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　　　　　　　　　　　やる夫は『新皇』を名乗るようです

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　　　　　　　　　　　　　＜第八話＞　新皇







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│　天慶二年（九三九）六月中旬、貞盛は将門召喚の官符を持って、　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　......│
│　関東に下向する。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　...│
└──────────────────────────────┘



　　 　 　 ／￣￣＼
　　 　 ／　　 _ノ　　＼
　　 　 |　　　 （ ●）（●）
.　　 　 |　　　　 （__人__）
　 　 　 |　　 　　｀ ⌒´ﾉ　　 ∧　　∧
.　 　 　 |　　　　　　 　}　　 /　ヽ‐‐　ヽ
　　　　 ヽ　　　　　　 } 　 彡　　　　　　ヽ
　　 　 　 ヽ　 　 　 ノ　　彡 　　●　　●
　　 　　/⌒　　　　ヽ　 彡 　(　　　　　 l
　　　　/　 y　　 　　＼彡　　 ヽ　　　　 |
　 　　ﾉ　 ,/＿__,ﾝヽ,,-‐彡　　　 ヽ　　　 l
　　　（＿"＿__　＿ソ `/ `　　　　 （　o o)
　　　　　|　　　　　ヽ　/　　　　　　　　/´

┌────────────────────────┐
│　このことを聞きつけた将門は、すぐさま兵を出した。　　　│
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　　　　　　　　／　　　　　　　　　＼
　　　　　　 ／　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　／　　　　　　,　　　､,,.-='､'､　＼
　　　 ／　　`┬;;;:::┬′　 　ﾞ.ﾞ､;;;;::',ﾉ　　＼
　　／　　　　⌒ﾞ''''''´"　　　　｀''''''"　　u 　 ＼　　　 貞盛が東下してくる────
　　|　　　　U　　　　　　　　　　　　　　　　　　|
　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　それも、俺の追捕官符を持って！
　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／
　　　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／





　　　　　　　　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　 ／　　　　　　　 ＼
　　　　　　／　ヽ　 ､:　: ,　 / 　 ＼
　　　　 ／　　　 ゝ_ﾉ: : :ゝノ　　　　＼
　　　／　 　 ( ●　):.:.:.:.( ●　)　　　 ヽ　　　　貞盛を追え！！
　 　 |　　　　　 /　　 !　　ヽ　　　 　 　 |
　 　 |　　　　　 ゝ _ノ ゝ _ノ　　　 l j　　|　　　 貞盛を、決して国庁に近づけてはならんお！！
　　　＼　　　　 |!ｉ!ｉ!ｉ!ｉ!ｉ!ｉ!ｉ!|　　　　　 ／
　　　／　　　　 l!ｉ!ｉ!ｉ!ｉ!ｉ!ｉ!ｉ!|　　　　　 ＼
　　/　　　　　　 ー――‐ '　　　　　　　ヽ

　　　　　　　　　　　　　　　　　,rt､　　　　 ,-‐､　　　　　　　　　　　　　| ,rt､　　　 　　ヾミ　　　　　　　　　　　|二|
　　　　　　　　　　　ハハ彡　/ト'ヾヽ　　　l=j, (,、　　　　　　　　i`i`彡0ｆト'ヾヽ 　 　 　 　 　ヽﾐ彡/ 　 　　　　|二|
　ゞゝ──ゝ　　／､ ゝX 　彡ゝoノ　ハハ/ソ/⌒ゝ　　 　　　　/　ゝ 彡ゝoノ　　 　 　　　　/|　　iヽ 　 　　　 |二|
　　　　　　　　(　'　Y''''ノ＼ 　彡　／､ ゝx彡ヾ > ）､__ノ彡ﾐ=　| 、ノ　 彡くﾐヽノﾐ= 　 　 　 o,| 　 ||ol.　 　　　 |二|
　　　　　　　　　`‐'￣＼　ヽノ 　(　'　Y''ノ 彡く/彡'　　＼　　　`‐' ヽ____/ゞ | ヽ　 　へ　 /〈|`‐'　|〉　　　　　 |二|
''''''''"""""￣￣￣　　　〉____,／ | `‐'ヽ　ヽノ |/／　|　　　|　 　　　　|川ﾘ ｰ'　　|　　,;' ) / c|､____, |っ　へ　　 |二|
""""￣￣　　　 　／＼|ﾘjilji 　 丶ゝヽ〉____,／ゝヽｰ'　　 /　　 　　　|　y　ノヽ　|　/ (ヽ 　　| 川ﾘl |　 ,;' ).　 　|二|
-‐　_,,.　．-‐　　　ヽｿゝゝ　　　　　`''' 川ﾘ|　　`'''　,'ヽ　丿　　／＼// //　　ヾ|　　　　　　ヽ |ｰ| /　/ (ヽ ／ |二|
　-‐ _,,.　．-‐　　,-‐'''"　ゝ　　ノ-ー'7ゝ　ゝ　　ゝ'　ヽ　ヽ　　 ヽｿゝ/ //　　　/ゝ　 　　　　ﾉ ゝﾉ ゞ　　 ／ヾ,　ヽ'
　_,,. 　　 -=━━|　-ー　/　彡　 　／　　/　／　.　..　ヽ 〉　　ノｿヽ/ゝ　　　　　.　　.　　　/ゝ　/ゝ　 /⌒､ヾ
　　　　-‐'''""-‐'''ヽヽヽ/ ／ .:-‐' /　／/ ／　　　.　　//　／ ゝ /ゝ　　　／／　　　　　　　　　　　　||()|（＼ヾ
　　　　,,,-‐'''""　　_,..:-/／,..:-‐'"/／　/／_,..:'_,..:'　　/ゝ／　 < <　　　　　　　／　　 　　　　/　　　　||　|（丶|
-‐'''"",,,,,　　　　　　　/ゝ　　　　/ゝ　 /／　_,..:'　　／　　 　　　ゝ`　　　　／　　　　　　/　　　　　/　||()|（丶|
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　　　　　　　　　,-'´　　;llｌ　　　　　｀ヽ
　　　　 　 　 　 i'´､＿_,llllｌ､＿,ノ　　　 `
　 　 　 　 　 　 i　 ｀ ､_,'''''''､_, -‐―　　i
　 　 　 　 　 　 l　　　・　 　 　 　 ・　　 i
　 　 　 　 　 　 |,,,,-=ラ　　 ヽ=‐-､__, 　l
　 　 　 　 　 　 | 　l´　　　　　 　　l 　　|　　　　　うおおおおおおおっ！
　　　　 　 　 　 l 　 `┬'´ヽ､＿_,ノ　l_,!.l
　　　　　　　　　! .Ｕ　|llllllllllllﾊ　 　 　 ,ﾉ
　 　 　 　 _ 　　 `､　; |llllllllllllllﾊ　Ｕ,- ´｀ー～´｀:.､
　　　　　 ハ）　　　＞l.ヽ――-'　　　　 　　　　,ｨ::.＼
　　 　 　 l　ヽ､_／　　｀￣￣　　　　　u :‐r～'´　ヽ_,ﾘ
　　　　　 ヽ　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 .:.:.|
　　 　 　 　 `ー‐-ヘ　　　　　　　　　　 .:.{
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　　　　　　　　　　　　　ヽ 　 　 　 |　　　｀　.:j
　　 　 　 　 　 　 　　　 　ヽ、　　ハ　 　ヽ_ノ
　　　 　 　 　 　 　 　 　　　 ＼　 .:.:.＼　　`．
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│　将門の追手に追われた貞盛は、辛うじて山中に逃れた。　　 　 .│
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│　「朝には山を以て家となし、夕には石を以て枕とす」、　　　　　　　　　　　　　...│
│　　　　　　　　　　　　　　 ｽﾅﾜ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　「鳥の鳴くのを聞けば、則ち例の敵かと疑い」、　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..│
│　「草の動くのを見れば、則ち注人（※密告者）の来るかと驚く」────　　....│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..│
│　貞盛の不安な逃避行が続く。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
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　 　 　 ,'　 ﾍ 　　　 ｀''V.,'　　 i´_Ｔ　 ｌ
　　 　 ,'　　　 ヽ　　　　ｿ　 　 ;　/ｌ　　V
　　 　 }　　` 　 ’､　　 /　　　,／::|　　 ',
　　　　i　 　ゞ、 ∧　'´ 　 　/ へy　　　',　　　　 . . .. .: .:.:. .:.:.:.:.:.::.::.::.::::::::.::.::.:.: .:.:.:. .:.:. .:. .. .
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┌─────────────────────┐
│　逃避行の末、貞盛はついに常陸国に至り、　　　..│
│　　　　　　　　ｺﾚﾁｶ　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .│
│　常陸介藤原維幾の元に身を寄せる。　　　　　 　 .│
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　　　　　　　　 　／ ￣￣ ヽ
　　　　　　　 　 /　　_ノ:::::::ヽ＼
　　　　 　　　 　l 　（ ○） （○）l
　 　 　 　 　 　 l　li|il::（__人__）::i
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　　　　 　 　 　 i 　 　 ｀⌒´ 　 }
　　 　 　 　 ／⌒ヽ　　　　 　ノ
　　 　 　 ／　 　 　 ＼ ー‐　/ ｀i
　　　　／　　　　, ⌒ヽ ヽ 　/　/
　　　ｒ´　　　 ／　　　　＼ ヽ /
　　 {　　　　< ：　　 　 　 (__ﾉﾉ
　 .；i 　/＼　ヽ ； 　　　　 | |
　；/　/；　 ＼　i ：.　　　　| |
　 (＿ )　　　(＿ヽ.　　 　 | |



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　　　　　　　　　_,rｰく´＼　＼,--､　　`ー'　　　　／
　　　　　　　. ,-く ヽ.＼ ヽ Y´　／ 　　 ー　　　ﾉ　i｀ ｰ-､
　　　　　　　　{　-!　l _｣_ﾉ‐′/＼― 、　　,－/＿|　　　 ∧
　　　　　　　. ヽ　ﾞｰ'´ ヽ　　/　フ ＼　　　　 /ヽ　　　　 /ハ
　　　　　　　　｀ゝ、　　ﾉ　ノ　　＼ 　 ヽ　　/ ／

　　　　　　　　　　　　　　　　　━━━━━
　　　　　　　　　　　　　　　　　　藤原維幾
　　　　　　　　　　　　　　　　　━━━━━

┌───────────────────────────────┐
│　藤原維幾の妻は、高望王の娘である。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　....│
│　つまり維幾は、貞盛にとっておばの夫、義理のおじということになる。　　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　....│
│　この時すでに良兼は死去しているから、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　....│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　....│
│　貞盛にとって維幾の存在はさぞ心強かったことであろう。　　　　　　　　　　│
└───────────────────────────────┘



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　　　　　　　　／ :::::⌒,　　　ゝ⌒::::: ＼
　　　　　　　　|　　　　　 ﾄ==ｨ'　　　　　|
　　　　　　　　＼　　 　　`ー'　　　　／
　　　　　, -‐　 ´´　 　 　 ー　　 ´ ! ｀ ｰ-､
　　　　/　　__　　　ヽ　　　 　 　 　 |　　　 ∧
.　 　 〃 ,. --ミヽ　 　ヽ　　　　 　　i　　　|/ハ
　　　ji／ 　 ￣｀　 　 　 ヽ　　　 　 |
.　　 {{　　　　　 '

┌──────────────────────────────┐
│　貞盛は常陸国府を通して、将門にしきりに文書を送り、　　　　　　　　　..│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　......│
│　将門に召喚に応じるよう要求する。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　......│
│　将門はこれを無視したが、いらいらとした日々を送ることになる。　　　...│
└──────────────────────────────┘



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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　／: : : : : : : : : ＼. 　
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　　　　　　　　　　　　 ／　ノ '' ⌒＼　 　 　 　 ／　　 /:::::::::::::, '´￣ﾞヽ: : : : : '.　　　将門っ！
　　　　　　　　　　　／　（ ● ) (● )＼　　, '´　 　　　|::::::::::::::{:::::::::::::::}: : : : : :|
　　　　　　 　 　 ／　:::::⌒,　　　ゝ⌒r‐'了　　　　　　 |:::::::::::::: ､::::::::::ノ: : : : : :|　　　召喚に応じるべきだろっ？
　　　 　 　 　 　 |　　　　　 ﾄ==ｨ' 　 |::::::|　　　　　　　 ∨::::::::　'´￣: : : : : : : :/　
　　　　　　 　 　 ＼　 　 　 `ー'　　 ﾍ_::::＼＿＿　　 　 ＼'´ : : : : : : : : : : ／
.　　　　 ,　⌒ ´　＼ 　 　 ー　　´ 　 ヘ、　 　 ￣¨''￢ー- ､ _＿_＿_,　'
　　　　/　　__　　　 ヽ　　 　 　 　 /　.二＼
.　 　 〃 ,. --ミ　　　　ヽ　　　　 /　 -‐､∨
　　　ji／ 　 ￣｀　　　　　ヽ　　 { 　 ィヽｿ|　



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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　／: : : : : : : : : ＼. 　
　　　　　　　　 　 　 　 　 ＿＿＿ 　 　 　 　 　 　 ／　　'　＿__: : : : : : : : : ヽ　　
　　　　　　　　　　　　 ／　ノ '' ⌒＼　 　 　 　 ／　　 /:::::::::::::, '´￣ﾞヽ: : : : : '.　　　将門っ！
　　　　　　　　　　　／　（ ● ) (● )＼　　, '´　 　　　|::::::::::::::{:::::::::::::::}: : : : : :|
　　　　　　 　 　 ／　:::::⌒,　　　ゝ⌒r‐'了　　　　　　 |:::::::::::::: ､::::::::::ノ: : : : : :|　　　召喚に応じるべきだろっ？
　　　 　 　 　 　 |　　　　　 ﾄ==ｨ' 　 |::::::|　　　　　　　 ∨::::::::　'´￣: : : : : : : :/　
　　　　　　 　 　 ＼　 　 　 `ー'　　 ﾍ_::::＼＿＿　　 　 ＼'´ : : : : : : : : : : ／
.　　　　 ,　⌒ ´　＼ 　 　 ー　　´ 　 ヘ、　 　 ￣¨''￢ー- ､ _＿_＿_,　'
　　　　/　　__　　　 ヽ　　 　 　 　 /　.二＼
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　　　ji／ 　 ￣｀　　　　　ヽ　　 { 　 ィヽｿ|　



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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　／: : : : : : : : : ＼. 　
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　　　　　　　　　　　　 ／　ノ '' ⌒＼　 　 　 　 ／　　 /:::::::::::::, '´￣ﾞヽ: : : : : '.　　　将門っ！
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　　　　　　 　 　 ／　:::::⌒,　　　ゝ⌒r‐'了　　　　　　 |:::::::::::::: ､::::::::::ノ: : : : : :|　　　召喚に応じるべきだろっ？
　　　 　 　 　 　 |　　　　　 ﾄ==ｨ' 　 |::::::|　　　　　　　 ∨::::::::　'´￣: : : : : : : :/　
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.　　　　 ,　⌒ ´　＼ 　 　 ー　　´ 　 ヘ、　 　 ￣¨''￢ー- ､ _＿_＿_,　'
　　　　/　　__　　　 ヽ　　 　 　 　 /　.二＼
.　 　 〃 ,. --ミ　　　　ヽ　　　　 /　 -‐､∨
　　　ji／ 　 ￣｀　　　　　ヽ　　 { 　 ィヽｿ|

┌───────────────────────────────────┐
│　貞盛が常陸国に滞在し、維幾の庇護下にあるとはいえ、　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　将門はそれを理由に常陸国まで攻めていくことはできない。　　　　　　　　　　　　　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　貞盛らの追捕官符は取り下げられ、いまや逆に自分が訴えられているのだ。　　......│
└───────────────────────────────────┘



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　　 　　；／　　 ノ（ ＼；
　 　 ；／　 _ノ 三ヽ､_ ＼；
　 ；／ノ（（ ｡ ）三（ ﾟ ）∪＼；　　　ち、ちくしょう……！
　；.|　⌒ 　（__人__）　ノ（ 　|.；
　..；＼　u. . |++++| 　⌒ ／；

┌────────────────────────────┐
│　こんな時にその常陸国から、厄介な人物が国司に追われて　　　...│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .│
│　将門を頼ってくる。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..│
│　　　　　　　　　　　　　ﾊﾙｱｷ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│　その男の名を、藤原玄明という。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
└────────────────────────────┘



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:::::::| r‐.、V　/圭圭ミx､　 　 ヽ　　|　　／　　,ィ斥圭斤 /／ ）　ﾘ:
:::::::| |　　　'　｀〈"｀'寸ミヘ、　　ヽ　.／　　,,イ圭彡''´/ ム'ｉ　　 /
＞､!　　｛｀∧　 ＼　 ｀弋ミ≧rx　 ｉ　__,x彡匕ｿ　＿/ /ゞ丿　./:.ｉ
: : 人　　ｰ､_ﾑ　　 ｀￣｀¨'‐´￣　　　 ¨'ｰ''¨´￣´　　/ヽ'^　／: :′
: : : .:.＼　　　 ',　　　　　　　　　　　ｉ:.　　 　 　 　 　/-‐＜´: : :.'
ﾑ: : : : : ﾞ＞-‐ﾑ.　　　　　　　 　 　 |::　　｀ヽ　 　 ./: : : : : : : :./
　ﾑ: : : : : : : : : ∧ 　 　 　 f　＿_､_/ _,.ｨ′　　　./: : : : : : : :./
＿,ム‐-.､: : : : : : ＼　 　 　 弋:::::::::::::::ﾉ 　 　 ／: : : : : : __;ｲ--‐‐
　　　　　 ｀￣￣￣ﾞ ＞x、　 　 ｀¨¨¨´ 　 ,x＜--‐'¨´￣´
　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ、 ´￣｀ ,.ィ´
　　　　　　　　　　　　　 　 　 ｀￣￣´
　　　　　　　　　　　　　　　━━━━━
　　　　　　　　　　　　　　　　藤原玄明
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.　ヽ. | !.|　 　 　 　 ,' ! ,'/
. 　 ヽ !| !　,- -、 / !,' /
.　 　 ヽ`ヽ.l:`;';;| / ,'／
.　　 　 ヽ (::___:;;)　/ 　 　 　 . ,-､
.　 　 _　,'　 　　 　　',. _　 　 .///
.　　 　 ﾌヽ ヽ /　 ／l　 .∩,///　　　　　この藤原玄明、『将門記』では
　　　..,' ヾゝ　　　ｨﾌ ', :...|／二ヽ.
.　 　 | _ 　 　' l 　　 __Lヽ| | ソ　|　　　　 興世王とともに悪玉の典型として描かれています。
.　' ´ﾆt-_　　‥ 　,　メ　 ;ヽ ( 　 |‐､
.　'´.,-､.._ｨl ｰ┴-'ヽ':,ヽ、 .ゝ､,,,..|.゛;ヽ
　　..ヽ',　 |::,-.." ." ,/|/　　/ゝ‐'＼ ﾉ
　　, ‐'‐'‐'||＿_,,,.' 　 |　　 | |ヽ　　 ＼
　 |　　 ／:::::::／　　　|　 //:..ヽ　　　 ＼
　 | 　/::::::::／　　　　 .ヽ‐::::::::::ヽ　　　　 ヽ
　丶　|:::／　　　　　／:::::::::::::::::/＼　　　　|
　/ ゛‐|＿＿＿　／:::::::／::::::::/:::::::|丶､＿ﾉ
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　　　　　　　　　　　　　 ヽ. | !.|　 　 　 　 ,' ! ,'/
　　　　　　　　　　　　　　 ヽ !| !　,- -、 / !,' /
　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ`ヽ.l:`;';;| / ,'／
　　　　　　　　　　　　　　　／ ヽ (::___:;;)　/
　　　　　　　　　　　　　 /.._　,'　 　　 　　',. _　　　　　　　　　　　「玄明は、民衆の害毒であった」
　　　　　　　　　　　　 /　　| ﾌヽ ヽ /　 ／lﾉ :＼
　　　　　　　 ＿_＿,／;:;.　 |,' ヾゝ　　　ｨﾌ ',;:;:;:;:;＼　　　　　　　「膨大な面積の農地を経営しながら、官物をまったく納めなかった」
　　　　　　/´;:;:;:;:＜,;:;:;:;.　 | _ u 　' l 　　 __L＿:;:;:;:.＼
　　　 _,.‐'.ゝ、;:;:;:;:;:;:;￣ ' ´ﾆt-_　　‥ 　, _メ ､_‐´￣;:;:;ﾉヽ、　　「そればかりか、官使が来れば彼らに暴行を加えた」
‐‐'"´;:;:;:;:;:、;:＼;:;:;:;:;:;:;:;'´　　 _ｨl ｰ┴-'ヽ:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;/;:;:;:, ヘ,
;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.＼;:;:｀;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;/ 　 }　　　ﾄ、;:;:;:;:;:;:;:/j_／;:;:;:;:;:;l
;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.＿￣ヽ;:;:;:;:;:;:;:;:;／ 　 ﾉ　　　 │;:;:;:;:;:;:,イ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|
‐‐'´￣￣´　　￣｀tｰ､ ∠´　　　　　　　　{;:;:;:;:;:;:.ｿ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ノ
　　　　　　r､　　 ,ｲ_;:;:｀ｰ ｀ｰ､／}　　┌‐'´;:;:;:;:./;:;:;:;:;:;:;:;:;:/
　　 r‐'「ヽ」／￣　∨｀ー､__/ 　'-､＿」ヽ、;:;:;:./;:;:;:;:;:;:;:;:;/
　　r┴-ヒ´_r‐　　 ｉ|;:;:;:;:;:;:;:;:｀ﾞ'''''''''''ー‐-､ヽ_/;:;:;:;:;:;:;:;:/
　　￣''''ｰ-＿-‐'''ｉﾚ ';:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:｀;:;:;:;:;:;:;:;:;:./
　　　　　　　　　　ー┬┬‐‐--､.__＿;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ノ



　 　 　 　 . ヽ. | !.|　 　 　 　 ,' ! ,'/
　 　 　 　 　 .ヽ !| !　,- -、 / !,' /
　　 　 　 　 　 .ヽ`ヽ.l:`;';;| / ,'／
　　　 　 　 　 　 .ヽ (::___:;;)　/
　　 　 　 　 　 ._　,'　 　　 　　',. _
　　　 　 　 　 　 .ﾌヽ ヽ /　 ／l
　　　　　　　　　,' ヾゝ　　　ｨﾌ ',　　　　　　 「その行いは蝦夷よりひどく、その心情は盗賊と同じである」
　　 　 　 　 　 .| _ 　 　' l 　　 __L＿
　 　 　 　 . ' ´ﾆt-_　　‥ 　, _メ ､_　　　　　「公に背いて悪事を働き、領内の人々を虐げた」────
ー―-､ _r　'´　　 _ｨl ｰ┴-'ヽ':,ヽ、...
　　　　　＼　 ＼　　　r ､　卜、 l⌒!　.r‐､ _
　　　　　　 l　 　 ＼　ﾉ　| ￣　l/　/　/　/　〉
＼　　　　　|　　　　 〈　 丶__／　/ ／　/　/＼
　 l　 　 　 ﾉ　　　　　 〉　　　　　¨´　／　ｲ　 /

　ﾑ ｀ヽ｀ヽ　∨|　!
　　.＼　＼::, .∨　r-.､
　　　　＼　ヽ　∨}:::::::j
　　　　　　＞｀　ゞミュ!
　　　　　 ,　　　　＼ ､ヽ
　　　　　,ﾞ　　　　 ､_｀ﾊ ∨
　　　　ノ／　　　　　ゞュ.∨
　　　ｲ　　　　_＿＿＿　　｀ヽ　　　　この記述をそのまま鵜呑みにするのは疑問ですが、
.　　 ｜　u　´_　　-―-ﾐ 　 )ｒ}
.　　　ゝ　　'´　　　　　 ｀ー彡ﾘ､　 　 少なくとも高潔な人物ではなかったように思われます。
　　　　 ｀　､　　　　ー-ﾐ　w,ノ
　　　　　　 ハー―ュ　i´｀ヾ　
　　　　 　 ,..＜≦￣{三rﾄ､
　rー.: :´: : : : ﾍ∨ﾊ　{__ﾏ}､
. : : ヾ: :､: : : : :∧∨ﾊ　}__ﾏﾑ
: : : : :.∨ﾏ: : : : ∧∨ム {__ﾏﾑミ : ,
; : : : : :.∨ : : : : ;ハ.トマﾍ }_ﾏﾑ: : ﾏ:､
: : : : : : :.∨: : : ﾉ: : ＞ュﾐヽ {.ﾏﾑ: : :∧
: : : : : : : :.∨: /. : : : : : : / ∨}_ﾏﾄ､: : :}
彡'｀ ー -: :}: :, : : : : : : : ＼ ゝマハ}: ｜



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,
　　　　　　　　　　　　　ﾄ､　　　　　　 ／ﾉ
　　　　　　　　　　　　　 ', ＼　r-､ 〃 /
　　　　　　　　　　　　　　ヾ、i:}=={/ , '
　　　　　　　　　　　　　　　　i'　　 Yﾞ　　　　　　　玄明を匿ったことにより、
　　　　　　　　　　　　　　　　{ﾞ' _, 'ﾞ}
　　　　　　　　　　　　　　_彡ゝ＝チヽ_　　　　　　将門は常陸国との
　　　　　　　　　　　　 　 i///ﾊ i ﾊ//∧
　　　　　　　　　　　　　rﾞ///,∧∧////!　　　　　新たな紛争に巻き込まれることになります────
　　　　　　　　　　　　ﾉ///|///,-,//,!|i/{
　　　　　　　　　　　 ///ー≦}＿彡/{ !/|
　　　　　　　　　　　 ｀ーァ'///∧〃.{ j/,|
　　　　　　　　　　　　　//j//〃::∨∧_ノ
　　　　　　 　 　 　 　 ///}ﾍ._／＼ﾉ∧
　 　 　 　 　 　 　 　 ////!´//i///,|/,ヘ.
　　　　　　　　　　　 i////!///i///,!///,ヘ
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　　　　　　　　　　　 i////ﾊ/////j　ヾ./////,∧
　　　　　　　　　　　 ∨//　|//,i./,'　　 ｀"'''ﾐ､//∧
　　　　　　　　　　　　i〃　 ヾ//!,:{　　　　　　　｀ヾ{
　　　　　　　　　　　　ﾚ　　　}/ｿ/i
　　　　　　　　　　　　　　 　 {/,!/,!
　　　　　　　　　　　　　　　　i/,j/{
　　　　　　　　　　　　　　　　j去::k
　　　　　　　　　　　　　　　ノ///}ｿー､
　　　　　　　　　　　　　　 {:::::::::/ー-='
　　　　　　　　　　　　　　　￣


━━━━━━━━━・━━━━━━…━━━━━━━━━━━━…━━━━━━━━・━━━━━

　　　　●

　　　　●

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　　　　　　　ｒｔｧｘ＜　　　 　 　 　 　 ＞ｘｔ}-‐= ミ
　　 ／「三彡'　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼＜〉__ ＞
　∠ =ｧ'　 /　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ヽ　 ＼_
　 　 /　 ,/　　　/ ,　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 不「￣
. 　 厶ィ7.:　　 / /　　　　　　　 　 　 ｌ　i　　　　ト ` .
　　　// {　　　| i　'　　　/ 　　　 ｨ　/l　l }　l 　 |　＼＼
.　　//　ﾊ　!　i|-┼- ､ｉ {　　 //厶ｲ/ //　;　, .:|　　 '.　'　　 将門、同じ悪党でも藤原玄明は義賊なの。
. ／.′/ ∧ﾄｘ！ｬ芯ミ灯 　ｨ/{「r7/}/ｒ},イ　//!{　　 / /
彡'　 / /　从{ヾ{代zrｿ`ヾⅣ　込ヾｖｿ/ / 厶' /　／／　　　奪った官物を決して私せず、
　　 / /　/ ∧ ドヽ￣　　 　 　 ` ==彡ｨｸ/ 　 j／／
.　 / /　,　/　/{圦　　　　　'　　　　　 /ｊ/　　 '／　　　　　　 貧しい民にばらまくという噂よ。
／　'　〃,　 / /、_＼　　 ｀　´　　 ／ 　 ,　／ｨ′
／　／ /　/ /　jハ＜`ト　 _　 ＜ｨ７′/ // /
. ／　 /　/　'　/ rtﾍ　｀￣ヽr ⌒ 厶ｘｲ　{ {/　　　 _
⌒＾＞ｘ,/　'　/　 〉: : ＼　　 ＼ 斗彡/　: 〈　 ｘ≦: :
ﾊ: : : : : : :＞ｰ=彡: ＼ : : 丶／: : : ｘ个ｰ气 く: : : : :





　　　　　　　　　　　　　　　　/Y＼//　　　　,　　　　　　ヽ　ヽ　　　lヾヽ>ﾟﾉニー´´"
　　　　　　　　　　　　　_＿Ｊyk>K)　　　　 i　　　　l　　　 ＼　＼　 l　i l　l ＼ ＼ 、
　　　　　　　　　　　　 ´゛ニ´］Ｋノil　　/　/　ｲ　　　 l　　 ヽ ヽ　 ＼　 li l l　　l＼　li
　　　　　　　　　　　　　/￣i／il　i l　/　il　　lil　　　　 l　　 il　｀i　　l　 /il l　　li　｀-｀､_
　　　　　　　　　　　　/／"l　 ill　l　i/　　l　il l　 i　　　 il　　 li　ﾄ　　ヽ　ﾉil l　　l
　　　　　　　　　　　　　　　l　 il　li　 l｀ -＋､_ l　 l　　　 l_l_ ;十ー-　　il ｲ　il　　l
　　　　　　　　　　　　　　　l　 il　l i　l　　l　l_―ﾄﾐ-､　 l　l l_-+-i　l´ﾉ　 )　il l　　 l
　　　　　　　　　　　　　　 l　　il　l l y　,ｲ´il　_￣t i l　lＴ 十世Ｋｲトうﾉノヽi　l　　 l
　　　　　　　　　　　　　　l　　i l　l l il　　 ll,_＝-=ミ il　l ﾉ´ (ノＫ>)(ノ　ﾄ) il　 il　　 li　　　　将門、私と同じように、
　　　　　　　　　　　　　　l　　 l　l　l l　　´彡っr jソ　´　　,-"ヽｴ／｀ ｿｆ／i　il　　　 l
　　　　　　　　　　　　　 l　　　l　l　l l　　　ﾄ　｀"゛゛　　 ヽ　　　｀´　　/-´　l　l li　　　l　　　玄明を匿ってくれない？
　　　　　　　　　　　　　/　　　l　 l　il　　　ﾄヽ　　　　　　_ _　　　- -´=ヾ、il　l　l　　l ＼
　　　　　　 　 　 　 　 /　　　　l　i　i ｌ　　　ート　　　　 ｀-´　　／｀i　　/　 l　il l　　 ﾄ　 ヽ
　　　　　　　　　　　 /　li　　 l　 l　 l li　　　l /-´｀＾ ｀i、　　／〔｀=ﾉ　 /　　il　l l　　　l　＼＼
　　　　　　　　　　 /　i/l　　 l　　l　i l l　　 Ｋ_　　　〔;;;i　｀ ´　-｀ /　/-　l　 l　l i　　　l　　 >/

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, -―=＝=--=＝=‐-　、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 く必}廴__　　　　 _,　　　 ＿ .. 　　≧ｆ必}ｱ三ﾆ=
　　　　　　　　　　　　　　　-=ニ三竺勹　　　￣￣　　　 「　　　｀ヽ 　　ヽメ≧≒=-
　　　　　　　　　　　　　　　　,ｲ必ナ　/　 　 ,,　　/　;　　 |　　 　 　 ､　Ｙ＾ヾ＼ヾ
　　　　　　　　　　 　 　 　 厶斗/　 /　　　〃　 l|　 !　　 |　 　 、 　 ',　ｌ　　ヾ ヽ.ヾ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　| 　 .|　　 |i. |　｜　 |　 i　　　｜　　||　　 |　|｜ヾ ヽ.
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 〃 |　　i.　　|　　 |　|　i.|　　|　 |　　　 |i.　　||　　 !　|｜　 ヽ ヽ
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 〃　 ′　'　　.|　　 |. ﾊ. | ! 　 ﾄ､ |、　　 |　.　 |　 　| ｜|　　　〉　}
　　　　　　　　　　　　　　〃　/,　 /　　/ ---｜!｜ﾄ､　　|　＼　　_|_,}! -|‐　 !　.| i|　　 / /
　　　　　　　　　　　　 　 {Ｌ //　/　　/　　　 |ﾘ　N　 　 .|　ﾄ､r＝ミ､　　|　　　 ｜ｉ|　　/ /
　　　　　　　　　　　　　　`　/}. /　　_i　l　 /≦i示ヽ　　　　r'イΞﾄlｨﾉ|ﾐ|_　 　 ｜ | 　/ /
　　　　　　　　 　 　 　 　 //ｲ./　　 /　l　 {　 '⌒)ｲﾘ　 　 　 ヽ)〈ﾍ'lｙ''/　　 　 ,ﾊ.｜/ /　　「窮鳥懐に入れば猟師も殺さず」という───
　　　　　　　　 　 　 　 ／/ ﾙ'　　 /∧ヽ　弋こ辷ン　　　　　　 `ヾ='<´＼　　 / |. | /
　　　　　　　　 　 　 ／　/,〃' /　// 仆 }!　　　　　　　　　　　　　　　　 j　　 ﾊ. i　|　　　　玄明も窮鳥よ。
　　　　　　　　　　　　　///　/　/// 从|iiﾊ、　　　 　 　 ’　　　　　　 ,.ｲ 　 /　!.　｜
　　　　　　　　　　　　 ///　/　// ' 〃 ,|i|　 |i:.､　 　 　-─- 　　 ,.ィi| :}　 /　 i|　 ｜　　　 将門、お願い……
　　　　　　　　　 　 ／/〃 ,　 // ,:/ i　 jji　｜ i |ヽ、　　　 　 ,. :i|　:| |/　/　　|i|　.｜
.　　　　 　 　 　 ／　/ / ./　//　!′i ./厶,斗--|____＞￢ｰく 　 厂`‐`‐|≧ニﾐ　 ..｜
　　　　　　　 ／ 　 / / iｲ　 | i　 |　 |／: : : : ヾｿ｀ヽ≒ ｀Y´ｱ≠ア: : :|: ノ´　　ハ ..｜
　　　　　　／　　 ./ //./i.　 | |　厂ヽ､ _　　　　　 ‐- ､,≧zく　　　　　　 -‐　　ハ...｜
　　　 　 / 　 　 　 //i/ ..|.　 ! ! :|: ,': : :） ￣ _ 二ﾆ=　 {ｆ必) }　　=ﾆ二￣　　 ／:_}..｜
.　　 　 / 　 　 　 //　　 .|.　 ! !:;:|:,': : : ￣ {　　　　／^}ﾞ￢{ﾍ、｀ヽ、　　/￣. ll　　ll

　 　　　　 ＿＿＿_
　　　　 ／_ノ 　 ヽ_＼
　 　 ／（ ●）　（ ●）＼
　 ／ ::::::⌒（__人__）⌒::::＼　　-3
　 |　　　　　　 ￣　　　　　 |　
　 ＼ 　 　 　 　　 　　 　 ／



　　　 　 　 　 ＿＿__
　　 　　 　 ／_ノ 　ヽ＼
　　 　 　／ （ ●）　（●）、　　　　　分かりましたお。
　　　 ／::::::::⌒（__人__）⌒＼
　　　 |　　 　　　|r┬-|　　　 |　　　 玄明、好きなだけここにいていいお。
　　　 ＼ 　 　 　 `ー'´　　／
⊂⌒ヽ　〉　　　 　　　 ＜´/⌒つ
　 ＼　ヽ　 /　　 　 　 　 ヽ　/
　　　＼_,,ノ　　　　　　|､＿ノ

　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /ヽ
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 .,r,/::::.ヽ
　　　　　　　　　　　　 　 　 ./::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　 　 /::::::::::::::::::::::::ﾚ＼
　　　　　　 　 　 　 　 /ヽ/:::::::::::::::::::::::::::::::::│/ヽ
　.　　　　　　　 　 /∨::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾚ:::::|
　　　　　　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　　　　　 |::::::::::::::::,---,:::::::::::,--､:::::::::::::::ﾚヽ
　　　　　　　　　 |::::::::::::/　 　 ',:::::::/ 　　ヽ::::::::::::::::l
　　　　　　　　　 |:::::::::::| 　　 　',:::/　　　　|::::::::::::::/
　　　　　　　　　 ヽ::::::::|.　　　　∨　 　 　 |:::::::::::/　　　　　　　　　　　　　 感謝するぜ！
　　　　　　　　　　 ヽ::,-､. 〈ﾆ＼. 　 ／ﾆゝ.,-､:::/
　｛ヾ´￣|￣/￣/￣｀ﾘ、ヽ　{__｡>_ｨ'｡_.7　/７/ ￣/￣/￣/´￣￣｀ア　　 さすが将門殿だ！
　 ＼＼ |　 | 　 |　|　|.ヽ7 ヽ. 　 .r_　 　 /_ノヽ.　/　 / ,-､ 　.／／
　 　 ＼＼. |　　|　|　| .＼＼.ヽヾﾆｿ ／／／＼.| 　,-､l　l ,'ﾍ／:|
　　　　 ＼＼.___|__|__|_／ ＼＼ﾆﾆﾆ／／ 　 /ﾍ|⌒l　ｌ|　|.!　〉.:::|
　　　　/　｀'-──‐'゛　　　 `ｰ-‐─´　　　 │　ヽ:;:;:;:;:;:;:;:;:;/ゝ:::＼
　　　 /.:.:.:.:.:.:.:./|　　　　　　　　| | 　　　　　　＼;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:/ヽ＼:::::〉
.　　 /.:.:.:.:.:.:.:./. |｀====.／ﾆ二二二ヽ=====´ /ヽ 　　　　　　 ./:::|
　　/.:.:.:.::.:.:.:/　 ヽ　 　 ||─────||　　 　/　 ＼＿＿＿／.:.:/
　./.:.:.:.:.:.:.::/.　　　＼　 ||―-------‐||　.　 /　　　　ヽ二二ﾆ／





　 　 　 ／.／　　　/　l　　!l|　l!　 l,ｲ 　∩ | ,l ,l　!l |　 l　　 　!l　ヽ`ｰ ､_
.　　 ／　/　　　　 | l | ! 斗l┼'ト、ll ', 　.`乂/|ﾉ廾ﾅﾉｲ.!｜｜ l !　　ヽ､　 ｀ー-､
.　 / 　 /　　　　　,!',! ｌ |　|ヾl !l ﾚ' ヽ ヽﾉ/'´r'イΞﾄlｨﾉ|ﾉ / !/ ｜　　　`i　　　/
　,' 　　!　　　　　,' ´ヽ|`ヽ!　ｘ=＝=､ 　　　　ヽ)〈ﾍ'lｙ''/'|/l ﾉ' 　 !　　　,' 　 ／
　ヽ　､_.ヽ　　　/ 　 .｜ ,l l　.:.:::::::::::　　 　　　`ヾ='<´＼|｜　　　! 　 /　／
　　　　　＼ヽ /　 　 |　 !〈|　　 　 　 　 ′　 　　 ､ﾉ'　/l |　　　　レ' ／　　　　　私からも礼を言うわ！
　　　　　　　)ヽ　　　l　 l'ー､　　　 　 ､ ___,　　　　　 /,r|｜　　／.,ｨ'
　　　　　　／　〉　　|　 |　　|＼　 　 　 　 　 　 　 ／|　 ! |　 /　/　',　　　　　　 ありがとう、将門。
　　　 _／　 ／ 　　| 　l|　　 ! _r‐ヽ､　　　　 _, -'ヽ､_|. 　l｜〈　 ＼　',
._, -' ,, -'" / 　　　l　 l.|　　.Κ._　ヽ.__`ｰィ'"冫　__,∠ 　 l !　　`‐ ､_`ー─ ----
‐''´　　　 /　　 　 l　 !.|　　く　:::`:´::::::l___ 'ｙ-, -': : : _＞　|.l　　　　　　｀',￣￣￣
　　　　　,' ＿＿_.l　 .! !　　 l｀`,ー､ ::/ ／⌒ヽ ＜ｰ|　　　l.l　　　 　_＿__L
. ┌―'匸__　　　￣｀`ヽ､_,-'´　　:::Y 　,／⌒ヾ) ::: `‐-､__|└'　´￣　　　　` ｰ／
　 !　　　　　ヽ_ __　　　　　 `　　　｜　　 l´⌒｜:　　　　　　 　 　 `ｰ--､:_　 /
　 ｌ　　　　 　　 :l.　｀ー ｰ-　　　　`|　　　l_つ　! 　　　 :ヽ､ 　 　 　 　 ／　 / ／
　　! 　　　　　　 `ｰ--､　　　　／ , !　　 ,j　　 :l　 　 　 　 ノｰ' 　 ー '　　 / /
　　ヽ::::: 　　　　　　 　:::ﾝ--‐-､__､ j　　,ﾊ､ 　 :V｀'ー--<´::: 　　　　　　 / / ::::

┌───────────────────────── ─ －‐‐
│
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　　　　 〈三三二ﾆ―‐- ､ ＿＿＿　　 　 ｀ヽ|
　　　　　∨三三三三三三三三三三三三二二ニ￢
　　　　 　 ヽ三三二ニニﾆﾆニ二二三三三三三／
　　　　　　　Ｙ´::.::.::.::.::/:l::.::.::.::.::.:＼::.:｀ヽ::＜三／
.　　　　　　 ,'::.::.::.::.::.〃∧::l::ヽ::､::.::.ヽ、::.｀、:l:T
　　　　　　｜::.::.::.フ７￢‐､ヾ､:＼>､:|-ﾍ::.::.}::!:|
　　　　　　 {::.::／代了圷ﾐヽ.　＼行‐t予l:ﾉ/::|
　　 　 　 　 !::.::.::.:|　ゞ-'′　 ＼　 辷ｼ '/:/::./
　　　　　　　|::.::.::.:ゝ 　 　 　 , 　 　 　 厶ﾉ::.;′　　兄上、どうも気になる……
　　　　　　　ヽ.::.::l|ヽ、　 　 r-､ 　 　 ／::.::/
　　 　 　 　 　 ＼:ﾄ､:j＞ ､　　　_,.ィ:´::;:l:: /　　　　 興世王様の話は、どこまで本当なのかな？
　　 　 　 　 　 　 ヽ ｀　,.ｲ ｀¨´ ﾄ､ﾚ'|/ |:/
　　　 　 　 　 　 __,.　'´＿＞v＜　｀ヽ、′
　　　　　　 ┌イ　　／／了,ﾊ＼＼ヽ ｀┬ｧ
　　　　 　 ／7 |　　{ く／ノ/引ヽヽノﾉ　 | }-､





　　　　　　 　 　 ,　-──- ､
　　　　　　　ゝ／ ＿＿＿＿＿_＼
　　　　　 　 / 　 |　／ － ､ － ヽ!
.　　　 　 　 |　　 |　 / 　 　 |　　　|　　　 それに、このまま玄明を匿えば
　　　　　　 ヽ 　 |─|　 　 ‘|‘　　 |
　　　　　　　 /⌒｀　` ー 　 ﾍ ー l　　　 将門様の謀反は決定的になります。
　　　( ＼　　ヽ_　　 ／⌒ｰ──つ
　　　 (ヽ ヽ/ ）　＼ ヽ ＿＿／／　　　　玄明を匿うべきではありません。
　　　( )'　 　ﾉ　　　/`　──く
　　　 ` ｰ､　 ` ┬´ ＼／ ＼/ヽ
　　　　　　＼.＿|_ノ　　　　　　|_|
　　　　　　　 　　　| 　 　 　 　 | |

　 　 　　　＿＿＿_
　 　　　／_ノ 　 ヽ_＼
　　　／（　●）（　●）＼
　 ／::::::⌒（__人__）⌒::::: ＼　　 お前たちの心配はもっともだお。
　 |　　　　　（　 （　　　　　 |
　 ＼　　　　 `ー'　 　 　 ／　　 俺とて、心の底から興世王様の話を信じているわけじゃない。





　 　 　 　 　 //.:.:l.:l:ﾚ'　i.:ﾄ､;ﾄ､:ヽ､:.:.:.:.ヽ: : : :: : : ｀ヽ､　/
　　　　　　　l/ i.:.:l::|´￣l.:l　 ヽ仁lﾆﾐヽ.:.!::::::::::::::::.:.:.:.:.:「
　 　 　 　 　 　 VN:!行F::l 　 〒ﾃﾃﾐヽ.::!.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.!
　　　　　　　 　 　l:1 少'ﾘ　　弋辷ｿ l:.:.:!.:.:.:.:;.::::!.:.:::l::::!
　　　　　　　 　 　l:.l　　　　　　　　　/.:/.::::::/:::/:::/:l::;′
　　　　　　　 　 　l:.ﾄ､　 　 　 　 　 /,:ｲ.:.:.:./.:./.:./://　　　じゃあ、どうして玄明を匿うのさ？
　　　　　　　 　 　l.:l:.:ヽ　 ｀　 　 　　 ,'.:.:./.／.:./://
　　　　　　　　　　l.:.:.:/ ＼_ ＿　　 イ.:.:/l´.:.／l/
　　　　　　　　　　l.:.:/　　　　 i　　　l.:./ 」.:/　 ′
　　　　　　　　　　|:/　 　 　_,ﾑ　＿」/￣｀L_
　 　 　 　 　 　 　 ′　_,. イｨ介:､　　　　　　 ＞ｭ､
　　　　　　　　　　 ﾉ「ﾌ7　l//iﾄ､ ヽ　　　　 /_ﾉ.:.:.:.ヽ
　　　　　　　　　 /7´ l L_//} ﾄ､ヽﾉ　　　 /_ﾉ.:::::::::　ﾞ､
　　　 　 　 　 　〃　　 `7/ ,} l |　　　　　j 〈.::::::::::::.:.:. ',

　 　　　＿＿＿_
　　　／　　 　 　＼
　 ／　　─　 　 ─＼
／ 　　 （●） 　（●） ＼
|　 　　 　 （__人__）　 　 |　　 それは、玄明が義賊だからだお。
./　　　　 ∩ノ ⊃　　／
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 |
.＼ 　 　　／＿＿|　 |
　　＼ ／＿＿＿ ／





　　　　　　 , '　　　/　　　 ,'　　　　　 　 ヽ
　 　 　 　 / 　 　 / 　 　 /| l　　　　　',　　',
　　 　 　 ,'　　:　/　　 ／　| l! |　　　　 ,　　',
.　　 　 　l:　　|: l:　 ／'＿　l |:',ﾄ､:.:..　　:ｌ　　l
　　　　　ｌ:. 　 l:.:／ /　　　｀',l ヽ ＼:＿l | 　 |
　 　 　　|:.:　／:l　tz=:x､ヽ.　|　 ＼　ヽ}:j.:.: l|
　　　 　 !:.:.. 　.:ト 弋しﾂ　　　　 fｽTァl:.:.:/'|
　　　　　l:.:l:.:. :.:ｌ　　 ¨´　　　　　ゞﾂ /.:.:/ /
　　　　　ヽ!:.:.:.:.:l:.:.､　　　　　_ '　　 /.:.:/　　　　たとえ玄明が義賊でも、
　　　　　　ヽﾄ､:Ｎ/｀　 、 ´ _ ..　ィi.:.:/
　　　 r ｔ-､- '´ |　＼ 　 /､ﾚ' |.:./ j/　　　　　　彼の士卒は全くの悪党だよ。
　　 r.」/しﾍ　　　　　,＞ﾑ、＼j/_
　　 L/　　〔_jﾍ　　　/ /! ﾄ ヽ　 i う

　　 　 　　＿＿＿_
　 　　　／_ノ　 ヽ､_＼
　 　 ／（ ─）／)（─）＼
　 ／::::::⌒／／／)⌒::::: ＼
　 |　　 ／,.=ﾞ''"／　　　　　 |　　それでも、だお……
　 ＼.　i f ,.r='"-‐'つ　　 ／
　 ／　ｉ　 　 _,.-‐'~　　　 ＼
　　　　i　　　,二ﾆ⊃



　　　　　　　　　＿＿＿
　　 　　　／）／ノ '　ヽ､＼
　　 　 ／ .ｲ '（●） 　.（●）＼
　 . 　/,'才.ﾐ).　 （__人__）　　　＼　　　とにかく、一度匿うと言った以上は
　 . 　|　≧ｼ'　　 ´ ⌒｀　　　　　|
　　.　＼　ヽ 　　　　　　　　　 ／　　　玄明を売るわけにはいかんお。





　　　 　　　 ,　──　 ､
　　　　／ _＿＿＿＿_ヽ
　　ゝ/ 　 |/ / ⌒ヽ ⌒ヽ
　　　|　　 |　|　　 ‘|‘　　|
　　.　v‐､l￣ヽ __ ﾉ ､__ ﾉ
　　　ｌ　)　u　　　　 ＾　 l　　　　将門様……
　　　｀ｰ ､　　 ──┘ノ　
　　　　　　｀ ー──､´
　　　　　　 /|／＼ ／ ヽ
　　　 　 　 ｌ ｌ　　 　 |　　|
　　　　　　 | |　　 　 |　　|

　 　 .:.::／",-入
　.:.:.::／シ´:::::::::ヽ
　 　 |ニ.／ ／ﾆニ二二二二ﾆiｰr､
　 　 lﾆ/ ／ﾆ二二＞´￣￣､￣｀ｰ､}
　　　!／ﾆ二＞' ´ ‐-　 　 　 ヽ　　 ﾊ
　　 /ﾆ二／　 ＼ _ 　 ＼ ＞、-＼　 !
　　lﾆ二/､ ｀ _ヽ　　__　≡±-ﾄ、､.∨|　　　　　（兄上はこれまで、伯父上たちには疎まれ、
　 └―{i　　 !ゝ,､_＼=｀ﾞ 「 lｿ　 !｀ ヽミ
　　　　 |l　､　lヽ}ｽ! ‐ ￣ ｀´ 　 }l　ヽヾ　　　　 　挙句信頼していた子春丸にも裏切られた────）
　 　 　 ヽ＼ﾉ ､ｰ‐'　i　　_　　　ﾄ　i､ ﾄ ヽ、
　　　　　 ｀　∨＼　　　´　　／ !ﾊl　 ! ｀!|
　　　　　 　 　 ヾ _二＝― 'ｰ-､! ∨「　 ﾚ
　　　　　　　　　ｿ::::∧:::::乂ﾊ､ｖ､ヽ>ｒｒ< ｰｯ、
　　　 　 　 　 「ｼ:::::::::::Ｖ::::::仏 ∨_l::ﾄﾊ＞}::::{
　　　　　　　　l !:::::::::::::::v::::1-ﾋ　　l::| 小 ヽヽ
　　　　　　　　ｙ!::::::::::::::∧::::l::::r{､　l::! V] ヾヽj
　　　　　　　 i'::ﾄ:厂ﾄ ､:::::V::|::::｀} !_ ~__ ヾｒ､ Vｆ､
　　　　　　　 }::「　/　　~「ﾊ_j:::::::ヽ-<_＞‐くｰ_,、）
　　　　　　　 ﾞ´! /　　　ﾊﾆﾆﾆﾆ､ﾉ::::::!､.〉〈ｆﾄ;ｊ::::i
　　　　　　　　_y 　 　 ,'　＼ﾆﾆﾆﾆ≧ﾆ｀ー´ｊ-､{
　　　　　　　「　 ＿　 ,!　 　 !ﾆﾆﾆﾆ ,--､ﾆﾆ{. <＼
　　　　　 　 _]＿-― v　　　ﾞiﾆ ／´:::::::::_＼弘::::ハ､_
　　　　　　{ jｭ　 　 　 !　　　 |/::::::::::::::'::::::::::､:::::::::::::::::::￣::ー-...
　　　　　"｀'　　　　　 l　　 　 !:::::::::::::::::::::::::::::｀::ｰ:::::::::::::::::::::::::::::::￣｀ヽ

　　∨:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
　　 _}＿＿:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＿. -‐　 「｀丶
　／::!　　　￣　　ー―――　￣　　　　　 |／::::〉
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　　 |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. !
.　　 ',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.;′　　　（それだから、自分を頼ってくる者は
.　　　',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,′
　　 　 ',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/　　　　　　 たとえ誰であれ決して拒むまいとしているのかもしれない……）
　　　　 ',:.:.:.;､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:/
　　　　　＼ﾘ'ヽv､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.;イ:／l:.:.:／
　　　　　　 ｀ 　　^ヱｴ≠＜/_／　 l／
　　　　 __;vｧ_ -‐ ´￣￣￣￣　｀ー'-〈⌒Y７
　　　 そ |z./　　　　　　　　　　　　　 /　/_ハ
　　　 ｽ　l　{　　　　　　　　　　　　　f´ /_/　 ',
　　 /　」. !　!　　　　　　　　　　　　そ/ _/　　 ',
　 ./　　７ !　ゝ、,､　＿　__　, ､ ｒ-Ｊ / _/. 　 　 ',
　/　　　ち｀ー---｀-----｀----－' r」　　　　　',
./　　 　 └-､_r--vー＜__r―ｧ　rv､/　　　 　 　 ',
′　　　　　　　　　　　　　　　 ￣　　　　　　　　　 ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ',

┌────────────────────────┐
│　藤原玄明が匿われていることを探知した維幾は、　　　....│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　将門に玄明の身柄引き渡しを要求するが、　　　　　　　...│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　将門はこれを拒む。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .│
└────────────────────────┘



　　　　　　　　　　　　 ＿＿＿
　　　　　　　 　　　 ／ ⌒ '' ⌒＼
　　　　　　　 　　／　（ ● ) (● )＼　　　　　　　　　　　　 玄明を匿っているんだろっ？
　　　　　　　　／ :::::⌒　 　　ゝ⌒:::::＼ 　　 (⌒)
　　　　　　　　|　　　　　`ｰ=-'　　　 　 |　　 ﾉ ~.ﾚ-r┐､　　早く引き渡した方がいいぜ？
　　　　　　　　＼　　　　　　　　　 　 ／　 ノ__　.|　|　|　|
.　　　　 ,　⌒ ´　＼ 　 　 ￣ 　´ !　　〈￣　　｀-Lλ_ﾚﾚ
　　　　/　　__　　　 ヽ 　　　　　　|　　　￣｀ー‐---‐‐´
.　 　 〃 ,. --ミ　　　　ヽ　　　　　i　　　|/ハ　／
　　　ji／ 　 ￣｀　　　　　ヽ　　　 |
.　　 {{　　　　　 '


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿|
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━|口|
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 |田|━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　 ヽ､_ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／（● ） （● ）　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／:::⌒（__人__）⌒:::::　＼　　　玄明は、もういずこかへ逃げましたお。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　ｌ^l^lｎー'´　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼ヽ 　 L　　　　　　　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ 　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／ 　 /

　　　　　　　　　　　　 ＿＿＿_
.　　　 　 　 　 　 　 ／ ノ　'' ⌒＼
　　　　　　　 　　／　（ ● ) (● )＼
　　　　　　 　 ／　　　　　 　 ゝ　 　 ＼
　　　 　 　 　 |　　　　　　 ｰ=- 　　　　|　　　　あくまで謀反人をかばいだてするか……
　　 　　　 　　＼　　⊂､ヽ､_∩　　　／
.　　　　 , -‐　 ´ 　＼ 　'､　　 ヽ　　　! ｀ ｰ-､
　　　　/　　__　　　　ヽ 　　ー、　 ＼ |　　　∧
.　 　 〃 ,. --ミヽ　　　　ヽ　　　＼　　ヽ　|/ハ
　　　ji／ 　 ￣｀　｀　　　　ヽ
.　　 {{　　　　　 '



　　　　　　　　　　　　 　 ∩＿
　　　　　　　　　　　　　　〈〈〈　ヽ
　　　　　　＿＿＿_　　　〈⊃　　}
　　　　 ／ ノ '' ⌒ ＼　 　 |　　 |
　　　／ （ ● )　(● )＼　 !　　 !
　 ／ ::::::⌒,　　ゝ⌒::::::　＼|　　 l　　　　　いいぜっ！
　 |　　　　　ﾄ==ｨ'| 　 　 　 | 　／
　 ＼　　　　`ー''´ 　 　 ／／　　　　　　 それなら合戦だろっ！
　　/　＿＿　 　　　　　　/
　　(＿＿＿）　　　　　　/



┌──────────────────────────────┐
│　維幾は、合戦するという内容の返事を送った。　　　　　　　　　　　　　　 .│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　......│
│　同時に三〇〇〇人もの兵を集めて、国庁の警固にあたらせた。　　 　 .│
└──────────────────────────────┘

┌─────────────────────────┐
│　返事を受け取った将門は、一〇〇〇人の兵を率いて　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.....│
│　常陸国庁に向かう。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.│
└─────────────────────────┘



　　　　　 　 　 ∧∧ ∧ 　 　 ∧∧ ∧ 　 　 ∧∧ ∧ 　 　 ∧∧ ∧ 　 　 ∧∧ ∧ 　 　 ∧∧ ∧
　　　　　　　　(ﾟーﾟ*)∨　　　(ﾟーﾟ*)∨　　　(ﾟーﾟ*)∨　　　(ﾟーﾟ*)∨　　　(ﾟーﾟ*)∨　　　(ﾟーﾟ*)∨
　　　　　　　　(|　 　 ┃　　　(|　 　 ┃　　　(|　 　 ┃　　　(|　 　 ┃　　　(|　 　 ┃　　　(|　 　 ┃
　　　　 　 　 ∧∧ ∧ 　 　 ∧∧ ∧ 　 　 ∧∧ ∧ 　 　 ∧∧ ∧ 　 　 ∧∧ ∧ 　 　 ∧∧ ∧
　　　　　　　(ﾟーﾟ*)∨　　　(ﾟーﾟ*)∨　　　(ﾟーﾟ*)∨　　　(ﾟーﾟ*)∨　　　(ﾟーﾟ*)∨　　　(ﾟーﾟ*)∨
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.し 　　 Ｊ

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　　　 ／:::::::⌒,　　ゝ　⌒::::: ＼
　　　 |　　　　　`ｰ=-'　　　　　|　　　来たな、将門っ！
　　　 ＼　　　　 　　　　　 　／
　　　　/　　　　 ∩ノ ⊃　 ヽ
　　　　(　 ＼　／ ＿ノ　|　 |
　　　　.＼　“　　／＿＿|　 |
　　　　　　＼ ／＿＿＿ ／



　　　　　　　　　　　　 ＿＿＿
　　　　　　　 　　　 ／ ⌒ '' ⌒＼
　　　　　　　 　　／　（ ● ) (● )＼
　　　　　　　　／ :::::⌒　 　　ゝ⌒:::::＼ 　　 (⌒)　　攻撃開始だろっ！
　　　　　　　　|　　　　　`ｰ=-'　　　 　 |　　 ﾉ ~.ﾚ-r┐､
　　　　　　　　＼　　　　　　　　　 　 ／　 ノ__　.|　|　|　|
.　　　　 ,　⌒ ´　＼ 　 　 ￣ 　´ !　　〈￣　　｀-Lλ_ﾚﾚ
　　　　/　　__　　　 ヽ 　　　　　　|　　　￣｀ー‐---‐‐´
.　 　 〃 ,. --ミ　　　　ヽ　　　　　i　　　|/ハ　／
　　　ji／ 　 ￣｀　　　　　ヽ　　　 |
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│　天慶二年（九三九）十一月二十一日、常陸国軍と将門軍が激突する。　　　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 くゝ　,,-‐''　　 ヽ ,.-ヽ、　 '､( ヽ く　　　　'､(ヽ く　　　　,r゛
　　　　　　　　　　　　　　　　　　,、　`'　　"'ヽ,.-‐''"彡彡ヽ,　 ヽ' ,⌒ヽ　　　 ヽ'　,ヽ　　,r'
　　　　　　　　　　　　　　 　　／__＼'''''''''ー-/彡彡ヽ,.-'7゛ｃ,,-‐''ヽ　ﾉヽ"'''ｃ,,‐''　ﾉヽ,r゛
　　　　　　　　　　　　　　　　 '､( ヽ く　 　　/,.-‐''/　　/　 くゝ-ー''''　　ヽ　　　7'　,.r'
　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ' ,⌒ヽヽ、　　ヽ/..,　/ヽ　　　　/彡ヽ彡ヽ　 ,､‐''ﾞ
''''''''''ー―─ ー―─--,,-ｃ ,,-‐''　 ﾉヽヽ/ 　 　,'...,;`/、 ヽ、　　 /　/　ヽ,‐' ﾞ
　　　　　　　　　　　　　　くゝ-ー'''''' 　 ヽヽ　　,'　,' ﾉ　ヽ、 ＼　 ｌ_,.-‐''"
　　　　　　 　　　　　　／＼ 　 　 ヽ,.-‐''"ヽ..ノ、,'/　　　 `_,.-‐''"
　　　　　　　　　　　　'､(ヽ く 　　　/彡/ヽ(ミヽ､Yｌ　,.-‐''"
　　　　　　　　　　 　　 ヽ'　,ヽ　　/　 /　ヽヽ､__`ﾉ
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ﾞ~　　　　　　　　　　　　　　　_..-'"゛　　 ._ ／ .,／゛　 .／　　　　　 　,､.　　　　 |　.
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　　　./ 　　　く ．　　.ヽ.　　　　.／　　　　　 / 　　 : 'ﾞ　　　　 　　　　 |,i　　 ／ r´　　__
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..l;;;;ﾞゝy レ;;;;广'L;;_..ｺ　　　　l;;;;ン'ｯ;;;;;;;;;;.,,.;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;./ 　｀''､_;;;;;;;;|　　　　　　　 .,,,　　　　 .　ｌ､;ﾞ￢．
. ﾞ'''''″ .ﾐ､;;;;ﾞ''''l:ﾞ'"　 ` .、　 ｀''" : l.;;;;;;;;;;lﾞ ﾞ'<;,v､;;;;;;;;;;/'　　　 .｀''''"　　　　　　　 !;;ﾞ''┐　　　　.ﾞ'ｰ'"
　　　　,-シ､;;_ﾉ　　 . _,　｀　　　 .tナ‐'￣″ ∥ .｀'―ｰ!lｌt;;． .'　　　　　　　　　　!､;;;丿
;/　　,r./ 　l;/　　　 '!┘　　　　　　　　　　 　ﾘ'i　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ´　　 ,,、　　　,、
,! .／　　,i";;{_ 　 　　　　　　　　　　　　　　 =!.!.ｌ　　　　　　　　　　　　　　　,i'''；　　　　 .|;;;;ﾞﾞ''''''";;.ｌ､
! 　　　　ﾞL;;;;;ﾞ＞　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　マ　, ､,,, 　 　 　 　 　 `''".ｨ;;-一'´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
..,i￢―''>.ｌ..､/ﾞ　　　　i'ﾞﾞ~ﾞﾞﾞ'-|!!ゝ　　　　　　　　　i'''j　　.!､,,;l,ﾞ,,r‐ｰ､　　　　　　　 ｀''-､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ｨ
: };;;;;;;;;;;'＼_ ゛　　 .〈;;i ゝ､;;;;;;;;;.ア　　　,......、　　　,iﾐ;;/　 ,r'''";;;;;;;;;;;;;｝ ._.. ;;i　　　　　　 .｝;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;､
.lﾞ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!　 　 .,ﾝ-. : '!''Ｌ,lﾞ　　　　ｌ.;;;;;;ﾞゝ､,i''";;;;; !　!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ｌ!´二..,,,＿,..--'''";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゛
.;;‐;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|　lﾞ;l ,!;;;;/　　　.|'ﾍ,　　　　｀''''''ｉ_;;;;;;;;;i;;,ﾞ　　ｌ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,! ﾞ'―'''''''^ﾞﾞﾞﾞﾞﾞ'l,,_;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
..!､_;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾞ!-ﾞ;|,`''″　 .,／;;;;;ゝ..r‐┐　　　i";;;;;;;;i┘　 ゝ､;____,,／´　　　　　　　 : ,ii;;,ﾞ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
　.ｨ";;;;;;;;;;;;;;;;;,,､;;;;;.! ---'''ﾞ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; !　　 .〔;;;;;;;;;;;;ヽ :lﾆ二'ﾞ'';;．　　　　.,.. -ﾆ＝''"゛　./;/''''i;;;;;;;;;;;;;;;;
.ｰ'ﾞ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;∨;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/　　　　ｌ;;;;;;;;;;;;;;;ヽ,　　ヽ!　　　　　 "'"　　　　　.． 　 . l-ｘ,;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.;v ..,,,,､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾞ'―- -ヘ;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾞ'---､　　　　　　　　　　　　　　　 "　 .'|ﾞﾞ''､
.ｌ´|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.ﾝ- ／ 　　　 ゝ-..､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;￢';;ナ'　　　　 　 　 　 　 l7　　　l
;;;;;;.,,_.;;;;;;;;;;;;;/　　 　 　 　 　 　 |;;;;;;;;;;i￢ｰ-,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;{´　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 !

┌───────────────────────┐
│　将門軍は圧倒的な強さで常陸国軍を蹂躙した。　　　 .│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　維幾は捕えられ、貞盛は命からがら脱出した。　　　　.│
└───────────────────────┘



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 , - '´　　u ` ､_
　　　　　　　　　　　　 　 　 / 　 ､＿.//,　 　 ` 、
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,' ‐- ､_　///`ｰ-～'　'.
　　　　　　　　　　　　　 　|　　 ・ `´　 ー---　 　i
　　　　　　　　　　 　 　 　| 三三ｧ　 　､_・　　 　 .|
　　　　　　　 　 　 　 　 　l、l　　 　 　 　 ヽミ=､　|
　　　　　　　 　 　 　 　 　|　`ｰr‐'^.､　　　l　　　 l
　　　　　 　 　 　 _　 　 　 !U　 l////`ー '′Ｕ　,!　　　なんか俺、逃げてばっかりだろ！
　　　　　　　　　fハ)　　　ヽ、 l/////l　　　　　/
　　　 　 　 　 　 l　l　　 _,.; ´ ｌ ﾑ＿__ .l　　し _,′
　　　 　 　 　 　 l　ヽ'´　　　 `―-　＿`′　　 ｀-～´￣ヽ
　　　　　　 　 　 !　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　,イ　l
　　　　　　　　　 ヽ_＿__ｵ　　　　　　　　　　　　 ｊ～´ L,.ﾉ
　　　　　　　　 　 　 　 　 ヽ,　　　　　　　　　　イ
　　　　　　　　　 　 　 　 　 |　　　　 　 　 　 　 ｊ
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 }　　　　r―‐-､_　 ｌ
　　　　　　　　　 　 　 　 　 i　　　　 |　 　　 　 ｊ
　　　　　　　　　　　　 　 　 |　 　 　 l　　　i　,ノ
　　　　　　　　　　　　 　 　 |　　ｲー-ヽ 　 l'´

／／／／／／／／|　　　/ヽ　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　ヽ
／／／／／／／／|　 |　　ヽ　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　 　 /＼
／／／／／／／／|　|　　　　ヽ　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　ヽ　　　 　 |＼　　 　 　 　 /　　 ＼
／／／／／／／／| |　　　　　　ヽ　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　|　　＼　　　　/　　　　　＼
／／／／／／／／ |　　　　　　　　ヽ　　　　/　　　　　　　　　　　　|　　　 |　　　　|　　　＼　　/　　　　 　 　 ＼
／／／／／／／　 |　　　　　　　　　　ヽ　 /　　　　　　　　　　／ ＼!　　　 |　　　　|　　　　＼/　　 　 　 　 　 　 ＼
／／／／／／／　|　／＼　　　　　　　　V 　　　　　　　　 ／　　　　　ヾ､∠＿＿＿|
／／／／／／／　∠　　　＼　　　　　　　　　　　　 　　／　　　　_-―￣`＼
／／／／／／／／ |￣ -ヽ 　＼　　　　　　 　　　　／　 ／　￣|　　　　　 　＼
／／／／／／／／　|　　|　　＼　＼　　　　| 　　／　 ／　　　／　　　　　　　／　　ハーハッハッハ！！！！
／／／／／／／／／|　 　ヽ､_　 （＼＼_　　|__／　／◯ _,.-' 　　　　　　　／
／／／／／／／／／　|　._　　` ‐-‐' ヽ!.l|, l__／ヽ‐-‐‐'´　　　__,.　　　／　　　　　　ザマあないな！！！！
／／／／／／／／／／|　　￣＝≡／　=i　i=　ヽ≡＝＝＝￣　　　　 ＼
／／／／／／／／／／ |　　　　　　　　　| 「　　　　　　 -┐　　　　　　　　＼　　　　国庁の役人どもめ！
／／／／／／／／／／　|　　　　　　　／|　　　　　　　, ヘ　　　　　　　　/ー ＼
／／／／／／／／／／／|　　　　＿＿ヽ| ヽ　　　　／　／|　　　　　　　/　　/
／／／／／／／／／／／ |　　　　|‐--二二二二 =-イ　 /　 　　　　　/　　/　　　　／|
／／／／／／／／／／／　|　　　　Ｙ´　　　　　　　　　`､/　　　　　　/　　/　　　／　　|　　　　/＼
／／／／／／／／／／／／　＼　　　|　　　　　　　　　　/　　　　　／　 /　　／　　　　|　　　/　　 ＼
／／／／／／／／／／／／／／＼　　|　　　　　　　　 /　　　　 ／　　/　／　　　　　　|　　/ 　 　 　 ＼
／／／／／／／／／／／／／／／ヽ　　!二二二二／　　　 ／　/ 　/／　　　　　　　　|　/　　　　　　　＼
／／／／／／／／／／／／／／／／ヽ 　　━==　　　　／　　 /　　 　 　 　 　 　 　 　 |/　　　　　　　　　 ＼
／／／／／／／／／／／／／／／／／＼＿＿＿__／　　　　/
／／／／／／／／／／／／／／／／

　　ヽ　ゝ::::::::',　　ヽ ／　___　ヽ　　　　　　　　　　　　　,x=､　ヽ::/　　 /::::::::::::::/
　　　ヾ､ ゝ::::::,　　　ヾ／ ,'⌒ヽ ヽ　　',　　!　　　　　／　　__ゝ/　　　/:::::::::::::"
　　　　 ヾ::::::::::,　　　 ヽ　! 　 　 ヽヽ　,　 l /　　 ／ > '" j 　 /　　　 j:::::,　"／
　　　　　　ヾ::::::,　　　!⌒ヽ、　　 ムヽ,,　　　 ／ ∠! 　 / 　 '　　　 /::::' 〆
　　　　　　, -＝-､　 l　　　 ヽ__＿＿ゝ l | i /／__＿__/ 　 ,' 　　／:::／
　　　　 γ　　　　　 ヽ　 　 　 ',　　　　　　　　　　 　 　 　 , 　／:::／
　　　　　i　　　　　　　 ヽ 　 　 ,　　　　　j　　　　　　　　 /ー':／
　　　　　l!　　　　　　　　 ',　　,　　　　　 ` 　 ／/　　　 /＞-'　　　　　今まで、よくも俺を追い回してくれたな……
　　　　　 〉、　　　　　　　 }　 ,'、　　　ヽ二二 -　　　／｜
　　 　 ／!　`　　　　　　 ノ　｛　　ヽ　　　＝ 　 　 ／　. ｜
　　　（　 　 　 　 　 　 ／　 　',　　　　`　ー‐　'"　　　　 |_≦ミ￣ミー─
　　 　 〉　　　　　　　　j　　　　',　　　　　　　　　　　　　 |　　　ヽ　 ヽ
　　　/　　　＿＞─────'"ヽ　　　　　　　　　　　 　 　 　 ノ　ノ
　　/　　　　　　　　　　　　　　　　｝、　　　　　　　　　　　　　" 　 ""
　　ゝ　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾉヽ、` ー ─────'"　　　'"
　／ヽ　　　　　＿＿＿＿＿___ん　　`　ー─　────'"

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　 　 　,,;;;;;'　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|/､ '"ヽﾞ,　 　/　／＿
　 　　 ;;;;;;''　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|/|　　ｌ/─‐‐､=‐''"／''''''ヽ　　　　これは、せめてもの礼だ！
　 　　;;;;;;;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 冫ヽ,　 /　／:ヽ＝/:::::::::::::::ヽ
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　　　 　　　　 　,.イ
　　 　　 　　　（＿二二 ￣７,イ人　　　　　 　 　　 ,ィ　ﾄ､
　　　　　 　　　　 　 　 /／（_ノし' ,ィ　ﾄ､ 　　 　　（ :し'　しイ
　　　　　　,.イ　　　 ／/　　　 　 （ :し'　しイ　 　　 ￣7 |￣　 　:ト､j7__,ｨ
　　 　　　 |　'ー―'´ / 　 　 　 　　￣7 |￣　　　　／,ｲ :!　　 　 ＞ｨr―'　　 l7l7rｧ
　 　 　　∠,. -―― '　 　 　 　 　 ／,ｲ |　 　　 ＜／ﾉノ　　　＜_ノ:|」　　　　　/'´
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ゝ.;:_:_;:;:_:_;:;:_;:_:_;:;:_:_;:;:_:_;:;:_:_;:;:_:_;:||(:';:;:;:;:　　　　　　　　　　　　　　　 .::... .　　　. .':::;:, .:.
ミゝ､＿＿_／＼二｀＞､;:_:_＿＿',;:;:;:;:)）;　:＿=----......＿＿　　　..:.:λ:: ::'; ::,)､::.:;.:,:;.:
ゝミミミ ／ ／＼＼ ￣7 ＼――};:;:;:/(;:　:―三,ｨ=‐--,,,..三三,kﾆ 人ノ从:.ｿ）ノ　）:.: .;,.'
彡彡／ ／lll;lll;ll;＼ ＼i＼　 ,'　ﾉし': :ヽ;:;:;:-,-,-,-,-,-,-,-,-,ｎ　　ィ'　　(ソﾍ （::.:.:'.,; :. .
彡／ ／ll;ll;ll;ll;ll;ll;ll;＼ ＼ （(,ｲ: :　　:: :V）;:　　,',',',',',',',',',','7,','_　人　　　　　　て:;;':.　
／ ／l;;l;l;l;l;l;,'　　　　;l＼ ＼ゝ: :　　　: :(ﾉ};:　　＼,',',',',',',','|,人)ヾ;　从　　　　　　（::..
;／;;;;;;;;;;;;;;;(:';:;:;:;:　　;;;;;;;;;＼｜ヽ: :: :　 : :: :/;　;',',','＼,','_ノ　　_人　 (,＿ ｿﾊ　　　,ゞ.:.
:_:_;:＿＿',;:;:;:;:)）;:;:;:;:＿_;:;:_:;｜ ゝ;:;;::;从;ノ;:＿＿:＿＿ヾ从　(⌒　　　　ﾞ /⌒　　　 （: :.
_;:;:_――};:;:;:/(;:;:;:;:―_;:;:_:_;:┴;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:　　　 _;:;:_:_;:;:_:　　　　　.　　　　火:.::ﾉ　　）:::...
_;:;:_:_;,'　ﾉし': :ヽ;:;:;:　:_;:;:_:_;:;:_:_;:;|; ||三三ﾐ|_;;:_;:;:_:_;人　　　　　.,;,.,　　　　｀ﾍ/
_;:;:_（(,ｲ: :　　:: :V）;:　_;:;:_:_;:;:_:_;:;|; ||_三三|_;;:_;_,ノ　　　　　.,.,; 　　;,,.,　　 　（ 　＿
_;:;:_ゝ: :　　　: :(ﾉ};:　:::_;:;:_:_;:;:_:;:;:|; ||三二ｔ|_:｀ﾍ(　　 从;:　 .;　　 　 　　;,　　　∨(
_;:;:_｜ヽ: :: :　 : :: :/;:;:;_:_;:;:_:_;:;:_;:|; ||[三:　　　_）　　　　,;　　　　　　　　;,　　　从
_;:;:_｜ ゝ;:;;::;从;ノ;:;:;:;:;:;:_:_;:;:_:_;:;:|; || 三二|⌒ヽ　　　.;:　　　　　 　　　　:;,　　 ﾉ_イ
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　　　　　　　　　　　　　｀ ┴―┴――｀　　　　　､从_　　　　　　　　　　　　　　　　　ゞ_人_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　"ﾞ"''`ー;､从_ノ（_.,;:.)ﾍ　　　　）L从_;:,火,.;:ー'"ﾞ⌒

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　　　 /　 三) /／⌒ヽ － ､!　っ
　 　 /　ノ　|─|　　 （(|､　　 |　　っ
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　　　＼　 |ヽ` ─～～､　　　　　　　将門様、将門様ッ！！
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　　　　　|　　 三_　 ＼　））
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　 ＼　(_,､　　 　　　 　 　 /　　　経明、どうした！？
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　　 　 , ─ 、
　　　（_l_l_l_ ｊ
　　　ヽ　⊂ノ　,　──-　､
　　 　 | 　 |／ ＿＿＿＿__ヽ　 ／＾)､
　　 　 | 　 |　 |　ノ ⌒ヽ⌒ヽ|　/⊃ヽ_）
　　 　 | 　 |　 |─|　 ＞|＜　|／　 _ノ
　　 　 |＿_|⌒　　`ー　 o ー|　／　　　　　 玄明の士卒が、国庁に火をつけました！！
　　 　 | 　 |､　 /⌒ｰ──つ／
　　　　|　　|ヘ ヽ､(二)ノ<／　　　　　　　　 掠奪も行っています！！
　　　　 |　　＼／＼／／
　　　　 /　　　　　　 /

　　　　 ,.．¨￣￣¨丶
　　 　/　　　　　　　　＼
　 　/ ヽ、:::::::::　　　　　 ヽ,
.　 /（ ○）:::::::::::, -‐　　　　i
　 i 　 　　:::::　（ ○）　 　　 |
　 ＼　(_,､　　 　　　 　u　 /　　　　何だと！
　　　＼　` ‐'　　　 ＿_／
　　　 /　　　　　　　　 ＼





　　　　　　　　　>'´ .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: ./ハ: :.l: :!: : : : : :l
　　　　　 　　 　i: : : .: : . :. {: : : : : : : :./ii|l|ﾊ: l.: !: : : : : :}
　　　　　　 　 　|: : |: :.|: : : |::.:.:.:.:.:.｀メ_.|=l||/Vl :l: : : l : ;′
　　　　　　 　 　|: : |: :.|: : : |::|: : :∠イ. |.ｿ/　/Vく: :./}:/
　 　 　 　 　 　　＼|: :.|: : : |:.|: : : : : |　| /　/l||、: :/
　　　　　　　　　　　＼|ヽ: :|.:|: : : :.i.:|.. ´　ヾ／ ,l:/　　　　　終わった……
　　　　　　　　　　　　 }ヽ仆ヽ: : : :lN　　　　／: :l
　　　　　 　 　 　　 ／￣￣｀`ヽ､::|　　　 　 |: : : :l　　　　　これで何もかも……
　　　 　 　 　 　 ／　　　　　 　　|　　　　　ﾉ ヽ.:.|
　　　　　　　　,ん子こ`ヽ　　　　|￣￣￣￣|、l./
　　　　　　　,ん'´: : : : `ヽヽ　　 |。　　　　　l ﾊ'

　　　 ./:::::i:::::l::::::::::::|::::::::::::::::;l;:::::::::::::::::::::::::::::::､;;::::::::::::::::::::::::::::: ﾍ
　　 ./:/::::|::::::;ﾍ;;;::::: ﾍ;;;;::::::::::::;|;;:::::::::::::;::::::::::::::::l;;;;;::::::::::::::;:::::::::::;;l
　　/:/:::::;|::::i:::;;;ﾞ i､;;;::::ヽ;;;;:::::::::;|;;|::::::::::;|::::::::::::::::|;;;;;;::::::::::::;;:::::::::;;;;|
　 /;/|::::;;;|::: ﾍ::;;;;;|＼::::::＼::::::::::|;|::::::::;;|:::::::::::;:::;;|;;;;;;;;;:::::::::;;;:::::::;;;;:l
　.|:;| |::::;;;|l:::::;ﾍ:;;;;|.　＼::::＼;r::::l;|::::::;;;|::::::::::;;::;;;;|;;;;;;;;;;;::::::;;;;:::::;;;;;l
　|:;|　|:::;;;|.|::i::;;;ﾍ;;ﾍ　　 ,×､＼;;|::::;;;;/:::::::::;;;::;;;;;|;;;;;;;;;;;;;::::;;;;;:;;;;;;;l
　|;;|　.|:::;;|. l::ﾄ;:;;;ﾍ;;ﾍ／　.,rl' ｀''|:::;;;/:::::::::;;;;;;:;;;i;;ﾄ:;;;;;;;;;;;;;:;;;;;;;;;;;;;l
　|;;|　 .l:::;;| ﾍ:､ﾄ;;;ﾍ＼,ｨく.　|　 /:;;;/:::::::::;;;;;;;;;;;;;|;;| };;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
　.|;|　　ﾍ:;;l　ﾍ.l::lヽﾍ ヽヾﾚ　/;;;ｨ::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;|;;ﾚ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l
　 ﾍ､　　ﾍ;;l　 .ﾘ　|l＼.　　 ./／/;:::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;|l;;|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾄ:;|
　　　　　　 ＼''　 ﾉ　　ﾞ　　´　 l:|::::::;;;;;;;;;;;;;;/;;|'|;;|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|. ﾞ
　　　　　　　　　 ﾞiヽ､　　_　u .l:|:::::;;;;;;;;;;;;;/;;;;l .|;i;|ヾ;;;;;ﾞi､;;;;;|　　　　　　 僕たちは、謀反人だ。
　　　　　　　　　 .|::;ｨ::ﾞ::´　　　|l|:::;;;;;;;;;;;;;/.l;;/　l| l|　ヾ､|.＼|
　　　　　　　　　//　|;l;;;::ﾞヽ　　 |;:;;;;;;;;;;/　l;/　　　ﾞ　　.|､,,_
　　　　　　　　 /'　　.l|ﾍ::::;;;ヽ‐'i'|;;;;;;;;/|　/'　　　_;,:. -‐': : :ヽ
　　　　　　　　　　　 .'　ﾍ::::;;;;;;;;| |::::/,rl　 ,, -:'''´: : : : : : : : : ﾍ.
　　　　　　　　　　　　　　ﾍ::::_;;l-'V/_;,〉'´: : : : : : : : : : : : : : : : ﾞヽ､
　　　　　　　　　　　　　 .,r,r´,r''ﾞ´　ﾞ､' : : : : : : : : : : : : : : :＿＿＿ ヽ､
　　　　　　　　　　　　 /　 ﾞ):{　　　(´.|　 : : : : : :　_,, -'''´　:r'''ヽ　　｀-ヽ
　　　　　　　　　　　 /　　 ﾞヾ＼,,_,,r''ﾞl　　　_,,-'''´ _,,_　i⌒'''ﾞ: : :ﾞ⌒'': :ヽ

┌───────────────────────── ─ －‐‐
│
└────────────────────── ─ －‐‐
┌───────────────────
└─────────────── ─ －‐‐

┌───────────── ─ －‐‐
└───────── ─ －‐‐



　,r'ﾆﾆﾆヾヽ、　　　　 　 ＼/〈　　 　 //ﾆﾆﾆヽ、
（"´￣￣ヾ））　　 　 ＿＿〉,ヘ　　　（（/￣￣｀ﾞ`）
| 　 、ィ_ﾉと)'　 　／"＼三／"＼　 (つ（_,,ｱ　　 |!
i| 　 ｀ ｲ_／　 .／(（○）)三(（○）)＼　　_Y　　　|!
.ヽ、　 ' （　 ／　　 ｀ﾞ（__人__）'" 　　＼　/ `　　/
　　＼　　＼l　　　　 i|　　 　|!　　　 　l／　　／
　l|l 　＼　　 ＼　　､i|,/⌒ヾ､|!;,　　 ／　　／　|l　　　 玄明、どういうつもりだお！？
　　　　　＼　　ヾ　　 `ー一'´ 　ｨ　 　 ／ 　　i
　　　 　 　 ヾ、　　　　｀`"´　 　 　 ／
　　　ﾟ　 　|!　 Ｙ　　　　　　　　 　 ｨ　|!　　｡
　　　,.　 '　 ､/　　 　 　 　 　 　 　 ヾ　´　’　　｀
　ﾟ,　i! `|　゜､l!　　　　　　　　　　　　i|!;　ﾟ ゜ ｡





　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧
　　　　　　　　　　　　　　　/　　／巛ヽ
　　　　　　　　　　　　　 ／| ／巛巛《《|　　/
　　　　　　　　　/|　 ／巛| 巛巛巛《《《／/
　　　　　　　　/巛／巛巛巛巛《《《《巛《《／/
　　　　　　　/巛巛巛巛巛《《《《巛巛《巛《/／/
　　　　　　/《／ヽ巛巛巛巛巛巛巛巛《《巛／
　　　　　/／　　　巛巛巛巛巛巛巛《《《《《《/
　　　　/　 ,,,| 　　ヽ巛巛巛巛《《《《《《《《《/
　　　<　,,／ |　　 　　 》/￣］《《《《《《《《《／
　　　 ﾉ丶〆　　　　　゛ β》|《《《《《《《彡
　　＜　　" 　　　　　 　二ノ《《《《彡／
　　　└ ┐ 　　　　／/　　≡≡／
　 　　　| 　　 　 ／　/　　　 　＼　　　　　　　将門殿────
　　　　　＞-／　　/　　　　　　 ＼
　　　　　　　丿　／　　　　　　　　＼

:::::::::::::::::::::::::::::i__ ,,　　　　　　　 . 　　 　　　　 　　 ,, _i::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::::::/　,,-- ,,　　　 : 　　　　　___,,..........ヾ:::/=/^ヽ::::／,,..-
'.,:::::::::::::::i ~^＼::i　"',.- ,,.~ .,,　　 　 i~:^:^:^:- ~i: : :: i￣^^ ' i　'i,:::~:::::::
　ヾ::::::::::i　 'i,　i　　'i,　　･-..,~ 　　i: :-: ．~: ~i: : : :i　 　 　!　 i::::,,..-:::　　　 　　 思い切った仕事をするには、
　　ヾ::::::::i　i 'i, .i　　 ^^^^^　　 　 i: : -: : :~: : : : :,,i--,-,~i　 /~-::::~::::
,　　　＼::::i i., '　.i　 　　　　　 　 　｀,: : : : : : : : ,/~ ,i'=/ i　 /::::::.. -":　　　　　 こういうことには目をつぶらないと駄目です。
-,~::::::-::::::::::ヽ ~- i　　　　　　 i　 　 ￣ ￣￣~　　 /=/ (　 /:::::::_,, -"
　 ^-:::,:::::::::::::::^ --i　　　　 　 '-　_ ,. ,.'　 　 　　　/=/_,,,,..ノ_,,:::-"　　　　　　　それが、用兵の妙っていうモンですよ。
　　　　~' -::::,,_:::::::::::::i.　　 　-=ﾆ,...-~　　 　 　　/'~~::_,,::-"
　　　　　　　　 ~ -:::,_:', - ,,　　　-　　　　 　,,-^-"^^
_　 　　　　　　　　　　i　　 ~ - ,, _ ....-- ~^ i　　　　　　　　　　　___,,..
／~　-,- .,,_　　　　　 !　　　　　　　　　　　 .i　　　　　_,,.. --､'~^　ヽ
　　,,-"　　,,-^ -,,...-.,.i　　　　　　　　　　　　.i_／^^'i,'^~-.,　　'i,　　 'i
. ,,"　　,,-'　　 ,"　_,,_i　　　　　　　　　　　　　i￣ ､　'i　　 'i　　',　　 'i





　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ／＼:::::::::／＼.
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／:::<◎>:::<◎>:::＼　　　　 ふざけるな！
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／::::::::⌒（__人__）⌒::::::＼
　 　 　 　 　 　 　 　 　 |　　　　　｀ ー'´　　u 　　|　 　 この悪党め……！
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼　　u 　　:::::　　　　　／
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　　　:::::::::::::::::::　 　 ＼
　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　　　　 　 　 　　　　　　　＼　 〈〈〈　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （〈⊃　　} }

　 　 /　 .: } |l　l!　ﾊ　l!ﾍ　j[`,=、 | 　ｌ|⌒j!:/　ﾊ　　 　 j
　　 ,'　 .:　| | ! l|　i|lヾYﾃ≠ﾐx l|　!　/|r=''/ :/l/　　′/
　　,' 　 j　| | ﾚ' ゞﾏ　 {っl! } ﾍ jl/ﾚ' /テﾆﾐ/::j 　 /　/
　 ,'　　.′ｌ |:.　　　　 ´¨ ｰ′ " 　 〃r～ｧﾏ/　 ,j　/
　,'　　/=､| |::.　　　　　　　 　 　 　 {!:.ﾄﾐ-ﾌ |　／ﾚﾄ、
. ' 　 /`ー! !:::.　　　　 　 　 　 　 　 ゞ=ィ¨ /ﾚ′　＼＼
' 　 /:ｉ:ｉ:i:ｉ| |::::::..　　　　　　　 _　　 ´ 　ﾊ　|　　 　 　 ＼＼　　　　将門、いまさらそんなことを言っても詮無いわ……
　 /:ｉ:ｉ:i:,r| lト､::::::..　　　　　　　｀　　／ }!　!　　 　 　 　 〉 }
／:i:i:≦-| |ﾞ`ﾄ～ｰx::..　　　　　　_イ:　 j　 | 　 　 　 　 /〃
:ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:i＼:| |≒＼　　`ｰ､::. _　イ乂ﾌ::　ハ　!　　 　 　 /〃





　　　　　　　　　　　　 ´゛ニ´］Ｋノil　　/　/　ｲ　　　 l　　 ヽ ヽ　 ＼　 li l l　　l＼　li
　　　　　　　　　　　　　/￣i／il　i l　/　il　　lil　　　　 l　　 il　｀i　　l　 /il l　　li　｀-｀､_
　　　　　　　　　　　　/／"l　 ill　l　i/　　l　il l　 i　　　 il　　 li　ﾄ　　ヽ　ﾉil l　　l
　　　　　　　　　　　　　　　l　 il　li　 l｀ -＋､_ l　 l　　　 l_l_ ;十ー-　　il ｲ　il　　l
　　　　　　　　　　　　　　　l　 il　l i　l　　l　l_―ﾄﾐ-､　 l　l l_-+-i　l´ﾉ　 )　il l　　 l　　　　　　それに、国司藤原維幾の悪評は
　　　　　　　　　　　　　　 l　　il　l l y　,ｲ´il　_￣t i l　lＴ 十世Ｋｲトうﾉノヽi　l　　 l
　　　　　　　　　　　　　　l　　i l　l l il　　 ll,_＝-=ミ il　l ﾉ´ (ノＫ>)(ノ　ﾄ) il　 il　　 li　　　　　武蔵国でも聞いていた……
　　　　　　　　　　　　　　l　　 l　l　l l　　´彡っr jソ　´　　,-"ヽｴ／｀ ｿｆ／i　il　　　 l
　　　　　　　　　　　　　 l　　　l　l　l l　　　ﾄ　｀"゛゛　　 ヽ　　　｀´　　/-´　l　l li　　　l　　　　常陸国の領民は、
　　　　　　　　　　　　　/　　　l　 l　il　　　ﾄヽ　　　　　　_ _　　　- -´=ヾ、il　l　l　　l ＼
　　　　　　 　 　 　 　 /　　　　l　i　i ｌ　　　ート　　　　 ｀-´　　／｀i　　/　 l　il l　　 ﾄ　 ヽ　 むしろ歓迎してくれるでしょう。
　　　　　　　　　　　 /　li　　 l　 l　 l li　　　l /-´｀＾ ｀i、　　／〔｀=ﾉ　 /　　il　l l　　　l　＼＼
　　　　　　　　　　 /　i/l　　 l　　l　i l l　　 Ｋ_　　　〔;;;i　｀ ´　-｀ /　/-　l　 l　l i　　　l　　 >/
　　　　　　　　　／ ／/　　 l　　l　i l　il　　　　>、　＼ﾂ］)　(´　　 / /　 l　　l　l　　　 l　 //
　　　　　　　 ／ ／　l　　　 l　　l　i l　li　　　　及　　 ｲ ((　　,)　　　ﾄト　l　　il　l　　　 l/ /

　　　　 ,.．¨￣￣¨丶
　　 　/　　　　　　　　＼
　 　/ ヽ、:::::::::　　　　　 ヽ,
.　 /（ ＿）:::::::::::, -‐　　　　i
　 i 　 　　:::::　（ ＿）　 u　　|
　 ＼　(_,､　　 　　　 　 　 /　　　　……残念だお。
　　　＼　` ‐'　　　 ＿_／
　　　 /　　　　　　　　 ＼



　　　 　 　　 　　＿＿＿_
　　　 　　 　　／:::　 　 　＼
　　　　　 　／::::::::::　　　　　＼
　　 　　 ／:::::::::: 　　　　　　　 ＼
　　　　　|:::::::::::::::　　　　　　　　　|　　　　こんなことになって残念だお……
　　　 ／⌒::::::::: 　　　　　⌒ヽ／
　　；/::::::::::::　　　　　　　 　 　 ＼；
　 ；/::::::::::::::　　　　　　 　　　＼　ヽ；

　　　　●

　　　　●

　　　　●

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　 　 　 　 . ヽ. | !.|　 　 　 　 ,' ! ,'/
　 　 　 　 　 .ヽ !| !　,- -、 / !,' /
　　 　 　 　 　 .ヽ`ヽ.l:`;';;| / ,'／
　　　 　 　 　 　 .ヽ (::___:;;)　/
　　 　 　 　 　 ._　,'　 　　 　　',. _
　　　 　 　 　 　 .ﾌヽ ヽ /　 ／l
　　　　　　　　　,' ヾゝ　　　ｨﾌ ',　　　　　　将門は、捕えた藤原維幾を殺さず、丁寧に扱います。
　　 　 　 　 　 .| _ 　 　' l 　　 __L＿　　　
　 　 　 　 . ' ´ﾆt-_　　‥ 　, _メ ､_　　　　この時点では、国家に対する明確な反乱の意図がなかったことが推察されます。
ー―-､ _r　'´　　 _ｨl ｰ┴-'ヽ':,ヽ、...
　　　　　＼　 ＼　　　r ､　卜、 l⌒!　.r‐､ _
　　　　　　 l　 　 ＼　ﾉ　| ￣　l/　/　/　/　〉
＼　　　　　|　　　　 〈　 丶__／　/ ／　/　/＼
　 l　 　 　 ﾉ　　　　　 〉　　　　　¨´　／　ｲ　 /

　　　　　　　　　　　　　　ﾞｉ::.ﾞｉ　ﾞｉ＿|　|:::,'
　　　　　　　　　　　　　　ﾞｉ::ﾞｉ.　V _ 1!,r'
　　　　　　　　　　　　　　　ﾝＪ 　(,___ 」,'
　　　　　　　　　　　　　,r'´ 　　　　　V ｀゛
　　　　　　　　　　　,r'　　　　　　' ,　!
　　　　　　　　　　 ﾐ 　 　 　　　ｨ、'　!　　　　　 してみると、将門にしてみれば、
　　　　　 　 　 　 ' ┼‐- 　.,　　゛` 　,'
　　 　 　 　 　 　 '' 十‐- 　.,｀ィ 　 　ﾞｉ　　　　　あくまで維幾の背後にいる貞盛の動きを封じることが、
　　　　　　　　　　　､　 .,　　 ｀!､　 　 〉
　　　　　　　　　'´::::::::::::::: ﾄ、　　_ﾝｰ`　　　　　常陸国出兵の目的だったのではないでしょうか。
　　　　　　 ,. '´--､:::::::ヽ:::ﾒ'´`iT〈 ,ｨｼ´
　　　　 　 /::::::::::::::ヽ:::::::ヽ::ヽﾉ、 ヾ
　　　　　 ﾊ、:::＿::::::ﾞ';::::::::ヽ::::ヾ! i ',
　　　　 ,/:::::＿::::,-::::::',::::::::::l__;vﾍl　',
　　　　/::::::::::::::::::::::::::::}::::::::::｀ヽ、:ヽ ',



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ !| !　,- -、/ !,' /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ`ヽ.l:`;';;| / ,'／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ (::___:;;)　/　　　　　　 しかし、将門の真意が何であれ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_　,'　 　　 　　',. _
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾌヽ ヽ /　 ／l　　　　　 後に残ったものは
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,' ヾゝ　　　ｨﾌ ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| _ 　 　' l 　　 __L＿　　　将門を国府襲撃の謀反人にしたという事実だけでした。
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ' ´ﾆt-_　　‥ 　, _メ ､_､_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　'´　　 _ｨl ｰ┴-'ヽ':,ヽ　:::i:::ヽ._
　　　　　　　 　 　 　 　 　 _ ,,､-ｰ／ !/ヘﾍ/ソ∧　 　/:::::::::l:::::::::::｀:ｰ:.､
　　　　　　　　　　　　　,´:::::::::::::く::::::::/ヽ(⌒ｿ´´ヽ／::::::::::::::!:::::::::::::::::::ゝヽ.
　　　　　　　　 　 　 　/::｛::::::::::::::::＞:i 　 l7i　　　/:::::＼:::／::/:::／::::::::::::::::i
　　　　　　　　 　 　 /:::;::::∨:::::l::::::::::i　/;;;;;;l.　 /::::::::::::::/:::::::/:::::::::::::::::::::::::/
　　　　　　　　 　 　/::::ヽ:::::〉:::::l:::::::::l /;;;;;;;;l. /:::::::::::／;;;;;i:::i::::::::::;;;;::::::::::::::>
　　　　　　　　　　 ）::::::ゝ彳´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾍノ／´￣::::::::::::::::::::l
　　　　　　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／ﾍへ￣::::￣:::::::::::::::::::::/

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,
　　　　　　　　　　　　　ﾄ､　　　　　　 ／ﾉ
　　　　　　　　　　　　　 ', ＼　r-､ 〃 /
　　　　　　　　　　　　　　ヾ、i:}=={/ , '
　　　　　　　　　　　　　　　　i'　　 Yﾞ
　　　　　　　　　　　　　　　　{ﾞ' _, 'ﾞ}
　　　　　　　　　　　　　　_彡ゝ＝チヽ_　　　　　 これにより、一族の私闘にすぎなかった
　　　　　　　　　　　　 　 i///ﾊ i ﾊ//∧
　　　　　　　　　　　　　rﾞ///,∧∧////!　　　　 坂東の争乱は、国家に対する反乱へと性格を変えていきます。
　　　　　　　　　　　　ﾉ///|///,-,//,!|i/{
　　　　　　　　　　　 ///ー≦}＿彡/{ !/|
　　　　　　　　　　　 ｀ーァ'///∧〃.{ j/,|
　　　　　　　　　　　　　//j//〃::∨∧_ノ
　　　　　　 　 　 　 　 ///}ﾍ._／＼ﾉ∧
　 　 　 　 　 　 　 　 ////!´//i///,|/,ヘ.
　　　　　　　　　　　 i////!///i///,!///,ヘ
　　　　　　　　　　　 |///∧//,|//,:､/////,:ヘ.
　　　　　　　　　　　 i////ﾊ/////j　ヾ./////,∧
　　　　　　　　　　　 ∨//　|//,i./,'　　 ｀"'''ﾐ､//∧
　　　　　　　　　　　　i〃　 ヾ//!,:{　　　　　　　｀ヾ{
　　　　　　　　　　　　ﾚ　　　}/ｿ/i
　　　　　　　　　　　　　　 　 {/,!/,!
　　　　　　　　　　　　　　　　i/,j/{
　　　　　　　　　　　　　　　　j去::k
　　　　　　　　　　　　　　　ノ///}ｿー､
　　　　　　　　　　　　　　 {:::::::::/ー-='
　　　　　　　　　　　　　　　￣


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| |l || ||,／|| || || |; ::ﾞ .:;　 : 　 ;:ﾞ: :; ; ;　 : 　 ;:ﾞ:　;": :; 　ﾞ;　 |:　: 　;; |＼　::　ﾞ::
| |l ||,／|| || || || |　;　 : 　 ;:ﾞ:#　;": :; 　;　 : 　 ;:ﾞ:　;": :; 　 |　::　　 | ||.＼ ; ;"
| |l／.|| || || || || |;　:　"　;　 : 　 ;:ﾞ:　;": :; 　;　 : 　 ;:ﾞ:　;"ﾞ;|　;; "　.| || || ＼ ;
／..|| || || || || || |　;;:　;　 : 　 ;:ﾞ:　;": :; 　;　 : 　 ;:ﾞ:　;": :; ﾞ|;; ;　ﾞ 　＼ || || |
| || || || || || || || |; ::ﾞ .:;　 : 　 ;:ﾞ: :; ; ;　 : 　 ;:ﾞ:　;": :; 　ﾞ;　 |: :　; ; ":　＼.|| |;
| || || || || || || || |;　 : 　 ;:ﾞ:　;": :;:　;": :; 　;　;:: .: 　"　;; ﾞ:::|　::　;　::;　.; ﾞ＼! :
| || || || |ﾚ|| || || |　;　 : 　 ;:ﾞ:　;": :; 　;　 : 　 ;:ﾞ:　;": :; 　# |;;";;ﾞ　;;　"　::　;　::
| || || |ﾚ|ﾚ|| || || |　;;:　;　 : 　 ;:ﾞ:　;": :; 　;　 : 　 ;:ﾞ:　;": :; ﾞ|　::　;: :;:　;": :;　; ;
| || |ﾚ|ﾚ||_|| || || |;;　:　 " ;　 : 　 ;:ﾞ:　;": :; 　;　 : ": :; 　ﾞ;　|:: :;:　　::　;
| |ﾚ|ﾚ||_|| || || || |　;;:　;　,; 　 ;:ﾞ:　;": :; 　;　 : 　 ;　;": :; 　 | : :;:　;": :
ﾚ|ﾚ||_|| || || || ||　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼　 :　;": :;
ﾚ||_|| || || || ||　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼: :;:　;　;; ":
|_|| || || || ||　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＼: :;:: :; 　;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　 ／　 　　 _ノ　'' ヽ､　　＼
　　　　　　　　　　　　　 |　 u　（ 一 ）　（一 ) 　　|　　捕まっちまっただろ…
　　　　　　　　　　　　　 ＼　　　　 　　ゝ　 　　／



　　　　　　　　　　　　 　 ∩＿
　　　　　　　　　　　　　　〈〈〈　ヽ
　　　　　　＿＿＿_　　　〈⊃　　}
　　　　 ／ ノ '' ⌒ ＼　 　 |　　 |
　　　／ （ ● )　(● )＼　 !　　 !
　 ／ ::::::⌒,　　ゝ⌒::::::　＼|　　 l　　　やい将門、こんなことしてタダで済むと思うなよっ？
　 |　u　　　ﾄ==ｨ'|　　 　 　 | 　／
　 ＼　　　　`ー''´ 　 　 ／／　　　　　次は朝廷から追討軍が来るぞ？
　　/　＿＿　 　　　　　　/
　　(＿＿＿）　　　　　　/

　 　　　＿＿＿_
　　　／　　 　 　＼
　 ／　　　　 　 　　＼　
／ 　　　　　　　　　　＼
|　 　　　＼　　 ,＿　　 |　　　くっ……
/　　ｕ　 ∩ノ ⊃―）／
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼ ／＿＿＿ ／





　　　　　　　　　　　　　　　　/Y＼//　　　　,　　　　　　ヽ　ヽ　　　lヾヽ>ﾟﾉニー´´"
　　　　　　　　　　　　　_＿Ｊyk>K)　　　　 i　　　　l　　　 ＼　＼　 l　i l　l ＼ ＼ 、
　　　　　　　　　　　　 ´゛ニ´］Ｋノil　　/　/　ｲ　　　 l　　 ヽ ヽ　 ＼　 li l l　　l＼　li
　　　　　　　　　　　　　/￣i／il　i l　/　il　　lil　　　　 l　　 il　｀i　　l　 /il l　　li　｀-｀､_
　　　　　　　　　　　　/／"l　 ill　l　i/　　l　il l　 i　　　 il　　 li　ﾄ　　ヽ　ﾉil l　　l
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　　　　　　　　　　　　　　l　　i l　l l il　　 ll,_＝-=ミ il　l ﾉ´ (ノＫ>)(ノ　ﾄ) il　 il　　 li
　　　　　　　　　　　　　　l　　 l　l　l l　　´彡っr jソ　´　　,-"ヽｴ／｀ ｿｆ／i　il　　　 l　　　　将門……
　　　　　　　　　　　　　 l　　　l　l　l l　　　ﾄ　｀"゛゛　　 ヽ　　　｀´　　/-´　l　l li　　　l
　　　　　　　　　　　　　/　　　l　 l　il　　　ﾄヽ　　　　　　_ _　　　- -´=ヾ、il　l　l　　l ＼　　 国庁を焼いたことを気にしているの？
　　　　　　 　 　 　 　 /　　　　l　i　i ｌ　　　ート　　　　 ｀-´　　／｀i　　/　 l　il l　　 ﾄ　 ヽ
　　　　　　　　　　　 /　li　　 l　 l　 l li　　　l /-´｀＾ ｀i、　　／〔｀=ﾉ　 /　　il　l l　　　l　＼＼
　　　　　　　　　　 /　i/l　　 l　　l　i l l　　 Ｋ_　　　〔;;;i　｀ ´　-｀ /　/-　l　 l　l i　　　l　　 >/
　　　　　　　　　／ ／/　　 l　　l　i l　il　　　　>、　＼ﾂ］)　(´　　 / /　 l　　l　l　　　 l　 //





　 　　　＿＿＿_
　　　／　　 　 　＼
　 ／　　　_ノ　ヽ､_.＼
／ 　　 （○） 　（○） ＼
|　u　　 　 （__人__）　 　 |　　興世王様……
/　　　　 ∩ノ ⊃　　／
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼ ／＿＿＿ ／

　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 〃　 ′　'　　.|　　 |. ﾊ. | ! 　 ﾄ､ |、　　 |　.　 |　 　| ｜|　　　〉　}
　　　　　　　　　　　　　　〃　/,　 /　　/ ---｜!｜ﾄ､　　|　＼　　_|_,}! -|‐　 !　.| i|　　 / /
　　　　　　　　　　　　 　 {Ｌ //　/　　/　　　 |ﾘ　N　 　 .|　ﾄ､r＝ミ､　　|　　　 ｜ｉ|　　/ /
　　　　　　　　　　　　　　`　/}. /　　_i　l　 /≦i示ヽ　　　　r'イΞﾄlｨﾉ|ﾐ|_　 　 ｜ | 　/ /　　こうなった以上、
　　　　　　　　 　 　 　 　 //ｲ./　　 /　l　 {　 '⌒)ｲﾘ　 　 　 ヽ)〈ﾍ'lｙ''/　　 　 ,ﾊ.｜/ /
　　　　　　　　 　 　 　 ／/ ﾙ'　　 /∧ヽ　弋こ辷ン　　　　　　 `ヾ='<´＼　　 / |. | /　　　 あんな建物は焼いた方がいいのよ。
　　　　　　　　 　 　 ／　/,〃' /　// 仆 }!　　　　　　　　　　　　　　　　 j　　 ﾊ. i　|
　　　　　　　　　　　　　///　/　/// 从|iiﾊ、　　　 　 　 ’　　　　　　 ,.ｲ 　 /　!.　｜　　　　 新しい国をつくったら、
　　　　　　　　　　　　 ///　/　// ' 〃 ,|i|　 |i:.､　 　 　-─- 　　 ,.ィi| :}　 /　 i|　 ｜
　　　　　　　　　 　 ／/〃 ,　 // ,:/ i　 jji　｜ i |ヽ、　　　 　 ,. :i|　:| |/　/　　|i|　.｜　　　　新しい王城をつくればいいんだから────
.　　　　 　 　 　 ／　/ / ./　//　!′i ./厶,斗--|____＞￢ｰく 　 厂`‐`‐|≧ニﾐ　 ..｜
　　　　　　　 ／ 　 / / iｲ　 | i　 |　 |／: : : : ヾｿ｀ヽ≒ ｀Y´ｱ≠ア: : :|: ノ´　　ハ ..｜
　　　　　　／　　 ./ //./i.　 | |　厂ヽ､ _　　　　　 ‐- ､,≧zく　　　　　　 -‐　　ハ...｜
　　　 　 / 　 　 　 //i/ ..|.　 ! ! :|: ,': : :） ￣ _ 二ﾆ=　 {ｆ必) }　　=ﾆ二￣　　 ／:_}..｜





　　　 　＿＿＿_　
　　　／　　 　 　＼
　 ／　　＼　　 ,＿＼.
／ 　　 （○）゛ （○） ＼
|　 ∪　　 （__人__）　 　 |　　！？
/　　　　 ∩ノ ⊃　　／
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼ ／＿＿＿ ／

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿
　 ＿ .．-‐- ､f::!y ．-‐ ― ､ - ―‐ ､f:Y7-‐・ ≪
　 ¨ 二ニ＝=≫ｲミ=＝　　　 　 ＝=彡ﾏニ二彳
　　￣￣￣￣ﾌ,　　　　　 /　　 　 　 　 ﾊ＼＼
　　　　　 ／/ /　　 ./　 ,′ 　 ﾊ　　　　 ﾍ. ＼＼
　　　　／, ｲ　{　 ﾊ/{ 　 | ＿　:l| |　 !　ﾊ　 ',　 ＼＼
　　 ／／　.!　lｌ　| l| ＼ l| ⌒i!　! !　l|　　}　 |.　　 ＼＼　　　　　ねえ、将門。
　／／　　 |　.|l :l|≧トx`ﾄ､　l}　|斗也l　lj　 l|　　　　＼＼
.｛X_ ＿_　 j　 NⅦ≠ﾐxヾ }メ≦≠zxl从ﾘ 　l|　　　　　ﾑｲ　　　 今までの先例をみると、
. ｀￣7〃 .ﾊ　　 ﾊヾ弋ｿ 　　 ∨f卮}〃:::.　 ﾊ　　 　 /〃
.　　/ /　/　　 .::ﾄﾍ　　　　:i　　ゞ=ﾒ/ｦi:::::.　 ﾊ.　　 /〃　　　　 たとえ一国を攻めたところで
　 / /　/　　 .:::::::ﾃﾍ　　　　　　　 /‐ｭi::::::.　　 ,　 /〃
. / /　/ 　　.::.:::rt～z＞　´ ｀　＜_r‐ｲ7:::::.　　 ∨ /　　　　　　 公の咎めは決して軽くない────
/ /　/　　 .::.::::::Vテ7~￣｀ヽr─‐ｲr'"/::::::::..　　/ /
{.ﾑ 宀‐- ､_::::::::::＼:`ー―z `Y´￣: ｲ､::::::::::... / /ーｚ､
＼＼: : : : : ￣｀´￣: : : : : :.し': : : :／: ｀ｰ―‐{ ｨ: : : :ハ





　　　　　　　　　　　　 __>ｧ､　"´　 / 　 i　 ､.　　ﾄ､　　　 ､　　　　 ＼
.　　　　 　 　 　 ／￣／l　/　　　 ﾊ　　,! ﾊ N　 ',　､　　　}　　 i　　　ヽ
　　　　　　　 ／,. ｧ'"／ﾊ/　　 　 .|/!　/l !｀!lﾞヽｰﾄ､ l､　,=､!l、λ. ', ヽ.､ヽ
　　　　 　 　 ￣ﾑ‐'" /　/　　　　 lﾊ　!　l､-―ヾ､ヽヾ',　 /lﾊ ハi .!　ヽ.|ヾ
　　　 　 　 ／/　　 ./　/　　　 　 .l∧.|　　ﾞ　i´:i:ヽヾ　 ∨'ﾒﾇ/ヽli ﾄ､　l.|　　　　　 どうせ同じことなら、
.　　　　 ／／　 　 /　/　　　　 　 l　v′　　｀￣　　 　 　 ヽヾﾂ_)|! ',　!!
.　 　 ／／　　　 ./　/ 　 　 　 　 ,'　　　　　　　　　　　 　 ∧__/ﾚ′ﾚ′　　　　　坂東諸国を攻めて、
..　／／　 　 　 ./　/ 　 　 /　 　 !　　　　　　　　　 、　　　　､_）| ＼
／／　　　　　 /　/ 　 　 /　　 /{　　　　　　　　 　　 ￣｀　　　,ｨ. 　 ＼　　　　　 様子をみてはどうでしょう？
／　　　　 　 ./,／ 　 　 /　　 / iｰヽ　　　　　　　　　　　　　／ |　　 　 ヽ
=＝＝ニｰ-.ム._ 　 　 ,/　　 / ,ﾑ'⌒ﾞヽ　　　　　　　　　　／　　|　　　 　 ヽ
　 　 　 　 ｀)　／　　 /　　 /　/＞ ､: :ヾ⌒ヽ ､　　　　 イ. 　 　 !　　 　 　 ',ヽ
　　　 　 ／,イ 　 　 /　　 人´: : : : ヾｰ‐＼: :ヽ｀ヽｰ‐´-､.　　　 |　　　　 　 ',.ﾊ
.　　　／／　　 ＿ /　 ／　,/＼: : : : ＼: : :ト-､; : :}': :／l　　 　 |　　　 　 　 ',.ﾊ
　 .／／"´￣´ : : :｀￣｀ヽ、　　 ｀>､: : : : : :｀: : ヽr'⌒ｰ')　　 ,. --- ､ __　 　 } ﾊ
／／ :⌒ヽ、: : : ,. - ､ : : : :＼／: : : : : : : : __r-､_}_r'"´l　　 （　 (´￣ 　 `ｰ＝､ﾉ

　　　　　　　　　／.:￣￣￣￣￣＼　　　　　　 ヽ＿,
　　　　　　　 ／: : :　　 　 　 　 　　 ＼　　　　　　ヽ(_／
　　 　 　　／: : : :　　　　　　　　　　　 ＼　　　　　 ) (
　　　　 ／: : : : : :　　　　　　　　　　 　 　＼　　　ノ (｀
　　　 / : : : : : : :　.. 　　 　　　　　　 　　　　＼　´⌒＼
　　　 |: : : : : :　 ,,,,ノ⌒" '' ``⌒＼,,, 　 　　 　 l
　　　 |: : : ::;;　（　(・) ）　ﾉヽ　（ (・)　）;;:::　　　 |
　　　 |: : : : :　 ´"''"　 　　 　 　"''"´ 　　 u 　 l
　　 .　＼ : : : : . .（　　 　 j 　　　 ）　 　　 　／
　　　　　 ＼: : :: : ＞ｰ-‐'=ｰ-ｰ＜　　　 ／
　　　　　／ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : イ＼
　　　　　: : : : : : : : :｀`ｰ- -‐'"´　　　 　　＼
　　　　　: : : : . : : . : : .　 　 　 　 　 　 　 　　＼

　　　　　　　　　／.:￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　 ／: : :　　 　 　 　 　　 ＼
　　 　 　　／: : : :　　　　　　　　　　　 ＼
　　　　 ／: : : : : :　　　　　　　　　　 　 　＼
　　　 / : : : : : : :　.. 　　 　　　　　　 　　　　＼
　　　 |: : : : : :　 ,,,,ノ⌒" '' ``⌒＼,,, 　 　　 　 l
　　　 |: : : ::;;　（　(＿) ）　ﾉヽ　（ (＿)　）;;::: 　 |
　　　 |: : : : :　 ´"''"　 　　 　 　"''"´ 　　 U　 l
　　 .　＼ : : : : . .（　　 　 j 　　　 ）　 　　 　／　　　　（事ここに至っては、もはやどうにもならんお……
　　　　　 ＼: : :: : ＞ｰ-‐'=ｰ-ｰ＜　　　 ／
　　　　　／ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : イ＼　　　　　　　もうヤケクソだお────）
　　　　　: : : : : : : : :｀`ｰ- -‐'"´　　　 　　＼
　　　　　: : : : . : : . : : .　 　 　 　 　 　 　 　　＼





　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　,. -'"´　　　　　　｀¨ー ､
　　　　　　　　 　 ／　　　　　　　　　　　　ヽ　ヽ、
　　　　　　　 ,,.-'"　　 　　　　　　　,,.-'"｀　　　　　ヽ、
　　　　　　 /　　　 　 　　､＿_,,.-='､':'"　　　　　　　　ヽ、　　　　　　 やってやるお！
　　　　　　i へ＿__, 　　　"　ﾞ.ﾞ（○）ﾉ　　　　　　　 　 　 ヽ
　　　　　 ./　i （○）〉　　　　　｀''''''"　　 　 　 　 　 　 　 　 ヽ　　　　 いやしくも俺は、桓武天皇の後裔なんだお！！
　　　　　/ .　ﾞｰ-''"　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　i
　　　　 /　　　 i　　　人　　　　 ノ　　　　　　　　　　　　　　　l　　　　坂東八国から始めて、
　　　　,'　　　　 ' ,_,,ノ　 `─-‐' ヽ　　　　　　　　　　　　　　　l
　　　　i　　　　　　｀､　 _y──‐ l　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　ゆくゆくは京の王城を手に入れてやるお！！
　　　　',　　　　　　　ｉ_/　 / ＿ '　　　　　　　　　　　　　 ／
　　　　 ヽ、　　　　　　￣￣　　　　　　　　　　　　　　　/
　　　　　　ヽ､_　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／
　　　　　　　　 ｀¨i　　　　　　 　　　　　　　　　 　 　 ヽ
　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ヽ
　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ

┌────────────────────────────────────┐
│　天慶二年（九三九）十二月十一日、将門の軍隊は下野国府を襲撃。　　　　　　　　　　.│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.....│
│　同十二月十五日、上野国府を襲い、国印を奪ったうえで国司を都に追放する。　　　　│
└────────────────────────────────────┘



　　　　　　　　　　　,ｧ''''冖-,、　　　　　　　　　　　　　　　　　,,,
　　　 ._､.,,,、　　　 .|｀　　　 ,ﾟ'r,　　　　　　 .,ll“'*r,、　　　 ,,,#ll|e,~ly　　　　　　 .,,,
　　 : /: _,,,ﾟ'･x,,,,: : :| 　　 　 'q.lli､　　　 ./''lﾞ: ,、　'll? ,,,,〃|_.,| ,ト|!ﾞi,　　　　　,,l|ﾞ,,l'
　　.pｰ“゛.ﾞﾞ'l; `.,ト │　，i､ i､ﾞﾄﾞ'┓　　 .ﾞl_|,,√.,ト、l, .lﾆrｰｯ!┨,| ,l|, 'l: 　.,,lli,,,fﾞﾞ,ﾞﾞ'ｙ
　　.ﾞl..･-,ｖ-rl,,,ill: 　ﾟt,: | │ﾞl, ﾞl　.ﾞl、　　 .ﾞ!l,llillﾞ.,,ド,l″　　,lﾞ.,".,ﾄ,lﾞ.l｀］　 llle,,ll,l",,: 】
　　 '|, ｖ,,,,,,,,,,."'《、　 ﾟr|,、ヽ.'l,ト 　ﾞＬ　　　.ﾘ.ﾟ'lﾀﾞ!l°　　,√.'・"'廴~’　　廴.,lｉ,rﾞﾞ_ill,
　　　ﾟL.,,,,_ .,ｧ.‐.ﾞレ,、　.ﾟﾞ[ﾟ''ﾞ'″ 丶 ﾞ'lq,、 │　 : .〔　　,iｹ　　　..ll，　　 .,,l”ﾟﾞ/ﾞ!llﾞ_,ll
　　　 .'ﾄﾐllll】-'.,r~｝.ﾞヘ,,,, ∥ : _ 　　! .　,　ll　　　 　:ﾟｔ,..,l°　　　　ﾞlト　 ,,l″　.ﾞl
　　 ,ぃ,,,,,,,｡∪'"./: 　　 .ﾞ|'”ﾞﾟ'[`| 　　ﾞ' r,　i :　.　　　 .'lll, 　　　　　.,ll,,,rぐ　　.,,,llﾞ
　　.ﾟｋ--rｙ　　 .|　　.,iil,“ﾟ'か'",l　　　　　　　　　　ﾞ'ln; .ﾞ?　　　.,,rlllﾞ°　　 ,l
　　　_,ｖｰﾟ｀　　 'l,　 .'l,,,ﾞＮ┘.,l.,　　 　　＿＿＿_ 　 　　　 ﾞl|　.,,r･".,√　　　.,ll
　 .　lu--ｺ　　　 ﾞｋ 'l,"ﾟﾞl゜,,lヴi　　　／__,　 , ‐-＼ 　 　 『,,√　: ″　 ..,ll
　　　.,,r'',,r| .,,　　 ﾞﾟti,ﾞﾞ|,,,i,´　 　　／（○) 　 ( ○ )＼　　　　|,l° 　 　　　.,√
　　 .'ur“: .lｙl廴　　 ｀ﾟ'!c.廴　 .／ 　 　（__人__） 　　　＼° 　　　　　,,,l
: .＿　　　 .'!l,,l,,,,,＿　 　ﾞ|l　　 .|　　　　　´￣` 　 　　　　|　　.,,i*jlilllﾀw,,、 .,r-=-r
'ﾞ~｀｀:''ヽ,,,,√　　　.~ﾟ'､， .l,,gl／＼ 　　 　 　　　　　 　 ／＼i､　,,r"　　　　　,ﾚ'
、　　　 .'《ﾞＮ,,,、　　　 .ﾟ'llﾞﾞmr----　　￣￣　=｀ﾞﾆ-r/"　　　　　,r'°　　　　 'l
ﾞl,、　　　 l　 ｀'私　　　　　　　　　　　 ﾞﾞﾟ''l*ﾞ＾　　　　　　　　　　　 ,rlﾞﾞﾞﾞ≒,,,,,,,,,,,wll'
: ﾞﾟ'━'#'┷ｘ,_　.ﾞ私，　　　　　 　 　 　 　 l　　　　　　 　 　 　 　 ,il_,yｰ'''''''ｰ＿、　|
　　　,l′　　ﾟﾘh,,,,|l,　　　　 　 　 　 　 　 lﾞ　　　　　 　 　 　 　 ,lllﾞ°　　　　 　ﾞ''ll
ヽ-rf°　　　　　 ,,ﾞﾞ%、　　 　 　 　 　 　 ,l、　　　 　 　 　 　 ,,ll!e,、　　　　 ._,,,r
　　 ｀`':i､＿_,,,,,广　 'ﾞl,,,,、　　　　 ._,,,wllll|,llli,,,,,,,,,,,　　 　 ._,,,llll″ .ﾟﾗiぁwr='“｀
　 　　　　｀￣ .ﾟl,、　 　 ﾞﾟ''*mii,,ｘ'llﾞ″　 ..ll"　　 ｀ﾞlllii,l,illllｹ″　　　.,lヽ,,、
　　　ll|ﾞﾞ"ﾞﾞ'l,,,,,,,,lll,、　　　　　,llﾞ" 'l,,,,,,,,,,,,,illwrre,,,_,l°ﾞl、　　　　　,!″ ｀ﾟ''=x,,
　　　ﾞll,,|ト　ﾞ|,、 ｀┓ 　 　 　,ll　: 'll"　　 .:ll　　　 'l,ｒ｀ .:l:　　　　 ,,l″: .___ ,,i´ ﾞ'l!
　　.,,lﾟ ｀　　 ｀ﾟX　.ﾞ|ｙ　　　 .,ll .l ,,l′　　 .l］　 : 　,lr～:li､　　.,r''ﾟﾟﾞ'lザ￣ﾟﾟ'ﾘ: .i､ll
　√ﾞ,ll,、　　　,,il!广,lﾞ'N,,_　 .ll,トi,ﾞﾞ|__、　._l,l,,＿_,,,l,,,,r ┃　,r'°　 .ﾟ|,　　: .,lﾞ.,,l、ﾞl
　ﾞ',l“.,,ll･,,i､,,n″　 .| 　 ﾞﾞ?, ll　,,,ﾟト￣￣］　｀￣ﾞ]ﾞ｀　l',,iｔ,、　　　　l　　　:!!ﾟ,i'l゛..》
　 .ﾞ'''l,,,,とill″　　 ,,i´　　　ﾟ!illl| ｀ﾟﾞl　　　 lﾞ　　　 j|"　.lﾞ゜ .ﾟﾞl,,　　　 .2　　　 ,}ﾞ|rll
　　　　 ”|ﾞ‐'ll'ﾆrr″　　 _,,,,,lll廴.i,],,,,,,,,,,,,,il＿,,,,,rll、 : |ト　　ﾞﾞl,,《ﾞレ.,li,,,

┌─────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾋｻﾉﾘ　　　　　　　　　　　　　　..│
│　この時追放された国司に、上野介藤原尚範という者がいる。　　　　...│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .│
│　尚範は藤原冬嗣の流れを汲み、兄に良範という人物がいる。　　　　.│
└─────────────────────────────┘



　　　＜　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　∠ハハハハハﾊハ＿　　　　　 ゝ
　 　/　　　　　　　　　　∠_　　　　　|　　
　 /　　　　　　　　　　　∠＿　　　　|
　 | ￣＼　　／￣￣￣　　/ 　 　　 |　
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　　|￣o　/　　￣￣o／　　|　ｌ⌒| . |
　　 |.￣/　　　 ￣￣　　　　| |〇|　 |　
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.　　 /＿_, -ヽ　　　　　　　　|| 　 　 |　
.　　　ヽ――――一　　　 /＼ 　　|＼
　　　 /ヽ　≡　 　 　　　／　　 ＼_|　　＼
　　　/　ヽ　　　　　　／ 　　　　　｜　　　|ー―
　　 /　　 ヽ　　　 ／ 　 　　　　　｜　　　 |￣￣
　　　　　　/ヽ_,／　　　　　　　 ／| 　　　　|
　　　　　　　　/
　　　　　 　━━━━━
　　　　　　　藤原尚範]
　　　　　 　━━━━━

┌─────────────────────┐
│　そして、その良範の子が、藤原純友である。　　　│
└─────────────────────┘



. /　　　..:::,:/　〃〃 .:::::/ 〃 .:::／/〃.:::／ 　 /〃 ..:::／: :　 　 :::＼　 ::::::::::::::::::
/　 　 .:::://　 〃　.::::: / 〃.::／: /　.:／. : 　 /〃.::／: : :　　　　　::::＼　::::::::::::::
　　 ..:::::/　　　　 .:::／.:　 .／: ｰ:' . :/: :　　　.′.:::/: : :　　　　　　　 ::::::＼ ::::::::::
　 ..::::::/　′　　.:::∧ .′/_　　 :'　/ ｀: : : :､:′.::/: :　　　　　 　 　 　 _. :-＼ :::::
'〃.:::/　 ′　 .::::/: :. ' :/＼｀¨ 7 /..__　 : : : |　 /: :　　　　　　　　,. : ´.:::::::::::::＼
/ .::/　　!〃〃::/ : : :l:∧　 ｀:./ /　　{茫Zメ| :/:＼　　　　　　 ／:::::_: :ィ芯ﾌ ￣
.::::/　　 | 〃.:::∧　: :|ｌ ∧ 　 ／` ｰ-｀二...._|厶ｨ:::::./　　　 .∨:::::＜＿ 二´:-‐::
:::/　　　|〃.::/　 :.　: :∨ﾊ.／　　　 　 ー-..:::::::::::／　 |　|:::. ｀＼::::::::::,-―:.:.:.:.::
:/　　　｜.:::/　　 ヽ　 :∨ﾊ　　　　　　　 ￣￣　´　　 |　|::::::.　　￣￣:.:.:.:.:.:.:.:.::
　　　　｜ /　　　　＞-:∨ﾊ　　　　　　　　　　　　　　|　|::::::::..　　　　　 :.:.:.:.:.:::
　　　　 j /　　 ／. : /: : ∨ﾊ 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |　|::::::::::. :.　　　　　 .:.:.:.:
.　　 　 _/-‐ :´: : : :/ : : : ﾍ小　　　　　　　　　　　　　|　|::::::::::::. :..　　　 .:.:.:.:.:.:
　. :-: ´:／: : : : :. :/: : : : :.:.:`ハ　　　　　　 　 　 　 　 |　|:::::::::::::. :.:..　 .:.:.:.:.:.:.:.:
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　　ー　伊予国　ー


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　. .... 　...:.:.:.::: ::::　:: ::: :.:　.:.:.:::::　::::　　　　.. ...... .:.:.　　　:.: .:. .:.:.　.:.:... 　.:.　::. :.　　 ,r'"...:::..　.....
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　 　 . . .....:　...　.. :.　.:.　　 　 . . ..　...:.:　.　.:.　　... .:.:. :. ..,　　　　　　　,,,r;;''";jjﾍi;;:iiｗ;: il; ii;:;:ﾍi
....　　.. ..　 ..　.　.　ｨｭ　　... .　.:.　　　.. 　..　....　　.. 　 　ﾉヽ人从ﾊﾍ ﾉﾐゝ从ﾊﾍ ﾉﾉﾊﾍ ﾉヽ人
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　. ___ _ _ ___ ___　ｪI_ ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ,;r'j';:; ;:;; ; ;;iir'　　 ::ヾji;:: ;", ,;:､;; ;.:;､;; ;.:; ､;; ;.:; :;:;､;; ;.;; ;.:
　..｡..　... 　.:.:. .:.:.:.: .:. .:.:.:.:...... .. ..j´.;, ,;:､;; ;.::;ji　　　 ..:.:.lf;;:､;､ :; ;:;; ,;､; ;..;:; ;.:; ､:;; ､; ;..;:; ;.:
　. .:.:. 　　...:.:.:.:.:. .:.:.:.:.　　　:.:.:;i´ ,. ,;; ;:､;､;;w!　　 　...:.:.:.:;ｖｗ ,;:､;; ;.:;､:;;; ;.:;､ｗ;: il;:; ; ,;:､:;
　:.:.:. .:　:. ゜... .:. ~:.:　｡ :.:.　:.,ﾂi.;;:;::;v;;i,, ijjr'　　　　...:...:.:.:.:ｖ ii;:;::;v;;i;: il;:; ;:;;;i;: il;:; ;;vil;:;
　:.:.:.:. .:....:　.:.:.:.:. ... 　 :.:..,;i´i.;;:;:;;i,, ::;ijjwr'　　　　.. .:...:.: .:.:.:.:ｖf;; i;;:iiｗ;: il;:; ;;vｗ;;i;: i;: i

　　　 ＿ 　 , -─- ､
　　 ／　ニ `′二_`ヽ.＼
　 / ／ ヘヽ　 -‐､　＼　 ヽ
　/ / ,　l f'``"" |　ﾄ　　l　l |
　! | 〃 , |　　 　 ｌ | ｌ |､ |　|.|
　| l　/ｲﾉｰ-､　 rヽ!'ヽ!ヽ　 |
.　| /l''＝=a=　,　=a=＝''|r､!
　 |,ｲ|　｀￣　〈| 　 ￣´　||'ｲ
.　 ド||.　,＿＿ヽ＿＿、 ｌ'ｲ|　　　　純友殿。
　　ｌ l.ﾄ､　　　＿_　　　ｲ l |
-‐'''ｌ　! l.＼　　　　 ／:| ! |`:ｰ-
::::::::::l,ﾙ ﾄ､　` ｰ '´ .／!ﾙ':::::::::::
:::::::::::::::Ｎ　＼　　／　 |':::::::::::::::
::::::::::::::::|　 　 ,><　 　 |:::::::::::::::::

　　　　━━━━━━
　　　　　　　　ﾌﾐﾓﾄ
　　　　　藤原文元
　　　　━━━━━━





　　　　　　　　　　　　　　 ∠'´--,-､__｀ﾞ≡　　ヽ　､iヽ
　　　　　　　　　）　　　　　,, ‐'_´_≡　≡　　　　ミ　 '‐‐-､
　　　　　　　　 （,-‐-､_　-´_'´´≡,　　　　　　　　　　　ﾆ､‐､
　　　　　　　 ,/. ）　　　￣´,,-‐´　彡, ‐ , -""　　　　　　　､i
　　　　　　／.　,,,,　　　/／／_,‐､ゝく／,-‐'"´i ll　ili　i|i　 ､ゝ
　　　　 ／,ン‐//-ｭ　　　/／i　,Y　l＼´　　,,ゝ､ﾊ　　i|li　 |__________　 ,,,,-‐
　　 , ‐´''''''/'‐"‐片　　　 ｀‐i/　l/ﾞﾞ|　 丶く､_　　､|､i　　　ﾉ-､,_,,, -‐'´
　-'´,,,,_丘‐-ッ‐i'"　　　　　　　/　 ,|　　　 ﾞ　￣ﾞ''　ゝ　　/ ,,　-‐
''"´´'"　｀'''‐"､/　　　　　　　　'i ,,,_´'　ヽ　　　　　/,,-､. /
''''ﾞﾞﾞ"'　‐=､,___ノ　　　 ∧.　　　i　｀"''"'‐､_　　　 .//ﾞﾉﾉ/　　　　　　　＿___
‐-＜'‐-､,,ッ'　　　　 ﾉ | ＼　　|　ヾ‐､　　"´　イ__,,ノ./‐--‐''''"´´￣　　　　　　　　なんだ？
ノ　´　　　|　　　　／　|　　 ＼|　　　　　　 , ∧＼　/　　　　　　　　　　,,-
　i　　　　/-､__／　　 |　　　　 |　　_,　‐　´ /　|　 ＼‐ ‐ -　　　　　 ／/
　 l__,,,-‐'　 ∠_/｀‐-､|　　　　 ∟‐-　､　　/　 |　　　＼　　　　　,／　/
　,|　　　　　　/　　　　___,,,,,,,,／　　　　　,ﾉ　　|　　　　 |＿／￣´
／　　　　　 /　　／´＼　　　　 /ゝ‐-／　　　＼　　　/／_ ‐'　　ﾉ

　　　　　　　　　 　　 _-‐─------- ､
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　　|　　|　　　ﾉ_| |:::　　　:|ﾉ.|ﾉ|ﾉ|ﾉ|ﾉ-‐─|ﾉ|　　　　.|
　　.|　　　ﾉ| / ::|ﾉ::ヽ 、　　　　／　　　　:::::::|　＼　|
　　 |　　 ﾉ:|ﾉ=＝＝==ヽ　　::"==＝＝＝=::::|r‐ ､. |
　　 .|　rへ||::` ＿O＿ﾉ;;|　　　` ＿O＿ ﾉ :::||Fヽl |
　　　| |に ||::::::　　　　ヾ|　　　　　　　　 　::::||レ./|
　　　.| .ヽ_||::::::　　　　::::　　　　　　　　　　:::|| ノ　|
　 　　.|　|　.|:::　　　　　ヽつ　　　　　　　　:::|　|　 |
　　　　|　.|　|::　 ─‐----------‐─　　 ::|　|　||　　　 　東国で平将門が蜂起しました。
　　　　.|　　 |::　 ヽ￣￣￣￣￣￣／　 　::|　|　||
　　　　 |　|.　ヽ:　　`──---─‐'　　　　/|　 | |　　　　　坂東諸国の国庁を、次々襲撃しているようです。
　　　　.|　| |　.＼:　 　　　≡　　　　　　.／　　| |
　　　　 |　|　 | | .ヽ 　　　　　　　　　 ／ |　|　 | |
　　 　 　|ﾉ／| 　　 ＼:::　　　　　　／| |　　|＼ .|
　　-‐'''"~:::::::|ﾉ|　|ﾉ　 "'''‐--‐'''" 　 |ﾉ| |　|::::::~"'''‐-
　　:::::::::::::::::::::::::|ﾉ| 　ヽ　　　　　　 .／ ||ﾉ|ﾉ::::::::::::::::::::
　　::::::::::::::::::::::::::::::|　　 ＼　　　 ／　　|:::::::::::::::::::::::::::::
　　:::::::::::::::::::::::::::::::|　　　 .＼ ／　　　 |:::::::::::::::::::::::::::::

　　／::,ｨｱ::::..　 　　　　　　　 ／}　　　　　　　　廴
　 ﾉイ/:::／:::::/:::::::::／ /　／　/　ﾊ　 　 　 　 　 :ｊ
　　　/ ﾊ:::::::/::::ｒ／　/ ／￣/／￣! i!　　　　 　 :|
　 　 |/　| ./{::::::::::ヽノｲへ ノ'＿____| ﾉ: ｙ 　 　 　 :!
　　 　 　j/ ｲ}::::::／　 ヾ::::L ー┴宀ｿ／i　　　　 :i!
　　　　　　　ﾉ／　　　　 ￣　　　　　)' ﾘ　ｒ―、 ::l
　　　　　　 ｀iヾ辷ーｧ　　　　　　　　 /　/刀 i　:ﾉ
　 　 　 　 　 |::::::::::::__　　　　　　　　/ ／ﾉﾉ ﾉ :/
　　　　　　　 l:::::::::::≠ミ=-,...__〟 　　 ﾚ'ー'／::从　　　　なに……！？
　　　　　　　 |:::::::::{..___ 　 ￣　　　入＿_（:::::::::::i
　　　　 　　　 ';:::::::::ﾉ　　　　　,,イ　/　 ∧入::::::l
　　　　　　　　 }:::::/ 　　 ,,;;≦:::::{ /　 　　 ヾ、:::|
　　　　　　　　 jノ _ ―{:::::::::::::::::/　　　　　　　从k
　　　　　　　　 ￣　 　 ヽ:::::::::::/ 　-－;;:::￣￣　::::{
　　　　　　　　　　　 ＿／-=''￣　　　 　-―― 、::｀ヽ、
　　　　　　　　　　　 i:　　　／:￣￣￣　　￣｀ヽ:::ー -::}
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　　　　＿＿＿＿ｒ‐'{::〈k=ニ二二二二｀ヽ、　　　 ::∨＼
　　ｨ斥:::::::―…¨::::::::::::::::::::........　　　　　￣　　 　　 :::＼_}

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: : : : : : : : : : : : : : : : :`: ー:ﾚ､　　　　　　　　　 __／
: : : : : : : : : : : : : : : : : : :.::::::/＼　 　 　 ー　"´　:.　　　　　　　　　 そうか……
―--　　 、: : : : : : : : :.::::／　 : ＼ 　　　　　　　ﾉ
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　　　　　　　 ＼ : : ／　　　　　 : : : :.＼　 　 丶
　　　　　　　　　　く　　　　　　　 : : : : : :＼　　 ヽ
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　　 ! lll　　　　　　　 ,ｲllll /:::::＼　 い　 :::::::::::::::::::::::::::::::::
　　 ! ll　　,ｲ llll　　 /::|ll /:::::::::::::｀ﾒ ＼　　:::::::::::::::::::::::::::::
　　 ! 　 ./ .i lll. 　 /:::::|/:::::::::.,,／　 ｀ｰ｀ヽ . . ,,,::::::::::::::::::::
　　 ! ll /　 i ll 　K.:::::::|:::: 　//　 　 _,,xｰ''´ｨ´::::::::::::::::::::::::
　　 .!　i　　 i　 /　＼　　　 ｿ　,,ｬj'´　,. ' ´　 :::::::::::::::::::::::::
　　　ﾚ'　　　∨ 　 　 ＼　　....　 'y ´　　　　　:::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　 　y,;;'''''';;;;;,,,....　　　　　　::::::::::::::::::::
　　　　　　　　 　 　 　 /,;'　　　　　　　　　　　　::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　/,;'　　　　　　　　　　　　　:::::::::::::::::
.　　　　　　　 　 　　/,;'　 ´￣)　　　　　 　　　　 ::::::::::::::::　　　　 京都にいる部下に使いを送れ。
　　　　　　　　　　 /　　 ／ソ　　 　　　 ブ`　　 :::::::::::::::::
　　　　　　　　　 ./　 ／ ノ´　 　 _ ｨ ´　　　　 ::::::::::::::::::::　　　　 「計画を決行する」と……
　　　　　　　　　　｀´　　 丶-ｰﾍ´　　　　 .....　:::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 i__　.. ｲ;;;;;;''　::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |;;;;;　 ::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |;;;　 ::::::::::::::::::::::::::





　　　　　 　 　 　 ＿　　　　　＿
　　　　　　　,　-─ゝ ｀ヽr'´　 　 ｀＞
　　　　　∠　　 -─- ミ 　 二　´￣　＞
　　　　, '　　 ﾆ-‐ r─ ﾐ　 -‐　　　　､＼
　　　/　／　　　　|　r;ﾆV三､ ヽ ヽ.　 l　 ＼
.　　 l　/　　　　　　 :|　　　　 |　 　 l　 |　ヾ`
　　│　 　 /　 　 l　|　　　　 :|. ﾄi　　　　　|
　　│　　 /　/　,１ L_　　　　:!│l　ﾄ、ヾ　|
.　　 !　!　　 /　/ ﾚ'　 ｀ヽ　　 ゝ!´ヽ! ＼ ､|
.　　 |　|　　　ノヾ､二raﾆ　　 （'ra二フ"ﾚ′
　 　 |　 _,､イ|　　　 　 　 　 　 `ｰ-;　　:|
　　　|　 ヾﾆ|:|　　　　 　 　 　 -　/　　 |
　　　|　|　|　 |　　ヽｰ----------‐ｧ :|
　 　 |　|　 |　 |　　　` ｰ-------‐´　 ﾄ　　　　　はい、すぐに……
.　　 |　l／ヽ.　ヽ　　　　　ー一　　　 / |
　　_レ':::;;;;;;;;ﾄ､　l.＼ 　 　 　 　 　 ,.ｲ , l
￣:::::::::::;;;;;;;;;;| ヽ. l l　ヽ､..＿＿.／/ |ﾙ^::ｰ-
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　　　┌──────────────────────────────── ──　─
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　　　 ﾑ　" " " " " ./ " ,;:　ｵ　ﾞ 　ﾞ　ﾞ　ﾞ　ﾞ　 ﾞ　ﾞ　ﾞ　ﾞ　 ヾ.､　 　ﾍ
　　　 ﾊ　" " " " ,〃　,〃 / |. 　λ　ﾞ　ﾞ　ﾞ　ﾞ　 ﾞ　ﾞ　ﾞ　ﾞ　 ﾍ＼ 　 !
　　 , ^ヽ. " "＞'"/ ／/ ./　 |　 j　}　 i　ﾞ　ﾞ　ﾞ　 ﾞ　ﾞ　ﾞ　ﾞ 　 ﾍ. ヾﾘ
.　　i r‐､〉 ｒ'"　　'" ｀ﾒ／　　.|　/　.|　∥　ﾞ　ﾞ　ﾞ　 ﾞ　ﾞ　ヾ､ ﾞ　 ヽ
.　　|.|｀ﾏ .,'. ﾞ､ｰ､_　 '" ﾞi.　 　ｌ /　　i　,'|　.i　ﾞ　ﾞ　ﾞ　 ﾞ　ﾞ　 ﾍー--ヽ
. 　 ﾄ|｀ｵ.,'. 　 ヽ ﾟ ＼　　　　 ｊﾑ-―| ,'┤/| 　ﾞ　ﾞ　ﾞ .ﾄ、ﾞ　ﾞ　ﾊ
　　ヽﾐﾉ/　 　 　｀ ー-ﾞ=ｧ ,.._＿_ 　 ﾚ　ｌ/ l ﾞ　ﾞ　ﾞ　ﾞ│ﾔ ﾞ　ﾞ　|
　,.イ　 {ｆ.　 　 　 　 　 / / .ヽ. ﾟ ｀` ｰ.､_ /　ﾞ　.ﾄ， ﾞ.│∨　ﾞ　l
´::::ﾑ, ∧　　　　　 　 / /　 　 ｀ ¨¨ ~´./ ,ｲ 　 j│　│ ∨ ﾞ ﾞ l
::::::::/　λ　 ,.　 　 r / /　　　　 　 　 /〆氷　,' │　.j　　ヽ　 !
:::::::7　/∧　｀丶､_∨,ム　　　　　　 /ムｱ"|. ,'　│ .,'　　 　ヽ:!　　　　　来た……！
:::::::ｵ/ 　∧　　 　 ｀¨''‐､__,, 　 　 ノ水´　 .ｊ/　　.| .,'
:::::::７　　 .∧　　ミぇ 　 　　 ,．＜／::|　　　　　　 |,'　　　　　　　　　　　ついに来たんだ……！
::::::∧　　 　 ヽ　　　　 ,. ＜/ ,.イ::::::::ト､
:::::;' .ﾍ 　 　 　 ﾞｰ‐ '"　　 /'"::::::::::::::|:::::＼
:∨.　 ﾍ.　　　　 　 　 　 /::::::::::::::::::::|::::::::::::＼
V.　　 　Y　 　 __,..．-‐/::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::＼





　　＿　　i｜.i　/　/: : :.Vヽヽヾ 　.＼　 ﾍ
　/ｒ－ Y　　/./／ -=､　Vi ﾍ ヽ　､ハヽ ∧
７ i,-- 7　 ./ｲ: : :.r､　　＼､i　V',ﾍ V ﾍ ヽ∧
.|　L-.7　 /: : : : : :ヽ｀`ヽ､ヽY　／V',ヽ.ﾍ ヽ:i
..! ∨7　./: : : : .'　　 ヽ､_ゞ× ｲ　　V!　',.i　 ヾ
八　T .ｲ: : : : ' 　 　 　 　 .: : :''ﾍ　　 ﾘ　 ﾘ
　　ﾃi/: : : : '　　　　　 　 .: : : : ''ﾍ
　y':∧ : : : :　　　　_　　　　'-__: :''ﾍ
.ｲ: : ::∧: : : : .　　　`ヽ､_　　 ヽ `ヽ-'
: : : : : : ﾍ: : : :.　　　 ......　 ヽ─'　　　　　　　何もかもをブチ壊す瞬間が……！
: : ' ヽ: : : ﾍ: : : :.　　 t‐---'
ヽ､　　 : : : :ヽ　　 　 ∨
///＞ｘ　 : : :.ヽ　　　 ',
//////j＼　 : : ヽ　 　 ,
////////ｊ＼　 / ＼＿j
//////////j＼i＞ｘ

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.　ヽ. | !.|　 　 　 　 ,' ! ,'/
. 　 ヽ !| !　,- -、 / !,' /
.　 　 ヽ`ヽ.l:`;';;| / ,'／
.　　 　 ヽ (::___:;;)　/ 　 　 　 . ,-､
.　 　 _　,'　 　　 　　',. _　 　 .///
.　　 　 ﾌヽ ヽ /　 ／l　 .∩,///
　　　..,' ヾゝ　　　ｨﾌ ', :...|／二ヽ.　 　　 藤原純友は、士卒を京都から瀬戸内海沿岸諸国に
.　 　 | _ 　 　' l 　　 __Lヽ| | ソ　|
.　' ´ﾆt-_　　‥ 　,　メ　 ;ヽ ( 　 |‐､　　広く配置し、独自の情報網を張りめぐらしていました。
.　'´.,-､.._ｨl ｰ┴-'ヽ':,ヽ、 .ゝ､,,,..|.゛;ヽ
　　..ヽ',　 |::,-.." ." ,/|/　　/ゝ‐'＼ ﾉ
　　, ‐'‐'‐'||＿_,,,.' 　 |　　 | |ヽ　　 ＼
　 |　　 ／:::::::／　　　|　 //:..ヽ　　　 ＼
　 | 　/::::::::／　　　　 .ヽ‐::::::::::ヽ　　　　 ヽ
　丶　|:::／　　　　　／:::::::::::::::::/＼　　　　|
　/ ゛‐|＿＿＿　／:::::::／::::::::/:::::::|丶､＿ﾉ
./ 　　 |　　　 ／￣￣::::::::::::/:::;;ﾉ;ﾉ



　 　 　 　 . ヽ. | !.|　 　 　 　 ,' ! ,'/
　 　 　 　 　 .ヽ !| !　,- -、 / !,' /
　　 　 　 　 　 .ヽ`ヽ.l:`;';;| / ,'／
　　　 　 　 　 　 .ヽ (::___:;;)　/
　　 　 　 　 　 ._　,'　 　　 　　',. _
　　　 　 　 　 　 .ﾌヽ ヽ /　 ／l　　　　　　　 したがって、彼は、将門蜂起の知らせを
　　　　　　　　　,' ヾゝ　　　ｨﾌ ',
　　 　 　 　 　 .| _ 　 　' l 　　 __L＿　　　　　かなり早い段階から知っていたといわれています。
　 　 　 　 . ' ´ﾆt-_　　‥ 　, _メ ､_
ー―-､ _r　'´　　 _ｨl ｰ┴-'ヽ':,ヽ、...
　　　　　＼　 ＼　　　r ､　卜、 l⌒!　.r‐､ _
　　　　　　 l　 　 ＼　ﾉ　| ￣　l/　/　/　/　〉
＼　　　　　|　　　　 〈　 丶__／　/ ／　/　/＼
　 l　 　 　 ﾉ　　　　　 〉　　　　　¨´　／　ｲ　 /


━━━━━━━━━・━━━━━━…━━━━━━━━━━━━…━━━━━━━━・━━━━━

　　　　●

　　　　●

　　　　●

　　　　　国司・郡司を追放して、　　　　　　　 　γ⌒)　))　　新しい地方官を任命して、
　　　　　　　　＿＿＿（⌒ヽ　 　　　　　　　　　　 /　⊃＿＿
　 　　　　　／⌒　　⌒⊂_　ヽヾ 　 　 　 　 　〃/　/ ⌒　　⌒＼
（⌒ヽ∩／（ ⌒） 　（⌒） |(⌒ヽ　　　　　　 γ⌒)（ ⌒） 　（⌒） ＼ ∩⌒)
　ヽ 　ﾉ| :::⌒（__人__）⌒ ::| ⊂ `､三　 三 ／ _ノ :::⌒（__人__）⌒ 〃/　ノ
　　＼ ＼ 　　 ）┬-| 　　/　/>　） ）） ( （　 <|　 |　　　|r┬（　　　 /　/　））
(( （⌒ )､ ヽ＿ `ー‐'　,／ ／　／　三　( ＼　ヽ ＼ ＿`ー‐' 　／（ ⌒）
　　＼ ＼ / 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 /　/



　　　 　 γ⌒)　))
　 　　　 /　⊃＿＿　　　　占領した国府の守りを固める！
　 　〃/　/ ⌒　　⌒＼
　　γ⌒)（ ⌒） 　（⌒） ＼ ∩⌒)
　／ _ノ :::⌒（__人__）⌒ 〃/　ノ
（　 <|　 |　　　|r┬（　　　 /　/　））
( ＼　ヽ ＼ ＿`ー‐' 　／（ ⌒）
　　　　　　　　　　　　 　 /　/

　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　 ／　　 　 　＼
　 　　 ／　⌒　　⌒　 　＼
　　 ／　 （●）　（●） ／^ヽ
　　|　u 　（__人__）（　/　　 〉|　　……
　　＼　　 ｀ ⌒´　　〈 ／ ⌒^ヽ
―――――――― ＼ _ _ ＿ ）



　　 　 　　＿＿＿_
　 　　　／_ノ　 ヽ､_＼
　 　 ／（ ─）／)（─）＼
　 ／::::::⌒／／／)⌒::::: ＼　　　何かいよいよ事が大きくなっちゃったけど……
　 |　　 ／,.=ﾞ''"／　　　u　 |
　 ＼.　i f ,.r='"-‐'つ　　 ／　 　 本当に、これでよかったのかお？
　 ／　ｉ　 　 _,.-‐'~　　　 ＼
　　　　i　　　,二ﾆ⊃

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ､_,人_,ノ､_,从,人.ｨj､ﾉv1人.ｨj､ﾉv1人.ｨj､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ‐=､´　　　　将門、将門はいるか！？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, '⌒r‐v'ヽｨ'⌒Ｙｿ､ﾄ､!ｙﾍ!ｿ､ﾄ､!ｙﾍ!ｿ､ﾄ､!ｙﾍ!


　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿　　　＿＿＿＿_
　　　　　　　　　　　／　　　 　　＼／　 　　　 　 ＼　　　　　　 ‐-､
　　　　　､-‐ 　　／⌒　　 ⌒　　　 　　　　⌒　　 ⌒＼　　　__＿,ノ-､
　　　､- !､,＿_／（● ）　（● ）　 彡　　 （ ●）　（ ●）ヽ　　　 __＿,ノ
　　　!､,＿__　l　　（__人__）　　 　　　 　　　　（__人__）　 　|　　誰だお！？
　　　　　　　　＼　｀⌒ ´　　　　　彡　　　　　 ⌒´ 　 ／
　　　　　　　　　/　　　　 　 　 　 　　　　　　　　 　 　ヽ

　:.:.:l;　 　 : : : :|: :|/ 　 　　___|_ ＿ハ　　　　 | 　 　 　 　 |　　i
　:.:.:.ｌ;　　　: : : |:.:| 　 　／ﾞ´ |　 /　`ト､ 　　 | 　 　 　 　 |　　|
　:.:.:.:.l;. 　 　: : :|: | 　　′厂xデ≡=V､ |　　│　 　 　 　 !　　!
　 ::::::::ヽ　 　 : : | | 　　　〃 |/ __ 　＼`ﾄ､　 ｊ　 　 　 　 /　　 !
　　.:.:::::::＼　　: :.|:ﾄ､　　´{　'ｊ|ﾞ::l;ｃヽ　 Ⅵﾑ/　　　　 ,. ´　　　|
　:.＼ 　:::::::＼　.::ヾ: ＼ 　 　';:...┃:r} 　/／｀　　　／. 　　　　|
　　:::::＼　:::::::::＼:::::＼_ 　 　 ヽ､,`_ﾉ　´|:./　　 ／　 {:　　　 /
　　:.:.:::::::＼ー---三￣　 　_ヘ､___,／..;ｊ/　 ／ 　 　 |:　　 /
　　ヽ､_:::::::::＼三三三　　　＿＿,.ﾍ ／　／| 　 　 　 |:　 /
　　＼三三三三三三三ﾆ-─ ￢ー,〉￣　:＾| 　 　 　 ヽ｛
　　::::::＼三三イ',.-''´＿,r──‐‐､/　　 ,ﾊノ|　 　 　 　｀ヽ 　　　　　将門！！
　　≧==ミ<く／　／::.:.:.　 　 　　 /　　 /: : . .'､　　　　　　 ヽ
　　玉三三三＼/:.:.:.:.. 　　　　　,.′　,.′: . .:　＼　　　　　　ヽ
　 三三ゞ三三三＼:.:.:.:..... .. ..／　 ／＼_ト､ ＼ 　丶 　 　　　｀,
　 三三三三ゞ:三三≧==こ´ 　／|　　　＼ ＼ﾄヘ､　　　　　　 i
　 .三三三三王三不三三{__／/　|　　　　　　　　　＼　ヽ　　　l
　 三三三三ノ／ 　|三三三/〃 　＼　　 　 　　 　　　ヽ }　　　|





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　　　／　u　　　　　　＼≦　三　ﾟ｡　ﾟ　　 　 　 　 ┃　　　　　　　　　　　　　　　┃┃┃
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: : : :.l: : : : ',: :.! : : l ／　　l　　i: :,' .l: : : l: :l: : : : : : :!: l
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:.:.:.:.:.l: : : : : i',: :i､`ﾄ==ィﾃ´￣ '｀ヾ､! /! /: : : :/: : ,' ,'
:.:.:.:.:.l: : : : : l::',: lヽl｀ /〃 ィﾃ心 　.K l/ : : : / : :/ ,'
:.:.:.:.:.l: : : : : l:: ',:l　ヽ　′ 弋zrｸ　　' /: : : , ': : /: :!
:.:.:.:.:.ll : : : : l　 '.!　 丶、 ､　　　　,　/: :.／: : :/: : l　　　　われは応神天皇の御使いなるぞ！
:.:.:.:.:.l:!: :lヽ: l　　　　　　`　￣二´ ./:／: : / /: :l: l
、:.:.:.:!:lN::::ヽ!　〈　　　 　 　 　 　 /ｲ:./:.:./!/:.:.:.l: !　　　　われは応神天皇の御使いなるぞ！
::ヽ:.:.:!::::::: r＝=====＝､　　　　／l /!:./:.:′!:l:ﾄ､!
:::::::ヽl::::::::ヾー----- 彡′, イ: N:l/ l:/l: :i: /l l:l
　　　　　　 ｀￣￣￣





　　　　　　　　　　　 ＿＿__
　　　　　　　　　：／　　　　＼：
　　　　　　　 ：／ _ノ　iiiii ＼. ＼
　　　　　 　／ 　（○） 　（○） 　＼
　　　　　 ： |　　　　（__人__）　　　 |：　　　こ、この女は誰だお！？
　　　　 　　 ＼　　　｀ ⌒´　　　／
　　　　　　　 / ⌒　/⌒Y⌒ヽ ヽ
　　　　　 　：|　　＼|　　.i　　ｲ　|
　　　　 　 　|＼　／ 　 人 　.＼!
　　　　　 　 |　 ＼___／　 ＼__/：
　　 　 　 　 |　　　　　　　　/
　　 　 　 　 |　　　　 　 　 /

　　　　 !:.:.:.:.:.:.':.:.:.:/:.:ハ:.:.:.:.::ﾄ ..:.::ヽ:.:.:.:.:.:. !:.:.:.:.: |
　 　 　 |:.:.:.:.:.::|:.:./__/＿l:.:ヽ:.ヽ＼:.:.:.＼:.:.: l:.:. , :.:|
　 　 　 |:.:.:.:.::.:ﾚ´:.l/__-_ i｀.|＼:.ヽ弋:_十 !.:|:.::/.:.:.|
　 　 　 |:.:.:.!／ｨく7ァ¨Tヾ､:!　 ＼! ,ｫV== ､:./:.:.:.:.!
　　　　 l:.:.:イ:.: !　ゝうﾉ 　 ＼ 　 　 tゞrｹ j/::..:.:.: !
　　 　 　,:.:.ハ:.ヽ 　　 　　 　i　 　 　｀ ´　/:./.:.:. ,　　　　それが分からないんだ。
　　　　　!::.:.:..ヽ:_ゝ　 　　 　__　 　u 　 , 'イ.:.:.: ,.'
　　 　 　ヽ,:.:ヾ:.ヽ!ヘ.　　　｀ ´ 　 　,..イ:.: /.:.:.:/　　　　　突然現れて────
　　　　　　 ＼:ヾ:.| γri　､　 　 . ｨ'__ﾚ'j／!:.:.,
　　　__ ,r､ 　_..ゝ`´　 ＼　｀ ´　／ 　｀ ヽj／　 _
　　 ﾉ_ヽ!ﾉ´　　　 　 　＿ヽ,_,／＿_ 　 　 ` {^Y _j
　　/:「　|フ　　 　　γγ'フr r‐─ ､ヽ　　 r` ! L:ヽ





　　　　　 ＿＿＿
　　　／　　 ＿＿__＼
　ゝ/　　 　 | ノ／⌒ !
　 /　　　　 |＿|　　．|
　 |　　　/＾｀u ,ヽ＿ ﾉo
　 ヽ　　ヽ　 /⌒＼＿つ　　　こらっ、この狂女め！　早く帰れ！！
　　 ＼／　 |
　　　　ヽ　　`──,　　( )二l
　　　　 j二二ヽ￣　 ／ ｀-ノ
　　／⌒ 　 　 l￣「　　／
　／＼／　　　 |‐┴－´
./　 / | 　 　 　 l

.　　　　　　 　 ／　　 　 / i!ﾊ　!　ト-トミLi__ﾊ l ﾊ i　 : 　 / /!/!! /|/ | /_L.斗 /
. 　 　 　 　 ／　／　　 /　i′! |　ﾄ､ | ヾ{__ヾ!≧トix　i!　/ /〃,L斗≦/　i /i:|/:!
　　　 　 ／　／　 　 イ　 ,ｲi∧| 小.z斗≦芋ミ:ｘ卞ヾi∨ {/ｆﾁｒﾚくyr/xう}く.ｲ′! ,
.　 　 ／　／　　 ／ /　 / |/　〉:∧ヾ::{　rt'::::;ﾊ`､ヾⅥ　//!ヾｖ{　{´ (　才｀7ヾｿ/
　 ／　／　　 ／　 /　 / ∧ /::/ ∧　　弋x._rｿ_ 　 }ﾊ/}′`:､:ヾ:､廴_ソ彡'.:.:.'ィ
イ　／　　 ／　　 /　 / / .У:/ /::∧　　｀ ￣　　　　　　　　 ヾ:ﾐ辷}￣フ:／イ7
_彡　　 ／　　　 /　 / / 〃::/ /::/::圦　　　　　　　　　　　　　　` ーｧｆイ .::::::j′　　　　無礼をしてはいけないわ。
.　　 ／　 　 　 /　 / / 　/:/ /::/:::::::/|＼　　　 　 　 　 j}　　　 ,ィ.;:イ_ノ:）:::::,′ /
　／　　 　 　 /　 / /　 /:/ /::// ::/　!:三ヽ.　　　　　__　__　 〔《〈_　 .ｲ::::::::/　 /::　　　 この巫女の話を聞きましょう。
彡'　　 　 　 /　 /:′　,':/ /::// ::/　 .}｀ヾヽ.＞．　　　 ｰ　　　｀＞ミ辷彡ﾁ≠==
　　　 　 　 /　 /　　　;ｲ　.:://::::/　才::::::∧ ヽ}三≧x. ___ .．_彡ﾁ" /::::::厶、/:::::
.　　 　 　 /　 /　 　 〃　.://::::/ 　 ヾ:::::::::∧　　　　｀ヾ::ィ:´　　　 /::::::::::::://::::::::





　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　／　　　　　＼
　　　　 ／ _ノ　　ヽ__　　.＼
　　　／　（○）!i!i（○）　　　＼
　　　|　　　（__人__） 　u　　　 |　　　は、はあ……
　　　.＼　　　）t-ﾂ　　　　　／
　　　　/　　　⌒´　　　　　　＼
　　　　＼＿（__）　　　　　　i＼(__)
　　　　　|　　　　　　　　　　|

　　 　 　|　　　　　　　　　|　　　 |.ﾊ　　 ∧　|///////|.　｜
　　　 　｜　　　　∧　　　ﾄ､　　 |/∧.　|/ﾊ. ﾚ//////;　 ﾉ!
.　　 　 　|　　　　 |　＼　 ∨ゝ、 V/∧ {//A|///////∠/|　　　　　われは応神天皇の御使いなるぞ。
　 　 　 　|　　　　 |　 .ﾄﾊ､ ∨/.へ∨-べ´￣７￣　フ＝=/||
　　　　　 ',　　　　　 　Vﾊ＼∨'´　　　　　 　′　　　　　　;ﾊ　　　　 朕の位を平将門に授ける。
　　　　　　',　　　　　 　V:べ　　　　　　 　　　　　　　 　　//∧
　　　 　 　 |　　　　 　 　V/7ｧ､　　 　　=‐-‐-‐= 　 　.／//;　　　　 その位記は、菅原道真の霊魂が捧げるところである────
　　　　　　 |　　　 |　 　　∨///|ｧ､_　　　 ￣ 　　　イ/////
　　　　　　 |　|　i　|　　　　∨//|///＞=､＿,,.=＜7;:レ///
　　　　 　 ｜｜ ﾄ, |.　 　 　 V´ |////////////／｜ ∨
　　　　　　 | .ﾊ　|/|ﾊ　　　|　',　j///へ/////／　　|　,'
　　　 　 　 |/　'､|//.∧ 　.ﾊ　|V／　 　　'ー'´　　　 |　|
　　 　 　_∠　-‐ﾍ///ﾊ /　| .|　＼　　　　　　　 　　V |





　　　　 ,.．¨￣￣¨丶
　　 　/　　　　　　　　＼
　 　/ ヽ、:::::::::　　　　　 ヽ,
.　 /（ ○）:::::::::::, -‐　　　　i
　 i 　 　　:::::　（ ○）　 U　 |
　 ＼　(_,､　　 　　　 　 　 /　　　！？
　　　＼　` ‐'　　　 ＿_／
　　　 /　　　　　　　　 ＼

┌──────────────────────────┐
│　巫女は平将門に天皇の位を与えると言っているのだ。　　 　 .│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　...│
│　しかもその位記の伝え手が菅原道真だと告げている。　　 　 .│
└──────────────────────────┘



　| | 　 　　|| | | | |　　||! |　　{ｆ＾i}　j l　j /!　　l ||.　|　　l! |. l
　| !　 | 　 |.! l_L｣｣__　| ! |､　　　}!//|/|/ |　 /リ|l　|　 /'l !i　!
　|l !　 |　 | ｢|Ｎ lＮヽミ! lト ､ 　 l{./７７＝! /iﾍ､ |! |　/　ﾘ l　|
..∧ ',　ﾄ､ |_＞''了￢-､ゝ 　ヽ /ｲ`ー} {l/ｲノ_}ハY! /　　　|　|
/　　 ヽ! Ｎ ヽ.　{ f'l!j }　ヽ　　　 ﾍ　 { ＼Y´__,.ｲ/ノ|　　　　|　|
　　　　　| l 　　ｯゝ-‐'一　　　i　　 ヽ ＼__],.ノ / j| |　　　　 |　!
　　　　　| ﾄ､ 　 　 　 　　　　 {!　　　 ＼_,.＞く　/| | 　 　 　　　!
　　　　　| |ハ　　　　　　　　　ﾞ　　 　　　　､__》.' ,| |　　　　　 　 !　　　　なんと……！
　　　　　| |ーヽ　 　 　 　 　r‐‐､　　 　 u 　 /‐' | |　　　　　 　　!
　　　　　| |　　 ＼　　　　　　-‐　 　 　 　 ／.　　| |　　　　　 　 　!
　　　　　| |　　 ＿＞ ､　　　　　　　　　イｰ-､　　| |　　　　　　　　 !
　　　　　| |　　_＞､　└`ｰ ､ __ ,. -=´-┘_,∠、　| |　　　　　　　　　!
　　　 　 | | ＜　　　`ｰ'⌒ヽ `く_　＿｣￣ 　　　＞| |　　　　　　　　　 !





　　　 　∠ィ-,‐'´l／/ ./ ｜　.| 　 l　　　　　 |　　ｌ　　!　　　 !､::_ヽ_､￣｀`
　 　 　 ／.／　　　/　l　　!l|　l!　 l,ｲ 　∩ | ,l ,l　!l |　 l　　 　!l　ヽ`ｰ ､_
.　　 ／　/　　　　 | l | ! -l┼'ト　ll ', 　.`乂/|ﾉ廾ﾅﾉｲ.!｜｜ l !　　ヽ､　 ｀ー-､
.　 / 　 /　　　　　,!',! ｌ |　|ヾl‐!lﾆ､ヽ ヽﾉ/'´r'イΞﾄlｨﾉ|ﾉ / !/ ｜　　　`i　　　/
　,' 　　!　　　　　,' ´ヽ|`ヽ!　` いｿ` 　　　　ヽ)〈ﾍ'lｙ''/'|/l ﾉ' 　　!　　　,' 　.／
　ヽ　､_.ヽ　　　/ 　 .｜ ,l l　　￣　　 　　　　`ヾ='<´＼|｜　　　 ! 　 /　／
　　　　　＼ヽ /　 　 |　 !〈|　　 　 　 　 ′　 　　 ､ﾉ'　/l |　　　　レ' ／
　　　　　　　)ヽ　　　l　 l'ー､　　　　　─- 　　u　　 /,r|｜　　／.,ｨ'　　　　これは何ともおそれいり奉ります……
　　　　　　／　〉　　|　 |　　|＼　 　 　 　 　 　 　 ／|　 ! |　 /　/　',
　　　 _／　 ／ 　　| 　l|　　 ! _r‐ヽ､　　　　 _, -'ヽ､_|. 　l｜〈　 ＼　',
._, -' ,, -'" / 　　　l　 l.|　　.Κ._　ヽ.__`ｰィ'"冫　__,∠ 　 l !　　`‐ ､_`ー─ ----
‐''´　　　 /　　 　 l　 !.|　　く　:::`:´:::::::L　'ｙ-, -':　: _＞　|.l　　　　　　｀',￣￣￣
　　　　　,' ＿＿_.l　 .! !　　 l｀`,ー､ ::::::::ヽ_:::::: .＜ｰ|　　　l.l　　　 　_＿__L
. ┌―'匸__　　　￣｀`ヽ､_,-'´　　:::::::::._-､_!、:::::::::: `‐-､__|└'　´￣　　　　` ｰ／
　 !　　　　　ヽ_ __　　　　　 `　　　／`<ｙ`t!＼　　　 　　　　　　 　`ｰ--､:_　 /
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　　 　 　|　　　　　　　　　|　　　 |.ﾊ　　 ∧　|///////|.　｜
　　　 　｜　　　　∧　　　ﾄ､　　 |/∧.　|/ﾊ. ﾚ//////;　 ﾉ!
.　　 　 　|　　　　 |　＼　 ∨ゝ、 V/∧ {//A|///////∠/|
　 　 　 　|　　　　 |　 .ﾄﾊ､ ∨/.へ∨-べ´￣７￣　フ＝=/||
　　　　　 ',　　　　　 　Vﾊ＼∨'´　　　　　 　′　　　　　　;ﾊ
　　　　　　',　　　　　 　V:べ　　　　　　 　　　　　　　 　　//∧　　　将門よ、受けるのか、受けないのか？
　　　 　 　 |　　　　 　 　V/7ｧ､　　 　　=‐-‐-‐= 　 　.／//;
　　　　　　 |　　　 |　 　　∨///|ｧ､_　　　 ￣ 　　　イ/////
　　　　　　 |　|　i　|　　　　∨//|///＞=､＿,,.=＜7;:レ///
　　　　 　 ｜｜ ﾄ, |.　 　 　 V´ |////////////／｜ ∨
　　　　　　 | .ﾊ　|/|ﾊ　　　|　',　j///へ/////／　　|　,'
　　　 　 　 |/　'､|//.∧ 　.ﾊ　|V／　 　　'ー'´　　　 |　|
　　 　 　_∠　-‐ﾍ///ﾊ /　| .|　＼　　　　　　　 　　V |





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　　　 　　 ／_ノ　　ヽ＼
　　　 　／ （○）　（○） ＼
　　　／ u 　 （__人__）　　　＼　　　いやいやいや、状況がよく分かんないんだけど！？
　　　|　　　　　|i!i!i!i!|　　 u　　|
　　　＼　 u　　|;;;;;;;;;|　　　 ／
　　　 ／ 　　　｀⌒´　　　　＼
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　　　 |、　i、　　　　　　　,i　　/
　　　　ヽ＿/　　　　　　　ヽ__/
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　　 　 　 　 　 　 　 　 　 / /　　　　 ||｜ｌ　 |ｉ　| |ｌ ｌ　 | ｉ｜| ｌ　　|l　!　｜| i
　　　　　　　　　　　　 　 | {　　 　 　 ||｜|　 ||　| |ｌ |　_| |｜ｌ |　　|l　!　｜l |,　　 ′
　　　　　　 　 　 　 　 　 ヽﾄ　　　　　|{｜|　 |l　|、ｌ l {._l小|ヽ＼ _,||斗　7 「| 　 /
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ヽ｀二丶　ヽい.　ヽヽ|｀iト!、ﾄ|､|_,.ｨﾍ,ｨ'廾j示､ﾉﾉ ／/
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＼､　＼＼ ＼示ﾐヾ|　＼/{,仟坏Y'} |,イ.ィ_,ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ﾊ| 　 ｜ !＼i ゞ=" 　 　 ﾄ{_辻少jﾉ'/＾|　|　|
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 _／　ﾉ 　 ｜ |　∧　　　,　　　` …＝ﾍ　｜｜ |　　受けなさい！
.　　　　　　　　 　 .　‐=_,ﾆ ￣　　 ／　 ＿厶⊥ l　l＼　 ｀.- ‐ 、　　 ｰ′ | l |　|
　　 　 　 　 　 ／　 ／　 _,　　　´　　　|　　　}|　l　| }| l丶. Ｖ__ﾉ　　　　／| l｜ |　　将門、受けなさい！
　　　　　　 ／　 ／　 ／　　　　　　_／ゝ┬‐iしﾉ ﾉ ﾉ | |ヽ＞--‐=≦´,--| |∧ ヽ
.　　　　 ／　 ／　 ／　　　　　　　{　　　　|　 く_/ｰﾍ.｜|　　　　 |＼∨-‐| |{ ｌ |ヽ
.　　　 /　 ／　 ／　　　　　　　　 ﾊ 　 　 弋__,.　-―`ｰ' ￣　　>‐=ｘﾌ＾ ハヽ| |





　　　　　　　 ＿＿＿
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　　　　 ／　　_丿;;;;ヽ_　＼
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　　　| 　　　　（__人__）　　u　.|　　　……！
　　　＼ 　　　　|i!|i!||　　　 ／
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　　　　 　＿＿＿
　　　　／　　 　　＼
　　 ／　 _ノ ''　'ー　＼
　／　　（＿）　 （＿）　 ＼
　|　u　　　 （__人__）　 　　|　　……！
　＼ 　 　 　｀ ⌒´　　　／



　　　　 　 　＿＿__
　 　 　 　／　　　　＼
.　　 　／　 　 　 　 　 ＼
.　　／　　　 ―　　 ー　 ＼
　　|　　　　（＿） 　（＿） 　|　　はい、お受け致します。
.　　＼　　　　（__人__）　 ／
.　　　ノ　　　　｀ ⌒´ 　 ＼
　／´　 　　　　　　　　　 　ヽ





　　 　 　 　 　　　 　ヽ ｨ'´::::ﾊ ::::::::::::::::::＼ ::::::::::｀ .､三三三 ＼/
.　　　　 　 　 　 　 　 /:| :::::| l'ヽ::::＼ :::::::::ヽ!::::::::::::::＼三三三 ヽ
　 　 　 　 　 　 　 　/ ::ﾊ! ::|!| ｰヽ_‐_＼:::::::ﾘ :::::::::::::::::::ヽ三三三}
　　　　　　　　　　　' :::l::::ﾊ,:| ヽ ｲj;! /`‐-ゝj :::::::::::::::::::::::::ヽ 三 '
　　　　　　　　 　　 l ::ﾊ::::从乂 　ﾚ′　　 /:/:::::::::::::'::::::::::::l／
　　　　　　　　　　　| '　i:::r ' 　 　 　 　　 /ｲ/:::::::::::/:::::::::::ﾉ　　　　　兄上！？
　　　　 　　　　　　　ヽ ヽ:,　__　　 　　 　　 ':::::/ｨ::::::::::::,. '
　　　　　　　　　　　　　　 ヽ V_ヽ 　 u　./ ::://ヽ _. t‐ｫ,-､ 　 　
　　　　　　　　　　　 　　　　ﾉ＼ 　 　　 / :::,j/ ,.ｲﾊ '　⌒ヽﾉ-､_ 　 　
　　　　　　 　　 　 　　 　　/／ヽヽ __ ノ, .イ　ノ｢/::::::::::::::::::lヽj_ﾌ__ 　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ ::::|　　_j_ ﾉ､｢/i ':::::::::::::::: 　∧ﾉ 　
　 　　 　 　 　 　 　　 　 　 　 　　　ヽ| rﾉ.ｨl.､V/ /:::::::::::::::::::! 　!::::＼.
ヽ,

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _
　　　　　　　　　　　　　　　　, r ‐ -r '´ ￣ ヽ<ヾ ヽ
　　　　　　　　　　 /~〈}Y´￣　　　　　　　　 ゞ-ﾉ三ニ＝=－ -ｩ
　　　　　　_-=＝ニ三ﾌ　　　　　　　　　　　　ヾ　彡 ≦ミ三≧ヘ､
　　　　 ／:::::／:;ィ7／　　　 ′　　　　　､　　　丶 　ﾄ､ ヘ　 ｀￣´
　　　　 ￣フ::／ l ",　 /　 ,, 　i　 　 l　　 }　　l|　 ヾ ヽl＼ ヽ
　　　　　 /／　 ,' ./　/　　l|　 l　　　!　　 l!　　!　　}　 i!　丶＼
　　　　　 "　　./ /!　l|　 　l!　 |! "⌒)-ﾁ‐|!- ﾘ 　 l 　 |　　 ＼ヽ
　　　 　 　 　 / /ﾍ　ﾘﾊ 　T〒ミx ｀ﾒｒ≠ﾆミｌ'　　 l!　 l|　　　　ヽ＼　　　　応神天皇の御使いに申し上げます。
　　　　　 　 ./ /　 ∨　ﾄ､ K弐ヾ､＼ｊ{〈{匂ｲ}j　　 l|　 l!　　　　　＼丶
　　　　　　 / /　　　Ⅵヾ∧ゝ__ﾘ　 　 `辷ソｲ'　　 }　 i|　　　　　　 }　|　　 平将門は、お聞きの通り
　　　　　 ./ /　　　　 ゞⅦハ　　′　　　､_）{　　 /:.　 l|　　　　　 ムィ
　　　　　/ /　　　　　ﾘ　　l　ヽ　　`｀　　　 /　　/:.:i:.　 !　　　　／ ／　　　応神天皇の位記を、しかとお受け致しました。
　 　 　 / /　　　　　/ , ｸ ' 　l:.:._＞- r ≦/　　/:.:.:ｌ::. 八_.　 ／ ／
　　 　 ｲ ,'　　　 　 /r' ム-久l:r､Y⌒Y＾lノ　　,ﾊL:.｣_;水´{ ∠　く_　　　　　興世王、平将門に代わってご報告致します。
　　　ム l{　　　　 // ' ,ｨく ヽＶ /}泌r／　 ／: : :イ: :_:_:ﾍ:》　 `ー ニ､-、
　　　{　 ﾍ. 　 　 /,ﾄ､'xヘヽ ﾍ 八弐　 　 /_:_:_:ノ⌒´ : : : }　　　　　 /／
　　　ヽ　　ゝ､_ / |:i:ﾍ ´ｭ-､ オ: /:.ﾘ 　 ム: :-: :、: : : : : :ﾘ　　　　　〃
　　　　`ー ､／　ﾊ: : }_/l : ' : : : |: :{　 /´: : : : : :`メ､ :_: :l|　　　　 //
　　　　　　 {　　ｲ {: :∧人:':_:_: ;ｨ :∧/ : : : : : : : : : : : : 了　　 　 //
　　　　　　ﾊ　i　 /: : : |: :ﾊ: : : :l| : :K; : : : : : : : : : : : : :/　　　　//

　　　　／　 :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｌ::.:.:.:.:.::.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:　　　ヽ.
　　 ／／ :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.::/:.:|:.:.:.:.::.ｌ.:.:.:.:　　　ヽ.
_／/ /:.: ::.:.:.:./:.:.:/.:.::..|:.:.:.:.:.:.:/^ｖ'|:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:　　　 ',
. /　/:.:.|:.:.:.:.:.|:.:.:.|:.:.::.:.|:.:.:.:.:.:/　　 |:.:.:./|:.:.:.:..:.: .:.　　 |
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|　:ﾊ:.:.:.|.:.:.:.:.:.:|:.:.::ﾊ:.:.:.ﾊ:.:.:.:ｉ:|　　/:./　 |:.:.:.:/:.:.::. :.　 |
|　ハ:.:.:.ｌ.:.:.:.:.:.:|,,斗‐'ﾅＴヽ:.:.ｉ|　 /ﾌ￣｀ト､/|:.:/:.:.:　 /
|　|　ヽ:.:ヽ:.:.:.:.:＼:|,-=テﾐ ＼|　" ,ニﾆ/:/ /:/:.:.　 /
ｌ　|　 ヽ:.:.:.ﾄ､:.:.::.:く弋こｿ　　`　　　{:じｲ｢.>.:.:.:　 /　　　　　嘉なり、嘉なり、将門よ。
.ヽ|　　 ＼:.∨＼:.:ヽ´￣　　　　　　￣”ﾌ:.:.:　/ /
.　　　　 　＼∨:ヽｒﾆ=-　　　ｉ　　 　／_;:, イ /　　　　　　　汝は新皇なるぞ！
　　　　　 /　:.ヽ:.:.:.:＼..　　ー ‐'　 ￣／.:.:.:　|
　　　　　/　:.:.:.:.:.:./ﾚ＾ ` ｒ ､ _ ,　イ＾ﾘ::.:.::.:.　|　　　　　　　 汝は新皇なるぞ！
　　　　　|　:.:.:.:.::/ _ ｒ‐-､|　　　　 |＿|:.:.:.:.:　|
　　 ., --| :./:.:/￣　　ヽノ　　　　 ヽ　|:.:.:.:. /
　 / ＼　|ﾊ:.:/　　　　　|＿　　　　　ヽﾊ:.: 人___
. /　　　＼　　＼　　　　＼ ⌒ヽ､_／　∨　　　 ＼





　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＿＿＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　 　 ／　　 　 　 　 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　 ／　　　　　 　 　 　 　 ＼
　　　　　　　　　　 　 ／　　――　　　　 ――　　＼
　　　　　　　　　　 ／　　　,.-‐-､　　　　 ,.-‐-､　 　 .＼
　　　　　　　 　 ／　　　　　 (・) 　 　 　 　 (・)　　　　　 ＼
　 　 　 　 　 　 | 　 　 　 　`ｰ一　　　　　ー一′　　　　　|
　 　 　 　 　 　 |.　　　　　　 /　　 　 i　　 　 ヽ　　　　　　 |　　　　新皇────
　　　　　　　 　 ＼.　　　　　ヽ.＿＿人＿＿ ノ　　　 　 .／
　　　　　　　　　　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／

　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:／／:.:.:.:.:､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
　　　　 ／:.:.:.:.:.:.:.:/／:.:.:.:.:.:.:.:.:＼:.:.:.:.:.:.__:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
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　　l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.‐､_　　　　　　 ´　　　 .ｉ_　　　　　　　　　　汝は新皇なるぞ！
　　｀､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀--､_:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀‐--､＿　　　　　./:.:｀‐-､_
　　　.｀､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀‐-:.､_＿＿,--－'´　　　　 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀‐､　　　　 八万の天兵を、三十二相楽を奏でてお迎えせよ！
　　　　 .｀､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀-､　　　　　 ./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀､
　　　　　　｀､:.:,:.:,:.:.:.:.:.:.ヽ.､_:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀:.､　　 _/:.:.:.:.､:.:.:.:.:.:.:.､:.:.:.:.ｉ
　　　　　　　l:ｲ:,'.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ: :｀‐-－､_:.:.:.:.:.｀‐'ヽ､_:.:.:.:.:｀､｀－､:｀､ヽ!
　　　　　　　' .l:l｀､,.-‐'''""l　 : : : : : :.｀,､_:.:.:.:.｀､　｀ ‐､_:.｀､　　｀､! .'
　　　　　　　　.｀　'　　.,-‐'｀‐､_: : : : : ｉ　 ｀‐､_:.:',　　　 .｀､!　　　.'
　　　　　　　　　　　　.ｉ　　　　 ｀－-､l　　　　＼',　　　　 '
　　　　　　　　　　　 ./　　　　　　　　.ｉ　　　　　 .`
　　　　　　　　　　.／　　　　　　　　　l
　　　　　　　　 .／　　　　　　　　　　 ヽ

　 　 　 ／.／　　　/　l　　!l|　l!　 l,ｲ 　∩ | ,l ,l　!l |　 l　　 　!l　ヽ`ｰ ､_
.　　 ／　/　　　　 | l | ! 斗l┼'ト、ll ', 　.`乂/|ﾉ廾ﾅﾉｲ.!｜｜ l !　　ヽ､　 ｀ー-､
.　 / 　 /　　　　　,!',! ｌ |　|ヾl !l ﾚ' ヽ ヽﾉ/'´r'イΞﾄlｨﾉ|ﾉ / !/ ｜　　　`i　　　/
　,' 　　!　　　　　,' ´ヽ|`ヽ!　ｘ=＝=､ 　　　　ヽ)〈ﾍ'lｙ''/'|/l ﾉ' 　 !　　　,' 　 ／
　ヽ　､_.ヽ　　　/ 　 .｜ ,l l　.:.:::::::::::　　 　　　`ヾ='<´＼|｜　　　! 　 /　／
　　　　　＼ヽ /　 　 |　 !〈|　　 　 　 　 ′　 　　 ､ﾉ'　/l |　　　　レ' ／　　　　新皇の誕生よ！
　　　　　　　)ヽ　　　l　 l'ー､　　　 　 ､ ___,　　　　　 /,r|｜　　／.,ｨ'
　　　　　　／　〉　　|　 |　　|＼　 　 　 　 　 　 　 ／|　 ! |　 /　/　',　　　　　 平将門が新皇になったわ！
　　　 _／　 ／ 　　| 　l|　　 ! _r‐ヽ､　　　　 _, -'ヽ､_|. 　l｜〈　 ＼　',
._, -' ,, -'" / 　　　l　 l.|　　.Κ._　ヽ.__`ｰィ'"冫　__,∠ 　 l !　　`‐ ､_`ー─ ----
‐''´　　　 /　　 　 l　 !.|　　く　:::`:´::::::l___ 'ｙ-, -': : : _＞　|.l　　　　　　｀',￣￣￣
　　　　　,' ＿＿_.l　 .! !　　 l｀`,ー､ ::/ ／⌒ヽ ＜ｰ|　　　l.l　　　 　_＿__L
. ┌―'匸__　　　￣｀`ヽ､_,-'´　　:::Y 　,／⌒ヾ) ::: `‐-､__|└'　´￣　　　　` ｰ／
　 !　　　　　ヽ_ __　　　　　 `　　　｜　　 l´⌒｜:　　　　　　 　 　 `ｰ--､:_　 /
　 ｌ　　　　 　　 :l.　｀ー ｰ-　　　　`|　　　l_つ　! 　　　 :ヽ､ 　 　 　 　 ／　 / ／
　　! 　　　　　　 `ｰ--､　　　　／ , !　　 ,j　　 :l　 　 　 　 ノｰ' 　 ー '　　 / /
　　ヽ::::: 　　　　　　 　:::ﾝ--‐-､__､ j　　,ﾊ､ 　 :V｀'ー--<´::: 　　　　　　 / / ::::





　.　　　　　　　 　 /∨::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾚ:::::|
　　　　　　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　　　　　 |::::::::::::::::,---,:::::::::::,--､:::::::::::::::ﾚヽ
　　　　　　　　　 |::::::::::::/　 　 ',:::::::/ 　　ヽ::::::::::::::::l
　　　　　　　　　 |:::::::::::| 　　 　',:::/　　　　|::::::::::::::/　　　　　　　　　　　　 皆、喜べ！
　　　　　　　　　 ヽ::::::::|.　　　　∨　 　 　 |:::::::::::/
　　　　　　　　　　 ヽ::,-､. 〈ﾆ＼. 　 ／ﾆゝ.,-､:::/　　　　　　　　　　　　　　応神天皇のお告げによって
　｛ヾ´￣|￣/￣/￣｀ﾘ、ヽ　{__｡>_ｨ'｡_.7　/７/ ￣/￣/￣/´￣￣｀ア
　 ＼＼ |　 | 　 |　|　|.ヽ7 ヽ. 　 .r_　 　 /_ノヽ.　/　 / ,-､ 　.／／　　　　 平将門殿が新皇になられた！！
　 　 ＼＼. |　　|　|　| .＼＼.ヽヾﾆｿ ／／／＼.| 　,-､l　l ,'ﾍ／:|
　　　　 ＼＼.___|__|__|_／ ＼＼ﾆﾆﾆ／／ 　 /ﾍ|⌒l　ｌ|　|.!　〉.:::|
　　　　/　｀'-──‐'゛　　　 `ｰ-‐─´　　　 │　ヽ:;:;:;:;:;:;:;:;:;/ゝ:::＼
　　　 /.:.:.:.:.:.:.:./|　　　　　　　　| | 　　　　　　＼;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:/ヽ＼:::::〉
.　　 /.:.:.:.:.:.:.:./. |｀====.／ﾆ二二二ヽ=====´ /ヽ 　　　　　　 ./:::|
　　/.:.:.:.::.:.:.:/　 ヽ　 　 ||─────||　　 　/　 ＼＿＿＿／.:.:/
　./.:.:.:.:.:.:.::/.　　　＼　 ||―-------‐||　.　 /　　　　ヽ二二ﾆ／

.　　　 　 /::::::::::::レ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∨::::::',. .|::::', 　i',
　　,'i　 ./:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∨::::::',　l:',
.　,'::li　/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∨::|
　.|::::∨:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
.　|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／¨⌒ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|＿
.__|:::::::::::::::::::::::::::::::::／ 　　　　 ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／
.＼::::::::::::::::::::::::::::::/　　 　　　 　 ',:::::::::::::::／¨⌒｀ヽ:::::::::::::::::::::::::／＿
.＿＼:::::::::::::::::::::::::|　　　　　　　　',::::::::::::/　　 　 　 ＼:::::::::::::::::::::::::／
ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::|　|　　　　　　　',::::::::/　　　　　　　 !::::::::::::::::::／
　＼::::::::::::::::::::::::::::|　l 　 　 　 　 　 ',::::/ 　　　　　 ﾄ　/:::::::::::::／＿
　　 ＼:::::::::::!⌒＼ﾌ　r‐‐--、 　 　 ∨　　　 　 　 | ./ :::::::::::::::::::::／
　　　　＼:::::ゝr‐、ヽ./￣|.ヾ ＼　　　　　　　 ／￣ヽ／⌒!::::::::／
　　　 =;;―‐::ヾ　〉　ｌ,　 ヽ　 ＼＼.ヾ | /　／／￣ﾌ/=ｌ　,i::::／
　　　　 ｀＼:::::::＼,ｰﾑ　　 ＼`-'/ﾞ=-}l{-./r'ｰ' _／/┌ﾉ/／
　　　　　　　 ￣ﾞﾆﾆ- ∧ 　　￣　　 /ﾍ　｀￣´.　/＿／二ﾆ=-
　　　　　　　　 　＼::::::::∧ 　 　 　 〈_ 　 ィ 　 　 /:::::／
　　　　　　　　　　　￣￣|ヘ.　　 ヽﾆ二ソ　　／|￣　　　　　　　東国に、新しい天皇が生まれたぞ！！
　　　　　　　　　　　　 　/ ﾍ, ＼　　⌒　　／/ﾍ
　　　 　 　_＿＿＿_＿/＿＿_　｀￣￣￣´　l|　ﾍ
　 　 　 ／////////////.＼＼　 ＼　　　　　　 |===-､
　　 .／.////////////////.＼＼ 　＼ 　　　　 |' |::::::::ﾚ＿＿＿
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　////////////くﾆ二二二二ヽ＿＿　＼￣￣￣￣´　/. 　　 |　|.:::|
　l//////////.∧　r======＝ﾍ＿＿）　 ￣￣￣￣＼ヽ.　　　|　|::::|
　｝////////.∧ 　/　　　　 　 /　　　＼　　　　　　 　 .| |.　　　ヽ |::::|
../////////∧￣フ　 　 　 　 /　　　　　|⌒ヽ､　　　　 | | 　 　 　 |::::|
/////////∧ ／　,ｒ　　 | 　/　　　　ト. |　　　 ヽ　　　_| |___　　　 |::〈
////////∧ /　　/ 　　 |　 ト　　　　|.　i.　　　 |⌒ゝ/:::::::ヽ＼. 　 |::::|
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│　兵たちは心から喜んだ。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.│
│　自分たちは官軍なのだという自覚が、兵たちを喜ばせた。　　.....│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.│
│　兵たちは、手を振り足をあげて乱舞した。　　　　　　　　　　　　　.│
└───────────────────────────┘



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　 　 ┗/´》〉　 ┗┛　 ┗━━┻┛┗┛┗┻━（´∀｀_/　/　 ┗━┻┛┗━┻┛┗━━┻┛┗巛 ヽ┻┻┛
　　＊ |　〒　 ／⌒ヽ |　〒　　|||　,.へ´＿|_ヽ　 ,-ｒ､,r/」 　ｆ　　|||　 ∧ ∧,.へ,　　　 〒　!　／⌒ヽ　〒　!
　 　 　|　 |　 （　´∀｀）　 |　　　人l　ｧ'｀･ω･)〉/_ｭﾍ〈|7　　| ＊　 　(ﾟ∀ﾟ　`ｧ ノ　+ 　 | 　| （　个　 ）　|　 |
　＋ 　|　 {　　|　　　.| 　 {　　.（＿_）､　　　○〈＿｝ﾉ ：　 　|　　+　 O 　 　／:-一;:､　/　/.　|　　　 | ./　/＊
　　　　ヽ　ヽ　|　　　.|.ヽ　ヽ （＿＿_）　 ､　〈 　　く/ ヽ＿_,」 +　　 　）　　　ﾐ;;★:;:;:;ﾐ/　/ 　 |　　　 |/　/
　　　　　ヽ　 ヽ,, ´∀｀） ヽ　 ヽ ´∀｀）__ﾉ ヽ__）　/　　,ﾍ 　 |　__,, '´￣｀ヽ__ (･ω･´/　/　　（・∀・ /　/
　,.へ ■ヽ ヽ　　　　 ｰ､　ヽ　　　　 ｰ､　　　　　/　　/　|.　 | ★(（ﾊヾヽ,.べ, ミ三彡　ｆ　　,-　　　　　ｆ＋
　l　ｧ'＾▽＾) i　　　　 ,rｭ ',　i　　　　 rｭ ',　|||　 （ 　 〈　 .|　 .|　 ﾊ^ω^*`ｧノｭﾍ　　　　|　 / ｭﾍ　　　　|
　ヽ　　　 ○.|　　　　/{＿〉,.へ∧ ∧{＿〉　　<< ＼　ヽ .|　 .| 　 Ｏ☆ﾞ _ノ＿,｝ ）　　　|　〈＿｝ ）　　　|
　　|　 ､　〈　|　　　 〈　　　l　ｧ'；・∀・)　　　　　 　 ＼ノ |＿,,|　 　ノ´￣ゞ⌒'ｰｧ　　　　! |||　 /　　　　! |||
|||　l__ﾉ ヽ__）| 　 ,ﾍ.　ヽ　　ヽ　　　 ○ヽ　　＋　　　 |__ﾉ|　　）　　`7ﾞ(´〈｀ー''´　　　　 |　　 /　　,ﾍ　 |

　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　 ／　　　　　　　　＼
　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　 ／ 　 ‐-､　　 　 　,.-‐　　　＼
　　　　　／　　 　., ーヽ　　　,'. ｰ-、 　 　＼
　　 　／ 　　 　（ （℃) l 　 　l i℃） ）　　　　＼
　　　 | 　 　 　 　 ｀ｰ ノ　　　 ヽ.ｰ '　 　　　　　|
　　　 |　　　　　"⌒（_＿__人_＿__）⌒ﾞ 　 　 　 |　　　（新皇────
.　　　 ＼　　 　 　 　　 ´￣￣｀　　　　　 　　／
　　　　　 ＼　　　　 　 　　　　　　　　　　 ／　　　　　この俺がかお？）
　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　 〈





　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＿＿＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　 　 ／　　 　 　 　 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　 ／　　　　　 　 　 　 　 ＼
　　　　　　　　　　 　 ／　　――　　　　 ――　　＼
　　　　　　　　　　 ／　　　,.-‐-､　　　　 ,.-‐-､　 　 .＼
　　　　　　　 　 ／　　　　　 (・) 　 　 　 　 (・)　　　　　 ＼
　 　 　 　 　 　 | 　 　 　 　`ｰ一　　　　　ー一′　　　　　|
　 　 　 　 　 　 |.　　　　　　 /　　 　 i　　 　 ヽ　　　　　　 |　　（京の都の天皇に代わる、新たな王────）
　　　　　　　 　 ＼.　　　　　ヽ.＿＿人＿＿ ノ　　　 　 .／
　　　　　　　　　　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／

　　　　　　　　　　 　 　 　 .　 ´￣￣ ｀ ´￣￣｀ ヽ
　　　　　　　　　　r:tz　．´　　　　　　　　　　　　　 ＼
　　　　　　　 ,　―ゞｲ7彡　　　　　 　　　　　　　　 ､　ﾏfヲz＿_
.　　　　　　 ←―イ:/! 　/　　/　　/　　　',　　　　　ヽ Y-イ―→
　　　　　　　／ 7才ﾒ|　,′ 〃　ｌ .{　　 　 l| 　 !　 }　 ∨::!＼￣
　　　　　 ／／ ′ﾚ7　 ! 　 l|　`ﾄ､! 　＿_ ﾊ　 |　 |　　|∨＼|ヽ＼
　　　　／／　　　 八　 ' 　斗云ミ|ヽ{{⌒j}厶云ミﾊ 　,}　 |　　 ヽ ヽ　　　　　　　 ────新皇様、
　　 ／／　 　 　 .′ N　ヽり从ﾘ从ﾄ ＼ﾑ=r≠_=-ｲ / 　 |　　 　 ＼＼
.　 / /　　　　　 /　　/ ヽ {　x≠ミ `ヽノヾ:(ヾ<Yｲ/lｲ 　 ∧ 　 　 　 ＼＼　　　　これでいよいよ東国に
　/ /　　　　　 /　　/　　/∧　　　　　i　　＼7})ｿﾑ !　　　 ヽ　　　　　 ＼ヽ
./ /　　　　 　 ′　,′ィ‐Zxﾊ　　　　＿_　　 ￣ /_八r-､､　　＼　　　 　 }X}　　　皇孫の国ができたわね。
{X{　　　　　 /　　∧ﾍ {　トｲ_＞‐．､｀　´　　　ノｰｲ r 17ﾑ　　　ヽ 　 　 /〃
＼ヽ　　　　.′　.′>_｀’ `　　　　　 Y⌒Y ￣　　 `｀　ﾚイ＿　 　 ＼　/:/
　 ＼＼　 /　　.:ｉ /_: :`ー――ｭ　 　jヾ::ｲ　　 ┬―一'’: : : : :＞ｧ　 ∨/
　　　＼ V　　. .:K : ヽ､: : :／ﾑK~~7{f泌ﾊ＿_　ﾄミx― : : : : /: : | 　 /∧
　 　 　 И} 　 . :|,ﾊ: : : ￣{ﾄﾐﾆ≧彡:ﾑ　 {:⌒7⌒7lｲ7-―～': : :/ 　 { |　!
　　 　 / ７　　. :|: :|＼＿:_}|l|ｌ|: : : : : :}～ﾍ: : : : : |li:|ﾘ : : : : : : ;ｲ　　 ヽ＼
　　 ／／　　. : :|: :|才＞ｲﾊ|ﾘ: : : : :/ : : : } : : : : ∨}: :‐x‐z＜: !　　 　 ＼ヽ
　／／|　　　. : :l : |７＾∧|7{7: : : : 〈 : : : 〈: : : : : : V : Y∨ヽ→|:. 　　 　 | ヽ＼
,´／　 |　　　. : :l : Kイ|ノﾍ/: : : : : ｲ: : : : :}: : : : : : ヽ: :!:i:＼|¨’|: .　　 　 |　 ＼｀
./　 　 |　　　. : :l : | l:l |>､: : : : : : : }=彡､;ﾊ: : : : : : : : :} i: 　| 　|: .　　 　 |
'　 　 八 　 . : : :l : | l:l |: くヽ: : : : :人ﾆ=-‐入: : : : : ／ヾ: 　| 　|: .　　 　 |





　　　　　　　　　　　　　　　　　　, -‐　´￣｀　‐- .
　　　　　　　　　　　　　　　,. ‐´　　　　　　　　　　 ｀ヽ､　　　 .　人__／
　　　　　　　　　　　　　 ／: : : : : : : : : : : : : : : : :　　　 'ﾊ　　　　　 ⌒ヽ(
　　　　　　　　　　　　 /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :　　　　ﾊ　　　　　　　 )て
　　　　　　　　　　　 ./ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 　　　　 ﾊ　.　　　__ノ(｀
　　　　　　　　　　　/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 　　　　　ﾍ　　　 ｀Y^＼
　　　　　　　　　　 .ｉ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :　　　　　ﾍ
　　　　　　　　　　 |　: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :　　　　　.}　　　　皇孫の国？
　　　　　　　　　　　ｉ　 : : : : : : : : : : : : : : : ､. : : : : ＿　　　　/
　　　　　　　　　　 ,.-'´￣￣｀''' : : : : : : : : : : : ｀￣　　 ￣｀'ヽ'
　　　　　　　　 ／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :　　　　 ヽ,
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　　　　　　 　 　 　 {　:.:.:::::::::::::::::::::::.:.:　　}　　　違う、ここは皇孫の国ではない。
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　　　　 　 　 /　 | /　　　| , |　｀ヽ、　|　　　　ｌ　 ｌ　 |　| 　 |　| ｌ| l　|　　　＼＼　　　　　)て
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　　　　 　 /　 /｜|l　| |Ｌｌ｣_|_　　|ｌ|　| ＼　　 ﾊ ∧ /　l　 /　,　j |l/|　　　　　 ｌ　|　 ｀Y^＼
‐-　､　　/　 /　 | ﾄ､ | ｌ |ヽ ト｀丶」 ｜l　 ＼/ 厶斗‐メ､/!l / / /　{　　　　　｜ |
￣ヽ冫, ′, ′　ヽ!　Ｎト|r=冖うﾐ::::::::::ﾍ　 ﾘr￢〒ryfz-{ |/ﾚﾍ j　　＼　　　　ｌ　|
　／／ 　, 　　　/　　ﾚ∧ ヽ ｛！｝ヾ:::::::::∨ Ｖﾍ｛(f卮}_） 〉ト､　　　ヽ　 ヽ、　/ /
´／　 ／　　　 ,′　八rﾍ.　 ゞニ-::::::::::::::::::::::∨ ゞﾐYｼ／ハ !｀丶、　＼　 ∨ /　　　　え？
　　／　　　　 /　　/＞ ､_〉　　　　　　　　　 　 ｀ｰ…く　/_／ヽ、　＼　 ＼　｀ヽ、
　'′　　　　 /　　/　,　　 ∧　　　　　　　ｌ　　 u　､＿ﾉ/´ヽ　　 ｀、　 ｀､　 丶 　 l
　　＿＿_　/　　/　,′　 / rへ、　　　rｰ-―ｭ　　　／ 〉　ｌ|　　　l　　　丶　　}　 |
￣: : : : : :.:￣｀丶､/　　 / /しﾍこ＞ ､ ｀￣￣　r～'⌒r勹 ｌ|　 　 l|　　 　 　 / 　 |

　　　　　　　　　　　　　　　　　　, -‐　´￣｀　‐- .
　　　　　　　　　　　　　　　,. ‐´　　　　　　　　　　 ｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　 ／: : : : : : : : : : : : : : : : :　　　 'ﾊ
　　　　　　　　　　　　 /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :　　　　ﾊ
　　　　　　　　　　　 ./ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 　　　　 ﾊ　　　　　 常世の国だお。
　　　　　　　　　　　/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 　　　　　ﾍ
　　　　　　　　　　 .ｉ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :　　　　　ﾍ　　　　 俺が新皇として統べるのは常世の国で、
　　　　　　　　　　 |　: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :　　　　　.}
　　　　　　　　　　　ｉ　 : : : : : : : : : : : : : : : ､. : : : : ＿　　　　/　　　　皇孫の国ではない。
　　　　　　　　　　 ,.-'´￣￣｀''' : : : : : : : : : : : ｀￣　　 ￣｀'ヽ'
　　　　　　　　 ／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :　　　　 ヽ,
　　　　　　　 /: : : : : , : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 　　　　 ﾊ
　　　　　　　,ｉ: : : : : |: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 、: : : :　　　　ﾊ
　　　　　／´: : : : : : }: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ: : : 　　　　 ﾊ
　　　　/: : : : : : : : ｉ': : : : : : : 〃: : : : : : : : : : : :　　 ヽ､: : : 　　　　 ｉ､
　　　/': : : : : : : 　 ｉ: : : : : : : '": : : : : : : : : : : : :　　　ﾍ: : : : 　　　　ﾊ
　　 /　: : : : : :　　ｉ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 　　　　ﾍ : : : : 　　　　ﾊ
　ノ'　: : : : : :　 ／ｉ　: : : : : : : : : : : : : : : : : : 　　　　　 ﾍ: : : : : :　　　 ﾊ





　　　 　∠ィ-,‐'´l／/ ./ ｜　.| 　 l　　　　　 |　　ｌ　　!　　　 !､::_ヽ_､￣｀`
　 　 　 ／.／　　　/　l　　!l|　l!　 l,ｲ 　∩ | ,l ,l　!l |　 l　　 　!l　ヽ`ｰ ､_
.　　 ／　/　　　　 | l | ! -l┼'ト　ll ', 　.`乂/|ﾉ廾ﾅﾉｲ.!｜｜ l !　　ヽ､　 ｀ー-､
.　 / 　 /　　　　　,!',! ｌ |　|ヾl‐!lﾆ､ヽ ヽﾉ/'´r'イΞﾄlｨﾉ|ﾉ / !/ ｜　　　`i　　　/
　,' 　　!　　　　　,' ´ヽ|`ヽ!　` いｿ` ::::::::::::: ヽ)〈ﾍ'lｙ''/'|/l ﾉ' 　　!　　　,' 　.／
　ヽ　､_.ヽ　　　/ 　 .｜ ,l l　　￣　::::::::::::::::::::`ヾ='<´＼|｜　　　 ! 　 /　／
　　　　　＼ヽ /　 　 |　 !〈|　　 　 　 　 ′　 　　 ､ﾉ'　/l |　　　　レ' ／
　　　　　　　)ヽ　　　l　 l'ー､　　　　　─- 　　　u　 /,r|｜　　／.,ｨ'　　　　将門ッ……！
　　　　　　／　〉　　|　 |　　|＼　 　 　 　 　 　 　 ／|　 ! |　 /　/　',
　　　 _／　 ／ 　　| 　l|　　 ! _r‐ヽ､　　　　 _, -'ヽ､_|. 　l｜〈　 ＼　',
._, -' ,, -'" / 　　　l　 l.|　　.Κ._　ヽ.__`ｰィ'"冫　__,∠ 　 l !　　`‐ ､_`ー─ ----
‐''´　　　 /　　 　 l　 !.|　　く　:::`:´:::::::L　'ｙ-, -':　: _＞　|.l　　　　　　｀',￣￣￣
　　　　　,' ＿＿_.l　 .! !　　 l｀`,ー､ ::::::::ヽ_:::::: .＜ｰ|　　　l.l　　　 　_＿__L
. ┌―'匸__　　　￣｀`ヽ､_,-'´　　:::::::::._-､_!、:::::::::: `‐-､__|└'　´￣　　　　` ｰ／
　 !　　　　　ヽ_ __　　　　　 `　　　／`<ｙ`t!＼　　　 　　　　　　 　`ｰ--､:_　 /

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾍ
　　　　 　＼ 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾍ
　　　　　 　 ＼ 　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ×
　　　　　　,　- ＼　　　　　　　　　　　　　　　／´ ‘,
　　　　 〃　 γ　｀ ＜ 　　　　　　　　　　> ´', 　　| i
　　　　 {i 　　{ 　⑪　} ヽｪｰ ,.}　　 　 .}=ッ{⑪ }　　 i |
　　　　 ﾍ 　　!､.＿.ノ､ ﾉ　　 　 　 　 　 ﾄ !､_ソ__,／ .i
　　　　　　゛'''──ー /　　　　　 　 　 i　｀ヽ　　　　 i
　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　i 　　ヽ 　 　 ハ
　　 　　　　　　　　{ 　 　 　 　 　 　 　 }.　　　}　　 /
　　　　　　　　　　　!､　　　　　　　＿.入.__／ 　／
　　 　　　　　　　 ／　￣￣￣ ∨/////ｲ 　.／
　　　　　　　　　/　　 　 　 　 　 }////ッ　 /
　　　　　　　　　{ ヽ　　　　　 　 .}///／ ／　　　　　興世王、控えよっ！！
　　　　　　　　　＼ ヽ､_＿二ﾆ　ー´_. イ






　　　　　　　　,. -'"´　　　　　　｀¨ー ､
　　　　　　／　　　,,.-'"　　　　　　ヽ　 ヽ、
　　　 ,,.-'"_　 r‐'"　　　　　,,.-'"｀　　　　　ヽ、
　　/　　　 ヾ (　　　 _,,.-='==-､ヽ　　　　　　ヽ、
　　i へ＿__ ヽゝ=-'"／　　⑪ _,,>　　　　　　　ヽ
　 ./ / 　⑪＞ ＝'''"　￣￣￣　　　　　　　　　　ヽ
　/ .ヽ-‐´''"　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　i　　　　　　　　　　 この新皇将門に仕えるかぎり、
./　　　 i　　　人＿　　　ノ　　　　　　　　　　　　　　 ,r‐"':,
,'　　　　 ' ,_,,ノｴｴｴｪｪ了　　　　　　　　　　　　　　　 ヾ;,::::::＼　　　　　二度と皇孫の国などと申すことは許さん！
i　　　　　　 じｴ='='='" ',　　　　　　　　　　 ,r- ..,　　　 ヽ::::::::ゝ
',　　　　　　 (___,,..----'　　　　　　　 　　 (:::::::::::ヽ、　　　ゞ:::　ヾ　　　 分かったな？
　'ヽ、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼:::::::::::＼　　 'l:: -゛ｷ
　　　ヽ､_　　　　　　　　　　　　　　　i,""'::,　　"i,,:::. 　ｷ　 /::　　 |
'ｭ,ノ'",;l ｀ゞ　 ｀`ｰ- -‐'"´　　　　　　i:::::::ヽ　　'ヾ,"'" .ヽイ　　 ｿ ⌒〉
ｼﾆi;∠(ヽ、':.. 　　　　　　　　　;;;'";;_,,_'l:::::::::::i;,　　'l,,　　　l::::　　i　/
ﾐ/::i:i:l'::::::＼:::　　,,,__..　　;;,.::::i;::::::ヽ,,,_ 'ｷ:::-=.::＼　 l::.　　 "'i:::::　 ）
/:::::/,l:::::::::::;;'i-:..,,_,,r‐‐'"::::::::,;ii;:r⌒ヽ:::::::＼:::.... ＼r'-‐''"　..::::::::/
::::::l':;"';,,::::::::l'　　　l':::::::::::::;;;;ii//ヽ、:::ヽ、:::::＼　　 "' ::::...:::::::::::::l'
i:::::,l;;':::::"'i;;-l-..,,_,,..l;;;:::::r'":://:::::::ヽ,:::::::::,,_:::::::::>= ノ..::::::::::::::::::ﾉl;,
l:::,ll::::ヽ:::l:o;;:::::::::ﾉii;;;.......;;;;//:::::::::::::.'i.::::: ﾉ..""'"-; ...::::::::::::::::;;:/ヽl;,
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:::,;ll::ヽ:::l';;:::::::::/::::::::::::;;;;//::::::::::::::::::::::::::::::::::::"'';;":::::::::::::::::::ノ /;;;/;
::;;ll:::::ヽl,::;;;:::::/:::::;;:::::::://::::;;;:::::::::::::::::::::::::::::::::/〆"''"""￣ ／;;;//;

　　　　　　 ,.　＜,ｨ　/／､､＿＿　　　　　　　　 　 　 　 　 〃/ |＼
　　　,. ＜　　 ／/ //　　｀==ニ二´　　　　　　 ｀二ニ==彳/　仆､＼
　∠ ＿＿_／　/ /,′　　　　　 　 　 　 　 　 ｌ　　 　 　 　 |l /l　|　＼〉
／　　　　　　 厶∨　　　 |　　 　 l　 ｜ 　 　 |　l|　 、 | 　 |/ l| ∧　 ヽ＼
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　　　　 　 　 /　 | /　　　| , |　｀ヽ、　|　　　　ｌ　 ｌ　 |　| 　 |　| ｌ| l　|　　　＼＼
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　　　　 　 /　 /｜|l　| |l ｌ l |　_j.Lゝ‐|＼　　 ﾊ ∧ /　l　 /　,　j |l/|　　　　　 ｌ　|
‐-　､　　/　 /　 | ﾄ､ | ｌ斗七i !| 」{ ｜l　 ＼/ 厶斗‐メ､/!l / / /　{　　　　　｜ |
￣ヽ冫, ′, ′　ヽ!　Ｎト|ｨ=＝弐ゞ、　ﾍ　ﾘr￢〒ryfz-{ |/ﾚﾍ j　　＼　　 　 ｌ　|
　／／ 　, 　　　/　　ﾚ∧ ヽ {Ч;;'j}　 　 ∨ Ｖﾍ｛(f卮}_） 〉ト､　　　ヽ　 ヽ、　/ /
´／　 ／　　　 ,′　八rﾍ.　 ゞニ-　　　　　　∨ ゞﾐYｼ／ハ !｀丶、　＼　 ∨ /　　　は、はいっ！
　　／　　　　 /　　/＞ ､_〉　　　　　　　　　 　 ｀ｰ…く　/_／ヽ、　＼　 ＼　｀ヽ、
　'′　　　　 /　　/　,　　 ∧　　　　 　 　 '　　　　U＿ﾉ/´ヽ　　 ｀、　 ｀､　 丶 　 l
　　＿＿_　/　　/　,′　 / rへ　　　　rｰ-―ｭ　　　／ 〉　ｌ|　　　l　　　丶　　}　 |
￣: : : : : :.:￣｀丶､/　　 / /しﾍこ＞ ､ ｀￣￣　r～'⌒r勹 ｌ|　 　 l|　　 　 　 / 　 |
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　　　 .!　　　　 　`'ｰ ,,_　　　　　　　 　　　　　　　　　 _,,,＿__　　　　　　　!
　　　 |　　　　　-.、　　 ｀''ｰ ..,、　　　| |　　　...ｰｰ''"´　　 ._,-　　　　　　　!
　　　 l 　 　 　 　 ﾉ　　　　　 　　　 ゛　　　　'i　　　　　 　 }　　　　　　　　 i!　　　　分かればよい……
　,..-'".ｌ　　　　　　ヽ,、　　　_./ 　　　　　　　　ヽ_　　　.／　　　　　　　　 ,l～　..,,
´　　　 ヽ　　　　　　 .｀ﾞﾞﾞﾞﾞ./ 　　　　　　　　　　 ヽﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞ　　　　　　　　　 /　　　　 ﾞﾞ'-､、
　　　　　.＼　　　　　　　│　　　　　 　 　 　 　 　 l　 　 　 　 　 　 　 ／
　　　　　　 .｀'-､,　　　　　ゝ..＿__＿,..-ｰ .＿＿__イ

　　　　　　　　＿＿＿＿＿
　　 　 　 ／´　　 　 　 　 　 ｀＼
　　　ゝ/　　_＿＿＿＿＿＿＿_ヽ
　　　/　 　 | 　　　ヘ､　 　 ノ⌒　|
　　　|　　　|　 ／　￣｀ヽ / ￣｀ヽｌ
　　　l　 　 |　 ｌ　　　　 ｌｊ |　lｊ　 　 l
　　　ヽ　　|＿|　 　 　 　 |　　　　 |
　　　/⌒`　　ヽ　　 　 　 ｌ　　 　 ﾉ､
　　　|　)　u 　 ｀ ー─ ´　っー ´　ｌ
　　　ヽ__　　　／⌒＼＿＿＿_つ ﾉ
　　 　 　 ＼ （ _＿＿＿＿_ ノ　／　　　　　 （将門様は、本当に応神天皇が乗り移ったのか？────）
　　　　　　　>ー───､─　´
　 　 　 　 /　＼　／ ＼/ ＼
　　　　　 ｌ　　 l　　　　　 |／＼
　　　 　 ├─┤　　　 　 |､





　　　 〈.//////＞::'´.: : ; : : : : : ／!:.:|:.ﾄ､:.:.i: : : ヽ
　　　　.Ｖ_＞::'´ : : : : : /.:.:.:.:.:.／ﾚ从:!:.|　Ⅵ::i: : ハ
　　　　　「: : : : : : : : : :i.:..x-ヤＴＹ　　l:.!￣｀!::|: :.∧i
　　　　　|: : : : : : : : : : !:.:.;z=ﾃﾃ〒　.:ﾘ行ﾃﾐ小/　 !
　　　　　.!: i.: : :!: : : : : !: :i 弋辷ｿ　　　辷ﾘ.!::|'
　　　　　 Ⅵﾊ: :',: :',: : :V∧　　　　 　 ;　　 .|::|
　　　　　　∨ﾊ: :',: :',: : :｀iヾ､u　　 　 _　　ﾉ:.:|
　　　　　　 .∨ﾊ､:＼‘，: :',　　　　　´　 .:: : |::|　　　（兄上……！）
　　　　　　 　ヾ!ハ: :｀ﾊ: : :iゝ､　_＿_／ ∨ : :!
　　　　　　　　　　 ＼|　∨|　　　|　　　　 ∨::!
　　　　　　　　　　　_i´￣ヾ!＿　ﾑ､　 　 　 ヾ|
　　　　　　　 ,:r＜_　　　　　　 x仝x｀ヽ､_
　　　　　　／://∧'i　　　　／ムﾄ､ヾiヽ　「ﾍ
　　　　　./://///∧'i　 　 乂／!| ﾊ ∨!　V∧
　 　 　 ./////////〉'i. 　 　 　 i.| {,ﾊ ﾏ　　V∧

　　　┌──────────────────────────────── ──　─
　　　└────────────────────────── ──　─
　　　┌──────────────────── ──　─
　　　└──────────── ──　─
　　　┌──────── ──　─
　　　└── ──　─



　　　　　　　／.:.:.:.:.:.､.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.＼
　 　 　 　 , '.:..:.:./:.:.:..:|.:.:.:.:.:.:..:..:..:..:.:.､:..:.:.:.:.:.:ヽ
　　　 　 /:..:..:..:/:.:.:..:..:|:.:.:.:､.:.:.:...:..:...:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:i
　　　　〃!.:..:.:/:.:.:.:.:.|:.:l!:.:.:.:ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.:.:.|
　　　　|| |:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.|:.ハ､:.､:､＼.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.|
　　　　|| |.:.:.:.|:.:.:.:.:/l7─‐ヾゝヽ＼.:.:.|.:.:.:.:.:.:.:.:.}|
　　　　ヽﾍ:.{､:!.:|,ｲ ﾉ　ｧd尓７!:.:｀`.:.:.| }.:.:.:.:.:.:.:l
　　　　　　ヽゞＮﾊ〉.　　ゞ-’ |/:.:.:.:.:.:l:'.:.:.:.ﾉ/`′
　　　　　　　　　 ﾊ'､　　　　/'|:.:.:.:.:.:/:.:.:!/'′
　　　　 　 　 　 ﾉl:.:＼っ　　　||:.:.:.l/ ｀W　　　　兄上、僕は反対だ。
　　　　　　　　　 |.:.:/ﾘヽ_ ... -||:.:/|! ,..ゝ-､
　　　　　　　　　 ∨/ __ _ _,.ノ V ''´ 　　 ,_＼__
　　　　　　　　　　　ｎ}ｲ''"／〔!＼　　r‐┘_ﾃvぅﾌ‐ｧ
　　　　　　　　　　/ ）{.　/　/|ヽ　ヽｒﾍ/J´　　　ハ〉





　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　 〈<三三三三三三三>〉
　　　　　　　 　 ||　　　＿＿＿　　　.||
　　　　　　　 　 ||　 ／ 　 　 　 ＼　 ||
　　　　　　　 　 ||／　 　　　　　　.＼||
　　　　　　　　／ 　　 _ノ　　 ―　　 ＼
　　　　　　　　|　　　（ー）　 （ー）　　　|
　　　　　　　　＼　　　（__人__） 　 　　ｲ　　　何がだお？
　　　　　　　 ／´￣　　 　　　 　　.ｨヽ|
　　　　　　 〈 　￣ 　‐- 、　 　　　　　i
　　　　　　 .:｀ ｰi‐ -、_ 　 ヽ 　 　　|　l
　 　 　 　 　 　 || 　 ヽ.て　 〉　　　..|　l
　　　　　　＿_/´ 　ヽ　　　　　/⌒::|　＼_
　 　 　 　 ||三l　　　 |ノ-‐-‐-|　　 |｀ー´||
　　　　　　￣|.ヽ　　_,l- ､￣￣|　　.|''|''''|"
　　　　　　　 |　|ヽl´　　 |　　　〉　 〈..|　|
　　　　　　　 |　|　 `-‐´　　...ヽ_＿ｿ |　|
　　　　　　　 ￣　　　　　　　　　　　 .￣

　　　　　　　　　　　|:::::::::::/:::::::!:::/::::./:::.! .',:::::!::i＼:::::::::ヽ:::::.|:::::.!:|
　　　　　　　　　　　|:::::::::::|:::::::｣ム-┼ 七¨∨::::i　 ヽ:::::::!:::::.|::::::|:|
　　　　　　　　　　　|:::::::::::|::::::::|:::ｒ≠ﾃｻﾄ 　∨:::i　　ヽ::::|::::::|:::::.|:|
　　　　　　　　　　　|:::::::ｒ |::::::::ﾚ' .ｒ'ｆ :::::}　 　 V::l　ｒ≠ﾄ､|::::.ｉ|:::::.!|
　　　　　　　　　　　|::::::.| .|::::::::| 　ゝつﾘ 　 　 ヽ:!　んｉﾄ､|:::::ﾘ:::::!′　　 兄上が新皇になることだよ！
　　　　　　　　　　　|:::::.ﾊ |::::::::| 　　　　　　　　　　 ﾄ-ﾘ　|／::::/
　　　　　　　　　　　|:!:::::.ヽ!.::::::| 　u　 　 　　 　/　　｀¨　/::::::/　　　　　あの巫女のお告げを受けちゃいけない。
　　　　　　　　　　　|ﾊ:::.|::::|:::::::|＼　　　　ｒ‐.ｭ　　　　. ｲ:::.:/
　　　　　　　　　　　　iハ!ﾊ|!:::::|　 `　､　　　　　 ,.　く::::::::/　　　　　　　すぐに新皇の位記を返上するんだ！
　　　　　　　　　　　　　 　 从:::!　　　　`_ - ｒ＜ヽ:ﾚ'l:::.:/
　　　　　　　　　　　　　 　r ∧.|　ー . ー-､│∧! .| l::/
　　　　　　　 　 　 　 　 ／　　　　 　 ｀丶､|∠＼　 .j/
　　　　　　　 　 r─＜´　　 　 　　　　／,.ｲ {_}｀ヽ｀ﾒ_
　　　　　 r┬イ^ヽ、　〉　　　 　 　 ／／/ /}{|＼ ＼　 ｀＼





　　　　　　　　　　　 `y'´.:.::::::::;ﾊ::::::::::::::::､＼::::::::::::.:＼
　　　　　　 　 　 　 ／.:.:::;:::::::/.:ﾄﾄ､:::::::::､::ヽ::ヽ:::i::::|:|:::|
　　　　　　　　　　/.:::::;::l:l.::::/:ハ::! ＼::‐ﾄ‐ﾄ-::|Vi::::|:|:::|
　　　　　　　　　 ,':/ :::l::l:l:.:/;/-‐';|　　｀,.ｨr==ァﾘ':::;::;:::l
　　　　　　 　 　 |,'　|::|::|:|/:/rﾃﾃﾐ　　　_7込ｼ /.:://:::l　　　　今の兄上はおかしいよ！　どうか心を鎮めて！
　　　　　　　　　 |　 |::|::|:|::::,弋zソ　 . 　　 ﾞﾞ´　7'´￣￣`ヽ
　　　　　　　　 　 　 ヽﾄﾄ|.:::ﾊ　　　　'_ _ 　 　 /:', 　 　　　ﾉ
　　　 　 　 　 　 　 　 ｀`|.:;'l::::ヽ､　　 　 　 ..ｲ::::ﾉ　,...--..､ヽ __ノ⌒ヽ
　　　 　 　 　 　 　 　 　 l/ |.:.:::/l:::＞ｰ ＜__/´ ／.:::::::::::.:.＼　　　 ﾉ
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 |.::/.::レ'´￣`7l/　/.::::.:.::::::::::::i::::.:.＼　〈_
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 |/　（__ 　 ,..ｨ介ﾄ､!.::::.:.:.:.::::::::::l:::::::.:.:.＼　 ｀ヽ
　　　　　　　　　　　　 　 　　 　 l::.:)　7/l l」　!.::: .:.:.:.::::::::::l::::::i:::::::.:.ヽ　ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 （ 　 　 |:l l:|_/.::　.:.:.:.:.::::::::l::::::l:::::::::.:. V

　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　 〈<三三三三三三三>〉
　　　　　　　 　 ||　　　＿＿＿　　　.||
　　　　　　　 　 ||　 ／ 　 　 　 ＼　 ||
　　　　　　　 　 ||／　 　　　　　　.＼||
　　　　　　　　／ 　　 _ノ　　 ―　　 ＼
　　　　　　　　|　　　（⑪）　 （⑪）　　　|　　 俺は別に興奮していないお。
　　　　　　　　＼　　　（__人__） 　 　　ｲ
　　　　　　　 ／´￣　　 　　　 　　.ｨヽ|　　　心は静かだお。
　　　　　　 〈 　￣ 　‐- 、　 　　　　　i
　　　　　　 .:｀ ｰi‐ -、_ 　 ヽ 　 　　|　l
　 　 　 　 　 　 || 　 ヽ.て　 〉　　　..|　l
　　　　　　＿_/´ 　ヽ　　　　　/⌒::|　＼_
　 　 　 　 ||三l　　　 |ノ-‐-‐-|　　 |｀ー´||
　　　　　　￣|.ヽ　　_,l- ､￣￣|　　.|''|''''|"
　　　　　　　 |　|ヽl´　　 |　　　〉　 〈..|　|
　　　　　　　 |　|　 `-‐´　　...ヽ_＿ｿ |　|
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　 /;/|::::;;;|::: ﾍ::;;;;;|＼::::::＼::::::::::|;|::::::::;;|:::::::::::;:::;;|;;;;;;;;;:::::::::;;;:::::::;;;;:l
　.|:;| |::::;;;|l:::::;ﾍ:;;;;|.　＼::::＼;r::::l;|::::::;;;|::::::::::;;::;;;;|;;;;;;;;;;;::::::;;;;:::::;;;;;l
　|:;|　|:::;;;|.|::i::;;;ﾍ;;ﾍ　　 ,×､＼;;|::::;;;;/:::::::::;;;::;;;;;|;;;;;;;;;;;;;::::;;;;;:;;;;;;;l
　|;;|　.|:::;;|. l::ﾄ;:;;;ﾍ;;ﾍ／　.,rl' ｀''|:::;;;/:::::::::;;;;;;:;;;i;;ﾄ:;;;;;;;;;;;;;:;;;;;;;;;;;;;l
　|;;|　 .l:::;;| ﾍ:､ﾄ;;;ﾍ＼,ｨく.　|　 /:;;;/:::::::::;;;;;;;;;;;;;|;;| };;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
　.|;|　　ﾍ:;;l　ﾍ.l::lヽﾍ ヽヾﾚ　/;;;ｨ::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;|;;ﾚ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l　　　 いや、違う。
　 ﾍ､　　ﾍ;;l　 .ﾘ　|l＼.　　 ./／/;:::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;|l;;|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾄ:;|
　　　　　　 ＼''　 ﾉ　　ﾞ　　´　 l:|::::::;;;;;;;;;;;;;;/;;|'|;;|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|. ﾞ　　　　いつもの兄上だったら、絶対に新皇の位記など受けない。
　　　　　　　　　 ﾞiヽ､　　_　　 .l:|:::::;;;;;;;;;;;;;/;;;;l .|;i;|ヾ;;;;;ﾞi､;;;;;|
　　　　　　　　　 .|::;ｨ::ﾞ::´　　　|l|:::;;;;;;;;;;;;;/.l;;/　l| l|　ヾ､|.＼|　　　　　いいかい────
　　　　　　　　　//　|;l;;;::ﾞヽ　　 |;:;;;;;;;;;;/　l;/　　　ﾞ　　.|､,,_
　　　　　　　　 /'　　.l|ﾍ::::;;;ヽ‐'i'|;;;;;;;;/|　/'　　　_;,:. -‐': : :ヽ
　　　　　　　　　　　 .'　ﾍ::::;;;;;;;;| |::::/,rl　 ,, -:'''´: : : : : : : : : ﾍ.
　　　　　　　　　　　　　　ﾍ::::_;;l-'V/_;,〉'´: : : : : : : : : : : : : : : : ﾞヽ､
　　　　　　　　　　　　　 .,r,r´,r''ﾞ´　ﾞ､' : : : : : : : : : : : : : : :＿＿＿ ヽ､
　　　　　　　　　　　　 /　 ﾞ):{　　　(´.|　 : : : : : :　_,, -'''´　:r'''ヽ　　｀-ヽ

　 /　　　.|　　　　　 ! .ｌ　! .ヽ　　 ｌ＼　　　　　　　　　　，
　 ! /　　│　 .|　　 !　.ヽ.ｌ,　 ＼ . ｌ､ ＼　　　　　　　　　!
　.! ｌ|　　　ｌ　 / .，./ 　 . ｌ..ｌ.　　 ＼ﾐ/;;､.,ﾞ;;xi..ii,i--――-l..,、
　| l│　　 .ｌ .l'"/了ﾞﾞ''''''''''.ｌヽ　　　　　.｀'!!r..,,._,,,｀-ﾆﾆ二l、 ｀
　.ｌ.! .!　.,　 .}ﾞ.iiｼ'┌'''Ｚ,ﾞ,ﾞ'''x/.ｌ、　　　　　　!" .|コy　,,, |.,l′
　 │ ｌ　ｌ ,iシl,.ｌ.　ヽ .ｌ'Yくッ.!　.＼　 　 　 　 　 ! ﾞ‐''ﾞ'ジﾞ/ ｒ　　 　 .，　　　そもそも帝王の業というのは、
　　ゝ ﾞlir彳　..ｌ,.ｌ　　 .ﾞ―ｰ"　　　｀''　　　　　　 ￣´　 /./ 　　　 　!
　　　　 ヽ.!i、　ﾞ l､　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /. /　　　 ,lﾞ /　　　　力ずくで奪うものじゃない。
　　　　　 ﾞ'.乂、 .＼　　　　　 　 ゝ　　　 　 　 　　 ,〃 !　/ 　　/l/
　　　　　　.| lｌ ＼ 　.＼　　 　　　 ＿　　　　　　 ´ 　/./　　 / 〃　　　　　すべて天から与えられるものなんだ。
　　　　　　 ! |l ｀'‐　 ﾞｌ‐ヘ､　　　　　　 　　 　　 　 ,!/　 　.i| l'!ｌﾞ
　　　　　　 .! l.ｌ　　　.l.!ﾞ7-、　 　　　　　　 　_／´l|〕　 .,l"l/ l!
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　　　　　　　ﾚ　.ｌ　　l .|/　　　　　 ｀ﾞ'''Y'"゛　　　　._,.. |　ｌ＼
　　　　　　　　　 .ｌ　│　　　　　　 　　│　　 _..-'"　　| ｌ 　 .＼
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　　　　　 　':::/::::::::ﾉ:::人:::＼:＼ ヾー--ト ,._ヾ:: l:::::::::::::::::::::::::::::∨三三三三
　　　　　 　|::l!:::::::/::::|,.-‐'､:l ヽ-ゝ ゝｫ＝ﾐ≡ｧ::ﾉ::::::::::::::::::::::::::::::::∨..三三
　　　　　　 |::ﾊ::::/:ｲ::|,ｨ= ､＼ 　 　　r::::ﾊﾘ ｲ:::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾞ 三 ／
　　　　　 　ゞ! V/::::ﾊ! ﾊﾘ! 　 　　　　ゝ-r'っj/!ｲ::::::::::::::::::::::::::::::::::::|,,／
　　　　　　　 /へ:::::l:|rぅ-'　　　　　　　　 ｀.j　/|:::::::::::::::::::::::::::::::::::: l　　　いま兄上が新皇の位記を受けるようなことがあれば、
　　　　　　／ 　l:::ヽ:::ヾ　ヽ　　　 　 　 　 　 /　':::::::::::::::,:::::::::::::::::: ﾉ
　　　　　　　　　ヽ:::::ﾄｰ`　　r ､　 　 　 　 , 　 /:::::::::::::::/:::::::::::::::::,　　　　必ず後世に人々の誹りを招くことになる────
　　　　　　　　　　）:::ﾍ　　　 ー'　　　　 u´　/:/::::::/:::/:::::::::::::::／
　　　　　　　　　 /::!:::::ﾊ.　 　 　 　 　 　 　 /:/::::::ﾊ:::::::::::::::::, ´　　　　　　兄上、どうか思いとどまって！
　　　　 　 　　　/::ｨ::::::::::ヽ.. 　　 　　 　　 /:/:::::/ ﾉ:/!::l::ﾊ::/
　　　　　 　　 ,ﾉ／|::::::::::::!::!へ　_ ＿ 　　 ﾚ''!::/ ,／|ﾘﾊﾘ　'
　　　　 　　 　　 　|:::::ﾊ:::::::ﾊ　｀;´ 　|　 　 　|/　 __│
.　 　 　 　 　 　 　 l::::::ヽヾ`' 　 u 　 |　　_.. ｨ ´　　　 ヽ ＿　　　 _
　　　　　　　　 　　 ヽ::_ゝ　 　 　　r'ﾚ ´ 　　　　　　　　　　_｀＞'_ﾊr_ｧ
　　　　　　　　　　　　　 　　　　　rァ======ォ　　　　　／ァ_ノ:.:.:.:.:.ヽ

　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　 〈<三三三三三三三>〉
　　　　　　　 　 ||　　　＿＿＿　　　.||
　　　　　　　 　 ||　 ／ 　 　 　 ＼　 ||
　　　　　　　 　 ||／　 　　　　　　.＼||
　　　　　　　　／ 　　 _ノ　　 ―　　 ＼　　　　 ……俺は新皇の位記を返上しない。
　　　　　　　　|　　　（ー）　 （ー）　u 　|
　　　　　　　　＼　　　（__人__） 　 　　ｲ　　　　その理由を話すお。
　　　　　　　 ／´￣　　 　　　 　　.ｨヽ|
　　　　　　 〈 　￣ 　‐- 、　 　　　　　i
　　　　　　 .:｀ ｰi‐ -、_ 　 ヽ 　 　　|　l
　 　 　 　 　 　 || 　 ヽ.て　 〉　　　..|　l
　　　　　　＿_/´ 　ヽ　　　　　/⌒::|　＼_
　 　 　 　 ||三l　　　 |ノ-‐-‐-|　　 |｀ー´||
　　　　　　￣|.ヽ　　_,l- ､￣￣|　　.|''|''''|"
　　　　　　　 |　|ヽl´　　 |　　　〉　 〈..|　|
　　　　　　　 |　|　 `-‐´　　...ヽ_＿ｿ |　|
　　　　　　　 ￣　　　　　　　　　　　 .￣

　　　　　　　　 ／　￣￣￣￣￣ ＼
　　　　　 　 ／　 　 　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　　 ／　 ―― 、　　　, 、――　＼
　　　　／　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ＼
　　 ／. 　　　（　⑪ ）　ﾉヽ　　（ ⑪　） 　 　＼　　　 いまの世は乱世だお。
　　|　　　　 　 ´"''"　　　, 　 　 "''"´　　 　 　 l
　 ..|.　　 　 　　　.（　　　 j　　　 ）　　　　　 　 .|　　　乱世ではすぐれた武威を張る者を
　　|.　　　　　　　 ｀ｰ-‐'´｀ｰ-‐'′　　 　 　 　 l
.　　＼.　　　　　 　 　 ｀ ⌒ ´　　 　 　 　 　 ／　　　王とするのが慣わしだ。
　　　　＼　　　 　　　　　　　　　　　　 　 ／
　　　　／ヽ　　　　　　　　　　　　　　　イ＼
　　 ／　　　　　　　｀`ｰ- -‐'"´　　　　　 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　＼




　　　　　　　　,. -'"´　　　　　　｀¨ー ､
　　　　　　／　　　,,.-'"　　　　　　ヽ　 ヽ、
　　　 ,,.-'"_　 r‐'"　　　　　,,.-'"｀　　　　　ヽ、
　　/　　　 ヾ (　　　 _,,.-='==-､ヽ　　　　　　ヽ、
　　i へ＿__ ヽゝ=-'"／　　⑪ _,,>　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　いやしくも俺は武名を坂東にあげ、
　 ./ / 　⑪＞ ＝'''"　￣￣￣　　　　　　　　　　ヽ
　/ .ヽ-‐´''"　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　i　　　　　　　　 合戦の評判を都にも田舎にもとどろかせている。
./　　　 i　　　人＿　　　ノ　　　　　　　　　　　　　　 ,r‐"':,
,'　　　　 ' ,_,,ノｴｴｴｪｪ了　　　　　　　　　　　　　　　 ヾ;,::::::＼　　　だから俺は、王になる資格があるんだお。
i　　　　　　 じｴ='='='" ',　　　　　　　　　　 ,r- ..,　　　 ヽ::::::::ゝ
',　　　　　　 (___,,..----'　　　　　　　 　　 (:::::::::::ヽ、　　　ゞ:::　ヾ
　'ヽ、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼:::::::::::＼　　 'l:: -゛ｷ
　　　ヽ､_　　　　　　　　　　　　　　　i,""'::,　　"i,,:::. 　ｷ　 /::　　 |
'ｭ,ノ'",;l ｀ゞ　 ｀`ｰ- -‐'"´　　　　　　i:::::::ヽ　　'ヾ,"'" .ヽイ　　 ｿ ⌒〉
ｼﾆi;∠(ヽ、':.. 　　　　　　　　　;;;'";;_,,_'l:::::::::::i;,　　'l,,　　　l::::　　i　/
ﾐ/::i:i:l'::::::＼:::　　,,,__..　　;;,.::::i;::::::ヽ,,,_ 'ｷ:::-=.::＼　 l::.　　 "'i:::::　 ）
/:::::/,l:::::::::::;;'i-:..,,_,,r‐‐'"::::::::,;ii;:r⌒ヽ:::::::＼:::.... ＼r'-‐''"　..::::::::/
::::::l':;"';,,::::::::l'　　　l':::::::::::::;;;;ii//ヽ、:::ヽ、:::::＼　　 "' ::::...:::::::::::::l'
i:::::,l;;':::::"'i;;-l-..,,_,,..l;;;:::::r'":://:::::::ヽ,:::::::::,,_:::::::::>= ノ..::::::::::::::::::ﾉl;,
l:::,ll::::ヽ:::l:o;;:::::::::ﾉii;;;.......;;;;//:::::::::::::.'i.::::: ﾉ..""'"-; ...::::::::::::::::;;:/ヽl;,
:::::ll::::::::::l'::ヾ:::::::/:'"::'"::::;//,;.::::::::::::::"''‐- t..,,　/::::::::::::::::::::::../ ﾉ i;;
:::,;ll::ヽ:::l';;:::::::::/::::::::::::;;;;//::::::::::::::::::::::::::::::::::::"'';;":::::::::::::::::::ノ /;;;/;
::;;ll:::::ヽl,::;;;:::::/:::::;;:::::::://::::;;;:::::::::::::::::::::::::::::::::/〆"''"""￣ ／;;;//;

　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　 〈<三三三三三三三>〉
　　　　　　　 　 ||　　　＿＿＿　　　.||
　　　　　　　 　 ||　 ／ 　 　 　 ＼　 ||
　　　　　　　 　 ||／　―　　 ―　.＼||
　　　　　　　　／ 　 （⑪）　 （⑪）　 ＼　　　それに、たとえわが国に前例がないとしても、すべて他国には例がある。
　　　　　　　　|　　　　 （__人__） 　 　　|
　　　　　　　　＼　　　　｀⌒ ´ 　 　　ｲ　　　古くは周の武王がそうだお。
　　　　　　　 ／´￣　　(⌒)　　　　.ｨヽ
　　　　　　 〈 　 ,┌､-､!.~〈　　　　 　　i　　　だから将頼、お前の言うことは、はなはだ迂遠なことだお。
　　　　　　 .:｀ ｰ| |　|　|　 __ヽ、　　 |　l
　 　 　 　 　 　 ||ﾚレ'､ﾉ‐´　　￣〉.. |　l
　　　　　　＿_/´ ｀ｰ---‐一'￣⌒::|　＼_
　 　 　 　 ||三l　　　 |ノ-‐-‐-|　　 |｀ー´||
　　　　　　￣|.ヽ　　_,l- ､￣￣|　　.|''|''''|"
　　　　　　　 |　|ヽl´　　 |　　　〉　 〈..|　|
　　　　　　　 |　|　 `-‐´　　...ヽ_＿ｿ |　|
　　　　　　　 ￣　　　　　　　　　　　 .￣





　 　 　 　 　 　 ／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼.:.::.:.:.:.::ヽ
　　　 　 　 　 /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀ヽ.:.:.:.:l.:.:.:.:.:.:.:.:::ﾞ､
　　　　　　　 /.:.:.:.:.:.:.:.:.:､.:.:.:.:.:.:.:.:.i.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.:.:.:::!
　　　 　 　 /.:.:.:.:!.:.:.:.:.:.:.:＼.:.:.:.:.:.l.:.:.:.:.!.:.:.:.:.:.:. :.::|
　　　　　 ,/.:.:.:j.:|.::ﾄ､.:.:.:.:.:.:ヾ:i.:.:.:|.:.:.:.:.! .:.|::::::::::::|
　　　　　 i.:.:/川.:.:iﾄ.＼.:.:.:.:.:.:|.:.:.:|.:.:.:.:.!:.:.l.::::::::l:::!
　　　　　 |.:,!|::l::ﾄ.:ヽ.:.:ｨ＝=- |.:.:.:!.:.:.:.:|.:.:i!::.:::::|/
　　　　　 |/ ヽ!｀ヾ:ヾ!弋tﾃﾅ !.:/!.:.:.:.:|.:/{､.:::::l
　　　　　　　　　 　｀`ｿ 　 　 l/ |.:.:.:.:l/　　＼,!　　　いいや、兄上は間違っている……間違っている……
　 　 　 　 　 　 　 　<　 __　u　|.:.:.:/ﾚ'"´￣ ＼
　　 　 　 　 　 　 　　 ＼ ＿ ,ノj.:.:/ , -‐─- ､ ＼
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾉﾇ_}7!　,/.:.:.:.::::::.:.:.:.＼ ＼
　　　　　　　　 　　 　 　 ,f仄_}7　/.:.:.::::::::::::::::.:.:.:.＼ |
　　　　　　　 　 　 　 　 ,f仄_}7　/.:_:_:／::::::::::::::::l:::::｀i
　　　　　　 　 　 　　 　,f仄_}7レ'´.:.::::::::::::::::::::::::/::::::::|

　　　 ./:::::i:::::l::::::::::::|::::::::::::::::;l;:::::::::::::::::::::::::::::::､;;::::::::::::::::::::::::::::: ﾍ
　　 ./:/::::|::::::;ﾍ;;;::::: ﾍ;;;;::::::::::::;|;;:::::::::::::;::::::::::::::::l;;;;;::::::::::::::;:::::::::::;;l
　　/:/:::::;|::::i:::;;;ﾞ i､;;;::::ヽ;;;;:::::::::;|;;|::::::::::;|::::::::::::::::|;;;;;;::::::::::::;;:::::::::;;;;|
　 /;/|::::;;;|::: ﾍ::;;;;;|＼::::::＼::::::::::|;|::::::::;;|:::::::::::;:::;;|;;;;;;;;;:::::::::;;;:::::::;;;;:l
　.|:;| |::::;;;|l:::::;ﾍ:;;;;|.　＼::::＼;r::::l;|::::::;;;|::::::::::;;::;;;;|;;;;;;;;;;;::::::;;;;:::::;;;;;l
　|:;|　|:::;;;|.|::i::;;;ﾍ;;ﾍ　　 ,×､＼;;|::::;;;;/:::::::::;;;::;;;;;|;;;;;;;;;;;;;::::;;;;;:;;;;;;;l
　|;;|　.|:::;;|. l::ﾄ;:;;;ﾍ;;ﾍ／　.,rl' ｀''|:::;;;/:::::::::;;;;;;:;;;i;;ﾄ:;;;;;;;;;;;;;:;;;;;;;;;;;;;l
　|;;|　 .l:::;;| ﾍ:､ﾄ;;;ﾍ＼,ｨく.　|　 /:;;;/:::::::::;;;;;;;;;;;;;|;;| };;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
　.|;|　　ﾍ:;;l　ﾍ.l::lヽﾍ ヽヾﾚ　/;;;ｨ::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;|;;ﾚ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l
　 ﾍ､　　ﾍ;;l　 .ﾘ　|l＼.　　 ./／/;:::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;|l;;|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾄ:;|
　　　　　　 ＼''　 ﾉ　　ﾞ　　´　 l:|::::::;;;;;;;;;;;;;;/;;|'|;;|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|. ﾞ
　　　　　　　　　 ﾞiヽ､　　_　　 .l:|:::::;;;;;;;;;;;;;/;;;;l .|;i;|ヾ;;;;;ﾞi､;;;;;|　　　　　（兄上……）
　　　　　　　　　 .|::;ｨ::ﾞ::´　　　|l|:::;;;;;;;;;;;;;/.l;;/　l| l|　ヾ､|.＼|
　　　　　　　　　//　|;l;;;::ﾞヽ　　 |;:;;;;;;;;;;/　l;/　　　ﾞ　　.|､,,_
　　　　　　　　 /'　　.l|ﾍ::::;;;ヽ‐'i'|;;;;;;;;/|　/'　　　_;,:. -‐': : :ヽ
　　　　　　　　　　　 .'　ﾍ::::;;;;;;;;| |::::/,rl　 ,, -:'''´: : : : : : : : : ﾍ.
　　　　　　　　　　　　　　ﾍ::::_;;l-'V/_;,〉'´: : : : : : : : : : : : : : : : ﾞヽ､
　　　　　　　　　　　　　 .,r,r´,r''ﾞ´　ﾞ､' : : : : : : : : : : : : : : :＿＿＿ ヽ､
　　　　　　　　　　　　 /　 ﾞ):{　　　(´.|　 : : : : : :　_,, -'''´　:r'''ヽ　　｀-ヽ
　　　　　　　　　　　 /　　 ﾞヾ＼,,_,,r''ﾞl　　　_,,-'''´ _,,_　i⌒'''ﾞ: : :ﾞ⌒'': :ヽ

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;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,;,;;;;;;;;;;;;;;:;:;,,;,:;;:;;:;::;.;.,,:;;:.:,..;:;.,.::....,..::..:. 　　　 ..

;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;;;:;:;:.;:;:.,::;:.;.;:.;:;,,.:;:,,.. :.;..



;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:.:;:;,,:.;:,,::;:;,,:,:,::..,. ..

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;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;;,;:.:;;:;:.::.,,.
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;;:,:.:;:.::,,..,,,...,

;;;;;;;;;;;;;;;;,;:.,:;.,.;:.:;,:;.. ..,,. .. .
;;:;;:.,;:,.:,.:.,,..,.,...:.,.:

┌───────────────────────────────┐
│　その後、将門は、上野国庁で、私的に坂東諸国の国司を任命した。　　　.│
│　　　　　　ｼﾞﾓｸ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .│
│　これを、除目という。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　...│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　....│
│　除目は、天皇の「官制大権」、すなわち専権事項である。　　　　　　　　　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　....│
│　将門の行為は、天皇の権限を侵した重大犯罪（死罪相当）であった。 　 . │
└───────────────────────────────┘



　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　／.:￣￣￣￣￣ ＼
　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／: : :　　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／: : : :　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　／: : : : : :　　　　　　　　　　 　 　 ＼
　　　　　　r''‐,　 ,,..,, 　　　. ﾞ / : : : : : : :　.._　　 　　　　　　_　　　　＼　　　　r'''''ｉ　,ｨ´ﾞ',
　　　r‐‐,. ﾄ､_,）.ﾍ　 i　.　　　|: : : : : :　 ´⌒＼,, ;、､､／⌒｀ 　 　　 　 l　　　.（__ノｌ ゝ､,ｲ .,r‐､
　 　 i､　 i, i　 Li　'i''ﾞ　　 　　|: : : ::;;　（　⑪ ）　ﾉヽ　（ ⑪　）;;:::　 　　 |　　　　l　ﾞUﾞ　ｨ_/i.　/
　　 　f‐'ﾞ ｀　　　　l　))　　　 |: : : : :　 ´"''"　,　　 　 　"''"´ 　　 　　 l　　　　.l　　　　　 ｀i´ 　 ））
（（ r''''´ ,　　　___　', _,,,,,,,_　.　＼ : : : : . . （　　　 j　　　 ）　 　　 　／　r　-､_ ﾉ　　　　　 ´｀｀',
　 ﾉ　）‐'　　　　 ｀ﾞ'´　　　）))　 .＼: : :: : :.｀ｰ-‐'´｀ｰ-‐'′　　 ／　　　ゝ_,,,_　 ﾞ　　　ﾞ',　　｀ﾞ'i､　ﾞｧ
　ゝ‐'ﾞ'､　　 {　　　　／￣.　　 　 ／ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : :　＼ 　 　　　　　ヽ,　　　 ﾉ　 　 / ｀

┌────────────────────────────┐
│　この時の除目について、主なものを記せば次のようになる。　　　...│
└────────────────────────────┘



　　　　　　　　　　　／三;ヽ､´ ヽ三三三､二二二＼
　　　　　　　　　 　 |三三三ｌ 　 ヽ三三三＼二二二＼
　 　 　 　 　 　 ／´!三三三ヽ　　ヽ三三三三＼;二二ヽ
　　　　　　　／: : : : ヽ三三三ヽ　　＼三三三三三ｰ ､_）
　　　　　　 i: : : : : :ｨ ヽ;三三三＼　 　 ＼三三三三三/
　　　 　 　 ｌ: :,.: : / |: :i ＼三三三三､　　　｀ ー 三,イ
.　　　　　　| ｌ l: :/: :| ﾄiヽ ＼三三三三＼_　　　　　 ｌ|
　　　 　 　 ! ､　l　ｿｌ;| |;|＼､､＼;三三三三｀ﾞヽ--ｯﾌ′
.　　　　 　 　 | ! 「　!| ｀i;:;:ｯ､｀ｰ-＝､三三三三:シ
　　　　　　　　 ﾞ　i　 　｀ﾞ'''‐/::. :. : : : :.￣￣￣「
　　　　　　　　　　ｌヽ　　／ﾉ: :＿＿:: : : : : :: ::/
　　　　　　　　　　｀ー―､///::.::.::.::.:｀ヽ　 ノ/
　　　　　　　　ム}ｒ'￣iｯﾚﾉｨi::.::.::.::.:..:..::├'ノ
　　　　　 　 ム{/ ,.-―ｦ ノ!!::.::.::.::.::.::.::.:ｌ
　　　　　 ム┘/　×_/ /::.::.::,::.::.::.＞､::〉
　　　　 ム}　 （／　 / /::./::.:;;ヽ／:;:;ｼヽ＼
　　　 (ﾆ}　 彡 ﾂ _,-―:::＿_;:;/:;:;:;:;:;:;:;フ::.::.､
　 ＿/ﾞｰ､_ 　 L_{ i,. "ｰ-､ :;:;:ｬﾞi　｀　ｰ≦- 」
ﾆ三ｌミ ┼ ｀ｰ"ｫ､＞､:;:;:;:;:;:／　|　　　　　「
三三､ ﾐ　三三三三 ヽ:;:ﾉ　　 {ミ､　　 　 |
三三三ヾ 三三三;／二.-―´　ミヾ 　 　 ｌ
三三三三三ヾ　/,.　´　　ヽ、　 ﾞ　　　　　i

　　【下野守】 … 平将頼（将門の弟）

　　　　　　,　-─- ､
　　　　／　　　　　　ﾞヽ､
　　　/　_ -- ､─, -- __.ヽ.
　　 .|┌ｿ.⌒ヽ､./⌒ﾞ''､!ヽ|
　　　!|. | 　 几.Y ..几　|_|.|､
　　 ,､「.l　.ﾉソ 人λゝ ﾉ.l.l
　　( .｀　ゝ--,,'∩ﾞ -_''ﾞ .'~ﾞ)
　　 ﾞゝ┬T.~　　 ｀ﾞ~TＴ'''~
　　　　 l　|　　　　　.| | 　 l
　　 | i . i　rへ ,, ' 7 l | 　 |
　　.| | .(~｀ ー - -'-'.つ　|
　　| |　.｀ﾞＴ -.-＋ヤ'　　|
　　l !　　 斤-､ 人ﾉ､.　　!
　　　　　/ ~）　 　 ハ

　　【上野守】 … 多治経明（将門の上兵）





　　 　 　 　 ,､　　　　　　　　　 _
　　　　　　/ l　　　　　　　　　 ヽヽ
　　　　　 ,′|　　　　　　　　　　ﾍ ヽ
　　　　　 l　 l　　　　　　　　　　　l ﾍ
　　　　　 |　 l　　　　　　　　　　　l.　l
　　　　　 |　ﾍ　　　 　 　 　 　 　 l　 |
　　　　　 ﾍ 　ヽ　　　　　　　　　/　 j
　　　　　　ヽ　　＼　,　-┬┬､/.　 /
　　　　　　　＼　　 7　　 ヽ ヽ＿∨
　　　　　　　　 ヽ　 l　　 . 　二 --｀ゝ
　　　　　　　 　 /ゝ' _.. '-'´ ･ 　　･ ヽヽ
　　　　　　　　 j－'´ |　 = 　 _人 　~ l　〉
　　　　　　　　/￣￣l 　　　　　　　　ﾉ´
　　　　 　 　 /￣￣~|　　　 　 _..　ィ‐┐
　　　　　 　 ゝ──'＞ー＜二○'´i￣
　　　　　　　　　　　`ｰ┐　　　　　 l
　　　　　　　　　　　 ＿｣　　　　　　つ
　　　　　　　　　　　ゝ───… ￣
　　　　　　　　　／
　　　　　 ⌒ヽ/　　　　　【安房守】 … 文屋好立（将門の上兵）

　　　　　＜ 二‐ ､ー-_/ ,　　　/　 /　　　　l　　　　　　ヽ_ﾆ―＜_
　　　　　　 ／:::::_/::::_/ ./ / 　,' 　 ! 　 　 　 !　　! 　',　　 ヽ :＼::::__`‐-､
　　　 　∠ィ-,‐'´l／/ ./ ｜　.| 　 l　　　　　 |　　ｌ　　!　　　 !､::_ヽ_､￣｀`
　 　 　 ／.／　　　/　l　　!l|　l!　 l,ｲ 　∩ | ,l ,l　!l |　 l　　 　!l　ヽ`ｰ ､_　　　　　　　　　　　　　　 /!ヽ
.　　 ／　/　　　　 | l | ! -l┼'ト　ll ', 　.`乂/|ﾉ廾ﾅﾉｲ.!｜｜ l !　　ヽ､　 ｀ー-､　　　　　　　　　　/ :|__ l
.　 / 　 /　　　　　,!',! ｌ |　|ヾl‐!lﾆ､ヽ ヽﾉ/'´r'イΞﾄlｨﾉ|ﾉ / !/ ｜　　　`i　　　/ 　 　 　 　 　 　 /.:::/　.,'
　,' 　　!　　　　　,' ´ヽ|`ヽ!　` いｿ` 　　　　ヽ)〈ﾍ'lｙ''/'|/l ﾉ' 　　!　　　,' 　.／ 　 　 　 　 　 　 /.:::/ 　/
　ヽ　､_.ヽ　　　/ 　 .｜ ,l l　　￣　　 　　　　`ヾ='<´＼|｜　　　 ! 　 /　／　　　　　　　 　 　/.:::/ 　/
　　　　　＼ヽ /　 　 |　 !〈|　　 　 　 　 ′　 　　 ､ﾉ'　/l |　　　　レ' ／　　 　 　 　 　 　 　 /.:::/ 　/
　　　　　　　)ヽ　　　l　 l'ー､　　　　　─- 　　　　　 /,r|｜　　／.,ｨ'　　　　　　 　 　 　 　 /.:::/ 　/
　　　　　　／　〉　　|　 |　　|＼　 　 　 　 　 　 　 ／|　 ! |　 /　/　',　　　　　　　　　　　 /.:::/ 　/
　　　 _／　 ／ 　　| 　l|　　 ! _r‐ヽ､　　　　 _, -'ヽ､_|. 　l｜〈　 ＼　',　　　　　　　 　 　 /.:::/ 　/
._, -' ,, -'" / 　　　l　 l.|　　.Κ._　ヽ.__`ｰィ'"冫　__,∠ 　 l !　　`‐ ､_`ー─ ----　　　 /.:::/ 　/
‐''´　　　 /　　 　 l　 !.|　　く　:::`:´:::::::L　'ｙ-, -':　: _＞　|.l　　　　　　｀',￣￣￣　 　 /.:::/ 　/
　　　　　,' ＿＿_.l　 .! !　　 l｀`,ー､ ::::::::ヽ_:::::: .＜ｰ|　　　l.l　 　 　 _＿__L.　　 　 　 /.:::/ 　/
. ┌―'匸__　　　￣｀`ヽ､_,-'´　　:::::::::._-､_!、:::::::::: `‐-､__|└'　´￣　　　　` ｰ／　/.:::/ 　/
　 !　　　　　ヽ_ __　　　　　 `　　　／`<ｙ`t!＼　　　 　　　　　　 　`ｰ--､:_　 /:　 /.:::/ 　/
　 ｌ　　　　 　　 :l.　｀ー ｰ-　　　　`iヽ/)l∠ィ'"　　　 　:ヽ､ 　 　 　 　 ／　 / ／/.:::/ 　/
　　! 　　　　　　 `ｰ--､　　　　／ ,‐､｀ヽlﾝ 　 ヽ　　　　 　ノｰ' 　 ー '　　 / /: /.:::/ 　/
　　ヽ::::: 　　　　　　 　:::ﾝ--‐-､__､　｀l ー' `ーr｀'ー---<´::: 　　　　　　 / /::/.:::/ 　/

　　　　　　　　　　　　　　【上総介】 … 興世王（武蔵権守）

┌───────────────────────── ─ －‐‐
│
└────────────────────── ─ －‐‐
┌───────────────────
└─────────────── ─ －‐‐

┌───────────── ─ －‐‐
└───────── ─ －‐‐



　　　　　　　ｒｔｧｘ＜　　　 　 　 　 　 ＞ｘｔ}-‐= ミ
　　 ／「三彡'　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼＜〉__ ＞
　∠ =ｧ'　 /　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ヽ　 ＼_
　 　 /　 ,/　　　/ ,　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 不「￣
. 　 厶ィ7.:　　 / /　　　　　　　 　 　 ｌ　i　　　　ト ` .
　　　// {　　　| i　'　　　/ 　　　 ｨ　/l　l }　l 　 |　＼＼
.　　//　ﾊ　!　i|-┼- ､ｉ {　　 //厶ｲ/ //　;　, .:|　　 '.　'　　　　国司の任命が済んだら、
. ／.′/ ∧ﾄｘ！∧从ハ!　 ｨ/{「r7/}/ｒ},イ　//!{　　 / /
彡'　 / /　从{ヾ{ =弌ﾐ.`ヾⅣ　込ヾｖｿ/ / 厶' /　／／　　　　 次は新皇の居宅の建設をしませんとね。
　　 / /　/ ∧ ドヽ　　 　 　 　 ` ==彡ｨｸ/ 　 j／／
.　 / /　,　/　/{圦　　　　　'　　　　　 /ｊ/　　 '／　　　　　　　　つまり、皇居です。
／　'　〃,　 / /、_＼　　 ｀　´　　 ／ 　 ,　／ｨ′
／　／ /　/ /　jハ＜`ト　 _　 ＜ｨ７′/ // /
. ／　 /　/　'　/ rtﾍ　｀￣ヽr ⌒ 厶ｘｲ　{ {/　　　 _
⌒＾＞ｘ,/　'　/　 〉: : ＼　　 ＼ 斗彡/　: 〈　 ｘ≦: :
ﾊ: : : : : : :＞ｰ=彡: ＼ : : 丶／: : : ｘ个ｰ气 く: : : : :

　　 ,. - '"￣＿... ― "￣ ／/ /　 /　 /　/ 　 / 　 　 　 l　　 l　ヽ　k-ﾆ二＞
　／　／￣ 　 　 　 　 ／.::///　 /　 /　ｲ　　,'　i　　　　 |　　.|　 ',　 ﾄ､ヾ＼
　ヽ二＝=､　　　　 ／.::　 {ｲ:i i .:l　 ,ｲ　/'l　.: l .::| .: 　 : 　| :　 |:　 .!　 i }}＼　＼
　　　　　　＼､　／.::　　 　 ﾚN ::|i　廾ﾄ{､| .:i | .::|:i::　　 i :l| ::　l: :: i　 i | ||　 ＼　|
　　　　　　 __ Ｘ.::　　　　::　　ハ ﾄ､ｷヱｰミﾒ､!::ﾊi:::　　ﾘ ﾉi:: ﾉ} i　i　 i　| ||　　 ＼!
　　　　　 人 ＼　/　　.::　　　:}:}ﾄ! ﾄﾞ7ﾊヽ{,ﾄﾘV　!{ﾊ　ﾅﾅﾒ |_}_l,ｲ　}　i | |
二二ﾆﾆ===ﾍ　Ｖ　 .::::　　.:　//!　 ､辷!ｼ`　　! ヽＶナナﾉﾑﾘｲ ,ｲ ﾉﾘl||
　　 ／ ／　, ﾍ　V::::::　　.::　/,ﾍ|　　.:.:.:.: `　　　　　=＝=ﾐ、' .ﾚ
､／ ／　／ (>ﾍ/^ヽr'^l.:::　//:::ﾊ.　 ::::::::::.　　 /　　. . . . . ",ｲ:::::::::　　　　　　あとは、公印の鋳造もしないと────
}}／　／　／_/ ⌒ヽ＼ﾄ､ //::::::i:::＼　　　　､__　　 ::::::::::　/ｲi::　::::
ﾉ ／　　/: : { r' ⌒ヽヽ_)::＼:::::::i:/::::::＼　　　　　　　　, イｨ':. !　 ::: ::　i　|
　　　.::/: : :/　　_ﾑ　Ｙ |:::}: :.＼i/＜⌒ﾆ ヽ､ ＿ ..　イ:::://::::ii　: ::::: ::　i　|





　　　　　　　　 　 　　　／￣￣￣ ＼ 　ﾎｼﾞﾎｼﾞ
　　　　　　　　 　　　／　―　　　―　＼
　　　　　　　　 　 ／ 　 （＿） 　（＿）　　＼
　　　　　　　　 　 |　 　　　（__人__） 　　 　 |　　　まあ、何でも好きにするといいお。
　　　　　　　　 　 ＼　　 ｍj |⌒´ 　　 　／
　　　　　　　　 　　　　 〈＿_ﾉ
　　　　　　　　 　　　　ノ 　 ﾉ



　　　 ／￣￣￣＼
　　／　　　　　　　 ＼
　/　　　 ─　　　─　ヽ　　 　 いろいろな人々が
　|　　　 （＿） 　（＿）　|
　＼　　∩（__人/777／　　　 共に生きる国さえ保てれば────
　／　　（丶＿//// ＼

　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　 ／　　 　 　＼
　 　　 ／　⌒　　⌒　 　＼
　　 ／　 （ー）　（ー） ／^ヽ
　　|　　　（__人__）（　/　　 〉|　　　　　あとは、都に俺の新皇即位を認めさせる必要がある……
　　＼　　 ｀ ⌒´　　〈 ／ ⌒^ヽ
―――――――― ＼ _ _ ＿ ）



　　　　　　　／￣￣￣ ＼
　　　　 　／　　─　 　 ─＼
　　　　／ 　　 （ー）　 （ー） ＼
　　　　|　 　 　　 （__人__）　　　|　　そのためには────
　　　　＼　　　 　 ｀ ⌒´　　 ／
　　　　　　／　ヽノ　 　⌒＼＿_
　　　　　/　|　　　　　　＼_＿＿）⌒＼
　　　　　｀￣＼　＼　　　　 -''' ⌒(＿__)
　　　　　　　　　＼ 　　　　 　　　／＼　＼__
　　　　　　　　　　　` ―─―─´　　　ヽ＿__）

┌─────────────────────┐
│　将門は、私君藤原忠平に、自分の正当性を　　....│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..│
│　主張するための手紙を送る。　　　　　　　　　　　...│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..│
│　長いが、その要旨をここに引用する。　　　　　　　│
└─────────────────────┘



　　　　　　　 ／￣￣￣＼
　 　 　 　 ／　　　　　　　 ＼
　　　　　/　　 ─　　　─　　ヽ
　　　 　 |　　 （⑪） 　（⑪）　　|
　　　　　＼　　 （__人__）　__,／
　　　　　／　　　｀ ⌒´　　　＼
　　　＿/((┃))＿＿＿＿_＿i　|　
..　／ /ヽ,,⌒) ￣￣￣￣￣（,,ノ ＼
／　 /＿＿＿＿＿＿＿＿＿ヽ.. 　＼
.￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

　　　　　　 　 　 /⌒ｿ/⌒ヽ、
　　　　　　　 .　/　 //　　　 ..＼　　　　　　._,
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　平将門、謹んで申し上げます。

　あなたの教えをこうむらないまま多くの歳月をすごしました。

　拝謁を望んでおりますが、いろいろと事情がございまして、

　思うにまかせません────

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／./　 ./op　　　 i.　＼



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　さて、先年閣下は、源護などの訴えによって私を都にお召しになりました。

　そこで、直ちに上京し、検非違使にありのままをお話しました。

　閣下のとりなしもあって、恩赦の恵みにあずかり、本拠地に帰り着くことができました。

　その後、兵のことは忘れてしまい、安らかに暮らしておりました。

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　　　 　 　 ／:::::: / ｨ　　　　　|　　 　:|　　|　　:|　　　　　　|　 :|　 　 ﾊ　　 i　　　 |ハ:::ﾊ
　　　_...-::´::::::::::ｨ　 il　　　 i　 |　　　 :|　　|　　:|　 　 　 　 |　 :|　　 .升　 :ｲ　　　 |　:i::::::＼
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　　　　 ＞ｲ::/ム/ i　 　 　 ',　iヽ　　 ilﾊ　,',　　il　　　　 / i　/i　:/　 |　/i　 　 　 |　:|::::ヾ:::
　　　 /:::/:::/￣| iハ　　　　 ﾄ |　＼　ﾊ :Vハ　 ﾊ　　　:/ / //∠ -─/マ　　　　ﾉ　|＼:::::::
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　 .ノ::/::::/ /　　ﾘ ハ　 　 　:|　ヽ＿＿＿=-≧-'' ヽ:/　 -=ィ弋...:::::ｿ /il　　　 / 　 :|　 /::/
ヽ/:::/::::/Y　　/ ヽ　 ト､　　ハ　 ＼ ゞﾞ...:::::ﾉ＞､ミ､　　 　''ﾐ､￣￣￣//　　　/　　　|　ヾ/
:/V/::::/ノ　　/ 　 　 :|　＼　 ∧　　ﾐ-￣￣￣ ヾ　　　　　　　　　／ / 　　 ｨ　　　　i!
　 i:::::∧　　:/　　　 :∧　　＼　 ＼　　　　　　　　　 i:　　　　　　─／　 ／ i　　 　 ﾊ
　 |:::::|ハ　/　　　　/ :|　　　 ＞　､ ＞　　　　　　　 l｝　　　　　 ／＿イﾊ　ﾉ　　　:∧i
　 |:::::|　 :/　　　　/i　:|　　　　　　|ハ　　　　　　　＿　＿ ,,ィ　 ￣　／　i:/　　　 /∧
/　￣　:/　　　　/.::|　:|　　　　　　| 　 ヽ　　　　　　￣　￣´　 　 イ　　　i/　　　∧ ハ
　　　 :/ｲ　　　/.:::: |　ﾊ　　　 　　:i　　　/i＞　､　　　ー　　　＜　|　　 :/　　　:/　:V/ﾊ
　　／ :/　　／　 :/　　ﾊ　　　　　',　　/ li r-┴　≧ ─ ≦￣ｲ-､ﾊ　:/　　　:/　　　＼
　/　 :/　／ '::´:｀:::､　 :ハ　　　 ﾄ　', :/ノ /:::::::／::::::i:::::::i:::::::＼:::::i　:V　　　 /
./　／／:::´::::::::::::::::::ヽ､ ム　　　ﾊ :V＞/::::／:::::::::::∧::∧::::::::::＼ﾊ/　　 ／
　　／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ　　 ',.ﾊ :V:/／:::::/:::::::/　| .|　V:::::::::ィ´　 ／
.:／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::>　　ヽ:＼＼:::::::/:::::::/ ノハﾊ　V:::／　／ヽ＿ｒ..-...-......＝



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　その間に、平良兼が数千の兵を興して私を襲い攻めました。

　むざむざ負けることもならず防いでいるうちに、良兼のために身寄りの者を多く殺傷され、

　さらに人や物を奪われました。

　このことは、詳しく下総国の上申書に書き記して、太政官に申し上げました。

　ここに朝廷は「諸国が力を合わせて良兼らを追捕せよ」という官符を下されました。

　しかし、追捕令が下ったにも関わらず、各国庁は動こうとしませんでした。

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　　 　 　 ／￣￣＼
　　 　 ／　　 _ノ　　＼
　　 　 |　　　 （ ●）（●）
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　　　　 ヽ　　　　　　 } 　 彡　　　　　　ヽ
　　 　 　 ヽ　 　 　 ノ　　彡 　　●　　●
　　 　　/⌒　　　　ヽ　 彡 　(　　　　　 l
　　　　/　 y　　 　　＼彡　　 ヽ　　　　 |
　 　　ﾉ　 ,/＿__,ﾝヽ,,-‐彡　　　 ヽ　　　 l
　　　（＿"＿__　＿ソ `/ `　　　　 （　o o)
　　　　　|　　　　　ヽ　/　　　　　　　　/´



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　鬱々と憂えていましたところ、

　今年の夏、同じように平貞盛が将門を召喚するという官符を握って常陸国にやってきました。

　そして、国司藤原維幾は、しきりに書状を私に送ってきました。

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　　　　 　 /　　 　 　 　 　 　 　 　 ヽ
　　　　　 '　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　　'　　　　　　　　　　　　 　 　 　 }
　　　 　 |　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ﾊ
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　　　 　 |　　　 　 　 　 　 　 　 _ヽ Y_ﾉ,.イ
　 　 　　| 　 　 　 　 　　　ゝ、二彡, (:ﾟﾉ {,
　　　 　∧　　　　　　　　　　{　｛::::ﾟi　ゝ、 ヽ
　　　　　　ヽ　　　　　　　　 `二二フ　　ｊ　ﾉ
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　　　　　　　 　 ヽ　　　　　ゝ､＿ ＿_ノ　 i
　　 　 　 　 　 　fﾉ／ ￣￣￣ ''' ｀ヽヽY_´.:｀.:､
　　　　　　　 ＞／　　　 ヽj__.ノ､´,_｀j/.{　ヽY´{､ー.:､__
　　　　　 ,.:.:´, ´　　　　　＞ '(＿,..／j/´: :_　ヽ￣｀ヽ､.:ヽ
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　　　　 　 ∧|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|: : : : : : :..:.:.:.:|7　　　　　　　ヽ}.:.:.:.:∨.:..:＼



──────────────────────────────────────

　この貞盛とは、追捕を逃れて、ひそかに上京した者です。

　朝廷はこの者を捕らえて事情をただすべきであります。

　それなのに、逆に貞盛の言い分が理にかなっているとする官符を賜ったというのは、

　実に甚だしい欺瞞でございます。

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　　　　　l　　　　 ＼　 　 　 　 　 ／　 　　.l
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　 　 　／ ＼　 　 　 l　 　人　 　l 　　 ／＼
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　私にとってこれは大変悲しいことでしたが、とにかく詔使の到来を待って、

　詳しく事情を申し上げるつもりでおりました。

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　　　　　　　　 ｀¨i三彡--''"´　　　　　　　　　 　 　 ヽ
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　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ



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　詔使の到来を待つあいだ、常陸介藤原維幾は、

　公の威厳をかさにきて、罪ない人を陥れていました。

　このため、将門の従兵である藤原玄明の愁訴により、

　私はその事情を聞くために、常陸国に出向きました。

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|/　 ヽ、 ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　へ　　　　　　　　　　　　/'''ー―'　、　　ｊ　`l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／,....,,_＼　　　　　　　　　　ヽ　　,､__＿,　　 ゝﾉ　,
- ,,,_　　　　　　　　　　　　　　　　　　(' .(　;ヽ　く、　　　　　　　　　,'　（　　　　`'ヽ、　　　,'
‐-,,,,,_"''' ‐- ,,,,,__　　　　　　　 　　　　ヽヽ'　,⌒ヽゝ　　　　　　　　ヽ　C　　　　　　ヽ、,ノ、
　　 　~""'''　‐-,,,,,_‐-,,,,,_　　　　　　　　ヽ||/　　| ヽ、　　　　　　,､ く　　ゝ　　　　　 　`ｰ‐ｰ-
　　 　　　　　　　　　~""'''　‐-,,,,,_　 ｃ,,-‐''ヽ､ /ヽ　ヽ、.　　　／__＼ヽノ 　　／＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 くゝ　,,-‐''　　 ヽ ,.-ヽ、　 '､( ヽ く　　　　'､(ヽ く　　　　,r゛
　　　　　　　　　　　　　　　　　　,、　`'　　"'ヽ,.-‐''"彡彡ヽ,　 ヽ' ,⌒ヽ　　　 ヽ'　,ヽ　　,r'
　　　　　　　　　　　　　　 　　／__＼'''''''''ー-/彡彡ヽ,.-'7゛ｃ,,-‐''ヽ　ﾉヽ"'''ｃ,,‐''　ﾉヽ,r゛
　　　　　　　　　　　　　　　　 '､( ヽ く　 　　/,.-‐''/　　/　 くゝ-ー''''　　ヽ　　　7'　,.r'
　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ' ,⌒ヽヽ、　　ヽ/..,　/ヽ　　　　/彡ヽ彡ヽ　 ,､‐''ﾞ
''''''''''ー―─ ー―─--,,-ｃ ,,-‐''　 ﾉヽヽ/ 　 　,'...,;`/、 ヽ、　　 /　/　ヽ,‐' ﾞ
　　　　　　　　　　　　　　くゝ-ー'''''' 　 ヽヽ　　,'　,' ﾉ　ヽ、 ＼　 ｌ_,.-‐''"
　　　　　　 　　　　　　／＼ 　 　 ヽ,.-‐''"ヽ..ノ、,'/　　　 `_,.-‐''"
　　　　　　　　　　　　'､(ヽ く 　　　/彡/ヽ(ミヽ､Yｌ　,.-‐''"
　　　　　　　　　　 　　 ヽ'　,ヽ　　/　 /　ヽヽ､__`ﾉ
‐- ,,,,,_─ー―─---ｃ,,‐''　ﾉ ヽ、(　 _,.-‐''"
　　　　""'''――─---------ｰ'''"ﾞ｀



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　ところが維幾と貞盛らは心を合わせて、三〇〇〇人の精兵を率い、

　この将門に戦いを挑んできたのです。

　このため、私は士卒を激励して、意気を高め、維幾の軍兵を討ち伏せてしまったのです。

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　 　 　 　 　 　＿＿＿
　　 　 　 　 ／　ノ '' ⌒＼
　　 　 　 ／し（ ＿ ) (＿ )＼
　　 　 ／　:::::⌒,　　　ゝ⌒:::::＼
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　 ／´　　　 |　:::::::::::(⌒)　　ゝ　　:::::::::::/
　|　　　　ｌ　 |　　　　　ノ　　/　　）　　/
　ヽ　　　 ヽ_ヽ　　　 /' 　　/　　　 ／
　　ヽ ＿＿　　 　 ／　　 /　　 ／



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　介の維幾は、貞盛と与してこのような兵乱に及ばせてしまった罪を

　自ら認める詫び状を出してきました。

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　　　　i|!　∧　　　　　 　／ヽ　　　 .l!:＼ 　　　 ,　 　 ヾ､　　 ､　　t 　 ,)､
　　:*:: 　　∨.　　　　　 /　　　＼,,,;;''|iヽハ＿　（ヽ、　,ﾉ ） ´(tゝ､丿）ノ　）､::.:
　　　　＋　　　　+　　　|,,*'''""　ｌ:＼| .∧ 　:: ＾〈"'炎从人;;彡l|,;;人ソﾍ （::.:.:'　　　　　　,'
　　　　　　　　,,;;''''''""''''〉 ヽ＼ 　〈　|iヽハ　__ 　|::;,从｡y;;"ゾ ,;ｿ彡从ｿ,;;(　　　　　　　(:'
　　　　　　　　+　　　　..|＼　..＼　＼| .∧　:　 　|/;;;;;(彡/gﾟ ,,;,;;人从人)i　　　 ',　　 　 )）
　　　　　　　　　　""''''　＼ ＼|:::〉　 .|　∧　＿　）)tﾉ={、 ,;人从从ソ" ,)　　 　 }　　　/(
　　　　　　∧,　 　 　 　　_〉　ヽ　　　 　　 _　　 （,;;人_｀ﾊ ,_,;人从从ｿ/(、 , 　 .ﾉし;　,ｨ　ヽ　)､::
　　 ┌へ,.ﾄ､_,）.ﾍ^^i　.　.|　　..|＼　 ,,,+;;⌒＼,, ;、､､／⌒｀人从ゾ ,;ｿ;;(ヲ 　 （__ノｌ ゝ､,ｲ .ノ　）
　 　 i､　 i, i　 Li_'∨　　..|＼　..＼;;　 （　⑪ ）　ﾉヽ　（ ⑪　）,;;人 人)i ノ　　　　l　ﾞUﾞ　ｨ_/i.　/
　　 　＼/ ｀　　 　l　))　..＼_＼|:::〉 　 ´"''"　,　　 　 　"''"´;人ソ",)ソ　　　,､　l　　　　　｀i´ 　 ））
（（ r''''´ ,　　　___　', _,,,,,,,_　　＼ヽ　: : . . （　　　 j　　　 ）　,,;,;;人ｿ/(、　 ,ノ (_ ﾉ　.人:　　 ´｀｀',
　 ﾉ　）‐'　　　　 ｀ﾞ'´　　　＞))　＼: :ゝ:: :.｀ｰ-‐'´｀ｰ-‐'′ ..,;人从　　　（　,;. 　 ﾞ　　　ﾞ',　　｀ﾞ'i､　ﾞｧ
　∟ﾉ'ﾞ'､　　 {　　　　／￣.　 　 ／ヽ: : ＼ : : : : 《: : : :::)r::y;;: :;;;;;;人 　 　　　　ヽ,　　　 ﾉ　 　 / ｀



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　私は本意ではありませんでしたが、一国を討ち滅ぼしてしまったのです。

　その罪科は軽くなく、百の国を征圧するも同じ罪です。

　このため、朝廷の評議をうかがうあいだに、坂東の諸国を領有していったのです。

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　　　　!　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｌ
　　　 .!　　　　 　`'ｰ ,,_　　　　　　　 　　　　　　　　　 _,,,＿__　　　　　　　!
　　　 |　　　　　-.、　　 ｀''ｰ ..,、　　　| |　　　...ｰｰ''"´　　 ._,-　　　　　　　!
　　　 l 　 　 　 　 ﾉ　　　　　 　　　 ゛　　　　'i　　　　　 　 }　　　　　　　　 i!
　,..-'".ｌ　　　　　　ヽ,、　　　_./ 　　　　　　　　ヽ_　　　.／　　　　　　　　 ,l～　..,,
´　　　 ヽ　　　　　　 .｀ﾞﾞﾞﾞﾞ./ 　　　　　　　　　　 ヽﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞ　　　　　　　　　 /　　　　 ﾞﾞ'-､、
　　　　　.＼　　　　　　　│　　　　　 　 　 　 　 　 l　 　 　 　 　 　 　 ／
　　　　　　 .｀'-､,　　　　　ゝ..＿__＿,..-ｰ .＿＿__イ


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　しかし、この際改めて自分の家系に思いをめぐらしてみますと、

　私は桓武天皇の五代の子孫です。

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　　　　　　,.' 　 　 　 /,.'")'　 　　 　　　　　　　　　　 　　　　　　 /
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／　　 ヽ　 ,､-‐ '／´　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ￣`ヽ、
　　　　　ヽ'　'､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　　　＼. ',　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ヽ
　　　　　　　 ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　　　 ／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　| 　 　 　 　 　　　　＼



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　たとえ永く日本の半分を領有したとしても、それが天命でないとはいいきれません。

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　 　 　 　 　 　 　 　 　 , r ' ´ ￣ ｀ ' ‐-=、　　 　 　 　 ／ ｀ヽ
　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　 ＼ 　 　 　 <／,　　ﾊ
　　　 　 　 　 　 　 ./　　　　　　 　 　 　 　 　 ', 　 　 　 (くく __　 ',
　　　　 　　. 　 　 /　　　　　　　　　　　　　　　','´￣｀Y´｀ｰヽノ ハ
　　 　 　　 　 　 .,'　 　　＼ 　　　／　　 　 　 　 }　　　 }　　 {　　}　',
　　　　　 . 　 　 {　　（⑪）ゝ ｀ｰ'（⑪ ）　　　　　.l　　　/　 　 ） /ヽ .}
　　　 　 　 .　　ハ　　　 （＿人＿）　　　　　　 /　 /,/ゞ＿ノY　　 /
　　 ＿|ヽ　　 /　　＼　　　 ｀⌒´　　　　　　 ／　　 Y´　　　_,,ヽ_ノ
　　 ＼　 ／´{/　　　 ｀ｰ- ,,　＿＿＿　　イ　　　 　 }ゞ__,,-‐=''´
　　 ＜,,/　　 ゝ /　　　,,　　　　　　｀ヾﾂ_,,-　　　　 /;;/
　　　　ﾉ　　 _, ￣｀>=<;'_ノ　　　　　　ﾆ',＿　　　 o/lｿ
　　　 {　　 /　　 '´ 　 ;}､　　　　　　　 ノゝ＿＿／ /
　　 ../ヽ 　ゝ=‐-､＿ノ;;;＼o　　 _,,,,／ 个　､,,__,,,,ノ
　　　＼__　 ｀ー-､＼_,r‐､;;｀ー‐'´　／　}　　　　/
　　 　 ..ヽ｀ヽ,_　　　　　r='ヽ｀ー‐'´､__,, ' ｀ー'／
　　　　　 ｀ｰ-=,,..._　　　　 ﾉ　　 （　　　 }=,_ /ｰ-=,_
　 　 　 　 　 .／　 ｀ヽ=-'´｀ヽ　　ハー' ´　/,　　 　｀ヽ
　　　　 　 ／/　　　　　　　　　ノヽ　｀　　 '　　　　　 ハｰ､
　　　　.／　/　　　　　 _,,=-‐'´,=-'　　　　　　　　　　　 ',　＼
　　　 （　　　　　　,r‐'´ ,,／''"´　　,,=-―'　 ｀'ｰ､,,__　　　　　ﾊ



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　昔は、兵力をふるって天下を取った者が多く史書に載っています。

　私が天から授かったものは、武芸であります。

　思いはかってみても、他のだれが私に並ぶでしょうか。

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　, -‐　´￣｀　‐- .
　　　　　　　　　　　　　　　,. ‐´　　　　　　　　　　 ｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　 ／: : : : : : : : : : : : : : : : :　　　 'ﾊ
　　　　　　　　　　　　 /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :　　　　ﾊ
　　　　　　　　　　　 ./ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 　　　　 ﾊ
　　　　　　　　　　　/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 　　　　　ﾍ
　　　　　　　　　　 .ｉ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :　　　　　ﾍ
　　　　　　　　　　 |　: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :　　　　　.}
　　　　　　　　　　　ｉ　 : : : : : : : : : : : : : : : ､. : : : : ＿　　　　/
　　　　　　　　　　 ,.-'´￣￣｀''' : : : : : : : : : : : ｀￣　　 ￣｀'ヽ'
　　　　　　　　 ／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :　　　　 ヽ,
　　　　　　　 /: : : : : , : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 　　　　 ﾊ
　　　　　　　,ｉ: : : : : |: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 、: : : :　　　　ﾊ
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　　　　/: : : : : : : : ｉ': : : : : : : 〃: : : : : : : : : : : :　　 ヽ､: : : 　　　　 ｉ､
　　　/': : : : : : : 　 ｉ: : : : : : : '": : : : : : : : : : : : :　　　ﾍ: : : : 　　　　ﾊ
　　 /　: : : : : :　　ｉ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 　　　　ﾍ : : : : 　　　　ﾊ
　ノ'　: : : : : :　 ／ｉ　: : : : : : : : : : : : : : : : : : 　　　　　 ﾍ: : : : : :　　　 ﾊ



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　それなのに、褒賞などはなく、かえって将門追討の官符を下されています。

　たしかにわが身を反省してみれば、恥ずべきことが多く、

　面目もない次第でございます。

　これを推察していただけますなら、たいへん幸いであります。

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　ッ芝ヾｼ⌒ヽ、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　|
　.ヾﾆジ　　　　＼　　　　　　._,.イ⌒ヽ　　　　　　　　　　　　　 　|
　　　　　　　　　　｀ヽ,.._,ィ''´　　　　　 ｀'ｰ- 、　　　　　　　　.　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　.＼,.　　 _., ､　　.　.ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　 ⌒´　　 ＼._,ノ



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　将門は、国家を転覆しようとする企みを胸中に抱いていると

　いわれておりますが、どうして旧主のあなたを忘れましょうか。

　これを察していただけますなら、たいへん幸いであります。

　一文で万感を込めています。将門謹言────

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　　 　 l三三ミ`ｰ ､;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;-‐''"´彡三三l
　　 r=三三ミﾐ 　 　 ｀ﾞ''ｰ-､;:;:l;:;:;:::-‐''"´　　 　 ｨ彡三三lr‐､
　　 ヽ l三三ﾆゞ　 　,r＝=､　￣　　 ,-‐=､　 　 ﾞヾﾆ三三ｌr, l
　　　 l l三ｼ´ 　 　 　 `ﾞﾞﾞﾞﾞ′.:.:.:.:.:.:`ｰ'''"　　　　　｀`彡=l: /
　　 　',.ｌミﾐ　　　､....__,,,..,,,,,,,_.:丿.:.:､　 _,,,,,,..,,,,,,_. 　 　 l三/./
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　　　　ヽ_ヾ.　　ヽ､ ｀ﾞ'''"´ノ　l　 l::. ヽ｀`'''" .ノ　　　 lミl,ノ
　　　　　 ｀ﾐ, 　 　 ｀ﾞﾞﾞﾞﾞ"´　, .l　 |::.　 ｀ﾞﾞ'''''"　 　 　 .lミ'
　　　　　　 'ﾐ　 　 　 　 　 ｨ .:: 　 l:::.､　　　　　　　　 lﾂ
　　　　　 　 ヽ　　　 　 ／ r 　　 　 _） ヽ　　　 U　 /iヽ　　　　　何なのだ、この手紙は！
　　　　　　　 ヽ 　　 ／　　｀`'ー‐'"　 　 ＼　　　 /　l:::ヽ
　　　　　　　　_,ヽ.､ 　,‐-､　　 : :　　 　_, -､｀　　/　/:::::::ヾｰ-､
　　　　　　 ／／l.l＼ 　ヽヾミ三三彡',ン´　 　, ' ／:::::::::::::ヽ　ヽ
　 _, -‐'"´/ /::::::l l.　＼ 　｀ ー--一'"　 　 ／／:::::::::::::::::::::::）　 ）､
'"´　　　 / /::::::::',. ヽ 　ヽ､　　　　 　 　 ／／:::::::::::::::::::::::::／　 /　＼
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　　　 |ミミミミﾐ|:|ミミミミ'　　 　,､､､､_￣｀ﾞﾞ""´_,,､､ヾ;|
　　　,|ミミミミミ|:|ミミミﾐ 　 　 ヾ-､,,,,,)　　　　ヾ､,,ﾉ |ﾉ
　　　|;-'､ミミミﾐ|:|ミﾐﾃ'　　 ｰ-､､,,_　 　,i丶　　　,;'"|;!
　 　 |'i⌒ヾミミﾐ|:|ﾐﾞ｀　　　 　 __,ﾆヽ､ｰ'　 〉-‐''二__|;!
　　　| ! r､'ヾﾐﾐﾐ|:|i　 　 　ｰ=;弋ｿ,ゝ:）　　'､''‐弌Zﾝ'|!
　　　ヽヽ,､(ヾミﾐ|:| 　　　　 　 ｰ-‐ノ 　 　 ',　｀ー'　〉
　　　 ヽヾ　ｰヾミ|:| 　　　　　　,　'　　: 　 　',　　 　 i
　　　 　ﾞゝ､__,,,ﾄミ|:|　　　　　　 　　 ,　 　 　 ',. 　 　|
　　　　　　ヾミ| ヾi|:| 　 U 　 　 　／r_,,,,､_　 ﾉ､　　i
　　 　 　 　 .ゞ| 丶'|:|　 　　　 　,' 　 　 　 i:^1　ヽ /
　　　　　 　 /i;|. 　 |:|　 　 　 　 　 __,,,,,,,､,'_,,､__ ﾉ/　　　　　皇孫だから、日本の半分を領有しても当然だと……！？
　　　__,,,-‐/ 〈;|　　 ヾ､　　　　　´ﾞﾞﾞ'ﾆニ二ﾆﾌ' /
　 ,r（:::::::∠,　 ヽ　　　ヾ､ 　　 　 　　　 ﾞ⌒"　/
　＼ヽ:::::::::::＼　'､　　　　ヾ､　　 　 　 　 　 ／
　;;;;;;i,|:::::::::::::::::＼＼　　　　 ﾞｰ＝=,,､ｰ-一ﾂ´ヽ､
　;;;;;;;;;ヾ::::::::::::::::::ヽ ＼　　　　 //'r'i､ヾヽﾉ 　 |:::::＼
　;;;;;;;;;;;;;;;＼:::::::::::::::ヽ ＼.　　 ﾉﾉ ,|:|ﾍヾ＼'､　|::::::::::i｀ﾞｰ､





　　　　　　_,i三三ﾆ三ゞ　　　 ﾆ三ｼ　　i　　 ゞ"´　　　　　!ﾐ;iヽ
　　　　　 i"ﾞヾ彡彡ｧ"´　　　　　　　　 i　　ﾉ　__ ,,,...､_,,. 　 iﾐ| |
　　　　　 { {｀ヾ彡;ｼ′ 　　, _ --‐- ､丿　 ｨ''"ノ（oﾂヽ''　　|ﾘﾉ
　 　 　 　 '､(､ヾ彡ﾘ 　 　　ｨ'でo)'ヽ､　 :　 ';:. 'ー-‐'"″ 　 |ﾘ
　　　　　　 ',ヽヾ､彡　　　ゝ｀ﾞﾞ'''''"´ﾂ　.､　 i::.｀ヽ､,,,,ノ 　 　|i|
　　　　　　　ヽ丶ヾﾘ,　　　 ｀ ､,,,,,,ノ　　.: 　 i:::.　　　　　　　ﾘi
　　　　　　 　 ゝ､,ヾﾘ　　　　　　　　 ,　.::　　'､::.　　　　　　 ﾘ
　　　　　　　　　　 ヾi,　　　　　　　 /､ _　　　 ,,'　　　U　 , /　　　　　　将門ッ……！！
　　　　　　　　　　　ヾ,　　　 　 　 /　 ´｀｀ｰ''´　 　 ､　　,' /
　　　　　　　　　　　 ヾ,　　　　　 '　　　　 : :　　　　 ',　,　/､　　　　　　 どこまで驕れば気が済むのだ……！！
　　　　　　　　　　　　 ヽ､　　　　, --‐‐一''ー─''''　' /./::::ヽ.
　　　　　　　　　　　　 i"i ヽ　　,r' _,,,, ゝ--‐‐''´ｰ'"　ﾉﾉ::::::::::ヽー-､
　　　　　　　　　 　 　ﾉ, |',　 ヽ､　　 ｀ ; ; ; ; : : : '　 ／::::::::::::::::::＼_｀ヽ.
　　　　　　　 　 　 ／::i　| ',　　 ｀ヽ､＿ 　 　 ＿,／:::::::::::::::::::::::::::::/　ヽ

　　　　　　　　　　　／￣ﾞヽ.　　　　　　　　 　 　 l;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l
　　　　　　　　　　, '/｀ﾞ' ､　 l　　　　　　 　 　 　 ,!;:;:;:;:;:;:;:;:＿＿;l＿_;:;:;:;:;:;:;:l
　　　　　　　　　, ':〈　　 /　ﾘ　　　　　　　　　　 ﾑ;:''"´￣＿＿;:;|;:;＿~｀丶､!
　　　　　　　　, '　　｀''''" 　/　　　　　　　　　　 ,{__, ィ''"´ r‐っ ￣ r-､丶､;:;l
　　　　　　　, 'ヽ,ヽ､,,::'"　, '　　　　　　　　　　 ,'ミﾐ:::::ゝ , . ￣:.　 　 ｀`′,}:`i!
　　　　　　 /　　~'ｰ彡　/　　　　　　　　　　　,'ミﾐ:::/　,. -‐- ､:.　　 , - ､ヾ:::l
　　　　 　 /　　　　彡　/　　　　　　　　　　　lミ:::::' ,:' ,ｨﾆ>,:'　: ｨゝ、ﾞi::l
　,,,,,,　,,'"/　　　　 ,'　 /　　　　　　　　　　　〃ﾍ:::j　:.　　‐ '" ,.　ヽ` ﾆ　　 !:l
"　　ﾞヽ, '　　　　,, '" /　　　　　　　　　　　　{に}ﾊ::, :.:.:.:..　　 (r:､ ,､〉　　　 l:ﾊ
　　　, 'ヽヾ､ミ 彡:: /　　　　　　　　　　　　　ヽいjl::',　:ヽ　　　　,' ;　ヽ　　ﾉlﾉ}
　　, '　ヽ＼､,,,ｿ::. /　　　　　　　　　　　 　 　 丶-ltﾂ .:.: l:.:　 ,r'ﾆ=ﾆ､ ﾞi, 　 i_ﾉ　　　　────許さん。
::／"　　　 ::::::::　,ｲ　　　　　　　　　　　　　　　　　l　 ､:.:.l:.:　 ｀ ''―''" 、　 /
"::　　　　　::::::　/ﾞtt,ヽ,,,,,,　　　　　　　　　　　　　　ﾄ､、ヽ丶、:.:..　　　ノ:／　　　　　 そんな驕りは、断じて許さん！
::.　　　　::::::::::::/ ,,､-'"　ヾ｀' ､　　　　　　　　　　　,(ﾆヽﾐミ=､、::.::.::.::''"／
　　 　 .:::::::::::,､ '"　　　 　 ＼,',　　　　　　　　　／:.:.:.｀ヽヽ、:.:.:　￣　 ,!
　　　 :::::,､-'"　　　　　　　　:::ﾘ　　＿＿＿,,r―'‐-- ､、:.:＼＼:.:.:.　　　l、
　　　 ''"　　　　　　　　　　::: "/"´⌒丶:::::::｀ヽ､｀`ヽ､::::::｀ミﾆゝ丶、　　八

　　　　　　　　　　　 　 ,!;:;:;:;:;:;:;:;:＿＿;l＿_;:;:;:;:;:;:;:l
　　　　　　　　　　　　 ﾑ;:''"´￣＿＿;:;|;:;＿~｀丶､!
　　　　　　　　　　 　 ,{__, ィ''"´ r‐っ ￣ r-､丶､;:;l
　　　　　　　　　　 　,'ミﾐ:::::ゝ , . ￣:.　 　 ｀`′,}:`i!
　　　　　　　　　　　,'ミﾐ:::/　,. -‐- ､:.　　 , - ､ヾ:::l
　　　　　　　　　　　lミ:::::' ,:' ,ｨﾆ>,:'　: ｨゝ、ﾞi::l
　　　　　　　　　　〃ﾍ:::j　:.　　‐ '" ,.　ヽ` ﾆ　　 !:l
　　　　　　　　　　{に}ﾊ::, :.:.:.:..　　 (r:､ ,､〉　　　 l:ﾊ
　　　　　　　　　　ヽいjl::',　:ヽ　　　　,' ;　ヽ　　ﾉlﾉ}
　　　　　　　　　　 丶-ltﾂ .:.: l:.:　 ,r'ﾆ=ﾆ､ ﾞi, 　 i_ﾉ
　　　　　　　　　　　　　l　 ､:.:.l:.:　 ｀ ''―''" 、　/　　　　　忠文、藤原忠文はおるか？
　　　　　　　　　　　　　ﾄ､、ヽ丶、:.:..　　　ノ:／
　　　　　　　　　　　　,(ﾆヽﾐミ=､、::.::.::.::''"／
　　　　　　　　　　 ／:.:.:.｀ヽヽ、:.:.:　￣　 ,!
　　　＿＿＿,,r―'‐-- ､、:.:＼＼:.:.:.　　　l、





　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＿＿＿__
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .．´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾉ ＼
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ／:.:.:.:z─y─ミ／　 ノ:.ヽ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 /:.:.:/:/´　　 　 　 ＼:.:.ヽ:.:.ﾊ
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 {:.:i:.l:.:!⌒ヽ　　 　 　 ﾞ:.:.:i:.:.:.:.!
　　　　　　　　　　　　　　　　 Ⅵ:.V　 　 　 　 ⌒ヽ.}:./:. :./
　　　　　　　　　　　　　　　　　｀Ⅵ.ｨ=ﾐ　　　　　　//:.://:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:`ﾄ　　 　 ｨ==ﾐ 彳:ノｲ:.:.|__
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 .':.:.人　｀＿_　　　 /:.:バ:.:///〉　　　　　はいはーい！
　　　　　　　　　　　　　　　　/:.:./j:.:.＼ゝУ 　 彡/:.イ7'　 /〉
　　　　　　　　　 　 　 　 　 /:.:./ .':.:.:.:.. ￣ 「 /:.:./ｉ:.:/ ′　/
　　　　　　　　 　 　 　 　 , ':.:./ /:.:.:.:. ,:ｬ=イ/:.:./≧:!　 　./!
　　　　　　　　 　 　 　 ／:.:, ' ./:.:.:.:ｨ彡’ x/:.:./　 f＾ｰ一ｲ::.
　　 　 　 　 　 　 　 ／:.:.／　.':.:／　才" /:.:./　 /ゝ三三!:∧
　　　 　 　 　 　 .／:.:.／/　./:.f´￣ 　　/:.:./{ 　.!　 ｀　 ´}:.:.∧

　　　　　　　 |:;:;:;:｀`'ー:;:;:;:''"´:;:;:;:;:;:;:_,. -‐='二三ｼﾊ
　　　　　　　 ト､＿:;:;:;;l:;:;:;:;:;__,. - '"´ 三三三三彡ﾉ!
　　　　　　　 l:::l　 二、― 'r―-,_ 　 _三三三彡彡ﾆヽ
　　　　 　 　 ヾi　 `ｰ′:.　`""´　　 ｀￣'三三彡片ヽl|
　　　　　　　　 '、 , - ､、　　 __,.. .. ,、_,　　'三彡'^> ﾉﾘ
　　　　　　　　　l ｲで>､ヽ　 ':,ｨ'で'＞'"　　 三ｼ' f ﾉ /
　　　　　　　　　l ヾ二ﾌ ,!　　ヽ二彡'´　　　}ﾂﾘ ,､_ノ
　　　　　　　　　'､　　　 l　 　 ,.、　　　　　 i 川 ├ミ'、　　　　　そなたを、将門追討の
　　　　　　　　　 ヽ　　 ,'　　 '__)ヽ、　　　 /｀`7>、
　　　　 　 　 　 　 ヽ　/`ー'i´　　　＼ 　 /　 ///>、　　　　　　征東将軍に任命する。
　　　　　　　　　　　ヽ'､ ､_,=＝ァ=-､_,｝ / /./////ﾄ､
　　　　　　　　　　　　＼ヾ二"´_,. ‐-.:.:/ /.//////:.:ヽ
　　　　　　　　　　　,. -/ゝ､':､_:' :、_ _:/ / //////:.:.:.:.ヽ‐- 、
　　　　　　　　　 ／　/:.:.'､ ヾ"ﾞ´￣ / / /////'′:.:.:.:.:.ｿ ﾉ ）
　　　　　　,. -―{　､/:.:.:.:.:ヽ ヽ.　　/ / /////:.:.:_,. - '"　／￣｀`丶、
　_,. -‐ '"´　　　ヽ ｀丶､r―--`'-/ / /////''"´　　　／　　　　　　 ｀丶、





　　　　　　　　　　　　　　 ．-─…─ ミ
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　　　　 　 　 　 ／::::::／　　　　　 ヽ:::::ｌ}:::i::::::::ハ
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　 　 　 　 　 /　 |::l:!　==ﾐ　　　 ´__} } }i::::|::::::::::::|
　　　　　　　　　 {:从' ｲ沁　　　 ’沁ﾐ l::: |::::::: {⌒i
.　　　　　　 　 　 }::::|　ﾋｚｿ　　　 f_ｚｿ ,::::ｉヽ::::::|　 {
　　　　　　　　　/:::::{　 　 _'＿__　¨¨ /:::::|　}:::::|＿|_
　　　　　　　 ／::::::∧ 　 {　　 У　 /:::::/|:::／　　　 ヽ　　　　 おっ、ついに朝廷軍が出陣するんだねっ！？
　 　 　 　 ／::::::::::/:::::＼.乂__ノ　 ./:::::/:::!::{ ´￣￣ 　}
.　　 　 ／:::::::::::: ｲ:::::::::::::≧:.ｫ　´/:::::/::〃 { ´￣￣ 　}
.　 　 〃;::::::::::／:::::::::::: ／/ノ　 /:::::/::::/!　{ ´￣￣ 　}ヽ
.　　 /イ::::::::/::::::::::::..イ　/　 -./:::::/ｉ::::'　　 ≧===彡　/
　　/::/:::::: /::::::::.イ　　 ,厂ヽ./:::::/ ,|:::{　 、 戈三ｨ'　./
.　/::/:::::: /::::::::/ }|　　 「￣∨::::/ /:|:::{ 　 ＼ 　 　 イ
. ｛:〃:::::::{ :::／　l}|　　　 i!:::::{!/　|:::{　　/　7爪:::∧

　　　　　　　　　　　　 ＿,,,..．．...,,,＿
　　　　　　　　 _,.-ｯ≦―:::::::::::::::::::::::::::｀:ｰ､
　　　　　　,..r::´:／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::ヽ
　　　　 ,.r:::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ:::::::::ヽ
　　　 ,ｲ:::::::::::{少‐"´￣｀^＜::::::::ヽ:::::::::::::::!:::::::::::',
　　,ｲ::::::::::::／^　　　　　　　 ＼:､:::ﾍ:::::､:::::i:::::::::ﾍ:',
　 ｒ:::/:::://　　　　　　　　　　　1:!､::::i:::::}::::::!:::::::::::!::,
　 l:::i::::::i::i　　　　　　　　　, - ¨了ﾍ:::ﾄ､::i::::::i:::::::::::i:ﾊ
　 i::!::::::ﾍ:!＿_　　　　　／　　　ｿ　 !ﾂ i::|:::::::}:::::::::::}:::!
　 t:从::::iヾ　 　｀ﾞ　　　　 　 ,.ｨf斤本ヾ}:;!:::::::i=ｪ;::::::i:::i
　　f　!::::ﾊ.　　　　 　 　 　 　 t弋り!}"|::!:::::::::ﾄ､ }::::::!:::!
　　 !　ヾ_:::ヽ　　　　 , 　 　 　 ちｴﾝ　1j:::::::::tｲｿ:i::::i:::::i　　　　となればこれは、都の天皇と、東の新皇の戦いにょろ！
　　　　　 ｀iムゞ=r'''" ､　　　　　　　　ﾘ:::::::::::|´:::::|::::!::::i
　　　　　　|::::ﾊ　　　　　　　　　　　　f;:::::::::::::!::::::::|::::i:::::!　　　 朝威にかけて、負けるわけにはいかないね！
　　　　　 f:::::::::ゝ　　　 ｒ ､　_ _　　　 |i::::::::::i::|:::::::::!::::i:::::}
　　　　　 i:::::::::::↑-､_. |　 !　　　　,.イ::::::::::j::!:::::::::|:::::|:::::i
　　　　　j::::::::::::::|::::i:::|i ｌ 　!､._,,. -´ ｆ:::::::::::ﾘ:iﾄ､::::::;!:::::|:::::|
　　　　 ,{:::::::::::i:::|:::::|::!'!　 ,!;:r^! , -=､::::::::::;'::j: : ヽ:!:::::::l:::::|
　　　　 f:::::::::::j::::|:::::!_/　 .,!. 　/　 ／:::::::::;':::,': : : : :｀-､|:::::|





　　　　　　　　 ／::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　 /:::::::::::::::::::::｝;.-‐'´￣｀`‐-､:::::::::::ヽ:::::ヽ
　　　　　　 /::::::::::::::i'´￣　　　　　　　　　ヽ:::::::::::i::::::ヽ
　 　 　 　 i:::::　:　:/　　　　　　　　　　　　　 ヽ:　　i　　i
　　　　　,i'...i.......:../　　　　　　　　　　　　　　　 i::::::i:::i::: i
　　　　　i::::i:::::::::::i　　 ＿　　　　　　　 ＿＿　　|::::i::::|::::i
　　　　 i::::::|:::ヽ: l'´￣ 　 ￣｀`　　　 '´　　　￣ﾉ:::i::::::!::::i
　　　　 i::::::|::::::::ゝヽ　　　　　　　　　　　　　　　 ﾘ:::::::|:::::|
　 　 　 i::::::i:::::::::|　　 ＿ ､,　　　　　　,,　＿_　　　!::::::|:::::|
　 　 　 |:::::|:::::::::l｀-r"⌒`‐　　　　　　ｨ"⌒｀"`´ i:::::::|i::::|　　　　　　征東将軍藤原忠文、
　 　 　 !:::::|:::::::::i　　　　　　　 　'　　　　　　　　　|:::::::ﾘ::::i
　　 　 i'::::::|:::::::::ﾚi　　　　　　ー──‐　　　　　 /:::::::|::::::i　　　　　 必ず朝敵平将門を滅ぼしてくるよっ！！
　　 　 !:::::::|:::::::::|:ヽ　　　　　　　　　　 　 　 　 /i:::::::::!:::::::i
　　　 i'::::::::|:::::::::|::::::＼　　　　　　　　　　　 ／::i::::::::::i:::::::::i
　　　i:::::::::::|:::::::::i:::::::|:::｀>､　　　　　　　, ィ´:::::::|:::::::::i:::::::::::i
　　 i'::::::::::::|::::::::::i::::::|／　i| ｀`丶､ ,.　'´ | !　＼i:::::::::!:::::::::::::i
　　i＿,.-‐‐i:::::::::::i|￣　　 i　　　　　　　 i　　　i::::::::::ト-----i､、
／￣￣￣~|::::::::::::i　　　　i　　　　　　 /　　　i:::::::::::i＝==＝＝＝ヽ、

　　　 /､;:;:;:;:;:;:;:;:;ｰ-:;､_;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l
　　 ./ﾐﾐﾐミミ､;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ｰ-;:;､;:_;:;_:;::-‐'"´i
　　 lﾐﾐミミミミミミミｰ-::､;;;;_;:;:;:;:;:;i;:;:;:;:;:;:;:;:i
　　,!ミﾐミミミミミミﾐ　　　＿;`-､;;;!:-‐'''´|ﾐi
　//｀,ヾミミミﾐｼ‐'″　　'ー‐' 　:　 'ﾆﾌ' i;/
　l l　,rヾミミﾐ 　　　　　_,,,,,　　 ﾉ　 _,,_　l
　',ヽヾ､ヾミミ 　　　 ｨで)ヽ､ 　 r';ｨび､.ﾉ
　 ヽ､__,, ミミ 　 　　 ｀ﾞﾞ'''"ﾌ｀　 | ｀ﾞ'''ﾌ'i
　　〃 i l ミﾐ　　　　　 ／´　 　 | ｀ｰ'´l
　　／ヾ.l ﾐﾐ　　　　　　　/'　 　 |　　/
.　/:::::',ヽヽ`　　　　　　 / ｀ `ﾞｰ-'　/
r/::::::::::',ヽヽ　　　　　　 　 　 i:i　', /　　　　　武運を祈るぞ！
/::::::::::::::ヽヽ＼　　　　'"ｰ=＝=-'/
ヽ:::::::::::::::::ヾ､　` ､　　　ﾞ'一''ｰ'ﾉ′
､　＼:::::::::::::::ヽ　　｀ ｰ‐-t't::i´ﾞｰ-､
.｀-､　｀ｰ-:､::::::ヾ'､ 　 　 //:::l　ヽ　｀ﾞｰ- ､





　　　　　　　　___|二ニｰ-､、;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|;::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l
　　　　　　　 /rヽ三三三三三─‐-- ､;:;:;:;:;:;:;:|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l
　　　　　　　 ',i　,-三三三三三、 　 _,.ニ､ｰ-､!;: -‐二￣彡′
　　　　　　　　',､、ヾ三三'"￣￣　　 `ー‐"　　　 ヾ-'" 　.〉′
　　　　　　　　ヽ ヽヾ三,' 　　 :::..,. -‐- ､　　　　 _,,..-‐､、,'
　　　　　　　　　｀ー',ミﾐ　 　 　::.弋ラ''ｰ､　　 i'"ｨ'之フ　l′
　　　　　　　　　／:l lﾐﾐ　　　　 ::::.. 二フ´　　 l　ヽ､.ノ　,'
　　　　　　,.-‐フ:::::| |,ミ　　　　　　　　　　　　 l　 　 　 /
　　　　 ／r‐'":::::::::| |ヾ　　U　　　　 ／__.　 　l　　　 /
　_,. -‐"i .|::::::::::::::::::',.',. ＼　　　　　 　 ⌒ヽ､,ノ　　 /ヽ,＿　　　　　（将門……）
"　　　　l ヽ:::::::::::::::::ヽヽ.　＼　　　＿,＿,.､〃　　／l　|　　｀ﾞ'ｰ-､、
　　　　 ',＼＼:::::::::::::::ヽ＼　 ＼　　､.￣⌒"￣／:::::|　|　　　　　　｀ヽ、
　　　　　＼＼＼;::::::::::::＼＼　 ｀､.__ ￣´￣／::::::::::l　|　　　　　　　　 ＼
　　　　　　 ヽ ＼｀ｰ-､::::::ヽ ヽ　　　￣フフ::::::::::::::ﾉ ./　　　　　　　　　　｀ヽ､
　　　　　　　　　 ｀ー-二'‐┴┴､＿_／‐'‐´二ｰ'".ノ
　　　　　　　　　　　　　　￣｀ー─--─‐''"￣

　なにが新皇だ……！


　　　　　　　　　 　 ,- ───´￣￣￣｀ヽ､
　　　　　　　　　／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ
　　　　　 　　／　　　　 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ､
　　　　　　／　　　　　　　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀､
　　　 　／　　　　　　　　　　::::::::::::::::::::::,-‐--::::::::::::::｀ヽ､
　　　　 |　　　　　　　　　　　 ::::::::::::::／ ´::::::::::::::::::::::::::::::::ﾞ｀r───､-､＿
　　　 r´　　　　　　　　　　　　 ::::::: /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾞ :::::::::::::::::::::::::｀ヽ､
　　　 l　　　　　　　　　＿　　　 ｀ﾞﾞﾞﾞ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　lﾞ　　　　　,,,===＝=､λ　　　　　 　　￣￣￣｀l;:::::::::::::::::.::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　|　　　　 〃　 _　　　l}ﾄ､,,　　　　　　　　　　　　l;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　ﾞl　　　　l||　 {◎　　,}| lイ　　　　　　　　　　 ／/::::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　 ヽ､　 　 》､/i |＿,彡ｿ´ﾉ　　　　　　　,r-彡´_ノ::::::::´､ﾞﾞﾞ　　　　ﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞ｀:::::::
　　　　　ヽ　　｀二二三彡´ ﾞ　　　　　　／／｀￣ ::::ﾞ彡ﾞ　　　　　　　　　　 :::::
　　　　　　｀､　　｀￣´　　　 |l　　　　　ノ´/　Γ..::::::ﾞﾞﾞ　　　　　　　　　　　　 :::::
　　　　　　　 〉　　　　　　　　｀‐--＝ﾆ_ノ　＿,::´ﾞ　　　　　　　　　　　　　 　..::::
　　　　　　　 ｀､　　　　　　　　　　　　,-‐ ´　　　　　　　　　　　　　　　　　..:::::::
　　　　　　　　 ヽ､　　　　　　　　　,,,彡ﾞ　　　　　　 ヽ　　　　　　　　　　..::::::::::::
　　　　　　　　　　｀＞ ＿＿　 --=ﾞ´　　　　　　　　　　 ヽ､,　　　　　, ...:::::::::::::::
　　　　　　　　　　/ r´　　　｀l,　　　　　　　　 　　　　 .　　　｀￣｀＝´￣｀￣｀ヾ
　　　　　　　　　 //　,　　 　 〈　　　　　　　　　　　　　ﾐ,
　　　　　　　　　 | l　｀l　i´＿〕)　　　　　__　　　 　　,ﾉｿﾞ　　　　　　､
　　 r─‐､　　　 | レ　l､＿__ノ｀l　　　/⌒､＼　　　 ノ´ﾞ　　　　　　　 ヽ
　 丿　　 -｀‐ ､,/´　 ,　 　　　　ヽ, 　.|i　 　ｔ人, _　　　　　　　　　　　ヽ,
　 l,,　　　　｀-､ ﾞ｀ ／　　　　　　　l､,‐へ_　 ,rﾞ　　　　　 　　　 　 　 　 li
　　＼ 　 ,-　､｀､　　　　,／て　　 　｀　　　り　　　/,　　　　　　　　　　ヾ､,
　　 　＼j､＿_）ﾉ ＿,､　´ 　|l　　　　　　 ,　ﾉ　 ,ノ,;ﾞ　　　　　　　　　　　　 ヽ　,
　　　　　｀|　　-┴〈　｀ヽ　　ヾ､　　　 ,ノ<´ 　 ﾉ,ﾞ
　　　　　 l　　　　　　／ヽ　＿＿＿／ﾞ　　 　/:;
　　　　　 ｀‐┬──´　 ﾉ ´　　 ノ::;ﾞﾞ　　　　 ﾚ::;
　　　　　　　 ヽ＿＿_／ ｀─‐ ´ :;i!　　　　　 ヾ､;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i!
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ﾄ


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　なにが……────

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━───

　　　　　　　　　　　やる夫は『新皇』を名乗るようです

　───━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛





　　　　　　　　　　　　　＜第八話＞　新皇

　　　　　　　　　　　　　　　　　　終わり





.

本日は以上です。ありがとうございました。

貞盛・・・なんという豆腐メンタル
玄明さんは、「風と雲と虹と」だと凄い美味しいキャラだったのに、史実は残酷だ

上総守じゃなくて上総介を与えるあたり、まだ旧法を意識している節はあるね

乙でした
なんか将門がカルトにはまった人に見えてきたｗ

乙でしたー。
なんつーか、なまじ武略の才があったのが将門の不幸だよなあ

乙ですー、見ててやる夫将門の影が前よりが濃くなってきた気がします

乙
将門がどうにも流されるだけの人に見えるな
頼ってきたから仲間にしました
巫女が言ったから新皇になりました、という感じで

流されるっていうのとは少し違う気がするな
周りの状況から自分に都合のいいことだけ選んで自己正当化の材料にしてるというか
やりたいことが明確にあって、それは将門的には絶対に正しくてジャマする奴が間違ってるって考えになってる
ワンマン社長がイエスマンだけを身近に置いて没落するのと同じだな

巫女が言ってきたからの部分は自作自演じゃねえの

この辺の流れは急転的な展開だからどうしても将門が
流されたように思えるんだろうな。

　　　　　　　　 ,-、　　　　　　　　　 　 　 _
　　　　　　　　 | r、、　　　　　　　　　 ／ l
　　　　　　　　 l ｌ::::.、 、　　　 　 　 ／.:: /
　　　　　　　　 | l::::::::、 }r -‐-、 ／ .::: /
　　　　　　　　 ヾ 、:::i /lト ---'|/ .:::::./
　　　　　　　　　　', V/::」＝=＝l ::: ／
　　　　　　　　　　 >　 ゝ‐----' '<　　　　　　　　 >>34さん
　　　　　　　　　 /　　ノ　　 　 ＼_、　　　　　　　 福田豊彦氏は、その著書で次のように指摘しています。
　　　　　　　　　,'　 　　●　　　● ;
　　　　　　　　 ≧⊂⊃　（__人._）≦　　　　　　　 「親王任国のために介が長官であった上総・常陸で守がおかれていないことは、
　　　　　　　 i⌒＼ 　 　　（_.ノ　　 ﾉ_／⌒)　　　 …彼らが新しい政権について何の構想も持たなかったことを反映している」
　　　　　　　　_　　 ＞　　＿＿　イ::ヽ ／　　　　 （福田豊彦『平将門の乱』〔岩波書店、一九八一年、一五〇頁〕）
　　　　　　　　∧__,ﾍ}:::::::::l＞＜l :::::::::::ﾉ
　　　　　　　　ヾ_:::ッﾘ ::::::::＼／::::::::>''´



　　　　　　　　 ,-、　　　　　　　　　 　 　 _
　　　　　　　　 | r、、　　　　　　　　　 ／ l
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　　　　　　　　 | l::::::::、 }r -‐-、 ／ .::: /
　　　　　　　　 ヾ 、:::i /lト ---'|/ .:::::./
　　　　　　　　　　', V/::」＝=＝l ::: ／
　　　　　　　　　　 >　 ゝ‐----' '<
　　　　　　　　　 /　　 　　 　 　 　、　　　　　　　　それに対して、「純友は、はじめから京都への侵攻を目標とし、
　　　　　　　　　,'　 　ノ　　 　 ＼_ ;　　　　　　　　 そのために士卒を配置している。
　　　　　　　　 ≧　　　●　　　 ●≦　　　　　　　…将門のなりゆき任せの素朴さ、泥くささに比べて、純友の反乱は
　　　　　　　　　＼⊂⊃（__人._）⊂ﾉ　　　　　　　　計画的で緻密であり、都会的である」
　　　　　　　　　　 ＞　　＿＿　l⌒ヽ　　　　　　　（福田・前掲・一六三頁）
　　　　　　　　　/:::::::::::::::::l＞＜l ::ｉ 　 ｉ
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　　　　　　　　 l ｌ::::.、 、　　　 　 　 ／.:: /
　　　　　　　　 | l::::::::、 }r -‐-、 ／ .::: /
　　　　　　　　 ヾ 、:::i /lト ---'|/ .:::::./
　　　　　　　　　　', V/::」＝=＝l ::: ／
　　　　　　　　　　 >　 ゝ‐----' '<
　　　　　　　　　 /　　ノ　　 　 ＼_、
　　　　　　　　　,'　 　　＞　　　＜ ;　　　　　　　 次回は、その藤原純友の乱の発生から最期までを書きたいと思います。
　　　　　　　　 ≧⊂⊃　（__人._）≦
　　　　　　　 i⌒＼ 　 　　（_.ノ　　 ﾉ_／⌒)　　　 よろしくお願いします。
　　　　　　　　_　　 ＞　　＿＿　イ::ヽ ／
　　　　　　　　∧__,ﾍ}:::::::::l＞＜l :::::::::::ﾉ
　　　　　　　　ヾ_:::ッﾘ ::::::::＼／::::::::>''´

やる夫とアカギの差