;;（( ノソ´;;;;;;;;)）;;/: : : ／´: : : :.,､ｰ'′: :ヾヾヽ
　　　　　 　 　 i:.:.:.:.',: : : : ! : : :.l: : : :|二ニヘノﾉヘ＝=≡∨: :／: : :,､ｰ':´: : : : : : : : : : :ﾍ
　　　　　　　　 !;.:.:.:.:.'.,: : : ﾍ : : ∨:._:ﾟ/;:;:;:;:ヽ__／;:;:;:;:;:;:;iﾟ。∨: :,､ｰ': : : : : ; : :´: : :｀: :': : ; :'.,


　　　　　　　　　　　　　　　 ＿___　　　　／ ／ ／
　　　　　　　　　,　 ´　＞ ´　　　 　｀ヾ ｀ヽ. ／
　　　　　　　 ／　 ／　　　　　　　　　 ヽ.ﾒﾊ
　　　　　　／　 , '　　　　　　　　　　　　 Vﾉj
.　　　　　　　　/　　 . i ﾄ.　 ヽ　　　　　　 V !＼
　　　　　　　　ｉ　i il lｌ i i ヽ. __ヽ.　　 ﾄ.　　Vﾄ. 　ヽ
　　　　　　　　|　i il ilハ ,ィ化　', ',　ｌ| }　　}　i　　ﾊ　　　　　これで兵力の差もほとんど無くなりましたね
　　　　　　　　|　l li ﾄ.　　｀~´　 | i l l|ﾉ　 ,'i　li　 jｰ'
　 　 　「 「ト､／ ハﾉく 　 　　　 ﾘl l i|　 / l　li～ﾍ　　　　 　見通しが甘かったか…
　　　　|　X´ ／ ／　 ＼ -　　　 ﾘ .i|／ヽ| ん～''
. 　 　　>、 ＼,.<＿__ 　ヽ＼ _ ,. ﾍｌliリ　　_レ～ﾍ
　　　/ ／>､　.>、ｰ┤　 ﾙ'r‐‐く　／￣ 　／´￣
/´ 「.i/ ／ >`ーr‐‐┘ _____| 〈 ）「＿_
　　| |ﾄ r～ _ﾌ メ._　il´　　 .|　 ｀　　 ﾄ.　 ／
　　〉く ＼ヽ.　 ノ.ﾉｒ'　　 ／__7/｀ ￣　V ／


　┏─────────────────────────────────────────┓

　　　こうして集まった西郷党を中心に宗像勢500、さらにこの騒ぎに乗じて押し出してきた秋月勢300

　　　これらがひとつになって攻め上がってきた。

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::::::::::::::::::::::::::i!: :!　|:| |::/ ,!|:::!　 ヾ::::!､ ヽ/　/: |::: :ヽ＼:::.ﾞ､＼:.､
::::::::::::::::::::::::,' |::|,彡ミﾒtxｪ､_|＿　ヽ::!,ｨ弋≠.: ,!::: : : .＼＼:.､　＼
::::::::::::::::::::::/=キ|ﾆﾆﾆﾘ==―‐メ,ヽ li|"､＼　 /.:::: : : : : .＼､:.､
:::::::::::::::::::.ﾄ､‐=´､＿/'　,.-‐≠/　! ,ﾘ　丶 ヽ'.::::::: : : : : : : .＼＼
::::::::::::::::::､＼､ |!　 /￣´　／´　　/　 　　 ､丶::::: : : : : : : : : .＼＼　　　　積年の恨み、晴らしてくれる！！
:::::::::::::::::.､ヾ､＼ ノ　　　　　　　 /　_　　　 ヽ ＼: : : : : : : : : : : .丶
:::::::::::::::::::､＼　　　　　　 ,　＿＿＿_＞┬――'.: : : : : : : : : : : : : .
:::::::::::::::::::.ヾ､＼　　　　,/／＿＿／,i//′|::|｀`ヾ､:. ､:. : : : : : : : : :
｀ヽ､::::::::::::::::.＼ヽ　　 /´.:.:.:.｀ヽil!i|l!'./! 　 |::|　　 ヾ､:.ﾄ､.: : : : : : : :
　　 ｀`ヽ ､::::::: :.､ヽ　{'.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ７/|:i　　.!ﾊ　　　 l!ヾ､｀`ヽ､: : : :
､　　　　　 ｀`ヽ､:.＼ |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾉ}/ ,!'　　 |! |!　　　 l!　ヽ.　　 ＼.:
　￣` ー ､　　　 ｀`ヾヾ.､＿＿/ j.! i!　　　.! |　　　　|　　丶
　　　　　　 ｀ ヽ ､　　 ｀＼ー‐ '／　!　　　'　!　　 　 !

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , -'"´ , -'"´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 , -'"´ , -'"´　 　｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 , -'"´ , -＜　　 　 　 　 　 　 ＼　　.f´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　 　 　 ／ヽ.　　　　　　 　 , -'"´ , -'"´　　　､　　　　　　　　　　　'　　|　 みんな緒戦での被害も大きいわ
　　　　　　 ＿＿ｒｖ'　　　 Ｙヽ　　 ,. -'"´　,.-'"1.　　 >、　　＼　　 〃⌒ヽ　　　ﾊ.　|
　　　　　　{　　 ,．'￣｀ヽ、i,．-'”´　,. -'"´　 　 ﾊ　 / }＼　　　ヽ　{i　　　ﾞｰ'⌒ヽﾊ. |　 ここからは薦野隊が前に出るかしら！
　　　　 i｀ｰ,.r‐'　 /　 /ﾞ"´　 ,．-'”´　　　　　　i　　' /　　｀ヽ　　　＞-,{l薔l}、　i} .! 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ
　　 r―「´ ,　/　〈.　 ゝ､彡i"|　　　　　　　　　 { ∨/　　　　 ｀ヽ、ﾏ,､-ｰ-ﾍ〈／　 }　　　 |　　　　　　　ﾊ
　　 |　,,.!　{　 ゝ　＞＾ｰ',.-┘|　　　　　 　 　 　 ﾏl′ ＼　　　　　｀ヽ､ヽ.／>､> i　|　　　 !ゝ､　　　　　 /
,．-'”´　｀ヽ｀ﾄｧ-<__,.-､!　　 ﾊ　　　　　　　　 _,,.ﾍ! ィ＝ｘ　　　 ､_,. -‐ ﾞ'ﾍ　　 _ ∨　　　　ゝ､_〉ー7　ノ
　　　　,．-'”｀ﾞiー―､ ﾊ.　　　 ＼　　　　　.〃,,.┴､弋_ソ 　 　 　 ィ＝x,　 ヾ',. },/　　　　　　 /　/'´
,.．＜´　　i　　ゝ､__　　　〉　　 　 ,＼ ,ｒ､　／´ 　 　 ヽ_　 　 　 　 弋_ソ´　ノｼﾚ' ＼ 　 ,．-ｒｒ'ァ__
　 　 ＼　 !　　　　 ヽ 　_i　　　　,' 　ハ ﾞ´ヽ　　　　　 ヾ!　 ､　　　　　　 /ｰ'　ｉ}　　∧´　　 ｉ}　∠
　 　 ＜　.|　 　 　 　 ＼! 　 　 ./　/ 　 　 　 　 　 　 　 ﾄ､　ー '　　　,.ィ　,.､ァﾉ　 /　　　　 !}　 ´ヽ
　　 /´ 　 !.　　　　　　〈 　 　 /　/　　 i　 　 　 　 　 　 }」＞ｧ　ｒ 7´ｰ, Ｙミ三'7ノ,ィ　 　 　 ｌ}　＜´
　 く、　　 ',　　　　　 　_7 　 /　/　　　l_,,.　　　　　　 ,∧ｧ く　,ｲo､ヾ′ !i┴ｧﾝ　　ﾏ　　　//　＜
　　　ﾝ　　ﾊ　 　 　 　 | 　 ./　/　　　/　｀ヽ　　　 ／　Ｙi　　i´ |　 ﾏﾊ　 !i　ﾄ-'　 　 ﾏ　 //　 ノ´
　　 ﾊ　　　 ヽ.　　　　 〉　/　/　　　/　　　　｀Ｔ´　　　 ゝ､　|　.! o ﾏ 〉　!ﾊ ﾃ′　 　 ∨/　 ヽ
　　　{ 　 　 　 ＼　　ノ　/　/　　　/　　　　　/　　　　　　＼.｀´　 　 ´　/　!　　　　　　｀ー'￣
　　　ﾏノｉ　　　　｀¨´　 /　/　　　/　　　ｒ―'′　　　　　　　 ｀ヽ､ o　／ 　 !､
　　　 　 |　　　　　 　 /　/　　,／　　,.．ﾍ　　　　　＼　　　　　　 ＞<　　　　.）


　┏─────────────────────────────────────────┓

　　　大友方は行軍と緒戦の疲労が残る中での会戦だったが、ここで両者の用兵に巧稚の差が出た

　　　大友方は稲光の高所から怒涛の突撃を繰り出す。
　　　これに対し、遮二無二駆け上がる西郷党たちは、西を見上げる位置に押し込まれた

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '　　　 /o　　≧ﾆY⌒ヽ＼　｀Y＜>xｰミ ノ
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　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 |　　/　　＼　 　 　 　 　 ／{ ＼　　/　｀　 ヽ
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 |　.ｲ　　x==-　　　　　.x-=ミヽ .} ゞ ＼　　　 〉＿
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 | / | 　{ ん)ハ　　　　´ん)ハヾ}|　　 ./ /ｰ､/＿　＼　　　突撃かしら―！！
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 Ⅵ人 　乂_ツ　　 ,　　乂_ツ　 乂 ｴ〈ノ｀ー〈　　＼ }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /込　ヽxxx　　r――‐ 　 xxx ∧ﾉ　./　}／{ ＼__ノ '
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 {　∥ヽ込　　　{　　 　 }　 　 .ｲ　ﾘ／,ヽ }　 乂＼ ／
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 乂{.{｀ー´{≧o｡｀　__　´｡o≦==--　..ﾚ'リ　 　 ﾟvヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r‐丈==}ー―≧x_/ラ＜￣￣￣ヽ {　 〉ｰﾐ 　 V ＼
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ,{　 (r―(/ー―ﾂ(_) ≦､´￣￣/ //乂{　　}ｰ､　⌒ヽ
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /｀ヽ　　 /乂　〉／ { ／ｲ./､∨乂 ＼)__/ //| :/ 乂ツｿ }
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 {　{ﾘ　／ 　 ／'ー―／//(⌒⌒)､ヽー　 {/ .|/　　　乂(__
　　 　 　 　 　 　 ＿＿＿__乂_r￡　 　 ￣ﾉ￣　 .//x ｀　 ´ ｨ＼＼ﾉ }　　　　　　　￣
　　　　　　　　　　)＿＿＿／｀≧=-　　 /{　　　//―‐t=≦⌒ヽ＼＼
　　　　　　　　　　 　 　 ／　　 　 　 　 /　　　 //乂ノ}|＾{|≧＜_ﾉ　＼ヽ
　 　 　 　 　 　 　 　 　 乂 　 　 ￣｀ー{　　 ／/ ノ⌒ﾉﾐxﾙ{⌒ヽ}__ﾉ　}ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　｀V　　　　　　ヽ／／　乂_/ /{　{ |｀ヽ ＼｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　{　　　　　　 / ﾝ　　　　 }　|人 | |ー､＼{ 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 　 /　　 　 　 /　' 　 Y:|＼ ＼ )_　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　|　　 　 　 ./　　 　 　 / /　　　｀　　＼ ＼)　　　.＼


　 ∧＿∧
　（　｀Д´）　　　うおっまぶし
　くっ　　Ъ
　 ）　 ）　）
　（_＿）＿）

　┏─────────────────────────────────────────┓

　　　既に冬近い11月の午後4時頃のことである。位置取りの悪さはモロに出てしまった。
　　　西郷党は夕日が目に入り、刀を打ち下ろすこともままならない

　　　それでも決死の覚悟で向かってくる西郷党に手を焼いていた大友方だったが…

　┗─────────────────────────────────────────┛

　　　＼　　ゞ:､　　＼　}ー-＝彡}==ｧﾞ　　/　/
　　　　 ｀　　　 ｀ヽ　 ＞ー-＝=彡"ｲ 　 .'　/
　　　　　　　　＞ ､ﾉゞ＝==＝´　　　　　｀V
　　 　 　 　 　 　 /　　　　　　　　　　　　　 '.　　,
　　　 　 　 　 　 ,　　　　　　　　　　　　　　　 ／
　　　　｀ 　 　 　,　　　　ヽ　　/　　　 　 　 ／{
　　　　　　ヽ　_.ﾞ　　　　 :i　 ,:　　　　 ,　'"
　　　　　　　　/ ｀ヽ.　　.ﾙ　{　　 　 ｲ　　 ,　　 '.
　　　　　　　　} ゝ _ﾊ　　　　　 　 / ＞‐く
　　　　　　　　,　辷ﾊゝ　　　 　 ./彳ｰ= '"　　　　:.
　 　 　 　 　 /　　　｀ヽ　 ,　　　　　　 　 　 　 　　 '　　　　　天の時、地の利は我らにあり！
　　　　　　 ,　 　 　 　 　 ′{　　　　　　 　 　 　 　 }
　　　　　　 }　　　　　　 / 　 ﾞ　　　　　　　　　__　ノ　　　　　ここが勝負所！今一押しいたせ
　　　　　　 ＼　　　　　　　　　　　　_　 -‐ '" ア ￣
　　　　　三二ﾆ=-_　　 乂　ノ　　　-― ―毛=＝
　　　　　　￣￣　＼　　　 ;　　　　　　彡´i{
　　　　　　　　　　　 ｀ー- ^ー-　‐=彡"　ハ.､
　　　　　　　　　　　　　i＼　　 ／イ {　 / {::∧＼
　　　　　　 　 　 　 　 /|　从(才" .|./／　 }:. ∧:.:.＼



　　　　　　 |ヽ　|::::::::::::::::::::::∠:::::::／:::::::::/::::::::::ﾉ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　　 |::::∨:::::::::::ヽ::::/:::::::::/:::::::::::ノ:::::::::ノ::::::::ノ::::::::::::::::::::::::::::::::ｿ
　　　　　＼ゝ::::::::::::::::::::::V:::::::/:::::::::::::::::;;;;─''''''';´:::::::::::::::/::::::::::::::::::::::ﾉ
　　　　　　 ＼:::::::::::ヾ::::::::::::::::::::::／,,,∠＿＿__, !:::::::::::／::::丿:::::::::::::::ﾉ
　　　　　　　　＼::::::::::::::::::::::::::::,／｀　＼＿＿　 !＿:::::::::::∠＿:::::/:::ｸ　　　　　　ノ´::
　　　　　　　　　 ＼:ヾ||ﾞﾞ''丶´ 　 /　 　 　.＿二、　＼::/ 「.,.,.,.,∨:::::k───、彡::::::
　　　　　　　　　　 ﾞヽ ||　　　　 /　/　　 .ﾉ:;:;:;:;:ﾞ　　　　　r.,.,.,.,.）|::::::::ヽ　　　　））::::::::
　　　　　　　　　　　　! ＼　　　||　　　 ／:;:..ｰ─ｧ　　　　　.,.,.. /:::::::::ﾉ＿＿___ｿ彡ノ
　　　　　　　　　　　　!.;.;＼　　 ',,,,、〆ﾉ.0　）　丿　　　　　　i∠:::ヾ＼
　　　　　　　　　　　　ヽ、,,,＼=__ ｿ:;:;:';;:;:;:;;:;:;:;:;:ﾞﾞﾞﾞ　　　　　 |ヾ二二二＞
　　　　　　　　　　　　　　!￣.;|┌´´　;:;:ﾞﾞﾞﾞ　 　　　　　　　　|,,,　 丿 　　＼　　　　　おおおおお！
　　　　　　　　　　　　　　 !;.;.;|　　　　　　　　　　　　　　　 /,,,,　丿
　　　　　　　　　　　　　　 ヽ.ﾉ　　　　　　　　　＿　　　 　/,,,,,,,丿
　　　　　　　　　　　　　　　 ｀──＿,-'''二￣___｣ 　　　/,,,,ノ´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞ミ x ＿＿＿ﾉ　　　/ノ´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ￣ｰ　　　　　　/ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ＿＿＿-ｰ'¨,,,,'∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　'∧,,,,,,,,,,,'∧

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　　　　　　　　　,―-､┤ レ/≧ｔｒ,i／ iﾚﾞ,ｨ≦'! lハ＿__/./ 　 　 　 /
　　 ll　　　　　/::::l ／_|　にl　辻ﾘヽノ 　辻ﾘ lﾞ|　 l＿/ / 　 　 　 /
　 　|.ｌ　 　　/:::::::/ノl/l　 |:::::ヽ　 　 __i__　 　/:::ｌ　|7/ /:ハ　　　/
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　　　l　! .く、::::::＼＼::|　|:::::::ｌl、ﾐ｀'-ﾘ-'"彡l::/〃 ./／./::::::/
　　　 !│　 ＼:::＼＼.|　l::::::/ﾟ ｀'‐､_S_ -'ﾞﾟイ:/ 　/ ／:::::::/
　　　 .! |　　 　 V:::::::::l　|::/.! . -''" 个｀'‐､ l/　 〃::::::::::,i′　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／
　　　　ｌ.|　 　 ＿ゝ::::::|　|::l　　　　　ll　　　/　 /::::::＿/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ／
　　　　 ll ,..-'"　　ｌ::::::ｌ　l::::!　ヽヽ /,!/ /./ 　./:::::::::/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／
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_li､,../ 　 　 　 　 !　.ｌ::l　!ヽ:::!刀/　.l ﾐ/ 　 〃:／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／
-ｌ!|, ! 　 　 　 　 | /''ﾞ!　｢.!ヽ:ト/　 ,{ ｨ′ ./ V　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／
ﾍ.!ﾞlll、　　　 ／￣ ｌ. !　!.|ト-〃　 .l./ 　 ././　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／
　ﾍ .ｌｌ 　　／ﾍ　　　!|　|.|.l__/ 　　ﾚ　　 ﾚ"　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／
　 .ゝ .ヽ　|　　ﾞi､-‐=!　lリ /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ,／゛
　　　　.ヽ !　　.!.ｌ　　l　　ﾚﾞ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,／゛
　　　　　.V 　_!　ｌ-‐!　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_..‐"
　　　　　　ヽ゛ |　 .ｌ |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,..-'´
　 　 　 　 　 ＼「　 ｌ|　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 -'"

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　　　老将内田の激に奮い立った大友勢は、小野和泉を中心に敵中に飛び込んで

　　　火の出るような奮戦を見せた。これで戦の大勢は決まった。

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 _,,-- =-..､　　　　　　　　　　　　　l|
　　_,, ,,_　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ,,r''"　　　　　　 `::､.　　　　 　 　 　 　 jj_　　　　　　_,,._
''""　　　`::､.　　　　　 　 　_,,..-‐''"　　　　　　　　 　 　 `::､　　　　　 　 ,,ｨjllli:;､　　-‐''"　　`''‐-..,,_
　　　　　　 　` ‐- --‐'''""　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ``‐ -‐' ,,ｨ':illl||||||lllii:;､
　　　 ,/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .｀`''1ｴiiiiｴ:i''"　　　　　　　　 美iiw
　　 /,i'　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ,,ｨ''jl||||||||||llii:;､　　　　 w,, 美'"
`i､,i',/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀`''1ｴ皿ｴ:i''"　　 美､　|!洲　 w
.|i;: ;| .｢ ﾚ　　_,,,/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,,ｨ''jl|||||||||||li美=w､　美!:llll|,美=w"
ﾘi ;ﾘ,r'"~ｿ .k; ;/　`7=================================rｸ ｀`'1ｴ皿ｴ:i''" wii=美　`wii'"美'"
:!i ;ｲ ji; ;l._,, |i; ;j=　ﾓ//ﾘ,.',.',.',.',.',.',.',.',.',.',.',:,i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i//ﾘｦ/ﾖ､. ww美w､　　　　 `=美､洲 　美w
ji;: ;j==＜_,,.fi; ;L .ﾓ//ﾘi',i',i',:',:',:',:',:',:',:',:,:',:',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',j'//ﾘｦ/ﾞi､ﾖ､　　　"''美ii　ｨ-//　 |!洲|,,r'"`w
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|i;: ;|=''""~ fi: ;i ﾓ//ﾘi',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i'//ﾘｦ/jl||lllllﾞi､ 美=wii美i!_ ~美_＞美､:|_,==美
|i;: ;| ｲi ;ﾉ='''" ﾓ//ﾘ;,i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',//ﾘｦ/jlll||lllll__ﾞi､ﾖ､　`美`美_~美=|!洲:j~ l: ;iL
ji;: ;j fi;: ;|　i: ,r'/;/ﾘ,;',:',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i',i','//r'､＼kkkkkkkkkk .美､　 "美~^'=j!:洲:|_,=-美
li;: ;| |i;: ; ,,r''／盒j,;',:',:',i',:':,i',:',i',:',i',:',i',i',i',:',i',i',:',i',i',:',i',i','盒ﾘ`i､':､＼kkkkkk 美=w美w,,_wL.　|!:洲_美=iiw
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;;: ;| |i;: ;j ;: i:.　| |―‐| |―‐| |―‐| |―‐| |―‐| |―‐| |―‐| |:|llll|:|lll|:|lll||ll||ll|| 川川 .|: :;i|　 .f!:洲:L_,,wii
;;: ;lﾘ _ ,,从 ! : | |iiiiiiii| |甬ﾖ| |甬ﾖ| |fjfjfj f甬ﾖ| |甬ﾖ| |iiiiiiii| |:|llll|:|lll|:|lll||ll||ll|| 川川 j: :;ij　 .j!:洲;j'".: ;ij
- '''^::::::::: ::::::: | |―‐| |冊ﾖ| |冊ﾖ| |fjfjfj f冊ﾖ| |冊ﾖ| |―‐| |:|llll|:|llll'jl:-‐::'''",＞　　.|: :;i|　 .|!;洲;| ,|: ;i|
::::::::::::::::::_,,-‐└― 亠― 亠― 亠― 亠― 亠― 亠ーー┴､'''"~　_,:-;‐ij"i!　 　 .从 ;l､　|!;洲:j~^'' '"
::::::::::::　 '====ｨ=== ｨ=== ｨ====ｯ:―‐ｯ====ｨ=== ｨ=====;ｨ==i:ii"[l! ‐'::~::::::::::::~ﾞﾞ - '"'::::|!::洲:|:::::::::
　　　:::::::::::::::::::Ll,!;:::::Ll,!;:::::Ll,!;::::j','三j'j::::::: ::::Ll,!;:::::Ll,!;:::::Ll,!;::└':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 　 f!;i洲;l:::::::::
　　　　　　::::::::￣:::::::￣:::::::￣:::::￣::￣::::::::::::::￣:::::::￣:::::::￣::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::　 |!;j洲:|

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　　　西郷党の攻めを退けた大友勢はこの日、清水観音堂に陣を置き一夜を明かした。

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 rｲ⌒ )､_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾊ弋/ﾊ }　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 -─r=ﾆﾆ=-.､〃Y彡Xｲ::::::::::: 小
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／　／: : : : : : : : : : .彡' /:::::::::::::::::::人　 　 　 　 :: :
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ／／Y: : : : : : : : : : : : : :}￣｀Yｲ::::::::::::::::弋⌒ヽ　　 :: :
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,ｲ/　 　辷: : : : : : : : : : : ﾉ　 　 | |:::::::::::::::::::ﾉ　　.(｀Yﾆヽ
　　　　　　　　　　　　　　{:ﾊ　　 　人: : : : : : : : : 八　.fl　| |::::::::::::::小　 　 lミ辷　|
　　　　　 　 　 　 　 　 　 〉　ーイ　 　 ﾉﾐ＼: : : : : : ＼￣| |爪从ﾊ从 　,ｨ（　 >ｰｲ
　　　　　　　　　　 ＞ーｲ:;;＼　弋___ｲ 　 　 ＼: : : : : : ＼|ﾉ 　 xー--Y----<￣｀ヽ
　　　　　　　 　 ／　;;;;;;;.ﾄ:;;:;;: ヽ　{　.{.　 　 　 /＼: : : : : : ＼..ｲミヽ､ ヽヽヽヽ｀}　　|
　　　　　　　　 ′　;;;;;;;;;弋:;;:;;: : ∨　 辷__彡''　　 ＼: : : : : : : : : : : :}　}　} } } .レ＜
　　　　　　 /　 '''　,;;;;;;;;;;;;;;|:;;:;;:;;: : {.Y´　　 　 　 　 　 ＼: : : : : : :rｰｲ ,小フ¨´　　　:..
　 　 　 　 /　　　,,,,　　;;;;;;;|:;;:;;:;;: : ﾊ|　　　　　　　　　　 ヽ: : : :＞〉　 ヌ´ 　 :　　　 ::.
　　 　 　 辷 　 　 　 　 　 |:;;:;;:;;:;;:;; ﾍ､ 　 　 　 　 　 　 　 ｀¨´　 ¨¨´　　　　:　　　 ::. .
　　　　 /　 ｀ー､　　　　　j: :;;:;;:;;:;; : : ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ::　　　 :::.
.　　　 /　　　　　ミ辷ーy': : :;;:;;:;;:;;:;ﾄ､: :ﾐｰ-､　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 .::　　　 :::
　　　人_ 　 　 　 　 　 /: : : : :;;:;;:;;:;;:l;;;;ヽ､: : : 辷ﾐ､__　　　　　　　　　 　 　 ::　　　 :::
　　 '　　｀ー､　　　　 /: : : : : : : : : 弋　　｀ー辷: : : : : : : : : . . .　　　 　 　 .:: 　 　 :::
　　{　　　　 　ミ辷ｰ/: : : : : : : : : : : : ヽ　　　　 ￣｀¨'''ー-ミ: : : : : : :. . . ... ::　　　 ::...
　　ﾄ､　 　 　 　 　 /: : : : : : : : : : : : : : : ＼　　　　　　　　　　｀¨ﾐー-､: : : : : :...　　::.:.
　　|　｀ー-､　　　/: : : : : : : : : : : : : : : : : : 从　　　　　　　　　　　　　 ミヽ: : : : : : : :.......
　　|　　　　 ミｰ /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ﾊ　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ｀ミ: : : : : : : : : ......

　┏─────────────────────────────────────────┓

　　　この戦いで、大友勢は緒戦で命を落とした足立式部を始め
　　　名のある士だけでも30余名が戦死、負傷者も多数。

　　　一方の西郷党（若宮郷士）は150余名、河津修理進以下ほぼ全員が討死
　　　さらに合力した宗像・秋月勢にも損害が出た。

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三三三三三三三三三三三＞'´:.:.:.:.:.::.ﾍ
三三三三三三＞-' ' ´:./:./:ﾊ:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:iﾍ
ー── '' ´￣/ハ:.:.:.:.:./:./:.:.ハ:.::.:.:.:l:.:.:.:|　i
:.:.:.／:.:.:./:.:///　 }:.:.:.:ﾑ./ /￣ ヾ:.:.:.:|:.:.:.|　.l
:.:/:.:.:.:.:/-:.:/-　 /:.:.:/ / .ム- -､}::ﾊ:.|:.:.:.|　 |
/:.:.:.:.:/ / /　　/:.::ノ／　ｨ彡＝-.i::.:.:.:i:.:.:}.　 |
:.:.:.:.:/ﾚﾆ＝=-､／　　 　´　　"" .ハ:/:.:/　 ﾉ　　　　うぐッ　く…
:.:.:.:.:ﾊ￣゛゛´'' ゜　　　　　　 　　 /:.:/:.:.:i
:.:.:i:.:.:.:.:.ヽ､　　　　ヽ　　　　　 ノ:.:/ハ/
:.:.ﾊ:.:.:.:.:.:.:.:.＼　　　-ー　　　彡:.// /
}￣てミ廴vr´ヾ､　　 ｀　　 イﾕ/　レ
／￣￣￣＼　iヽ　＞ -イーフ レ-､_,､
:::::::i:::::::V::::::::ヽ{ i}＞ ⌒＼_≦ニニﾐ　て及
:::::::l:::::::::ヾ:::::::::} l] V´￣ 不ミ､　　　ヽ　}５
:::::::|:::::::::::i:::::::::{　i　i　　　/∧＼　　　 }}　 ]i}､



　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　 ／　.u　　　＼
　　　　　　／(（○）) (（○）)＼
/⌒)⌒)⌒).::::　 （__人__）　l_j :::＼　　 　 /⌒)⌒)⌒)　　　　　せ、雪下！酷い傷だお！
|　/　/　/　　　　 |r┬-|　　　　　|　(⌒)/　/ / /／
|　:::::::::::(⌒)　U　.|　|　 |　　　 ／ 　 ゝ　　:::::::::::/　　　　　　　お勢ちゃん、医者を呼んでくれお！
|　　　　　ノ　　 　|　|　 |　　 　＼　　/　　）　　/
ヽ　　　　/　　　 └ー.┘　　　　ヽ /　　　　／　　　　　　　　 早く！！


　┏─────────────────────────────────────────┓

　　　かろうじて生きて戻ったものの、雪下は全身１３ヶ所に刀傷を受けて危険な状態である

　┗─────────────────────────────────────────┛

　　　　　　　　　　 ／￣＼
　　　　 　 　 　 　 |　　　　|
　　　　　　　　　　 ＼＿／
　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　／ ￣ ￣　＼
　　　　　　　 ／　 ::＼:::／:: 　＼
　　　　　　／ 　.<◯>::::::<◯>　 ＼
　　　　　　|　　　　（__人__）　　 　　|　　　　　お、おのれ宗像・・・！
　　　　　　＼　　　 ｀ ⌒´　　　　／
　　　　　　 /,,―　-ー　　､　,　-‐ ､
　　　　　 （　　　,　-‐　'"　　　　　 ）
　　　　　　 `;ー"　`　ー-ー　-ー'
　　　　　　　l　　　　　　　　　　　l

　┏─────────────────────────────────────────┓

　　　西郷党が私怨を晴らさんとした襲撃事件は周辺勢力を巻き込んだ合戦に発展してしまい、

　　　後に小金原の戦いと呼ばれるようになる。

　　　宗像はこの非礼を詫びたが、道雪は許さなかった。

　┗─────────────────────────────────────────┛

　　　　　　 　　　／￣＼
.　　　　　　　　　|　　　　|
　　　　 　 　　　 ＼＿／
　　　　　　 　ﾉ Ｌ＿_|＿_
　　　　　　 ⌒::::＼::::／::＼ 　 　 　 　 　 お色！
　　　　　　／　<●>::::<●>＼
　　　　 ／　　　 （__人__）　　 ＼　　 　　宗像は約定を破り、飢饉の支援に向かった者どもを背後から襲いおったぞ！
　　　 　|　 　 　　　|::::::|　　　　　|
　　　　 ＼ 　 　 　 l;;;;;;l　　 　／l!|. 　 　 非礼を詫びると言うが、こんなことで命を落とした者達に何と詫びるというのか！
　　　 　／　　　　　`ｰ'　 　　＼ |i
　　　／　　　　　　　　　　ヽ !l　ヽi
　　 （　　 丶- 、　　　　　　 しＥ　|
　　　　`ー､＿ﾉ 　 　 　 ∑　l､Ｅ ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　ﾚY^Ｖ^ヽ　ﾄﾞﾝｯ！



　 　 　 　 　 　 　 ／ ／　　　　 /　　 ヽ ／　　 /　ヽ
　　　　　　 　 　 /　ｲ　　 　 　 /｀゛ヽ　 　　　　 i 　 ハ
　 　 　 　 　 　 /／|　　　 /　/　　　　`'""ｰ一┤　　ハ
　　　　　　 　 rｸ　｜　　 / /　　　　　　　　　　 |　|　 　|
　　　　 　 　 rｸ　　|　 　 ７ ー- 、,　　　　　　　|　|　 　|
　　　　　 　 ﾚ′　 |　 l 斗‐ｚ ミ　　　　,.　ｰ-　_ l　|　 　|
.　　　　 　 /　/ 　 |　 |　ﾄ |:::':ﾘ　　　　′,.ニ-､｀ヽ 　 　|
.　　　　　/　/　/ ｜　ﾍ |　￣　　　 　 　 ｣:::'ﾘヾ∧ | 　 |
.　　　　 /　/　/　 ||　 |∧　　　　 　 ｉ　　 　｀゛ / ｜| 　 |
.　　 　 /　/　/　 ｌ ||　 | ﾍ　　 　 __　'　　　　　/　　 j　 ∧　　　　　……
　　　 /　/　/ 　 ハ|　 ∨ ＼ 　 　 　` 　 　 イ　　 /　/ ∧
.　　 /　/　/　　　　 ＼　ﾏ┤｀ 　 __, 　r＜　｜　 /　/ /　ﾍ
　　/　/　/　　　｜　　,ヘ.＼　　　　　 | ,ハ　|　./／ 　 　　ﾍ
　/　/　/　　　　_Ｌ.__ノ 　 ` 一　　　/ j'′ ＼　″　 　 　 　 ヽ
./　/　ム　-‐　　 /　|　　　　＼　 /／ 　 　 卞｢　ｰ-　　__　　 ＼
　//´　　 　 　 　 |　 |　　　　厂＼⌒ヽ　　　｜|　　　 　 　 ヽ　　 ＼
　/　　 　 　 　 　 ﾍ　|　　　/　ヽ０l 　 ∨　　 |/　　 　 　 　 ∧ 　 　 ＼
./　　　　　 |　　　　ヽ|　 ／　 　 ∨　　 ∨　ノ　　 　 　 　 　 ∧

　　　　　　　　 ／￣＼
　　　　　　　　|　　　 　|
　　　　 　　 　 ＼＿／
　 　　　　 　ﾉ Ｌ＿|＿__
　　　　　　　⌒　　　　　＼
　　　　　 ／　　::＼:::::::／::＼
　　　　／　 　 <◯>::::::<◯> ＼　　　　　所詮、宗像など武士の紛い物と思うておったが
　　 　 |　　 　 　 （__人__）　　　|
　 　 　 ＼　 　 　 ` ⌒ ´　　,／　　　　　ここまで道義も知らぬ者達だったとはな！
.　　　 　 /⌒～"￣,￣￣〆⌒,ﾆつ
　　　 　 |　　,＿_＿ﾞ＿__､rヾｲｿ⊃
　　　　　| 　 　 　 　 　 　｀l￣
.　　　 　 |　　　　　　　　　 |


　　　　　　　　　　　　　　　,.､　　　 ,. - ── -. ､
　　　　　　　　　　　　 ＿__|:::ヽ.＜´::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ
　　　　　　　　　　　 「､:::::: lﾍ:::::::::: ｀ヽ､::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　 |:::::｀ヽ!::',:::::::::::::::::::ﾊ::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　 i::::::::::::::ハ::::､::::::::::::::',::::::::::::::::::::::::::: / .}
　　　　　　　　　　　 |:::::::::::::ｌ　|:::::::::|:::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::ﾉ／',
　　　　　　　　　　　 l:::::::::::::i　|:::::::::l::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::ﾊ
　　　　　　　　　　　 ;:::::::::::: ', |:::::::/ﾊ::::::::::::: ',::::::::::::: 8 ::::::::::ﾊ
　　　　　　　　　　　 i:、:::::::::::! |::::/　:',:::::::::::::::!::::::::::::: 8 :::::::::::ﾊ
　　　　　　　　 　 　 |::i::::::::::/　|/ 　｀!::::::::::::::|:::::::::::::: 8 ::::::::::::ﾊ
　　　　　　　　　　　 |:ﾊ::::::〈　　　　　|:::::::::::::ﾊ::::::::::::::::!i::::::::::::::::',　　　　　……っ
　　　　　　　　　　　 |l. ',::::::::ヽ　 　　 !::::::::::;'::::::::::::::::::::ﾊ:::::::::::::::ﾊ
　　　　　　　　　　　 l!　',::::::::::::｀.　　　|::::::::λ::::::::::::::::::::ﾊ::::::::::::::::ﾊ
　　　　　　　　　　　 l 　 !::::::::::::::::ー‐ｲ::::::::ハ::::::::::::::::::::::ﾊ::::::::::::::ﾊ
　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　:::::|::::::ム'＾.､:::::::::::::::::::ﾊ::::::::::::::ﾊ
　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　ｒ‐|::::/　　　ヽ::::::::::::::::::ﾊ::::::::::::ﾊ
　 　 　 　　　　　　　　　　　　　　　ﾞi l:/ ,.-'´￣.ﾊ::::::::::::::::::ﾊ::::::::::::::ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ |/ 〃　　　　ﾊ::::::::::::::::::ﾊ::::::::ﾊ
　　　　　　 　 　 　　　　　　　　／　　//　　　　　　ﾊ::::::::::::::::::ﾊ:::::::ﾊ
　　　　　　　　 　 　　　　　　 /　　　　|　　／　　　 ﾊ::::::::::::::::::ﾊ::::::ﾊ

　　　　　　 __{〆..:::::::::〆　　　　　　　 ｀　　、
　　　　／_{f7.::::::::::〆　　 　 　 　 　 　 　 　 ＼
　　　/ __{f7.:::::::〆　　 /　　　　　　 　 　 ＼　　＼
　　厶イ７:r-､く　　｜ |　 　 |　　　　　　　　ヽ　　 ＼
　〈〈__/:ハ::.Vヽ＼　|　|　　　|、　　　 　 　 　 |　　　　ヽ
. /ヾィ/　ｲﾍヽノノ　|　|ヽ　　| ＼　　　',　　　 |　　　 |　'.
/　/:/／ll　|:｢´　　 |{ 丁ヾﾄ､|　　ヽ　　|!　　　|　　　 |ｌ　|
　 |::|　　ｌ|　|:|　　　 |ヽ弋ｆ==,ミﾒ、　'　∥　 /ﾊ 　 　 ||　|
／|::|　　||　|:|ヽ　　 |　　　､_{._!ﾝヾ　 }ﾉ|ｌ　/厶| ,　/ ハ｜
　 |::|　　||　|:|　＼　 ヽ　　￣¨`　　　　l／rﾃﾐ|/ / /　}ﾉ
　 |::|　　ｌ|　|:|　　l ＼　＼　　　　　　 　 ､ヾ' / イl/　　　　　ちょ、ちょっと　お父様
　　　　　l|　　 　 | 　 ｀　-＼　Ｊ　　　　 ′/　 ﾉ
　　　　　 |ｌ　　　 |＼　　　　　 　 ｒ‐ｧ　　 / ／　　　　　　 　それはお色様に言うことではないわぁ
　　　　　ハ　　　 ﾄ､　 、　Ｕ　　 ￣　 イ
　　　 ／ ハ 　 　 ｌ::.＼ ＞_,、　　 ／　 |
　　 　 ／　∧　　 ｌ:::::/.::7爪　 丁　　　|
―-　 ＿∠::::ヽ　　∨:::/ 小ヽ　|ｌ　　　|
―‐ ､ ｀ マ}__　ﾄ､　　∨/:||:lL)〉ハ　　 |
::::::::::..＼｢｀ マ}___＼　 ∨:||:｢く/　 |　　|
::::::::::::::::::::::::::::..マ}___＼ ∨|　ﾍ`ー|　 ∧
::::::::::::::::::::::::::::::::::..マ}__ ＼l|　 ヽ:::::l　/:::ﾍ
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..マ}　 ﾞr～､＞|/-､:::::ﾍ
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ゝ/ヽ|　　|　厶、ﾉ｀}:::ﾍ
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..＼　　　/「匀ﾍ ｒ':::::::.ヽ


　　　　　　　　　　 ／￣＼
　　　　 　 　 　 　 |　　　　|
　　　　　　　　　　 ＼＿／
　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　／ ￣ ￣　＼
　　　　　　　 ／　 ::＼:::／:: 　＼
　　　　　　／ 　.<◯>::::::<◯>　 ＼
　　　　　　|　　　　（__人__）　　 　　|　　　　　黙っておれ！
　　　　　　＼　　　 ｀ ⌒´　　　　／
　　　　　　 /,,―　-ー　　､　,　-‐ ､
　　　　　 （　　　,　-‐　'"　　　　　 ）
　　　　　　 `;ー"　`　ー-ー　-ー'
　　　　　　　l　　　　　　　　　　　l

　┏─────────────────────────────────────────┓

　　　憤懣遣る方無い道雪は、お色に向かい口を極めて宗像を罵ったという。

　　　この日、10年続いた大友と宗像の和平は崩れ去ってしまった。

　┗─────────────────────────────────────────┛

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　第六話に続く

　┏───────────────────────────────────┓

　　　第五話終了時点

　　　千熊丸→彌七郎→高橋鎮虎（元服）→戸次鎮虎（結婚）　15歳

　┗───────────────────────────────────┛

戸次鎮虎　…　ニュー速でやる夫
誾千代　…　水銀燈

戸次道雪　…　オプーナ
由布雪下　…　蒼星石
十時摂津　…　セイバー
薦野増時　…　金糸雀
太田久作　…　阿部高和
内田鎮家　…　ラプラスの魔
小野和泉　…　ランサー

松尾殿　…　柿崎めぐ

河津修理　…　比古清十郎
西郷党　…　村上・オイボレ
宗像勢　…　石動雷十太・魚沼宇水

高橋紹運　…　ジョナサン・ジョースター
北原種興　…　ダディ・クール

秋月種実　…　ニア
秋月種長　…　メロ

菅原やらない夫　…　VIPでやらない夫
勢　…　薔薇水晶

慌ただしい投下になりましたが、今回は以上になります。

ありがとうございました。

乙
日の傾きを利用した戦術描写とかが生々しい臨場感があるなあ

乙でした
大友方に援軍出したならともかく、
西郷党に重臣が参加しちゃったのは宗像も申し開きもできんわな

乙
大友が落目なのが宗像勢の誘惑になったのかな

けどまー、戦国だしどっちが正義でもないよね
道雪も頭領殺させて若い娘奪ってるんだからいずれはこうなったろうし

乙です

かなり丁寧に進めてくのね

>>634
正義はないが、損得で考えりゃ大損だろこれ。
敵も味方も誰も得しない上に自分たちは死んじゃうんだぞ。
勝った場合でも旧領が回復できるわけじゃないんだから、
何も生み出さない、自己満足なだけの愚行だ。

　　　　/＼＿＿_／＼
　　 ／　／u |l 　ヽ ::: ＼
. 　 |　（　 ）ill、（　 ）、ι|　　　　えー　間が開いてしまって申し訳ありません。
　　|　　,,ノ(、_, )ヽ、,,U　|　　　　明けましておめでとうございます。
. 　 |　il|　,;‐＝‐ヽ 　 .:::::|
　　 ＼　　｀ニニ´　 .::／　　　　>>1は年末も年始もなく、お目出たくもなんとも無い日々を過ごしています
　　 ／｀ー‐--‐‐―´´＼　　　　が、3月末まではどうせ大差ない多忙ぶりなので思い切って明日投下しようと思います。

　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　週末にゆっくり、とはいきませんが御覧ください


>>626　>>628
そういえば前回も切羽詰まって投下してやらかしたんでした・・・
明日は注意しますorz


>>629　>>635
第五話は筑前続風土記をほぼ踏襲する形で進めました
古典そのままなので描写が細かい反面、ちょっと読みづらかったかなと反省中です＾＾；


>>630
今回の話には反映しませんでしたが、実は重臣が蜂起に加わったと知った宗像は、
覚悟を決めて反大友の兵を本城の岳山から繰り出しています。その数なんと2000。

既に大友方が勝利して引き上げていたため、この時は交戦には至らず引き上げていますが・・・
その後どうなるか、第六話で語られます。


>>634　>>636
どちらが正義、というのではもちろんないわけですが・・・

興味深いのは、この西郷党の蜂起を「江戸時代の侍」である筑前続風土記の編者がその作中で批判していることです。
判官贔屓の日本人、まして現役の侍とくれば一所懸命の心に同情的なのかと思ったのですが。
西郷党が私情に流されて主家を危機に陥れたという>>636さんとほぼ同じスタンスですが、その批判の厳しいこと…

単に編者自身が理知的な人だったせいなのか。
それとも、江戸時代は既に「領地への執着心」が戦国時代と同じようには理解されない時代だったのでしょうか。



では以下、予告を数レス。

　┏── 【　第六話　 予告　】 ──────────────────────────────┓


　　　　　　　　　　 ／￣＼
　　　　 　 　 　 　 |　　　　|
　　　　　　　　　　 ＼＿／
　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　／ ￣ ￣　＼
　　　　　　　 ／　 ::＼:::／:: 　＼　　　　　　　よいかやる夫よ──
　　　　　　／ 　.<●>::::::<●>　 ＼
　　　　　　|　　　　（__人__）　　 　　|　　　　　主家を支えるためには、まず我らが足元を固めておかねばならん
　　　　　　＼　　　 ｀ ⌒´　　　　／
　　　　　　 /,,―　-ー　　､　,　-‐ ､　　　　　今一度、筑前・筑後を大友の手に戻すことよ。
　　　　　 （　　　,　-‐　'"　　　　　 ）
　　　　　　 `;ー"　`　ー-ー　-ー'　　　　　　それはわしの宿願でもある。
　　　　　　　l　　　　　　　　　　　l



　ｉ:/ i:ｨ::ヽ　　 |　l　i　! |　　ｉ 　 i　ｉ　! l　､　ヽ
　l:l_/!:レ'::〉 / | .li　l　! |　　| 　 l　|　! |　 |　 ﾊ
./:/ｉ ﾄｒ‐i´　.!‐トl､! l　! |　　|　 /　|　! |　 |　 | |
::/ .ｌ |:|　!　 .l≡＞≧l＼ 　 ｌ .//　ﾚ//　./　.ﾊ.!
　　| |:|　ヽ　|　ﾞ{ lj } ヾﾐ　∨/ム一〈/　/　/　l|
　　| |:|　　|ヾ､　￣　 　 　 　 代ﾘ }/／,}／　 " ｨ
　　| ヾ 　 |　　　　　　　 　 　 `¨ / ／ｨ|　　.／/　　　　　……
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　 ／::::::⌒（__人__）⌒::::: ＼　　　　　　　　　　これでやる夫もついに一軍の将だお！
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　　　　　_ゞ;! r─-- ､　　,rｪ--- ､ﾐ;ﾘ
　　　 　 !ﾍl;|. ぐ世!ﾞ｀｀　,ｨ '"世ﾝ　｢ヽ
　　　　　!(,ﾍ! 　￣'"　　|:::.` ￣　 ,ﾄﾞﾘ　　　　　　そうやってすぐ浮かれるのは悪い癖ですよ。全く…
　　　　　ヽﾞ､!　　　　　　!;　　　　 ,ﾚｿ
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　　　　　　 ,rﾄ､　　ー- ─-:　　/|
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　　 　 |　　 　 　 （__人__）　　　|　　　　　摂津、残りの兵をまとめてやる夫と一緒にこっちへ来て欲しいお
　 　 　 ＼　 　 　 |r┬-|　　,／
　　　　　, -‐ (_).ヽ`ー'´　 　ｨヽ
　　　 　 ｌ_ｊ_ｊ_ｊ と)　　　　　 　　　i
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　　　　　　　　　　 ∧/! /　　／　　 /　.|　　　|　 ヽ　 i､|
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　　　　　　　　　/　　　　 ハ'''FfＹヾ‐''　 ｨ'/FfＹ 〉　 ｿ .',
　　　　　　　　　{　　　　/.ﾍ ヽゞ''ノ　　 "　､ゞ''ノ ! ﾍ　　',
　　　　 　　 ＿　}　　　/＞ﾊ　´´　　　r　　 ｀｀ ./{　 ヽ　.',　/￣/　　　　　わかりました！
　　　　　　　＼ヽ}　　/／/::::〉　　　, ---､　　 ,.:::ﾍ　　　　',-‐''´
　　　　　　　　 ノ　／ .／::::/| . ヽ　ゝ.ﾆ　' .ィﾍ::ﾍ:::ヽ　 ',　.}
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　　　　　やる夫が改名するようです

　　　　　第六話は（何事もなければ）　1/8（火）　23：00から投下です。




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成立時期を考えれば、一所懸命よりもお家大事、主君大事の思想から批判を受けるのは無理もないというか当然というか