4 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:08:37 ID:RYvqgu66
やる夫と学ぶ北欧神話 1
__
n_ / - -\ はじめるお
(_/ (● ●)\
( :::: (_人_) ::: )
ヽ ヽノ ヽ
l l、_つ
| |
.
5 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:08:58 ID:RYvqgu66
. ____
.. / \
/ ⌒ ⌒ \ 今日はやらない夫に北欧神話を教えてもらう日だお。
/ (⌒) (⌒) \
| '" (__人__) "' | どんな話か楽しみだお。
\ `ー ´ /
/ ゝ ィ'ヽ
/ \
/ ィ r \
| `|| |ヽ ヽ
/⌒ヾ| | |, |
ヾ___,ソl │(、__,ノ
| |
l Y´ /
ヽ, ( ,/
ヾ | |
≒;| |
(.("_`゙_)
.
7 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:09:18 ID:RYvqgu66
|┃三 ガラッ ____
|┃ /⌒ ⌒\
|┃ /( ●) (●)\ やーらなーい夫ー
|┃ /::::::⌒(__人__)⌒:::::\/⌒)
|┃ | |r┬-| | ノ お邪魔するお!
───|┃ __\ `ー'´ /./
|┃ (⌒ |_,,,ノ
|┃ ""''''''ヽ_ |
|┃ | |
|┃ | |
|┃ i  ̄\ ./
|┃ \_ |/
|┃ _ノ \___)
|┃ ( _/
|┃ |_ノ''
/ ̄ ̄ ̄\
/ ⌒ ⌒ \
/ (●) (●) \ おや、お客さんですか? こんにちは。
| __´___ |
\ `ー'´ //|
/ /⌒ノ ̄ ̄ | ( )
| \ / / | .|
\ “ /l | .|
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ / ̄|_____|./ ̄ ̄ ̄
.
8 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:09:53 ID:RYvqgu66
____
/ \
あれ、何でできる夫が /ノ \ \
/ (●) (●) \
ここにいるんだお? | (__人__) |
\ ⊂ ヽ∩ <
| | '、_ \ / )
| |__\ “ /
\ ___\_/
____
/ \ いや、僕もちょっと……
/ ⌒ ⌒ \
/ (●) (●) \ 彼は急用ができたと言って、先ほど出かけていきましたよ。
| __´___ |
\ `ー'´ /
(⌒ヾ`
ゝ´ ,))
(( ⌒ゝ lij
ー" ミ ___
ノ(_ \ なんと。ダブルブッキングの上にお出かけ中かお。
/"\,, 、/"`` \
/ ( ●)´`(● ) \ やらない夫のやつ、やる夫のことを何だと思ってるんだお!
| '" (__人__) "' |
\ ` ⌒ ´ /
/ ゝ `` ィヽ
.
9 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:10:29 ID:RYvqgu66
/ ̄ ̄ ̄ \
/ ノ ヽ \ まあまあ……やらない夫君にも事情があるんですよ。
/ u (ー) (ー) \
| __´ _ | すぐ戻ってくるそうですから、二人で待っていましょう。
\  ̄ /
____ ,
/ \ -
/ ⌒ ⌒\` ところで、やる夫君はどんな用事で来たんですか?
/ ( ●) (●) \
| ___´___ |
ヽ、 `ー '´ /
.
11 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:10:51 ID:RYvqgu66
____
/ \
/_ノ ヽ、_ \ やらない夫に北欧神話を教えてもらうはずだったんだお。
/(●)三(●)) .\
| (__人__) | 目覚まし5個かけて頑張って早起きしてきたのに、約束すっぽかすなんて
\ ヽ|r┬-| / / ひどい話だお。
/ `ー'´ \
____
/ \
. / ノ ' ヽ\
. / /)(ー) (ー) \ (早起きって、もう昼時なんですが……)
| / .イ ' |
∨,'才.ミ). -‐‐- /
. | ≧シ' \
/\ ヽ ヽ
.
12 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:11:17 ID:RYvqgu66
____
/ \
/ ─ ─\ ふむ、北欧神話ですか。
/ (●) (●) \
| ___'___ | 僕が相手でよければお話しましょうか?
/ ∩ノ ⊃ /
( \ / _ノ | |
.\ " /__| |
\ /___ /
____
/_ノ ヽ_\ できる夫も知ってるのかお?
/( ●)( ●)\
/::::::⌒(__人__)⌒::::: \ ありがたいけど、一応やらない夫との約束があるし……
| ( ( |
\ `ー' /
.
13 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:11:47 ID:RYvqgu66
____
/ \
/ - - \ 見かけによらず義理堅いんですね。
/ (●) (一) \
| __´___ | でも、やらない夫君が戻ってくるまで、何もしないでいるのも退屈でしょう?
\ `ー'´ /
/ ∩ノ ⊃ /
( \ / _ノ | |
. \ “ /__| |
\ /___ /
___
/ \
/_ノ ヽ_ \ うーん、言われてみれば確かに……。
/(●) (● ) u. ヽ
| (__人__) | じゃあ、ちょっとだけお願いするお。
\ `⌒ ´ /
/ \
.
14 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:12:17 ID:RYvqgu66
____
/ \
/ ─ ─ \ では、何から話しましょうか……。
/ (●) (●) \
| ___'___ | やる夫君は、北欧神話についての知識はどのくらいあります?
\ `ー'´ ,/
/⌒ヽ ー‐ ィヽ
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
/ / r─--⊃、 |
| ヽ,.イ `二ニニうヽ. |
(( (ヽ三/) (ヽ三/) ))
(((i )__ ( i))) 恥ずかしながらサッパリだお!
/ /⌒ ⌒\ \
( /( ●) (●)\ ) ゲームとかでそれっぽい名前を見たことがあるくらいだお。
/::::::⌒(__人__)⌒::::: \
| |
\ /
.
15 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:12:56 ID:RYvqgu66
____
/ \
/ ノ ヽ \ ふむ、ほとんど知らない、と。
/ (●) (●) \
| __´ _ | 先入観が無いので、かえって説明しやすいかもしれませんね。
\  ̄ /
____
/ \ 北欧神話を大雑把に要約すると、こんな感じになります。
/ ─ ─\
/ (●) (●) \ ・巨人族や神が生まれた原初
| __´ _ │ ・神々の活躍や、巨人族との戦い
/  ̄ / ・世界の終末(ラグナロク)と再生
( \ /^ー:r  ̄ ̄ ̄i;
. \ " __ ノ、___ノ 世界が誕生して、色々あって、最後に滅亡するという流れですね。
\ /
____
/ u \
/ / \\ お、大雑把すぎて逆にわからないお。
/ し (○) (○) \
| ∪ (__人__) J | どんな神様がいるのかとか、巨人って何なのとか……
\ u `⌒´ /
.
16 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:13:29 ID:RYvqgu66
____
/ ⌒ ⌒\
/ (●) (●)\ まあまあ、順を追って説明しますから難しく考えないでください。
/ ___′_ \.
| |r┬-| |. まずは神々がどのようにして生まれたかまでを説明しましょう。
\ `ー'´ /
_ノ \
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
――世界が誕生する前は、海はもちろん、空や大地もありませんでした。
最初に存在していたものはギンヌンガガップという巨大な裂け目と、
ニヴルヘイム、ムスペルヘイムと呼ばれる場所だけです。
____
/ \
/::::::::::.. \ \
/:::::::::::::::::::.. (●) \
|:::::::::::::::::::::::::::.. 、__|
\:::::::::::::::::::::::::::.. /
.
17 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:14:09 ID:RYvqgu66
i!i||!!
i!i!:;:;!i!| ムスペルヘイムは裂け目の南側にあります。
!i!|i|!i i|!i|!|i!
i!i!i!!!|| !i!|i|!i|!,,, 常に炎が燃え盛る世界で、そこで生まれた者でなければ
i!i!;;; ___ :;:;:;:;!i!| 住むことも出来ないような、灼熱の土地です。
!|i /_ノ ヽ\ ;;;::||i!
!i| / (__ ) (__ ) \ ;;;;;i|
i / ::::::::::(__人__):::::: \ ;;i!i
!!!!i | |i!i!i!i!| u | !i!| あづあああああぁああ
!i! \ u |;;;;;;;;;| / !i
i! !i / `⌒´ \ !i |!|i! 死ぬっ 焼け死ぬっ!!
!i!;;!! (<<<) (>>>) !i!| i|!
i!ii!! |、 i、 ,i / !i!i!
i!!!;;;; ヽ_/ ヽ__/ !i!|
i!iii;;;;; | | !i!
.
18 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:14:43 ID:RYvqgu66
+ ニヴルヘイムは北側にあって、こちらは極寒の世界です。
_____
/|// /| 中心にはフヴェルゲルミルという泉があり、
//|/ / / ..| そこから流れ出す川が途中で凍りつき、霜が出来るのです。
| ̄ | ̄ ̄ ̄|..///| +
| /|///|. |
| |(;;゚;;).._|..///| カキーン
+ |/(;;゚;;)(;;゚;;) | /
|// .|/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
____
/ \
/ ⌒ ⌒ \ ここまで理解できましたか?
/ (●) (●) \
| __´___ |
\ `ー'´ /
.
19 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:15:28 ID:RYvqgu66
____ プスプス......
/;:#;:;:;:;: \
/ _ノ ヽ_ \ わかったお、最初は裂け目と炎と氷があったんだお。
/ (―) (―);#;:;:\
|;#;:;:;: (__人__) # |
\ // `⌒´ ;:;:;:;: ,/
/ ー‐ \
____
/ \
/ ─ ─ \
/ (●) (●) \
| ___'___ | 最初の生命は、何も無いギンヌンガガップの中に生まれました。
\ `ー'´ ,/
/⌒ヽ ー‐ ィヽ ユミルという名の男……最初の「巨人族」です。
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
/ / r─--⊃、 |
| ヽ,.イ `二ニニうヽ. |
.
20 どこかの名無しさん 2011/05/07(土) 23:15:32 ID:729CK.nM
北欧神話にでてくる固有名詞って、なんかくすぐられるものがw
21 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:16:08 ID:RYvqgu66
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
/ヽ
/ \,,,;;''''""
|,,*'''""l ニヴルヘイムで出来た霜とムスペルヘイムの炎がぶつかり、
,,;;''''''""""|:::::::::/ヽ 霜が解けて落ちた雫がユミルとなったのです。
+ |\::::/ |
""''''〉 ヽ\ 〈
/|/ | |:::::::| , ヾ、
.| |/:::::〈"'';;;,,/| (ヽ、 ,ノ )´( 、 ゝ、
..|\ |:::::::::::::: | /\''|;/ヽ、 ) Y 人 ヽ)ゝ'丿,
..\ \|:::::::::::::: |/ / /ヽ''';;;;* → ← !)ノ' ノ ,( ` ´(
〉 ヽ ,,×;;| .//.|*;;;+'' (( ´!. 、 t ヽ、 `t ,
ヽ、 ,,,+;;""〈/| // |:''"" ,′, ヽ tゝ、丿)ノ i Y(
__ ,,;;'''"*" :::::::::::::::| ヽ i /f ゛ ) Y´ l'′ )
ヽヽ 〉 ::::::::::::::/ /
|||
|||
∧_∧
◯( ´∀` )◯ < ぼく ユミル!
\ /
_/ __ \_
(_/ \_)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
.
22 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:16:47 ID:RYvqgu66
- -、
あれ、神様が先じゃないのかお? ● ●) ヽ
(人__) ノ
, - -
/ (● ● ええ。
ゝ -'- ノ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
,ノ⌒\_
/^ヽ ヽ <' ̄ノ__
`ー1 r= } レ厂{ヽ\ ユミルの次に生まれたのはアウズフムラという雌牛です。
ト、 ノ ヽ 丶`〈
| ヽ Yぅ ィ ! | この牛もユミルと同じように、霜が溶けてできた雫から生まれました。
| {ヽ==' 〈 |
| l ,' / / アウズフムラの出す乳のおかげで、ユミルは飢えに苦しむことなく
| !! }イ 生きることが出来ました。
ヽ 、 l / 〈|
| |ヽレ'| 〈 | それでは、アウズフムラ自身は何を食糧にしていたのでしょうか?
ハ〉l V | 〉
〉{ ,〉 | 〈〈
/ 〈┘ 〈 〈¨
└'-' └'┘
.
23 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:17:21 ID:RYvqgu66
アウズフムラは、ニヴルヘイムから落ちてくる霜を舐めて生きていました。
――ある時、舐め続けていた霜の塊から、人の形をしたものが現れます。
________∩_∩ ペロペロ
/ ノ ヽ ( ノ⊂ ̄))) ̄⊃ /  ̄丶--。+
/|ヽ (_ノ ._ ̄ 0'ヽ 0' / ヽ
/ |ノ .) (_) ヽ i ( ヽ+/ ∧__∧ /ヽ
∋ノ | /――、__ ./(∩∩) ) ( ゚Д゚ ) _| +
/ /| ヽ__ノ | / ./ + | と つ |
| ( | ( ’’’ | ( / ヽ // | /
|__ヽ.L_ヽ Lヽ_ヽ + ヾ し ∪/ +
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
____
/ \ 現れたのはブーリという名の男で、非常に美しい容姿をしていました。
/ ⌒ ⌒ \
/ (●) (●) \ 彼は神の先祖にあたります。
| __´___ |
\ `ー'´ /
.
24 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:18:12 ID:RYvqgu66
∩_
〈〈〈 ヽ
____ 〈⊃ } ブーリはボルという息子を産みます。
/⌒ ⌒\ | |
/( ●) (●)\ ! ! そして、ボルはベストラという巨人族の女との間に三人の男の子をもうけました。
/ ::::: __´___ :::::\| l
| `ー'´ | / 子ども達の名前は、オーディン、ヴィリ、ヴェーといいます。
\ //
/ __ /
(___) /
____
/⌒ ⌒\ おっ、オーディンなら聞いたことあるお!
/( >) (<)\
/::::::⌒(__人__)⌒::::: \ やっとやる夫の知ってる神様が出てきたお。
| /| | | | | |
\ (、`ー―'´, /
 ̄ ̄ ̄
.
25 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:18:42 ID:RYvqgu66
____ 北欧神話の中でも、知名度が高い神の一人ですからね。
/ \
/ ⌒ ⌒ \ ほとんどの神々は「アース神族」に属しますが、
/ (⌒) (⌒) \ オーディンは最初のアース神族であり、そして王でもある神です。
| __´___ |
\ `ー'´ /
___ ━┓
/ ― \ ┏┛
| (●) ヽ\ ・ そういえば、ベストラって人はどこから来たお?
l (⌒ (●) |
〉  ̄ヽ__) │ ユミルは男だって、さっき言ってたおね。
. /´ ___/ 他の巨人はどうやって生まれたんだお?
| ヽ
| |
___
/ \
/ ⌒ ⌒\ おっと、その説明を忘れてましたね。
/ ( ●) (●)\
| ___´___ |
ヽ、 `ー '´ /
.
26 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:19:48 ID:RYvqgu66
____
/ \ ユミルはちょっと変わった方法で子孫を産みました。
/ ─ ─\
/ (ー) (ー) \ まず、眠っている間にかいた汗から男と女が。
| ´ │ 両足が交わると、さらに男が生まれたのです。
\ /^ー:r  ̄ ̄ ̄i /
/ __ ノ、___ノ
____
/ \
/ ─ ─\ そして、ユミルから生まれた巨人達が子どもを生み、
/ (●) (●) \ 巨人族はどんどん増えていったんです。
| __´ _ │
/  ̄ / 始祖であるユミルにちなんで、彼らは「霜の巨人族」と呼ばれています。
( \ /^ー:r  ̄ ̄ ̄i;
. \ " __ ノ、___ノ
\ /
.
27 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:20:34 ID:RYvqgu66
____
/ \ いきなりすごい設定が出たお。
/ ─ ─\ ユミルはアメーバか何かかお……
/ ‐=・=‐ ‐=・= \
| (__人__) |
\ ` ⌒´ ,/
/ ̄ ̄ ̄ \
/ ノ ヽ \ そんなこと言われても。
/ (ー) (ー) \
| __´ _ | 汗から新しい命が生まれたのは、ユミルのもとである霜の性質が
\  ̄ / 残っていたからなのかもしれませんね。
( ヽ _____ / /
\ \| .レ゛ /
\ 旨 ξ ン
.
28 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:21:11 ID:RYvqgu66
____
/― ― \ これで巨人族とアース神族が生まれました。
/(●) (●) \
/ __'___ \ 次は創世……神が大地や海を作り出す話に移ります。
| `ー'´ |
\ /
/ \
.
29 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:21:26 ID:RYvqgu66
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
――オーディンと彼の弟たちはユミルを殺し、その死体から様々なものが作られました。
____
/ _/_ | | ─ / \((从⌒从*)) /
|/ / ――― / * #(( :: ) ( ⌒ ζ * / ・
/ / / | _ / \∑从; )( ━(( : ∂ )) /
( )) \ (( § ) ⌒;:\.]:ll ;从 *(・)/
(( ⌒ ))__∧_∧___// * ∑ ; )(( ‡ ∩* ζ ∵―
(( (≡三(_( ゜Д゜)__( 三三三三三三三三(( 从 ’o ^从¢) )―
(( ⌒ )) ( ニつノ \` : *∑(( 从 (( )) *ヽ\ ヽ・
(( ) ,‐(_  ̄l : / / ・(( ; ~: )) ( ζ\*
し―(__) / (_)W)WUU W\ ・
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
.
30 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:22:07 ID:RYvqgu66
____
/ ノ \\
/ (●) (●)\ えっ、いきなり殺害シーンて……
/ ∪ (__人__) \
| ` ⌒´ | きっかけとか、壮大なバトルとかは無いのかお?
\ /⌒)⌒)⌒) //⌒)⌒)⌒)
ノ | / / / (⌒) ./ / /
/´ | :::::::::::(⌒) ゝ ::::::::::/
| l | ノ / ) /
ヽ ヽ_ヽ /' / /
ヽ __ / / /
_.. ‐'''''''''''' ‐ 、
,r' \
/ ⌒ ヽ, そんなものはありません。
( ●) `― ..i ユミルを殺した動機や方法は語られていないんですよ。
i. ( ●) |
\ _´___ / わかることは、オーディン達がユミルを殺したという事実のみです。
\`ー'´ __/
.
31 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:23:07 ID:RYvqgu66
____
.. / \ 説明を続けますよ。
/ ─ ─\
/ (●) (●) \ ユミルが殺された後、その身体から大量の血が流れ出して洪水が起き、
| ' | 霜の巨人族は溺れて死んでしまいます。
\ ⌒ /
. /⌒ヽ ィヽ ただ二人だけ、ベルゲルミルという男とその妻が石臼の上に乗って、
/ ,⊆ニ_ヽ、 | 洪水を逃れることが出来ました。
./ / r─--⊃、 |
| ヽ,.イ `二ニニうヽ. |
/ ̄ ̄ ̄\
/ \ 二人はユミルを殺したオーディン達を憎み、それは子孫の巨人族にも
/ --‐ ‐-- ヽ 受け継がれていきます。
| (◯) (◯) |
\ ' __,/ こうして、神と巨人は幾度も争うことになるのです。
/ \ ラグナロクが訪れ、世界が滅びるまで。
.
32 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:23:43 ID:RYvqgu66
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
神々はユミルの死体を使って世界を創ります。
血は海に、身体は大地に、頭蓋骨は天に。
骨は岩に、砕けた骨や歯は石に。
sky
____ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
land // ̄ ̄\/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\//, '⌒ l.r‐-、.ヽ\
/;;/ (;;;;;;;;;八;;;;;;;;;) ヽ;;\
|;;;;( ー-' `ー-' ノ;;;;;|
\;;;;;ー┐ (_八_)┌-';;;;/ stone & rock
/`;;;;;;;`ー┐┌┘/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/;;;;.-======| |=====-;;;;;\
(__/l;;;;;-====| |=====- |丶、__)
|;;;;;;;;;;-==| |==-;;;;;;;;;.| ;
| / ̄三__三 ̄\ | ; sea
\\//\;;\// ; / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ノ;;;;;/ . !;;;;;ヽ ;;;;;;:::::::::,,,
└‐ '´ `-┘
.
33 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:24:09 ID:RYvqgu66
髪の毛はたくさんの木々になりました。
∧_∧
( *“へ“) 更に、大地からは草が芽生えます。
( つ彡彡ミミ
) 「( *・∀・) 「さすがプロですな!」
|/リーブ21ヽ
ヽ ` _ 大地が出来上がったら、次は空ですね。
,)_,.v''´⌒ヽ.  ̄ ‐- ... ユミルの脳味噌を空に撒き散らすと、それが雲となりました。
)
... ..:... ´ヽ.
:.:.:.:.:.:.:.:.:.. :..:⌒; __,、 ノ⌒ー'
ヽ:_:.:.:.:.:.:. :. .: .:.:.:.:..:.ノ ,r ヽ'⌒ `^j ヽ ..:.:.:.
 ̄ `ー ‐-‐一´ r'´ `ー'⌒ヽ `ー 、:.
, '⌒ー-‐、 ヽ, ....... ... .... . . .. .⌒ヽ
ヽ-―--‐-ヽ.っ r_,つ ヽ.:.:._:_:.:.:.:.___:::.:.:.:.:..:::.:.:ノ- .__,.-
 ̄  ̄ ̄  ̄ ` ̄ー-
.
34 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:24:40 ID:RYvqgu66
, '.
:;:, .:. 次は地上を照らす光――太陽、月、そして星。
. . .:', .:.
.::... . . .':::;:, .:. これらはムスペルヘイムから飛んでくる火の粉から作られました。
':;:. :::. . ..:.:λ:: :: .;;.'; ::,)、::.:;.:,:;.:
..':;ヾ::.:ソ)人ノ 从:. ソ)ノ ):.: .;,.'
.::V (ソ ヘ (::.:.:'.,; :. .
',:; .::) て:;;':.
..:.(ノ (::..
. . .::::) ,ゞ.:.
.;: . .:::: .:ソ (: :.
. . .::.: :::..::..:( ):::...
.
35 どこかの名無しさん 2011/05/07(土) 23:24:54 ID:729CK.nM
いやな雲だなヲイ
36 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:25:17 ID:RYvqgu66
、v ´/´< (´∀` .) 太陽はソールという女が、月はマーニという男が
ーヘゞ、、,, 、ヽ、 ̄ーニ ソ / ) 馬車で引いて運んでいます。
イ::/`不ヾ :.:.`\ \、 _ ===、.____// ./
ハ:.:.rj:.:|:ト`:.:.:.:.:.:.:. `ヾ `<=-= .ノノ!!!__//
i:.:.:.:.`|Yヾ:.:.:.:.:.:.:. .:.:`ハ-ニく_,/ ´__y /
'r==k==ァ--―:==―  ̄ ヾ\( __ノ
,ハ_'`,イ,/ ゞ:.:.:.:.:.:.〉:..:. /`T:ォ \ \}ー--
/ ,/ .r⌒`ー--、:.-:.: .:. / |:::| i // `ヽ
`ー´ .|: ハー:._.:_:. ):./. ゝ、./:/ ,. -ニ:/ }:.:.: ヾ 、 - ― - _
___|: {-ゞ:::::::::::.:.:.:.:.:.:. /:/ ̄ ̄ .:./ ト、ー '' ̄ 三
/:::;--}: i:::::::::::::::、:::::::::.:.:.rz:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ :.:.:. ! ヽ::_:.:.:.:._ -― - 二ニ=
. // ゝ、`ー、 ̄ `ー __::::::::::::::::::::Y: : /  ̄
// v::ノ {:::::::::::/ ̄ヘ:.: {
r´/ ゝ:::::::i `ー:.:._:. ゝ
i::ゝ .〉:::::< /:.:/
{/ /::/ i:.:/
// i:./
,,/´゙i 彼らは巨大な狼に追いかけられています。
,,/:ェ /l
く/.::. `7 太陽を追うのはスコル、月を追うのはハティ。
______,,,,,,,,,,.......,.r'´;;::::... |
/´;;;::::::;;;;;:::::::;;;;;;:::::::::::;;;::::: l 太陽と月が休むことなく動いているのは、この狼から
/{:: ''':: '''''::: ':::/ 逃れるためなのです。
. l:: | ::/ :: /
. |: | ノ''ー- .....,,,,,,__i /|
ヽ;ノ /´ | | |
/|: l, |: | |
゙'`ー゙ |: l_'ュ
`ー゙
.
37 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:25:58 ID:RYvqgu66
さらに、太陽や月とは別に、昼と夜も空を駆け回っています。
昼はダグという男、夜はノートという女です。
二人が半日ずつ空を走ることで、昼夜が定められるのです。
オヒルー | 昼が明るいのは、ダグの乗るスキンファクシという馬の
\ / たてがみが輝き、大地を照らしているからです。
,.-'⌒ヽ, /⌒\
ノ ヽ、 ― ( ゚ ∀ ゚ ) ― ノートはフリムファクシという馬に乗っており、
(´ ,ノヽ ) \_/ この馬の口からこぼれる泡が朝露となって草木を濡らします。
,.-' (´ `)`ー-、/ ノ⌒ヽ、
(´ ,ヽ、 (⌒ ヽ、( ,;ヽ
`ー-'´ ⌒'ー、,,,,,,,,..,,.-' ̄ ̄ `ー'´ ´
.
38 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:26:25 ID:RYvqgu66
新しく生まれた種族についても触れましょう。
神々はユミルの肉に湧いた蛆に知恵を与え、小人――ドヴェルグを作りました。
彼らは岩の隙間や地面の下でひっそりと暮らすようになります。
僕たち蛆虫です
.―-、
, ----、 (・)(・)| どこから来たのかは気にするな
( (・)(・) _) ヽ__ノ
 ̄ ̄
.
39 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:27:01 ID:RYvqgu66
【東】
________
<○√ <俺が支えといてやるよ
∥
くく 世界の端では、四人のドヴェルグが頭蓋骨を支えています。
【西】 それぞれ、アウストリ(東)、ヴェストリ(西)
________ ノルズリ(北)、スズリ(南)という名前で、
<○√ <俺が支えといてやるよ 彼らの名が由来となって、方角が出来ました。
∥
くく
【北】
________
<○√ <俺が支えといてやるよ
∥
くく
【南】
________
<○√ < って全員同じAAじゃねーか!!
∥
くく
.
40 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:27:28 ID:RYvqgu66
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
____ 人間も神々の手によって創られました。
/ \
/ ⌒ ⌒ \ 海辺にあった二本の木から、人間の男女を生み出したのです。
/ (●) (●) \
| __´___ | 男はアスク、女はエムブラという名前です。
\ `ー'´ /
____
/ \
/ ⌒ ⌒\ おー、一気に壮大になったお。
/ ( ●) ( ●)ヽ
l ⌒(__人__)⌒ | 神様はえらい大仕事をしたんだお。
\ ` ⌒´ /
/ ヽ
.
41 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:28:05 ID:RYvqgu66
____
/ \ 最後にユミルのまつ毛で土地を囲み、内側の土地は神々と人間のものとし、
/ ⌒ ⌒ \ 外側の海沿いの土地に巨人族を住まわせました。
/ (⌒) (⌒) \
| __´___ | こうして、世界が生まれたのです。
\ `ー'´ /
ノ \
____
/ \
/ ─ ─\ ふむふむ。
/ (●) (●) \
| (__人__) | これでやる夫も北欧神話の世界についてはバッチリだお。
./ ∩ノ ⊃ /
( \ / _ノ | |
.\ “ /__| |
\ /___ /
.
42 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:28:23 ID:RYvqgu66
____
/ \
/ ─ ─ \ おっと、少し補足しないといけませんね。
/ (●) (●) \
| ___'___ | 北欧神話では、世界はいくつかの領域に分かれているんです。
\ `ー'´ ,/
/⌒ヽ ー‐ ィヽ
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
/ / r─--⊃、 |
| ヽ,.イ `二ニニうヽ. |
.
43 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:28:56 ID:RYvqgu66
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【アースガルド】
世界の中心にある、神の住まう土地です。
領内には巨大なトネリコの木、世界樹ユグドラシルがあり、
そのふもとは聖所――特別な場所になっています。
!、.:::::::::....,,........::.......;;;;;;;;.........;;;;........::::::::::::::........;;;;.........;;;;;;;;.......::........,,....:::::::::. ノ
(::::::::....;;;;.....:...... ::";;;;;;;;....::::.....::::!、........::........ ノ::::.....::::....;;;;;;;;゛:: ......:.....;;;;....::::::::)
ノ:::::::::......... ,..::::. ..........:::::::::.....:,',;;;;;;;;ヽヽ;;;;;;;;,',:.....:::::::::.......... .::::.., .........:::::::::ノ
ソ ''r....:........::::....::....;;;;;;;;.;;;;........;;;;;;;;....::::..::::....;;;;;;;;........;;;;.;;;;;;;;....::....::::........:....r'' ソ
jWw.....;;;;...........゙i゙''';:,ノ.y;wリ゙W゛jリ从jwwj从リj"W゙リw;y.ノ,:;'''゙/...........;;;;.....wWj
~''r::::::....;;;;;;;;;;;;;,.,!、i;:''::゙i........ト ;i:iii;::iii::iiiiii::;iii:i;wj从リjイ/::'':;iノ,.,;;;;;;;;;;;;;....::::::r''~
``Wj゙ハ'w,.......,,...゙i:;i::.゙゙ヽ(. | ..;;;ii;:''::;;:;;:;;::'':;ii;;;.. | .)ヾ゙.::i;:/...,,.......,w'バjW´`
ソ:リハw;::;;;j;;;;wi゙i;iiii;:ソ,゙゙゙:;i;:゙゙゙゙::iiii::゙゙゙゙:;i;:゙゙゙,ソ:;iiii;/iw;;;;j;;;::;wハリ:ソ
``Wj゙ハ'w,゙i:i;;i ;;゙゙゙:;;;;::.;;::;;;::;;;::;;.::;;;;:゙゙゙;; i;;i:/,w'バjW´`
゙i;ii:ii:;i::.゙;;゙゙..;i;::::;i;..゙゙;;゙.::i;:ii:ii;/
''r゙゙゙''';:,;;.:;:.:;ii;;ii;:.:;:.;;,:;'''゙゙゙r''
|;;;;..:;;;::゙゙゙... :: ...゙゙゙::;;;:..ヾ|
|. :;ii;::.゙゙,゙゙::;ii;;ii;::゙゙,゙゙.::;ii;:.|
|.ii゙:;''゙;.:ii.;::;i_i;::;.ii:.; ヾii.;;|、
,〉;.li;;;::.;ii;.. ; ;; ; ..;ii;.::;il.;|l
`l゙゙゙゙, ; i;,,;ii;;iiii;,,;i i;::゙゙,; ,゙〈
.ノ;;゙゙゙:;i;;;i::iii;;i;;i;;iii::i;;;i;:゙゙゙;;ヾ.
..,ヽ ;ヘ..::i;i;;;;;;iiノ;;ii;;ノiiii;;;;;;i;i::..ヘ; ヽ,..
.
44 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:29:47 ID:RYvqgu66
【ミッドガルド】
, ノ 、 、 アースガルドの外側にある、人間が住む世界です。
. l(● ●)|
. | (_人_) | - - 、 ビフレストという美しく頑丈な橋でアースガルドと繋がっています。
. ヽ ノ ./ (● ●)ヽ この橋は人の目には虹に見えるそうです。
/ ヽ ゝ(_人_) ノ
|| || / ヽ
. (| |) (| |)
.し J ..し J
【ヨーツンヘイム】
/.: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \ 巨人族が住む世界です。
/: : : \
/: : : : \ ミッドガルドの外側の土地ですが、
/: : : : : : \ 東にあることを示唆する記述がよく見られます。
: : : : : : : :.._ _ \
: : : : : : : ´⌒\,, ;、、、/⌒` l
: : : : ::;;( ● )::::ノヽ::::::( ● );;::: |
: : : : : : ´"''", "''"´ l
: : : : : : . . ( j ) / 大きくなっただけ?
\: : : : : : :.`ー-‐'´`ー-‐'′ / 気のせいだお。
/ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : イ\
: : : : : : : : : :.``ー- -‐'"´ \
: : : : . : : . : : . \
.
45 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:30:14 ID:RYvqgu66
【ヴァナヘイム】
┌─────────┐ ヴァン神族と呼ばれるもう一つの神の一族の国です。
| |
| | 場所などの詳しい記述が一切無いため、語ることは特にありません。
| |
| ~Unknown~ |
| |
| |
| |
| |
└─────────┘
【アールヴヘイム】
♪ リョースアールヴと呼ばれる妖精が住む場所です。
♪
♪ 非常に美しい場所で、住んでいる妖精も美しい姿をしています。
|\ _ .i\ /i ♪ ,ー- ‐ヘ ♪
<Y `ヽ < '´  ̄ ヽ /~~~ヽ
,:`i l .メノ人メv〉__彡ノメノノlノリ〉 《./ノノ))))〉
,:'';\i、ノ!゚ ヮ゚ノi .\ `ソリ!゚ ヮ゚ノi 〈《! ゚ ヮ゚ノ》
;' ;''` <(つO)つ ><(つ!>つ. ./(!⊃ll_!つ
とく/_/__l とく//_|l〉 とく丶-'〉
..,、____ ~∪ ∪ __ ∪..,。__、
.
46 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:31:30 ID:RYvqgu66
【スヴァルトアールヴヘイム】
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: デックアールヴという妖精が住む世界です。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
| ドンヨリ ::::::::::::::: 彼らは同じ妖精のリョースアールヴとは対照的に醜く黒い姿をしていて、
| ('A`) :::::::::::::::::: 太陽の光を浴びると石になってしまう性質を持っています。
/ ̄ノ( ヘヘ ̄ ̄
;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
【ニザヴェリル】
地下にある、ドヴェルグ達の住む世界です。
.ノ 、 、 シンドリの一族が黄金の館を構えています。
● ●) l
- - 、 (人__) | ドヴェルグ達は手先がとても器用です。
● ●) ヽ ヽ ノ 多くの黄金を隠し持っており、それを材料にして不思議な道具を
(人__) ノ / ヽ 作ることが出来ます。
/ ヽ l| (_ノ
(| , し' | |ヽ \
ヽ(_ノ . (_ノ.(_/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
.―-、
, ----、 (・)(・)| ドキドキ
( (・)(・) _) ヽ__ノ
 ̄ ̄
.
47 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:32:13 ID:RYvqgu66
【ムスペルヘイム】
最初にも説明した、南の灼熱の世界です。
ここには「ムスペルの子ら」と呼ばれる存在が住んでいます。
.::... . . .':::;:, .:.
':;:. :::. . ..:.:λ:: ::'; ::,)、::.:;.:,:;.: 彼らが神話上に姿を現すのはただ一度きり……
..':;ヾ::.:ソ)人ノ从:.ソ)ノ ):.: .;,.'
.::Vィ' (ソヘ (::.:.:'.,; :. . ムスペルの子らの長はスルトという男で、彼はシンマラという女性を
',:; .::) て:;;':. 妻にしています。
..:.(ノ (::..
. . .::::) ヘ ソハ ,ゞ.:. スルトはいつもムスペルヘイムの端に立ち、国境を警備しています。
.;: . .:::: .:ソ ノ・ω・( (: :.
. . .::.: :::..::..:( (::..::..:::.::ノ ):::...
【ニヴルヘイム】
ムスペルヘイムと同じく、原初から存在する世界です。
+ ____ こちらには住人はいないようですね。
. /_//___/|
「/ iニi /| /| 寒いな~……
| ('A`). |/ |
| (/ _). ! ' ! +
l/ . /|/
 ̄ ̄ ̄ ̄
.
48 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:32:39 ID:RYvqgu66
【ニヴルヘル(ヘル)】
ニヴルヘイムの下にあるとされる死者の国です。
, - 、 オバケダゾー ここにやって来るのは、病死や老衰などで死んだ人間です。
ヽ/ 'A`)ノ . - 、 悪人が落ちる場所だとも言われていますね。
{ / 、('A` }ノ ヒャー
ヽj )_ノ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
∩_
〈〈〈 ヽ
____ 〈⊃ } ……とまあ、こんなところです。
/⌒ ⌒\ | |
/( ●) (●)\ ! !
/ ::::: __´___ :::::\| l
| `ー'´ | /
\ //
/ __ /
(___) /
.
49 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:33:36 ID:RYvqgu66
____
/⌒ ⌒\ 妖精とか、ファンタジーな種族もいるんだお。
/( ●) (●)\
/::::::⌒(__人__)⌒:::::\ 次はいよいよ神様の活躍が聞けるのかお?
| |r┬-| |
\ `ー'´ /
/ ̄ ̄ ̄\
/ \ そうなりますが……
/ ─ ─ ヽ
| (●) (●) | あんまり話すと、やらない夫君のすることが無くなりますね。
\ ∩ __'__/777/
/ (丶_//// \
.
50 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:34:00 ID:RYvqgu66
___
/⌒ ー、\ というわけで、最後にラグナロクの話をして終わりましょう。
/( ●) (●)\
/:::::: __´___ ::::::: \. 残りはやらない夫君に教えてもらってください。
cー、 | |r┬-/ ' |⌒,一っ
,へ λ \ `ー‐' / 入 へ、
<<</ヽ /\)))
____
/ \
/ ─ ─ \ わあ、すっごい投げやり
/ (●) (●) \
| (__人__) | そういえばやらない夫まだ帰ってこないお。
\ `⌒´ ,/
/ ー‐ \
.
51 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:34:41 ID:RYvqgu66
____
/ \ ラグナロクとは「神々の運命」という意味です。
/ ─ ─\
/ (●) (●) \ 世界の終末であり、神々と巨人族の最後の戦いでもあり。
| ___'___ | そして、多くの神々がこの戦いで倒れます。
/ ∩ノ ⊃ /
( \ / _ノ | |
.\ " /__| |
\ /___ /
___
/)/ノ ' ヽ、\ ラグナロク……これも聞いたことがあるお。
/ .イ '(●) .(●)\
. /,'才.ミ). (__人__) \ 確か、「神々の黄昏」だったような気が……。
. | ≧シ' ´ ⌒` |
. \ ヽ /
.
52 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:35:03 ID:RYvqgu66
____
/ \
/ - - \ それは綴りの違いですね。
/ (●) (●) \
| __´___ | ragrarøk:神々の運命
\ `ー'´ / ragnarøkr:神々の暗闇
/ ∩ノ ⊃ /
( \ / _ノ | | 下の方が転じて「神々の黄昏」と訳され、そちらが有名になったようです。
. \ “ /__| |
\ /___ /
.
53 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:35:30 ID:RYvqgu66
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
。・゚・。/・゚・ 。/。・゚。/0 o *彡
.。・゚・。/ o゚・。・゚・/゚・。・.゚ 。 0 o *
。・゚・ o 彡 /。 。 / o/ 。
・。・・。・゚・ 。・゚・。・゚・・゚・。・゚・。・゚・。・゚・ 。・゚・。・゚・ まず、フィムブルヴェト(大いなる冬)と呼ばれる
。・゚・。・ . ./ 。 0 o彡 *。・ 0 o/*・ 。彡 冬が訪れます。
・。・。・゚・。・゚・ 。・゚・。・゚・。・゚・。・゚・ 。。・゚・。・゚・ 。・゚・ 。・゚・ 更に風の冬、狼の冬、剣の冬と寒い季節が続きます。
・。・。・゚・。・゚・ 。・゚・。・゚・。・゚・。・゚・ 。。・゚・。・゚・ 。・゚・ 。・゚・
*。・ 0 o/ ・゚・。・ . ./ 。 0 o彡 *。・ 0 o/*・
・。・゚・*彡 。。・゚・。・゚・ 。・゚・ 。・゚・。・゚・ 。・゚・。・゚・ ・゚。 0 o
ヽ| |ノ <⌒/・。・゚。・゚・ 。・・。・ 。・゚・ 。・゚・。・゚。・゚
ヽ| 彡・。・゚・/<8/_゚・。彡・゚・゚・。・゚・。・ o・゚・。。・゚・。* 。・゚・。0 o
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
___
/ \
,---、 \ /\ ― 、
.l l (●) (●) \ | その厳しさは太陽の光でも和らげることが出来ないほど凄まじいものです。
.| | ____'___ | |
.| | |!!il|!|!l| / / 寒さのために人の心は荒れ、親兄弟の間で殺し合いが起きるようになります。
ゝ |ェェェェ| ノ
\ /
/ |
/ |
.
54 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:35:57 ID:RYvqgu66
____
/ \ 更に悪いことは続きます。
/ ─ ─\
/ (_) (_) \ 太陽と月が、彼らを追う狼に食われてしまったのです。
| ' |
\ ⌒ /
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
,il;;;;;;;;;;;;;ヽ
///.~~~'ヽヽヽ. 人人从 天の光が失われ、大地は激しく震えます。
///;;;;;;;;;;;;;ヽヽヽ.. \,,,,,,,、〉
///;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽヽヽ ,'. ミ ゚ > あらゆる枷が千切れ、縛られていた怪物が自由を取り戻します。
||li!゙ ,,,,,===ヽヽヽ,,,,,,,,,,,,,,,,-',illlllll'lJ
llli!゙ ゙!illlllli!゙゙/ ノノノノノノノノノl 世界のあちこちでニワトリが鳴き、ラグナロクの到来を告げるのです。
lli!゙ ゙!illli!゙゙/ ノノノノノノl
li! ゙!ill/ ./ノノノノノ
ヽヽ,,,,,,,,,,,,,,,,/ノノノノ アースガルドではグリンカムビが、ヨーツンヘイムではフィアラルが、
ヽlllノノノノノノノノノノ 更にニヴルヘルでも赤茶けた雄鶏が鳴いています。
|./. |./~
. -||. -||
. .´!ミ ´!ミ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
.
55 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:36:37 ID:RYvqgu66
____
/ \ 決戦に向けて、様々な軍勢がヴィーグリーズという平野に集まります。
/ \ / \
/ (●) (●) \ 神々の敵は霜の巨人族だけではありません。
| ´ |
\ ⌒ /
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ヒャー __ オバケダゾー
ヽ('A`ヽ) ヽ|'A`|ノ_ ニヴルヘルの死者が、ナグルファルという船に乗って来ます。
( ) 、_し ⌒ー'
< ヽ, , , , この船は死人の爪で作られているのです。
.::... . . .':::;:, .:.
':;:. :::. . ..:.:λ:: ::'; ::,)、::.:;.:,:;.: ムスペルヘイムの軍勢も船に乗り東から現れます。
..':;ヾ::.:ソ)人ノ从:.ソ)ノ ):.: .;,.'
.::Vィ' (ソヘ (::.:.:'.,; :. . 彼らがビフレストを渡る時、アースガルドの美しい橋は崩れ落ちる
',:; .::) て:;;':. 運命にあります。
..:.(ノ (::..
. . .::::) ヘ ソハ ,ゞ.:.
.;: . .:::: .:ソ ノ・ω・( (: :.ヤット デバンダ
. . .::.: :::..::..:( (::..::..:::.::ノ ):::...
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
.
56 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:37:11 ID:RYvqgu66
____
/ \ 神々は彼らに戦いを挑み、そしてほとんどの神が倒れます。
/ \
/ \ / \ スルトの剣が放つ炎によって世界は焼き尽くされます。
| (●) (●) | その炎は天にも届くほどの勢いで、空にある星も落ちてしまうほどです。
\ ´ /
/  ̄ ̄ \
/ ̄ ̄ ̄\ みんな燃えてしまったのかお。
γ⌒) (⌒ヽ
/ _ノ ノ \ \ `、 それで……世界は終わっちゃうのかお。
( < (○) (○) | )
\ ヽ (__人__) / /
.
57 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:37:40 ID:RYvqgu66
____
/ \
/ \ / \ いいえ、そんなことはありません。
/ (●) (●) \ 全てが終わった後に世界は蘇るのです。
| __´___ |
\ `ー'´ / 炎が燃え尽きた後、常緑の大地が海から浮かび上がります。
/ ∩ノ ⊃ /
( \ / _ノ | | また、スルトの炎を逃れ、生き延びた神もいました。
. \ “ /__| | オーディンの子をはじめとした、若い神達です。
\ /___ / 彼らは新たな大地に館を建てます。
____
/― ― \
/(●) (●) \ 人間も、全てが滅びたわけではありません。
/ __'___ \ リーヴとリーヴスラジルという一組の男女が、ホッドミミルという森で
| `ー'´ | 朝露を食べて生き延びていたからです。
\ /
/ \
.
58 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:38:42 ID:RYvqgu66
____
/ \
/ ─ ─ \ 生き残った神々は、父達が残した武器や黄金の将棋盤を見つけます。
/ (●) (●) \
| ___'___ | 種を蒔かなくても穀物が育つ大地のもと、彼らは生きていくでしょう。
\ `ー'´ ,/
/⌒ヽ ー‐ ィヽ
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
/ / r─--⊃、 |
| ヽ,.イ `二ニニうヽ. |
____
/ \ 良かったお……! 生き残った皆は、幸せに暮らしたのかお?
/ _ノ ヽ、_ \
/ /⌒) ⌒゚o \
| / /(__人__) |
\/ / ` ⌒´ /
.
59 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:39:32 ID:RYvqgu66
____
/ \
/ - - \ 神話はここで終わりですからね、この先は誰にもわかりません。
/ (一) (一) \
| __´___ | 僕の話はここまでということで。
\ `ー'´ /
/ ∩ノ ⊃ /
( \ / _ノ | |
. \ “ /__| |
\ /___ /
____
/ \ ありがとうだお。…で、やらない夫はまだかお?
/ ー) (ー \
/ ,(●) (●), \ できる夫の話終わっちゃったのにまだ来ないお。
| (__人__) |
\ ` ⌒´ ,/
.
60 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:39:47 ID:RYvqgu66
___
/ \
/:::::::::::::::: \ う、トイレ行きたくなってきたお……ちょっと席を外すお。
/:::::::::::::::: u \
|:::::::::::::::::::::::: | できる夫、お話してくれてありがとうだお。
\:::::::::::::::: /
| ::::::::::::::: | iヘ
| ::::::::::::: ゝ__/
___
/ \
/ ⌒ ´
/ ( ●) ) いえいえ、どういたしまして。
| ___'__ |
\ `ー 'ノ
/ \
.
61 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:40:05 ID:RYvqgu66
タタタ.......
/ ̄ ̄ ̄\
/ \
/ ― ― ヽ ……久々に長話をしてしまいましたね。
| (ー) (ー) |
\ _'_ __,/ そろそろ御暇するとしますか。
/ \
_ [][]
| |
| |__
| ___|
| |
| |
 ̄
__
|__|
/\
/ /
___/ /
|___/
.
62 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:40:25 ID:RYvqgu66
●
●
●
|┃
ガラッ. |┃
|┃ ノ// ./ ̄ ̄ ̄ \
|┃三 / ― ― \ あーすっきりした。
|┃ / (●) (●) \
|┃ | (__人__) | お待たせだお。
|┃三 \ ` ⌒´ /
|┃三 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \
/ ̄ ̄\
/ ノ \ \
| (●)(●) |
. | (__人__) | おう、やる夫か。ずいぶん遅かったな。
| ` ⌒´ ノ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ \
/ く \ \
| \ \ \
| |ヽ、二⌒)、 \
.
63 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:40:49 ID:RYvqgu66
.____
;/ ノ( \;
;/ _ノ 三ヽ、_ \; 遅かったな~ ……じゃねーお!!
;/ノ(( 。 )三( ゚ )∪\;
;.| ⌒ (__人__) ノ( |.; やる夫達がどんだけ待たされたと思ってるんだお!
..;\ u. . |++++| ⌒ /;
___
/ \
/ _ノ '' 'ー \ ……あれ、できる夫はもう帰ったのかお?
/ (●) (●) \
| (__人__) |
\ ` ⌒´ /
.
64 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:41:13 ID:RYvqgu66
/ ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ●)(●) 待たされた? できる夫? 何のことだ?
. | u. (__人__) 俺はずっと家にいたんだが……。
| ` ⌒´ノ
. | } それに、今日はお前の他は誰も来てないぞ。
. ヽ }
ヽ ノ
i⌒\ ,__(‐- 、
l \ 巛ー─;\
| `ヽ-‐ーく_)
. | l
____
/ \
/ ─ ─ \ やる夫が来た時、できる夫がいたんだお。
/ (●) (●) \
| (__人__) | 夢じゃないお。やる夫はついさっき、この家のトイレから出てきたんだお。
\ ` ⌒´ ,/
r、 r、/ ヘ
ヽヾ 三 |:l1 ヽ
\>ヽ/ |` } | |
ヘ lノ `'ソ | |
/´ / |. |
\. ィ | |
.
65 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:41:46 ID:RYvqgu66
/ ̄ ̄\
_ノ ヽ、 \
(○)(○ ) | いやいやいや、そんなのありえないだろ。
. (__人__) u .|
. ヽ`⌒ ´ | できる夫とお前が来たのに気付かないはず無いだろJK……
{ /
lヽ、 ,ィ'.) ./
j .}ン// ヽ
ノ '"´  ̄〉 |
. { 勹.. |
ヽ 、__,,ノ . |
____
// \\ あらあら。そこまでしらばっくれるんなら、もういいお。
/( ●) (●) \
/::::::⌒ 、_! ⌒::::: \ できる夫に色々教わって暇つぶしできたし。
| 'ー三-' |
\ /
.
66 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:42:04 ID:RYvqgu66
/ ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ●)(●) 色々?
. | (__人__)
| ` ⌒´ノ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ \
/ く \ \
| \ \ \
| |ヽ、二⌒)、 \
____
/ \ /\ キリッ
. / (ー) (ー)\
/ ⌒(__人__)⌒ \ そうだお。北欧神話では世界がどんなふうに出来たとかを話してもらったお。
| |r┬-| | 例えばかくかくしかじか……
\ `ー'´ /
ノ \
.
67 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:42:28 ID:RYvqgu66
/ ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ●)(●) ふーん、まるまるうしうしか。
| (__人__) (付け焼刃で覚えたわけじゃないみたいだな)
| ノ
| ∩ノ ⊃ }
/ヽ / _ノ }
( ヽ / / ノ
ヽ “ /_| |
\__/__ /
/ ̄ ̄\
/ _ノ ヽ、.\
| (●)(●) .| ……なあ、やる夫。
! (__人__) |
, っ `⌒´ | お前が会ったできる夫って、本当にできる夫だったか?
/ ミ) /
./ ノゝ /
i レ'´ ヽ
| |/| | |
.
68 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:42:54 ID:RYvqgu66
____
/ \ 当たり前だお、できる夫に間違いないお。
/_ノ ヽ、_ \
/(●)三(●)) .\ まだやる夫を疑っているのかお?
| (__人__) |
\ ヽ|r┬-| / /
/ `ー'´ \
/ ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ⌒)(⌒)
| (__人__) ……いや、不思議なこともあるんだなって思ってさ。
| ` ⌒´ノ
,| }
/ ヽ }
く く ヽ ノ
\ `' く
ヽ、 |
| |
.
69 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:43:45 ID:RYvqgu66
___
/ ヽ、_ \ ????
/(● ) (● ) \
/:::⌒(__人__)⌒::::: \ またわけのわからないことを……
| l^l^lnー'´ |
\ヽ L /
ゝ ノ
/ /
____ それより、やらない夫。約束してた通り、北欧神話の話をしてくれお。
/⌒ ⌒\ 遅刻はそれで許してやるお。
/( ●) (●)\
/::::::⌒(__人__)⌒::::: \ 北欧神話のこと、もっと知りたいんだお!
| |r┬-| |
\ `ー'´ /
.
70 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:44:13 ID:RYvqgu66
=============================================
彼はそばで何か大きな響きを聞いた。
彼は横を向き、さらに後ろを振り向くと、自分は平らな平野に
突っ立っているばかりで、館も城も見えなかった。
____ (エッダ ギュルヴィたぶらかし)
/ \
/ ⌒ ⌒\
/ (● ) (<) \
| __´___ |
\ `ー'´ /
〉 ⌒ヽ
. | 、 \_
! ヽ _⌒)
=============================================
.
71 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:46:35 ID:RYvqgu66
以上で1回目終わりです。
「ギュルヴィたぶらかし」は、世界がどのようにしてできたか、
どんな神がいて、どんな活躍をしたのかといったことを
ギュルヴィ王と三人の神々の問答を通して説明していく話です。
今回出てきたできる夫はやる夫の知っているできる夫ではなく、
できる夫に似た誰か、ということにしておいてください。
72 どこかの名無しさん 2011/05/07(土) 23:47:26 ID:729CK.nM
ググってみた、なるほろ
73 どこかの名無しさん 2011/05/07(土) 23:48:38 ID:4WXWNgvI
乙っす!
久々にレギンレイヴやりたくなった!!
74 どこかの名無しさん 2011/05/07(土) 23:49:07 ID:729CK.nM
っと、乙乙
初スレ立てというわりには、ずいぶん手慣れたかんじじゃなイカ
75 どこかの名無しさん 2011/05/07(土) 23:55:48 ID:TB/dKzLk
おつ
北欧神話は名前は良く聞くけど中身は知らないのばっかだからこういうのいいな
ところで、>>52の下の方は日本語だとなんて発音するのか気になった
教えてくれなイカ?
76 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:57:01 ID:RYvqgu66
書き忘れがありました
次回からは神様の紹介が中心になります。
北欧神話の「話」が読みたいという方には退屈な内容になるかもしれません。
2回目も仕上がっていますが、何だか淡々とした内容になってしまいまして……
わかりやすいかどうかの確認を兼ねて、明日の昼か夜に投下予定です。
>>74
それほどでもないです(・ω・
準備期間自体は長かったので……
77 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/07(土) 23:59:48 ID:RYvqgu66
>>75
ごめんなさい、知らないですorz
本を興味の向くままに読んでるだけなので、原語とかはサッパーリです
専門で勉強してるとかじゃないので、答えられないこともたくさん出てくると思います(´・ω・`)
後ろに「ル」が付くとかかな…うーん
78 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/08(日) 00:07:08 ID:4ABp.bSM
_ カタカタカタ
.//|:| /'∧ 手持ちの本を確認したところ、幸いにも表記がありました
| |..|.| (Д゚,ノ⌒ヽ フトンサイコー
 ̄ll ]-、と/~ ノ )
 ̄ ̄ ̄|(_ ( ,_)
 ̄~
ragrarøk(神々の運命) → ラグナロク
ragnarøkr(神々の黄昏) → ラグナレク となっていました。
発音の違いはあまり無いようです。
79 75 2011/05/08(日) 00:09:43 ID:lg/YxQsw
了解
創作とかにも使えそうなネタだから今後も期待
80 どこかの名無しさん 2011/05/08(日) 00:11:49 ID:4M1ma0t6
乙です
ひさびさの良質な学ぶ系スレとみた
82 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/08(日) 14:55:48 ID:4ABp.bSM
|ω・)チラッ
本日の投下は17時ごろに行う予定です。
第2回はオーディン+その他色々の解説。
>>81
元々は語られることで受け継がれていたもの(口承)なので、
もしかするとその過程で削られてしまったのかもしれません。
文字に書き起こされた際に省かれたって線もありますね。
「常識だから書く必要ないだろ」みたいな感じで。
本当に存在したかどうかは、神のみぞ知る。
83 どこかの名無しさん 2011/05/08(日) 16:08:56 ID:/PUpWcGo
文章保存が遅れたせいでキリスト教の大隆盛期に口伝の大部分が失われたって話もあるな
ギリシャ神話が現代でもメジャーでいられるのは早くから文章にされてたからだとか
84 ◆xb9YsjmzN2 2011/05/08(日) 17:20:25 ID:4ABp.bSM
見直し完了、25分から始めます。
>>83
その辺りの経緯を見ると、よく資料が残ったなと思いますね。
キリスト教は異教に対してかなり排他的なイメージがあるので…
[特に意味の無い豆知識]
___
/ \
/ ─ ─ \ 日本で初めて北欧神話を紹介したのは小泉八雲だお。
/ (●) (●) \
.| (__人__) | __ 明治29年~36年の間の大学の講義で、
\ ` ⌒/ ̄ ̄⌒/⌒ / アイスランドの文学作品を取り上げたらしいお。
(⌒ / / /
i\ \ ,(つ / ⊂)
| \ y(つ__./,__⊆)
| ヽ_ノ |
| |_
ヽ、___  ̄ ヽ ヽ
と_______ノ_ノ
やる夫と学ぶ北欧神話 第1回
目次 → 第2回
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