デカルト





　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　─ 疑う私 ─









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　　　　 　　,-―y､
　　　 　＿（O｡｡O ）＿＿＿＿＿
　 　 ／　,,;,;`皿ｨ´　　￠;;,　　 ／|
　 　 | |二二二二二二二二| |　 |　　 ﾞ==ゝ===ゝ===ゝ===ゝ==''
　 　 | ||X|;;|;;|　/;;/|'''|'''|'''| ,,|| |　 |　　　　（　　　§　｡ﾟﾉ｡　　ノ木
　 　 | ||X|;;|;;|./;;/ ,|,,,|,,,|,,,| ,,|| |　 |　　　⌒）　　 ∬　｡ﾟゞ｡　 *米ｷ
　 　 | |＝=＝====＝=＝==|;;|　 |　　|　 （⌒ 　∫　 ｡ﾟj｡　　＊ｼ
　 　 | |//[三]三]三]//|;;;|llll| |　 |　　|　 ＠　　　　　　ﾟ
　 　 | |=＝＝===＝==＝==|;;|　 | 　 |　　　　＿＿＿＿＿＿
　 　 | |l⌒l⌒l⌒l ,/ / /,,､　;| |　 | 　,rl,　　／＿＿＿＿＿／||
三二| |l＿l＿l＿l/ / /（三）,| |　 |二川三||　　 　｡|｡　 　 || , ||二三ﾆ二三ﾆﾆ三
　　　|_|;ニニニニニニニニ;;|_|,／ ﾉ卅i; , ||===========||'
　　　　　　　　　　　　　　　 　



　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ＿＿＿＿＿＿_,
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　　　　　　　　　　　　　　　　 　 /:: !:: :: ;:; :; :;:; :: :/:/::
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　　　　　　　　　　　　　　 　 '三三三三三三ｌ:/:::::



　　　　＿＿_
　　　｀ヽ　　　＼
　　　　　＼　 　 ｀ー―‐‐､
　　　　　　 ＼　　　　　　ハ
　　　　　　　　}　　　ー-- ､V二ﾆ＞―-､
.　　　　　 ィ´ 人__＿＿＿__〔　__　　　　　＼
　　　　／::／: : : :イ: : : : : : ::ヽ　｀ヽ__Z　　　＼＿
　　 ／ イ::｀ヽ／.:.:!: : i!: : : : : : :＼　　　　　　__／
　／　 /ヽ､::/｀ヽ　|==＝: : : : : : : :＼＿__ ／ハ
/　　 /: : ::/ 　 　　!:.:.:!i: : : : : |: : : : : : : : : : : ::ハ
　　　|: : ::/ィ心　　|: :八 ‐- ､:|: : : : : }: : : : : : : :ハ
　　　|:. :/　j::{_j　　∨　 ∨: :.:.|ヽ: : .:.′: : : : : : : ::i
　　　|: :ハ/::::ﾉ　　　-‐zf'示､ |: : : /: : : : : : : :.::.: :i　　　　　　この本なーに？
　　/ V {xx｀´　　　 　 /:.::::｛_〉|: :.:': : : : : : : : : |: : |
_／__/::∧　 '　　　 　弋:::::少ﾊ}:/: : : : : : : : :.:.:|: :.:|　　　　　　すっごく古そうだけど。
　　/　/ハ　 ､　　　xxｘ｀¨"/ /｀ヽ//::!: : : : : ::ﾄ､∧
.　ムイi }: :ヽ.　　　　___　／／___ j//::|: : : : : :i:个x{
　　　　 j／j/｀ヽz'⌒ ｀ヽ くー‐‐'./: :.:|､: : : :.:.i ∧
　　　　　　　　 /　　　　 ∨ / 　人: :.:|:::＼:.:.人 ∧
　　　　　　　　{　　　　　　∨イ〈::::::＼{:::::::::}/::::::｀ヽ｣
　　　　　　　　| ０２　　　i }}　　∧==========彡くj
　　　　　　　　|　　　　　 {∥　　　￣￣￣￣￣i　　 ｀ヽ
　　　　　　　　i　　　　　 |ﾚ　　　　　　　　　　　i　　　　 ＼

　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　／ 　 ⌒　　 ＼
　　　　　　（ へ）（ へ）　　｜
　　　　　　.（__人__）　 　 　 |　　　　　Discours de la me'thodeの初版本。
　　　　　　　ｌ｀ ⌒´　　　　.｜
　　　　　　　{　 　 　 　 　 .｜　　　　 俺の宝物だよ。
　　　　　　　{　　　　　 　＿ |
　　　　　　（ヽ、ヽ　　　/ 　）|
　　　　　　 |　｀`ー―‐'|　..ヽ|
　　　　　　 ゝ　ノ　　 　ヽ　 ノ
　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣



　　　　　　　　 .|｀ ｰ ､　　　　 . ・ ´￣￣ﾌ
　　　　　　　　　!　　＼ヽ　／／　　　／
　　　　　　　　　ヽ..＿＿乂＿＿,,, ・´
　　 　 　 　 　 　 ／　　ヽ、　 ＼＼＼.
　　　　　　　　　/　 ,ﾍ、　｀･ ､___ヽ ヽ ヽ
　　　　　　　　 〃. { ⌒｀ ｰ ..＿,..　ｊ　|　i
　　　　　　　　 ｒ|　ｌ. ●　　　 ● 　 |　| |
　　　　　　　 　 ヽ,l⊃　､_,､_,　⊂⊃([ii] {　　　　　　でぃすく…何？
　 　 　 　　/⌒ヽﾉﾊ=コ ゝ._）　 ﾉﾘ⌒iﾘ.|｀＞
　　　　　　 ヾ;;;;;/ヽZ_`ｰ, 　 -イﾚ;;;;;;/ﾄ､i
.　　　　　 　　ヾ、　 ﾌヾ;::|⌒/:::;ﾊ__,∧
　 　　　 　　　　 ヽ〈　　ヾ∨::;/　'ｰｲ i|



　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　 　　／　ノ　　 　 ヽ
　　　　　　　　 　　　| 　（●）（●） |　　　　　直訳すると『方法についてのお話』、
　　　　　　　　　　　 |　　（__人__） ｜　　　　 デカルトの有名な著書だ。
　　　　　　　　　　 　|　　 ｀ ⌒´ 　 |
　　　　　　　　　　　 ヽ　　　　　 　 }　　　　　 日本語のタイトルは『方法序説』。
　　　　　　 　　　__,, -ヽ　　　　　ノ　-､
　　　　　 　 　/⌒ヽ　 |　＼＞<ﾍl　ヽ　＼ .
　　　　 　 　 {:::　　 l　 ＼　ヽ };;{ | 　 | i　 }
　　　　　　　 {:::::..　〈;;,, 　ヽ　V;;;}ﾉ　　l彡 ヽ
　　　_,,.-‐''" |::::::::　 ヽ--､ ＼ >--'⌒ヽ::.　 }
　　　||　|_,,.ィ'|::::.....　　 }_,,.-‐''"~ヽ_,,.-し'::　　）_,
　　　||　|　||　!::　　　/　　　 　 .::ﾉ::::::::::.　　ノ
　　　||　|　|| _ヽ,,　.;:::　　 _,,.-‐''"ー''--''￣
　　 _,,. -‐''"　　｀ｰ---''"



　　　　　　　　 .|｀ ｰ ､　　　　 . ・ ´￣￣ﾌ
　　　　　　　　　!　　＼ヽ　／／　　　／
　　　　　　　　　ヽ..＿＿乂＿＿,,, ・´
　　 　 　 　 　 　 ／　　ヽ、　 ＼＼＼.
　　　　　　　　　/　 ,ﾍ、　｀･ ､___ヽ ヽ ヽ
　　　　　　　　 〃. { ⌒｀ ｰ ..＿,..　ｊ　|　i
　　　　　　　　 ｒ|　ｌ. ●　　　 ● 　 |　| |
　　　　　　　 　 ヽ,l⊃　､_,､_,　⊂⊃([ii] {　　　　　　『序説』って何、『序説』って。
　 　 　 　　/⌒ヽﾉﾊ=コ ゝ._）　 ﾉﾘ⌒iﾘ.|｀＞
　　　　　　 ヾ;;;;;/ヽZ_`ｰ, 　 -イﾚ;;;;;;/ﾄ､i
.　　　　　 　　ヾ、　 ﾌヾ;::|⌒/:::;ﾊ__,∧
　 　　　 　　　　 ヽ〈　　ヾ∨::;/　'ｰｲ i|

　　 ／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　 （ ー）（ー）　　　　　　論説よりも堅苦しくない論考うんぬん…
.　|　　　　 （__人__）
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　何で日本語にすると堅苦しくなるんだろうねー。
.　 |　　　　　　　ｎｌ^l^l
.　 ヽ　　　　　 |　　 ﾉ
　　 ヽ　　　　ヽ　く
　　　/　　　　　ヽ　＼



　　　　　　　.／￣￣＼
　　　　　　 /　ヽ､_ 　　.＼
　　　　　. （　（● ） .　　　|　　　　　　で、作者のルネ・デカルト(1596-1650)は、
　　　　　. （人__）　　　　　|　　　　　　生涯、ヨーロッパのあちこちを旅した。
　　　　　r‐-､　　 　.　　　|
　　　　 （三））　　　.　　　|　　　　　　 若い頃から、人間と宇宙の本当の姿を知りたいと願っていた。
　　　　　>　ﾉ　　　　　　 /
　　　　/ 　/ ヽ、　.　　 /
　　 　/ 　/ ⌒ヾ　　　.〈
　 　 （＿__ゝ､ 　＼／.　）
　　　　　　.　|＼　　 　,.1
　　　　　　.　|　 ＼_／...|




≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐
三三三≧､
ー-､三三ﾖ:ﾍ
　　　　＼三ﾖ|
三ョｮ-､　ﾍ三i
:::::::::::;;;;;>-7ﾖ´
::::::::/./7/三ﾍ
::::::' .iヽ',i　!￣　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
''''-､,i　　/　　　　　　　　　　　　 　 　 　 | 　 そしてデカルトは、確かな知識は理性によってしか得られない、 　 |
　　　 ヾ,,　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　と固く信じていた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |
ー---､__ヾ,,　　　　　　　　　　　　　　 　 ＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／
-----､___ヽ７__
---ｭ, ,--'" / .ﾊ
　_,　　,　／ .／ ＼
　, -'"/, -'／^==--＼
　/::／,-'", -‐'"二 二 ヽ､
. i::y', -'"　 ,／ ／　　　　 `ヽ､　　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
. i　　　　 ∠　 i　　/　　　　　 ヽ　　　　　　　　　 　 |　　昔の本を頼りにすることは出来ないし、　　　　 |
/　　　　　　 i　|　//　　 　 　 　 ﾊ　　　　　 　 　 　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|
　 　 　 　 　 i　| 〃 　 　 　 ≠　 i.', 　 　 　 　 　 　 |　 　感覚が語ることを信じてもいけない、とね。　　|
　　　　 　 　 |　| 〃　　 ,-/　i 　 i　i　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／
　 　 　 　 　 .i　| 〃　／/　　',　 i　.|
　　　　　　　〃 i〃,./　/　　　',　i　 |
　　　　　　　　　|　7　/　__,　　', i 　.|
　　　　　　　　　| 7i ´／,-'"¨`　ﾍ　 |
　　　､　　 ﾍ　　7 i ／　　, ---､　', .i
､_　　 ＼　　ﾍ 7 ∠ ／='"＿　 ﾍ,　',i,
__,＼,_ ＼ ＼　∨ ／/ r':::,-､::::＼ ', ',i
　 ＞'　 ＞≧_,-,___/¨¨´￣`‐-､:::i　7i
'"　＞'"　　　 i :| i--'∠ョ=､毛-､＿__i_
-':::::::::i｀≧‐‐‐!:.|--7-'.i7-'| |Zi',r'ヽ, i! .i! ￣i7
:::::::::::::',､　ﾍ .ﾍ j　/::--'--´-､ノ___7７-----'
:::::::::::::::',ﾍ　 ヽ i /::::::::::::::::::::::::::::|　　j
:::::::::::::::::',ヽ､_ ヽ〈:::::::::::::::::::::::::::::i　 /
≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐

　　　　　　/ /　 /　　　/　 |. l　　 i ,,,z=- ' ヽ　　 |　　',
　　　　　 / /　｀'ヽ,,　./､　　! l＊''"!　　　　　 ',　 .l.　　 l
　　　　　,'/,'　/　　 ＊　＼　':,!ヽ　 ',　　　 ,,,- l　/.　　　|
　　　　　l　l　l:::::　/ r＝z.､ ヽ､ヽ＼ ヽ ,／　　　|/　　　　l
　　　　　|　| .|:::: / l !/ノ:::::ヾ　　'　 ＊　､‐　'::´/　　　　 i.l
　　　　　　i.l l::::/　|　!:::::::::/　　　　-＝=.､ :::::/　　　　　,'ヽ
　　　　　....| !|:/　i, l　｀　´　 　 　 .,'ノ:::::::::!ヽ/:::::　　/　/　 ＼
　　 ,／-／!' ' !.; |!ヾ '' ''　　 ,　 　ヽ::::::::ノ '´':::::::　 /　/　　　 ｀
　 /　　/　|　.::/ l ヽ　 　 　 　　　　,,,｀,, ／:::::::　 ////　　　　　　プラトンと同じ考えだね。
　　　　l| .::l .:/,､::|,.- ＼ 　'ヽ　 　 -=／::／:: ／' /./
,,,-;'';;;;;;! ::|:/!;;;';;;: -/　 ｀ー--r-‐.／::／::;:　'／/ '　　　　　　　　　理性が確かな知を与えるって。
;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ!;;l;;;;;/　 '　　　　　/;;;ヽ ／::- '//:i ヽ
;;!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;/｀ ヽ､　　　　/　i;;;;|/ .:／/'::　|::: i
;;ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/⌒'ー ､　　 ..　-/;／／>':/!::; /!:: ,'
;;;;;;＼;;;;;;;;;;;/ ＼　 　 ⌒' ヽ,_ /;';;;´/-;;';//／ !:/
;;;::::;;;;;;;ヽ;;;;/＼　 ヽ　＿　　 /;;;;;;／;;;;;;;;'';;´', /
　,ヽr ､;;;/　　 丶　_　　￣/;;;-;';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/



／　ヽ 　　 . : : :＞ー＜ . : : ' 　 ／
　　./: :ヽ,＿ ／　 :　｀ヽ`ｰ-<ﾊ´
　 /　　　.:　 　{ 　 :..　 　 ＼ ヽ!
　 i: . 　 ,'　 　∧ _ノ :､　　,'/＼:l
　 |: : _/＿,/7￣´､{｀ヾヽ,'/ .,'/ }
ﾆ7: : /￣7ゞ¨テミxｬ　 　｀,ｧｭ､ |
./: : /!　/ {　 {ﾟｉ:::::}　　　 〃::7｀}
　／| | ﾊ :| :. 乂ソ　　.:.　{:::/ﾘ/
11ﾙ| |/ ﾞ,.|　 ｀¨　　..::::､ ¨´ﾊ〈　　　　　　　あと、感覚が信用できないって言った人もいたっけ。
＿ノ ﾉ.　 ﾘ　　 　 　 　 ｨ　ﾘ＼〉
＞ｰヾ.＞ .　　　～～　／ ＿__`ア　　　　　プラトンより前の、えーと…
　　 ', '＝ﾆ≧ｭ｡.__,. イ＿｀≧
＜::::j　　　　　{!ヽ:≧､＞
::::::ｧ‐-≧ｭ､ 　 ヽ,＼::::ヽ
:::/／ ￣ ミ ､≧＜／＼::＼
,'/　　. : : : .　:ヽ:::::＞ｭ､ ＼:::ヽ
:::li　　: : : : : : : . ＼:::::::::':.,　ヾ::}
:::|',　　　　　　 　 　 丶::::::＼ }!| ＼
:::| ゝ　　　 　 　 　 　 　 丶::::ヾ｀)　＼
:::|: .ろ　　　　　　　　　 　 　 丶¨｀ヽ　＼
:::|: .　て　 ⌒＞ .　　　　 　 　 　 丶}. 　 ＼
:::|: :. :　 ら　　　　 ＞ .　　　　　　　 　 zｰ:::




　 　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　 （ ⌒）（⌒）
.　|　　　　 （__人__）　　　　　よし、じゃあこの流れをおさらいしようか。
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　 |　　　　　　 　 }
.　 ヽ　　　　　 　 }
　　 ヽ　　　　　ノ　　ｍm
　　　/　　　￣￣￣　つﾉ
　　　|　　　　|￣￣￣

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　　　　　,,　- ―-　、
　　,. '" _,,. -…;　　　ヽ
　 (i'"（(´　 __ 〈　　　　}
　　|__　r=_ﾆﾆ`ヽｆﾊ　　}
　　ヾ|! 　 ┴'　　 }|ﾄi　 }
　 　 |! ,,_　　　　　 ｛'　 } 　 　 　 　 　 　 　 ／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　「´ｒ__ｧ　　　./　彡ﾊ､　　　 　 　 　 　 |　 　感覚は信用できない、と最初に言ったのは、パルメニデス。　　|
　　　 ヽ　‐'　　／　　　"'ヽ　　　　 　 　 　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 |
　　　　 ヽ__,.. ' ／　　　　　ヽ　　　　　　 　 |　 　理性で物事を判断するべきだ、と。　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 |
　　　　 ／⌒` ￣ `　　　　ヽ＼_　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／
　　　 /　　　　　　　　　　　i ヽ　＼
　　　,'　　　　　　　 　 　 　 }　 i　　ヽ
　 　 {　　　　　　　　　　 　 ｊ 　 l 　　 }
　　　i　　　ヽ　　　　ｊ　　 ノ　　 | 　 } l
　　　ﾄ､　　　 }　　　/　　/　　　l　　| .|
　　　!　ヽ　　　　　 |　 ノ　　　 j　　'　|
　　　{　|　　　　　}　|　　　　　 l　　　 |
　　　ヽ |　　　　 i　 |　＼　 　 l　 　 /|
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　　　　　　　　　／￣＼
　　　　 　 　 　 |　　　　|
　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　／￣￣￣ ＼
　　　　　 ／　　 ::＼:::／::::＼ 　 　 　 　 　 ／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　／　　 <●>::::::<●>　＼　　　　　　|　 　ソクラテスは理性が正しい認識をもたらすと考え、　　|
　　　　|　　　　　（__人__）　 　　|　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／
　　　　＼　　　　 ｀ ⌒´　　　／
　　　　　 ￣（⌒`::::　　⌒ヽ
　　　　　　　 ヽ:::: ~~⌒γ⌒）
　　　　　　　　 ヽー―'^ー-'
　　　　　　　　　 〉　　 　│
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '‐‐‐‐‐――‐- ､.._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　‐ﾆ`､` ￣ `ﾐヽ ､!,.ヽ-ｧ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　二´`ﾐ_` ‐,..　-､､'　l/ {
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 `ヽ/'ヽ'l/'´-､_　 `'´r'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,|ゝ-''´　 i'Tj'‐' .ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 __,....i-/Y ´l. 　 　 　　　|　　 　 　 　 ／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　　, -‐‐''､''　 　 '´　 /　| 丶 ゝ　　__.._´.‐'　　　　　　　|　 　プラトンが理性で捉えるイデアを主張した。 　 |
　　　　　　　　ノ　　　　ヽ　.　 　 /　　!　 ゝ　＼___ /､　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／
　　　　　　　/　　　　　　;l　　　 <..__　|!　 .／ﾆl´ﾉ`l　＼_.
　　　　　　/　　　　　　　;;　　　 _,.. -'´ト,.ｲ;　 ﾉ!/､_」　　　ヽ
　　　　　/　　　　　　　　i　　　 丶　　 |　 .〉.ｲ 'ﾉ .＼　　　;.ヽ
　　　　ノ　　　　　　　　/　　　　 .ヽ　　|　/ ｜/　 ﾟ/　　 ﾉ　ヽ
　　 ／　　　　　　　 ／´　　　　　　l,　 |./　 .|/　./´　　 ｙ　 丶
　 /　　　　　　　 .／　　　　　　　　 `!　|　　/ ／､___　/　　　 ヽ
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　　　　　　　　 　/./　 　 //ヽl |　/| l　　　|　ヽ　 /　）､
　　　　　　 　 　 l/　　　│l＼从//| |　 　 |ヽ　∨／ 　〉＼
　　　　　　　　　/　 　 |　l |｀｀ 　　 | | ＼ │| 　 ヽー'　}:::::::＼‐､
　　　　　　　　　l　　　|l　| |　　　　 | |　 ﾄ.| 　　|／ ,'l:::::::＿::> ＼
　　　　　　　　　|　　| ||　| |　　　　 | |_,-‐| |┤ 　 |r､/ |／ヽ＿:'￣｀丶､
　　　　　　　　　|　　| l|￢ |─_､ 　rjﾉz=斗j=|　　 |= !　l::::::::l::ヽ:.:.:.:.: ／:|
　　　　　　　　　|　　| ||ｨﾋ艾ﾕﾐ､',　〃┴ﾒ亠'l 　 │ﾉ /:::::::⊥∠-￢:: : :ﾄ､
　　　　　　　　　|　　| 「＾,二ニ､ ⊥_., ' ￣ ヽ_l　　 |┘／￣: : : : : : : : : : } ヽ.
　　 　 　 　 　 /|　　| |={.　　　 「T弋　　 　ﾉ.|　　├: : : : : : : : : : : : : :／＼ ＼
　　 　 　 　 ／:人　 | | ﾊ､ ＿ノ　!　 ｀ｰ‐ '　 j　／: : : : : : : : : : : : :／: : : : :＼ ）
　　　　　／￣￣｀j　| | | |ヽ　　　ヽ 　　_　 才: : : : : : : : : : : : : : : : ／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　|￣￣ヽ 　 |:│l | |:::::＼ ｀ニニ´ ／: : : : : : : : : : : : : : : :r─| 　 この線は、プラトンとキリスト教を結び付けた　 |
　　　　| 「￣＼ 　 |:│| lﾘ:::::::::rヽ　　／: :── ､:／:: : : : : : :／ 　 |　　アウグスティヌスを通り、　　　　　　　 　 　 　 　 |
　 　 _.」 |:::::::::::l 　 |'.t│|:::::::::::|└｀<─── ､　 l::::::: : : : : :/　　/:::＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／
　 r´: :.| |:::::::::::| 　 |::ﾚ'| { ::::::::_|┌┐l　 |:::::::::::|　 |::::: : : : : /　　/::::::::: : : : : : : : : :
　 |: : : | |:::::::::::| 　 |::::::ヽ!:::／ |│￣|　 |:::::::::/　/ : : : : : /　　/:::::::: : : : : : : : : : : :
　 {: : : :} }::::::::::| 　 |:::::::::: //＼　┬┤　|::::::::|　 |: : : : : :/　　/::::::: : : : : : : : : : : : : :
　 |: : : :| |:::::／| 　 |::::::: //　　｀ ┴┤　|::::::::|　 |: : : : :/　　/ :::::: : : : : : : : : : : : : : :
　 |: : : :| レ'／.| 　 |:::: /::|　 　 　 　 |　 |::::::::ヽ. ヽ: : :/　　/::::::: : : : : : : : : : : : : : : :
　 |: : :./ ／:::::/　 /:: /:::::ヽ. 　 　 ／ ／:::::::::::::＼ ｀ '　　/::::: : : : : : : : : : : : : : : : : :
≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐




　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,, -‐ ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　/'　　　 ヽ
　　　　　　 ／￣￣＼ 　　　　 ./　　　　　 i
　　　　　／ ._ノ　　ヽ､＼ 　　 /　　　 ...........i
　　　　　|　 （●）（●）　|　　/　　 ..:::::::::::::::|
　　　　　|　　（__人__）　 | 　/　　..::::::::::::::::::l　　　　　　　真っ直ぐデカルトまで伸びている。
　　　　　.|　　 ｀ ⌒´　　.} ./　　..::::::::::::::::::::!
　　　　　 |　　　　　　 　 }/　　.::::::::::::::::::::/
　　　　　 ヽ　　　　　　 ./　　 .:::::::::::::::::::/
　　　　　　.ヽ　　　　. .／　　.:::::::::::::::::::/
　　 ,. ‐'"´　 `'‐,r''"~　　　.:::::::::::::::::／
..:.／,. -‐‐- ､　l′　　 　 ..:::::::::::::／|
:,'　　　　　　／　　　　 　 !.:::::::／:i..:..l
r　　　､　 / 　 　 　 　　　 !:::::::::::　i..:..i
l　　.......`:i　　　 i 　 　 　 　 !::::::::::　ﾞ､:.i
!　 ::::::::::/　　　　i　　　　　　 i::::::::::　ヽ:i
.!　::::::::/　　　　　i　　　　　 .....i:::::::::::　ヽ
.ヽ ::::::|　　`､　　 `､　 .....::::::::::::l:::::::::::: 　`,
/ ＼:::l.　　 `､　　　ヽ::::::::::::::::::::l::::::::::: 　/'''ー─----､
　　　`ヽ　　 `､　　.::::＼:::::::::::::::|:::::::::　/,,　　　,. ‐;''

　　　　　　　　 ／　＼　　　ヽ､　　　ヽ　ヽ.＼
　 　 　 　 　 /＼　ヽ　　　　　,.へ　ヽ､　　＼ヽ
　　　　　　 /､　 ヽ.　 ＼ 　 ／／ ｀丶､ 　　 .', i
　　　　　 ./＼ヽ､　,＼　.／／ヽ　　　　ｸ ＜ .l |
　　　　　/､ヽﾞ'―/　　ヽ／　ヽ､　　 // 　　 ｀| l
　　　　 / lヽ｀ニ!｀ﾞ' ー-｀丶､　　　//　丶､　 l |
　　　　 i .|　　　.|z＝s､　　　　｀,z＝s､　....＿//!
　　　　 |. l　　 ヾ !:ｲllしi　　　　 i:ｲlし:!ヾ! l　 / 7|
　　　　 l .|､　　 |　ー '　　　　　ﾞー ' 'ﾞ　!　/ /　l　　　　　理性が一番大事だってのは、合理主義…だよね？
　 　 　 ヽ lヽ　　l　､ ､　　　　　　 ､ ､　/ ./ /　 |
　　 ＿＿＼ ＼ .|＼　　‐介‐　　　 , / /｀ 'l　　l
　　 ヽ ＿ ／,　ヽ　へ､ / l　　,. ＜ヽ'　ヽ |　　ヽ､
　　　 ／!lー― '´;;;;;;/ / ﾉへ´　　|;;ヽ､　＼ ､　‐-ゝ
　　　/　 ヾ.､;;;;;;;;;;;;;;;;;|/　 ,. へ.　ノ;;;;;;;;;｀丶､iヽ
　　　l　　　＼､;;;;;;;;;;;;;l　 ´ ,／ 〉;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノ/ヽ
　　 /　　　　 ヾ､;;;;;;;;|　　　 l-';;;;;;;;;;;;;;;;;／'　　 i



　　　　　　 　／￣￣＼
　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　|　　　 （ ⌒）（⌒）　　　　　　そう、この人たちはみんな合理主義者だ。
　　　　　.　|　　　　 （__人__）
　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　 アウグスティヌスはその前に信仰が来るけど。
　　　　　.ｌ^l^lｎ　　　　　 　 }
　　　　　.ヽ 　 L　　　　 　 }
　　　　　　 ゝ 　ﾉ　　　　ノ
　　　　　／ 　 /　　　　　＼
　　　 ／　　 /　　　　　　 　＼
　　. /　　 　/　　　　　　　　-一'''''''ー-､.
　　人＿＿ﾉ　　　　　　　(⌒＿(⌒)⌒)⌒))



　　　　　　　 　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　 　　／　 _ノ　ヽ､.＼
　　　　　　　　 　|　　（●）（●） |　　　　　　知識のたった一つの源は、理性だ。
　　　　　　　　　 |　　 （__人／,〉.|
　　　　　　　　　 {　　　´フ´ ./._ }　　　　　　そう考えたデカルトは色々と研究した末、
　　　　　 　　　　ヽ　 .／,二ニソ} 　 　 　 　 中世からの知識は必ずしも当てにはならない、と結論付けた。
　　　　　　　　　　_ヽ/　 ,-― ､}ﾉ
　　　　　　　　 ／:;:{'　　 ノｰﾍJ:;:;ヽ
　　　　　 　 ／:;:;:;:;:;|　 _,イ{:;::;:;:;:;l:;:;}
　　　　　　/:;:;:;:;:;:;:;:;:＼＿/:;:;:;::;:;i:;/＼
　　　　 　 {:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;／:;:;:;:;:;:;:;〈:;:;:;:;:＼
　　　　　　ﾍ:;:;:;:;:;:;:;:;／:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:i;:＼:;／ヘ、
　 　 　 　 　 ￣￣7:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l;:;::;ゝ、`ｰj
　　 　 　 　 　 　 /:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l:;:;:;:;:;:＼~
　　　　　　　　　/:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|ヾ:;:;:;／



　　　　　　 | ｀ - ,, _　　　 　　 ,, - ´ ￣￣~7
　　　　　　 | 　 　 　 ｀ ヽ _ ／　　　 　　　 /
　　　　　 　 ',　　　　''';;＼V::::'／　　　　 ノ
　　　　　　　 ヽ ＿＿__,,,,,O,,,＿＿,,, - ´:.＼
　　　　　　　　 ／i　 ''::::::'＼::::::＼ ＼　:　 : ヽ
　　　　　　 　 /-,,,＼　　 /　｀ ｰ, ゝ ＼: : : :　',
　 　 　 　 　 /-,,,_/＿｀ - ,,＿_/＿_ゝ, ',　　　 i
　　　　　 　 i | 　 |　　｀　　　　　　 |'~}_》´| 　 |
　　 　 　 　 | | 　 ﾄ ｲ゜｀ﾄ　 　 ｲ゜｀:|　| | i||　| |
　　　　　　　V',　 { 代::ﾉ　　　弋:::ﾉ　ﾉ」／　| ヽ　　　　　　　…あれ、ルネサンスで新しい科学が出てきて
　　　　　　　　 ＼|. |　　　　　 　 /／　/　　| 　 ＼
　　　　　　　　　丿. |ト ,,　─- ,／ |::　 ﾍ.　 ト ,,＿_＞　　　　中世はお払い箱になったんじゃないの？
　　　　　　　 　 / イヽ/i_｀ -t:´::''　i:: ::::/＼ ',
　　　　　　　 　 ´ /／/-'／'|::'' ／:| :: /｀:i
　　　　　　　　　　　／ヽ⌒＞:´::::::::∨:::::::|
　　　　　　　　 　 イ||:::::}／::::::_＝≡≡≡ﾐ
　　　　　　　 　 　 | ヾ∠,,彡'´　 |　 |　　|:::',
　　　　　　　　　　／7´i｀＼　　　', /i.02 i::::',
　　　　　　　　 ／　::::::|:::　 ＼.　　ヽ|　　|::::::',
　　　　　　 　 /　　 :　|::::　 　 ',.　　 |　　|::::::::',

　　　 　　　　　 ／￣￣＼
　　　　 　　　／　_ノ　 ヽ､.＼
　 　 　 　 　 | 　（●）（●）　.|　　　　　そう簡単にはいかないんだよ。
　　　　　　 　!　　（__人__）　 |
　 　 　 　 　 , っ　 ｀⌒´　　 |　　　　　 相変わらず教会の権力は強いし、
　　　　　　 /　ミ）　　 　　　/　 　 　 　 人々の考えの基準はキリスト教だ。
　　　　 　./　ノゝ　　　　　/
　　　　 　i　ﾚ'´　　　 　　ヽ
　　　 　　|　|／|　　　　 |　|



　　　　　　　　　　　　　　　　／{
　　ヽｰ-　.　　　　　 　 　 ／ 　 !
　　　‘，　　 ｀'　､-‐＝／ 　 　 j
　　 　 ∨　　 ＼:::〉-<::／ 　 ／ﾍ
　　　　 ヽ、__＿__ゞ='ー--＜ヽ. ハ
　　　　　 〃　 　 /7ｰ---ｚｭ ヽ＼ :.
　　　　　 {＝=i`ｰ　-=ニ77三彡也ｭ 、
　　　　　 ｉ＝={''"´__　　　__,._,}　}11j　＼
　　　　　ハ　小,rｾﾗ｀　 ´'¨ﾞ｀!　j／ー＜｀
　　　　　　_〉、:圦　　 '　　　厶ｲ:_:_:_≦¨｀　　　　　う～ん、なんか歯がゆいような…
　　　 　 ´￣以{Ⅵ＞.､｀ ..イー-≧ｰ
.　　　　　 　 　 ,.x≦::《　 　 》:::...、
　　　　　 　 <ヾ:::_::::::∧⌒/:::::::::::>>、
　　　　　　 {　 ｀7｀ﾞ＝=∨==＝彳 　 ;
.　　　 　 　 ｌ　 Ｙ　/ｒｆYﾍヽ､＼=Ｙ　 /
　　 　 　 　 |　 {　ｉ {==＝≠}　}/02/



　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　 　 　　　　 ／　　ヽ_　　.＼
　　　　　　 　 　　 （ ●）（ ●）　　｜
　　　　　　　　　　 （__人__）　 　 　 |　　　　　で、デカルトは古い書物を捨てたんだ。
　　　　　　 　 　　　ｌ｀ ⌒´　　　　｜
　　　　　　　　　　　{　　 　 　 　 ｜　　　　　 『世界という大きな本』の中に飛び込んでいった。
　　　　　　　　　　　{　　　　　　 /
　　　　　　　_. -: ´Λ　　　　 _.へ｀　、
　　　 　 r＜: : : : /:|: :、 ￣r'　 　 ＼ :＼_
　　　　/: : :ｌ : : : : : :＼`IエL>、　 　 >ﾍ::Λ
　　　　|: : : ﾄ､: : : : : : : : : : : : : `ｰ／ : : V　|
　 　 〈: : : :::: _ -￢-－―-､: : く:r ､: : : V ｝
　　　 /: : :_ン´: : : : ＼ ,___, ｨ ）: : :`く : : : ヘ|
　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣



　　',　　　　　　 　 　 　 ＼＿__!　/　／　 　 . :. :/
　　 '.　　　　　　　　　　　　Yｰ" /／　　　. :. :／
　　　∨ 　 　 　 　 　 . : : : ;!､__}ー---≦-＜ﾍ
　 　 　ヽ.: : : : : : : : :＞　´　 ﾍ　　　　　　ヽ ヽ.',
　　　　　　｀ 77フ¨´:.　　　　　 l i　､　　　　 ゛,゛:i
　　　　　 　 ,'/"　　　:ﾐ: : : . 　 | ｌ　 　｀ :ｌ i ―':. .!
　　　　　 　 ″＿　　 ;＜:.:. : :..| |　　 　 | |　　 .' i!
　　　　　　　i＿　￣¨7-‐-≧ｭl.｣_: : :.＿ｌ_|＿彡 i≧ｭ､
　　　　　 　 |　　￣¨7　　　｀　　 　 ,x≠ｭ､. |　: :'.〃7
　　 　 　 　 |　　　　,' .xp弌ﾐ　 　 　 ｲﾟﾞ::ﾊ.》|　: : ｝7
　　 　 　 　 レ!　　〈. 《 {::::::ﾊ　 　 　 乂:::ﾉ　! . : ;'/　＞
　　　　　 　 　 '.　　 '.　 ゝ-ｲ　 　 , 　 　 　 :|!. :;'　<　　　　　　　それでヨーロッパ中を旅したのかぁ。
　　　　　　　／.:＼　 ':, 　 　 　 　 　 　 　 /.! / :.　 ＼
　　 　 　 ∠　-― ＼　,ゝ　　　 ー　´　.ィ'ｰi/　 ',ｰ― `
　　　　　 　 　 /　／ ＼〉‐- ≧‐- ＜i　　　　 ＼〉
.　 　 　 　 　 /イ 　|/　／＼ー’ ．-‐＜≧x､
　　　　　 　 　 　 　 ／:::::::::::::＼´　∮ |:!:::::::::::≧x､
　　 　 　 　 　 　 ／≧ｭ､::::::::::::::＼　　:!|:::::::::::::::／.:/

≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,. - ―― -- ., _
　　＿＿|＿＿　　　　　　　　,.r ´　　　　　　　　,. ≧=―― --　＿　　　　　　　　 ‐┼‐ ┌┐
　　|　_ノ　 L　| 　 　 　 　 　 　 ﾍ　　　　　 ,r ´〃〃　　　　　 ,.r--＝､　 　 　 　 |三|三|ﾉ＿L
　　　─┼─　　　　　 　 　 　 　 ヽ　　　 /　 〃　　　　　,／,､三ヽ:;:;:;}}　　　　　　‐┼‐　乂
　　 ＿／＼＿　　　　　　　　 　 ﾊ ﾍ　　/　 〃　　　　r,"　"ヽ,ゝ三:;:;}ﾄ､　　　　　　ニニl二二
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 .ハ　 V　　　　　　　/＞､,　　　",三y{　ヽ　　　　　￣￣ﾉ￣￣
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ﾘ　 }　ﾉr-､　　　　ノ ヽ　 ･}≧,　　 ";,三､ ﾍ
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 {　　ﾚ　{ ﾉ　　 ,.r '　　　ﾐノ,　Ⅵ'i,　",三三} }
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ./ 　 / 　 ´, r ｲ　 ＿　　　　　　　|･}"三三//
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｲ　 { ,.r ' ´/ﾐ/ rイ　 "｀ヽ　 =＝ヽi三r ﾆ／　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ヽ　{;;;;;;;/ヽﾐ/ ﾚ‐L｀ヽ､　 ヽ､ Tイ三 ／　　　 　 　 　 　 |　　まずは軍隊に入った。 　|
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ヽヽ|;;;;/　　 ヽ｀≧､ヽ､ ＼＿ヽ_/三/＿＿　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ニレ;/＿ --― " ￣￣￣＿　≧―r＝￣三三三三三三三
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 , . r　＝ = ￣　＞　　／　/三三三三三三三三三
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 , . ‐ ￣, r '　　　　　／　　／　 /三三三三三　　　　三三
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　　　　　　　　 .|｀ ｰ ､　　　　 . ・ ´￣￣ﾌ
　　　　　　　　　!　　＼ヽ　／／　　　／
　　　　　　　　　ヽ..＿＿乂＿＿,,, ・´
　　 　 　 　 　 　 ／　　ヽ、　 ＼＼＼.
　　　　　　　　　/　 ,ﾍ、　｀･ ､___ヽ ヽ ヽ
　　　　　　　　 〃. { ⌒｀ ｰ ..＿,..　ｊ　|　i
　　　　　　　　 ｒ|　ｌ. ●　　　 ● 　 |　| |
　　　　　　　 　 ヽ,l⊃　､_,､_,　⊂⊃([ii] {　　　　　　えっ、何で？
　 　 　 　　/⌒ヽﾉﾊ=コ ゝ._）　 ﾉﾘ⌒iﾘ.|｀＞
　　　　　　 ヾ;;;;;/ヽZ_`ｰ, 　 -イﾚ;;;;;;/ﾄ､i
.　　　　　 　　ヾ、　 ﾌヾ;::|⌒/:::;ﾊ__,∧
　 　　　 　　　　 ヽ〈　　ヾ∨::;/　'ｰｲ i|



　　　　 ／￣￣＼
　　　／　　 _ノ　　＼
　　　|　　　 （ 一）（●　　　　　　軍隊は近代化されてて、次々と新兵器が開発された。
　　　|　　　 　 （__人__）　　　　　 その科学者たちと交流することが出来るだろ。
.　　　|　　　　　　　　ﾉ
　　　 |　 　 　 ∩ ノ ⊃　　　　　　中央ヨーロッパの色んな土地も体験できたし。
　　／ 　 　 .／　＿ノ
　 (.　 ＼ ／　.／_ノ │
　　＼　 “　／_＿_|　 |
.　　　 ＼／ ＿＿＿ /



　　　　, ,_＿　　　　　　　_,,.... -:i
　　　　';::: :　｀ ''ヽ, ,.,.z'' ~　 : :::/
　 　　 .ヽ、　　　　i_j'´　　　 ,/
　　　 ,.- '' ' --‐''~　' -- ‐''-　=、
　　／/　,z '´.::　 .,　 ヽ 、　 ヽ.ヽ.ヽ
　 / ,' ／　 |:/　 /i　　// ヽ 、 ヽ i ヽ
　.i .i /　　 .l,'　 / ヽ、i i　//::: '':::', |'; ':,
　l _|_l　:　 .|　x'　 　 '' ―-, r　l i.|-l.　 ';
　||.:ii.| .::.　 l./　｀ヽ'、　　 ' ヾヽ　!:: .|ヽ i
　l.l ll!l .::.　 ';　　　i~i　　 i~i 　 ﾞi /::::.l　ヾ　　　　　　その発想はなかった。
　.|'-:;!, ::i　 .',.　　 ﾞ'ﾞ　 　 ~　　 l':::::::::|ヽ、
　/l .i::!ヽ:ヽ　',XX　　　__　　X>!::::::::;'ヽ:;ゝ
./ /ヽ| ,~ヽ:,'i, 'i_　　　´　_,, r/l::/;:::::;' ーﾞ-
　'-='　ヽiﾞヽ;:ヽ'i｀" '''' "　ヽﾞ .'ﾞ　!::/
　　　　　　　.ヾ　　　　　　　　　 ヾ

　　 ／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　 （ ●）（●）　　　　　　色んな土地で色んな学者に会って、知的刺激を受けた。
.　|　　　　 （__人__）
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　 それからパリに何年か住んだあと、
.　 |　　　　　　 　 }　　　　　　　オランダに20年近く暮らした。
.　 ヽ　　　　　 　 }
　　 ヽ　　　　　ノ
　 　 i⌒＼ ,__(‐- ､
　 　 l ＼　巛ー─;＼
　　 　|　｀ヽ-‐ーく＿）
.　　　 |　　　　　　l



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　　　　　　 ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　r´ ´＼　　　　　　　 　 　 　 　 ＼
　　　 (　　　　＼　　　　　　　 　 　 　 　 ＼
　　 　 ＼　　 　 ＼　　　　　　　　　　　　　 ＼　　　 　 　 　 　 　 ／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　 ＼ 　　 　＼　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼　　　　　 　 　 　| 　 ここで、方法序説を始めとする　 　|
　　　　　 　 ＼　 　　 ＼　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼　　　　　 　 　|　　哲学の本を書いた。　　　　　　　　 |
　　　　　 　 　 ＼　　　　＼　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼　　　　　　 ＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／
　　　　　　　　　　＼　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＼
　 　 　 　 　 　 　 　 ＼　　　r´＝＝＝＝＝＝＝＝＝ｒ´
　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼　《 三三三三三三三三三=
　　　　　　　　　　　　　 　 ヽゝ＝＝＝＝＝＝＝＝＝=ゝ
≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐



　　　　　　　　　　　 　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　 　／　ノ　　＼ ＼
　　　　　　　　　　　 　|　 （●）（●）　|　　　　　その後スウェーデン女王に招かれたんだけど、
.　　　　　　　　　　　　 |　　（__人__）　.|
　　　　　 　 r､ 　　 　　|　　 ｀ ⌒´ 　.|　　　　　 スウェーデン滞在中に肺炎を起こして
　　　　　 ,.く＼＼r､　　 ヽ　　　　　　ﾉ　 　 　 　 1650年の冬に亡くなった。
　　　　　 ＼＼＼ヽ}　　　ヽ　　　 　/
　　　　　　 rヽ ` 　 ヽ　　/　　　ｧ'´ヽ
　 　 　 　 └'｀{　 . 　 ＼.|　　　/　 　i
　 　 　 　 　 　 ヽ､._　　　ヽ､_,r'　　　.|
　　　　　　　　　　　　｀ヽ､　　　／' 　|
　　　　　　　　　　　　　　 ｀'ｰ'´

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿__
　　　　　　　　　　　　　　　　 _, -＜.　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　__／　　　　　　　/
　　　 |＼,_＿_,, -- ‐＜¨ / _,　'"　　　　 /__
　　　 ヽ　　　　　''''''ヾ>¨'|''"　　　　　 ,,ノ: : :＼
　　　　 ＼　　　　　 ''''>-------- .<".　 ＼: : ＼
　　　　　　ヽ,,_,＞- '¨; : : : : : : : : : : : : ＼　 ヽ: : :.ヽ
　　　　　　　|: : : : : :ハ: : : : : : : : : : : : : : ヽ　 ヽ: : :.}
　　　　　　　|: : : : : :|　＼: : : : : : : : : : : : : :ヽ=--}: :.|
　　　　　　　|: : : : : :|　　 ＼_: : : -‐‐‐-　＼ヽ"　|: :.|
　　　　　　　|: : : : : :|'¨¨`　　¨'‐＜‐=‐-,,.　 ＼ _. | ∧
　　　　　　　ヽ:|: : : :.}/'{::ﾊ 　 　　l¨Z::::::ﾐ -i-i-''' |:} : :ヽ、
　　　　　　　　ﾘ,: : : :∧Z:::::l　　　　{:::::::::}|: :.ﾄ,,ヘ_j:ﾄ ＿,＞　　　　　デカルトって名前聞いたことくらいはあるけど…
　　　　　　　,,／ヽ: : :ヽ弋;ﾀ　,　　　'''''''' l: /: : ￣: |
　　　　　　 　 ￣¨{: : : ヽ_　　┌ヘ　 _／ﾚ': : ∧:.:.:|　　　　　　　　　 有名な人なんだよね？
　　　　　　　　　 ＞-''ﾘ"ヽ` t- -- '¨L. ＼:.:./　＼|
　　　　　　　　　 |ヽヽ;.:.:.:.:.:.:.ﾍ`_　　- /:.:.:.＼
　 　 　 　 　 　　|　 ヽヽ、:.:.:.:ﾍ　¨¨'／:.:.:.:.:.:.:＼
　 　 　 　 　 　　|.　　|/''-=_- ﾍ .／＿,, -‐‐'''"l:l
　　　　　　　　　|　　 |.. --‐‐''i'''>,,_''''''"/　　　/:ﾍ
　　　　　　　　＜~¨¨: : : : : : :.ノl>: :"'i /　　　/:.:.:ﾍ
　　　　　　　　　|＼: : : : : : ／　l: : : :|/　　　/:.:.:.:.:ﾍ



　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　 rヽ　　／　ノ　　＼ ＼
　　　　　　　　 i　!　　|　 （●）（●）　|　　　　　　そうだね。
　　　　　 r;r‐r/　| 　 |　　（__人__）　 |
　 　 　 〈_L (｀ヽ .}　　|　　 ｀ ⌒´　　ﾉ　　　　　　 近代哲学の父と呼ばれてる人だ。
　　　　　l｀ （ ｀`/　.　 |　　　　　　　 }
　　　　　ヽ 　　l　　.　 ヽ　　　　　 　}
　　　　　　|,. 　 l　　 /⌒　 　ー‐　　ｨ ヽ



　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　 　　／　ノ　　 　 ヽ
　　　　　　　　 　　　| 　（●）（●） |　　　　　　ルネサンスの興奮が治まった後、
　　　　　　　　　　　 |　　（__人__） ｜
　　　　　　　　　　 　|　　 ｀ ⌒´ 　 |　　　　　　同時代に考えられたことを
　　　　　　　　　　　 ヽ　　　　　 　 }　　　　　　一貫した『哲学体系』にまとめる動きが出てきた。
　　　　　　 　　　__,, -ヽ　　　　　ノ　-､
　　　　　 　 　/⌒ヽ　 |　＼＞<ﾍl　ヽ　＼ 　　その第一号がデカルトなんだ。
　　　　 　 　 {:::　　 l　 ＼　ヽ };;{ | 　 | i　 }
　　　　　　　 {:::::..　〈;;,, 　ヽ　V;;;}ﾉ　　l彡 ヽ
　　　_,,.-‐''" |::::::::　 ヽ--､ ＼ >--'⌒ヽ::.　 }
　　　||　|_,,.ィ'|::::.....　　 }_,,.-‐''"~ヽ_,,.-し'::　　）_,
　　　||　|　||　!::　　　/　　　 　 .::ﾉ::::::::::.　　ノ
　　　||　|　|| _ヽ,,　.;:::　　 _,,.-‐''"ー''--''￣
　　 _,,. -‐''"　　｀ｰ---''"



.　　　 　 　 ／￣￣＼
　　　　 . ／　ノ　　＼ ＼／｀i
　　　　　|　 （●）（●）./　　ﾘ　　　　　　　その後にスピノザ、ライプニッツ、
　　　　.　|　　（__人__）..|　　/　　　　　　　 ロック、バークリ、ヒューム、
　　　　　 |　　 ｀ ⌒´　ﾘ　 ﾋ　　　　　　　　カントが続く。
　　　　.　 ヽ　　　　 ／/　　,｀弋ヽ
　　　＿＿ ヽ　　- ′.Ｙ´　 ,　｀ヽ｀.ｌ
　 ／ :　　: :介〈　　`ｰ〈::....ノ　　　Ｖヽ
　 | : : : : ::〈　｢｀ヽ_ｰ ､ ｀ヾ＿/　//:|
　 | : : : : : /: |　{::::}　ﾌ-､｀ｰ┴‐- │
　 | : : :　〈: :│ {::::l /. :`ー‐一′ ::|

／　ヽ 　　 . : : :＞ー＜ . : : ' 　 ／
　　./: :ヽ,＿ ／　 :　｀ヽ`ｰ-<ﾊ´
　 /　　　.:　 　{ 　 :..　 　 ＼ ヽ!
　 i: . 　 ,'　 　∧ _ノ :､　　,'/＼:l
　 |: : _/＿,/7￣´､{｀ヾヽ,'/ .,'/ }
ﾆ7: : /￣7ゞ¨テミxｬ　 　｀,ｧｭ､ |
./: : /!　/ {　 {ﾟｉ:::::}　　　 〃::7｀}
　／| | ﾊ :| :. 乂ソ　　.:.　{:::/ﾘ/　　　　　　　　待って待って、名前だけ出されても分かんない。
11ﾙ| |/ ﾞ,.|　 ｀¨　　..::::､ ¨´ﾊ〈
＿ノ ﾉ.　 ﾘ　　 　 　 　 ｨ〈`ー　､　　　　　　　 『哲学体系』って何なの？
＞ｰヾ.＞ .　　　～～　／￣ヽ　＼
　　 ', '＝ﾆ≧ｭ｡.__,. イ＿, /i ￣ ヾ ヽ
＜::::j　　　　　{!ヽ:≧､＞〈_　　　.ゝ　!
::::::ｧ‐-≧ｭ､ 　 ヽ,＼::::ヽ Lァ　ノ　　i＝ｭ､
:::/／ ￣ ミ ､≧＜／＼::＼ﾐ==＝＝≠彡}
,'/　　. : : : .　:ヽ:::::＞ｭ､ ＼:::ヽ::::::::::::::::::::/
:::li　　: : : : : : : . ＼:::::::::':.,　ヾ::}::::::::::::::::〈
:::|',　　　　　　 　 　 丶::::::＼ }!|:::::::::::::/:::',
:::| ゝ　　　 　 　 　 　 　 丶::::ヾ｀):::::::::::::::::',
:::|: .ろ　　　　　　　　　 　 　 丶¨｀ヽヾ:::::::::',
:::|: .　て　 ⌒＞ .　　　　 　 　 　 丶}　∨::::',
:::|: :. :　 ら　　　　 ＞ .　　　　　　　 　 zｰ:::



　　　　　　　 _　　　　　____
　　　　　　　l　i.　　／￣ ￣＼
　　　　　　　l　l_.／ _,ノ　 ｀⌒ ＼
　　　　　　　l/ ニヽ(● ) .(● )　|　　　　　　　哲学のあらゆる重要な問いに
　　　　　　　.l / ./. 「'i___人___）　.|　　　　　　　首尾一貫した答えを見付けようとして、
　　　　　　　l　　 v、.l ｀⌒ ´ 　　|
　　　　　　　',　　　 ',/　　　　　　|　　　　　　　土台から作られる哲学、のこと。
　　　　　　　 j　 　 ﾉ　　　　　 ,/'|　
　　　　　 _∠⌒ヽ j 'i, __、___ ｨ／|,＼____
　　　　／ ...::::;;;:::ヽV;;l　フ!!!く　　/.:;;:l;;;;;:::´´''' ､､､ _
　　／ ...:::::;;;;;;;;;;;;:: 〉;;;:l／ iiiii ＼/.:;;;::l;;;;;;;;;;;;;::::::::..... i::..＼
／ ...:::::;;;;;;;;;;;;;;;;:: /;;;;;;;:::ヽ llllll　/..::;;;;::l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::: l;;;;;;:: l



≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐
　　　　　　 　 　 　 　 /: : : : /: : /: : / : : : /l: : : : : : : : :ヽ
.　　　　　　　　 　 　 /: l : : /: : /: : /: /:/:/∧:l: : : : : : : :ﾊ
　　　　　　　　　 　 /: : ! : /: : /: :/: ://l //　l:|＼: :!|: : : : l
　　　　　　　　　　 ,':/: :l : l : ://:/l: ｲ//,l/＝ｷi≦V | : : : ﾊ
　　　　　 　 　 　 /ｲ: | | : |: :l/!/=l'､l'/´/,.ィ彷ｒ） 7:/: ﾑ ｌ:ﾄ|
　　　　　　　　 　　,': ,ｌ l: : ∨ｒ忘外　}　　￣￣　//: /) }从 　 　 　 　 　 ／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　 　 　 l:/ |:l: ､: ヽ ｀￣　〈　　　　　 //: /.ン:l　　　　　　　　　|　 　古代ではアリストテレスが 　 　 　 |
　　　　　　　 　 　 l′lﾊ : ＼ ＼　　　　＿＿,./ｲｨ/彳|l l　　　　　　　　　|　 　体系を作った人として名高い。 　 |
　　　　　　　　　　 　 ′!: | |:ヽ‐ヽ　 ´-‐一　　 /ﾍ: N州　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／
　　　　　　　 　 　 　 　 |/l/|:l､_､:＞ ､　　 　 ／,. -ﾍl 、
　　　　 　 　 　　　　　　'　' l／| ヽl: | ｀ ‐　'´　 〉 __l　 ヽ
　　　　　　　　　　　　 　 　 |.:.:.|:.:.:.|∧　　　　 /彡,:.|　　|
　　　　　　　 　 　 　 　 　 /.:.:_ｊ.:.:‐￢l　　　 , ゝ／.:.|　　l-､
　　　　　　　　　　　　　　/.:.:.へ　:.V＾ゝ　　/ / /.:.:.:l　 /⌒'ー
　　　　　　　　 　 ,　-―/／　　 ヽ ヽ‐.　 ｒ‐/ /.:.:.:.:.! /:.:.:.:.:.:.:.
≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐

　　　　　　　　　　　　　　　　／{
　　ヽｰ-　.　　　　　 　 　 ／ 　 !
　　　‘，　　 ｀'　､-‐＝／ 　 　 j
　　 　 ∨　　 ＼:::〉-<::／ 　 ／ﾍ
　　　　 ヽ、__＿__ゞ='ー--＜ヽ. ハ
　　　　　 〃　 　 /7ｰ---ｚｭ ヽ＼ :.
　　　　　 {＝=i`ｰ　-=ニ77三彡也ｭ 、
　　　　　 ｉ＝={''"´__　　　__,._,}　}11j　＼　　　　　土台から？　
　　　　　ハ　小,rｾﾗ｀　 ´'¨ﾞ｀!　j／ー＜｀
　　　　　　_〉、:圦　　 '　　　厶ｲ:_:_:_≦¨｀　　　　 う～んまだよく分かんない…
　　　 　 ´￣以{Ⅵ＞.､｀ ..イー-≧ｰ
.　　　　　 　 　 ,.x≦::《　 　 》:::...、
　　　　　 　 <ヾ:::_::::::∧⌒/:::::::::::>>、
　　　　　　 {　 ｀7｀ﾞ＝=∨==＝彳 　 ;
.　　　 　 　 ｌ　 Ｙ　/ｒｆYﾍヽ､＼=Ｙ　 /
　　 　 　 　 |　 {　ｉ {==＝≠}　}/02/



　 　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　 （ ●）（●）　　　　　　アリストテレスはあらゆるものを分類しただろ。
.　|　　　　 （__人__）　　　　　　 動物はこっち、植物はあっち。
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　 |　　　　　　 　 }　　　　　　　人の考えも、こんなふうに整理整頓しないと。
.　 ヽ　　　　　 　 }
　　 ヽ　　　　　ノ　　ｍm
　　　/　　　￣￣￣　つﾉ
　　　|　　　　|￣￣￣



　　　　　　 　／￣￣＼
　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　|　　　 （ ●）（●）　　　　　ルネサンスには古い考えと新しい考えが入り乱れて
　　　　　.　|　　　　 （__人__）　　　　　 収拾がつかなくなったんだ。
　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　.ｌ^l^lｎ　　　　　 　 }　　　　　　自然、科学、神と人間についてもゴッチャゴチャ。
　　　　　.ヽ 　 L　　　　 　 }
　　　　　　 ゝ 　ﾉ　　　　ノ
　　　　　／ 　 /　　　　　＼
　　　 ／　　 /　　　　　　 　＼
　　. /　　 　/　　　　　　　　-一'''''''ー-､.
　　人＿＿ﾉ　　　　　　　(⌒＿(⌒)⌒)⌒))



　　　　　　　　 ／　＼　　　ヽ､　　　ヽ　ヽ.＼
　 　 　 　 　 /＼　ヽ　　　　　,.へ　ヽ､　　＼ヽ
　　　　　　 /､　 ヽ.　 ＼ 　 ／／ ｀丶､ 　　 .', i
　　　　　 ./＼ヽ､　,＼　.／／ヽ　　　　ｸ ＜ .l |
　　　　　/､ヽﾞ'―/　　ヽ／　ヽ､　　 // 　　 ｀| l
　　　　 / lヽ｀ニ!｀ﾞ' ー-｀丶､　　　//　丶､　 l |
　　　　 i .|　　　.|z＝s､　　　　｀,z＝s､　....＿//!
　　　　 |. l　　 ヾ !:ｲllしi　　　　 i:ｲlし:!ヾ! l　 / 7|
　　　　 l .|､　　 |　ー '　　　　　ﾞー ' 'ﾞ　!　/ /　l　　　　　　じゃあ、それをスッキリさせようとしたんだ。
　 　 　 ヽ lヽ　　l　､ ､　　　　　　 ､ ､　/ ./ /　 |
　　 ＿＿＼ ＼ .|＼　　‐介‐　　　 , / /｀ 'l　　l
　　 ヽ ＿ ／,　ヽ　へ､ / l　　,. ＜ヽ'　ヽ |　　ヽ､
　　　 ／!lー― '´;;;;;;/ / ﾉへ´　　|;;ヽ､　＼ ､　‐-ゝ
　　　/　 ヾ.､;;;;;;;;;;;;;;;;;|/　 ,. へ.　ノ;;;;;;;;;｀丶､iヽ
　　　l　　　＼､;;;;;;;;;;;;;l　 ´ ,／ 〉;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノ/ヽ
　　 /　　　　 ヾ､;;;;;;;;|　　　 l-';;;;;;;;;;;;;;;;;／'　　 i

　　　 　　　　　 ／￣￣＼
　　　　 　　　／　_ノ　 ヽ､.＼
　 　 　 　 　 | 　（●）（●）　.|　　　　　そう、十七世紀になってようやく、
　　　　　　 　!　　（__人__）　 |　　　　　 新しい考えを体系化させようって動きになった。
　 　 　 　 　 , っ　 ｀⌒´　　 |
　　　　　　 /　ミ）　　 　　　/　　　　　　それに最初に手を付けたのが、デカルトだったわけだ。
　　　　 　./　ノゝ　　　　　/
　　　　 　i　ﾚ'´　　　 　　ヽ
　　　 　　|　|／|　　　　 |　|



≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐
　　　　／´: : : : : : : : : : : : : : : : : : : }}: : : : :｀:ヽ､
　　 ﾍ||: : : : : : : , :r ,=_'_‐_´_ ｀ '‐= JL: : : : : : : : ヽ
　 |: ||:||, - , = r´': /　,-, フ　｀ '_r‐>-､= -､: : : : : : }
　 ﾍ: >/竺ヽ}: : : r　//:|´　r‐'´／　　　ヽ: : ヽ: : : /
　　ヽ{ !焦ﾝﾉ 二 }　ﾉﾆﾉ .ﾉ　 人　／_ノ　 ＼: :ﾍ:/
　　　{｀'‐'-´ ‐::´:｀´ﾉ人､ ヽ　ﾍ　´ﾉ　　､　　ヽ-‐,ヘ､　　　　　　　　　　　　取り組まなければならない問題は二つある。
　　　{／::´::::::::::::／{　 ・ヽ, ノ､‐｀/　｀i　　　　　/　　 ｀＼
　　 /:::::::::::, r ' ´ 　ﾍ　ノ　　　ヽ＿,,､ !､　　　/　　　　　　 ｀　､　　　　　　　まず僕らは何を知ることが出来るのか、
　　/,::: r'i´ﾟﾉ　　　　 ｀　　　　　　　|　＼_　ノ　　　　　　　　　ﾍ: :＼　　　　 『認識の確かさ』の問題だ。
　　'´　 | ｀r　_ - ､ 　 　 　 　 　 　 |　　／　　　　　　　　　　／: : : :
　　　　 .|　'ヽ　ﾜ '　　　　　　　　　 | ／　　　　　　　　　 ／ｸ: : : :　　　　　　そしてもう一つ、『身体と心の関係』だ。
　　　　　|　　｀　　 _ , -― ' ‐_､　　ヽ､　　　　　_ , - ‐ ': : : : : : : :
　　　　　 ﾍ　　r_'´- ‐　￣　　　　　 r｀ヽ､＜: : : : : : : : : : : : : :
　　　　　　 ヽ　　　　　　　　　　　　ノ　　ヽ ＼: : : : : : : : : : : : : :
　　　　　　　 ﾍ　　　　　　　,　‐　´´ ￣￣ >==≧: : : : : : : : : : : :
　　　　　　　　 ' - -, ､r = ´ _, - ‐_, '''''／: : : : : : : ＼: : : : : : : : :
　　　　　　　　　 /‐=｀|　 r'´r―ﾂ ´ ~: : : : : : : :
　　　　　　　　　{-‐i　.|, -'―': : : : : ○: : : : : : :
　　　　　　　rﾉ´=´ノ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
　　　　, r'r,´=＝´: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, -､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　, - 　 ／ ／
　　　　 　 ／￣￣＼　　　　　 /　ﾉ／ ／
　　　　 ／ノ　＼_　　＼　　　 /　/　／｀ヽ
　　 　 ( ●）（ ●）　 　 |　　　{　　　　（__／}
　　　　（__人__）　　　　 |　　　{　　　　（__／}　　　　　この二つが、続く150年の哲学のテーマになった。
　　　　 (｀⌒ ´　　　　　|　　　/　　　　 （__.ノ
　　　　　 {　　　　　　　 |　　　/　 　,;-ｰ'´
　　　　　　{ 　 　 　 　 /　　. /　 . ノ
　　　　　　 ヾ　 　 　 /　　／　.／
　　　　　　 ｿｇﾍ二ﾆ=7.／　 ／
　　　　　 ∧ii/　oィ/厂　 ／
　　　　　/ .|/／＝≠.　r'´
　　　　　l 　|｡　　 　 ｀~/
　　　　 /　 |｡　　 　 　/

　　　　 　 　 　 ト------､　,.-――――イ
　　　　　　　　　＼　　 ≧｢｣≦　　　　　／
　　　 　 　 　 　 　 >―＜´ヽー――t彳!
.　　　 　 　 　 　 ,仆､ /＼　　＼.　　 | | |
　　　　　　　　　/,.仆､rーマヽrｰ㍉__＞｜
　　　　　　　　 /'　|　i| rｎx.　 ｯｎx┬r┴ﾄ､
　　　　　　　　　　 ヽl:| {.ﾋﾘ　　 ﾋり.|├}i |　＼
　 　 　 　 　 　 　 　 }jﾊ　　_' _, 　 ,州ｉ‐┘<⌒　　　　　問いをはっきりさせた人なのかー。
　　 　 　 　 　 　 　 ﾉ ｨ个　 __　ｨ'　|_,rｰx,__＞
　　　 　 　 　 　 　 　 　 ┌ ｢::::|ﾉ /:::::|　 ト､
　　　　　 　 　 　 　 　 　 |　l:::::｢ ７::::/ｔョ.|:::ヽ、
　　　　　 　 　 　 　 　 　 |　|ﾄ､∀／}| 　 |⌒´｀
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｌ　|l_ｨ介､_｣| 　 l､
　　　　　　　　　　　 　 　 l　|:::ﾉ∥　 | 　 |::〉



　　　　 ／￣￣＼
　　　／　　 _ノ　　＼
　　　|　　　 （ ⌒）（⌒)　　　　　まぁ二つとも、当時ありふれた問題だったけどな。
　　　|　　　 　 （__人__）
.　　　|　　　　　　　　ﾉ　　　　　 人は確かな認識を手に入れられるか、
　　　 |　 　 　 ∩ ノ ⊃　　　　　って問う人はたくさんいたよ。
　　／ 　 　 .／　＿ノ
　 (.　 ＼ ／　.／_ノ │
　　＼　 “　／_＿_|　 |
.　　　 ＼／ ＿＿＿ /



　　　　　　　　 .|｀ ｰ ､　　　　 . ・ ´￣￣ﾌ
　　　　　　　　　!　　＼ヽ　／／　　　／
　　　　　　　　　ヽ..＿＿乂＿＿,,, ・´
　　 　 　 　 　 　 ／　　ヽ、　 ＼＼＼.
　　　　　　　　　/　 ,ﾍ、　｀･ ､___ヽ ヽ ヽ
　　　　　　　　 〃. { ⌒｀ ｰ ..＿,..　ｊ　|　i
　　　　　　　　 ｒ|　ｌ. ●　　　 ● 　 |　| |　　　　　　　ありゃ？
　　　　　　　 　 ヽ,l⊃　､_,､_,　⊂⊃([ii] {
　 　 　 　　/⌒ヽﾉﾊ=コ ゝ._）　 ﾉﾘ⌒iﾘ.|｀＞　　　　　じゃあ何でデカルトは特別なの？
　　　　　　 ヾ;;;;;/ヽZ_`ｰ, 　 -イﾚ;;;;;;/ﾄ､i
.　　　　　 　　ヾ、　 ﾌヾ;::|⌒/:::;ﾊ__,∧
　 　　　 　　　　 ヽ〈　　ヾ∨::;/　'ｰｲ i|



　　 ／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　 （ ー）（ー）
.　|　　　　 （__人__）　　　　　それまでは、答えるための問いじゃなかった。
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　 |　　　　　　　ｎｌ^l^l
.　 ヽ　　　　　 |　　 ﾉ
　　 ヽ　　　　ヽ　く
　　　/　　　　　ヽ　＼

　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,, -‐ ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　/'　　　 ヽ
　　　　　　 ／￣￣＼ 　　　　 ./　　　　　 i
　　　　　／ ._ノ　　ヽ､＼ 　　 /　　　 ...........i
　　　　　|　 （●）（●）　|　　/　　 ..:::::::::::::::|　　　　　　　人は確かな認識を手に入れることが出来るか？
　　　　　|　　（__人__）　 | 　/　　..::::::::::::::::::l　　　　　　　 いいや無理だ。
　　　　　.|　　 ｀ ⌒´　　.} ./　　..::::::::::::::::::::!
　　　　　 |　　　　　　 　 }/　　.::::::::::::::::::::/　　　　　　　　人間は何も知らないということを、
　　　　　 ヽ　　　　　　 ./　　 .:::::::::::::::::::/　　　　 　 　 　 諦めて受け入れなければならない。
　　　　　　.ヽ　　　　. .／　　.:::::::::::::::::::/
　　 ,. ‐'"´　 `'‐,r''"~　　　.:::::::::::::::::／
..:.／,. -‐‐- ､　l′　　 　 ..:::::::::::::／|
:,'　　　　　　／　　　　 　 !.:::::::／:i..:..l
r　　　､　 / 　 　 　 　　　 !:::::::::::　i..:..i
l　　.......`:i　　　 i 　 　 　 　 !::::::::::　ﾞ､:.i
!　 ::::::::::/　　　　i　　　　　　 i::::::::::　ヽ:i
.!　::::::::/　　　　　i　　　　　 .....i:::::::::::　ヽ
.ヽ ::::::|　　`､　　 `､　 .....::::::::::::l:::::::::::: 　`,
/ ＼:::l.　　 `､　　　ヽ::::::::::::::::::::l::::::::::: 　/'''ー─----､
　　　`ヽ　　 `､　　.::::＼:::::::::::::::|:::::::::　/,,　　　,. ‐;''



　　 ／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　 （ ─）（─　　　　　　　　ってな。
.　|　　　　 （__人__）
　 |　　　 　∩ ノ)━・　　　　　　 問いになってねーかこれ。
.　 |　　　 / ＿ノ´} 人　＿
.　 ヽ　　 i　 i　　.} (_0_)d__ｌ
　　 ヽ　 i　 i　ノ　 |_⊂ ）　　ｶﾁｯ
　　　/　i　 i　ヽ　/　/
　　　(　. 　 i　　i/　/



　　　ヽー‐-　、　　　　　　　　　　．-‐　フ
　　　　＼　　　｀丶､-‐…‐-''"´　　　／
　　　　　 ＼　　ヾ:::_｀ヽ_/.:／ 　 　 /
　　　　　　　〉､_＿＿__{_,〉､_＿___ ｲ
　　　　　　〃　 ,ﾍ.　　/7丶、　ヽヾ.:.
　　　　　　!i＝=j　`ｰ//___　//≧ｭ} j
　　　　　　|l ==j￣｀¨''　　''¨´￣jｌ ｌ! |
　 　 　 　 ∧　iK ヒﾗﾞ 　 " ヒﾗ刈 ｌ:！
.　　　 　 /:ハ:圦'''　 　 '　 　 '''〃/ : :、　　　　　　デカルトのは、ちゃんとした問いなんだよね？
　 　 　 /ｲ. ;ヽﾄ个: ..　 - 　 イ:/ｲ: .＼ﾐﾒ､
　　　　 ノイ ノ-z 乏;}.｀¨´.{从 {:从ｰ--ヽ
　 　 　 　 ″　,.才:::《　 　 》:::不､
　　　　　　 ,<ヾ:::_:::::∧⌒/::::::::::〃>、
　　　　　　{　 ｀7｀'＝=∨=＝''彳　　}
.　 　 　 　 | 　 Ｙ　／/只､｀ヽ=Ｙ　　|



　　　　　 ／￣￣＼　（ ;;;;(
　　　　／ ._ノ　　ヽ､＼) ;;;;)
　　　　|　 （●）（●）/;;／　　　　　そうだよ、デカルトは諦めなかった。
　　　　|　　（__人__）l;;,´|
　　　　|　./´ニﾄ━・'　.ｌ　　　　　　 ここで諦めたら、真の哲学者とは言えない。
　　　　| .l　_ニｿ　　　 }
　　　　 /ヽ､_ノ　　　 /
　 　 __/　　/　　　 ノ__
　　/ /　　/　　　　　　 ｀ヽ.
　 /´　　./　　　　　　　,.　 ヽ.
　 ﾄ､＿,/.　　　　　　　｜､　 ヽ
　　 ｜　　　　　 　　　｜/　 /

　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　 　 　 _ノ　　ヽ、　　＼　 　,.:┐
　　　　　　　 .（ ●）（ ●）　　..|　／　｜　　　　　まさにこの時代、
　　　　　　　 （__人__） 　　　　.|./　　 /　　　　　　新しい科学の方法が作られていただろ。
　　　　　　　　 i⌒ ´ .r－､　　|/　 ／
　　　　　　　　 { 　 　 ヽ,　',. .,/　:/',　　　　　　　　デカルトは、哲学にも新しい方法はないか、と考えた。
　　　　　　　　 .ヽ　　　.|　 l_/_, -‐､',
　　　　　　　　　 .ヽ　.　| 　 / , -－'i|
　　　　　　　　　　/　　 {　　V , -－ﾍ
　　　　　　　　　　|　　　ヽ　 Ｌ|　r=　|



　　　　　　　　/ /　 /　　　/　 |. l　　 i ,,,z=- ' ヽ　　 |　　',
　　　　　　　 / /　｀'ヽ,,　./､　　! l＊''"!　　　　　 ',　 .l.　　 l
　　　　　　　,'/,'　/　　 ＊　＿　':,!ヽ　 ',　　　 ,,,- l　/.　　　|
　　　　　　　l　l　l:::::　/ r＝z.､ ヽ､ヽ＼ ヽ ,／　　　|/　　　　l
　　　　　　　|　| .|:::: / l !/ノ:::::ヾ　　'　 ＊　＼　'::´/　　　　 i.l
　　　　　　　　i.l l::::/　|　!:::::::::/　　　　-＝=.､ :::::/　　　　　,'ヽ
　　　　　　　....| !|:/　i, l　｀　´　 　 　 .,'ノ:::::::::!ヽ/:::::　　/　/　 ＼
　　　　 ,／-／!' ' !.; |!ヾ '' ''　　 ,　 　ヽ::::::::ノ '´':::::::　 /　/　　　 ｀
　　　 /　　/　|　.::/ l ヽ　 　　 　 　　　,,,｀,, ／:::::::　 ////
　　　　　　l| .::l .:/,､::|,.- ＼ 　'ヽ　　　 -=／::／:: ／' /./　　　　　　　あったの？　新しい方法。
　　 ,,,-;'';;;;;;! ::|:/!;;;';;;: -/　 ｀ー--r-‐.／::／::;:　'／/ '
　 r;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ!;;l;;;;;/　 '　　　　　/;;;ヽ ／::- '//:i ヽ
　/;;;!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;/｀ ヽ､　　　　/　i;;;;|/ .:／/'::　|::: i
/;;;;;;;ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/⌒'ー ､　　 ..　-/;／／>':/!::; /!:: ,'
;;;;;;;;;;;;;＼;;;;;;;;;;;/ ＼　 　 ⌒' ヽ,_ /;';;;´/-;;';//／ !:/
;;;;;;;;;;::::;;;;;;;ヽ;;;;/＼　 ヽ　＿　　 /;;;;;;／;;;;;;;;'';;´', /



　　　　 ／￣￣＼
　　　／　　 _ノ　　＼　　（ ;;;;(
　　　|　　　 （ ⌒）（⌒)　　) ;;;;)
　　　|　　　 　 （__人__）　/;;／　　　　　その前に、もう一つの問題もちゃんと立てようか。
.　　　|　　　　　　　　ﾉ　l;;,´
　　　 |　　　　　∩ ノ)━・'
　　／　　　　／ ＿ノ´
　 (.　 ＼ ／　.／ 　 │
　　＼　 “　／_＿_|　 |
.　　　 ＼／ ＿＿＿ /



　　　　　　　 /: : :/: : :/: : : : : : /〉、.: : : : : : ヽ ヽ: :l
　　　　　 　 ,': : :/＼_:{: : : : : : //: :.)７ー--≠:|　|: :|
　　 　 　 　 l: : :{＼　 .》､_＿_//: : //--:x≦: :.|　|: :|
　　 　 　 　 |.:.:.:|:!: :.`ﾊ:/ ノヽ`弋こ￣￣ }.:.: :.:[__]:.:{
　　　　　　　＼从.: .:|　　__　 　 　 　 __ 　|.: : :.|　|:.:ﾊ
　　　　　　 　 j: l.:＼:{`'气=r　 　 `'气==f「: : :ｌ|　|: :八
　 　 　 　 　 /: : : : : |　{:じﾘ　　 　 { しｯﾘ|: : :ﾉL.」: : : :＼
. 　 　 　 　 /: ／:ｲ⊂⊃¨´　　 ⊂ニ⊃´ }／j/: : :;､ヘ: : :＼　　　　　　もったいぶらないでよー。
　 　 　 　 厶ｲ／ |: : ＞． 　 と　　　　イ／j,ﾊ: :./　＼ ｀￣`
　　　　　　　　　　|／j／　｀＞ｧr-＜ﾉ＼　　　∨
　　　　　　　　　　　　 　 　人__,{__／_,.≠
　　　　　　　　　　　　　 ／￣ ﾌ下ﾞ＼{　ヽ
　　 　 　 　 　 　 　 　 /.: : : : : :人 : : }! 　 〉
　　　　　 　 　 　 　 　 `f:i⌒7く___A.,_」ﾍx/∧
　 　 　 r―-､＿＿＿___|:i:{二７'⌒ﾞYｺ、V//∧
　 　 　 |　 　 |l:l:l:l:l:ｌ:ｌ:} } 　｝}　| 　　 |ヾ ), ＼//＼_
　 　 　 |　 　 |:l:l:l:l:l:l:ﾉﾉ　.ﾉﾉ　| 　　 |{:}},ﾉ　　`ー‐'’
　　　　 廴___ﾉ-‐…'‐'¨¨￣⌒ﾞﾍ.___ﾉ¨’

　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　　　　|　　 　（ ●）（●）
.　　　　　　　　　　　　　|　　　　　（__人__）　　　　　　　　　心と身体についてだよ。
　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　　　　　　　　　　　　　 |　　　 .　　　　}　　　　　　　　　　 気になるんじゃない？
.　　　　　　　　　　　　　 ヽ　　　　　 　 }　　　　　　(
　　　　　　　　　　　 　 　_ヽ　　　　　ノ｀ヽ､_　　　　 ）
　 　 　 　 　 　 　 　 _/｜＼ `　､,__ ､小　L　￣ ヽ （
　　　　　 　 　 　 _, ハ　 ＼　｀ ァ､　/ﾍ,レ―‐‐､__i__,）
　 　 　 　 ,　-‐ ´　　 ,ゝ 　 ＼/ _ 又／　 　 ,ヽ＼丁
　　　　　/　　 ヾ. 　 　＼ 　 　, ｲ{｀<　　 ＿ ,ィ 〉〉〉|
　 　 　 /　　｀ﾞヾ＼　　　 ヽ／　ヽ＼｀く´　/ ｀ｰ(/　|
　 　 　 !　　 ´⌒｀ ヽ　　／　　 　 ｀ーヲ｀〈　 　 i 　 !



　　　ヽー‐-　、　　　　　　　　　　．-‐　フ
　　　　＼　　　｀丶､-‐…‐-''"´　　　／
　　　　　 ＼　　ヾ:::_｀ヽ_/.:／ 　 　 /
　　　　　　　〉､_＿＿__{_,〉､_＿___ ｲ
　　　　　　〃　 ,ﾍ.　　/7丶、　ヽヾ.:.
　　　　　　!i＝=j　`ｰ//___　//≧ｭ} j
　　　　　　|l ==j￣二''　　''二￣jｌ ｌ! |
　 　 　 　 ∧　iK_ケ ﾞ　　"ﾋフ 刈 ｌ:！
.　　　 　 /:ハ:圦'''　 　 '　 　 '''〃/ : :、　　　　　　うん、まぁ…
　 　 　 /ｲ. ;ヽﾄ个: ..　 - 　 イ:/ｲ: .＼ﾐﾒ､
　　　　 ノイ ノ-z 乏;}:｀¨´:{从 {:从ｰ--ヽ
　 　 　 　 ″　,.才:::《　 　 》:::不､
　　　　　　 ,<ヾ:::_:::::∧⌒/::::::::::〃>、
　　　　　　{　 ｀7｀'＝=∨=＝''彳　　}
.　 　 　 　 | 　 Ｙ　／/只､｀ヽ=Ｙ　　|



　　　 ／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　 （ 一）（●）　　　　　十七世紀、唯物論が浸透していったね。
　　|　　　　 （__人__）
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ　　　　　　でも世界を機械的に見れば見るほど、
　　 |　　　,.<))／´二⊃　　　　 心と身体の問題が浮き彫りになっていった。
　 　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
''"::l:::::::/　　　 __人〉
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|



　　　　　　　　　　　,.．-‐　≦´/
　　ー-　．_　　 ／ ,　　 　 　 /
　　 ヽ.　　　 ヾ〈／　　　　　ノ:ヽ.
　　　　ゝ.＿ ＞>ー- - ､‐く　 　ﾍ
　　　　/　,　;､　　｀　‐-=ﾆ=-‐､　 :.
　　 　 　: ヘﾊ＜__/,／/二ﾆ=‐_ﾏ_ ヽ.
.　　 　i :i＞ト　　　,ｨ弌ﾐｧ}: 　|´ i!i!|: :_｀≧
.　　　 | :!　:i7ヽ　　　{;;; } |::.　!ゝ--!: :＼　　　　　　脳は物質だけど、思考は物質じゃない…
　　 　 !∧ :込::} ､　　¨´ i/!::/ :i､ : : i｀ ｰ`
　　 　 ′∨∧ 　 っ　　 .:;'/7ｰ!-､ヾ!
　　　　 　 } : :ゞ≧__ .. イ:/ ,=＝＝ｭ､＞、
　　　　 　 !/ i/　7¨',斗-l /　　　　 ヾ:::::::＼
　 　 　 　 ′′./　 ｉ!∮ｉ/{ ０２ i´　 ∧:::::ヾ＼
　　 　 　 　 　 / 　 ∧V//i　　 :l＼/　}::::::::≫::＞
　　　　　　　 /　　/　ゝｇ　}　　 !　　　 !=彳／
　　　　　　 ./　　/i´／ﾉ＼| 　 :|　　　 ヽ￣

　　 ／￣￣＼
　／　ノ　　＼ ＼
　|　 （●）（●）　|
.　|　　（__人__）　 |　　　　　　　　十七世紀まで、こういう分け方はしてなかった。
　 |　　 ｀ ⌒´　　ﾉ
.　 |　　　　　　 　 }
.　 ヽ　　　　　 　 }
　　 ヽ　　　　　ノ　　　　　　　　＼
　　　/　　　 く　　＼　　　　　　　 ＼
　　　|　　　　 ＼ 　 ＼ 　 　　　　　　＼
　 　 |　　　　|ヽ、二⌒)､　 　 　　　　　 ＼



≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　_.,／|ﾞﾞﾞﾞﾐ工~~￣￣◎＼
　　　　　　　　　　　　　　　 ._ノ'″　 |＠|　￣''ｰ-､,,_牛　 ＼
　　　　　　　　　　　　　 ,,ノ'″　_,,,r'''^''y､,,__　　　　　'''ｰ-、 ＼_
　　　　　　　　　　　_,ノ'″ _,,,ノ''|:::::|　　|:::| 　|-､､,,,__　　 ｀~~ﾞﾞ''''＼_
　　　　　　　　 ._,ノ'″_,ノ''|;;;.|　 |:::::|　　|:::|　 |:::::|　 |::::|￣|''ｰ--､,,|@｝
　　　　　　 _ノ'″_,ノ'|;;;|　.|;;;.|　 |:::／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　_,ノ'ﾞﾞ_ ノ|;;;|　 |;;;|　.|;;;.|　 |: |　　古代ギリシアから、『魂』について問う人はたくさんいた。. 　|
　　 ノ'ﾞ ノ''|;;;|　|;;;|　 |;;;|　.|;;;.|　 |:::＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／
　　 ||;;;;|　 |;;;|　|;;;|　 |;;;|　.|;;;.|　 |:::::|　　|::::|　.|:::::|　 |::::|　 |::::|　|::::|　||
　　 ||;;;;| 　|;;;|　|;;;|　 |;;;|___､┴-冖'''^|￣^冖┴-┴--､､､..|;;;;|,,_|;;;;|　||
　　 ||;;;;|__,,|;;;|､-ｰ─''~~　　　　　　　|　　　　　　　　　　　　　 ___工ﾆ>　　　　　　..　.　.
　ｰ-干二,,,,___　---------------.|--───'''''''~~~~￣￣　　　　＼__.:,:.:.､､;　､;:.@..:,:
　　　　　　　 ￣ﾞﾞﾞ^'─ｰ--､､__　　　.|　　　　　　　　　　 __,,,､--ｰ''ﾞﾞﾞ￣.:,:.:.､､;:...:,:.:,:.:.､､;:.　..:,:
　　　　　　　　　　　　　　　　　￣~~'ー--､､,,,_,,,､､-─''ﾞﾞﾞ　　.:,:.:.､､;:...:,:.:,:.:.､､＠;:...:,:.:,:.:.､､　;:...:,:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣~~ー--､___.:,:.:.､､;:　...:,:.:,:.@:.､､;:...:,:.:,:.:.､､;:...:,:
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　　　　　　　　 _,..-.,,、
　　　　　　　 /:::::::::_::ﾍ
　　　　　　　 ﾚf/}/=ﾘゞ
　　　　　　　＿,>.ｰ,ｲ-==^tー-----ー―――''^~Y=ー--z_
　　　　　　f::::::::::::{ }＿,.. ｿ彡=-―――― -----'^＼ r-ｰ '
　　　　　　|:::::{c 　 　c}./´　　　　　　　　　　　　　　　｀゛
　　　　　,/:::::{:|.　　　 l'{　　　　　　 　 　 　 ／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　}::::/.|::|　　　l'.{　　　　　　 　 　 　 |　　 アリストテレスは、魂は生命原理だと考えた。　　|
　　　　 /::/　}::| 　 　| |　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／
　　　　f::::{　 .}:|　 　 | |
　　　 /::::|　 /::-―ｰ.:::｝
　　　.|:::::|　 }:::-―::::l::::|
　　　|::::::|　《:::.|_＿__|__,l
　　　t-r'　　|:..::::|.|:::::::|　　　　　 　 　 　 　 　 　 ／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　.|　}　　.|::::::| |:::::f　　　　　　　　　　　　　　 | 　 生命原理は、一つの有機体のすみずみまで行き渡ってる。　 |
　　　 |__Z　　|:::::|.|:::::l　　　　　　　　　　 　 　 　 | 　 だから肉体と魂を切り離すことは出来ない。 　 　 　 　 　 　 　 |
　　　　　　　 |::::::||:::::|　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／
　　　　　　　 |:::::∥:::|
　　　　　　　 .|::::::|:::::|
　　　　　　　　|:::::::::::|
　　　　　　　　|::::::::::|
　　　　　　　　|::::::::::|
≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐

　　　　　　 　／￣￣＼
　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　|　　　 （ ●）（●）
　　　　　.　|　　　　 （__人__）　　　　　　十七世紀になって初めて、
　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　.ｌ^l^lｎ　　　　　 　 }　　　　　　 哲学者たちは心と身体をスッパリと切り離した。
　　　　　.ヽ 　 L　　　　 　 }
　　　　　　 ゝ 　ﾉ　　　　ノ
　　　　　／ 　 /　　　　　＼
　　　 ／　　 /　　　　　　 　＼
　　. /　　 　/　　　　　　　　-一'''''''ー-､.
　　人＿＿ﾉ　　　　　　　(⌒＿(⌒)⌒)⌒))



　　　　　　　　　　 ／　へ ＼ ＼　　　　　　　ヽ　＼　｀ヽ.
　　　 　 　 　 　 , ´ ／｀ 、＼＼/ 　 }　　　　　　 ＼ ヽ.　　､
　　　　　　　　 / ／　./　.＼/　　.イニニニニニニハ　∨.ﾊ
　　 　 　 　 　 {〃　 /　 -―-　,〃!　　 ヽ 　 　 　 　 ∨∨　l
　　 　 　 　 , ｲ ./　/　　 /　/ /｀ヽ!ヽニニニニニニ} Ⅳ }　 !
　　　　 　 　 / /　/　　 /.// /_.　 |　 Ⅳ　　ヽ　 　 |　| !　{
.　　　　　　 / /　/　　 /_〃 /　ヽ |　 | ∨-― ､　　|　|ハ ! ,i
　　　　　　 ' /　/　　 /ｲ兀テﾐﾒ､ .l∧!´ ∨ ヽ. ヽ　 |　|　丶 {
　　　 　／' 　 〃　 /!　!i :::::::ｿ　ヽ!　ヽｲ兀ミﾒ、 |　 |　|　ト､丶.
　　　, ´ /　///　　 {　 ゝしク　　　　　 !i :::::::７.〉|　 | .ﾉ　ヽ }　　　　　　　じゃあ十七世紀でも、
　　 （　厶イ// 八　|! ""´￣ 　 , ::.　　,,ゞ=彡'/,/　 !,!　,' ノｿ
　　 　 　 ｀ヽ!/! ∧,入　 　 　 　 　 　 '""￣｀｀∧　 }l　!　!　　　　　　　　　心は魂みたいなものだと考えたの？
　　　　　　　∨|/!八! ＼　　　 r - ､　　　　　ｲ.　　ﾘ | ,' 八
.　　　　　　　 ∨∧ 　ヽ. >､　　　　′　　　ｲ/　 } /　.!/ |　 ヽ
　　 　 　 　 　 ∨::}　 ∨ヽ、ヽ　_ 　 -‐≦　/　 /'〃　{ {{　　ﾉ
　　　　 　 　 　 i入}　 八　}_ノ　ヽ　　　　 /　ノ,　/∧ト､ヽ
　　　　　　 　 ソ/厶イ ハﾉ　　　　　　　,厶イ 　　　〃 ｀ヽ＼_ ノ
　　　　　　　　　　　,.イ{　 ー--　､　　 / - '´　 　 〃　 　 丶



　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　 　 　　　　 ／　　ヽ_　　.＼
　　　　　　 　 　　 （ ●）（ ●）　　｜　　　　 肉体は物質だから、どこまでも機械的に説明できるね。
　　　　　　　　　　 （__人__）　 　 　 |　　　　　でも心という部品はどこにあるのか？
　　　　　　 　 　　　ｌ｀ ⌒´　　　　｜
　　　　　　　　　　　{　　 　 　 　 ｜　　　　　 そういう捉えどころもないものは、
　　　　　　　　　　　{　　　　　　 /　　　　　　　魂と呼んでもまぁ差し支えないだろ。
　　　　　　　_. -: ´Λ　　　　 _.へ｀　、
　　　 　 r＜: : : : /:|: :、 ￣r'　 　 ＼ :＼_
　　　　/: : :ｌ : : : : : :＼`IエL>、　 　 >ﾍ::Λ
　　　　|: : : ﾄ､: : : : : : : : : : : : : `ｰ／ : : V　|
　 　 〈: : : :::: _ -￢-－―-､: : く:r ､: : : V ｝
　　　 /: : :_ン´: : : : ＼ ,___, ｨ ）: : :`く : : : ヘ|
　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣



　　　　　　　.／￣￣＼
　　　　　　 /　ヽ､_ 　　.＼
　　　　　. （　（● ） .　　　|
　　　　　. （人__）　　　　　|　　　　　で、問題は心と身体を分けたことによって出てきた。
　　　　　r‐-､　　 　.　　　|
　　　　 （三））　　　.　　　|
　　　　　>　ﾉ　　　　　　 /
　　　　/ 　/ ヽ、　.　　 /
　　 　/ 　/ ⌒ヾ　　　.〈
　 　 （＿__ゝ､ 　＼／.　）
　　　　　　.　|＼　　 　,.1
　　　　　　.　|　 ＼_／...|

　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　　　　　|　　　 （ ー）（ー）
　　　　　　　　　　　　　　.|　　　　 （__人__）　　　　　　心という精神的なものが、
　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　　　　　　　／　　ヽ　⊂二二￣＼　　　　　 どうやって身体という機械的なものを動かすのか？
　　　　　　　　　　／　　　　　＼　 ⊂、'　 　 ヽ
　　　　　　　　　/　　　　　　　　＼＿, ｀7　　/
　　　　　　　　/　　　　へ　　　　 ＼　!/　　/
　　　　　　　　|　　　　　　＼　　　　Υ　　/
　　　　　　　　|　　　　　　　 ＼　　　　　/＼
　　　　　　　　|　　　　　　　　/ ＼＿_／.,,_r ヽ、



　　　　　　　　 .|｀ ｰ ､　　　　 . ・ ´￣￣ﾌ
　　　　　　　　　!　　＼ヽ　／／　　　／
　　　　　　　　　ヽ..＿＿乂＿＿,,, ・´
　　 　 　 　 　 　 ／　　ヽ、　 ＼＼＼.
　　　　　　　　　/　 ,ﾍ、　｀･ ､___ヽ ヽ ヽ
　　　　　　　　 〃. { ⌒｀ ｰ ..＿,..　ｊ　|　i
　　　　　　　　 ｒ|　ｌ. ●　　　 ● 　 |　| |　　　　　　…え？
　　　　　　　 　 ヽ,l⊃　､_,､_,　⊂⊃([ii] {
　 　 　 　　/⌒ヽﾉﾊ=コ ゝ._）　 ﾉﾘ⌒iﾘ.|｀＞　　　　 心と身体は繋がってるんじゃない？
　　　　　　 ヾ;;;;;/ヽZ_`ｰ, 　 -イﾚ;;;;;;/ﾄ､i
.　　　　　 　　ヾ、　 ﾌヾ;::|⌒/:::;ﾊ__,∧
　 　　　 　　　　 ヽ〈　　ヾ∨::;/　'ｰｲ i|



　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　 ヽ、　　　￣　ヽ
　　　　　　　　　　｀i!　　　　　　j
　　　　　　　　　　　ゝ.　　　　　 i,,.r──- ､
　　　　　　　　　_,. -‐ヘ_＿　 ／二二ミヽ　 ｀ヽ
　　 --―　''´´　　　　 ＿(_ノ　　　　　　ヽ ヽ　　ヽ　　　　　　　　　　　　 __
　　　 ｀ヽ　　　　　　／/　　￣｀ヽ、　　　　ヽヽ　　｀、　　　　　　　　　,ｨ´　}
　　　　　　｀　―-‐' ／. .　　. . . . . ￣｀　　＿＼ヽ_,.ｨ'j､　　＿ ｨ　　　f　　/
　　　　　　　 　 　 く. . . . 　　. . . . . . . __. . . . . .￣＜ﾍ￣´　　/　　　｛ _ /
　 　 　 　 　 　 　 / ＼. .＿＿. . . . . ´＿. . _＿. .イ　|} |-―''(⌒ヽ ／／`y
　　　　　　　　　 /　　　 |r‐-　￣￣ ｆ f{:::ﾐ.､|　　 }　　｣　　　 ＼　ヽ〈　 f ｀)
　 　 　 　 　 　 /　ﾉ!　　ｉ| r=ﾐ､　　　 '! 'ヾ:::}}|　　 |夕´　　　　 Fミ､ししし´｀ｉ､　　　　　だってあたしが手を上げようと思うと、
　 　 　 　 　_／／　',　　Yf{｀:::ﾑ　　　　ｰ-'^'l|　|　|´　＼　　　 ｊ...:.:.:｀¨ｰ―‐´|　　　　　ほら手が上がる。
　　　　　 ｰ一' 　 　 丶.　ﾍヾ._)::〉::,　　 　 　 |　||　|__　　 ｀ｰ-ｧ'....:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.....|
　　　　　　　　　　　　　 }ヽ._ﾍ_　　　ｔy　　 イ| /ﾄ､ﾉヽ_￣￣´/.....:.:.:.:.:.:.:.:.:.......ｊ　　　　　　バスを追い掛けようとしたら
　　　　　　　　　　　　　　} ﾉL=(ﾆｺjzi-‐'´　ﾉ从　｀‐-zｱ 　 /.......:.:.:.:.:.:.:.:......./　　　　　　 ダッシュするし、
　　　　　　　　　 　 　 　 jj　 ＿|-―ﾉ　　／.....＞｡_　　　　/.....:.:.:.:.:.:.:.:.:......./
　　　　　　　　　　　　　　 f´ |.:||.:.{´　 ／...／／r―｀i　　/...:.:.:.:.:.:.:.:.:.:......./　　　　　　　　悲しいと思ったら涙が出てくる。
　　　　　　　　　　　　　／| !ﾉ{:||.:.｢｀７...／／|:/　 　02,y'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:....／
　　　　　　　　　　　 ／.:.:.:|_ﾉ ',:',',:∨../／　 1　　　　　{ {.:.:.:.:.:.:.:.:....／
　　　　　　　　　　 'ｰ-.:.:.:'.｣,.-―＼i!／iﾆﾆﾆ|',_ ｨ´7ｰ-=ﾄヽ､.:.:.:..／
　　　　　　　　　　　　 ／. . ／./´Y ＼ vcｒid　＼/　　　 ｀ｰ--'´
　　　　　　　　　　__／. . . .ゝ'. j L ! . . ',　　　　　7
　　　　　　　　　ｰ-　_. . . . . ノ|. . . . . ./　　　　 /
　　　　　　 　 　 　 　 ｀ﾌ ´／. . . . .／　　　＼〈
　　　　　　　　　　　　 /／. . . . .／　　　　　　く
　　　　　　　　　　　 く＞ｰt-一'ｰ　､ 　 　 　 　 |!

　　　 　 　 　 　 　 　 ,　'⌒ヽ、　　　 　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　 /　 　 ,. -ヽ　　.／　ノ　　＼ ＼
　　 　 ＿＿　　　　 |　､　　　　ﾉ__　.|　 （●）（●）　|　　　　　デカルトは、まさにその問題を考えたんだ。
　／´　　　　｀ヽ.＿/ 　 `ｰ／´　　ヽ.|_　　（__人__） .|　　　　　 ・ ・
/　　　　　　　 　 　 ＼　 / 　 　 　 /　｀ヽ　｀ ⌒´　|　　　　　 何故そうなるのか、と。
{　　　　　　　 ,.　　　　 y′　　 　 /　　　/ヽ　　　 ﾉ
丶. _ ..　-‐　ﾍ　　　 ／　　 　 　 /　 　 / 　 }　　/
　　　 　 　 　 ヽ　 　 　 　 　 　 /　 　 /　　 l　　ヽ
　　　　 　 　 　 ｀ ｰ､　　　　　 　 　 　 　 　.ﾉ　..　|
　　　　　　　　　　　 ヽ.＿_　　　　　　 　 ／　 ...　|
　　　　　　　　　　　　　　　丶--―‐--'´



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　 　 　 　 　 　 　 __,..　---‐===､‐-､.._
　　　　　　　 　 　 .._=‐'_,...-　ﾆﾐ_,..､_ミ-`ァ;
　　　　　　　　　　　.._-'=‐,...、_{､ -､_ ｀ヽｲ'i
　　　　　　　　　　　 `-､7⌒!'´　 t_ｧi'‐ ,:ﾉ´
　　　　　　　　　　　　　'|ゝ_'!.　　　　′ |'　　 　 　 　 　 　 ／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　 　 　 　 　 　'r'´|. 　　 ,..,_..´｣'　　　　　　　　 　 |　　プラトンは精神と物質の間に、　　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　　ﾉ、 ｀ ､.　ゝ.｀‐ｔ,)　　　　　　　　　　|　　はっきりとした境界があると考えた。 　 |
　　　　　　　　　　　,ｧｲ　｀-､_ ｀‐-.ｨ'‐--ヽ　　　　　　　 　 ＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／
　　　　　　 ___,... .:ィ'　 ヽ　　 .｀‐ｧｲ',二ﾆ　|
　　 ,r=-´.､_　　　 '!.　　 ＼　　 /~Y ､,　　,!
　　ｆ　 　 　 ヽ　　　'‐-ｙ‐'^'､-､｣'ｔ,.>!ﾉ　 ' |ヾ'‐ ､
　ノ　　　　　 '!　　　 <´ 　 　ヽ　 |　Y!　　,}`!i,　 'i
. j　　　　　 　 !　　　　 ヽ、 　 ＼.! l'y!'--' ノ ヽ　|
ﾉ　　　　　　　;　　　　　　 ＼.　 .ヽ, 'i`‐-‐'　　 ', '')
　　　　　　　 j　　　　　　　　 ヽ､　ヽ'}､　Ｏ　　 ヽ,!,
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￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀`丶､::::::::／
　　　　 　 　 　 ＿＿＿＿＿＿＿＿__》｀`/
＿＿＿＿_____⊆二三三三〔: : 〔三三≧x{
,ﾆ二三三ﾆ／: : : : ＼::::::::::::::.＼ ＼ :::::::::::::.
{　　うヽ::::/　　 : : : : : ≧ｘ、:::::::::〉: :〉:::::::::::::i
}　〃ハ }'　　　　　: : : : : : :＞＜: :〈::::::::::::::::|　　　　　　　 ／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
Ｖ(　　ﾉ　　　　 　 　 : : :／　　0/::....､:::::::::::::|　　　　 　 　 |　　デカルトも同じように考えたんだ。　　　　　　 　 　 　 　 　 |
::ヽ　 {　　　　　　　　　^ヽ 　　/: : : / ` ｰ-┘　　 　 　 　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |
:::/　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼'　: : :.{　　　　　　　　　　　　|　　じゃあ、どうやって精神は肉体に影響を及ぼすのか？ 　|
/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ 　 　 　 　 　 　 　 ＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／
　 {　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 〉
　八　　　　　　 　 　 　 　 　 _ｒ― -／
ミミミﾐﾐ ､、　　　　　　　 　 　 ヽ ／
　　　　　 ミﾐﾐ ､、　　　＿＿　 , ′
＼ 　　　　　　　ミﾐﾐ､´ 　 　 _/
:::::.＼　　 　 　 　 　 ﾐ､、 　 /
:::::::::::.＼　　　　　　　　 ﾐｘｼ{
≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐

　　　　 ／￣￣＼
　　　／　　 _ノ　　＼
　　　|　　　 （ ⌒）（⌒)　　　　　どっちにしろ『方法』だろ。
　　　|　　　 　 （__人__）
.　　　|　　　　　　　　ﾉ　　　　　 この本の中でデカルトは、どんな方法で哲学の問題を解くか
　　　 |　 　 　 ∩ ノ ⊃　　　　　と問い掛けている。
　　／ 　 　 .／　＿ノ
　 (.　 ＼ ／　.／_ノ │
　　＼　 “　／_＿_|　 |
.　　　 ＼／ ＿＿＿ /



　　　　　　　　 ／　＼　　　ヽ､　　　ヽ　ヽ.＼
　 　 　 　 　 /＼　ヽ　　　　　,.へ　ヽ､　　＼ヽ
　　　　　　 /､　 ヽ.　 ＼ 　 ／／ ｀丶､ 　　 .', i
　　　　　 ./＼ヽ､　,＼　.／／ヽ　　　　ｸ ＜ .l |
　　　　　/､ヽﾞ'―/　　ヽ／　ヽ､　　 // 　　 ｀| l
　　　　 / lヽ｀ニ!｀ﾞ' ー-｀丶､　　　//　丶､　 l |
　　　　 i .|　　　.|z＝s､　　　　｀,z＝s､　....＿//!
　　　　 |. l　　 ヾ !:ｲllしi　　　　 i:ｲlし:!ヾ! l　 / 7|
　　　　 l .|､　　 |　ー '　　　　　ﾞー ' 'ﾞ　!　/ /　l
　 　 　 ヽ lヽ　　l　､ ､　　　　　　 ､ ､　/ ./ /　 |　　　　　さっき言った、新しい方法のこと？
　　 ＿＿＼ ＼ .|＼　　‐介‐　　　 , / /｀ 'l　　l
　　 ヽ ＿ ／,　ヽ　へ､ / l　　,. ＜ヽ'　ヽ |　　ヽ､
　　　 ／!lー― '´;;;;;;/ / ﾉへ´　　|;;ヽ､　＼ ､　‐-ゝ
　　　/　 ヾ.､;;;;;;;;;;;;;;;;;|/　 ,. へ.　ノ;;;;;;;;;｀丶､iヽ
　　　l　　　＼､;;;;;;;;;;;;;l　 ´ ,／ 〉;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノ/ヽ
　　 /　　　　 ヾ､;;;;;;;;|　　　 l-';;;;;;;;;;;;;;;;;／'　　 i



.　　　 　 　 ／￣￣＼
　　　　 . ／　ノ　　＼ ＼／｀i
　　　　　|　 （●）（●）./　　ﾘ　　　　　　　そう。新しい科学の方法を意識しながら、
　　　　.　|　　（__人__）..|　　/
　　　　　 |　　 ｀ ⌒´　ﾘ　 ﾋ　　　　　　　　哲学のやり方を段階的に考えた。
　　　　.　 ヽ　　　　 ／/　　,｀弋ヽ
　　　＿＿ ヽ　　- ′.Ｙ´　 ,　｀ヽ｀.ｌ
　 ／ :　　: :介〈　　`ｰ〈::....ノ　　　Ｖヽ
　 | : : : : ::〈　｢｀ヽ_ｰ ､ ｀ヾ＿/　//:|
　 | : : : : : /: |　{::::}　ﾌ-､｀ｰ┴‐- │
　 | : : :　〈: :│ {::::l /. :`ー‐一′ ::|



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　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　_,,-‐''゛゛￣゛ '''' ‐- ,,,,　　＼
　　　　　　　　　　／　　／　.､ -‐ ''''゛゛゛゛゛ ''‐-,,｀＼ 　ﾞｉ
　　　　　 　 　 　 l　　./／´ ｧo=ﾐ''フ ン ゛゛゛ ''''=Θ〆　l,
　　　　　 　 　 　 |　 //　／:::::/ ､‐'゛ﾞ,,=,,゛'‐- ,,_　゛'';;)　〉
　 　 　 　 　 　 　 'く|i´／:::::::::::l 　'　i´　　l｀゛;ゝ'､ｪ_　　'〈
　　　 　 　 　 　 　 ,,r'､ﾆ' ,:::::::::i 　　 ｀‐・ゝ,　` 　l,-゛,ﾄ-｀＼
　　　　 　 　 　 　 ..l..{::`:::':::..''ﾞ 　　　　　　　　　　'・ l l　　 ｀´　　　　まずは、『はっきりと精確に』認識できないうちは
　　　　　　　　　､ -‐――- ::,　　　 　　　 　　ﾃ､/ ｀i
　　 　 　 ､/ッ:´:::::::::::'' ,,''''';;;;;;;＼　､ -‐- .._　　´ 　　l　　　　　　　　 何も真実と見なしてはならない。
　　　／／,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,,　　''''';;;;;;＼ ｀｀゛' ‐｀、,　 　/
　　 ､.ッ;;;;;;'''',,,,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;''';;;;;;;;,,,,''''';;;l.　 　　　｀' 　/
　　 .ﾞｉ;;;;;,,,;;;;;;'''''''゛､ ＜;;;;''´＼ : : : :ﾞｉ,|::::.　　　 　 /
　　/;;;;;／　＜;;;;;;,,,,,,,,,,,,'''''''';;;;;;l: : : : :| ゛::;::'' ‐-ノ;;;;;;;｀ヽ
　　 　 ,,,,,,,,,,　　　゛''''''';;;;;;;;;;;;,,,,''(,: : : :|l::::: ;;;;i l;;;;;;;;;;; .:::::'
　 　 ; ; ; ;;;;;;;;;;;;;;;;,,,,,,　　'''''';;;;;;;;;;i : : :ﾞｉ;;;;;;;;;;ﾘl;;;;;;;;;; ::. .　:::..
　　　; ; ; ; ; ; ;;;;;;;;'';;;;;;;;,,　　c ''';;;;ﾞｉ: : :|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ::::. .::　::
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　　　.; ; ; ; ; ; ; ; ; ;;;;;;ﾞｉ　'';;;,';ﾞｉﾞｉ''‐- ,｀'r;;;;;;;;'/;;;;;;;;;;;l 　　|;;;;;;;;;;;;;;;;;＼
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　　　　　　　　　　　　 　 　 　 . .. -―……―-　...
　　　　　　　　　　　 　 .. . :´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ : . .
　　　　　　 　 　 .. : :´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.＼
　　　　　　　 ／:::::::::::::::::::::::::::::. . . : -――…‐-　　.::::::::::::::::::',
　　　　　　 /::::::::::::::::::::::.. : :´ 　. ..　 　-‐…‐-(ＹＹ)　｀ .,::::::::::i
　　　 　 　 !::::::::::::::. : :´　. : : ´ 　 _,, ...-‐…‐-.（.ﾊ.).: . ,　ﾞｉ:::::::!
　　　　　　 j::::::/´ 　. :´ 　{D二二三三:::::::::::::::::::::::.:.:': 、　〉／
　　　　　　　＼{､　´　.. -ｰ;;;ハッ /´ o　Y゛''＜ﾆ二三ﾞｉﾞｉ:.Y
　　　　　　　 ′,___/´:;:;:;:;:;:;;ﾞッ 　(, 　 　八 ） 　｀Y o　}iｨﾞｉﾞｉ　　　　　　　次にはっきりした精確な認識に至るため、
　　　　　　　　 /⌒ﾞッ:;:;:;:;:;; 　　　　｀二 　´ 　 　ﾍ,___.ﾍｲ;;lﾞｉ〉
　　　　 　 ､ｯ''ｊ　}:::ﾝ ﾞｉﾞｉ゛ミ 　　　　　　　　　/ヽｉｲ 　 　 从_　　　　　　　 込み入った問題を
　　　　 xミ_ 　(,　ﾌ(,　 　 　 　 　 　 　 　 　 ヾ .{ッ　　'' / ）　　　　　　　 できるだけ多く小さくバラすことだ。
　　　 ,.ミ,, 　 　ッ⌒''ミ_ｨｨ!､､ｯｘ　　 　 __＿＿__ 　　　　|/
　　／　　'z,, 　　　　　　　　　　(, 　'' ‐‐-ニ二,, ｀i 　　八
　　　　　 　 ゛''‐- ,, 　　　　　　′くミｘ,,　　　　　｀ 　 /
　　　　　　　　　　　゛''‐- ,,　　　　　　ﾞッ_.ヘ.,　　 ,..::}ﾞｉ
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ゛''‐- ,, 　 　ｼﾞｉﾞｉﾞｉﾞｉ_.ｘﾐﾞｨ　〉
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ゛''‐- ,, ＼ﾞｉﾞｉ ///´ﾞｉ
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　　　 ／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　 （ 一）（●）　　　　　　これは『分析』ってやつだな。
　　|　　　　 （__人__）
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ　　　　　　　そうすると、単純な観念から出発することが出来る。
　　 |　　　,.<))／´二⊃
　 　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
''"::l:::::::/　　　 __人〉
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|



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三三三三三=／ r'てﾐ孑三＼＿＿＿,___、
三三三三／　　 ヽソ三二{￣　　　　　　 ＼
三三二／　 　／三三二三￣￣ミ｀ヽ孑'　へ
三三／ 　　／三三ﾆ――ﾆ⌒ヽ　　ｿ　／￣￣ヾ
三／　　／~三三彡: : : : ヾソ＼ ＼/.　(　,,;ー―ヽ
＿／三=='"ノ―‐、 / 　 ーヽ .} 　{l 　 //　　　　
:::::;;二 　 　'ヽ゜　ノ 　 　 　 /.　|　 {l　 /　　厶　　　　　　　　そして単純なものから複雑なものへ
ヾ;;;　　 　　　 ￣ 　,, 　　／,,　 |ヽ、|　 {__／ ノ
┤''　　　　　　 　 　 　 　 　 　 |:::::::ヽ　　　　ノ　　　　　　　　進んでいけるんだ。
ヽ,　 　.　　　　　　　　　＿_, 　 |:::::::/ ヽ、　　　　　
＿_ヽ　　　　　 ー‐―'". 　 　　}　 {　　 {＿＿／
　　　　＼、　 l　;;　　　　 ,;　／:}　 ヽ::; ;::　　　　
＿＿弋=======＿＿＿ー':::::/　　　＼∥　,,,,,,,,;"
　　　　======＿＿＿＿::::／　　;";,,;　ヽ ノ
　　ヾヾ　　　　　　　　　　''''　　　　　／　　弋::::::::::::::
＼、　　　　　　　　'',;",;　 　 　;;;''';／.　 　 |　ヾ::::::::
　　=========弋弋弋ヾヾヾ　 / 　　　　 |　　ヽ:::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　 ヽ　　 ＼::::
　　　　　　　　　　　　　 　　　/　　　　 　　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 ／ 　　＼　　　　{l ﾐ
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　　　　　　（;:;:;:;:;:''''''　¨¨'''''''''''''ミ;:;:;:;:;:;:;:;:;:丿
　　　　　　　}´　-<*>-　 　 　 　 　 　 ｀ソ
　　　　　　　ｱ´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/　 /;;;;ｿp､　　{
　　　 　 　 /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ 　/彡ヾ;;;;;ﾆミｿ
　　　　　　 ヾｼt≒=＝ｬ'''　’ﾉ　　 ｼ r 'ヽiノ´ゝ､　　　　　　　そして最後に、見落としたことはないか
　　　　　　　　ﾑ､ソ　　｀￣　　　　　j少ﾉソ　　 ｀ヽ　　　　　 すみずみまでチェックする。
　　　　　　___,,, ｀}ヽt ､　　　　　　_ノ'ﾆｿ二 /¨ヽｰ､
　　　 　 　 ｀}　 入 'ｰ─--､　ノﾞ´　_,,ノ 　 ）　 ﾉ. 入　　　　　そういうふうにして初めて、哲学の結論を出せるのだ。
　　　　　　 r{　炙釡､ 　zｸ^ﾞﾞ',, ｿ'´､__.　 ノ .ノ　ノ　ﾉ
　　　　　　ﾉ ヾ,,ヾ夭个xzｿ ,,'''丿　｀　´　'´　´ .イ´
　　　　 ／ゝ､ ヾ 'ﾞ,ﾓｼ,,,ﾉ　　',ﾉ　　　　　　　　ﾉ　i
　　　 /l　　　　｀ｰ---ｿ　　丿　 i　 _,ｨｰ--- ' 　 i
　　／ '　,ｿ　　　　 ／　　〃 　.丿¨'''' ﾞﾞ'｀:;:;::; 　ﾉ
　 /　　 ﾉ　 　 　 ｲ　　　　ヾ ／;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;:　 ｿ
　iゝ､　 l　　　　/:;|
　i　　ヽl　　　 /:;:;|
　i　　 /　　　/:;:;:;|
≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐



　　　　, ,_＿　　　　　　　_,,.... -:i
　　　　';::: :　｀ ''ヽ, ,.,.z'' ~　 : :::/
　 　　 .ヽ、　　　　i_j'´　　　 ,/
　　　 ,.- '' ' --‐''~　' -- ‐''-　=、
　　／/　,z '´.::　 .,　 ヽ 、　 ヽ.ヽ.ヽ
　 / ,' ／　 |:/　 /i　　// ヽ 、 ヽ i ヽ
　.i .i /　　 .l,'　 / ヽ、i i　//::: '':::', |'; ':,
　l _|_l　:　 .|　x'　 　 '' ―-, r　l i.|-l.　 ';
　||.:ii.| .::.　 l./　｀ヽ'、　　 ' ヾヽ　!:: .|ヽ i
　l.l ll!l .::.　 ';　　　i~i　　 i~i 　 ﾞi /::::.l　ヾ　　　　　　なんかカッチリしてるねー。
　.|'-:;!, ::i　 .',.　　 ﾞ'ﾞ　 　 ~　　 l':::::::::|ヽ、
　/l .i::!ヽ:ヽ　',XX　　　__　　X>!::::::::;'ヽ:;ゝ
./ /ヽ| ,~ヽ:,'i, 'i_　　　´　_,, r/l::/;:::::;' ーﾞ-
　'-='　ヽiﾞヽ;:ヽ'i｀" '''' "　ヽﾞ .'ﾞ　!::/
　　　　　　　.ヾ　　　　　　　　　 ヾ



　　　　　　　.／￣￣＼
　　　　　　 /　ヽ､_ 　　.＼
　　　　　. （　（● ） .　　　|
　　　　　. （人__）　　　　　|　　　　　　『測って計算する』っていう、科学のやり方を応用したんだな。
　　　　　r‐-､　　 　.　　　|
　　　　 （三））　　　.　　　|　　　 　 　 言わば、哲学上の真理を
　　　　　>　ﾉ　　　　　　 /　　　　　　 数学の定理のようにきちんと示そうとした。
　　　　/ 　/ ヽ、　.　　 /
　　 　/ 　/ ⌒ヾ　　　.〈
　 　 （＿__ゝ､ 　＼／.　）
　　　　　　.　|＼　　 　,.1
　　　　　　.　|　 ＼_／...|

　　　 　　　　　 ／￣￣＼
　　　　 　　　／　_ノ　 ヽ､.＼
　 　 　 　 　 | 　（●）（●）　.|
　　　　　　 　!　　（__人__）　 |　　　　　リン、プラトンはどういうものが
　 　 　 　 　 , っ　 ｀⌒´　　 |　　　　　確かな知だと言ったっけ？
　　　　　　 /　ミ）　　 　　　/
　　　　 　./　ノゝ　　　　　/
　　　　 　i　ﾚ'´　　　 　　ヽ
　　　 　　|　|／|　　　　 |　|



　　　　 、ー-　　／⌒r
　　　　人　　｀Y,＿, ｲ
　　　/　./7=- ^　　 ハ
　 　 {　//　 「`< _,.ﾑ行
　　　〉 l l　.=ﾑ=、｀f;.j!.}
　 ∠ 「ｮ 〒 {じ'　 _ ¨八　　　　　　えっと…
　　　^≦入 ゝ、(_.ﾉｲﾚ'
　　　　 く　ゝ＞rz_フ
　　　　　(7ﾑｨ=公vろ
　　　　　 ヽ、_(＼_>、
　　　　　　　ゞ_}　 ｀¨



≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '‐‐‐‐‐――‐- ､.._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　‐ﾆ`､` ￣ `ﾐヽ ､!,.ヽ-ｧ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　二´`ﾐ_` ‐,..　-､､'　l/ {
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 `ヽ/'ヽ'l/'´-､_　 `'´r'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,|ゝ-''´　 i'Tj'‐' .ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 __,....i-/Y ´l. 　 　 　　　|
　　　　　　　　　, -‐‐''､''　 　 '´　 /　| 丶 ゝ　　__.._´.‐'　　　　　　　円周が360度なのは、完璧に確かだ。
　　　　　　　　ノ　　　　ヽ　.　 　 /　　!　 ゝ　＼___ /､
　　　　　　　/　　　　　　;l　　　 <..__　|!　 .／ﾆl´ﾉ`l　＼_
　　　　　　/　　　　　　　;;　　　 _,.. -'´ト,.ｲ;　 ﾉ!/､_」　　　ヽ
　　　　　/　　　　　　　　i　　　 丶　　 |　 .〉.ｲ 'ﾉ .＼　　　;.ヽ
　　　　ノ　　　　　　　　/　　　　 .ヽ　　|　/ ｜/　 ﾟ/　　 ﾉ　ヽ
　　 ／　　　　　　　 ／´　　　　　　l,　 |./　 .|/　./´　　 ｙ　 丶
　 /　　　　　　　 .／　　　　　　　　 `!　|　　/ ／､___　/　　　 ヽ
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　　　　　　　　　　 ／　へ ＼ ＼　　　　　　　ヽ　＼　｀ヽ.
　　　 　 　 　 　 , ´ ／｀ 、＼＼/ 　 }　　　　　　 ＼ ヽ.　　､
　　　　　　　　 / ／　./　.＼/　　.イニニニニニニハ　∨.ﾊ
　　 　 　 　 　 {〃　 /　 -―-　,〃!　　 ヽ 　 　 　 　 ∨∨　l
　　 　 　 　 , ｲ ./　/　　 /　/ /｀ヽ!ヽニニニニニニ} Ⅳ }　 !
　　　　 　 　 / /　/　　 /.// /_.　 |　 Ⅳ　　ヽ　 　 |　| !　{
.　　　　　　 / /　/　　 /_〃 /　ヽ |　 | ∨-― ､　　|　|ハ ! ,i
　　　　　　 ' /　/　　 /ｲ兀テﾐﾒ､ .l∧!´ ∨ ヽ. ヽ　 |　|　丶 {
　　　 　／' 　 〃　 /!　!i :::::::ｿ　ヽ!　ヽｲ兀ミﾒ、 |　 |　|　ト､丶.
　　　, ´ /　///　　 {　 ゝしク　　　　　 !i :::::::７.〉|　 | .ﾉ　ヽ }　　　　　　　　数学…理性で考えるもの。
　　 （　厶イ// 八　|! ""´￣ 　 , ::.　　,,ゞ=彡'/,/　 !,!　,' ノｿ
　　 　 　 ｀ヽ!/! ∧,入　 　 　 　 　 　 '""￣｀｀∧　 }l　!　!
　　　　　　　∨|/!八! ＼　　　 r - ､　　　　　ｲ.　　ﾘ | ,' 八
.　　　　　　　 ∨∧ 　ヽ. >､　　　　′　　　ｲ/　 } /　.!/ |　 ヽ
　　 　 　 　 　 ∨::}　 ∨ヽ、ヽ　_ 　 -‐≦　/　 /'〃　{ {{　　ﾉ
　　　　 　 　 　 i入}　 八　}_ノ　ヽ　　　　 /　ノ,　/∧ト､ヽ
　　　　　　 　 ソ/厶イ ハﾉ　　　　　　　,厶イ 　　　〃 ｀ヽ＼_ ノ
　　　　　　　　　　　,.イ{　 ー--　､　　 / - '´　 　 〃　 　 丶

　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　 　 　　　　 ／　　ヽ_　　.＼
　　　　　　 　 　　 （ ●）（ ●）　　｜
　　　　　　　　　　 （__人__）　 　 　 |　　　　 　そうだね。デカルトの考え方もだいたい同じだ。
　　　　　　 　 　　　ｌ｀ ⌒´　　　　｜
　　　　　　　　　　　{　　 　 　 　 ｜　　　　　　理性だけが確かな認識をもたらしてくれる。
　　　　　　　　　　　{　　　　　　 /
　　　　　　　_. -: ´Λ　　　　 _.へ｀　、
　　　 　 r＜: : : : /:|: :、 ￣r'　 　 ＼ :＼_
　　　　/: : :ｌ : : : : : :＼`IエL>、　 　 >ﾍ::Λ
　　　　|: : : ﾄ､: : : : : : : : : : : : : `ｰ／ : : V　|
　 　 〈: : : :::: _ -￢-－―-､: : く:r ､: : : V ｝
　　　 /: : :_ン´: : : : ＼ ,___, ｨ ）: : :`く : : : ヘ|
　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣



　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　／_ノ　 ｀⌒　＼
　　　　　 　 _ 　　　　　　　　　| （● ) （● ）　.|　　　　　　その上でデカルトが目指したのは、
　　 　 　 　 |　! 　　　 　 　 　 |　（__人___）　 　|
　　 　 　 　 |　!　 　　 　　 　　|　 ｀ ⌒ ´　　　|　　　　　　 本当の意味で存在するのは何か、
　　 　 　 　 |　!　　 ,.-,　　　　 |　　　　　　　　|　　 　 　 　 ということについて確かな認識に至ることだった。
　　　　　　_ﾉ ┴、/ ,/　　　　 .ヽ　　 　 　 　 r
　　　　　. r　`二ヽ ） i　　　　　　ヽ _ ､___, 　 ﾄ
　　　　　　|　 ー、〉 /　　　　 _,,,,ﾉr　 `　　 ／i＼,,,,_
　　　　　　.|　　r_,j　j__,,.. r''''"/::;|　＼`'／ 　 ,'::;;;r;;;;;;;;;;;;:: r ‐-、
　　　　　 　| 　 ）　ﾉ ::::::::;;;;;;;/::;;;;|　 ／＼　　/::;;; l;;;;;;;;;;:: ::;;;;;;;:: ヽ
.　　　　　 ﾉ‐-､　,/::;;;|:::;;;;;;;;;＞::;;|／(::::ﾉ ＼/::;;;く;;;;;;;;;;;;:: i::;;;;;;;;;;;:: }
　　　 　√..:::;;; ヽ､〉;;;;|::::;;;;;;;;{ ::;;;;;|　 "::く 　/:::;;;;/;;;;;;;;;;;;:: |::;;;;;;;;;:. ノ }
　　　 /..:::::;;;;;;;;;;;;;;;〉;;;;;|:::;;;;;;;;;:{ ::;;;;|　|:::::::| /:::;;;:/;;;;;;;;;;;;;:: |::;;;;;;;;;;;;;;;;:: }



　　　ヽー‐-　、　　　　　　　　　　．-‐　フ
　　　　＼　　　｀丶､-‐…‐-''"´　　　／
　　　　　 ＼　　ヾ:::_｀ヽ_/.:／ 　 　 /
　　　　　　　〉､_＿＿__{_,〉､_＿___ ｲ
　　　　　　〃　 ,ﾍ.　　/7丶、　ヽヾ.:.
　　　　　　!i＝=j　`ｰ//___　//≧ｭ} j
　　　　　　|l ==jー-‐'　　 ''‐-一ｭ l! |
　 　 　 　 ∧　i!ニ二゛ 　 "二ニﾘ ｌ:！
.　　　 　 /:ハ:圦''"""　'　"""''〃/ : :、　　　　　　なんか言葉が難しくなってきた…
　 　 　 /ｲ. ;ヽﾄ个: ..　 - 　 イ:/ｲ: .＼ﾐﾒ､
　　　　 ノイ ノ-z 乏;}:｀¨´:{从 {:从ｰ--ヽ
　 　 　 　 ″　,.才:::《　 　 》:::不､
　　　　　　 ,<ヾ:::_:::::∧⌒/::::::::::〃>、
　　　　　　{　 ｀7｀'＝=∨=＝''彳　　}
.　 　 　 　 | 　 Ｙ　／/只､｀ヽ=Ｙ　　|

　 　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　 （ ●）（●）
.　|　　　　 （__人__）　　　　　　　『何が本当に確かか』ってとこだな。
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　 |　　　　　　 　 }　　　　　　　　さっきの、哲学の方法のこれ。
.　 ヽ　　　　　 　 }
　　 ヽ　　　　　ノ　　ｍm
　　　/　　　￣￣￣　つﾉ
　　　|　　　　|￣￣￣



≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐
　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　_,,-‐''゛゛￣゛ '''' ‐- ,,,,　　＼
　　　　　　　　　　／　　／　.､ -‐ ''''゛゛゛゛゛ ''‐-,,｀＼ 　ﾞｉ
　　　　　 　 　 　 l　　./／´ ｧo=ﾐ''フ ン ゛゛゛ ''''=Θ〆　l,
　　　　　 　 　 　 |　 //　／:::::/ ､‐'゛ﾞ,,=,,゛'‐- ,,_　゛'';;)　〉
　 　 　 　 　 　 　 'く|i´／:::::::::::l 　'　i´　　l｀゛;ゝ'､ｪ_　　'〈
　　　 　 　 　 　 　 ,,r'､ﾆ' ,:::::::::i 　　 ｀‐・ゝ,　` 　l,-゛,ﾄ-｀＼
　　　　 　 　 　 　 ..l..{::`:::':::..''ﾞ 　　　　　　　　　　'・ l l　　 ｀´　　　　『はっきりと精確に』認識できないうちは
　　　　　　　　　､ -‐――- ::,　　　 　　　 　　ﾃ､/ ｀i
　　 　 　 ､/ッ:´:::::::::::'' ,,''''';;;;;;;＼　､ -‐- .._　　´ 　　l　　　　　　　　 何も真実と見なしてはならない。
　　　／／,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,,　　''''';;;;;;＼ ｀｀゛' ‐｀、,　 　/
　　 ､.ッ;;;;;;'''',,,,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;''';;;;;;;;,,,,''''';;;l.　 　　　｀' 　/
　　 .ﾞｉ;;;;;,,,;;;;;;'''''''゛､ ＜;;;;''´＼ : : : :ﾞｉ,|::::.　　　 　 /
　　/;;;;;／　＜;;;;;;,,,,,,,,,,,,'''''''';;;;;;l: : : : :| ゛::;::'' ‐-ノ;;;;;;;｀ヽ
　　 　 ,,,,,,,,,,　　　゛''''''';;;;;;;;;;;;,,,,''(,: : : :|l::::: ;;;;i l;;;;;;;;;;; .:::::'
　 　 ; ; ; ;;;;;;;;;;;;;;;;,,,,,,　　'''''';;;;;;;;;;i : : :ﾞｉ;;;;;;;;;;ﾘl;;;;;;;;;; ::. .　:::..
　　　; ; ; ; ; ; ;;;;;;;;'';;;;;;;;,,　　c ''';;;;ﾞｉ: : :|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ::::. .::　::
　　　; ; ; ; ; ; ; ; ;;;;,　,,''';;;' ',' ,　　'';;!､: :l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; _､ -‐l::....::::
　 　 ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;;;;;,　'';;,,'';;'',,'' , c '';｀'‐｀'';;､-,;;;;;;;;;| 　　l,,,,,,,,,,,,,
　　　.; ; ; ; ; ; ; ; ; ;;;;;;ﾞｉ　'';;;,';ﾞｉﾞｉ''‐- ,｀'r;;;;;;;;'/;;;;;;;;;;;l 　　|;;;;;;;;;;;;;;;;;＼
≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐



　　　　 ／￣￣＼
　　　／　　 _ノ　　＼
　　　|　　　 （ ●）（●　　　　　　出発点はここだ。
　　　|　　　 　 （__人__）
.　　　|　　　　　　　　ﾉ　　　　　　 デカルトは確かな足場を作りたかった。
　　　 |　 　 　 ∩ ノ ⊃　　　　　　砂の上に哲学体系を建てたくはなかった。
　　／ 　 　 .／　＿ノ
　 (.　 ＼ ／　.／_ノ │
　　＼　 “　／_＿_|　 |
.　　　 ＼／ ＿＿＿ /

　　　　 　 　 　 ト------､　,.-――――イ
　　　　　　　　　＼　　 ≧｢｣≦　　　　　／
　　　 　 　 　 　 　 >―＜´ヽー――t彳!
.　　　 　 　 　 　 ,仆､ /＼　　＼.　　 | | |
　　　　　　　　　/,.仆､rーマヽrｰ㍉__＞｜
　　　　　　　　 /'　|　i| rｎx.　 ｯｎx┬r┴ﾄ､　　　　　　　基礎がいい加減だったら、
　　　　　　　　　　 ヽl:| {.ﾋﾘ　　 ﾋり.|├}i |　＼　　　　　 家全体が倒れちゃうもんね。
　 　 　 　 　 　 　 　 }jﾊ　　_' _, 　 ,州ｉ‐┘<⌒
　　 　 　 　 　 　 　 ﾉ ｨ个　 __　ｨ'　|_,rｰx,__＞　　　　　 理性で考える数学は、確かな知なんでしょ？
　　　 　 　 　 　 　 　 　 ┌ ｢::::|ﾉ /:::::|　 ト､
　　　　　 　 　 　 　 　 　 |　l:::::｢ ７::::/ｔョ.|:::ヽ、
　　　　　 　 　 　 　 　 　 |　|ﾄ､∀／}| 　 |⌒´｀
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｌ　|l_ｨ介､_｣| 　 l､
　　　　　　　　　　　 　 　 l　|:::ﾉ∥　 | 　 |::〉



　　　 　　　　　 ／￣￣＼
　　　　 　　　／　_ノ　 ヽ､.＼
　 　 　 　 　 | 　（⌒）（⌒）　.|　　　　　あせらないあせらない。
　　　　　　 　!　　（__人__）　 |
　 　 　 　 　 , っ　 ｀⌒´　　 |　　　　　 順番に見ていこう。
　　　　　　 /　ミ）　　 　　　/
　　　　 　./　ノゝ　　　　　/
　　　　 　i　ﾚ'´　　　 　　ヽ
　　　 　　|　|／|　　　　 |　|



　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　 　 　 _ノ　　ヽ、　　＼　 　,.:┐
　　　　　　　　　　　 .（ ●）（ ●）　　..|　／　｜　　　　　この世で最も確かなことは何か？
　　　　　　　　　　　 （__人__） 　　　　.|./　　 /
　　　　　　　　　　　　 i⌒ ´ .r－､　　|/　 ／　　　　　 　 この基礎を作るために、
　　　　　　　　　　　　 { 　 　 ヽ,　',. .,/　:/',　　　　　　　　デカルトは『方法的懐疑』というやり方をした。
　　　　　　　　　　　　 .ヽ　　　.|　 l_/_, -‐､',
　　　　　　　　　　　　　 .ヽ　.　| 　 / , -－'i|
　　　　　　　　　　　　　　/　　 {　　V , -－ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　|　　　ヽ　 Ｌ|　r=　|



　　　　　　　　 .|｀ ｰ ､　　　　 . ・ ´￣￣ﾌ
　　　　　　　　　!　　＼ヽ　／／　　　／
　　　　　　　　　ヽ..＿＿乂＿＿,,, ・´
　　 　 　 　 　 　 ／　　ヽ、　 ＼＼＼.
　　　　　　　　　/　 ,ﾍ、　｀･ ､___ヽ ヽ ヽ
　　　　　　　　 〃. { _ノ｀ ｰ ..＿,..　ｊ　|　i
　　　　　　　　 ｒ|　ｌ. ●　　　 ● 　 |　| |
　　　　　　　 　 ヽ,l⊃　､_,､_,　⊂⊃([ii] {　　　　　　　？？？
　 　 　 　　/⌒ヽﾉﾊ=コ ゝ._）　 ﾉﾘ⌒iﾘ.|｀＞
　　　　　　 ヾ;;;;;/ヽZ_`ｰ, 　 -イﾚ;;;;;;/ﾄ､i
.　　　　　 　　ヾ、　 ﾌヾ;::|⌒/:::;ﾊ__,∧
　 　　　 　　　　 ヽ〈　　ヾ∨::;/　'ｰｲ i|

　　　 ／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　 （ 一）（●）
　　|　　　　 （__人__）　　　　　　　『懐疑』ってのは、物事について
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ
　　 |　　　,.<))／´二⊃　　　　　 「本当かな？」とよ～く吟味することだ。
　 　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
''"::l:::::::/　　　 __人〉
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿__
　　　　　　　　　　　　　　　　 _, -＜.　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　__／　　　　　　　/
　　　 |＼,_＿_,, -- ‐＜¨ / _,　'"　　　　 /__
　　　 ヽ　　　　　''''''ヾ>¨'|''"　　　　　 ,,ノ: : :＼
　　　　 ＼　　　　　 ''''>-------- .<".　 ＼: : ＼
　　　　　　ヽ,,_,＞- '¨; : : : : : : : : : : : : ＼　 ヽ: : :.ヽ
　　　　　　　|: : : : : :ハ: : : : : : : : : : : : : : ヽ　 ヽ: : :.}
　　　　　　　|: : : : : :|　＼: : : : : : : : : : : : : :ヽ=--}: :.|
　　　　　　　|: : : : : :|　　 ＼_: : : -‐‐‐-　＼ヽ"　|: :.|
　　　　　　　|: : : : : :|'¨¨`　　¨'‐＜‐=‐-,,.　 ＼ _. | ∧
　　　　　　　ヽ:|: : : :.}/'{::ﾊ 　 　　l¨Z::::::ﾐ -i-i-''' |:} : :ヽ、
　　　　　　　　ﾘ,: : : :∧Z:::::l　　　　{:::::::::}|: :.ﾄ,,ヘ_j:ﾄ ＿,＞　　　　　　　疑うってこと？
　　　　　　　,,／ヽ: : :ヽ弋;ﾀ　,　　　'''''''' l: /: : ￣: |
　　　　　　 　 ￣¨{: : : ヽ_　　┌ヘ　 _／ﾚ': : ∧:.:.:|
　　　　　　　　　 ＞-''ﾘ"ヽ` t- -- '¨L. ＼:.:./　＼|
　　　　　　　　　 |ヽヽ;.:.:.:.:.:.:.ﾍ`_　　- /:.:.:.＼
　 　 　 　 　 　　|　 ヽヽ、:.:.:.:ﾍ　¨¨'／:.:.:.:.:.:.:＼
　 　 　 　 　 　　|.　　|/''-=_- ﾍ .／＿,, -‐‐'''"l:l
　　　　　　　　　|　　 |.. --‐‐''i'''>,,_''''''"/　　　/:ﾍ
　　　　　　　　＜~¨¨: : : : : : :.ノl>: :"'i /　　　/:.:.:ﾍ
　　　　　　　　　|＼: : : : : : ／　l: : : :|/　　　/:.:.:.:.:ﾍ



　　　　　　　　　　　　　　　　.／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　 .／ 　　　 _ノ ⊂_ ‐-' ＜
　　　　　　　　　　　　　　 |　 　　　（ ―）　 λ　　 ヽ　　　　　　結果的にはそうなんだけどね…
　　　　　　　　　　　　 ,ﾍ__|　　　 　　（__人）　　ヽ　　',
　　　　　　　　　　 __,/　　　｀ ＜　 　　⌒ﾉ　　. ｒ'-‐￢　　　　　「嘘だ！」と決めてかかるようなこととは違う。
　　　　　　　　 ／---‐――--.､ゝ＼　 ノ　　　」-‐＞ヽ
　　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／⌒ヽ´_ノ　　　/　 ´　　 l
　　　　　 ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／　／´ ｀ヽ　　　　 ヽ.　　,　, .!
　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／　／　　　　 ヽ　　　　 l｀ / / /!
　 　 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／　 ./　　　　＿ __ヽ-､　　 !/. ,'　l　!
　　/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l　＿十''''''''""　　　　　＼ ＜　　　'　l

　　　 　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　|　　　 （ ●）（●
.　　　　　　　　　|　　　 　 （__人__）　　　　　　　例えば幽霊はいるか？
　　　　　 　 　　 |,　 　　 　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　 　　 │ 　　　　 　　 ｝　　　　　　　　あれこれ調べたり考えたりして「いない」と結論付けること。
　　　　　 　　　　 ヽ､　　　 　　ｿ　　　　　　　　 頭から「いねーよ」と否定すること。
　　　　　　　 　 ｲ斗┴r┐｀ .;
　　　　／￣`ーゞ､　 /　|__ 〈ー─r､　　　　　　結果は同じでも、その姿勢には大きな違いがある。
　　　/　　　　　＼ ∨＼ 　|,ベ._ /　|
　　 ｛　　　 . : : : . ヽ＞ｰ＼[￣{ 〉＼|､_
　　　| 　 　 　　 ｀丶}＼　 __＼_]~∨'＼｀ヽ
　　　:|　　　._　　　　＼_}/r‐-}＼　ﾞ,`''く l　ﾞ,
　　　 ﾄ､: :./ ／￣｀` ぐ└f'二）::{　 ',　 | !,ゞ┐
　　　 `､∨ ´　,.､-''"~￣}_｛‐''く:::{_　 ', _|_|_,rｰ'､_
　　　　 }｛　／　_､-'''"~￣{_＼;;;;;ｊ;＞＜;:::::＼:::ﾍ}＼
　　 　 　}∨: ／　　_､-''ﾞ~￣￣　　　　　＼::::},之_　ヽ
　　 　 　 〉∨ 　 ／　　 　 　　　　　　,.､イ;;ノ_ 　 ｀ヽ}
　　　　　{:　＼,/＼　　-‐　'"　　　／｀￣　　　 　　:.:｝



　　　　　　　　　　　,.．-‐　≦´/
　　ー-　．_　　 ／ ,　　 　 　 /
　　 ヽ.　　　 ヾ〈／　　　　　ノ:ヽ.
　　　　ゝ.＿ ＞>ー- - ､‐く　 　ﾍ
　　　　/　,　;､　　｀　‐-=ﾆ=-‐､　 :.
　　 　 　: ヘﾊ＜__/,／/二ﾆ=‐_ﾏ_ ヽ.
.　　 　i :i＞ト　　　,ｨ弌ﾐｧ}: 　|´ i!i!|: :_｀≧
.　　　 | :!　:i7ヽ　　　{;;; } |::.　!ゝ--!: :＼　　　　　あぁ、なんとなく分かったような…
　　 　 !∧ :込::} ､　　¨´ i/!::/ :i､ : : i｀ ｰ`
　　 　 ′∨∧ 　 っ　　 .:;'/7ｰ!-､ヾ!
　　　　 　 } : :ゞ≧__ .. イ:/ ,=＝＝ｭ､＞、
　　　　 　 !/ i/　7¨',斗-l /　　　　 ヾ:::::::＼
　 　 　 　 ′′./　 ｉ!∮ｉ/{ ０２ i´　 ∧:::::ヾ＼
　　 　 　 　 　 / 　 ∧V//i　　 :l＼/　}::::::::≫::＞
　　　　　　　 /　　/　ゝｇ　}　　 !　　　 !=彳／
　　　　　　 ./　　/i´／ﾉ＼| 　 :|　　　 ヽ￣



　　　　　　　 　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　 　　／　 _ノ　ヽ､.＼
　　　　　　　　 　|　　（●）（●） |　　　　　じゃあデカルトの方法的懐疑を見ていこう。
　　　　　　　　　 |　　 （__人／,〉.|
　　　　　　　　　 {　　　´フ´ ./._ }　　　　　面倒なんで『疑う』って言葉を使うけど、
　　　　　 　　　　ヽ　 .／,二ニソ}　　　　　今言った意味だってことを頭に置いといてくれ。
　　　　　　　　　　_ヽ/　 ,-― ､}ﾉ
　　　　　　　　 ／:;:{'　　 ノｰﾍJ:;:;ヽ
　　　　　 　 ／:;:;:;:;:;|　 _,イ{:;::;:;:;:;l:;:;}
　　　　　　/:;:;:;:;:;:;:;:;:＼＿/:;:;:;::;:;i:;/＼
　　　　 　 {:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;／:;:;:;:;:;:;:;〈:;:;:;:;:＼
　　　　　　ﾍ:;:;:;:;:;:;:;:;／:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:i;:＼:;／ヘ、
　 　 　 　 　 ￣￣7:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l;:;::;ゝ、`ｰj
　　 　 　 　 　 　 /:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l:;:;:;:;:;:＼~
　　　　　　　　　/:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|ヾ:;:;:;／

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　　　　　/::::::::_..‐´::::::::::::::::::::::::..-‐ ′　　　 　　　　　　　　`' ､::::::ヽ
　　　 /_..‐´::::::::::::::::::::::::::::::_..-'" 　　　　　_,,l「 ｌ１‐－――‐‐-...｀l、
　　／_..‐´::::::::::::::::::::::::_..‐´　　　　,,..-‐''´　ゝ-'′_ ,,...............,,, ヽ/..
　　＼::::::::::::::::::::::_..‐´　　_.._..-‐'' 　　__....-‐'''::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　＼::::::::::::::_..‐´′ ,- ′　_..-‐''::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_.,,,,,,._.._,,,, ﾉ、
　　　　＼::::::ｨ''´　　／　　...‐" :::::::::::::::::::::::::::::::::::　 ,, .ﾆ／--、ﾉﾞｉ
　　　　　　＼　　／　 ｨ''´::::::::::::::::::::::::_..-‐'' / /ハノ　 　ﾟ,‐´ ,　ﾞｉ′
　　　　　　　＼　j丿　'ぃ―f ......--''¨___　'く　　　〈' ⌒ﾞﾞﾞﾞﾞ ''´ 　 ｉ丶　　　　　　　全てを疑うことが適切というわけではない。
　　　　　　　 l''、,,-':;:;:;:; !'''′ エ￣ ﾟ　,/　/　　　　ﾞｉ 　　　　　　ｉ〉　 .
　　　　　　　 ./　､:;:;:;:;:;〔　　　　ﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞ＿＿ィ　　　ﾞｉ　　　　　　　ｌｿ　　　　　　　 しかし原則として、
　　 　　　 　 ﾉ(　｀ゝ:;:;:;:;卜　‐ 　　　　　　　　 　 / ﾞｉヽ　　　　　　ｌ　＼、　　　　 全てを疑わしいと思うことは出来る。
　　　　　 　/ (　ヽ　`　巛　　　 、　　..‐-､　　　ゞ‐ﾞ'ﾉ ..,,　　　　ｌi!i!i!i!i!ｌ｀＼
　　　　,ノ"　　ﾍ　 　　　ゝ 、　｀　／　〕ゝ - ' ..-‐'' ｀　　 "'‐-､　 ｌi!i!i!i!i!ｌ　'、＼
　　　 / ､´ r广´` ､ 　　‐ ､、　 ／　 / │‐..'′　　 ,,.. _''__.....-..〉 ﾉi!i!i!i!i!ｌ　　'、
　　/..''j ''´､ 厂　　''ｰ ､ .._ 　'、! ..　´′　　　　 ,,< ｒ'-―ﾞ´""ﾞﾞﾞﾞ〕|i!i!i!i!i!ｌ　　　'、
..／　ノ'(　r'　　　　　　i!/:;TTTヽ　 ’ ;''゛　　、 ..-"´　　 　　 _,,....ｒi!i!i!i!i!i!i!ｌ 　´
''　　丿 ﾍ　　　"ヽ.. ''i!i!i!i!i!| | | | '、 ' ／　　 '"　　ゝ '/....:-－´ﾞﾞ｀ﾉi!i!r-－i!""
　i　|, 　 ''　　　 ゝ　　 ﾞ!i!i!i!i!i!i!i!i!i!l　 '´　　　./　　　..-'ﾞ^‐ゝ､ 　/´i!i!!'′、　　´
.. ⊥ 　　　ミ　　　　　　. ''ﾞくi!i!i!i!i!l　　ｉ　　./　　　、　　　　 (-!′ '´　''－´　..ｨ ｯ
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.　　　 　 　 ／￣￣＼
　　　　 . ／　ノ　　＼ ＼／｀i
　　　　　|　 （●）（●）./　　ﾘ　　　　　　子供の頃から無批判に当たり前だと思っていること。
　　　　.　|　　（__人__）..|　　/
　　　　　 |　　 ｀ ⌒´　ﾘ　 ﾋ　　　　　　　そうした先入観を排除するため、
　　　　.　 ヽ　　　　 ／/　　,｀弋ヽ　　 　 デカルトは一旦全てのものを疑ってみた。
　　　＿＿ ヽ　　- ′.Ｙ´　 ,　｀ヽ｀.ｌ
　 ／ :　　: :介〈　　`ｰ〈::....ノ　　　Ｖヽ
　 | : : : : ::〈　｢｀ヽ_ｰ ､ ｀ヾ＿/　//:|
　 | : : : : : /: |　{::::}　ﾌ-､｀ｰ┴‐- │
　 | : : :　〈: :│ {::::l /. :`ー‐一′ ::|

≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,,,......--::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　,-'":::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ
　　　　　　　　　　　　　 ,-':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i
　　　　　　　　 　 　 　 〃:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
　　　　　　　　　　 　 　ｷ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;--'"~ .i
　　　　　　　　　　　　　 ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;---===ｲテ‐‐--､,,　,i､
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾔ　　 ,,-:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/-'　〉
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 〉､　ﾍ::::::::::::;;;;;;--- ,--・ﾌ　.| ./　　　　　　　　　プラトンやアリストテレスの本に頼るのは
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 Y,､:::::ヽ,-‐・ﾌ　　 　 ￣　　 |/,　　　　　　　　　　確実とは言えないな。
　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ,ﾍ 　 ￣　　 ,　〉､　　 　 从 ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　,,-^,ﾍ　　　　　｀　´　　　 /-,,　 ヾ　　　　　　　　歴史についての知識は広がるが、
　　　　　　　　 　 (( 　 　.,-'"　〃 ﾍ.　　　､__＿_,　　 / |　ヾ　 ヾ -､　　　　　 世界を知るということにはならない。
　　　　　　　　　　 ))　　　'-,　 冫　f｀'-､　　 　 　 ／　/　　j　　 j　　ヽ
　　　　　　　　　　(( ,__　　,/　　ｷ　j　ヽ,　｀'-,--'" 　 /　　〃　 ,′　,-
　　　　　　　　 　　　＼＼,,,__　 ,f　 ﾍ　 ｀'-､_i ,7　 ,-'　　,-"　,/　 ／
　　　　　　　　　　　／ ,＼＼~ ＼,　 ヽ　　　　　　　　 〃　,,-'　　/
　 　 　 　 　 　 　 /　　 ∨｀ﾞ'＼　 ｀'-~ﾍ,　　　　 ,,-'"　 ／　　　/
　　　　　　　　　 7　 　 　 ＼　　"　　　ヽ ヽ''''''"　　 ／　　　,,-"
　　　　　　　　　7　　　　　〉　＼　　　　　　ﾍ, 　　／　　 ,,-'"
　　　　　　　　 7　　 　 　 ﾍ ＼　丶 　 　 　 ﾊ,,,,　　, -'"
≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐



　　　　　　　.／￣￣＼
　　　　　　 /　ヽ､_ 　　.＼
　　　　　. （　（● ） .　　　|
　　　　　. （人__）　　　　　|　　　　　　デカルトは自分自身の哲学を打ち立てるため、
　　　　　r‐-､　　 　.　　　|
　　　　 （三））　　　.　　　|　　　　　　 古い知的遺産は捨ててしまおうと考えた。
　　　　　>　ﾉ　　　　　　 /
　　　　/ 　/ ヽ、　.　　 /
　　 　/ 　/ ⌒ヾ　　　.〈
　 　 （＿__ゝ､ 　＼／.　）
　　　　　　.　|＼　　 　,.1
　　　　　　.　|　 ＼_／...|



　　　　　　　　　　　　　　　　／{
　　ヽｰ-　.　　　　　 　 　 ／ 　 !
　　　‘，　　 ｀'　､-‐＝／ 　 　 j
　　 　 ∨　　 ＼:::〉-<::／ 　 ／ﾍ
　　　　 ヽ、__＿__ゞ='ー--＜ヽ. ハ
　　　　　 〃　 　 /7ｰ---ｚｭ ヽ＼ :.
　　　　　 {＝=i`ｰ　-=ニ77三彡也ｭ 、
　　　　　 i＝={''⌒ヽ　 　 __,._,}　}11j　＼　　　　　　新しい家を建てる前に
　　　　　ハ　小,rｾﾗ｀　 ´'¨｀ !　j／ー＜｀
　　　　　　_〉、:圦　　 '　　　厶ｲ:_:_:_≦¨｀　　　　　　古い資材をすっかりどけようとしたんだね。
　　　 　 ´￣以{Ⅵ＞､｀´..イー-≧ｰ
.　　　　　 　 　 ,.x≦::《　 　 》:::...、
　　　　　 　 <ヾ:::_::::::∧⌒/:::::::::::>>、
　　　　　　 {　 ｀7｀ﾞ＝=∨==＝彳 　 ;
.　　　 　 　 ｌ　 Ｙ　/ｒｆYﾍヽ､＼=Ｙ　 /
　　 　 　 　 |　 {　ｉ {==＝≠}　}/02/

　　　　　　 　／￣￣＼
　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　|　　　 （ ⌒）（⌒）　　　　　 そうだね、デカルトは新しい、しっかりとした
　　　　　.　|　　　　 （__人__）　　　　　　建築資材たけを使いたかった。
　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　.ｌ^l^lｎ　　　　　 　 }　　　　　　 思考という建物を長持ちさせるために。
　　　　　.ヽ 　 L　　　　 　 }
　　　　　　 ゝ 　ﾉ　　　　ノ
　　　　　／ 　 /　　　　　＼
　　　 ／　　 /　　　　　　 　＼
　　. /　　 　/　　　　　　　　-一'''''''ー-､.
　　人＿＿ﾉ　　　　　　　(⌒＿(⌒)⌒)⌒))



　　 ／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　 （ ●）（●）
.　|　　　　 （__人__）　　　　　　「俺が懐疑というものを見せてやるぜ！」と言わんばかりに
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　 |　　　　　　 　 }　　　　　　　デカルトはとことん疑ってみた。
.　 ヽ　　　　　 　 }
　　 ヽ　　　　　ノ
　 　 i⌒＼ ,__(‐- ､
　 　 l ＼　巛ー─;＼
　　 　|　｀ヽ-‐ーく＿）
.　　　 |　　　　　　l



≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀`丶､::::::::／
　　　　 　 　 　 ＿＿＿＿＿＿＿＿__》｀`/
＿＿＿＿_____⊆二三三三〔: : 〔三三≧x{
,ﾆ二三三ﾆ／: : : : ＼::::::::::::::.＼ ＼ :::::::::::::.
{　　うヽ::::/　　 : : : : : ≧ｘ、:::::::::〉: :〉:::::::::::::i
}　〃ハ }'　　　　　: : : : : : :＞＜: :〈::::::::::::::::|
Ｖ(　　ﾉ　　　　 　 　 : : :／　　0/::....､:::::::::::::|
::ヽ　 {　　　　　　　　　^ヽ 　　/: : : / ` ｰ-┘
:::/　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼'　: : :.{　　　　　　　　　　　感覚が語ることは決して信頼できない。
/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　 {　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 〉　　　　　　　　　感覚は僕たちをたぶらかすかもしれない。
　八　　　　　　 　 　 　 　 　 _ｒ― -／
ミミミﾐﾐ ､、　　　　　　　 　 　 ヽ ／
　　　　　 ミﾐﾐ ､、　　　＿＿　 , ′
＼ 　　　　　　　ミﾐﾐ､´ 　 　 _/
:::::.＼　　 　 　 　 　 ﾐ､、 　 /
:::::::::::.＼　　　　　　　　 ﾐｘｼ{
≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐



　　　ヽー‐-　、　　　　　　　　　　．-‐　フ
　　　　＼　　　｀丶､-‐…‐-''"´　　　／
　　　　　 ＼　　ヾ:::_｀ヽ_/.:／ 　 　 /
　　　　　　　〉､_＿＿__{_,〉､_＿___ ｲ
　　　　　　〃　 ,ﾍ.　　/7丶、　ヽヾ.:.
　　　　　　!i＝=j　`ｰ//___　//≧ｭ} j
　　　　　　|l ==j￣｀¨''　　''¨´￣jｌ ｌ! |
　 　 　 　 ∧　iK ヒﾗﾞ 　 " ヒﾗ刈 ｌ:！　　　　　　 う～ん…
.　　　 　 /:ハ:圦'''　 　 '　 　 '''〃/ : :、
　 　 　 /ｲ. ;ヽﾄ个: ..　 - 　 イ:/ｲ: .＼ﾐﾒ､　　　　　感覚はあやしいって、古代ギリシアからよく出てきたけど、
　　　　 ノイ ノ-z 乏;}.｀¨´.{从 {:从ｰ--ヽ　　　　　 実際に見たり聞いたりしてるんじゃないの？
　 　 　 　 ″　,.才:::《　 　 》:::不､
　　　　　　 ,<ヾ:::_:::::∧⌒/::::::::::〃>、
　　　　　　{　 ｀7｀'＝=∨=＝''彳　　}
.　 　 　 　 | 　 Ｙ　／/只､｀ヽ=Ｙ　　|

　　　 　 　 　 　 　 　 ,　'⌒ヽ、　　　 　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　 /　 　 ,. -ヽ　　.／　ノ　　＼ ＼
　　 　 ＿＿　　　　 |　､　　　　ﾉ__　.|　 （●）（●）　|
　／´　　　　｀ヽ.＿/ 　 `ｰ／´　　ヽ.|_　　（__人__） .|　　　　　見えるものは本当に確かか？
/　　　　　　　 　 　 ＼　 / 　 　 　 /　｀ヽ　｀ ⌒´　|
{　　　　　　　 ,.　　　　 y′　　 　 /　　　/ヽ　　　 ﾉ　　　　　　いや、それは夢か幻かもしれない。
丶. _ ..　-‐　ﾍ　　　 ／　　 　 　 /　 　 / 　 }　　/
　　　 　 　 　 ヽ　 　 　 　 　 　 /　 　 /　　 l　　ヽ
　　　　 　 　 　 ｀ ｰ､　　　　　 　 　 　 　 　.ﾉ　..　|
　　　　　　　　　　　 ヽ.＿_　　　　　　 　 ／　 ...　|
　　　　　　　　　　　　　　　丶--―‐--'´



　　　　　 ／|
　　　　　(　丶　.＿＿__
　　　　　 ＼ |／　　　　＼
　　　　　∧-ﾚｲﾆz＜￣￣
　　　　 /　￣＼ ＼ 　＼
　　　／ /＼// .＼ ヽ 　 ヽ
　　 /ｨ /丶　　へ//＼丶　|
. p　 Fｲ○ 　 ○　~Ｔ F|　 {
(::::)　F|＠ 厂丶＠.｜ L| ..人　　　　　…えっ？
(７＼ﾚﾊ＼L＿|＿.,/／从,__,,ゝ
|/　 >ー<_Ｖ∠_スﾌ´
`￣￣￣７/| ＼=(/:＼
　　　　 / .ﾚ|_／ /＼::::＼
　　　　 7ニニニ<＼ﾚ<ﾆﾌ



　　　　 ／￣￣＼
　　　／　　 _ノ　　＼
　　　|　　　 （ ●）（●　　　　　　だって夢を見てるとき、
　　　|　　　 　 （__人__）
.　　　|　　　　　　　　ﾉ　　　　　　 これが夢だとは気付かないもんだろ。
　　　 |　 　 　 ∩ ノ ⊃
　　／ 　 　 .／　＿ノ
　 (.　 ＼ ／　.／_ノ │
　　＼　 “　／_＿_|　 |
.　　　 ＼／ ＿＿＿ /



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　　　　　　　　／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
　　　　　　 ／::::::::::::／:::::::::::::::::_::::x=≠　￣￣￣￣￣￣＼:{,
　 　 　 　 /:::::::::::／:::::::::::::::::／　　　　　　 ___(,========x__V_
　　　 　 ./::::::::／:::::::::::::::::／　　　 　 x≦三三三三＞=====ミ≧ﾗ
　 　 　 ./:::::::::::::::::::::::::::／　　　　x≦三三三三三イ　　 }/___ ヽ／
　　　　/:::::::::::::::::::::::／　 　 ,=≦三三＞===≠彳ミi　　〃////!
　　　　 ｀=イ::::::::::/　　 ／:::::::::::丁　ヽ　 O　　 〃}彳　 |∨///}　　　　　　今見ているものが幻じゃないと、
　　　　　　《:::::::::/　 ／:::::::::::::::::::}　　 `===≠´　 l/　　 ∨///l}　　　　　　どうやって証明する？
　　 　 　 　 L:::/ .／::/ ｀ヽ::::::::::::|　　　 ---,,　　=≠'"　 _ ヽ//!
　　　　　　　 　丁:::://_}}　 ゝ:::: :.!　〃　　//　　 　 　 // ヽ}//|　　　　　　人生が夢ではないと、どうして確信できる？
　　　　　　　　　＼《　〈ヽ_)　　ヾ:|　/ 　 //　 　 　 , , , ,`ｰ ' ヽ,′
　　　　　　　　　　 ヽ＼　　ィ　　/　 /, //,　　　 ' '　 _　== ヽ,/_
　　　　　　　　　　　 }:/:::/　 ヽ, ,　　　 ' '　　　　-= ´　　,　　/ 厶ﾆ
　　　　　　　　--, r 从//　　　ヽ　_　　--―==ミ　 , '　__ ,.ｲ__/　　 ＼
　　　　／　　　　　　　　　　-=ニニ　　ニ=　　　}}　　 {{　ヽ ヽ　　　　　}
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　　　　　　　　 ／　＼　　　ヽ､　　　ヽ　ヽ.＼
　 　 　 　 　 /＼　ヽ　　　　　,.へ　ヽ､　　＼ヽ
　　　　　　 /､　 ヽ.　 ＼ 　 ／／ ｀丶､ 　　 .', i
　　　　　 ./＼ヽ､　,＼　.／／ヽ　　　　ｸ ＜ .l |
　　　　　/､ヽﾞ'―/　　ヽ／　ヽ､　　 // 　　 ｀| l
　　　　 / lヽ｀ニ!｀ﾞ' ー-｀丶､　　　//　丶､　 l |
　　　　 i .|　　　.|z＝s､　　　　｀,z＝s､　....＿//!
　　　　 |. l　　 ヾ !:ｲllしi　　　　 i:ｲlし:!ヾ! l　 / 7|
　　　　 l .|､　　 |　ー '　　　　　ﾞー ' 'ﾞ　!　/ /　l
　 　 　 ヽ lヽ　　l　､ ､　　　　　　 ､ ､　/ ./ /　 |　　　　　それってさっきの、バロック演劇？
　　 ＿＿＼ ＼ .|＼　　‐介‐　　　 , / /｀ 'l　　l
　　 ヽ ＿ ／,　ヽ　へ､ / l　　,. ＜ヽ'　ヽ |　　ヽ､
　　　 ／!lー― '´;;;;;;/ / ﾉへ´　　|;;ヽ､　＼ ､　‐-ゝ
　　　/　 ヾ.､;;;;;;;;;;;;;;;;;|/　 ,. へ.　ノ;;;;;;;;;｀丶､iヽ
　　　l　　　＼､;;;;;;;;;;;;;l　 ´ ,／ 〉;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノ/ヽ
　　 /　　　　 ヾ､;;;;;;;;|　　　 l-';;;;;;;;;;;;;;;;;／'　　 i



　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　 　　／　ノ　　 　 ヽ
　　　　　　　　 　　　| 　（●）（●） |
　　　　　　　　　　　 |　　（__人__） ｜　　　　　　人生は夢。
　　　　　　　　　　 　|　　 ｀ ⌒´ 　 |
　　　　　　　　　　　 ヽ　　　　　 　 }　　　　　　　バロックの思想家ならではの
　　　　　　 　　　__,, -ヽ　　　　　ノ　-､　　　　　 論の進め方と言えるね。
　　　　　 　 　/⌒ヽ　 |　＼＞<ﾍl　ヽ　＼ .
　　　　 　 　 {:::　　 l　 ＼　ヽ };;{ | 　 | i　 }
　　　　　　　 {:::::..　〈;;,, 　ヽ　V;;;}ﾉ　　l彡 ヽ
　　　_,,.-‐''" |::::::::　 ヽ--､ ＼ >--'⌒ヽ::.　 }
　　　||　|_,,.ィ'|::::.....　　 }_,,.-‐''"~ヽ_,,.-し'::　　）_,
　　　||　|　||　!::　　　/　　　 　 .::ﾉ::::::::::.　　ノ
　　　||　|　|| _ヽ,,　.;:::　　 _,,.-‐''"ー''--''￣
　　 _,,. -‐''"　　｀ｰ---''"



　　　 ／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　 （ 一）（●）　　　　　そして言ったように、こういう考えは古今東西ある。
　　|　　　　 （__人__）
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ　　　　　　映画の『マトリックス』や『トゥルーマンショー』、
　　 |　　　,.<))／´二⊃　　　　 世界は嘘かもしれない、という発想だ。
　 　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
''"::l:::::::/　　　 __人〉
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|



　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　 ／　 _ノ　　ヽ
　　　　　　　 　|　　( ●）（●）　　　　　　日本でもこんな歌があるよ。
　　 　 　 　 　 _| 　 　（__人_）
　　　　 r.:.:'"´/::|.　 　 ｀⌒´|、_　　　　　 『見てきたものや聞いたこと、今まで覚えた全部、
　　　　ハ::::::/__:'ヽ_. 　 　_ノ.:.:/　　　　　　 デタラメだったら面白い、そんな気持ち分かるでしょう』
　　 　 |::::',:::::::::'‐-ヾ' 7Υ} ...:.:{.
　　　　}>‐'､:::::::::::::::∀.,ｨt!.,へ:!
　　　　}, -‐'―__,. - '´ 'ﾂ/(三ヽ
　　　　Y ´￣__,.. -‐r-ｲ/｀tミ_ｿ
.　　 　└/⌒`ヽ､::::ﾉ::::ヽ`ｰ'´ __ ,.　--‐､
　　　　 /　　　　ヾﾘﾄ从ﾝ'´￣　　　　　　',
＿＿__,{　　　.:.:./ﾊ人／_,,.. -―_ｯi:..　　 .:!
　　　　|　 :...:.:.//｀""""´￣￣´　|:.:.　 .:.:{―-､―
　　　　|!　.:.:.://〉　　　　　　　　 〈 :.:. /.:ﾉ
　　　　|l　.: ///!　　　　　　　　　 }! :. 　:|
　　　　||　 / / ,!　　　 　 　 　 　 |'、 　 |

　　　　　　　　　　　　　　 ＼　　　　　　　 　 　 ＼ 　 l 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　＞─､) 　 　 　 　 　 ＼/　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　／ : : : : : ＼＿＿＿＿_ 　 ﾄ､　 　 　 |
　 　 　 　 　 　 　 　 　 / : : : : : : : ／.／: : : : : : : ＼|　l　　　　l
　　　　　　　　　 　 　 /: : : : :/: ／.／: ,: : : : : : : : : ﾉ＼l＿＿ノ
　　　　 　 　 　 　 　 .: : :/ : / /　/: :イ: ,: ´: : : : : : : : : :ﾉ､丶＼
　　　　　　　　　　／ :／ : : |:/　/ l: : |:/: : : : : : : : : : : : /: : :|＼＼
.　　　　 　 　 　 /: ,イ:| : : : :|＿/: :l: : |_:_:_, -:‐:: : : : : : : : : : :| : :ヽ ヽ
.　　　　　　 　 /: / /: | : : : :|二＼:l: : |─┸─ ､三＿＿┓/:| : : :ト､|
.　　　 　 　 　 | / /: : | : : : :|呂ヽ }＼|　二_‐-　 　 　 　 |:冫|: : N
　　 　 　 　 　 ､∨ : : | : : : :|且ノﾉ ',: トTlしゝ、　　　 , ､7: : :|ノﾘ
　　　　　　　　　 ┬- :＼:: : |: :￣: : :N　 ｀¨´ 　 　 イﾅ/:ノ:/!
　 　 　 　 　 　 　 ＼: : : ＼ ∨: |从ﾄヽ、　　　　._, 　 /: : : N　　　　　 　本当にデタラメだったら、
　　　　 　 　 　 　 　 )'＼ﾄﾉ＼∨　丶　　　　__,　　／ : i メ
　　　　　　　　　　　　　 从乂_＼　　 　 ＼　　 ／: : /ノ'　　　　　　　　　面白いどころじゃないんじゃないかなぁ。
　　　　　　　　　　　　　 /￣￣ ヽ　　　　 / ￣|: : ／(
　　　　　　　　 　 　 　 /　　　　　 ＼‐-､ |　　 レ'
　　　 　 　 　 　 　 　 /　　　　　　　 ＼/＞＜＼　　　　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼///,＞､_　／: : :＼
　　　　　　　 　 　 　 |　　　　　　/ 　 　 　 ヽ‐─┬'く: : : : : : :＼
　　　　　　　 　 　 　 |　　　　　 /'丶　　　　 | ',　./: : :Y : : : : : :､l
　　　　　　　 　 　 　 |　　　 　 / 　 i　　 　 / ,'／: : : : :＼: : : : : :＼
　　　　　　　 　 　 　 |　 　 　 /　　　　　／, '/ : : : : : : : : ＼── ､:.
　　　　 　 　 　 　 　 ,　　　　/,＼　　 ／, '　.|: : : : : : : : : : : :ト: : : : : l
　　　　　　　　　　　/　　　 /､　' ,＼/ ,'　 　 |: : : : : : :､: :l : /: :＼: : /
　　　　 　 　 　 　 /　　　 /.　＼　'　'　　　　 ヽ : : : : : ∨ /: : : : :／




　　　　　 ／￣￣＼　（ ;;;;(
　　　　／ ._ノ　　ヽ､＼) ;;;;)
　　　　|　 （●）（●）/;;／　　　　ここで大事なのは「デタラメかもしれない」って発想だな。
　　　　|　　（__人__）l;;,´|
　　　　|　./´ニﾄ━・'　.ｌ　　　　　 首尾一貫してる夢を見たら、
　　　　| .l　_ニｿ　　　 }　　　　　　それは現実とどう区別されるのか？
　　　　 /ヽ､_ノ　　　 /
　 　 __/　　/　　　 ノ__
　　/ /　　/　　　　　　 ｀ヽ.
　 /´　　./　　　　　　　,.　 ヽ.
　 ﾄ､＿,/.　　　　　　　｜､　 ヽ
　　 ｜　　　　　 　　　｜/　 /



　　　　　　　　　　　　　　　　／{
　　ヽｰ-　.　　　　　 　 　 ／ 　 !
　　　‘，　　 ｀'　､-‐＝／ 　 　 j
　　 　 ∨　　 ＼:::〉-<::／ 　 ／ﾍ
　　　　 ヽ、__＿__ゞ='ー--＜ヽ. ハ
　　　　　 〃　 　 /7ｰ---ｚｭ ヽ＼ :.
　　　　　 {＝=i`ｰ　-=ニ77三彡也ｭ 、
　　　　　 ｉ＝={''"´__　　　__,._,}　}11j　＼
　　　　　ハ　小,rｾﾗ｀　 ´'¨ﾞ｀!　j／ー＜｀
　　　　　　_〉、:圦　　 '　　　厶ｲ:_:_:_≦¨｀　　　　　…分かんない。
　　　 　 ´￣以{Ⅵ＞.､｀ ..イー-≧ｰ
.　　　　　 　 　 ,.x≦::《　 　 》:::...、
　　　　　 　 <ヾ:::_::::::∧⌒/:::::::::::>>、
　　　　　　 {　 ｀7｀ﾞ＝=∨==＝彳 　 ;
.　　　 　 　 ｌ　 Ｙ　/ｒｆYﾍヽ､＼=Ｙ　 /
　　 　 　 　 |　 {　ｉ {==＝≠}　}/02/

　　　　　 　 ／￣￣＼
.　　 　 　 _ノ,､ ＼_　　 ＼
　　　 　 ( ●）（ ●）　 　 |
　　　　　（__人__）　　　　 |　　　　　　デカルトの懐疑はまだまだ続く。
　　　　　(｀⌒ ´　　　　　|
　　　 　　{　　　　　　　 |　　　　　　　疑わしいのは、感覚だけじゃない。
　　　　　　{ 　 　 　 　 /
　　　　　　 ヾ　 　 　 /
　　　　　　 ｿｇﾍ二ﾆ=7⌒￣"⌒￣〆"⌒ﾆつ
　　　　　 ∧ii/　oィ/"　　〃　　（乙ﾉ≠＾ｿﾉ
　　　　　/ .|/／＝ ゝー─～ﾞ─‐ﾞ～'´
　　　 　 l 　|｡　　 　 ｀~/
　　　　 /　|｡　　 　 　/
　　　 /ｿ　|｡ 　 　 　 （
　 　 / ﾘ∠＼＿＿__ﾆゝ



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ヽ;:;:;:;:;:;ﾍ　　　　／;:;:r,'　　　　　　　, , ' ' _,,,-7'´・´~　}　|／/　　　 ヽ;;:;:;:;:
　 ｀'''ヽ;:ﾍ　　 /ヽ○/｀ 丶 _ , , ; '　　_／;:; /｀　ー ´　　| /ﾍヽ　　　　"z;:;:;:;:;
　　　　　 ヽ_/: : : :":;:;ヽ､　　　　_,,,r´;:;:;:;　 ｀ 　 　 　 　 |　　入　　z　　　"=;:;:;:　　　　　数学も、絶対に確実とは言えない。
　　　　／r'　 ｀ヽ: :; ; ; ;:;｀;:ｰ;:´;:;:;:;:;:'　 　 　 ヽ　　　 　 .|; ヽ　＼　 三　　 {;:;:;:;:;:
　　　　"z ﾍ　´ヽ : ; ; ; ' '　' ' '　　　　　　　　　r　　　　/ |　ﾍ　 ヽ　"　　 }:;:;:;:;:;
　　　 ´7　 ﾍヽr ヽ ; ; ; ; ; ; ; ; ;　　　　 -=ヽ, /;　　 　 /　|　　|　　ゞ　　　;:;:;:;:;:;
　　　/,､　　 ｀＼_ヽ ' ; ; ; ; ; ;　 　 　 　 　 　 　 _ 　 _/ ヽ|　　|　　 ゝ　　　}:;:;:;
　　　´,ﾄ　　"　 | ｀;:;｀､ヽ ; ; ; 　　　　　 , r '_´- ´　 / ヽ　ﾉ 　 |　　/;:;:
　　　/:;:|　　〆 |　ヽ| ﾍ |｀ ､ ; ;　 　　　´ ´　　´　/ ､ヽ /　／|
　_,,ノ;:;:;:´|　　　 |ﾍ　ヽ ﾍ |　 ｀ =　､ _　　　 _　 ノ　　ヽ　ヽ　 } / ´　/
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　　　　　　／　　　 　「￣　＼〈　　　 　 　 　 　 ＼
　　　　 ／ 　 　 　 ／ iヾ、 　 >､ミ __ 　　__彡'　 　＼
　　　／　　＿_ ノ/　 _」Lメ､〃　≫､、￣　　ﾐﾒ､　　　＼
　　/／￣ 　 　 / /＝ﾒ=､ ＼` ｰx=x __　　い ヽ`　ー-　ヽ
　　 　 　 　 　 / / 　/んﾊ 　 　 んハ丁　T寸　',　　　　　　　　　何で？
　　　　　　＿/ ,:'＝/ 辷ﾂ .;_:..　 辷ツ l　}i　从　≧=-
　　　 　 　 ｀ﾌ j{　　|'''' 　 _＿___　　'''''ﾘ　八　ヽ く　　　　　　　　　理性で考えることは確かなんでしょ？
　　　　　　 /　八　 ト　 ( _｀￣´__） ,.:厶ｲ:ヽ＼{￣`
　 　 　 　 /／ﾉｲ＼{ /＞　..__,.　＜}:::::::〃＾i､》:｀:ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 { {:::::::::|　 　 /:::::〃,′ﾄ､ ヽ::::j　　 __
　　　　　　　　　　 　 `t≪:::|￣｀/:::::〃/`=ｲ}ぃ }::::|,x'¨《∧
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;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;/;;''''/''''''仆　　　　　　　　　　　|;;;;|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;彳"从''''　　　　　　　　　i　ﾍ　　　　,,,,,, |;;|､
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;彡　　　　　　　　　　　,, ﾉ　　＼,,;;;;''''''''''' }　}
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;〃　　　　　　　　　,,,,,,;;;;'''''/　　　　/　＿,,!､´|　}
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;彡　　 　,,,,,,,;;;;;;,;;'''''　 　　　　　 ﾍ＝・― ,'　|ﾉ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;彳　　　　,;;''　r ― '' _了　ゝ　　　 ヽ､｀ ‐　　 }
､ヽ､;;;;;;;;;彡　　　　 '　 ´-=＝・-‐'　　　　　　　 ｀ヽ,　　 }　　　　　　　　三角形の内角の和が180度なのは、
　iヽ　'''';;;　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |　　 |
､ ｀ !!､　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／￣/´　　 |　　　　　　　　単なる思い込みかもしれないじゃないか。
ヽ　､ヽ､i　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ｀ へ !´　 ､　|,,
　ヽ　＼ て　　　　　 　 _,,,,, -''''　　　　　　　　　　　／｀/: '',,
　　 ＼　＼从　　 　 　 !ヽ'''――ー - ｰ ―ー-‐τ　/: : : : ' ,,
"　〃　ヽ　＼　从　　　　 ヽ,''‐､-‐- -‐ｰ-‐''ﾌ´/ﾉ ./: : : 　　　{
　"　"〃　ヽ　　､　从 　　　　ヽ ､｀ ''' ー ‐ ´_ノ　 r'､: : ,　〃　=　´ .
"',　 　〃　　＼　＼.　 !､= - ､　　　｀ ""　￣　　 /=　{} }　　"　 {　＼ .
　　　　　　 　 　 　 ヽ 　仆ヽヽヽ､　　　　r 'ﾍ　 ノ＝ﾉﾉ　}
　　　　　　　　　　ヽ　i　从ヽヽヽヽ　_/　rヽ=´ノi i　ﾉ
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　　　　　　　　 .|｀ ｰ ､　　　　 . ・ ´￣￣ﾌ
　　　　　　　　　!　　＼ヽ　／／　　　／
　　　　　　　　　ヽ..＿＿乂＿＿,,, ・´
　　 　 　 　 　 　 ／　　ヽ、　 ＼＼＼.　　　　　　 　 　┌┐　r‐――‐　、
　　　　　　　　　/　 ,ﾍ、　｀･ ､___ヽ ヽ ヽ　　　　　 　 　││　|　r--- 、 ｌ
　　　　　　　　 〃. { _ノ｀ ｰ ..＿,..　ｊ　|　i　　　　　　　　││ └┘　ノ　ﾉ
　　　　　　　　 ｒ|　ｌ. ●　　　 ● 　 |　| |　　　　　　　　││　 　 i"´／
　　　　　　　 　 ヽ,l⊃　､_,､_,　⊂⊃([ii] {　　　　　 　 　└┘　　 └┘
　 　 　 　　/⌒ヽﾉﾊ=コ ゝ._）　 ﾉﾘ⌒iﾘ.|｀＞　　　 　 　┌┐　　 ┌┐
　　　　　　 ヾ;;;;;/ヽZ_`ｰ, 　 -イﾚ;;;;;;/ﾄ､i　　　　　 　 　└┘　　 └┘
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　 　　　 　　　　 ヽ〈　　ヾ∨::;/　'ｰｲ i|

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　　　　　　 　 　 　 　 _, -‐‐';;´;;;;;; _ ...'''' -‐===‐- ､ヽ
　 　 　 　 　　　,,　( )￣;; ..　-‐ ' ´ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,,　 ''';;;ヽ.
　　　 　 ,,, -'''　_,,, '"ヾヽ､ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;'''　　'';;;;ヽ
　 　 ''''　_,,　-''':::::::::::::::,ヽ､ ヽ､ _ ;;;;;; ＿ ..... ---―‐--―‐‐ヽ
　　　, ´ _ ｀:::::::::::::,,::''''　 ''ﾞ｀ヽ､ ＿＿＿ 　, .,,,､ｧｰ,--,-‐―_-_ゝ
　　/　/ 　｀;;:::::,,'' 　　 　　　　'´ ----―･ﾅ´,ﾞ〃ｼ　 l
　　i　i. <　 ;;::::;　　　　 '' ;;;;;; ,　　｀￣￣-‐´-___ｭz.　 `､
　　!　ﾄ 〈 　''::;　　　　　, ;,;;;;,,　 ,,,　 　　´　 　 　 　 　 　 /　　　　　　　　もし悪い霊が
　　､ヽ`ｰ ､.l !　　　　,,　 ''''　,,; ,　　　　　　　　　　　　__/
　　:ヽ､ｰﾞ'´ ,､　 ;;　;;　　　　,　　, ,　,　,　　,　,　 , ｨ, ´, ´ ,,　　　　　　　 　 僕らが常に計算を間違うように
　　"'',, ￣ ､､ヽ 　　　　'　　　　'　　 　 　 　 　 　 ,У､　",,　　　　　　　　 たぶらかしていたら…
　　､　,,""ｯ, ヾ.､　 　 　 　 /／￣,￣二ニニﾆﾆﾁ./ ,:.:.:.,i　 '',,
　　"'' ,, 　 '',,:.:｀〒＝=ﾐ､ 　ヾｰ´￣　.＿　 　　　l'　/:.:.:.l|　 ,,''
　　　　 "'' ,,　 '',,:.:.:.:`:.､ `〒＝=＝〒￣ヾ ､',' ',/ /:.:.::.:.i|　,,''
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　　　　　　　　 .|｀ ｰ ､　　　　 . ・ ´￣￣ﾌ
　　　　　　　　　!　　＼ヽ　／／　　　／
　　　　　　　　　ヽ..＿＿乂＿＿,,, ・´
　　 　 　 　 　 　 ／　　ヽ、　 ＼＼＼.　　　　　　 　 　┌┐　r‐――‐　、
　　　　　　　　　/　 ,ﾍ、　｀･ ､___ヽ ヽ ヽ　　　　　 　 　││　|　r--- 、 ｌ
　　　　　　　　 〃. { _ノ｀ ｰ ..＿,..　ｊ　|　i　　　　　　　　││ └┘　ノ　ﾉ
　　　　　　　　 ｒ|　ｌ. ●　　　 ● 　 |　| |　　　　　　　　││　 　 i"´／
　　　　　　　 　 ヽ,l⊃　､_,､_,　⊂⊃([ii] {　　　　　 　 　└┘　　 └┘
　 　 　 　　/⌒ヽﾉﾊ=コ ゝ._）　 ﾉﾘ⌒iﾘ.|｀＞　　　 　 　┌┐　　 ┌┐
　　　　　　 ヾ;;;;;/ヽZ_`ｰ, 　 -イﾚ;;;;;;/ﾄ､i　　　　　 　 　└┘　　 └┘
.　　　　　 　　ヾ、　 ﾌヾ;::|⌒/:::;ﾊ__,∧
　 　　　 　　　　 ヽ〈　　ヾ∨::;/　'ｰｲ i|



　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　|　　　 （⌒ ）（⌒）　　　　　まーちょっと馴染めない考え方だな。
　　　　　　.　|　　　　 （__人__）
　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　 　 　 でもさっき、世界は夢かもしれないと考えただろ。
　　　　　　.　 |　　　　　　 　 }
　　　　　　.　 ヽ　　　　　 　 }　　　　　 　夢の中では論理的におかしいことが起こっても、
　　　　　　　　 ヽ 　　　　　ノ　　　　　　 それをおかしいとは感じない。
　　　　　　_,,,,ノ|､￣／/／/ ＼、
　　_,,..r''''"/　|　＼`'／　 /　 | ￣`''ｰ-､
　 / 　 　 /　 |　 ／＼　 / ／　　 　/　ヽ
　ﾉ　|　　＞　|／）::::/＼/　＼ 　　ノ　／}
　{ 　 |　{　　 | ,r":::ヽ　/ 　 /　　/　// ハ



／　ヽ 　　 . : : :＞ー＜ . : : ' 　 ／
　　./: :ヽ,＿ ／　 :　｀ヽ`ｰ-<ﾊ´
　 /　　　.:　 　{ 　 :..　 　 ＼ ヽ!
　 i: . 　 ,'　 　∧ _ノ :､　　,'/＼:l
　 |: : _/＿,/7￣´､{｀ヾヽ,'/ .,'/ }
ﾆ7: : /￣7ゞ¨テミxｬ　 　｀,ｧｭ､ |
./: : /!　/ {　 {ﾟｉ:::::}　　　 〃::7｀}
　／| | ﾊ :| :. 乂ソ　　.:.　{:::/ﾘ/
11ﾙ| |/ ﾞ,.|　 ｀¨　　..::::､ ¨´ﾊ〈　　　　　　　あー、それなら分からなくもない、かな。
＿ノ ﾉ.　 ﾘ　　 　 　 　 ｨ　ﾘ＼〉
＞ｰヾ.＞ .　　　～～　／ ＿__`ア
　　 ', '＝ﾆ≧ｭ｡.__,. イ＿｀≧
＜::::j　　　　　{!ヽ:≧､＞
::::::ｧ‐-≧ｭ､ 　 ヽ,＼::::ヽ
:::/／ ￣ ミ ､≧＜／＼::＼
,'/　　. : : : .　:ヽ:::::＞ｭ､ ＼:::ヽ
:::li　　: : : : : : : . ＼:::::::::':.,　ヾ::}
:::|',　　　　　　 　 　 丶::::::＼ }!| ＼
:::| ゝ　　　 　 　 　 　 　 丶::::ヾ｀)　＼

　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　 　 　　　　 ／　　ヽ_　　.＼
　　　　　　 　 　　 （ ●）（ ●）　　｜　　　　 とにかくね、それまでの合理主義者が
　　　　　　　　　　 （__人__）　 　 　 |　　　　　確かな知だと思っていた数学も、
　　　　　　 　 　　　ｌ｀ ⌒´　　　　｜
　　　　　　　　　　　{　　 　 　 　 ｜　　　　　 デカルトにとっては疑わしい。
　　　　　　　　　　　{　　　　　　 /
　　　　　　　_. -: ´Λ　　　　 _.へ｀　、
　　　 　 r＜: : : : /:|: :、 ￣r'　 　 ＼ :＼_
　　　　/: : :ｌ : : : : : :＼`IエL>、　 　 >ﾍ::Λ
　　　　|: : : ﾄ､: : : : : : : : : : : : : `ｰ／ : : V　|
　 　 〈: : : :::: _ -￢-－―-､: : く:r ､: : : V ｝
　　　 /: : :_ン´: : : : ＼ ,___, ｨ ）: : :`く : : : ヘ|
　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣



　　　　　　　　　　　 |＼　　　　　＿＿
　　　　　　　　　　　 |　　≧ｎ≦　　 ／
　　　　　　 　　　　　 ＞―へ─ ＜
　　　　　　　　　　　/　ﾉ　ヽ　､ヽ　ヽ,
　　　 　 　 　 　 　 i ノi､　弋ゝi　i | i
　　　 　 　 　 　 　 |､_r=､＾ ´　!二>
　　　 　 　 　 　 　 ﾚﾊ 炒,　　¨i　!､.ゝ　　　　　じゃあ、本当に確かなことなんてなくなっちゃうじゃん。
　 　 　 　 　 　 　 　 ﾚゝ _ ＝ ｲi´￣ヽ
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ir――ﾒ--､ ｨ ',
　 　 　 　 　 　 　 　 f⌒ x‐　´ ､＿ﾉ､__i
　 　 　 　 　 　 　 　 i‐へ、　＾ 　/.il.:.:.:. i
　 　 　 　 　 　 　 　 ﾄ-イ　＞ ノ　il.:.:.:.:.:i



　　　　　　　 /: : :/: : :/: : : : : : /〉、.: : : : : : ヽ ヽ: :l
　　　　　 　 ,': : :/＼_:{: : : : : : //: :.)７ー--≠:|　|: :|
　　 　 　 　 l: : :{＼　 .》､_＿_//: : //--:x≦: :.|　|: :|
　　 　 　 　 |.:.:.:|:!: :.`ﾊ:/ ノヽ`弋こ￣￣ }.:.: :.:[__]:.:{
　　　　　　　＼从.: .:|　　__　 　 　 　 __ 　|.: : :.|　|:.:ﾊ
　　　　　　 　 j: l.:＼:{`'气=r　 　 `'气==f「: : :ｌ|　|: :八
　 　 　 　 　 /: : : : : |　{:じﾘ　　 　 { しｯﾘ|: : :ﾉL.」: : : :＼　　　　　　それに何もかも疑うなんて、
. 　 　 　 　 /: ／:ｲ⊂⊃¨´　　 ⊂ニ⊃´ }／j/: : :;､ヘ: : :＼
　 　 　 　 厶ｲ／ |: : ＞． 　 と　　　　イ／j,ﾊ: :./　＼ ｀￣`　　　　 生きてくのが大変そう…
　　　　　　　　　　|／j／　｀＞ｧr-＜ﾉ＼　　　∨
　　　　　　　　　　　　 　 　人__,{__／_,.≠
　　　　　　　　　　　　　 ／￣ ﾌ下ﾞ＼{　ヽ
　　 　 　 　 　 　 　 　 /.: : : : : :人 : : }! 　 〉
　　　　　 　 　 　 　 　 `f:i⌒7く___A.,_」ﾍx/∧
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　 　 　 |　 　 |l:l:l:l:l:ｌ:ｌ:} } 　｝}　| 　　 |ヾ ), ＼//＼_
　 　 　 |　 　 |:l:l:l:l:l:l:ﾉﾉ　.ﾉﾉ　| 　　 |{:}},ﾉ　　`ー‐'’
　　　　 廴___ﾉ-‐…'‐'¨¨￣⌒ﾞﾍ.___ﾉ¨’

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ﾞYﾞ　ィ '´_,,,;;::==--竺:-=::ﾐ､-.`ｭﾉ
=:}''ｯ〔c_ﾞ:::::::::::　 ..:::::::::::::::::::..`‐ﾐ{
:Tヽ;:;;/｀'ｧ‐｡x;;;,＿＿＿,,,;;;;ィTi､__　　　　　　　　　　　何故だ？
.{.iヽY　 （_　_ﾉ〉 　 K(´ﾟ　）｀l:/ }::::､ﾞヽ､
::ヾ,｀|　　　　　　　 |　ﾞー　 ,lｲ /;;:;:ヾ､::.＼　　　　　　　哲学は哲学、日常生活は日常生活だが。
,w'ﾞYl　　　　 　 rV'〉　　　.,!ソ'' "ﾐ::jﾉ:::::::::::`ｰ
,　.}ミi､　　　　　` '　　　 /ﾐﾘ　ﾐ ﾐ::::::::::::／i::::..
ﾐ,,　ヾiﾐヽ, -=ﾆニニ=　,,ムｼﾞ　,,ﾐ'ﾞ::;ｨﾞ::/／:::::::.
:::ﾐi,　l:;:;ゞiﾐｘ､_　　 _,,,ｲﾐシﾞ 彡ﾞ:／/::/./::::::::::::
:::::::ﾐ､ヾ､:;ﾞヾi}ｴｹZﾞｴﾂﾞ:/　ミ:;ｨﾞ ,,ｲ::j'./:::::::;;;;_::
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(　丶　.＿＿__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼ |／　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧-ﾚｲﾆz＜￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　￣＼ ＼ 　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ /＼// .＼ ヽ 　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /ｨ /丶　　へ//＼丶　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. p　 Fｲ○ 　 ○　~Ｔ F|　 {
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(::::)　F|＠ 厂丶＠.｜ L| ..人
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(７＼ﾚﾊ＼L＿|＿.,/／从,__,,ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|/　 >ー<_Ｖ∠_スﾌ´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`￣￣￣７/| ＼=(/:＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / .ﾚ|_／ /＼::::＼



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／|
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼ |／　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧-ﾚｲﾆz＜￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　￣＼ ＼ 　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ /＼// .＼ ヽ 　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /ｨ /丶　　へ//＼丶　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. p　 Fｲ○ 　 ○　~Ｔ F|　 {
　　　　　　　　　　　　　　　　　あっ、そうですか。　　　　(::::)　F|＠ 厂丶＠.｜ L| ..人
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(７＼ﾚﾊ＼L＿|＿.,/／从,__,,ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|/　 >ー<_Ｖ∠_スﾌ´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`￣￣￣７/| ＼=(/:＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / .ﾚ|_／ /＼::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 7ニニニ<＼ﾚ<ﾆﾌ

　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　 ／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　 |　　　 （⌒ ）（⌒）　　　　『疑った』というより、『疑ってみた』んだ。
　　　　　　　 |　　　　 （__人__）
　 　　　 　 　 |　 　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　確かだと言えることを探すため、
　　　　　　　　|　　　　　　 　 }　　　　　『疑う』というやり方をしてみた。
　　　　　　　　ヽ　　　　　ﾍミ|
　　　　　　　　／,`　、` -`,--` ,　　　　だから『方法的』懐疑なんだよ。
　　＿＿,---/;;;;;`　　`-,-/ニﾆ |
　/;;;;;::::、:::::::::|、_ ,＞、 /::l,_l･　,<、__
ノ;;;;;;;;;;;;:::|::::::::::＜:::::::ヽ``l::::|　　|`l,::::ヽ
|;;;;;;;;;;;;;;:::::|:::::::::::::ヽ:::::::＼|:::|`-‐'/::ヽ::::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;:::::::::::::::::::-、:::`;:ヽ;-';;;;;:::ヽ::l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;:::::::::::::::::::::`、;`l;;;;;8;;;;;::::`ヽ
;;;;;;;;;;;;/、;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::;`l;;;|;;;;;;;;;;;::::: `l|、
;;;;;/'　 `,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::|;;;::l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::l
;;;く　　　';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;/



≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐
ニ三三三三三三三三三≧ョｭ､
三三三三三三三三三三三三ﾖ≧､
三三三三三三三三三三三三三三ﾍ
三三三三三三三三三三三三三三ヨi
三三三三三三＞ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ､三ヨ/
三三＞- ' "　　　　　 ,-'ﾍ,_____　.ヽ'"
-'"　　　　,　 - ' "　¨ ヽ--'　　　.｀ﾞ'i,
　　, - '"　　　　 ,,.ｭｮョ三三三三三::ﾍ
-'"　　　 ,...ｮﾖヨ三三三三三三三三ヨ＼
　,,..＜三三三三三三三三三三三三三::ﾍ
三三三三三三三三三三＞--::;;-､:::|-'"
;;;;;;;＞-､三三三＞- ' "--ヽ　 ',　・i ',i
;;;;;;;;;i　 ,='" 　 , ‐'"¨',　　　　　　ヽ,ﾉ　i　　　　　　　　　　　　日常の中まで疑いを持ちこむべきではないな。
;;;;;≠　ヽ　 r'´　 　 ’j　　　　　ヾ;-' ', .',
;;;;;≠　　　 `----‐'"　　　　　　　　 i　i　　　　　　　　　　　　日常では、確かなことだと分からなくても
:ヾ;;'　　　　　　　　　　　　　　　　イ７　i　　　　　　　　　　　　選択や決断を迫られる。
　 ヽ　　　　　　　　　　　　　／,,　 /　 j
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 `ー' ,　,'
　,,　　　　　　冫　　　　＿,,　　-‐'"　iﾞヾｪ､,
´　 ^'---,;ﾍ,　 ￣￣￣　　, -､　 　 ,,|｀ﾞ''､, ヾ
　　,,,　　 　 〃,,　, ,,..-‐'", ﾍﾍﾍ　, ; ﾉ〃y7
　''　 ;;　.,　,,　 ヾ,,ﾍﾍﾍﾍ ﾍ　', ',.',,イ::／／
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　　　ヽー‐-　、　　　　　　　　　　．-‐　フ
　　　　＼　　　｀丶､-‐…‐-''"´　　　／
　　　　　 ＼　　ヾ:::_｀ヽ_/.:／ 　 　 /
　　　　　　　〉､_＿＿__{_,〉､_＿___ ｲ
　　　　　　〃　 ,ﾍ.　　/7丶、　ヽヾ.:.
　　　　　　!i＝=j　`ｰ//___　//≧ｭ} j
　　　　　　|l ==jー-‐'　　 ''‐-一ｭ l! |
　 　 　 　 ∧　i!ニ二゛ 　 "二ニﾘ ｌ:！
.　　　 　 /:ハ:圦''"""　'　"""''〃/ : :、　　　　　　ある意味現実的だねー…
　 　 　 /ｲ. ;ヽﾄ个: ..　 - 　 イ:/ｲ: .＼ﾐﾒ､
　　　　 ノイ ノ-z 乏;}:｀¨´:{从 {:从ｰ--ヽ
　 　 　 　 ″　,.才:::《　 　 》:::不､
　　　　　　 ,<ヾ:::_:::::∧⌒/::::::::::〃>、
　　　　　　{　 ｀7｀'＝=∨=＝''彳　　}
.　 　 　 　 | 　 Ｙ　／/只､｀ヽ=Ｙ　　|



　　 ／￣￣＼
　／　ノ　　＼ ＼
　|　 （●）（●）　|　　　　　　　でも哲学上の考えでは、
.　|　　（__人__）　 |
　 |　　 ｀ ⌒´　　ﾉ　　　　　　　デカルトは何もかも疑いの坩堝に放り込んだ。
.　 |　　　　　　 　 }
.　 ヽ　　　　　 　 }
　　 ヽ　　　　　ノ　　　　　　　　＼
　　　/　　　 く　　＼　　　　　　　 ＼
　　　|　　　　 ＼ 　 ＼ 　 　　　　　　＼
　 　 |　　　　|ヽ、二⌒)､　 　 　　　　　 ＼

　　　　　　 　／￣￣＼
　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　|　　　 （ ●）（●）　　　　　何もかも疑わしい、というゼロ地点から
　　　　　.　|　　　　 （__人__）　　　　　 デカルトはさらに先に進んだ。
　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　.ｌ^l^lｎ　　　　　 　 }　　　　 　 全ては疑わしいけど、たった一つ信じていいことがある。
　　　　　.ヽ 　 L　　　　 　 }
　　　　　　 ゝ 　ﾉ　　　　ノ
　　　　　／ 　 /　　　　　＼
　　　 ／　　 /　　　　　　 　＼
　　. /　　 　/　　　　　　　　-一'''''''ー-､.
　　人＿＿ﾉ　　　　　　　(⌒＿(⌒)⌒)⌒))




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　　　　　三三三三三三三三三三三　　三三三三三三三三三三､
　 　 　 　 三三三三三三三三三三三　　　三三三三三三三､/三
　　　　　　三三三三三三三三三三三三　　　　三三三､ /´ 三､/
　　　　　　　 　 三三三三三三三三三三　＿　―　´　三､ ﾍi＜
　 　 ＼三三三＼三三三三＿三―三三三;;;;;＿　-┌' ´　/ | 　｀ ｧ
　 ﾐ゛ 　＼ 三三三三三三三三三､　≦ ::7　　　　　|｀ ・ ´ 　|ﾞッ
　ミ 　　ﾞッ　　｀'' ―---―ﾆ＝‐ ´!￣ ｀ﾝ::/ 　　　　　ﾞｉ｀ 　　ﾄ''゛,ﾞッr
　　　 ミ_　ﾞッ 　ァ― ￣￣　　　､ﾍ　　　/ 　　　　　　　＼.　ﾍ 　　゛,,
　 　 　 ミ_　　　　イ , ,, ＿ ・/´　　≦; 　 　 　　　　　　　　Y　　　　゛
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　} / ／/.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／　　　.､/　　　　　僕が全てを『疑わしい』と考えているということだ。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ､ ‐-‐､/　　　　{
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 , /_, 　､´゛/ 　 　 　　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀ ＜゛ /´　∧　　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ｀　､ ∧ ﾞｉ　/ ~ ｀
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 _､ ､'´,/∧　} !､　　/　ミ
　 　 　´￣｀ﾞｉ　　　　　　　　 　 　 ＿ - ― ´､ ´　/ | ;゛/7 　} 　　　/
　　　　.7~7‐ﾞｉrﾞｉ 　　､-=ニ二￣--　― ' ´　　　,´ |,゛　} : :}　|(,
　　 　 ﾞｉ　ﾞｉ 　ﾞｉﾞｉ 　 　 　 　 　 　 　 　　　　　　ｲ ,゛ /} : : :}　{　＼
　　　　　　　　 ﾞｉ゛;,　 　　　　　　　　　　　　　/ } // }: : :|　　｀}　/




三三三≧､
ー-､三三ﾖ:ﾍ
　　　　＼三ﾖ|
三ョｮ-､　ﾍ三i
:::::::::::;;;;;>-7ﾖ´
::::::::/./7/三ﾍ　　　　　　　この『疑い』も、もしかしたら空想かもしれない。
::::::' .iヽ',i　!￣　　　　 　 　 としても、やっぱり『疑わしい』と考えていることになる。
''''-､,i　　/
　　　 ヾ,,　　　　　　　　　　世界が夢だとしても、「夢じゃないか」という疑いは残る。
ー---､__ヾ,,
-----､___ヽ７__
---ｭ, ,--'" / .ﾊ
　_,　　,　／ .／ ＼
　, -'"/, -'／^==--＼
　/::／,-'", -‐'"二 二 ヽ､
. i::y', -'"　 ,／ ／　　　　 `ヽ､
. i　　　　 ∠　 i　　/　　　　　 ヽ
/　　　　　　 i　|　//　　 　 　 　 ﾊ
　 　 　 　 　 i　| 〃 　 　 　 ≠　 i.',
　　　　 　 　 |　| 〃　　 ,-/　i 　 i　i
　 　 　 　 　 .i　| 〃　／/　　',　 i　.|
　　　　　　　〃 i〃,./　/　　　',　i　 |
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　　　　　　　　Ⅶ三三三三三三三三ヲ.／::::::ヾ=ェ､　　　＞-､三三三
　　　　　　　　　才三三三三三三才.／=-､::::　　　　キﾆﾆｪ､_　　 ＼三三
　　　　　　　才三三三三≧彳´_,. イﾆﾆﾆ;::::　　 　 　 ｷニニニ≧､　 /:／
　　　　　才三三三テ彳_ ＞-'"::〃 　 °ﾉ::'　　,,.〃　 ｷﾆﾆﾆﾆ／~ヽ＼_i
　　　／三三テ彳,..-‐'"::::::::::::::::::::ヾ--::'"　　≠ｨ　　　 jﾆﾆｦik′::ヽ ∨Wiﾉ
　　　ヽ--‐ ' "´ ∧ i'￣.q': : : :　　　　　　≠イ ＿_　　　ニ7/　　　 ≠=　　　　　　疑わしいと考えているなら、
　　　　　　　ヾ｀｀ ∧:`-:/ _, --..､　　　　／　　;;;:::　　　 ￣　ヽ　 ≠､
　　　　　　　j`　　　i!:::::ヽ.::::,--､:)　　　　　　　::.''　　　　　　 ノ ≠=-､　　　　　　　 そう考えている僕が確かに存在するんだ。
　　　　　　≠　　 　 !　　 ヽ::::: , '　,　　丶` ｀　､　　　＿＿＿≠ヾ
　　　　　 〃　　　　ﾊ　,　,, '　 '　 　＿＿＿ヾ_, ＞'"_,, ttt ≠
　　　　　ﾉ　　　　 　 .',　 '　　__,. ＝￣￣ テ≦ttti j ///≠
　　　　,7　　　　　　　ﾍ　,.ｨ´　　　　,-‐'"///////////;ﾅ=-
　　　　キ　　　　　 　 ∧__, ､＿__,／テテテテテテテﾃノ
　　　　〃　　　　　　/-＜Ｔ--＜／／／／／／／彡'
　　　　彡　　　　　　Ⅵ_,＞´／／／／／／／／彡
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　　　　　　　 　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　 　　／　 _ノ　ヽ､.＼
　　　　　　　　 　|　　（●）（●） |
　　　　　　　　　 |　　 （__人／,〉.|　　　　　このことをラテン語で言うと、『コギト・エルゴ・スム』。
　　　　　　　　　 {　　　´フ´ ./._ }
　　　　　 　　　　ヽ　 .／,二ニソ}
　　　　　　　　　　_ヽ/　 ,-― ､}ﾉ
　　　　　　　　 ／:;:{'　　 ノｰﾍJ:;:;ヽ
　　　　　 　 ／:;:;:;:;:;|　 _,イ{:;::;:;:;:;l:;:;}
　　　　　　/:;:;:;:;:;:;:;:;:＼＿/:;:;:;::;:;i:;/＼
　　　　 　 {:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;／:;:;:;:;:;:;:;〈:;:;:;:;:＼
　　　　　　ﾍ:;:;:;:;:;:;:;:;／:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:i;:＼:;／ヘ、
　 　 　 　 　 ￣￣7:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l;:;::;ゝ、`ｰj
　　 　 　 　 　 　 /:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l:;:;:;:;:;:＼~
　　　　　　　　　/:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|ヾ:;:;:;／



　　　　　　　　 .|｀ ｰ ､　　　　 . ・ ´￣￣ﾌ
　　　　　　　　　!　　＼ヽ　／／　　　／
　　　　　　　　　ヽ..＿＿乂＿＿,,, ・´
　　 　 　 　 　 　 ／　　ヽ、　 ＼＼＼.
　　　　　　　　　/　 ,ﾍ、　｀･ ､___ヽ ヽ ヽ
　　　　　　　　 〃. { ⌒｀ ｰ ..＿,..　ｊ　|　i
　　　　　　　　 ｒ|　ｌ. ●　　　 ● 　 |　| |
　　　　　　　 　 ヽ,l⊃　､_,､_,　⊂⊃([ii] {　　　　　　　日本語でおｋ
　 　 　 　　/⌒ヽﾉﾊ=コ ゝ._）　 ﾉﾘ⌒iﾘ.|｀＞
　　　　　　 ヾ;;;;;/ヽZ_`ｰ, 　 -イﾚ;;;;;;/ﾄ､i
.　　　　　 　　ヾ、　 ﾌヾ;::|⌒/:::;ﾊ__,∧
　 　　　 　　　　 ヽ〈　　ヾ∨::;/　'ｰｲ i|

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　　　　　　　　　　　　 　 　 　 . .. -―……―-　...
　　　　　　　　　　　 　 .. . :´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ : . .
　　　　　　 　 　 .. : :´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.＼
　　　　　　　 ／:::::::::::::::::::::::::::::. . . : -――…‐-　　.::::::::::::::::::',
　　　　　　 /::::::::::::::::::::::.. : :´ 　. ..　 　-‐…‐-(ＹＹ)　｀ .,::::::::::i
　　　 　 　 !::::::::::::::. : :´　. : : ´ 　 _,, ...-‐…‐-.（.ﾊ.).: . ,　ﾞｉ:::::::!
　　　　　　 j::::::/´ 　. :´ 　{D二二三三:::::::::::::::::::::::.:.:': 、　〉／
　　　　　　　＼{､　´　.. -ｰ;;;ハッ /´ o　Y゛''＜ﾆ二三ﾞｉﾞｉ:.Y
　　　　　　　 ′,___/´:;:;:;:;:;:;;ﾞッ 　(, 　 　八 ） 　｀Y o　}iｨﾞｉﾞｉ
　　　　　　　　 /⌒ﾞッ:;:;:;:;:;; 　　　　｀二 　´ 　 　ﾍ,___.ﾍｲ;;lﾞｉ〉
　　　　 　 ､ｯ''ｊ　}:::ﾝ ﾞｉﾞｉ゛ミ 　　　　　　　　　/ヽｉｲ 　 　 从_
　　　　 xミ_ 　(,　ﾌ(,　 　 　 　 　 　 　 　 　 ヾ .{ッ　　'' / ）　　　　　　　　『我思う、ゆえに我あり』
　　　 ,.ミ,, 　 　ッ⌒''ミ_ｨｨ!､､ｯｘ　　 　 __＿＿__ 　　　　|/
　　／　　'z,, 　　　　　　　　　　(, 　'' ‐‐-ニ二,, ｀i 　　八
　　　　　 　 ゛''‐- ,, 　　　　　　′くミｘ,,　　　　　｀ 　 /
　　　　　　　　　　　゛''‐- ,,　　　　　　ﾞッ_.ヘ.,　　 ,..::}ﾞｉ
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ゛''‐- ,, 　 　ｼﾞｉﾞｉﾞｉﾞｉ_.ｘﾐﾞｨ　〉
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ゛''‐- ,, ＼ﾞｉﾞｉ ///´ﾞｉ
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.　　　　　　　　 /　　　 /　　　　 /　　／　＼　　　 　 i　　　 ヽ
　　　　　　　　.′　　 /　　　　　′／　　　　ヾ　　　/ヽ　 // ハ
　　　　　　　 .;　　　 /　　　　　｛／ _＿_　　 　 ＼ ノ　　}〃 　 ハ
　　　　　　　 |　　　 |　　　.　　 |　´　　 ｀ヽ　　　☆　　 ☆　　　　|
　　　　　　　 |　　　 {　　　i　　 |　　　　　　__..ィ´　　　___i}.　　　　|
　　　　　　　 {　　　 |　　　{ｉ　　|ィf'7弍z､´　　　　　 ´　 ☆＝==/
.　　　　　　　 V　　 ﾊ　　八 　 |{:::{:::::::::ij｀ヽ　　 　 ..zrf'７|　　　/}
　　　　　　　　∨　//　 {　ハ　从:ﾄ--ｸj　 ′　　　/:::}/ /　　/j/
　　　　　　　　__}　{〈{　ハ　八　{ 弋::::ノ　　　　　　廴j//　　.′　　　 　うおっ、聞いたことある！
　　　　　..ｚf彡☆　　Ｖ{　}　　{∨　xxx　　　　　,　　　 /　　/
　　　 ／／　　 ☆｀ヽi{ヽト､　|:..　　 　 __　　..　　 xx 厶イ/
.　　　{.〃　 　 //　　 ＼}　|　|::::.. 　　 {　　　 ｱ 　.. '　　 |　　　　　　　　『思う』って、『疑わしい』って考えるって意味なのかぁ。
.　　　| ii　　　//Z=z___ノ　 ﾄ､|　 　 ､.　　　　　..ィ ハ　　i}
.　　　i}　　　//: : : : : : : : ヽ　}　　　 } ≧ーく,,‐､}/　i}　 /
　　　八_＿/ム＝===z＿___＼　　　{｀ヽ: : :ﾉ　　ﾄ、 j／
.　　　 〈: ::/ : : : : : : : : : : : : : : ｀ヽ　　 r'} /j　　 ＿_ゝ､
　　　　 ∨: : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼___j/ 　 ／: : : : : ｀ヽ
.　　　　_ﾉ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ::ﾄ､／: : : : : : : : : :i}
.　　　 〈: : : : : : : : : : .．-―- .､ : : : : : : :Y:: : : : : : : : : : : : |
　　　　 }: : : : : : : :／:: : : : : : : :ヽ:: : : : : :}{: : : : : : : : : : : : :ﾄ､

　　　　, ,_＿　　　　　　　_,,.... -:i
　　　　';::: :　｀ ''ヽ, ,.,.z'' ~　 : :::/
　 　　 .ヽ、　　　　i_j'´　　　 ,/
　　　 ,.- '' ' --‐''~　' -- ‐''-　=、
　　／/　,z '´.::　 .,　 ヽ 、　 ヽ.ヽ.ヽ
　 / ,' ／　 |:/　 /i　　// ヽ 、 ヽ i ヽ
　.i .i /　　 .l,'　 / ヽ、i i　//::: '':::', |'; ':,
　l _|_l　:　 .|　x'　 　 '' ―-, r　l i.|-l.　 ';
　||.:ii.| .::.　 l./　｀ヽ'、　　 ' ヾヽ　!:: .|ヽ i
　l.l ll!l .::.　 ';　　　i~i　　 i~i 　 ﾞi /::::.l　ヾ
　.|'-:;!, ::i　 .',.　　 ﾞ'ﾞ　 　 ~　　 l':::::::::|ヽ、　　　　　　……でも、そんなにビックリするような結論かなぁ。
　/l .i::!ヽ:ヽ　',XX　　　__　　X>!::::::::;'ヽ:;ゝ
./ /ヽ| ,~ヽ:,'i, 'i_　　　´　_,, r/l::/;:::::;' ーﾞ-
　'-='　ヽiﾞヽ;:ヽ'i｀" '''' "　ヽﾞ .'ﾞ　!::/
　　　　　　　.ヾ　　　　　　　　　 ヾ



　　　　 ／￣￣＼
　　　／　　 _ノ　　＼
　　　|　　　 （ ●）（●
　　　|　　　 　 （__人__）　　　　　　君は、『考える私』がいるのは当然たと思っている。
.　　　|　　　　　　　　ﾉ
　　　 |　 　 　 ∩ ノ ⊃
　　／ 　 　 .／　＿ノ
　 (.　 ＼ ／　.／_ノ │
　　＼　 “　／_＿_|　 |
.　　　 ＼／ ＿＿＿ /



　　　　　　　　　　　　　　　　／{
　　ヽｰ-　.　　　　　 　 　 ／ 　 !
　　　‘，　　 ｀'　､-‐＝／ 　 　 j
　　 　 ∨　　 ＼:::〉-<::／ 　 ／ﾍ
　　　　 ヽ、__＿__ゞ='ー--＜ヽ. ハ
　　　　　 〃　 　 /7ｰ---ｚｭ ヽ＼ :.
　　　　　 {＝=i`ｰ　-=ニ77三彡也ｭ 、
　　　　　 ｉ＝={''"´__　　　__,._,}　}11j　＼
　　　　　ハ　小,rｾﾗ｀　 ´'¨ﾞ｀!　j／ー＜｀
　　　　　　_〉、:圦　　 '　　　厶ｲ:_:_:_≦¨｀　　　　　まぁそうかな…
　　　 　 ´￣以{Ⅵ＞.､｀ ..イー-≧ｰ
.　　　　　 　 　 ,.x≦::《　 　 》:::...、
　　　　　 　 <ヾ:::_::::::∧⌒/:::::::::::>>、
　　　　　　 {　 ｀7｀ﾞ＝=∨==＝彳 　 ;
.　　　 　 　 ｌ　 Ｙ　/ｒｆYﾍヽ､＼=Ｙ　 /
　　 　 　 　 |　 {　ｉ {==＝≠}　}/02/



　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　 _,ノ　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　 　 |　　　( ●) （●)
　　　　　　　　　　　　　　　 　 |　 　　 （___人__）　　　　　　でもデカルトは、『考える私』をとびきりリアルに感じたんだ。
　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 _,.|　　　　　 　　|　　　　　　　自分は『考える私』なんだと、直観的に理解した。
　　　　　　　 , --、―― ＜ / |ヽ　　　　　　丿
　　　　　　/ : : : : :ヽ : : : : :/ : :|　＼ __ _ ／
　　　　　/. : : : : : : :| : : : く: : : :|、 ／=|´| :| .＼
　　　　/ : : : : : : : : : : : : : :＞ : | ｀'|::::/|/:,┘ : . ヽ
　　　ノ : : : : : : : : :/ : : : : ヽ : : |　 |:::| / : :> : : : : :丶
　　/.: : : : : : : : : ;' : : : : : : :∧: :| /::::|/: :/ : : : :/ : : : |
　/ : : : : :-、 : :/. : : : : : : : : :Λ:|'::::::ﾉ: :/_ : : : / : : : .丶
/ : : : : : : : :`::、 : : : : : : : : : : : ',:|:::/／. : :￣;/ : : : : : : . ＼
＼ : : : : : : : : :.＼ : : : : : : : : : : : /‐' : : : : : /ヽ､: : : : : : : : .ヽ
　 ＼ : : : : : : : : : ＼.:./ : : : : : : : : : : : : : :;'　　＼ : : : : : : : : . ＼

　　　　　　　 _　　　　　____
　　　　　　　l　i.　　／￣ ￣＼
　　　　　　　l　l_.／ _,ノ　 ｀⌒ ＼
　　　　　　　l/ ニヽ(● ) .(● )　|
　　　　　　　.l / ./. 「'i___人___）　.|　　　　 　 プラトンは、理性で捉えるものをリアルに考えた。
　　　　　　　l　　 v、.l ｀⌒ ´ 　　|　　　　　　これと同じだ。
　　　　　　　',　　　 ',/　　　　　　|
　　　　　　　 j　 　 ﾉ　　　　　 ,/'|　　　　　　『考える私』は、感覚で捉える物質世界よりもリアルだ。
　　　　　 _∠⌒ヽ j 'i, __、___ ｨ／|,＼____
　　　　／ ...::::;;;:::ヽV;;l　フ!!!く　　/.:;;:l;;;;;:::´´''' ､､､ _
　　／ ...:::::;;;;;;;;;;;;:: 〉;;;:l／ iiiii ＼/.:;;;::l;;;;;;;;;;;;;::::::::..... i::..＼
／ ...:::::;;;;;;;;;;;;;;;;:: /;;;;;;;:::ヽ llllll　/..::;;;;::l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::: l;;;;;;:: l



　　　 ／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　 （ 一）（●）
　　|　　　　 （__人__）
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ　　　　　　このことは『個人の発見』に繋がっている。
　　 |　　　,.<))／´二⊃
　 　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
''"::l:::::::/　　　 __人〉
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿__
　　　　　　　　　　　　　　　　 _, -＜.　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　__／　　　　　　　/
　　　 |＼,_＿_,, -- ‐＜¨ / _,　'"　　　　 /__
　　　 ヽ　　　　　''''''ヾ>¨'|''"　　　　　 ,,ノ: : :＼
　　　　 ＼　　　　　 ''''>-------- .<".　 ＼: : ＼
　　　　　　ヽ,,_,＞- '¨; : : : : : : : : : : : : ＼　 ヽ: : :.ヽ
　　　　　　　|: : : : : :ハ: : : : : : : : : : : : : : ヽ　 ヽ: : :.}
　　　　　　　|: : : : : :|　＼: : : : : : : : : : : : : :ヽ=--}: :.|
　　　　　　　|: : : : : :|　　 ＼_: : : -‐‐‐-　＼ヽ"　|: :.|
　　　　　　　|: : : : : :|'¨¨`　　¨'‐＜‐=‐-,,.　 ＼ _. | ∧
　　　　　　　ヽ:|: : : :.}/'{::ﾊ 　 　　l¨Z::::::ﾐ -i-i-''' |:} : :ヽ、
　　　　　　　　ﾘ,: : : :∧Z:::::l　　　　{:::::::::}|: :.ﾄ,,ヘ_j:ﾄ ＿,＞　　　　　『個人』って、ルネサンスのとこで出てきたよね。
　　　　　　　,,／ヽ: : :ヽ弋;ﾀ　,　　　'''''''' l: /: : ￣: |
　　　　　　 　 ￣¨{: : : ヽ_　　┌ヘ　 _／ﾚ': : ∧:.:.:|
　　　　　　　　　 ＞-''ﾘ"ヽ` t- -- '¨L. ＼:.:./　＼|
　　　　　　　　　 |ヽヽ;.:.:.:.:.:.:.ﾍ`_　　- /:.:.:.＼
　 　 　 　 　 　　|　 ヽヽ、:.:.:.:ﾍ　¨¨'／:.:.:.:.:.:.:＼
　 　 　 　 　 　　|.　　|/''-=_- ﾍ .／＿,, -‐‐'''"l:l
　　　　　　　　　|　　 |.. --‐‐''i'''>,,_''''''"/　　　/:ﾍ
　　　　　　　　＜~¨¨: : : : : : :.ノl>: :"'i /　　　/:.:.:ﾍ
　　　　　　　　　|＼: : : : : : ／　l: : : :|/　　　/:.:.:.:.:ﾍ



　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　 　 　　　　 ／　　ヽ_　　.＼
　　　　　　 　 　　 （ ●）（ ●）　　｜　　　　　そうだね、ルネサンスと宗教改革。
　　　　　　　　　　 （__人__）　 　 　 |
　　　　　　 　 　　　ｌ｀ ⌒´　　　　｜　　　　　 デカルトの、『考える私』は
　　　　　　　　　　　{　　 　 　 　 ｜　　　　　　そうした新しい風潮から出てきた、と言える。
　　　　　　　　　　　{　　　　　　 /
　　　　　　　_. -: ´Λ　　　　 _.へ｀　、
　　　 　 r＜: : : : /:|: :、 ￣r'　 　 ＼ :＼_
　　　　/: : :ｌ : : : : : :＼`IエL>、　 　 >ﾍ::Λ
　　　　|: : : ﾄ､: : : : : : : : : : : : : `ｰ／ : : V　|
　 　 〈: : : :::: _ -￢-－―-､: : く:r ､: : : V ｝
　　　 /: : :_ン´: : : : ＼ ,___, ｨ ）: : :`く : : : ヘ|
　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

／　ヽ 　　 . : : :＞ー＜ . : : ' 　 ／
　　./: :ヽ,＿ ／　 :　｀ヽ`ｰ-<ﾊ´
　 /　　　.:　 　{ 　 :..　 　 ＼ ヽ!
　 i: . 　 ,'　 　∧ _ノ :､　　,'/＼:l
　 |: : _/＿,/7￣´､{｀ヾヽ,'/ .,'/ }
ﾆ7: : /￣7ゞ¨テミxｬ　 　｀,ｧｭ､ |
./: : /!　/ {　 {ﾟｉ:::::}　　　 〃::7｀}
　／| | ﾊ :| :. 乂ソ　　.:.　{:::/ﾘ/　　　　　　　 『考える私』が個人っていうの、
11ﾙ| |/ ﾞ,.|　 ｀¨　　..::::､ ¨´ﾊ〈
＿ノ ﾉ.　 ﾘ　　 　 　 　 ｨ〈`ー　､　　　　　　　もうちょっと説明して。
＞ｰヾ.＞ .　　　～～　／￣ヽ　＼
　　 ', '＝ﾆ≧ｭ｡.__,. イ＿, /i ￣ ヾ ヽ
＜::::j　　　　　{!ヽ:≧､＞〈_　　　.ゝ　!
::::::ｧ‐-≧ｭ､ 　 ヽ,＼::::ヽ Lァ　ノ　　i＝ｭ､
:::/／ ￣ ミ ､≧＜／＼::＼ﾐ==＝＝≠彡}
,'/　　. : : : .　:ヽ:::::＞ｭ､ ＼:::ヽ::::::::::::::::::::/
:::li　　: : : : : : : . ＼:::::::::':.,　ヾ::}::::::::::::::::〈
:::|',　　　　　　 　 　 丶::::::＼ }!|:::::::::::::/:::',
:::| ゝ　　　 　 　 　 　 　 丶::::ヾ｀):::::::::::::::::',
:::|: .ろ　　　　　　　　　 　 　 丶¨｀ヽヾ:::::::::',
:::|: .　て　 ⌒＞ .　　　　 　 　 　 丶}　∨::::',
:::|: :. :　 ら　　　　 ＞ .　　　　　　　 　 zｰ:::



　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　　　　|　　 　（ ●）（●）　　　　　　　　　中世では、全てが神のもとに置かれていたね。
.　　　　　　　　　　　　　|　　　　　（__人__）
　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　　　　 何よりも先に神がいて、
.　　　　　　　　　　　　　 |　　　 .　　　　}　　　　 　 　 　 　 んで神の作った世界があって、その中に人間がいる。
.　　　　　　　　　　　　　 ヽ　　　　　 　 }　　　　　　(
　　　　　　　　　　　 　 　_ヽ　　　　　ノ｀ヽ､_　　　　 ）
　 　 　 　 　 　 　 　 _/｜＼ `　､,__ ､小　L　￣ ヽ （
　　　　　 　 　 　 _, ハ　 ＼　｀ ァ､　/ﾍ,レ―‐‐､__i__,）
　 　 　 　 ,　-‐ ´　　 ,ゝ 　 ＼/ _ 又／　 　 ,ヽ＼丁
　　　　　/　　 ヾ. 　 　＼ 　 　, ｲ{｀<　　 ＿ ,ィ 〉〉〉|
　 　 　 /　　｀ﾞヾ＼　　　 ヽ／　ヽ＼｀く´　/ ｀ｰ(/　|
　 　 　 !　　 ´⌒｀ ヽ　　／　　 　 ｀ーヲ｀〈　 　 i 　 !



　　　　　 ／￣￣＼　（ ;;;;(
　　　　／ ._ノ　　ヽ､＼) ;;;;)
　　　　|　 （●）（●）/;;／
　　　　|　　（__人__）l;;,´|　　　　　　　　デカルトはその逆を行ったんだ。
　　　　|　./´ニﾄ━・'　.ｌ
　　　　| .l　_ニｿ　　　 }　　　　　　　　　まず『考える私』がいて、『私』が世界を認識する。
　　　　 /ヽ､_ノ　　　 /
　 　 __/　　/　　　 ノ__
　　/ /　　/　　　　　　 ｀ヽ.
　 /´　　./　　　　　　　,.　 ヽ.
　 ﾄ､＿,/.　　　　　　　｜､　 ヽ
　　 ｜　　　　　 　　　｜/　 /

　　 ／￣￣＼
　／　ノ　　＼ ＼／｀i
　|　 （●）（●）./　　ﾘ　　　　　　 『私』を哲学のど真ん中に置いたのは、
.　|　　（__人__）..|　　/　　　　　　　デカルトが初めてだと言われている。
　 |　　 ｀ ⌒´　ﾘ　 ﾋ
.　 ヽ　　　　 ／/　　,｀弋ヽ　　　　この『考える私』のことを『主体』という。
　　 ヽ　　- ′.Ｙ´　 ,　｀ヽ｀.ｌ
　　　/〈　　`ｰ〈::....ノ　　　Ｖ
　　　|　ヽ_ｰ ､ ｀ヾ＿/　//
　 　 |　 　　ﾌ-､｀ｰ┴‐-〃
　　　　　　　　　`ー‐一′



　　　　　　　　　　　,.．-‐　≦´/
　　ー-　．_　　 ／ ,　　 　 　 /
　　 ヽ.　　　 ヾ〈／　　　　　ノ:ヽ.
　　　　ゝ.＿ ＞>ー- - ､‐く　 　ﾍ
　　　　/　,　;､　　｀　‐-=ﾆ=-‐､　 :.
　　 　 　: ヘﾊ＜__/,／/二ﾆ=‐_ﾏ_ ヽ.
.　　 　i :i＞ト　　　,ｨ弌ﾐｧ}: 　|´ i!i!|: :_｀≧
.　　　 | :!　:i7ヽ　　　{;;; } |::.　!ゝ--!: :＼
　　 　 !∧ :込::} ､　　¨´ i/!::/ :i､ : : i｀ ｰ`　　　　　　　 確かなものは『私』という個人、か。
　　 　 ′∨∧ 　 っ　　 .:;'/7ｰ!-､ヾ!
　　　　 　 } : :ゞ≧__ .. イ:/ ,=＝＝ｭ､＞、
　　　　 　 !/ i/　7¨',斗-l /　　　　 ヾ:::::::＼
　 　 　 　 ′′./　 ｉ!∮ｉ/{ ０２ i´　 ∧:::::ヾ＼
　　 　 　 　 　 / 　 ∧V//i　　 :l＼/　}::::::::≫::＞
　　　　　　　 /　　/　ゝｇ　}　　 !　　　 !=彳／
　　　　　　 ./　　/i´／ﾉ＼| 　 :|　　　 ヽ￣



　　　　　　　.／￣￣＼
　　　　　　 /　ヽ､_ 　　.＼
　　　　　. （　（● ） .　　　|
　　　　　. （人__）　　　　　|　　　　　『私』から出発したデカルトは、
　　　　　r‐-､　　 　.　　　|
　　　　 （三））　　　.　　　|　　　　　 続いて神の存在証明をしている。
　　　　　>　ﾉ　　　　　　 /
　　　　/ 　/ ヽ、　.　　 /
　　 　/ 　/ ⌒ヾ　　　.〈
　 　 （＿__ゝ､ 　＼／.　）
　　　　　　.　|＼　　 　,.1
　　　　　　.　|　 ＼_／...|



　　　　　　　　　　　　　　　　／{
　　ヽｰ-　.　　　　　 　 　 ／ 　 !
　　　‘，　　 ｀'　､-‐＝／ 　 　 j
　　 　 ∨　　 ＼:::〉-<::／ 　 ／ﾍ
　　　　 ヽ、__＿__ゞ='ー--＜ヽ. ハ
　　　　　 〃　 　 /7ｰ---ｚｭ ヽ＼ :.
　　　　　 {＝=i`ｰ　-=ニ77三彡也ｭ 、
　　　　　 ｉ＝={''"´__　　　__,._,}　}11j　＼
　　　　　ハ　小,rｾﾗ｀　 ´'¨ﾞ｀!　j／ー＜｀　　　　　　そんなこと出来るの？
　　　　　　_〉、:圦　　 '　　　厶ｲ:_:_:_≦¨｀
　　　 　 ´￣以{Ⅵ＞.､｀ ..イー-≧ｰ
.　　　　　 　 　 ,.x≦::《　 　 》:::...、
　　　　　 　 <ヾ:::_::::::∧⌒/:::::::::::>>、
　　　　　　 {　 ｀7｀ﾞ＝=∨==＝彳 　 ;
.　　　 　 　 ｌ　 Ｙ　/ｒｆYﾍヽ､＼=Ｙ　 /
　　 　 　 　 |　 {　ｉ {==＝≠}　}/02/

≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐
　　　　　　三三三三三三三三三三三　　三三三三三三三三三三､
　　 　 　 　 三三三三三三三三三三三　　　三三三三三三三､/三
　　　　　　　三三三三三三三三三三三三　　　　三三三､ /´ 三､/
　　　　　　　　 　 三三三三三三三三三三　＿　―　´　三､ ﾍi＜
　　 　 ＼三三三＼三三三三＿三―三三三;;;;;＿　-┌' ´　/ | 　｀ ｧ
　 　ﾐ゛ 　＼ 三三三三三三三三三､　≦ ::7　　　　　|｀ ・ ´ 　|ﾞッ
　　ミ 　　ﾞッ　　｀'' ―---―ﾆ＝‐ ´!￣ ｀ﾝ::/ 　　　　　ﾞｉ｀ 　　ﾄ''゛,ﾞッr
　　　　 ミ_　ﾞッ 　ァ― ￣￣　　　､ﾍ　　　/ 　　　　　　　＼.　ﾍ 　　゛,,
　　 　 　 ミ_　　　　イ , ,, ＿ ・/´　　≦; 　 　 　　　　　　　　Y　　　　゛　　　　　『神』という観念には
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　} / ／/.　　　　　 『完全なもの』が含まれている。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／　　　.､/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ､ ‐-‐､/　　　　{　　　　　　　完全なものは存在しなければならない。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 , /_, 　､´゛/ 　 　 　　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀ ＜゛ /´　∧　　　　　/ 　 　 　 　 よって神は存在する。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ｀　､ ∧ ﾞｉ　/ ~ ｀
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 _､ ､'´,/∧　} !､　　/　ミ
　　 　 　´￣｀ﾞｉ　　　　　　　　 　 　 ＿ - ― ´､ ´　/ | ;゛/7 　} 　　　/
　　　　　.7~7‐ﾞｉrﾞｉ 　　､-=ニ二￣--　― ' ´　　　,´ |,゛　} : :}　|(,
　　　 　 ﾞｉ　ﾞｉ 　ﾞｉﾞｉ 　 　 　 　 　 　 　 　　　　　　ｲ ,゛ /} : : :}　{　＼
　　　　　　　　　 ﾞｉ゛;,　 　　　　　　　　　　　　　/ } // }: : :|　　｀}　/
≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐




　　　　　　　　 .|｀ ｰ ､　　　　 . ・ ´￣￣ﾌ
　　　　　　　　　!　　＼ヽ　／／　　　／
　　　　　　　　　ヽ..＿＿乂＿＿,,, ・´
　　 　 　 　 　 　 ／　　ヽ、　 ＼＼＼.
　　　　　　　　　/　 ,ﾍ、　｀･ ､___ヽ ヽ ヽ
　　　　　　　　 〃. { _ノ｀ ｰ ..＿,..　ｊ　|　i
　　　　　　　　 ｒ|　ｌ. ≡　　　 ≡ 　 |　| |
　　　　　　　 　 ヽ,l⊃　､_,､_,　⊂⊃([ii] {　　　　　　　わ、分かりません。
　 　 　 　　/⌒ヽﾉﾊ=コ ゝ._）　 ﾉﾘ⌒iﾘ.|｀＞
　　　　　　 ヾ;;;;;/ヽZ_`ｰ, 　 -イﾚ;;;;;;/ﾄ､i
.　　　　　 　　ヾ、　 ﾌヾ;::|⌒/:::;ﾊ__,∧
　 　　　 　　　　 ヽ〈　　ヾ∨::;/　'ｰｲ i|

　　　　 ／￣￣＼
　　　／　　 _ノ　　＼　　（ ;;;;(
　　　|　　　 （ ⌒）（⌒)　　) ;;;;)　　　　ゆっくり見ていこう。
　　　|　　　 　 （__人__）　/;;／
.　　　|　　　　　　　　ﾉ　l;;,´　　　　　　 デカルトは、『考える私』と同じくらい
　　　 |　　　　　∩ ノ)━・'　　　　　　　直観的に確実なものがないか、他にも探してみた。
　　／　　　　／ ＿ノ´
　 (.　 ＼ ／　.／ 　 │
　　＼　 “　／_＿_|　 |
.　　　 ＼／ ＿＿＿ /



　　　　　　　 　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　 　　／　 _ノ　ヽ､.＼
　　　　　　　　 　|　　（●）（●） |
　　　　　　　　　 |　　 （__人／,〉.|　　　　　　心の中の色々な観念を吟味していくと、
　　　　　　　　　 {　　　´フ´ ./._ }
　　　　　 　　　　ヽ　 .／,二ニソ}　　　　　　『完全なもの』、つまり神という観念が見付かった。
　　　　　　　　　　_ヽ/　 ,-― ､}ﾉ
　　　　　　　　 ／:;:{'　　 ノｰﾍJ:;:;ヽ
　　　　　 　 ／:;:;:;:;:;|　 _,イ{:;::;:;:;:;l:;:;}
　　　　　　/:;:;:;:;:;:;:;:;:＼＿/:;:;:;::;:;i:;/＼
　　　　 　 {:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;／:;:;:;:;:;:;:;〈:;:;:;:;:＼
　　　　　　ﾍ:;:;:;:;:;:;:;:;／:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:i;:＼:;／ヘ、
　 　 　 　 　 ￣￣7:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l;:;::;ゝ、`ｰj
　　 　 　 　 　 　 /:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l:;:;:;:;:;:＼~
　　　　　　　　　/:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|ヾ:;:;:;／



　　　　　　　　 ／　＼　　　ヽ､　　　ヽ　ヽ.＼
　 　 　 　 　 /＼　ヽ　　　　　,.へ　ヽ､　　＼ヽ
　　　　　　 /､　 ヽ.　 ＼ 　 ／／ ｀丶､ 　　 .', i
　　　　　 ./＼ヽ､　,＼　.／／ヽ　　　　ｸ ＜ .l |
　　　　　/､ヽﾞ'―/　　ヽ／　ヽ､　　 // 　　 ｀| l
　　　　 / lヽ｀ニ!｀ﾞ' ー-｀丶､　　　//　丶､　 l |
　　　　 i .|　　　.|z＝s､　　　　｀,z＝s､　....＿//!
　　　　 |. l　　 ヾ !:ｲllしi　　　　 i:ｲlし:!ヾ! l　 / 7|
　　　　 l .|､　　 |　ー '　　　　　ﾞー ' 'ﾞ　!　/ /　l　　　　　　『観念』って、イデアとかイメージみたいなもの？
　 　 　 ヽ lヽ　　l　､ ､　　　　　　 ､ ､　/ ./ /　 |
　　 ＿＿＼ ＼ .|＼　　‐介‐　　　 , / /｀ 'l　　l
　　 ヽ ＿ ／,　ヽ　へ､ / l　　,. ＜ヽ'　ヽ |　　ヽ､
　　　 ／!lー― '´;;;;;;/ / ﾉへ´　　|;;ヽ､　＼ ､　‐-ゝ
　　　/　 ヾ.､;;;;;;;;;;;;;;;;;|/　 ,. へ.　ノ;;;;;;;;;｀丶､iヽ
　　　l　　　＼､;;;;;;;;;;;;;l　 ´ ,／ 〉;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノ/ヽ
　　 /　　　　 ヾ､;;;;;;;;|　　　 l-';;;;;;;;;;;;;;;;;／'　　 i



　　　　　　 　／￣￣＼
　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　|　　　 （ ●）（●）　　　　　だいたいそんな感じ。
　　　　　.　|　　　　 （__人__）
　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　 ただ別世界にある原型としてのイデアじゃなくて、
　　　　　.ｌ^l^lｎ　　　　　 　 }　　　　　　自分の意識の中にある内容、となる。
　　　　　.ヽ 　 L　　　　 　 }
　　　　　　 ゝ 　ﾉ　　　　ノ
　　　　　／ 　 /　　　　　＼
　　　 ／　　 /　　　　　　 　＼
　　. /　　 　/　　　　　　　　-一'''''''ー-､.
　　人＿＿ﾉ　　　　　　　(⌒＿(⌒)⌒)⌒))

≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐
　　　　／´: : : : : : : : : : : : : : : : : : : }}: : : : :｀:ヽ､
　　 ﾍ||: : : : : : : , :r ,=_'_‐_´_ ｀ '‐= JL: : : : : : : : ヽ
　 |: ||:||, - , = r´': /　,-, フ　｀ '_r‐>-､= -､: : : : : : }
　 ﾍ: >/竺ヽ}: : : r　//:|´　r‐'´／　　　ヽ: : ヽ: : : /
　　ヽ{ !焦ﾝﾉ 二 }　ﾉﾆﾉ .ﾉ　 人　／_ノ　 ＼: :ﾍ:/
　　　{｀'‐'-´ ‐::´:｀´ﾉ人､ ヽ　ﾍ　´ﾉ　　､　　ヽ-‐,ヘ､
　　　{／::´::::::::::::／{　 ・ヽ, ノ､‐｀/　｀i　　　　　/　　 ｀＼　　　　　　　　　　　『神』という観念は、
　　 /:::::::::::, r ' ´ 　ﾍ　ノ　　　ヽ＿,,､ !､　　　/　　　　　　 ｀　､　　　　　　　　気付いたときには僕の中にあった。
　　/,::: r'i´ﾟﾉ　　　　 ｀　　　　　　　|　＼_　ノ　　　　　　　　　ﾍ: :＼
　　'´　 | ｀r　_ - ､ 　 　 　 　 　 　 |　　／　　　　　　　　　　／: : : :　　　　　 だから自分で作り出したものではない。
　　　　 .|　'ヽ　ﾜ '　　　　　　　　　 | ／　　　　　　　　　 ／ｸ: : : :
　　　　　|　　｀　　 _ , -― ' ‐_､　　ヽ､　　　　　_ , - ‐ ': : : : : : : :
　　　　　 ﾍ　　r_'´- ‐　￣　　　　　 r｀ヽ､＜: : : : : : : : : : : : : :
　　　　　　 ヽ　　　　　　　　　　　　ノ　　ヽ ＼: : : : : : : : : : : : : :
　　　　　　　 ﾍ　　　　　　　,　‐　´´ ￣￣ >==≧: : : : : : : : : : : :
　　　　　　　　 ' - -, ､r = ´ _, - ‐_, '''''／: : : : : : : ＼: : : : : : : : :
　　　　　　　　　 /‐=｀|　 r'´r―ﾂ ´ ~: : : : : : : :
　　　　　　　　　{-‐i　.|, -'―': : : : : ○: : : : : : :
　　　　　　　rﾉ´=´ノ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
　　　　, r'r,´=＝´: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐



　　　ヽー‐-　、　　　　　　　　　　．-‐　フ
　　　　＼　　　｀丶､-‐…‐-''"´　　　／
　　　　　 ＼　　ヾ:::_｀ヽ_/.:／ 　 　 /
　　　　　　　〉､_＿＿__{_,〉､_＿___ ｲ
　　　　　　〃　 ,ﾍ.　　/7丶、　ヽヾ.:.
　　　　　　!i＝=j　`ｰ//___　//≧ｭ} j
　　　　　　|l ==j´￣¨''　　''¨￣｀jｌ ｌ! |
　 　 　 　 ∧　iK ‐ｔｯﾞ 　 "ｔｯ‐ 刈 ｌ:！
.　　　 　 /:ハ:圦'''　 　 '　 　 '''〃/ : :、　　　　　　ねぇ、それってキリスト教の文化だからじゃ…
　 　 　 /ｲ. ;ヽﾄ个: . 　--　 イ:/ｲ: .＼ﾐﾒ､
　　　　 ノイ ノ-z 乏;}.｀¨´.{从 {:从ｰ--ヽ
　 　 　 　 ″　,.才:::《　 　 》:::不､
　　　　　　 ,<ヾ:::_:::::∧⌒/::::::::::〃>、
　　　　　　{　 ｀7｀'＝=∨=＝''彳　　}
.　 　 　 　 | 　 Ｙ　／/只､｀ヽ=Ｙ　　|



　　　　 ／￣￣＼
　　　／　　 _ノ　　＼
　　　|　　　 （ ⌒）（⌒）
　　　|　　　 　 （__人__）　　　　　言いたいことはすごく分かるけど、
.　　　|　　　　　　　　ﾉ
　　　 |　 　 　 ∩ ノ ⊃　　　　　 まずはデカルトの考えを聞いてくれるかな。
　　／ 　 　 .／　＿ノ
　 (.　 ＼ ／　.／_ノ │
　　＼　 “　／_＿_|　 |
.　　　 ＼／ ＿＿＿ /



　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　 rヽ　　／　ノ　　＼ ＼
　　　　　　　　 i　!　　|　 （●）（●）　|　　　　　彼によれば、人間という不完全なものが
　　　　　 r;r‐r/　| 　 |　　（__人__）　 |　　　　　『完全なもの』という観念を作り出せるはずがない。
　 　 　 〈_L (｀ヽ .}　　|　　 ｀ ⌒´　　ﾉ
　　　　　l｀ （ ｀`/　.　 |　　　　　　　 }　　　　　 『完全なもの』という観念は完全なものから、
　　　　　ヽ 　　l　　.　 ヽ　　　　　 　}　　　　　　つまり神から出ているに違いない。
　　　　　　|,. 　 l　　 /⌒　 　ー‐　　ｨ ヽ

　　　 　 　 　 　 　 　 ,　'⌒ヽ、　　　 　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　 /　 　 ,. -ヽ　　.／　ノ　　＼ ＼
　　 　 ＿＿　　　　 |　､　　　　ﾉ__　.|　 （●）（●）　|　　　　だから神が存在するということは、
　／´　　　　｀ヽ.＿/ 　 `ｰ／´　　ヽ.|_　　（__人__） .|
/　　　　　　　 　 　 ＼　 / 　 　 　 /　｀ヽ　｀ ⌒´　|　　　　 考える『私』が存在することと同じくらいはっきりしてる。
{　　　　　　　 ,.　　　　 y′　　 　 /　　　/ヽ　　　 ﾉ
丶. _ ..　-‐　ﾍ　　　 ／　　 　 　 /　 　 / 　 }　　/
　　　 　 　 　 ヽ　 　 　 　 　 　 /　 　 /　　 l　　ヽ
　　　　 　 　 　 ｀ ｰ､　　　　　 　 　 　 　 　.ﾉ　..　|
　　　　　　　　　　　 ヽ.＿_　　　　　　 　 ／　 ...　|
　　　　　　　　　　　　　　　丶--―‐--'´



　　　　　　　　 .|｀ ｰ ､　　　　 . ・ ´￣￣ﾌ
　　　　　　　　　!　　＼ヽ　／／　　　／
　　　　　　　　　ヽ..＿＿乂＿＿,,, ・´
　　 　 　 　 　 　 ／　　ヽ、　 ＼＼＼.
　　　　　　　　　/　 ,ﾍ、　｀･ ､___ヽ ヽ ヽ
　　　　　　　　 〃. { _ノ｀ ｰ ..＿,..　ｊ　|　i
　　　　　　　　 ｒ|　ｌ. ●　　　 ● 　 |　| |
　　　　　　　 　 ヽ,l⊃　､_,､_,　⊂⊃([ii] {　　　　　　…やっぱり分かんない。
　 　 　 　　/⌒ヽﾉﾊ=コ ゝ._）　 ﾉﾘ⌒iﾘ.|｀＞
　　　　　　 ヾ;;;;;/ヽZ_`ｰ, 　 -イﾚ;;;;;;/ﾄ､i
.　　　　　 　　ヾ、　 ﾌヾ;::|⌒/:::;ﾊ__,∧
　 　　　 　　　　 ヽ〈　　ヾ∨::;/　'ｰｲ i|



／　ヽ 　　 . : : :＞ー＜ . : : ' 　 ／
　　./: :ヽ,＿ ／　 :　｀ヽ`ｰ-<ﾊ´
　 /　　　.:　 　{ 　 :..　 　 ＼ ヽ!
　 i: . 　 ,'　 　∧ _ノ :､　　,'/＼:l
　 |: : _/＿,/7￣´､{｀ヾヽ,'/ .,'/ }
ﾆ7: : /￣7ゞ¨テミxｬ　 　｀,ｧｭ､ |
./: : /!　/ {　 {ﾟｉ:::::}　　　 〃::7｀}
　／| | ﾊ :| :. 乂ソ　　.:.　{:::/ﾘ/　　　　　　何か、納得できないっていうか…
11ﾙ| |/ ﾞ,.|　 ｀¨　　..::::､ ¨´ﾊ〈
＿ノ ﾉ.　 ﾘ　　 　 　 　 ｨ　ﾘ＼〉　　　　　　それに、ちょっと急ぎすぎてると思うな。
＞ｰヾ.＞ .　　　～～　／ ＿__`ア 　 　 　 初めはあんなに慎重だったのに。
　　 ', '＝ﾆ≧ｭ｡.__,. イ＿｀≧
＜::::j　　　　　{!ヽ:≧､＞
::::::ｧ‐-≧ｭ､ 　 ヽ,＼::::ヽ
:::/／ ￣ ミ ､≧＜／＼::＼
,'/　　. : : : .　:ヽ:::::＞ｭ､ ＼:::ヽ
:::li　　: : : : : : : . ＼:::::::::':.,　ヾ::}
:::|',　　　　　　 　 　 丶::::::＼ }!| ＼
:::| ゝ　　　 　 　 　 　 　 丶::::ヾ｀)　＼
:::|: .ろ　　　　　　　　　 　 　 丶¨｀ヽ　＼
:::|: .　て　 ⌒＞ .　　　　 　 　 　 丶}. 　 ＼
:::|: :. :　 ら　　　　 ＞ .　　　　　　　 　 zｰ:::

　 　　 ／￣￣＼
　 　／　　 _ノ　　＼
　 　|　　　 （ ー）（ー）
.　 　|　　　　 （__人__）　　　　　そうだね、これは推論を重ねた証明とは言えないね。
　 　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　 　.ｌ^l^lｎ　　　 　　}　　　　　　それがデカルト最大の弱点だ、という人は多いよ。
.　　 ヽ 　 L　　　 　}
　 　　ゝ 　ﾉ　　　ノ
　 　／ 　/　　　 ＼
　 ／　 /　　 　 　　＼
. /　　/　　　　　　|ヽ、二⌒)､
　ヽ＿＿ﾉ



　　　 ／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　 （ 一）（●）
　　|　　　　 （__人__）　　　　　　デカルトはただ、自分の中に
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ　　　　　　『完全なもの』という観念を発見したんだ。
　　 |　　　,.<))／´二⊃
　 　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃　　　　　そして人はみんな『完全なもの』という観念を持っている、
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉　　　　　　と考えた。
''"::l:::::::/　　　 __人〉
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|



≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐
　　　　　/::::::::_..‐´::::::::::::::::::::::::..-‐ ′　　　 　　　　　　　　`' ､::::::ヽ
　　　 /_..‐´::::::::::::::::::::::::::::::_..-'" 　　　　　_,,l「 ｌ１‐－――‐‐-...｀l、
　　／_..‐´::::::::::::::::::::::::_..‐´　　　　,,..-‐''´　ゝ-'′_ ,,...............,,, ヽ/..
　　＼::::::::::::::::::::::_..‐´　　_.._..-‐'' 　　__....-‐'''::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　＼::::::::::::::_..‐´′ ,- ′　_..-‐''::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_.,,,,,,._.._,,,, ﾉ、
　　　　＼::::::ｨ''´　　／　　...‐" :::::::::::::::::::::::::::::::::::　 ,, .ﾆ／--、ﾉﾞｉ
　　　　　　＼　　／　 ｨ''´::::::::::::::::::::::::_..-‐'' / /ハノ　 　ﾟ,‐´ ,　ﾞｉ′
　　　　　　　＼　j丿　'ぃ―f ......--''¨___　'く　　　〈' ⌒ﾞﾞﾞﾞﾞ ''´ 　 ｉ丶　　　　　　　　『完全なもの』ならば、
　　　　　　　 l''、,,-':;:;:;:; !'''′ エ￣ ﾟ　,/　/　　　　ﾞｉ 　　　　　　ｉ〉　 .　　　　　　　 存在しないわけにはいかない。
　　　　　　　 ./　､:;:;:;:;:;〔　　　　ﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞ＿＿ィ　　　ﾞｉ　　　　　　　ｌｿ
　　 　　　 　 ﾉ(　｀ゝ:;:;:;:;卜　‐ 　　　　　　　　 　 / ﾞｉヽ　　　　　　ｌ　＼、　　　　　 存在しなければ『完全なもの』ではなくなる。
　　　　　 　/ (　ヽ　`　巛　　　 、　　..‐-､　　　ゞ‐ﾞ'ﾉ ..,,　　　　ｌi!i!i!i!i!ｌ｀＼
　　　　,ノ"　　ﾍ　 　　　ゝ 、　｀　／　〕ゝ - ' ..-‐'' ｀　　 "'‐-､　 ｌi!i!i!i!i!ｌ　'、＼
　　　 / ､´ r广´` ､ 　　‐ ､、　 ／　 / │‐..'′　　 ,,.. _''__.....-..〉 ﾉi!i!i!i!i!ｌ　　'、
　　/..''j ''´､ 厂　　''ｰ ､ .._ 　'、! ..　´′　　　　 ,,< ｒ'-―ﾞ´""ﾞﾞﾞﾞ〕|i!i!i!i!i!ｌ　　　'、
..／　ノ'(　r'　　　　　　i!/:;TTTヽ　 ’ ;''゛　　、 ..-"´　　 　　 _,,....ｒi!i!i!i!i!i!i!ｌ 　´
''　　丿 ﾍ　　　"ヽ.. ''i!i!i!i!i!| | | | '、 ' ／　　 '"　　ゝ '/....:-－´ﾞﾞ｀ﾉi!i!r-－i!""
　i　|, 　 ''　　　 ゝ　　 ﾞ!i!i!i!i!i!i!i!i!i!l　 '´　　　./　　　..-'ﾞ^‐ゝ､ 　/´i!i!!'′、　　´
.. ⊥ 　　　ミ　　　　　　. ''ﾞくi!i!i!i!i!l　　ｉ　　./　　　、　　　　 (-!′ '´　''－´　..ｨ ｯ
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　　　　　　　　　　 　 　 　 ,.. -‐‐ 7777777‐-.､
　　　　　　　　　　　　　　/////////////////ヽ
　　　　　　　　　　　　　 <//-‐‐ ..＿//////////ヽ
　　　　　　　　　　　　　　ｨ{￣ｲﾋ._─ -- ｀¨二ﾕﾄ､/へ、
　　　　　　　　　　　_..ィ//{三二ニ二三＞ﾆｺ ,.-､////＞､
　　　　　　　　　,ィ////i∠///////////>{:;:;/　////////
　　　　　　　 .////////ゝ∧・_i｀¨ﾍ．｀<´ .ヾ_ ィ////////ヽ　　　　　　『完全なもの』がなかったら、
　　　　　　　/////////iゞ.∧{´._ ｀ ￣´　,、’///ｲィ/////iiハ　　　　　僕たちは『完全なもの』という観念を持てただろうか？
　　　　　 ,ィ///////// ヾ､　 ヽｰ==.ｭ　,ｲ　//,ｲ///////　//ﾊ
　　　　,ｨ//─-､/////ハ /i{　ヾ｀ｰﾍ´,ｰ　/,ｲ//////////　./ハ　　　　不完全な僕たち人間は、
　　　 //////＞ //////ヾ/:>、 ゞ二ｲ　ィ ///＞'////──//iiﾊ　　　 『完全なもの』なんて観念を作れはしない。
　　　 i/////　ヽ///}///>、ヾ//> _.,.,,ｲ///＜ ィ//{/////´　 ヾハ
　　　////< ヾヽ V/{//////＞　/ ⊂⊃｀¨¨{//　,ｲ////　　　　ヾi{
　　 //////> 　、ヾ{//////{´　〈　　　　 ヽ　i//.ｲ////　　　　　　i}
　 ./////＞'''''´￣｀ ＜///}　　　ヽ　　　　 ヽ }////__////ヽ　　　ii}
　////}//////////////｀＞、　 }　　　ヾ///>'///////ヾ　　 }::}i/
　ゞ////＞ ´￣￣ 77///＞´ .＞i　　　 ///ｲ////////´ 　ヾ i::} i
　　 ｀＜////////////////,ｲ　 ヽ　 ''´ .,ｲ///////´　　　 ＞─ヽ
　　　////＞─､////＞''´ /　　　 .V ./.ｲ/////／ ／￣　　　,＜ヾ
　　　i//////ヽ. ｀＜// _ { {、　{　　} Vｲ//＞ ´　　 _　…＜//　 ヽﾊ
　　 .i////////}　V//￣￣//　}　i .i /{//　　, -‐　 77///　　　 　 ハ
　　 i////////{　 }////:∧｀ _/}　.}ｲ/ｲ//////　 ,ｲ///　　　　　　　　i
　　 i////////i　//////ヽ￣ｰ- '’/{、//////　.////　 　 　 　 　 　 i
　　.i////////i　 ///////ヾ　　　　/ ｀ ＜//＿/ ///　　　　　　　　　i
　　i/////////i ///i V//　　　 　 7　　　 }//　　 /　　　　　　　　　　 i
　　i/////////////i　V//　　　　.i　　　　 }'　　 /　　 　 　 　 　 　 　 i
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　〈///////// ヾ///　　 ヾ　　　　.ヽiヽ ｰ- _..ィ/　　　 _　　//　　　　..i
　└─-- ////　　/　　　　　　　　　 ｀¨ｰ''´　 /　 ｨ77//////////ｰｧｲ
　　　　　　V///三三三三三ｱ｀ｰ─-　＿..　 -‐‐{///////////}　./
　　　　　　 ヾ////＞ ´　　　{　　　　　　　　　　　 Y´　￣￣ヽ///ｲ
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　　 ／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　 （ ●）（●）　　　　　デカルトによれば、神という観念は
.　|　　　　 （__人__）　　　　　 人が生まれたときから植え付けられた観念だ。
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　 |　　　　　　 　 }　　　　　　生まれつきの、生得観念という。
.　 ヽ　　　　　 　 }
　　 ヽ　　　　　ノ　　　　　　　芸術家が作品に刻み込む印のようにね。
　 　 i⌒＼ ,__(‐- ､
　 　 l ＼　巛ー─;＼
　　 　|　｀ヽ-‐ーく＿）
.　　　 |　　　　　　l

‘，　　　　　　　　　　 　＼　　/　　　　　　　　　　 　 /
　‘，　　　　　ー=ミ ＿　　）_/　ｰ=彡　　　 　 　 　 /
. 　 ヽ　　　　　　　　⌒ヽ f´＿　 　 　 　 　 　 　 ／
　 　　＼ 　 　 　 　 　 ／⌒　 ｀ 　 ＿＿＿＿／
　　　 　 ｀　ｧ ――=彡　　　　　　 ＼　　　　　‘，
　　　　　　/　　 　八　 　 　 　 , 、 　丶　　　　 ‘，
　　　　　 ,′　　 .′ ＼　　 ／／　/ 7　＼ 　 　 ‘，
.　　　 　 ′　 　 !　＼　｀ ー <__　/ /　 ＿ ≧
　　　　　i　r―_ｭ| ｘ≠ミ、　　　ィ斧ﾐｘく　　　i 　 　 i
　　　　　|i ＿＿ |f ん::ﾊ　　　　 {じ::j::}》i　　 :|　 　 !|
　　　　　|{ ー‐‐ | 弋::ソ 　 　 　 ゞ-ﾟ'　 ! 　 :!|r　　八　　　　　でも、ほらあれ、ゾニっていたじゃん。
.　　　　 八 　 　 !:.　　　　 ´　　　 　 　 | 　 八　　　トゝ　　　　イデアのとこで出てきた、ゾウでもワニでもないもの。
. 　 　 　 　 ｉヽ　 | ﾍ　　　 '⌒　　　　　厶イ　　 ﾄ､　|
.　　　　　 ノヘ＼{　 丶　　　　　　　／　　}／ヽ{　ヽ{　　　　　　あれのイメージを持ってたからって、
　　　　　　　　 ＼{ヽ 　 ≧=r‐‐ ＜i ＿_／/ 　　＼　ヽ　　　　　ゾニがいるってことにはならないよ。
　　　　　　　　　 　　＞≠7ﾉ　　　 ゞ///≧ｘ､
　　　　　　　　　 ／/////{ ,，― - ､}//////ハ
　　　 　 　 　 ／///////,| 　 　 　 //////,／‘，
　　　　　　　⌒i ＜/////ﾊ　　 　 //,＞イ 　 　 i
　　　　　　　　 |　　￣ヽヽ: :｀ｰｧ:'_:_:_:_:_/:}　　 　,
　　 　 　 　 　 ‘，　　　}　 ⌒7:廴}: : : :.Ⅵ　　　′



≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐
　　　　　　（;:;:;:;:;:''''''　¨¨'''''''''''''ミ;:;:;:;:;:;:;:;:;:丿
　　　　　　　}´　-<*>-　 　 　 　 　 　 ｀ソ
　　　　　　　ｱ´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/　 /;;;;ｿp､　　{
　　　 　 　 /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ 　/彡ヾ;;;;'''ミｿ
　　　　　　 ヾｼt≒=＝ｬ'''　’ﾉ　　 ｼ r 'ヽ
　　　　　　　　ﾔ､ソ　　｀￣　　　　　j少ﾉ　　　　　　『ゾニが存在する』ということは、
　　　　　　___,,, ｀}ヽt ､　　　　　　_ノ'ﾆｿ￣
　　　 　 　 ｀}　 入 'ｰ─--､　ノﾞ´　　　　　　　　　　『ゾニ』という概念には含まれない。
　　　　　　 r{　炙釡､ 　zｸ^ﾞﾞ
　　　　　　ﾉ ヾ,,ヾM个xzｿ
　　　　 ／ゝ､ ヾ 'ﾞ,ﾓｼ,,,ﾉ
　　　 /l　　　　｀ｰ---ｿ
　　／ '　,ｿ　　　　 ／
　 /　　 ﾉ　 　 　 ｲ
　iゝ､　 l　　　　/;:|
　i　　ヽl　　　 /;:;:|
　i　　 /　　　/;:;:;:|
≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐



　　　　　　　　 .|｀ ｰ ､　　　　 . ・ ´￣￣ﾌ
　　　　　　　　　!　　＼ヽ　／／　　　／
　　　　　　　　　ヽ..＿＿乂＿＿,,, ・´
　　 　 　 　 　 　 ／　　ヽ、　 ＼＼＼.
　　　　　　　　　/　 ,ﾍ、　｀･ ､___ヽ ヽ ヽ
　　　　　　　　 〃. { _ノ｀ ｰ ..＿,..　ｊ　|　i
　　　　　　　　 ｒ|　ｌ. ●　　　 ● 　 |　| |
　　　　　　　 　 ヽ,l⊃　､_,､_,　⊂⊃([ii] {　　　　　　…えぇー？
　 　 　 　　/⌒ヽﾉﾊ=コ ゝ._）　 ﾉﾘ⌒iﾘ.|｀＞
　　　　　　 ヾ;;;;;/ヽZ_`ｰ, 　 -イﾚ;;;;;;/ﾄ､i
.　　　　　 　　ヾ、　 ﾌヾ;::|⌒/:::;ﾊ__,∧
　 　　　 　　　　 ヽ〈　　ヾ∨::;/　'ｰｲ i|

≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 . .. -―……―-　...
　　　　　　　　　　　 　 .. . :´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ : . .
　　　　　　 　 　 .. : :´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.＼
　　　　　　　 ／:::::::::::::::::::::::::::::. . . : -――…‐-　　.::::::::::::::::::',
　　　　　　 /::::::::::::::::::::::.. : :´ 　. ..　 　-‐…‐-(ＹＹ)　｀ .,::::::::::i
　　　 　 　 !::::::::::::::. : :´　. : : ´ 　 _,, ...-‐…‐-.（.ﾊ.).: . ,　ﾞｉ:::::::!
　　　　　　 j::::::/´ 　. :´ 　{D二二三三:::::::::::::::::::::::.:.:': 、　〉／
　　　　　　　＼{､　´　.. -ｰ;;;ハッ /´ o　Y゛''＜ﾆ二三ﾞｉﾞｉ:.Y
　　　　　　　 ′,___/´:;:;:;:;:;:;;ﾞッ 　(, 　 　八 ） 　｀Y o　}iｨﾞｉﾞｉ　　　　　　『完全なものが存在する』ということは、
　　　　　　　　 /⌒ﾞッ:;:;:;:;:;; 　　　　｀二 　´ 　 　ﾍ,___.ﾍｲ;;lﾞｉ〉　　　　　『完全なもの』という概念に初めから含まれている。
　　　　 　 ､ｯ''ｊ　}:::ﾝ ﾞｉﾞｉ゛ミ 　　　　　　　　　/ヽｉｲ 　 　 从_
　　　　 xミ_ 　(,　ﾌ(,　 　 　 　 　 　 　 　 　 ヾ .{ッ　　'' / ）　　　　　　 『三角形』という概念に
　　　 ,.ミ,, 　 　ッ⌒''ミ_ｨｨ!､､ｯｘ　　 　 __＿＿__ 　　　　|/　　　　　　　 『内角の和が180度』が含まれているように。
　　／　　'z,, 　　　　　　　　　　(, 　'' ‐‐-ニ二,, ｀i 　　八
　　　　　 　 ゛''‐- ,, 　　　　　　′くミｘ,,　　　　　｀ 　 /
　　　　　　　　　　　゛''‐- ,,　　　　　　ﾞッ_.ヘ.,　　 ,..::}ﾞｉ
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ゛''‐- ,, 　 　ｼﾞｉﾞｉﾞｉﾞｉ_.ｘﾐﾞｨ　〉
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ゛''‐- ,, ＼ﾞｉﾞｉ ///´ﾞｉ




　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　_,,-‐''゛゛￣゛ '''' ‐- ,,,,　　＼
　　　　　　　　　　／　　／　.､ -‐ ''''゛゛゛゛゛ ''‐-,,｀＼ 　ﾞｉ
　　　　　 　 　 　 l　　./／´ ｧo=ﾐ''フ ン ゛゛゛ ''''=Θ〆　l,
　　　　　 　 　 　 |　 //　／:::::/ ､‐'゛ﾞ,,=,,゛'‐- ,,_　゛'';;)　〉
　 　 　 　 　 　 　 'く|i´／:::::::::::l 　'　i´　　l｀゛;ゝ'､ｪ_　　'〈
　　　 　 　 　 　 　 ,,r'､ﾆ' ,:::::::::i 　　 ｀‐・ゝ,　` 　l,-゛,ﾄ-｀＼
　　　　 　 　 　 　 ..l..{::`:::':::..''ﾞ 　　　　　　　　　　'・ l l　　 ｀´　　　　　　内角の和が180度でないなら、
　　　　　　　　　､ -‐――- ::,　　　 　　　 　　ﾃ､/ ｀i　　　　　　　　　　 三角形とは言えない。
　　 　 　 ､/ッ:´:::::::::::'' ,,''''';;;;;;;＼　､ -‐- .._　　´ 　　l
　　　／／,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,,　　''''';;;;;;＼ ｀｀゛' ‐｀、,　 　/　　　　　　　　　　 『完全なもの』についても同じだ。
　　 ､.ッ;;;;;;'''',,,,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;''';;;;;;;;,,,,''''';;;l.　 　　　｀' 　/
　　 .ﾞｉ;;;;;,,,;;;;;;'''''''゛､ ＜;;;;''´＼ : : : :ﾞｉ,|::::.　　　 　 /　　　　　　　　　　　　『存在する』ということを欠いていたら
　　/;;;;;／　＜;;;;;;,,,,,,,,,,,,'''''''';;;;;;l: : : : :| ゛::;::'' ‐-ノ;;;;;;;｀ヽ　　　　　　　　　 それは完全なものとは言えない。
　　 　 ,,,,,,,,,,　　　゛''''''';;;;;;;;;;;;,,,,''(,: : : :|l::::: ;;;;i l;;;;;;;;;;; .:::::'
　 　 ; ; ; ;;;;;;;;;;;;;;;;,,,,,,　　'''''';;;;;;;;;;i : : :ﾞｉ;;;;;;;;;;ﾘl;;;;;;;;;; ::. .　:::..
　　　; ; ; ; ; ; ;;;;;;;;'';;;;;;;;,,　　c ''';;;;ﾞｉ: : :|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ::::. .::　::
　　　; ; ; ; ; ; ; ; ;;;;,　,,''';;;' ',' ,　　'';;!､: :l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; _､ -‐l::....::::
　 　 ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;;;;;,　'';;,,'';;'',,'' , c '';｀'‐｀'';;､-,;;;;;;;;;| 　　l,,,,,,,,,,,,,
　　　.; ; ; ; ; ; ; ; ; ;;;;;;ﾞｉ　'';;;,';ﾞｉﾞｉ''‐- ,｀'r;;;;;;;;'/;;;;;;;;;;;l 　　|;;;;;;;;;;;;;;;;;＼
≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐

　　　　　　　　 .|｀ ｰ ､　　　　 . ・ ´￣￣ﾌ
　　　　　　　　　!　　＼ヽ　／／　　　／
　　　　　　　　　ヽ..＿＿乂＿＿,,, ・´
　　 　 　 　 　 　 ／　　ヽ、　 ＼＼＼.
　　　　　　　　　/　 ,ﾍ、　｀･ ､___ヽ ヽ ヽ
　　　　　　　　 〃. { _ノ｀ ｰ ..＿,..　ｊ　|　i
　　　　　　　　 ｒ|　ｌ. ≡　　　 ≡ 　 |　| |
　　　　　　　 　 ヽ,l⊃　､_,､_,　⊂⊃([ii] {　　　　　　…変な考え方。
　 　 　 　　/⌒ヽﾉﾊ=コ ゝ._）　 ﾉﾘ⌒iﾘ.|｀＞
　　　　　　 ヾ;;;;;/ヽZ_`ｰ, 　 -イﾚ;;;;;;/ﾄ､i
.　　　　　 　　ヾ、　 ﾌヾ;::|⌒/:::;ﾊ__,∧
　 　　　 　　　　 ヽ〈　　ヾ∨::;/　'ｰｲ i|



　　　　　 ／￣￣＼　（ ;;;;(
　　　　／ ._ノ　　ヽ､＼) ;;;;)
　　　　|　 （●）（●）/;;／　　　　　これは極端に合理主義的な考え方だな。
　　　　|　　（__人__）l;;,´|
　　　　|　./´ニﾄ━・'　.ｌ　　　　　　 思考することと存在することを結び付けた。
　　　　| .l　_ニｿ　　　 }　　　　　　　考えて納得いくものは、確かに存在する、とね。
　　　　 /ヽ､_ノ　　　 /
　 　 __/　　/　　　 ノ__
　　/ /　　/　　　　　　 ｀ヽ.
　 /´　　./　　　　　　　,.　 ヽ.
　 ﾄ､＿,/.　　　　　　　｜､　 ヽ
　　 ｜　　　　　 　　　｜/　 /



　　　　　　　 /: : :/: : :/: : : : : : /〉、.: : : : : : ヽ ヽ: :l
　　　　　 　 ,': : :/＼_:{: : : : : : //: :.)７ー--≠:|　|: :|
　　 　 　 　 l: : :{＼　 .》､_＿_//: : //--:x≦: :.|　|: :|
　　 　 　 　 |.:.:.:|:!: :.`ﾊ:/ ノヽ`弋こ￣￣ }.:.: :.:[__]:.:{
　　　　　　　＼从.: .:|　　__　 　 　 　 __ 　|.: : :.|　|:.:ﾊ
　　　　　　 　 j: l.:＼:{`'气=r　 　 `'气==f「: : :ｌ|　|: :八　　　　　　　何でこんなヘンテコなこと考えてまで
　 　 　 　 　 /: : : : : |　{:じﾘ　　 　 { しｯﾘ|: : :ﾉL.」: : : :＼　　　　　 神を証明しなくちゃいけないの？
. 　 　 　 　 /: ／:ｲ⊂⊃¨´　　 ⊂ニ⊃´ }／j/: : :;､ヘ: : :＼
　 　 　 　 厶ｲ／ |: : ＞． 　 と　　　　イ／j,ﾊ: :./　＼ ｀￣`　　　　キリスト教には大事なことだったの？
　　　　　　　　　　|／j／　｀＞ｧr-＜ﾉ＼　　　∨
　　　　　　　　　　　　 　 　人__,{__／_,.≠
　　　　　　　　　　　　　 ／￣ ﾌ下ﾞ＼{　ヽ
　　 　 　 　 　 　 　 　 /.: : : : : :人 : : }! 　 〉



　　　　 ／￣￣＼
　　　／　　 _ノ　　＼　　（ ;;;;(
　　　|　　　 （ ─）（─　　) ;;;;)
　　　|　　　 　 （__人__）　/;;／　　　　デカルトの場合、信仰のためというわけじゃない。
.　　　|　　　　　　　　ﾉ　l;;,´
　　　 |　　　　　∩ ノ)━・'　　　　　　 根っこにキリスト教があったのは間違いないけど。
　　／　　　　／ ＿ノ´
　 (.　 ＼ ／　.／ 　 │
　　＼　 “　／_＿_|　 |
.　　　 ＼／ ＿＿＿ /

　　　　　　　 _　　　　　____
　　　　　　　l　i.　　／￣ ￣＼
　　　　　　　l　l_.／ _,ノ　 ｀⌒ ＼
　　　　　　　l/ ニヽ(● ) .(● )　|　　　　　　神が存在するなら、
　　　　　　　.l / ./. 「'i___人___）　.|
　　　　　　　l　　 v、.l ｀⌒ ´ 　　|　　　　　　『考える私』の以外のものが心の外にあることを
　　　　　　　',　　　 ',/　　　　　　|　　　　　　完全な神が保証してくれる。
　　　　　　　 j　 　 ﾉ　　　　　 ,/'|　
　　　　　 _∠⌒ヽ j 'i, __、___ ｨ／|,＼____
　　　　／ ...::::;;;:::ヽV;;l　フ!!!く　　/.:;;:l;;;;;:::´´''' ､､､ _
　　／ ...:::::;;;;;;;;;;;;:: 〉;;;:l／ iiiii ＼/.:;;;::l;;;;;;;;;;;;;::::::::..... i::..＼
／ ...:::::;;;;;;;;;;;;;;;;:: /;;;;;;;:::ヽ llllll　/..::;;;;::l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::: l;;;;;;:: l



　　　　　　　　　　　　　　　　／{
　　ヽｰ-　.　　　　　 　 　 ／ 　 !
　　　‘，　　 ｀'　､-‐＝／ 　 　 j
　　 　 ∨　　 ＼:::〉-<::／ 　 ／ﾍ
　　　　 ヽ、__＿__ゞ='ー--＜ヽ. ハ
　　　　　 〃　 　 /7ｰ---ｚｭ ヽ＼ :.
　　　　　 {＝=i`ｰ　-=ニ77三彡也ｭ 、
　　　　　 ｉ＝={''"´__　　　__,._,}　}11j　＼
　　　　　ハ　小,rｾﾗ｀　 ´'¨ﾞ｀!　j／ー＜｀
　　　　　　_〉、:圦　　 '　　　厶ｲ:_:_:_≦¨｀　　　　　どういうこと？
　　　 　 ´￣以{Ⅵ＞.､｀ ..イー-≧ｰ
.　　　　　 　 　 ,.x≦::《　 　 》:::...、
　　　　　 　 <ヾ:::_::::::∧⌒/:::::::::::>>、
　　　　　　 {　 ｀7｀ﾞ＝=∨==＝彳 　 ;
.　　　 　 　 ｌ　 Ｙ　/ｒｆYﾍヽ､＼=Ｙ　 /
　　 　 　 　 |　 {　ｉ {==＝≠}　}/02/



　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　 　　／　ノ　　 　 ヽ
　　　　　　　　 　　　| 　（●）（●） |　　　　　　「２＋３＝５」っていう観念は、
　　　　　　　　　　　 |　　（__人__） ｜　　　　　 人間の理性で考えて正しいとしか思えない。
　　　　　　　　　　 　|　　 ｀ ⌒´ 　 |
　　　　　　　　　　　 ヽ　　　　　 　 }　　　　　　その観念と現実が一致していると、
　　　　　　 　　　__,, -ヽ　　　　　ノ　-､　　　　 神の誠実さが保証してくれる、ってこと。
　　　　　 　 　/⌒ヽ　 |　＼＞<ﾍl　ヽ　＼ .
　　　　 　 　 {:::　　 l　 ＼　ヽ };;{ | 　 | i　 }
　　　　　　　 {:::::..　〈;;,, 　ヽ　V;;;}ﾉ　　l彡 ヽ
　　　_,,.-‐''" |::::::::　 ヽ--､ ＼ >--'⌒ヽ::.　 }
　　　||　|_,,.ィ'|::::.....　　 }_,,.-‐''"~ヽ_,,.-し'::　　）_,
　　　||　|　||　!::　　　/　　　 　 .::ﾉ::::::::::.　　ノ
　　　||　|　|| _ヽ,,　.;:::　　 _,,.-‐''"ー''--''￣
　　 _,,. -‐''"　　｀ｰ---''"



　　　ヽー‐-　、　　　　　　　　　　．-‐　フ
　　　　＼　　　｀丶､-‐…‐-''"´　　　／
　　　　　 ＼　　ヾ:::_｀ヽ_/.:／ 　 　 /
　　　　　　　〉､_＿＿__{_,〉､_＿___ ｲ
　　　　　　〃　 ,ﾍ.　　/7丶、　ヽヾ.:.
　　　　　　!i＝=j　`ｰ//___　//≧ｭ} j
　　　　　　|l ==j´￣¨''　　''¨￣｀jｌ ｌ! |
　 　 　 　 ∧　iK ‐ｔｯﾞ 　 "ｔｯ‐ 刈 ｌ:！
.　　　 　 /:ハ:圦'''　 　 '　 　 '''〃/ : :、　　　　　　う～ん…何でそんな保証が要るの？
　 　 　 /ｲ. ;ヽﾄ个: . 　--　 イ:/ｲ: .＼ﾐﾒ､
　　　　 ノイ ノ-z 乏;}.｀¨´.{从 {:从ｰ--ヽ
　 　 　 　 ″　,.才:::《　 　 》:::不､
　　　　　　 ,<ヾ:::_:::::∧⌒/::::::::::〃>、
　　　　　　{　 ｀7｀'＝=∨=＝''彳　　}
.　 　 　 　 | 　 Ｙ　／/只､｀ヽ=Ｙ　　|

　　 ／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　 （ ー）（ー）　　　　　まぁ色々考えられるけど…
.　|　　　　 （__人__）
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　中世の世界観が尾を引いてるんだろう。
.　 |　　　　　　　ｎｌ^l^l
.　 ヽ　　　　　 |　　 ﾉ
　　 ヽ　　　　ヽ　く
　　　/　　　　　ヽ　＼



　　　　　　　　/ /　 /　　　/　 |. l　　 i ,,,z=- ' ヽ　　 |　　',
　　　　　　　 / /　｀'ヽ,,　./､　　! l＊''"!　　　　　 ',　 .l.　　 l
　　　　　　　,'/,'　/　　 ＊　＿　':,!ヽ　 ',　　　 ,,,- l　/.　　　|
　　　　　　　l　l　l:::::　/ r＝z.､ ヽ､ヽ＼ ヽ ,／　　　|/　　　　l
　　　　　　　|　| .|:::: / l !/ノ:::::ヾ　　'　 ＊　＼　'::´/　　　　 i.l
　　　　　　　　i.l l::::/　|　!:::::::::/　　　　-＝=.､ :::::/　　　　　,'ヽ
　　　　　　　....| !|:/　i, l　｀　´　 　 　 .,'ノ:::::::::!ヽ/:::::　　/　/　 ＼
　　　　 ,／-／!' ' !.; |!ヾ '' ''　　 ,　 　ヽ::::::::ノ '´':::::::　 /　/　　　 ｀
　　　 /　　/　|　.::/ l ヽ　 　　 　 　　　,,,｀,, ／:::::::　 ////　　　　　　　中世？
　　　　　　l| .::l .:/,､::|,.- ＼ 　'ヽ　　　 -=／::／:: ／' /./
　　 ,,,-;'';;;;;;! ::|:/!;;;';;;: -/　 ｀ー--r-‐.／::／::;:　'／/ '　　　　　　　　　神様が中心の？
　 r;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ!;;l;;;;;/　 '　　　　　/;;;ヽ ／::- '//:i ヽ
　/;;;!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;/｀ ヽ､　　　　/　i;;;;|/ .:／/'::　|::: i
/;;;;;;;ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/⌒'ー ､　　 ..　-/;／／>':/!::; /!:: ,'
;;;;;;;;;;;;;＼;;;;;;;;;;;/ ＼　 　 ⌒' ヽ,_ /;';;;´/-;;';//／ !:/
;;;;;;;;;;::::;;;;;;;ヽ;;;;/＼　 ヽ　＿　　 /;;;;;;／;;;;;;;;'';;´', /



　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　 　 　 _ノ　　ヽ、　　＼　 　,.:┐　　　　　ルネサンスで個人主義が出てきただろ。
　　　　　　　　　　　 .（ ●）（ ●）　　..|　／　｜　　　　　それまで『個人』はなかった。
　　　　　　　　　　　 （__人__） 　　　　.|./　　 /
　　　　　　　　　　　　 i⌒ ´ .r－､　　|/　 ／　　　　　　 教会を中心とした共同体みたいなもんだった。
　　　　　　　　　　　　 { 　 　 ヽ,　',. .,/　:/',
　　　　　　　　　　　　 .ヽ　　　.|　 l_/_, -‐､',
　　　　　　　　　　　　　 .ヽ　.　| 　 / , -－'i|
　　　　　　　　　　　　　　/　　 {　　V , -－ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　|　　　ヽ　 Ｌ|　r=　|



≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐
　　　　　: :　:　　　　.　; ,丶;｀.ﾉ i i　　　　　　 　 　 i　|l
　　　　　: :　i　　　: :　, ヽ .ノ ｿ i i　　　　　　 i_ ＿ 　＿＿|l 　 　 　 　 　 　 ／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　i i　i　　　: :　; ､ﾉ ソ ゝi l　　　 　 　 　 　 i　||　　　　　　　　　　 　 |　　宗教改革を経て、　　　　　　　　 　 　 　 |
　　　　　i i　l　　　i i ヽ ノ ゝ ﾉ ｌ | 　 　 　 　 　 　 i　||　　　　　　　　　　 　 |　　個人は拠り所を失った、とも言える。.　 |
　　　　　l i　:　　　i i ノ ソ.乂 ﾍ| | 　 　 　 　 　 　 i　||　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／
　　　　　l i　:　　　| |.乂乂乂乂| |　　　　　　　 , ----- 、
　　 　 　 ￣￣￣￣￣￣￣￣￣　　 　　　. 二二二二 二 i　　　　　　　　 　 ／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　 -..─ ─ ─── ── ── ─ .┐　i　　　,－──────－　　　　　|　　人間としての存在意義を　 　 　 　 　 |
　￣￣￣￣￣￣￣￣￣／i.＿_...／ i.　 i./￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　 　 　 |　　共同体に求めることは出来ない。　　|
　　　　　　　　　　　　..／　..| :::::::|　　i.　./　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／
≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐

≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐
　　　　　　　　　 |三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三＞'"7
　　　　　　　　　 ',三三三三三三三三三三三三三三三≧'"￣￣￣￣　　.7
　　　　　　　　　　|＿＿＿＿＿ .☆＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿, --'" ／ ヽ/＼
　　　　　　　　　　|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿___ ＞'/ y'i　i///:＼
　　　　　　　　　　l三三三三三三三三三三三三三三三三三≧'";;;/ ﾉ　i..|//////
　　　　　　　　　　 |三三三三三三三三三三三三三三ﾖ／／l;;;;;;;;;;7 ヽ , .7//////
　　　　　　　　　　 j三三三三三三三三三三三三三ﾖ／／:::: ヽ;;;;;j　 /／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　__／＼三三三三三三三三三三三ヨ／／:::::　　 ,彡　 iy|　　デカルトはそうした時代の子として、　　　　　　　　　 |
　　　　　　 ／//////＞---------------------'"::::::　　　　　　 /ノ|　　存在意義を自分の中に求めざるを得なかった。. 　 |
　　　　　 ノ//////////ﾍ::::::::::::::j:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::　　　　　 　 ///.＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／
　　　 ／/////////////ﾍ　　 :/　　　　　　　　　　　　　　　　　　//////////////
　　／////////////////ﾍ　 ヽ,----- ､　　　　　　　　　　　　 ///////////////
　/////////////////////＼　　ヽ__iヽ ',　　　　　　 　 　 　 〃//////////////
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/////////////////////////////ヽ､＿＿＿ ,　＜////////////////////
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　　　　　　 .へ　　　　　　　　　　　　　　　,
　/i　　　 　|　 ｀丶､　　　　,　-－―--- '/
　| |　　　　 l　　! 　|　　 ／ 　　　　　 　./_
　 l !､＿　, ､＼ ヽ_jr-＜＿　／　　　　/　 ｀ヽ
　　＼＿/　　｀丶､　＿　　　　　,.　 ＜/　,　 　＼
　　　 /　　　　　　　　　　￣￣― 　＜.＿l＿　 . ヽ
　　　.!　 i ! ヽ　＼　　　 // ri　　　　＿.....　ノ　 .l､ ＼
　　　|　 |　ヽ ＼　 ヽ　//　.|.l 　　 　ー--ｧ|　　　|　｀
　　　l　　l　 |ヽ　ヽ　 //　　l.|　＼ ￣| ´　　l　､ 　!
　　　.!　　|ヽ.! ＼　ヽ!/　＿|.l　　 ヽ　.l__　　 ヽ.丶､＼
　　　 ヽ　 l　zrx　｀　 '´Zﾂ"ヾ!　　　 .|　ヽ |　i ヽ､!　｀
　　　 //　.ヽ |ｲli　　 　.l:::::l||l::|　 i　　 l　/　l .|＼　＼
　　　' .l　.　r.|ヾｼ 　　　 ヾ::::::ﾉ ./　 i i ヾ　.i.ヾ　 ヽ､-丶- '　　　　　　　だから、神様の保証が欲しかった？
.　　　　| l　|　!､'' 　　　　' '' _,! /　.ノl､ ヽ ｀　 ! ヽ､.....＞
　　　　 ' ヽ＼　ヽ ､，　 　i´　　´　.イ i　.＼_　＼
　　　　　　 ｀　ヽ　　｀ヽ- |　 　 ／　 〉-r--＜ ｀
　　　　　　　　　冫　　　〉.l　 　 |　　,ト/!　　　＼
　　　　　　　 　 /　　　//:| 　　 l／/| l |　　　　/i
　　　　　　　　./　 　 l　l/l　　　| / / .| l　　　 /::|
　　　　　　　 /　　　 | /ﾐ/　　　l-/　 l |　　　/::::l
　　　　　　r/　　　　l/:::/　　　　| -ﾋ_|_l　 　./::::::|
　　　　 ／/　　　　 ﾄ!::/　　　　 l　　　　　 /::::::::::l
　　 　 !_,. l　　　　　! l:i　　　　　 |､　　　　/:::::::::::::|

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/　　　　　　ヾ　/　ﾉ(　ヾ　 / /
ヽ｜ｼ-､　　　Ｖ　 ⌒　　　/´ /
　 弋ミ､＼　"！ ,,　／￣ﾘ　∠
`r-､}　|　　＼`ル／　 |　k-／
｜-ｲ　 ﾞ＝ﾟ-ｼ: k-ﾟ＝"　｜)｢ヽ
`|ﾉ｜　　　　 ﾍ/ -､　　　 ﾄ-ﾉ;;;}
ﾌ;ヽｲ　　 ´にﾆ-ヽ｣　　厂};;ｨ
_];;;;;;ﾘ　　　 ﾄr⌒､ }　 ハコ;{　　　　　　　　　ふざけるなー！　神は哲学の道具ではない！
＿];;;;;ヽ　　 L'―-ﾜ /;;}_｣;}
L＿｣;;;;;;＼　'￣~ ／;;ﾉﾉ￣ﾚ
;ﾄ＿];;;;;;;;;;;;;;'ー`;;;;;＝′　}
;;}￣ヾ＝＝〒￣　　 ﾉ￣-
;;|_-ヽ　　　　|　　　 ｨ
;;{　r⌒ﾅ⌒ﾅ､| ＿＝Tﾊ＿
;;|　!　｜　｜ ﾄ､三ﾖ|/　　 ￣
_-｜　´　゛〃 _}ヨﾊ
　ハ　　　 ≡/_ノ(
＼| ヾ ≡≡ヲ;;;;;;;;＼／




　　　　　　　　　 {　　　　　 ＼　　　　｜ l　 　 　 　 ＼｝
　　　　・　　　 　/＼,.＞　´￣｀丶　　｜ l 　 ｌ 　 　 　 } 　 　ゆ
　　　　・　　　　'　>'　　　　　　　) ＼　l　l　　l　 ＼__ ﾉ　　　 ：
　　 幺 ク　　（／　u 　　　　｀ヽヽ'⌒ヽ　ｌ　　l　　　)　　　　　：
　　 小 巴　 ./　　　 　 　 　 ＿} }　　　ヽ　　′' /丶、　 　　許
　 　 　 　 　 '＼ 　 　 /　 　―┐ｰ　 　　ヽ/ ,　/／　）　 　　せ
　　 ┴　┼　{　 ＼　/ ,,= 、　　l 「　u　　　∨ /′　 ＞　　　る
　 　 ﾒ ヽ」　 ｀ヽ.／〈 〃　 ＼　　　　　　|'.　∨　　　 ）　 　 　も
　　　　　　　　(く　　　 ⌒Ｙ＼＼　　｜　| '.　/! 　 　 ）　 　　 ん
　　　ﾚ　こ　　{　) ,　　 　 | 　 ＼＼　ヽ丿 У し ／]ﾊ　　　　か
　　 　 ･　　 　 Vく　ｉj　　｜　　　＼　、 ヽ }　 ／７/i:::| 　 　　：　　　　　　　　　　　デカルトめ…！
　　 　 ・　　　　(.　ヽ　　 人　　 　Ｏヽゝノ/ﾚｏ　//ノ:::|　　　 ///
　　 　 ・　　 　 ｛ゝﾍ　 ｉｊ　_,三二ニ二>ﾐ='└=ﾆ'/´ :::::|⌒ 　･･･　　　　　　　　　　　奴は神抜きで哲学したかったと
　 　 ┃┃　　　（ l ∧　"´　　 　 _　〃｀ヽV´　/.:::::::::::ｌ　 　}　　　　　　　　　　　　　思っていやがる！
. 　　 ・. ・　 x＜　l { ∧　 　 i {　ｆ､､｀ ー-z‐' .ｲ::::::::::::/　　/　　 ∧
　　 ⌒Ｙ⌒＼　｀　＜　丶､　　　{ ＾二　_/,∠.:':::::::::::/ 　 /／ハ'　 〉
　　　＼ 　　〃　　　　＼三≧.ミ｀ニ二／／.::::::::::::/￣／　/　 }／＼
　　　::::::＼//　　　　-‐く　　）＼ ＞‐く／.::::::::::::／　　ヽ＼　"´ 　 　 ＼
　　　::::::::::::;:＞　´　　_｣_ ＼＿__ ＞.::::::::::::::::::／　　　　　） ＼　　 　 〃
　　　:::::::/´　　＿_／　　｀ヽ＼:::::::::::::::::::::::／{　　　ﾆﾆ ,.-‐ヘ ＼　　l |
　　　 :::/ 　 ,二／　　 　　/｀ヽ〉::::::::::::::／　八 　 　 〃　　 　 ヽ ＼
≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐



　　　　　 ／|
　　　　　(　丶　.＿＿__
　　　　　 ＼ |／　　　　＼
　　　　　∧-ﾚｲﾆz＜￣￣
　　　　 /　￣＼ ＼ 　＼
　　　／ /＼// .＼ ヽ 　 ヽ
　　 /ｨ /丶　　へ//＼丶　|
. p　 Fｲ○ 　 ○　~Ｔ F|　 {
(::::)　F|＠ 厂丶＠.｜ L| ..人　　　　　　…誰？
(７＼ﾚﾊ＼L＿|＿.,/／从,__,,ゝ
|/　 >ー<_Ｖ∠_スﾌ´
`￣￣￣７/| ＼=(/:＼
　　　　 / .ﾚ|_／ /＼::::＼
　　　　 7ニニニ<＼ﾚ<ﾆﾌ
　　　　 L:::::::∧::::::＼>
　　　　 ﾄ==ｲ　Y==ｲ
　　　　/ ：　|　 | ： ヽ
　　　 (~丶ノ　 (⌒ ノ
　　　　￣　　　 ￣



　 　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　 （ ●）（●）　　　　　　デカルトと同時代の哲学者兼数学者、パスカル。
.　|　　　　 （__人__）
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　 彼は、人間は葦のようにちっぽけな存在だ、と考えた。
.　 |　　　　　　 　 }　　　　　　　でもこの葦は、考えることが出来る。
.　 ヽ　　　　　 　 }
　　 ヽ　　　　　ノ　　ｍm
　　　/　　　￣￣￣　つﾉ
　　　|　　　　|￣￣￣

　　　　 、ー-　　／⌒r
　　　　人　　｀Y,＿, ｲ
　　　/　./7=- ^　　 ハ
　 　 {　//　 「`< _,.ﾑ行
　　　〉 l l　.=ﾑ=、｀f;.j!.}
　 ∠ 「ｮ 〒 {じ'　 _ ¨八　　　　　　『人間は考える葦である』、か。
　　　^≦入 ゝ、(_.ﾉｲﾚ'
　　　　 く　ゝ＞rz_フ
　　　　　(7ﾑｨ=公vろ
　　　　　 ヽ、_(＼_>、
　　　　　　　ゞ_}　 ｀¨



　　　　 ／￣￣＼
　　　／　　 _ノ　　＼
　　　|　　　 （ ●）（●　　　　　　パスカルは強い信仰心を持っててね、
　　　|　　　 　 （__人__）
.　　　|　　　　　　　　ﾉ　　　　　　 彼も神の存在証明をやってるんだけど、
　　　 |　 　 　 ∩ ノ ⊃　　　　　　これがなかなか面白いんだ。
　　／ 　 　 .／　＿ノ
　 (.　 ＼ ／　.／_ノ │
　　＼　 “　／_＿_|　 |
.　　　 ＼／ ＿＿＿ /



　　　　 　 　 　 ト------､　,.-――――イ
　　　　　　　　　＼　　 ≧｢｣≦　　　　　／
　　　 　 　 　 　 　 >―＜´ヽー――t彳!
.　　　 　 　 　 　 ,仆､ /＼　　＼.　　 | | |
　　　　　　　　　/,.仆､rーマヽrｰ㍉__＞｜
　　　　　　　　 /'　|　i| rｎx.　 ｯｎx┬r┴ﾄ､
　　　　　　　　　　 ヽl:| {.ﾋﾘ　　 ﾋり.|├}i |　＼
　 　 　 　 　 　 　 　 }jﾊ　　_' _, 　 ,州ｉ‐┘<⌒　　　　　　どんなの？
　　 　 　 　 　 　 　 ﾉ ｨ个　 __　ｨ'　|_,rｰx,__＞
　　　 　 　 　 　 　 　 　 ┌ ｢::::|ﾉ /:::::|　 ト､
　　　　　 　 　 　 　 　 　 |　l:::::｢ ７::::/ｔョ.|:::ヽ、
　　　　　 　 　 　 　 　 　 |　|ﾄ､∀／}| 　 |⌒´｀
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｌ　|l_ｨ介､_｣| 　 l､




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　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /ヽ
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 .,r,/::::.ヽ
　　　　　　　　　　　　 　 　 ./::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　 　 /::::::::::::::::::::::::ﾚ＼
　　　　　　 　 　 　 　 /ヽ/:::::::::::::::::::::::::::::::::│/ヽ
　.　　　　　　　 　 /∨::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾚ:::::|
　　　　　　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　　　　　 |::::::::::::::::,---,:::::::::::,--､:::::::::::::::ﾚヽ
　　　　　　　　　 |::::::::::::/　 　 ',:::::::/ 　　ヽ::::::::::::::::l
　　　　　　　　　 |:::::::::::| 　　 　',:::/　　　　|::::::::::::::/　　　　　　　　　　　(1)　神が存在するか否か、確率は二分の一。
　　　　　　　　　 ヽ::::::::|.　　　　∨　 　 　 |:::::::::::/
　　　　　　　　　　 ヽ::,-､. 〈ﾆ＼. 　 ／ﾆゝ.,-､:::/　　　　　　　　　　　　 (2)　神が存在しないとすると、その利益は０。
　｛ヾ´￣|￣/￣/￣｀ﾘ、ヽ　{__｡>_ｨ'｡_.7　/７/ ￣/￣/￣/´￣￣｀ア　　　　存在すれば、その利益は∞。
　 ＼＼ |　 | 　 |　|　|.ヽ7 ヽ. 　 .r_　 　 /_ノヽ.　/　 / ,-､ 　.／／
　 　 ＼＼. |　　|　|　| .＼＼.ヽヾﾆｿ ／／／＼.| 　,-､l　l ,'ﾍ／:|　　　　(3)　その時の期待値は、存在する方は０．５×∞＝∞、
　　　　 ＼＼.___|__|__|_／ ＼＼ﾆﾆﾆ／／ 　 /ﾍ|⌒l　ｌ|　|.!　〉.:::|　　　　　　　存在しない方は、０．５×０＝０となる。
　　　　/　｀'-──‐'゛　　　 `ｰ-‐─´　　　 │　ヽ:;:;:;:;:;:;:;:;:;/ゝ:::＼
　　　 /.:.:.:.:.:.:.:./|　　　　　　　　| | 　　　　　　＼;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:/ヽ＼:::::〉
.　　 /.:.:.:.:.:.:.:./. |｀====.／ﾆ二二二ヽ=====´ /ヽ 　　　　　　 ./:::|
　　/.:.:.:.::.:.:.:/　 ヽ　 　 ||─────||　　 　/　 ＼＿＿＿／.:.:/
　./.:.:.:.:.:.:.::/.　　　＼　 ||―-------‐||　.　 /　　　　ヽ二二ﾆ／
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ヽ,.　　 '､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／　 　 　 ＼:::::::::::::::::::::::::::,'. ヽ::::::::::::::::::| /
ヽ::＼ 　 ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/　　　　 　 　 ＼::::::::::::::::::::,'　　ヽ::::::::::::::::/
　ヽ::::ﾞ'-、.＼::::::::::::::::::::::::::::::::/.　　 i　　　　　　 ヽ::::::::::::::,'　　　 .＼::::::::/
　　＼:::::｀'─＼::::::::::::::::::::::::/ 　　 │　 　 　 　 　ヽ::::::::/　　　　　 |:::::/
　　　 ＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::/　　　 /　　　　　　　　 |:::::/.　　　　　 /:::/
　　　　　＼::::::::::::::::::::::::::::::|　　　./.　　　　 　 　 　 ｌ:::/　　　　　　l:::/
.＝=;;;;--─＼::::::::::::::,,-ｰ､::＼　　　 〃ｰ､ 　-､.　　∨ 　 ／　　　∨
　　　 ＼,:::::::::::::::::::::::l i'''､ ヽ::ﾚ.　 　 　 ＼＼ 　ヽ、 　　/ 　／二ゝ〉
　　　　　｀''───‐| | -ヽ￣　　　　〈｀'ｰ＼＼ 　ヾ 　/ ／／j　／
.　　 　 ＿＿＿＿__ｿ | /,ﾞ! 　 　 　 　 ヽ.　（_＼＼.　|　./ /_ﾉ/ /　＼
　 　／　 ／./　　 ﾞ=、ﾞ‐'ゝ.　　 　 　 　 ｀ﾞﾞﾞ'''ーﾆrﾐﾉlヽレ―´ / .＼　＼
.__-ﾘ 　　|//l　　　　 ヽ＿｀)　　　　 　 　 　 　 　 　 ヽ　　　 /　　　ヽ　 |　　　　　　　ならば俺は、存在する方に賭ける！
.　　|　　 |//|　　　　　　 ￣ヽ　　　　 　 　 　 i-、 　__ゝ 　./　　　　 ｌl　 |
.　　|　　 l//ｌ　　　 　 　 　 　 ＼　　　　 　 　 ﾞ=ﾄﾆﾆﾉ　　/.　　　 　 ||　/
　　.ｌ.　　 ｌ//ヽ　　　　　　 '､　 ｌ ＼,,、　　　 　　 ⌒ 　_／　 　 　 　 ||./
　　 ヽ　　ヽ//ヽ　　　　　　.ヽ ヽ　　｀''-.､、　　　　 ／.l　　　　　　 //
　　　 ヽ　　.ヽ//＼　　　　　 ﾞ',　＼　　 　 lﾞ"''ッY'ﾌ.　 l. 　 　 　 　 |l
　　　　 ヽ　　 ヽ.//＼　..,,,,_. 　ゝ　 ｀-　／　　,／/ 　 〃⌒ヽr＝ 〃
　　　　　 ヽ 　　＼///`'--============ﾍ´///.　 /　　　 ヽ、￣ヽ
.　　　　　　 ＼.　　＼///////////////////／ 　 |　　　／. 　|　! i＼
　　 　 　 　 　 ＼　　´ﾞ'''―──-----ｰ─''´　　　.く　 　/　　　l 　/ 　|
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　　　　　　　　 .|｀ ｰ ､　　　　 . ・ ´￣￣ﾌ
　　　　　　　　　!　　＼ヽ　／／　　　／
　　　　　　　　　ヽ..＿＿乂＿＿,,, ・´
　　 　 　 　 　 　 ／　　ヽ、　 ＼＼＼.
　　　　　　　　　/　 ,ﾍ、　｀･ ､___ヽ ヽ ヽ
　　　　　　　　 〃. { ⌒｀ ｰ ..＿,..　ｊ　|　i
　　　　　　　　 ｒ|　ｌ. ●　　　 ● 　 |　| |
　　　　　　　 　 ヽ,l⊃　､_,､_,　⊂⊃([ii] {　　　　　　　証…明…？
　 　 　 　　/⌒ヽﾉﾊ=コ ゝ._）　 ﾉﾘ⌒iﾘ.|｀＞
　　　　　　 ヾ;;;;;/ヽZ_`ｰ, 　 -イﾚ;;;;;;/ﾄ､i
.　　　　　 　　ヾ、　 ﾌヾ;::|⌒/:::;ﾊ__,∧
　 　　　 　　　　 ヽ〈　　ヾ∨::;/　'ｰｲ i|



　　 ／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　 （ ⌒）（⌒）　　　　　まー『存在の証明』にはなってないな。
.　|　　　　 （__人__）
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　 でも「いると嬉しいからそう信じるよ！」ってのは
.　 |　　　　　　 　 }　　　　　　割と納得しやすい考え方だと思うね。
.　 ヽ　　　　　 　 }
　　 ヽ　　　　　ノ
　 　 i⌒＼ ,__(‐- ､
　 　 l ＼　巛ー─;＼
　　 　|　｀ヽ-‐ーく＿）
.　　　 |　　　　　　l

　　　ヽー‐-　、　　　　　　　　　　．-‐　フ
　　　　＼　　　｀丶､-‐…‐-''"´　　　／
　　　　　 ＼　　ヾ:::_｀ヽ_/.:／ 　 　 /
　　　　　　　〉､_＿＿__{_,〉､_＿___ ｲ
　　　　　　〃　 ,ﾍ.　　/7丶、　ヽヾ.:.
　　　　　　!i＝=j　`ｰ//___　//≧ｭ} j
　　　　　　|l ==j´￣¨''　　''¨￣｀jｌ ｌ! |
　 　 　 　 ∧　iK ‐ｔｯﾞ 　 "ｔｯ‐ 刈 ｌ:！　　　　　　ってゆーか数学者が神の証明なんて、
.　　　 　 /:ハ:圦'''　 　 '　 　 '''〃/ : :、
　 　 　 /ｲ. ;ヽﾄ个: . 　--　 イ:/ｲ: .＼ﾐﾒ､　　　　 なんか変。
　　　　 ノイ ノ-z 乏;}.｀¨´.{从 {:从ｰ--ヽ
　 　 　 　 ″　,.才:::《　 　 》:::不､
　　　　　　 ,<ヾ:::_:::::∧⌒/::::::::::〃>、
　　　　　　{　 ｀7｀'＝=∨=＝''彳　　}
.　 　 　 　 | 　 Ｙ　／/只､｀ヽ=Ｙ　　|



　　　　　　 　／￣￣＼
　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　|　　　 （ ●）（●）　　　　　　デカルトだって数学者の面を持ってる。
　　　　　.　|　　　　 （__人__）
　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　 それに証明ってのは
　　　　　.ｌ^l^lｎ　　　　　 　 }　　　　　　　『大勢の人が納得できるように説明すること』だから、
　　　　　.ヽ 　 L　　　　 　 }
　　　　　　 ゝ 　ﾉ　　　　ノ　　　　　　　　数学の証明と同じことだよ。
　　　　　／ 　 /　　　　　＼
　　　 ／　　 /　　　　　　 　＼
　　. /　　 　/　　　　　　　　-一'''''''ー-､.
　　人＿＿ﾉ　　　　　　　(⌒＿(⌒)⌒)⌒))



　　　 ／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　 （ 一）（●）　　　　　むしろ神の存在証明にやっきになったから
　　|　　　　 （__人__）　　　　　　数学の証明も発展していったと言えるね。
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ
　　 |　　　,.<))／´二⊃　　　　 日本や中国では、『証明』ってのは発達しなかったんだ。
　 　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
''"::l:::::::/　　　 __人〉
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|



　　　　　　　　　　　　　　　　／{
　　ヽｰ-　.　　　　　 　 　 ／ 　 !
　　　‘，　　 ｀'　､-‐＝／ 　 　 j
　　 　 ∨　　 ＼:::〉-<::／ 　 ／ﾍ
　　　　 ヽ、__＿__ゞ='ー--＜ヽ. ハ
　　　　　 〃　 　 /7ｰ---ｚｭ ヽ＼ :.
　　　　　 {＝=i`ｰ ,.-=ニ77三彡也ｭ 、
　　　　　 i＝={''"´　　　　__,._,}　}11j　＼　　　　　　　その結果、何百年も後の受験生が
　　　　　ハ　小,__,,.= 　 ´'¨ﾞ｀!　j／ー＜｀
　　　　　　_〉、:圦　　 '　　　厶ｲ:_:_:_≦¨｀　　　　　　　苦労するってわけですね。
　　　 　 ´￣以{Ⅵ＞.､＾ ..イー-≧ｰ
.　　　　　 　 　 ,.x≦::《　 　 》:::...、
　　　　　 　 <ヾ:::_::::::∧⌒/:::::::::::>>、
　　　　　　 {　 ｀7｀ﾞ＝=∨==＝彳 　 ;
.　　　 　 　 ｌ　 Ｙ　/ｒｆYﾍヽ､＼=Ｙ　 /
　　 　 　 　 |　 {　ｉ {==＝≠}　}/02/

　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　 　 　　　　 ／　　ヽ_　　.＼
　　　　　　 　 　　 （ ●）（ ●）　　｜　　　　　　脱線したな、デカルトに戻ろう。
　　　　　　　　　　 （__人__）　 　 　 |
　　　　　　 　 　　　ｌ｀ ⌒´　　　　｜　　　　　　 『考える私』と、『完全なもの』は存在する、
　　　　　　　　　　　{　　 　 　 　 ｜　　　　　　　ここからデカルトは先へと進んだ。
　　　　　　　　　　　{　　　　　　 /
　　　　　　　_. -: ´Λ　　　　 _.へ｀　、
　　　 　 r＜: : : : /:|: :、 ￣r'　 　 ＼ :＼_
　　　　/: : :ｌ : : : : : :＼`IエL>、　 　 >ﾍ::Λ
　　　　|: : : ﾄ､: : : : : : : : : : : : : `ｰ／ : : V　|
　 　 〈: : : :::: _ -￢-－―-､: : く:r ､: : : V ｝
　　　 /: : :_ン´: : : : ＼ ,___, ｨ ）: : :`く : : : ヘ|
　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣



　　　　　　　 　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　 　　／　 _ノ　ヽ､.＼
　　　　　　　　 　|　　（●）（●） |　　　　　　デカルトは、世界は夢かもしれないと考えたね。
　　　　　　　　　 |　　 （__人／,〉.|
　　　　　　　　　 {　　　´フ´ ./._ }　　　　　　色とか味とか匂いとか、『質的特性』は
　　　　　 　　　　ヽ　 .／,二ニソ} 　 　 　 　 俺たちの曖昧な感覚器官に結び付いていて、
　　　　　　　　　　_ヽ/　 ,-― ､}ﾉ
　　　　　　　　 ／:;:{'　　 ノｰﾍJ:;:;ヽ　　　　　 外の現実を表したものではない。
　　　　　 　 ／:;:;:;:;:;|　 _,イ{:;::;:;:;:;l:;:;}
　　　　　　/:;:;:;:;:;:;:;:;:＼＿/:;:;:;::;:;i:;/＼
　　　　 　 {:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;／:;:;:;:;:;:;:;〈:;:;:;:;:＼
　　　　　　ﾍ:;:;:;:;:;:;:;:;／:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:i;:＼:;／ヘ、
　 　 　 　 　 ￣￣7:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l;:;::;ゝ、`ｰj
　　 　 　 　 　 　 /:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l:;:;:;:;:;:＼~
　　　　　　　　　/:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|ヾ:;:;:;／



　　　　　　　　　　　,.．-‐　≦´/
　　ー-　．_　　 ／ ,　　 　 　 /
　　 ヽ.　　　 ヾ〈／　　　　　ノ:ヽ.
　　　　ゝ.＿ ＞>ー- - ､‐く　 　ﾍ
　　　　/　,　;､　　｀　‐-=ﾆ=-‐､　 :.
　　 　 　: ヘﾊ＜__/,／/二ﾆ=‐_ﾏ_ ヽ.
.　　 　i :i＞ト　　　,ｨ弌ﾐｧ}: 　|´ i!i!|: :_｀≧
.　　　 | :!　:i7ヽ　　　{;;; } |::.　!ゝ--!: :＼　　　　　　そりゃあ、目や耳を通さないと
　　 　 !∧ :込::} ､　　¨´ i/!::/ :i､ : : i｀ ｰ`
　　 　 ′∨∧ 　 っ　　 .:;'/7ｰ!-､ヾ!　　　　　　　　そういうのは感じないよ。
　　　　 　 } : :ゞ≧__ .. イ:/ ,=＝＝ｭ､＞、
　　　　 　 !/ i/　7¨',斗-l /　　　　 ヾ:::::::＼
　 　 　 　 ′′./　 ｉ!∮ｉ/{ ０２ i´　 ∧:::::ヾ＼
　　 　 　 　 　 / 　 ∧V//i　　 :l＼/　}::::::::≫::＞
　　　　　　　 /　　/　ゝｇ　}　　 !　　　 !=彳／
　　　　　　 ./　　/i´／ﾉ＼| 　 :|　　　 ヽ￣



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ﾞYﾞ　ィ '´_,,,;;::==--竺:-=::ﾐ､-.`ｭﾉ
=:}''ｯ〔c_ﾞ:::::::::::　 ..:::::::::::::::::::..`‐ﾐ{
:Tヽ;:;;/｀'ｧ‐｡x;;;,＿＿＿,,,;;;;ィTi､__　　　　　　　　　　だが外の世界にも、
.{.iヽY　 （_　_ﾉ〉 　 K(´ﾟ　）｀l:/ }::::､ﾞヽ､
::ヾ,｀|　　　　　　　 |　ﾞー　 ,lｲ /;;:;:ヾ､::.＼　　　　　　僕たちが理性で認識できる特性はある。
,w'ﾞYl　　　　 　 rV'〉　　　.,!ソ'' "ﾐ::jﾉ:::::::::::`ｰ
,　.}ミi､　　　　　` '　　　 /ﾐﾘ　ﾐ ﾐ::::::::::::／i::::..
ﾐ,,　ヾiﾐヽ, -=ﾆニニ=　,,ムｼﾞ　,,ﾐ'ﾞ::;ｨﾞ::/／:::::::.
:::ﾐi,　l:;:;ゞiﾐｘ､_　　 _,,,ｲﾐシﾞ 彡ﾞ:／/::/./::::::::::::
:::::::ﾐ､ヾ､:;ﾞヾi}ｴｹZﾞｴﾂﾞ:/　ミ:;ｨﾞ ,,ｲ::j'./:::::::;;;;_::
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　 　 　 　 　 　 　 'く|i´／:::::::::::l 　'　i´　　l｀゛;ゝ'､ｪ_　　'〈
　　　 　 　 　 　 　 ,,r'､ﾆ' ,:::::::::i 　　 ｀‐・ゝ,　` 　l,-゛,ﾄ-｀＼
　　　　 　 　 　 　 ..l..{::`:::':::..''ﾞ 　　　　　　　　　　'・ l l　　 ｀´　　　　長さや幅や高さといった、測ることの出来る特性、
　　　　　　　　　､ -‐――- ::,　　　 　　　 　　ﾃ､/ ｀i　　　　　　　　 つまり数学に関わるものだ。
　　 　 　 ､/ッ:´:::::::::::'' ,,''''';;;;;;;＼　､ -‐- .._　　´ 　　l
　　　／／,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,,　　''''';;;;;;＼ ｀｀゛' ‐｀、,　 　/　　　　　　　　 このような『量的特性』は、理性にとって確かなものだ。
　　 ､.ッ;;;;;;'''',,,,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;''';;;;;;;;,,,,''''';;;l.　 　　　｀' 　/
　　 .ﾞｉ;;;;;,,,;;;;;;'''''''゛､ ＜;;;;''´＼ : : : :ﾞｉ,|::::.　　　 　 /
　　/;;;;;／　＜;;;;;;,,,,,,,,,,,,'''''''';;;;;;l: : : : :| ゛::;::'' ‐-ノ;;;;;;;｀ヽ
　　 　 ,,,,,,,,,,　　　゛''''''';;;;;;;;;;;;,,,,''(,: : : :|l::::: ;;;;i l;;;;;;;;;;; .:::::'
　 　 ; ; ; ;;;;;;;;;;;;;;;;,,,,,,　　'''''';;;;;;;;;;i : : :ﾞｉ;;;;;;;;;;ﾘl;;;;;;;;;; ::. .　:::..
　　　; ; ; ; ; ; ;;;;;;;;'';;;;;;;;,,　　c ''';;;;ﾞｉ: : :|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ::::. .::　::
　　　; ; ; ; ; ; ; ; ;;;;,　,,''';;;' ',' ,　　'';;!､: :l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; _､ -‐l::....::::
　 　 ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;;;;;,　'';;,,'';;'',,'' , c '';｀'‐｀'';;､-,;;;;;;;;;| 　　l,,,,,,,,,,,,,
　　　.; ; ; ; ; ; ; ; ; ;;;;;;ﾞｉ　'';;;,';ﾞｉﾞｉ''‐- ,｀'r;;;;;;;;'/;;;;;;;;;;;l 　　|;;;;;;;;;;;;;;;;;＼
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　　　　 z' .x'　／::::''':;_'''':::::::::::::ヾヽヽ
　　　　i　,〈、.i　　　　/''-,..._　　 ヽヽ:',
　　　 .|　'x, '-!、　　/　 /　_~,,'_-::', i:::l
　　　　! |.,' 丶':,~''ﾉ'--、'-‐ ''i~　:::l_.|:::|
　　　 .ヾli!,　/　ヽ　　　　　　 | .::::::! .l::l:,
　　　　,! | ':,.|i.'r-.r　　 ''r--‐r.::::i:/ /:|::!
　　　 /　'x..::l　!.,ｿ 　 　 ':,,_.ｿ'::;/:'-'::::::::ヽ　　　　　　ちょっとー、さっき数学も疑ってたじゃん。
　　　/.／'i' ヽヽ　　,、 ヽヽ ./::/l'::::::,ヽ 、:ヽ、
　　 -''／ |::::／ヽ .,,,,__,,.　r '!/ ';lヾ:/　ヽ’''-ヽ
　　　　　 .!/'/　 　 <:::l-／:ヽ.　　ヾ
　　　　　　　　　 .,/-'ri>-<|i ':,
　　　　　　　　　,': : ;:ノ; : :.'ii　ヽ
　　　　　　　　 .'r;;'rx..,,ヽ ; lヽ-ヽ



.　　　 　 　 ／￣￣＼
　　　　 . ／　ノ　　＼ ＼／｀i
　　　　　|　 （●）（●）./　　ﾘ
　　　　.　|　　（__人__）..|　　/　　　　　　だから『完全なもの』が必要になる。
　　　　　 |　　 ｀ ⌒´　ﾘ　 ﾋ
　　　　.　 ヽ　　　　 ／/　　,｀弋ヽ
　　　＿＿ ヽ　　- ′.Ｙ´　 ,　｀ヽ｀.ｌ
　 ／ :　　: :介〈　　`ｰ〈::....ノ　　　Ｖヽ
　 | : : : : ::〈　｢｀ヽ_ｰ ､ ｀ヾ＿/　//:|
　 | : : : : : /: |　{::::}　ﾌ-､｀ｰ┴‐- │
　 | : : :　〈: :│ {::::l /. :`ー‐一′ ::|

　　　　　　　　/ /　 /　　　/　 |. l　　 i ,,,z=- ' ヽ　　 |　　',
　　　　　　　 / /　｀'ヽ,,　./､　　! l＊''"!　　　　　 ',　 .l.　　 l
　　　　　　　,'/,'　/　　 ＊　＿　':,!ヽ　 ',　　　 ,,,- l　/.　　　|
　　　　　　　l　l　l:::::　/ r＝z.､ ヽ､ヽ＼ ヽ ,／　　　|/　　　　l
　　　　　　　|　| .|:::: / l !/ノ:::::ヾ　　'　 ＊　＼　'::´/　　　　 i.l
　　　　　　　　i.l l::::/　|　!:::::::::/　　　　-＝=.､ :::::/　　　　　,'ヽ
　　　　　　　....| !|:/　i, l　｀　´　 　 　 .,'ノ:::::::::!ヽ/:::::　　/　/　 ＼
　　　　 ,／-／!' ' !.; |!ヾ '' ''　　 ,　 　ヽ::::::::ノ '´':::::::　 /　/　　　 ｀
　　　 /　　/　|　.::/ l ヽ　 　　 　 　　　,,,｀,, ／:::::::　 ////
　　　　　　l| .::l .:/,､::|,.- ＼ 　'ヽ　　　 -=／::／:: ／' /./　　　　　　あぁ、『神の保証』か…
　　 ,,,-;'';;;;;;! ::|:/!;;;';;;: -/　 ｀ー--r-‐.／::／::;:　'／/ '
　 r;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ!;;l;;;;;/　 '　　　　　/;;;ヽ ／::- '//:i ヽ
　/;;;!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;/｀ ヽ､　　　　/　i;;;;|/ .:／/'::　|::: i
/;;;;;;;ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/⌒'ー ､　　 ..　-/;／／>':/!::; /!:: ,'
;;;;;;;;;;;;;＼;;;;;;;;;;;/ ＼　 　 ⌒' ヽ,_ /;';;;´/-;;';//／ !:/
;;;;;;;;;;::::;;;;;;;ヽ;;;;/＼　 ヽ　＿　　 /;;;;;;／;;;;;;;;'';;´', /




≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀`丶､::::::::／
　　　　 　 　 　 ＿＿＿＿＿＿＿＿__》｀`/
＿＿＿＿_____⊆二三三三〔: : 〔三三≧x{
,ﾆ二三三ﾆ／: : : : ＼::::::::::::::.＼ ＼ :::::::::::::.
{　　うヽ::::/　　 : : : : : ≧ｘ、:::::::::〉: :〉:::::::::::::i
}　〃ハ }'　　　　　: : : : : : :＞＜: :〈::::::::::::::::|
Ｖ(　　ﾉ　　　　 　 　 : : :／　　0/::....､:::::::::::::|
::ヽ　 {　　　　　　　　　^ヽ 　　/: : : / ` ｰ-┘　　　　　神には『最善なるもの』という規定がある。
:::/　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼'　: : :.{　　　　　　　　　　 だから神が僕たちを騙すはずがない。
/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　 {　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 〉　　　　　　　　ならば、数学で認識する現実の世界は
　八　　　　　　 　 　 　 　 　 _ｒ― -／　　　　　　　　　神の保証により一致している。
ミミミﾐﾐ ､、　　　　　　　 　 　 ヽ ／
　　　　　 ミﾐﾐ ､、　　　＿＿　 , ′
＼ 　　　　　　　ミﾐﾐ､´ 　 　 _/
:::::.＼　　 　 　 　 　 ﾐ､、 　 /
:::::::::::.＼　　　　　　　　 ﾐｘｼ{
≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐



　　　　　　　　 ／　＼　　　ヽ､　　　ヽ　ヽ.＼
　 　 　 　 　 /＼　ヽ　　　　　,.へ　ヽ､　　＼ヽ
　　　　　　 /､　 ヽ.　 ＼ 　 ／／ ｀丶､ 　　 .', i
　　　　　 ./＼ヽ､　,＼　.／／ヽ　　　　ｸ ＜ .l |
　　　　　/､ヽﾞ'―/　　ヽ／　ヽ､　　 // 　　 ｀| l
　　　　 / lヽ｀ニ!｀ﾞ' ー-｀丶､　　　//　丶､　 l |
　　　　 i .|　　　.|z＝s､　　　　｀,z＝s､　....＿//!
　　　　 |. l　　 ヾ !:ｲllしi　　　　 i:ｲlし:!ヾ! l　 / 7|
　　　　 l .|､　　 |　ー '　　　　　ﾞー ' 'ﾞ　!　/ /　l　　　　　　えーと…つまり外の現実は夢じゃないってことだよね？
　 　 　 ヽ lヽ　　l　､ ､　　　　　　 ､ ､　/ ./ /　 |
　　 ＿＿＼ ＼ .|＼　　‐介‐　　　 , / /｀ 'l　　l
　　 ヽ ＿ ／,　ヽ　へ､ / l　　,. ＜ヽ'　ヽ |　　ヽ､
　　　 ／!lー― '´;;;;;;/ / ﾉへ´　　|;;ヽ､　＼ ､　‐-ゝ
　　　/　 ヾ.､;;;;;;;;;;;;;;;;;|/　 ,. へ.　ノ;;;;;;;;;｀丶､iヽ
　　　l　　　＼､;;;;;;;;;;;;;l　 ´ ,／ 〉;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノ/ヽ
　　 /　　　　 ヾ､;;;;;;;;|　　　 l-';;;;;;;;;;;;;;;;;／'　　 i

　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　　　　|　　 　（ ●）（●）
.　　　　　　　　　　　　　|　　　　　（__人__）　　　　　　　　ここまででデカルトは、三つの存在は確かだと言ったね。
　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　　　　　　　　　　　　　 |　　　 .　　　　}　　　　　　　　　考える私、完全な神、
.　　　　　　　　　　　　　 ヽ　　　　　 　 }　　　　　　(　 　 そして数学的に測ることの出来るもの。
　　　　　　　　　　　 　 　_ヽ　　　　　ノ｀ヽ､_　　　　 ）
　 　 　 　 　 　 　 　 _/｜＼ `　､,__ ､小　L　￣ ヽ （
　　　　　 　 　 　 _, ハ　 ＼　｀ ァ､　/ﾍ,レ―‐‐､__i__,）
　 　 　 　 ,　-‐ ´　　 ,ゝ 　 ＼/ _ 又／　 　 ,ヽ＼丁
　　　　　/　　 ヾ. 　 　＼ 　 　, ｲ{｀<　　 ＿ ,ィ 〉〉〉|
　 　 　 /　　｀ﾞヾ＼　　　 ヽ／　ヽ＼｀く´　/ ｀ｰ(/　|
　 　 　 !　　 ´⌒｀ ヽ　　／　　 　 ｀ーヲ｀〈　 　 i 　 !



.　　　 　 　 ／￣￣＼
　　　　 . ／　ノ　　＼ ＼／｀i
　　　　　|　 （●）（●）./　　ﾘ　　　　　　　神は横に置いとくよ。
　　　　.　|　　（__人__）..|　　/
　　　　　 |　　 ｀ ⌒´　ﾘ　 ﾋ　　　　　　　　問題は『考える私』、精神的な存在と
　　　　.　 ヽ　　　　 ／/　　,｀弋ヽ　　　　 縦横高さを測れる物質的な存在だ。
　　　＿＿ ヽ　　- ′.Ｙ´　 ,　｀ヽ｀.ｌ
　 ／ :　　: :介〈　　`ｰ〈::....ノ　　　Ｖヽ
　 | : : : : ::〈　｢｀ヽ_ｰ ､ ｀ヾ＿/　//:|
　 | : : : : : /: |　{::::}　ﾌ-､｀ｰ┴‐- │
　 | : : :　〈: :│ {::::l /. :`ー‐一′ ::|



≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐
　　　　　',　　　　i三ﾖ| ,　i--'"　　　＿＿＿＿
　　　　　 i　　　　 ヽ-i 　 ;, -ｮョョ三三三三三三三≧ｮｭ､
　　　　　　､_ _　　　 ,-三l＞≦三三三三三三≧ョｮ､三三三≧ョｭ､
　　　　　　　　ヽ　　,〉≦:i三三三三三三三三三三三三≧ョｮ､三三≧ョｭ､
　　　　　　　　 ｊ　,-',/三:l三三三三三三三三三三三三三三三≧ｮ､◯ョ7
　　　　　　　,-';　ｨ　 ≧-;､三三三三三三三三三三三三三三＞
　　　　　／::::::',　f　　　 jヽ,::ﾍ,_¨・ニ,ｯニニニ斗ニニ。- ' ﾍ´::::　　　　　　　　 この二つは全くの別物だ。
　　　 ／:::::::::::::i y'　　,-':',:::::::::::`¨¨¨::::i::ﾍ:::::::::::ヽ::ヽ､＿, イ´:::´
　　イ:::::::::::::::::7ｷ　　 i 7:::',:::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ｽﾌﾟｽﾀﾝﾃｨｱ
／:::::::::::::::::::::::i〃　　 ',i::::::ﾊ　: : : : : ::::ノ　　　 : : :::::::::::::::::::: : :　　　　　　　　　　だから二つの異なった 『 実 体 』 があるんだ。
::::::::::::::::::::::::::::ヽｷ　　　i:::::i:ﾊ　　　 ':::::ﾍ､_　__
:::::::::::::::::::::::::::::::ﾍ’　 　l::::::i',:ﾍ　　　　　 ヽi -y'
::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾍ　　.i､:::::::ヽﾍ＞⌒>-､＿＿＿＿
::::::::::::::::::::::::::::::::::::i ヽ　i::ヽ:::::／,,,,,<´　　　　　　　　 ￣`ヽ　　 ,
:::::::::::::::::::::::::::::::::::i,　　　ヽフ　／',iヽ＼　　　　　　　　　　, .＜´
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::＞､　　i::〃:::::::ヽ',ﾍ ＼__　　 　 _, ィ
≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐

≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐
　　 ､,r'´ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＿　-　''　　゛.:.｀ﾞｉ
　　{｀: :-: :＿: :＿: :－: : : -: :-: :―: :´: : : : .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾞｉ
　　{ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}
　　{ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＿ : ,,: :-　― ‐ －.:.-:.:,,.:.,!
　　{: : : : : ,, ＿　-　― ‐ ゛ ´　　　　　　　　(☆)　　　　|´
　　ﾞｉ゛ ￣ 　　　　　　　　　　　　,, ＿　- ― ‐ － -　_　|
　　 i 　　　　　　　　　　, - ‐ ´;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.｀ ﾞｉ
　　 ﾞｉ　　　　　　,,,　‐ ´.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ﾞｉ
　　　 ゛ -　,,,r'´!､.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;;.;.;..;.;.;.;.;:;:;:;:;:;:;:;:;:ﾞｉ.
　　 　 !;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:＼;.;.;.;.;.;...;...;.;;;.;.;.;...;.;.;.;.;.;.;.;.;..;.;.;.;.;.;:;:;:;:＿;:;:ﾞｉ　　　　　　一つは『思惟するもの』あるいは精神。
　　　　 i:;:;:,r'゛ ,;:;:;:;:;:;:＼.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;..;.;.;.;..;.;.;.;.､ - ‐ ´i　‐｀´
　　　　 ﾞｉ:;:i 　ﾞｉ ﾞｉ:;:;:;:､,r'｀‐ - ,, ＿＿＿＿,,, -´/´￣ i´ !　　　　　　　　　　　 　 　 　 ひろがり
　　　　　ﾞｉ{ 　,r'ﾞｉ ﾞｉ,r' 　　　‐i‐ ´・　　i ｀! 　 　i ﾟ,,　 /　i ﾞｉ　　　　　　　　 もう一つは『 延 長 』あるいは物体だ。
　　　　　　!､ 　´　　　　　　　!､ _,,, -´　　　　　! 　 　 i　 ﾞｉ.
.　　　　　　　　!､ ,r', ,r'´, 　　　　　　　　　　　　ﾞｉ　　! 　　 ﾞｉ
　　　　　　　　　　　　~ i　　　　　　　　　　､　_/ 　/ 　　　　ﾞｉ
.....　　　　　　　　　　　　,r'- 　!､　　　　　　　,r'　/
　　　　　　　　　　　　 　 ,r'_　　｀＝ 二二,r' ´ /
. 　　　　　　　　　　　　　　て　　　 　　　´　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　,, ＿ ／
≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐




　　　　　　　　 .|｀ ｰ ､　　　　 . ・ ´￣￣ﾌ
　　　　　　　　　!　　＼ヽ　／／　　　／
　　　　　　　　　ヽ..＿＿乂＿＿,,, ・´
　　 　 　 　 　 　 ／　　ヽ、　 ＼＼＼.
　　　　　　　　　/　 ,ﾍ、　｀･ ､___ヽ ヽ ヽ
　　　　　　　　 〃. { _ノ｀ ｰ ..＿,..　ｊ　|　i
　　　　　　　　 ｒ|　ｌ. ＝　　　 ＝ 　 |　| |
　　　　　　　 　 ヽ,l⊃　､_,､_,　⊂⊃([ii] {　　　　　　し、しぃするものと…
　 　 　 　　/⌒ヽﾉﾊ=コ ゝ._）　 ﾉﾘ⌒iﾘ.|｀＞
　　　　　　 ヾ;;;;;/ヽZ_`ｰ, 　 -イﾚ;;;;;;/ﾄ､i
.　　　　　 　　ヾ、　 ﾌヾ;::|⌒/:::;ﾊ__,∧
　 　　　 　　　　 ヽ〈　　ヾ∨::;/　'ｰｲ i|



　　　　 ／￣￣＼
　　　／　　 _ノ　　＼　　（ ;;;;(
　　　|　　　 （ ⌒）（⌒)　　) ;;;;)
　　　|　　　 　 （__人__）　/;;／　　　　　精神と物質に別の名前を付けただけだ。
.　　　|　　　　　　　　ﾉ　l;;,´
　　　 |　　　　　∩ ノ)━・'　　　　　　　 一つずつ見ていくよ。
　　／　　　　／ ＿ノ´
　 (.　 ＼ ／　.／ 　 │
　　＼　 “　／_＿_|　 |
.　　　 ＼／ ＿＿＿ /

　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　 　　／　ノ　　 　 ヽ
　　　　　　　　 　　　| 　（●）（●） |
　　　　　　　　　　　 |　　（__人__） ｜　　　　　　 精神は空間の中に場所を取らない。
　　　　　　　　　　 　|　　 ｀ ⌒´ 　 |　　　　　　　だから小さく分割もされない。
　　　　　　　　　　　 ヽ　　　　　 　 }
　　　　　　 　　　__,, -ヽ　　　　　ノ　-､　　　　　　おｋ？
　　　　　 　 　/⌒ヽ　 |　＼＞<ﾍl　ヽ　＼ .
　　　　 　 　 {:::　　 l　 ＼　ヽ };;{ | 　 | i　 }
　　　　　　　 {:::::..　〈;;,, 　ヽ　V;;;}ﾉ　　l彡 ヽ
　　　_,,.-‐''" |::::::::　 ヽ--､ ＼ >--'⌒ヽ::.　 }
　　　||　|_,,.ィ'|::::.....　　 }_,,.-‐''"~ヽ_,,.-し'::　　）_,
　　　||　|　||　!::　　　/　　　 　 .::ﾉ::::::::::.　　ノ
　　　||　|　|| _ヽ,,　.;:::　　 _,,.-‐''"ー''--''￣
　　 _,,. -‐''"　　｀ｰ---''"



　　　　　　　　　　　　　　　　／{
　　ヽｰ-　.　　　　　 　 　 ／ 　 !
　　　‘，　　 ｀'　､-‐＝／ 　 　 j
　　 　 ∨　　 ＼:::〉-<::／ 　 ／ﾍ
　　　　 ヽ、__＿__ゞ='ー--＜ヽ. ハ
　　　　　 〃　 　 /7ｰ---ｚｭ ヽ＼ :.
　　　　　 {＝=i`ｰ　-=ニ77三彡也ｭ 、
　　　　　 ｉ＝={''"´__　　　__,._,}　}11j　＼
　　　　　ハ　小,rｾﾗ｀　 ´'¨ﾞ｀!　j／ー＜｀
　　　　　　_〉、:圦　　 '　　　厶ｲ:_:_:_≦¨｀　　　　　心は物質じゃないってこと？
　　　 　 ´￣以{Ⅵ＞.､｀ ..イー-≧ｰ
.　　　　　 　 　 ,.x≦::《　 　 》:::...、
　　　　　 　 <ヾ:::_::::::∧⌒/:::::::::::>>、
　　　　　　 {　 ｀7｀ﾞ＝=∨==＝彳 　 ;
.　　　 　 　 ｌ　 Ｙ　/ｒｆYﾍヽ､＼=Ｙ　 /
　　 　 　 　 |　 {　ｉ {==＝≠}　}/02/



　　　　　　 　／￣￣＼
　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　|　　　 （ ⌒）（⌒）　　　　　　そうだね。
　　　　　.　|　　　　 （__人__）
　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　 心を棚の上に置いておくことは出来ない。
　　　　　.ｌ^l^lｎ　　　　　 　 }　　 　 　 　 心が三角形や円錐形に変化することはない。
　　　　　.ヽ 　 L　　　　 　 }
　　　　　　 ゝ 　ﾉ　　　　ノ
　　　　　／ 　 /　　　　　＼
　　　 ／　　 /　　　　　　 　＼
　　. /　　 　/　　　　　　　　-一'''''''ー-､.
　　人＿＿ﾉ　　　　　　　(⌒＿(⌒)⌒)⌒))



　　　　　 ／￣￣＼　（ ;;;;(
　　　　／ ._ノ　　ヽ､＼) ;;;;)
　　　　|　 （●）（●）/;;／　　　　　心も喜んだり怒ったりの変化はあるけど、
　　　　|　　（__人__）l;;,´|　　　　　　「私はリンだ」ということは変わらないね。
　　　　|　./´ニﾄ━・'　.ｌ
　　　　| .l　_ニｿ　　　 }　　 　 　 　 これを『自我』という。
　　　　 /ヽ､_ノ　　　 /
　 　 __/　　/　　　 ノ__　　　　　　　デカルトはこの自我を『実体』だと考えた。
　　/ /　　/　　　　　　 ｀ヽ.
　 /´　　./　　　　　　　,.　 ヽ.
　 ﾄ､＿,/.　　　　　　　｜､　 ヽ
　　 ｜　　　　　 　　　｜/　 /

　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　 rヽ　　／　ノ　　＼ ＼
　　　　　　　　 i　!　　|　 （●）（●）　|　　　　　お次は物質。
　　　　　 r;r‐r/　| 　 |　　（__人__）　 |
　 　 　 〈_L (｀ヽ .}　　|　　 ｀ ⌒´　　ﾉ　　 　 　 物は空間の中に場所を取る。
　　　　　l｀ （ ｀`/　.　 |　　　　　　　 }　　　　　　だからどんどん小さく分割もされる。
　　　　　ヽ 　　l　　.　 ヽ　　　　　 　}
　　　　　　|,. 　 l　　 /⌒　 　ー‐　　ｨ ヽ



　　 ／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　 （ ●）（●）　　　　　棚の上に置けるし、
.　|　　　　 （__人__）　　　　　 三角形や四角形にすることが出来る。
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　 |　　　　　　 　 }　　　　　　だけど…あ、ちょい待ち。
.　 ヽ　　　　　 　 }
　　 ヽ　　　　　ノ
　 　 i⌒＼ ,__(‐- ､
　 　 l ＼　巛ー─;＼
　　 　|　｀ヽ-‐ーく＿）
.　　　 |　　　　　　l




　　　　 　　,-―y､
　　　 　＿（O｡｡O ）＿＿＿＿＿
　 　 ／　,,;,;`皿ｨ´　　￠;;,　　 ／|
　 　 | |二二二二二二二二| |　 |　　 ﾞ==ゝ===ゝ===ゝ===ゝ==''
　 　 | ||X|;;|;;|　/;;/|'''|'''|'''| ,,|| |　 |　　　　（　　　§　｡ﾟﾉ｡　　ノ木
　 　 | ||X|;;|;;|./;;/ ,|,,,|,,,|,,,| ,,|| |　 |　　　⌒）　　 ∬　｡ﾟゞ｡　 *米ｷ
　 　 | |＝=＝====＝=＝==|;;|　 |　　|　 （⌒ 　∫　 ｡ﾟj｡　　＊ｼ
　 　 | |//[三]三]三]//|;;;|llll| |　 |　　|　 ＠　　　　　　ﾟ
　 　 | |=＝＝===＝==＝==|;;|　 | 　 |　　　　＿＿＿＿＿＿
　 　 | |l⌒l⌒l⌒l ,/ / /,,､　;| |　 | 　,rl,　　／＿＿＿＿＿／||
三二| |l＿l＿l＿l/ / /（三）,| |　 |二川三||　　 　｡|｡　 　 || , ||二三ﾆ二三ﾆﾆ三
　　　|_|;ニニニニニニニニ;;|_|,／ ﾉ卅i; , ||===========||'
　　　　　　　　　　　　　　　 　



　　　　　　　　　 ､──　　 、
　　　　　　　　　　＼　　　　 ￣￣ ヽ
　　　　　　 　 　 　 　 ､　　　　　　　｛＿_　　　　　　　　　|
　　　　　 　 　 　 　 　 ＞　　 　 ⌒─〉￣＞──　､　　　 ／
　　　　　　 　 　 　 ／　　 ｀ ┬──┴x　ー一　　　＼＿　─
　　　 　 　 　 　 ／ ／　＼／|　:.　　　　＼　　　　　　／
　　　　　　 　 〃　/　 .:.:∠　 |:=|＝　 　 　 ＼＿＿／ヽ
.　　　　　　 　 　 /　＼/ 　 ｀ l: j|:.:.. 　 |　 　 　 　 　 　 ’
　　　　　　　　　 ′ .:.:ｨぅｘ　　l:八:.:.- ､|　:! 　 }　　　　　：
.　　　　　　　 　 　 .:///:(　 　 {　ﾊ.:.:.　|ヽ} 　 ′　　 　 ｛
.　　　　　　　 　 { .:/ ' ﾋﾉ　　　 ´アぅｘ､∨　 /.:　　　　　‘
　　　　　 　 　 ノ∨.:{""' 　 　 　 /:(　 Yﾊ　/.:.:　　　 　 {:.i　　　　　　ん？
.　　 　 　 　 ー=ｲ .:∧　　　　 ゝﾋ ノ　八∨.:.:.::.　 　 　 |:.{
　　　　 　 　 　 / .:/}∧ '　　 　 """／ ／｀):/|:.:.　　i　 ト ､
　　　 　 　 　 ノ:／ :| .:个ト ,ｘ=￢く　イ__／/ :|:.:.:.　 |:.: {　＼
　　 　 　 　 　 　 　 }／}/〃　　 　 Yノ/.:. / : :|＼:.:. ト､:. ､
　　　　　　　　　　　 　 　 ′　　 　 ト/ イ{{＼:{　 ヽ |　 ＼ゝ
　　　　　　　　 　 　 　 　 {　02　　 ｉ }}　 ＼＝＝＝＝≠人｝
　　　　　　　　 　 　 　 　 |　￣　　 |ﾉ　　　 ￣￣￣￣｢´　 ｀ヽ
　　　　　　　　 　 　 　 　 }　　　 　 |　 　 　 　 　 　 　 ｉ

　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ,. -―- -― ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ゝ´r‐‐ ｀-―く
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 /ﾑ/ﾉヽwﾉﾚﾉ ｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 〈-=ﾆ!! ﾋｯ　ﾋｯjノﾉﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　〃ﾉ从ゝ_丶_',从彡'
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　　 (|: : :｝: : :介:く⌒｝
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ￣ﾚ":{ }: :ヽ:＼
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /.: :{ }: : :ヽ/)
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 <.{:_:_{._}::_:_:}.>
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 `´|x|～ヽxヽ"
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 └′　　` ′

　 　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　 （ ●）（●）
.　|　　　　 （__人__）　　　　　　この人形は物体だ。
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　 |　　　　　　 　 }　　　　　　 そこの棚の上に置いてあったんだから。
.　 ヽ　　　　　 　 }
　　 ヽ　　　　　ノ　　ｍm
　　　/　　　￣￣￣　つﾉ
　　　|　　　　|￣￣￣



　　　　　　　 ,ｨ
　　　　　　／: :ヽ
　　 _　-=r'､: : : _ゝｰ-、
　／: : : :ヾﾉ"¨弋ゞ　ヾ、
　＼: : : ,ｲヽ　　ヾヾ｀ヽｨ
　厶 ﾞ∨ ト､ハ､ ,ﾊﾉ ┃ ヾゝ_　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
. ,′ヽ､ﾊ ヾ､┃`´　　 xx !"ツ　　　　　　　　　　 |　　この人形は、「私は考える、だから私はいる」　 　|
. ト､＿」ﾘミ´ xx　　　丿　厂¨ﾆ=-　、　　　　　　 |　　なんてこと思うかな？　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |
. L　　　ヾﾐミ),　 ￣　　 /: : : ｀ヽ、: :＼.　　 　 　 ＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／
　 `ｧｰ¨二）ミ)＝=一ｧ个つ: : : : :.＼: : :｀ゝ
　　'ｰて_　 ）ﾘ.: : : : :.し１:＼: : : : : : :.｀ヽ､ハ　　　 ／>
　　　　｀ｧラ; : : : : : : : :.|　ゞ: : : : : : : : : : :｀"ﾆ¨ﾌ´_ノ
　　　　　j〃: : : : : : : : : : :ヽ＼: : : : : : : : : : : :.;′う
　　　　　/: : : : : :ヽ: : : : : : :＼　ヽ : : : : : : : :/ニ¨っ
　 　 　 /: : : : : : : ;ﾊ.: : : : : : : :＼　｀丶、: :.ノ　　Z"
　　　　ヽ、: : : : :/　l: : : : : : : : : : ＼　　＞´　ｲへﾂ
　　　　　じ＼: :/　　l: : : : : : : : : : : : ゝノく　　 ヽk’
　　　　　弋_ノ~　 　 l: : : : : : : : : : : ／ 　 ｊ｀ヾ´:::::）




　　　　　　　　 ／　＼　　　ヽ､　　　ヽ　ヽ.＼
　 　 　 　 　 /＼　ヽ　　　　　,.へ　ヽ､　　＼ヽ
　　　　　　 /､　 ヽ.　 ＼ 　 ／／ ｀丶､ 　　 .', i
　　　　　 ./＼ヽ､　,＼　.／／ヽ　　　　ｸ ＜ .l |
　　　　　/､ヽﾞ'―/　　ヽ／　ヽ､　　 // 　　 ｀| l
　　　　 / lヽ｀ニ!｀ﾞ' ー-｀丶､　　　//　丶､　 l |
　　　　 i .|　　　.|z＝s､　　　　｀,z＝s､　....＿//!
　　　　 |. l　　 ヾ !:ｲllしi　　　　 i:ｲlし:!ヾ! l　 / 7|　　　　　　　だとしたら面白いけど、
　　　　 l .|､　　 |　ー '　　　　　ﾞー ' 'ﾞ　!　/ /　l
　 　 　 ヽ lヽ　　l　､ ､　　　　　　 ､ ､　/ ./ /　 |　　　　　　　 ただの人形なら思わない。
　　 ＿＿＼ ＼ .|＼　　‐介‐　　　 , / /｀ 'l　　l
　　 ヽ ＿ ／,　ヽ　へ､ / l　　,. ＜ヽ'　ヽ |　　ヽ､
　　　 ／!lー― '´;;;;;;/ / ﾉへ´　　|;;ヽ､　＼ ､　‐-ゝ
　　　/　 ヾ.､;;;;;;;;;;;;;;;;;|/　 ,. へ.　ノ;;;;;;;;;｀丶､iヽ
　　　l　　　＼､;;;;;;;;;;;;;l　 ´ ,／ 〉;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノ/ヽ
　　 /　　　　 ヾ､;;;;;;;;|　　　 l-';;;;;;;;;;;;;;;;;／'　　 i

　　 ／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　 （ ー）（ー）　　　　　　　そう、物体が何かを意識することはないね。
.　|　　　　 （__人__）
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　　 ただ空間の中に広がっているだけだ。
.　 |　　　　　　　ｎｌ^l^l
.　 ヽ　　　　　 |　　 ﾉ
　　 ヽ　　　　ヽ　く
　　　/　　　　　ヽ　＼



　　　　　　 | ｀ - ,, _　　　 　　 ,, - ´ ￣￣~7
　　　　　　 | 　 　 　 ｀ ヽ _ ／　　　 　　　 /
　　　　　 　 ',　　　　''';;＼V::::'／　　　　 ノ
　　　　　　　 ヽ ＿＿__,,,,,O,,,＿＿,,, - ´:.＼
　　　　　　　　 ／i　 ''::::::'＼::::::＼ ＼　:　 : ヽ
　　　　　　 　 /-,,,＼　　 /　｀ ｰ, ゝ ＼: : : :　',
　 　 　 　 　 /-,,,_/＿｀ - ,,＿_/＿_ゝ, ',　　　 i
　　　　　 　 i | 　 |　　｀　　　　　　 |'~}_》´| 　 |
　　 　 　 　 | | 　 ﾄ ｲ゜｀ﾄ　 　 ｲ゜｀:|　| | i||　| |
　　　　　　　V',　 { 代::ﾉ　　　弋:::ﾉ　ﾉ」／　| ヽ　　　　　　　　でも、デカルトの『物体』って数学に関わることなんでしょ？
　　　　　　　　 ＼|. |　　　　　 　 /／　/　　| 　 ＼
　　　　　　　　　丿. |ト ,,　─- ,／ |::　 ﾍ.　 ト ,,＿_＞　　　　　この人形と数学って関係ある？
　　　　　　　 　 / イヽ/i_｀ -t:´::''　i:: ::::/＼ ',
　　　　　　　 　 ´ /／/-'／'|::'' ／:| :: /｀:i
　　　　　　　　　　　／ヽ⌒＞:´::::::::∨:::::::|
　　　　　　　　 　 イ||:::::}／::::::_＝≡≡≡ﾐ
　　　　　　　 　 　 | ヾ∠,,彡'´　 |　 |　　|:::',
　　　　　　　　　　／7´i｀＼　　　', /i.02 i::::',
　　　　　　　　 ／　::::::|:::　 ＼.　　ヽ|　　|::::::',
　　　　　　 　 /　　 :　|::::　 　 ',.　　 |　　|::::::::',



　　　　 ／￣￣＼
　　　／　　 _ノ　　＼
　　　|　　　 （ ●）（●　　　　　　この人形か可愛いかブサイクかは、数学とは関係ない。
　　　|　　　 　 （__人__）
.　　　|　　　　　　　　ﾉ　　　　　　 何センチか、何グラムかは数学の領域だろ。
　　　 |　 　 　 ∩ ノ ⊃
　　／ 　 　 .／　＿ノ
　 (.　 ＼ ／　.／_ノ │
　　＼　 “　／_＿_|　 |
.　　　 ＼／ ＿＿＿ /



　　　　　　　　　　　,.．-‐　≦´/
　　ー-　．_　　 ／ ,　　 　 　 /
　　 ヽ.　　　 ヾ〈／　　　　　ノ:ヽ.
　　　　ゝ.＿ ＞>ー- - ､‐く　 　ﾍ
　　　　/　,　;､　　｀　‐-=ﾆ=-‐､　 :.
　　 　 　: ヘﾊ＜__/ﾞー/二ﾆ=‐_ﾏ_ ヽ.
.　　 　i :i＞ィ　　　,ｨ弌ﾐｧ}: 　|´ i!i!|: :_｀≧
.　　　 | :!　:i7ヽ　　　{;;; } |::.　!ゝ--!: :＼　　　　　　　はー、そう考えると味気ないもんだねぇ。
　　 　 !∧ :込::} ､　　¨´ i/!::/ :i､ : : i｀ ｰ`
　　 　 ′∨∧　 ｰ‐　　 .:;'/7ｰ!-､ヾ!
　　　　 　 } : :ゞ≧__ .. イ:/ ,=＝＝ｭ､＞、
　　　　 　 !/ i/　7¨',斗-l /　　　　 ヾ:::::::＼
　 　 　 　 ′′./　 ｉ!∮ｉ/{ ０２ i´　 ∧:::::ヾ＼
　　 　 　 　 　 / 　 ∧V//i　　 :l＼/　}::::::::≫::＞
　　　　　　　 /　　/　ゝｇ　}　　 !　　　 !=彳／
　　　　　　 ./　　/i´／ﾉ＼| 　 :|　　　 ヽ￣

　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　 　　／　ノ　　 　 ヽ
　　　　　　　　 　　　| 　（●）（●） |　　　　　 で、『思惟するもの』と『延長』、
　　　　　　　　　　　 |　　（__人__） ｜　　　　　つまり精神と物体は、全くの別物だ。
　　　　　　　　　　 　|　　 ｀ ⌒´ 　 |
　　　　　　　　　　　 ヽ　　　　　 　 }　　　　　　お互いに独立していて、何の関わりもない。
　　　　　　 　　　__,, -ヽ　　　　　ノ　-､
　　　　　 　 　/⌒ヽ　 |　＼＞<ﾍl　ヽ　＼ .
　　　　 　 　 {:::　　 l　 ＼　ヽ };;{ | 　 | i　 }
　　　　　　　 {:::::..　〈;;,, 　ヽ　V;;;}ﾉ　　l彡 ヽ
　　　_,,.-‐''" |::::::::　 ヽ--､ ＼ >--'⌒ヽ::.　 }
　　　||　|_,,.ィ'|::::.....　　 }_,,.-‐''"~ヽ_,,.-し'::　　）_,
　　　||　|　||　!::　　　/　　　 　 .::ﾉ::::::::::.　　ノ
　　　||　|　|| _ヽ,,　.;:::　　 _,,.-‐''"ー''--''￣
　　 _,,. -‐''"　　｀ｰ---''"



　　　 ／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　 （ 一）（●）　　　　　　思考は物質から自由だし、
　　|　　　　 （__人__）
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ　　　　　　　物質の過程、例えば石が割れるとかは、
　　 |　　　,.<))／´二⊃　　　　　 思考とは関係なく進んでいく。
　 　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
''"::l:::::::/　　　 __人〉
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|



／　ヽ 　　 . : : :＞ー＜ . : : ' 　 ／
　　./: :ヽ,＿ ／　 :　｀ヽ`ｰ-<ﾊ´
　 /　　　.:　 　{ 　 :..　 　 ＼ ヽ!
　 i: . 　 ,'　 　∧ _ノ :､　　,'/＼:l
　 |: : _/＿,/7￣´､{｀ヾヽ,'/ .,'/ }
ﾆ7: : /￣7ゞ¨テミxｬ　 　｀,ｧｭ､ |
./: : /!　/ {　 {ﾟｉ:::::}　　　 〃::7｀}
　／| | ﾊ :| :. 乂ソ　　.:.　{:::/ﾘ/　　　　　　　　…あれ、ここまでの話って、
11ﾙ| |/ ﾞ,.|　 ｀¨　　..::::､ ¨´ﾊ〈
＿ノ ﾉ.　 ﾘ　　 　 　 　 ｨ　ﾘ＼〉　　　　　　　　『心と物質は別物』ってだけ？
＞ｰヾ.＞ .　　　～～　／ ＿__`ア
　　 ', '＝ﾆ≧ｭ｡.__,. イ＿｀≧
＜::::j　　　　　{!ヽ:≧､＞
::::::ｧ‐-≧ｭ､ 　 ヽ,＼::::ヽ
:::/／ ￣ ミ ､≧＜／＼::＼
,'/　　. : : : .　:ヽ:::::＞ｭ､ ＼:::ヽ
:::li　　: : : : : : : . ＼:::::::::':.,　ヾ::}
:::|',　　　　　　 　 　 丶::::::＼ }!| ＼
:::| ゝ　　　 　 　 　 　 　 丶::::ヾ｀)　＼



　 　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　 （ ⌒）（⌒）
.　|　　　　 （__人__）　　　　　　まぁまぁ、物事は順序よく見ていこう。
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　 |　　　　　　 　 }
.　 ヽ　　　　　 　 }
　　 ヽ　　　　　ノ　　ｍm
　　　/　　　￣￣￣　つﾉ
　　　|　　　　|￣￣￣

.　　　 　 　 ／￣￣＼
　　　　 . ／　ノ　　＼ ＼／｀i
　　　　　|　 （●）（●）./　　ﾘ　　　　　　　デカルトは精神の世界と延長の現実に、
　　　　.　|　　（__人__）..|　　/　　　　　　　 はっきりとした境界線を引いた。
　　　　　 |　　 ｀ ⌒´　ﾘ　 ﾋ
　　　　.　 ヽ　　　　 ／/　　,｀弋ヽ　　　　 だから二元論者と呼ばれる。
　　　＿＿ ヽ　　- ′.Ｙ´　 ,　｀ヽ｀.ｌ
　 ／ :　　: :介〈　　`ｰ〈::....ノ　　　Ｖヽ
　 | : : : : ::〈　｢｀ヽ_ｰ ､ ｀ヾ＿/　//:|
　 | : : : : : /: |　{::::}　ﾌ-､｀ｰ┴‐- │
　 | : : :　〈: :│ {::::l /. :`ー‐一′ ::|



　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　／　_ノ　 ⌒ ＼
　　　　　　　　　　　|　（ ●）　（●） |
　　　　　　　　　　.　|　　 （__人__）　 |　　　　　　『私』という意識を持つ人間は
　　　　　　　　　　　 |　　　｀ ⌒´　　|　　　 　 　 精神を持っていることになる。
　　　　　　　　　　.　 |　　　　　　 　 }
　　　　　　　　　　.　 ヽ　　　　　 　 }　　　　　　　でも動物は、そっくり延長の世界に属している。
　 　 　 　　 　　　 　 ,､ヽ　　　　　ノ-､
　　　　 　 　 　 　 ／;;;i/　　　　　　'､!＼
　　 　 　 　 _,､-／;;;;;;;;|　i　 　 　　i　 i;;;;;ﾞ､-､_
　　　 ,-‐'''";;;;;<;;;;;;;;;;;;;!､_｀ヽ　 ､-'_／!;;;;;;ヽ;;;;;｀'';;ｰ;;-,
.　　　!;;;|;;;;;;;;;;;;;;;＼;;;;;;|'ｰニ_ー_ニﾞ／.|;;;／;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;!
　　　|;;;;;i;;;;;;;;;;;;／´;;;;;;|　　 　 　 　 　 |;;;＼;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;|
.　　 |;;;;;;;ﾞi;;;;;;;;;'､;;;;;;;;;;;;!─┐　　┌─.|;;;;;;;;;ヽ;;;;;;;/;;;;;;;;i
　　/;;;;;;;;;;;i;;;;;;;;;;;ﾞ､;;;;;;;;;!　　l　　　l　 　l;;;;;;;;;;/;;;;;;ﾉ;;;;;;;;;;|



≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐
　　　　　 　 　 　 　 _, -‐‐';;´;;;;;; _ ...'''' -‐===‐- ､ヽ
　 　 　 　 　　,,　( )￣;; ..　-‐ ' ´ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,,　 ''';;;ヽ.
　　 　 ,,, -'''　_,,, '"ヾヽ､ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;'''　　'';;;;ヽ
　　''''　_,,　-''':::::::::::::::,ヽ､ ヽ､ _ ;;;;;; ＿ ..... ---―‐--―‐‐ヽ
　　, ´ _ ｀:::::::::::::,,::''''　 ''ﾞ｀ヽ､ ＿＿＿ 　, .,,,､ｧｰ,--,-‐―_-_ゝ
　/　/ 　｀;;:::::,,'' 　　 　　　　'´ ----―･ﾅ´,ﾞ〃ｼ　 l
　i　i. <　 ;;::::;　　　　　　　　　　｀￣￣-‐´-___ｭz.　 `､　　　　　　　　 身体はただ空間に広がっている物体だ。
　!　ﾄ 〈 　''::;　　　　　　　　　　　 　　´　 　 　 　 　 　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｵ ｰ ﾄ ﾏ ﾝ
　､ヽ`ｰ ､.l !　　　　 　 　　　 　 　　　　　　　　　　　__/　　　　　　　　動物は一種の複雑な自動人形だな。
　:ヽ､ｰﾞ'´ ,､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｨ, ´, ´ ,,
　"'',, ￣ ､､ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ,У､　",,
　､　,,""ｯ, ヾ.､　 　 　 　 　 ´　'‐＝ﾆﾆニニ二ﾁ./ ,:.:.:.,i　 '',,
　"'' ,, 　 '',,:.:｀〒＝=ﾐ､ 　　　　　 　.＿　 　　　l'　/:.:.:.l|　 ,,''
　　　 "'' ,,　 '',,:.:.:.:`:.､ `〒＝=＝〒￣ヾ ､　　/ /:.:.::.:.i|　,,''
≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐

　　　　　　　　　　　　/ /　 /　　　/　 |. l　　 i ,,,z=- ' ヽ　　 |　　',
　　　　　　　　　　　 / /　｀'ヽ,,　./､　　! l＊''"!　　　　　 ',　 .l.　　 l
　　　　　　　　　　　,'/,'　/　　 ＊　＼　':,!ヽ　 ',　　　 ,,,- l　/.　　　|
　　　　　　　　　　　l　l　l:::::　/ r＝z.､ ヽ､ヽ＼ ヽ ,／　　　|/　　　　l
　　　　　　　　　　　|　| .|:::: / l !/ノ:::::ヾ　　'　 ＊　､‐　'::´/　　　　 i.l
　　　　　　　　　　　　i.l l::::/　|　!:::::::::/　　　　-＝=.､ :::::/　　　　　,'ヽ
　　　　　　　　　　　....| !|:/　i, l　｀　´　 　 　 .,'ノ:::::::::!ヽ/:::::　　/　/　 ＼
　　　　　　　　 ,／-／!' ' !.; |!ヾ '' ''　　 ,　 　ヽ::::::::ノ '´':::::::　 /　/　　　 ｀
　　　　　　　 /　　/　|　.::/ l ヽ　 　, - ､　　　,,,｀,, ／:::::::　 ////　　　　　　　そんなことないよ！
　　　　　　　　　　l| .::l .:/,､::|,.- ＼ i　　 |　　 -=／::／:: ／' /./
　　　　　　 ,,,-;'';;;;;;! ::|:/!;;;';;;: -/　 ｀ー--r-‐.／::／::;:　'／/ '　　　　　　　　　デカルトって動物嫌いだったんじゃない？
　　　　　 r;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ!;;l;;;;;/　 '　　　　　/;;;ヽ ／::- '//:i ヽ
　　　　　/;;;!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;/｀ ヽ､　　　　/　i;;;;|/ .:／/'::　|::: i
　　　　/;;;;;;;ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/⌒'ー ､　　 ..　-/;／／>':/!::; /!:: ,'
　　　 /;;;;;;;;;;;;;＼;;;;;;;;;;;/ ＼　 　 ⌒' ヽ,_ /;';;;´/-;;';//／ !:/
　　 /;;;;;;;;;;;;;::::;;;;;;;ヽ;;;;/＼　 ヽ　＿　　 /;;;;;;／;;;;;;;;'';;´', /
　 /;;;;;;;;;;／　,ヽr ､;;;/　　 丶　_　　￣/;;;-;';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/
. /;;;;;;;;/　／　.. -! l;;'　　　　　　 ￣,､/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;／/
/;;;;／;;!　　　'　 . !/　　　　　 --　' /;;;;;;;;;;;;;;;;::-;;';;;;::/
;／;;;;;;;;ヽ　　　´ iﾉ　　　　　　＼　/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/



　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　 　 　　　　 ／　　ヽ_　　.＼
　　　　　　 　 　　 （ ●）（ ●）　　｜
　　　　　　　　　　 （__人__）　 　 　 |
　　　　　　 　 　　　ｌ｀ ⌒´　　　　｜　　　　　　物質なら楽なのに、って言わなかった？
　　　　　　　　　　　{　　 　 　 　 ｜
　　　　　　　　　　　{　　　　　　 /
　　　　　　　_. -: ´Λ　　　　 _.へ｀　、
　　　 　 r＜: : : : /:|: :、 ￣r'　 　 ＼ :＼_
　　　　/: : :ｌ : : : : : :＼`IエL>、　 　 >ﾍ::Λ
　　　　|: : : ﾄ､: : : : : : : : : : : : : `ｰ／ : : V　|
　 　 〈: : : :::: _ -￢-－―-､: : く:r ､: : : V ｝
　　　 /: : :_ン´: : : : ＼ ,___, ｨ ）: : :`く : : : ヘ|
　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣



　　　　　　　　　　　　　　＿　　　　　　r―――‐‐ ‐　7
　　　　　　　　　　 ,　　´　　　 ｀ 　､　/※×※×※ｘ/
　　　　　　　　 ／　　／　　 ヽ　　　 ヽ×※×※x／
　　　　　　　 /　 ＼く 　、　　Ｘ＼　　　Y×※X／
　　 　 　 　 /／ 　 ハ 　＼ //　Ｘ､　＼}※ｘ／'⌒ヽ
　　　　 　 ／　＼/　　＼　|`ｰ-//_|　　 ＼※⌒ヽヾ}
　　　　　　 x　　 {｀'ｰ--‐ヽ{‐--‐''"}　 }　　＼x＼ Ⅵ
　　　　/／|　　　l ≧=ミ、　　,x=≦l　/ j ＼ｰ-≧=-　　　　　　　言ったけど、言ったけど…
　　　 ,'　 八　　 ､ゞ=-　 ..::::::.. 　 ムｲ ∧ ﾄ､ヽ ※∧
.　　　{　　　 ＼　､＼　 　_ ' __ 　 厶イミ}/　ヽ}`ｰ‐‐ヽ　　　　　　 でも人形なんて言われると、
　　　　　　　 　/ヽ{ー≧=‐-‐=≦　　|×※、　　　　　　　　　　　 やっぱり抵抗あるよ。
　　　　　　　 ノ´ ／＾ヽ　/ G ）　　r,.へ／　ヽ
　　　　　　　 }'"（ 〃　 ヽ</ /　　〃｀ヽ ） ／
　　　　　　　/　 〉＼　丿｀Y ] !　（ 　 ／{__ヽ
　　　　　　/¨「 {　　／※X| [ |　　ヽー"/　｀}
　 　 　 　 {　 {　ー'"〉`ｰ‐‐==‐一´ ＼"　　/
　　　　　　ゝ, 二 ／　　　　　　　　　 /７￣刃

　　　 ／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　 （ 一）（●）
　　|　　　　 （__人__）　　　　　デカルトは、延長の世界をとことん機械的に捉えた。
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ
　　 |　　　,.<))／´二⊃　　　　まるで唯物論者だ。
　 　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
''"::l:::::::/　　　 __人〉
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|



　　　　　　　　　　　　　　　　／{
　　ヽｰ-　.　　　　　 　 　 ／ 　 !
　　　‘，　　 ｀'　､-‐＝／ 　 　 j
　　 　 ∨　　 ＼:::〉-<::／ 　 ／ﾍ
　　　　 ヽ、__＿__ゞ='ー--＜ヽ. ハ
　　　　　 〃　 　 /7ｰ---ｚｭ ヽ＼ :.
　　　　　 {＝=i`ｰ　-=ニ77三彡也ｭ 、
　　　　　 ｉ＝={''"´__　　　__,._,}　}11j　＼
　　　　　ハ　小,rｾﾗ｀　 ´'¨ﾞ｀!　j／ー＜｀　　　　そういう考えって、科学が発達したから、だっけ？
　　　　　　_〉、:圦　　 '　　　厶ｲ:_:_:_≦¨｀
　　　 　 ´￣以{Ⅵ＞.､｀ ..イー-≧ｰ
.　　　　　 　 　 ,.x≦::《　 　 》:::...、
　　　　　 　 <ヾ:::_::::::∧⌒/:::::::::::>>、
　　　　　　 {　 ｀7｀ﾞ＝=∨==＝彳 　 ;
.　　　 　 　 ｌ　 Ｙ　/ｒｆYﾍヽ､＼=Ｙ　 /
　　 　 　 　 |　 {　ｉ {==＝≠}　}/02/



　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　／ _ノ　　　　.＼　　 　 　 _,,
　　　　　　　　　　　　　　　|　（ ●）　（●） |.　 　 　 ｌ;ｌ
　　　　　　　　　　　　　　.　|　　 （__人__）　 |　　＿,_,|,|_,　　　　　そうだね、唯物論は一種の流行だった。
　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　｀ ⌒´　　|,　ト-=y 　丶
　　　　　　　　　　　　　　.　 |　　　　　　 　 }　 ヽ `ｉ,￣‐^ｌ　　　　 人々は、ひとりでに動いているように見える
　　　　　　　　　　　　　　.　 ヽ　　　　　 　 }　　　ヾ~　`　 ｉ,　　　　カラクリや時計仕掛けに、すっかり夢中になっていた。
　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ　　　　　ノ　_　　　ヽ、　　 ;ｉ,
　　　　　　　　　　　　　　　 ,,＿,ｉ　　　　　y,ｿﾄ,,__　　ヽ、　　 ;ｉ,
　　　　　　　　　　　　　　 ,/r-'"j　　／ ／　ｉｉ,　`ヽ､-x,,゜r　　;ｉ
　　　　　　　　　　　 ,,／'/__.L、　　　　／ヾ、"ｉ　　　`ヽ　`;ｉ　　ｉ,
　　　　　　　　　　,／　 /_ｉｰﾍ,ヽ､ , ／ｉ"　ヽ、 ｉ　　　　 `、'ｉ　　 ｉヽ、
　　　　　　　　　_,） ヽ　"　　　ﾈﾒ、_ｉｉ"~　　　　　　　　＿Yrｉ　　　ｌ, ヽ、
　　　　　　　 _,,,>t 、ヾ、　　　　ゞ;;/　　　　　　　　　／　 ,￢　　　 V⌒ｌ
　　　　　　 ,y`;,,__　　 ,ｉ　　　　 /ｉｉ'　　　　　　　　　／　r-／|　　　　ｌ　ｌ
　　　　_／^,,,　　ヘ　　ｌ　　　 /ｉｉｌ　　　　　　　　／　 ｌ"v'　ｙ　　　　 }　 ｌ
　v=4⌒ヽ、　j　　--,,,ｉf　　　/ｉｉｉ|　　　　　　　,,　　〈-ﾍ_,、 <、　　　 /　 ｉ|



　　　　　　　.／￣￣＼
　　　　　　 /　ヽ､_ 　　.＼
　　　　　. （　（● ） .　　　|
　　　　　. （人__）　　　　　|　　　　　あとルネサンスのとこでも言ったけど、
　　　　　r‐-､　　 　.　　　|
　　　　 （三））　　　.　　　|　　　　　 科学が発達するために、それまでの世界観が邪魔になった。
　　　　　>　ﾉ　　　　　　 /
　　　　/ 　/ ヽ、　.　　 /
　　 　/ 　/ ⌒ヾ　　　.〈
　 　 （＿__ゝ､ 　＼／.　）
　　　　　　.　|＼　　 　,.1
　　　　　　.　|　 ＼_／...|

　　　　 、ー-　　／⌒r
　　　　人　　｀Y,＿, ｲ
　　　/　./7=- ^　　 ハ
　 　 {　//　 「`< _,.ﾑ行
　　　〉 l l　.=ﾑ=、｀f;.j!.}
　 ∠ 「ｮ 〒 {じ'　 _ ¨八　　　　　　中世…アリストテレスのこと？
　　　^≦入 ゝ、(_.ﾉｲﾚ'
　　　　 く　ゝ＞rz_フ
　　　　　(7ﾑｨ=公vろ
　　　　　 ヽ、_(＼_>、
　　　　　　　ゞ_}　 ｀¨



.　　　 　 　 ／￣￣＼
　　　　 . ／　ノ　　＼ ＼／｀i
　　　　　|　 （●）（●）./　　ﾘ
　　　　.　|　　（__人__）..|　　/　　　　　　　　のこと。
　　　　　 |　　 ｀ ⌒´　ﾘ　 ﾋ
　　　　.　 ヽ　　　　 ／/　　,｀弋ヽ
　　　＿＿ ヽ　　- ′.Ｙ´　 ,　｀ヽ｀.ｌ
　 ／ :　　: :介〈　　`ｰ〈::....ノ　　　Ｖヽ
　 | : : : : ::〈　｢｀ヽ_ｰ ､ ｀ヾ＿/　//:|
　 | : : : : : /: |　{::::}　ﾌ-､｀ｰ┴‐- │
　 | : : :　〈: :│ {::::l /. :`ー‐一′ ::|




≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 .　-‐.:.:￣￣￣＞x.
　　　　　　　　　　　　　　　　 ／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
　　　　　　　 　 　 　 　 　 /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
　　　　　　　　　　　　　　/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ .:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l
　　　　　　　 　 　 　 　 /.ィ.:.:.:| .:.:.:/:.:.〃.:.:/.:.／..:.::.ィ.:.:.:.:!.:.:!
　　　 　 　 　 　 　 　 ノ'´ l.:.:.:.| .:.:/.:∠|..:.:'.:./ .:::／　!.:! ..:|.:.:|
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 |, .:.:| .:.l/ｒｆｭ心|::/.:／r―┤l ..::ﾄ..:|
　　　　　　　　 　 　 　 　 ﾉ|l.:∧ .:l上ﾚt癶:{:/　ィｆj升V.:.:∧ ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　|l.:.｀ヽ.:.',　　　 　 {　｀¨¨７.:.:./　　　　　　雨粒や石が下に落ちるのは、
　　　　　　　　　　　　　　　|ｲ/.:.::ド ､　　　　′ 　, ′:/
　　　　　　　　　　　　 　 　 从/ﾄ'､　>　 ｀ ￣　イ:.:／　　　　　　　　『落ちる』という形相を持っているからだ。
　　　　　　　　　　　　　　　／　　 ヽ辷 ≧-＜リﾊ{
.　　　　 　 　 , -―――‐〈｀Y ﾍ　//　　 /// {__ __
　　　　 　 ／　　　　　　 　ﾅ K　//　　 // {ﾄ､　　　　｀丶
.　　　　／　　　　 　 　 　 '´　　 | |　 　 | |　 ｀　　 　 　 　 ヽ
　　　　|　　　 　 　 　 　 　 　 　 | |　 　 | |　　　　　　　　　　}
　　　　|　　　 　 　 　 　 　 　 　 | |　 　 | |　　 　 　 　 　 　 ,'
　　　 ｜　 ＼　　　　 ┌＝＝＝¨ 　 　 ¨＝＝=斗　 　 　 /
　 　 　 〉　　　ヽ　 |　| | ,-､　　　　　　　　　 /ヽ| | 　 　 ｲ,'
　　 　 { 　 　 　 ',　|　| | ヽ′　　　　　　　　 ｀ ´| l　/　　|
　　 　 ′　 　 　 Y　 | |　　　　　 　 　 　 　 　 // / 　 　!
.　　　/　　　　　./　　| | 　 　 　 　 　 　 　 　 // ,′　　 |
. 　　/　　 　 　 '　 　 | |　　　　　 　 　 　 　 .// /　　　　|
　　,'　　 　 　 / 　 　 | |　　　　　　　　　 　 // .{{ 　 　 　|
.　/　　　　　∧　　　｜!　　　　　　 　 　 　 | |　|l　　　　 |
. /　　　　　/　|　　　 | |　　　　　　　　　 　 | |　|l　　　　 |
≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐

　　　 　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　|　　　 （ ●）（●
.　　　　　　　　　|　　　 　 （__人__）　　　　　　アリストテレスによる物体の運動は、
　　　　　 　 　　 |,　 　　 　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　 まるで生命活動だ。
　　　　　　 　　 │ 　　　　 　　 ｝
　　　　　 　　　　 ヽ､　　　 　　ｿ　　　　　　　 生き生きとした自然観、って言えば聞こえはいいけど、
　　　　　　　 　 ｲ斗┴r┐｀ .;　　　　　　　　　世界を数学的に測るには邪魔な考え方だった。
　　　　／￣`ーゞ､　 /　|__ 〈ー─r､
　　　/　　　　　＼ ∨＼ 　|,ベ._ /　|
　　 ｛　　　 . : : : . ヽ＞ｰ＼[￣{ 〉＼|､_
　　　| 　 　 　　 ｀丶}＼　 __＼_]~∨'＼｀ヽ
　　　:|　　　._　　　　＼_}/r‐-}＼　ﾞ,`''く l　ﾞ,
　　　 ﾄ､: :./ ／￣｀` ぐ└f'二）::{　 ',　 | !,ゞ┐
　　　 `､∨ ´　,.､-''"~￣}_｛‐''く:::{_　 ', _|_|_,rｰ'､_
　　　　 }｛　／　_､-'''"~￣{_＼;;;;;ｊ;＞＜;:::::＼:::ﾍ}＼
　　 　 　}∨: ／　　_､-''ﾞ~￣￣　　　　　＼::::},之_　ヽ
　　 　 　 〉∨ 　 ／　　 　 　　　　　　,.､イ;;ノ_ 　 ｀ヽ}
　　　　　{:　＼,/＼　　-‐　'"　　　／｀￣　　　 　　:.:｝



／　ヽ 　　 . : : :＞ー＜ . : : ' 　 ／
　　./: :ヽ,＿ ／　 :　｀ヽ`ｰ-<ﾊ´
　 /　　　.:　 　{ 　 :..　 　 ＼ ヽ!
　 i: . 　 ,'　 　∧ _ノ :､　　,'/＼:l
　 |: : _/＿,/7￣´､{｀ヾヽ,'/ .,'/ }
ﾆ7: : /￣7ゞ¨テミxｬ　 　｀,ｧｭ､ |
./: : /!　/ {　 {ﾟｉ:::::}　　　 〃::7｀}
　／| | ﾊ :| :. 乂ソ　　.:.　{:::/ﾘ/　　　　　　 　ん～…
11ﾙ| |/ ﾞ,.|　 ｀¨　　..::::､ ¨´ﾊ〈
＿ノ ﾉ.　 ﾘ　　 　 　 　 ｨ〈`ー　､　　　　　　　極端から極端に行ってるように思えるなぁ…
＞ｰヾ.＞ .　　　～～　／￣ヽ　＼
　　 ', '＝ﾆ≧ｭ｡.__,. イ＿, /i ￣ ヾ ヽ
＜::::j　　　　　{!ヽ:≧､＞〈_　　　.ゝ　!
::::::ｧ‐-≧ｭ､ 　 ヽ,＼::::ヽ Lァ　ノ　　i＝ｭ､
:::/／ ￣ ミ ､≧＜／＼::＼ﾐ==＝＝≠彡}
,'/　　. : : : .　:ヽ:::::＞ｭ､ ＼:::ヽ::::::::::::::::::::/
:::li　　: : : : : : : . ＼:::::::::':.,　ヾ::}::::::::::::::::〈
:::|',　　　　　　 　 　 丶::::::＼ }!|:::::::::::::/:::',
:::| ゝ　　　 　 　 　 　 　 丶::::ヾ｀):::::::::::::::::',



　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　 　 　　　　 ／　　ヽ_　　.＼
　　　　　　 　 　　 （ ●）（ ●）　　｜
　　　　　　　　　　 （__人__）　 　 　 |　　　　　　だとしても、デカルトの機械的な世界観は
　　　　　　 　 　　　ｌ｀ ⌒´　　　　｜　　　　　　科学の発展を大いに後押しした。
　　　　　　　　　　　{　　 　 　 　 ｜
　　　　　　　　　　　{　　　　　　 /　　　　　　　　ニュートンもデカルトに影響を受けてるんだ。
　　　　　　　_. -: ´Λ　　　　 _.へ｀　、
　　　 　 r＜: : : : /:|: :、 ￣r'　 　 ＼ :＼_
　　　　/: : :ｌ : : : : : :＼`IエL>、　 　 >ﾍ::Λ
　　　　|: : : ﾄ､: : : : : : : : : : : : : `ｰ／ : : V　|
　 　 〈: : : :::: _ -￢-－―-､: : く:r ､: : : V ｝
　　　 /: : :_ン´: : : : ＼ ,___, ｨ ）: : :`く : : : ヘ|
　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

　　　　　　　　　　　 |＼　　　　　＿＿
　　　　　　　　　　　 |　　≧ｎ≦　　 ／
　　　　　　 　　　　　 ＞―へ─ ＜
　　　　　　　　　　　/　ﾉ　ヽ　､ヽ　ヽ,
　　　 　 　 　 　 　 i ノi､　弋ゝi　i | i
　　　 　 　 　 　 　 |､_r=､＾ ´　!二>　　　　　　ねぇ、あたしたちは？
　　　 　 　 　 　 　 ﾚﾊ 炒,　　¨i　!､.ゝ　　　　　　人間の身体も自動人形？
　 　 　 　 　 　 　 　 ﾚゝ _ ＝ ｲi´￣ヽ
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ir――ﾒ--､ ｨ ',
　 　 　 　 　 　 　 　 f⌒ x‐　´ ､＿ﾉ､__i
　 　 　 　 　 　 　 　 i‐へ、　＾ 　/.il.:.:.:. i
　 　 　 　 　 　 　 　 ﾄ-イ　＞ ノ　il.:.:.:.:.:i



　　　 ／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　 （ 一）（●）
　　|　　　　 （__人__）　　　　　　身体はそう。
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ
　　 |　　　,.<))／´二⊃　　　　　同時に精神も持ってる、とデカルトは言ってる。
　 　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
''"::l:::::::/　　　 __人〉
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|



≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐
　　　　／´: : : : : : : : : : : : : : : : : : : }}: : : : :｀:ヽ､
　　 ﾍ||: : : : : : : , :r ,=_'_‐_´_ ｀ '‐= JL: : : : : : : : ヽ
　 |: ||:||, - , = r´': /　,-, フ　｀ '_r‐>-､= -､: : : : : : }
　 ﾍ: >/竺ヽ}: : : r　//:|´　r‐'´／　　　ヽ: : ヽ: : : /
　　ヽ{ !焦ﾝﾉ 二 }　ﾉﾆﾉ .ﾉ　 人　／_ノ　 ＼: :ﾍ:/
　　　{｀'‐'-´ ‐::´:｀´ﾉ人､ ヽ　ﾍ　´ﾉ　　､　　ヽ-‐,ヘ､
　　　{／::´::::::::::::／{　 ・ヽ, ノ､‐｀/　｀i　　　　　/　　 ｀＼　　　　　　　　　　人間は考えもすれば
　　 /:::::::::::, r ' ´ 　ﾍ　ノ　　　ヽ＿,,､ !､　　　/　　　　　　 ｀　､　　　　　　　空間の中に場所を取りもする、
　　/,::: r'i´ﾟﾉ　　　　 ｀　　　　　　　|　＼_　ノ　　　　　　　　　ﾍ: :＼
　　'´　 | ｀r　_ - ､ 　 　 　 　 　 　 |　　／　　　　　　　　　　／: : : :　　　　 二重の存在だ。
　　　　 .|　'ヽ　ﾜ '　　　　　　　　　 | ／　　　　　　　　　 ／ｸ: : : :
　　　　　|　　｀　　 _ , -― ' ‐ ､　　ヽ､　　　　　_ , - ‐ ': : : : : : : :
　　　　　 ﾍ　　r '´　　　　　　　　　　 r｀ヽ､＜: : : : : : : : : : : : : :
　　　　　　 ヽ　　　　　　　　　　　　ノ　　ヽ ＼: : : : : : : : : : : : : :
　　　　　　　 ﾍ　　　　　　　,　‐　´´ ￣￣ >==≧: : : : : : : : : : : :
　　　　　　　　 ' - -, ､r = ´ _, - ‐_, '''''／: : : : : : : ＼: : : : : : : : :
　　　　　　　　　 /‐=｀|　 r'´r―ﾂ ´ ~: : : : : : : :
　　　　　　　　　{-‐i　.|, -'―': : : : : ○: : : : : : :
　　　　　　　rﾉ´=´ノ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
　　　　, r'r,´=＝´: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
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　　　　　　　　　　　　 　 　 　 . .. -―……―-　...
　　　　　　　　　　　 　 .. . :´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ : . .
　　　　　　 　 　 .. : :´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.＼
　　　　　　　 ／:::::::::::::::::::::::::::::. . . : -――…‐-　　.::::::::::::::::::',
　　　　　　 /::::::::::::::::::::::.. : :´ 　. ..　 　-‐…‐-(ＹＹ)　｀ .,::::::::::i
　　　 　 　 !::::::::::::::. : :´　. : : ´ 　 _,, ...-‐…‐-.（.ﾊ.).: . ,　ﾞｉ:::::::!
　　　　　　 j::::::/´ 　. :´ 　{D二二三三:::::::::::::::::::::::.:.:': 、　〉／
　　　　　　　＼{､　´　.. -ｰ;;;ハッ /´ o　Y゛''＜ﾆ二三ﾞｉﾞｉ:.Y
　　　　　　　 ′,___/´:;:;:;:;:;:;;ﾞッ 　(, 　 　八 ） 　｀Y o　}iｨﾞｉﾞｉ　　　　　　　人間の身体は精密機械のようなものだ。
　　　　　　　　 /⌒ﾞッ:;:;:;:;:;; 　　　　｀二 　´ 　 　ﾍ,___.ﾍｲ;;lﾞｉ〉
　　　　 　 ､ｯ''ｊ　}:::ﾝ ﾞｉﾞｉ゛ミ 　　　　　　　　　/ヽｉｲ 　 　 从_　　　　　　　でも精神は身体とは別に働く。
　　　　 xミ_ 　(,　ﾌ(,　 　 　 　 　 　 　 　 　 ヾ .{ッ　　'' / ）
　　　 ,.ミ,, 　 　ッ⌒''ミ_ｨｨ!､､ｯｘ　　 　 __＿＿__ 　　　　|/　　　　　 　 　 理性で考える、ということは
　　／　　'z,, 　　　　　　　　　　(, 　'' ‐‐-ニ二,, ｀i 　　八　　　　　　　　 身体には縛られない精神での出来事だ。
　　　　　 　 ゛''‐- ,, 　　　　　　′くミｘ,,　　　　　｀ 　 /
　　　　　　　　　　　゛''‐- ,,　　　　　　ﾞッ_.ヘ.,　　 ,..::}ﾞｉ
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ゛''‐- ,, 　 　ｼﾞｉﾞｉﾞｉﾞｉ_.ｘﾐﾞｨ　〉
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ゛''‐- ,, ＼ﾞｉﾞｉ ///´ﾞｉ



　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,,,......--::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　,-'":::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ
　　　　　　　　　　　　　 ,-':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i
　　　　　　　　 　 　 　 〃:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
　　　　　　　　　　 　 　ｷ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;--'"~ .i
　　　　　　　　　　　　　 ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;---===ｲテ‐‐--､,,　,i､
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾔ　　 ,,-:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/-'　〉
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 〉､　ﾍ::::::::::::;;;;;;--- ,--・ﾌ　.| ./　　　　　　　　そして身体の過程には、
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 Y,､:::::ヽ,-‐・ﾌ　　 　 ￣　　 |/,　　　　　　　　　精神のような自由はない。
　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ,ﾍ 　 ￣　　 ,　〉､　　 　 从 ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　,,-^,ﾍ　　　　　｀　´　　　 /-,,　 ヾ　　　　　　　ただ物理的な法則に従う存在だな。
　　　　　　　　 　 (( 　 　.,-'"　〃 ﾍ.　　　､__＿_,　　 / |　ヾ　 ヾ -､
　　　　　　　　　　 ))　　　'-,　 冫　f｀'-､　　 　 　 ／　/　　j　　 j　　ヽ
　　　　　　　　　　(( ,__　　,/　　ｷ　j　ヽ,　｀'-,--'" 　 /　　〃　 ,′　,-
　　　　　　　　 　　　＼＼,,,__　 ,f　 ﾍ　 ｀'-､_i ,7　 ,-'　　,-"　,/　 ／
　　　　　　　　　　　／ ,＼＼~ ＼,　 ヽ　　　　　　　　 〃　,,-'　　/
　 　 　 　 　 　 　 /　　 ∨｀ﾞ'＼　 ｀'-~ﾍ,　　　　 ,,-'"　 ／　　　/
　　　　　　　　　 7　 　 　 ＼　　"　　　ヽ ヽ''''''"　　 ／　　　,,-"
　　　　　　　　　7　　　　　〉　＼　　　　　　ﾍ, 　　／　　 ,,-'"
　　　　　　　　 7　　 　 　 ﾍ ＼　丶 　 　 　 ﾊ,,,,　　, -'"
≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐

　　　ヽー‐-　、　　　　　　　　　　．-‐　フ
　　　　＼　　　｀丶､-‐…‐-''"´　　　／
　　　　　 ＼　　ヾ:::_｀ヽ_/.:／ 　 　 /
　　　　　　　〉､_＿＿__{_,〉､_＿___ ｲ
　　　　　　〃　 ,ﾍ.　　/7丶、　ヽヾ.:.
　　　　　　!i＝=j　`ｰ//___　//≧ｭ} j
　　　　　　|l ==j￣｀¨''　　''¨´￣jｌ ｌ! |
　 　 　 　 ∧　iK ヒﾗﾞ 　 " ヒﾗ刈 ｌ:！　　　　　　　でもなぁ…
.　　　 　 /:ハ:圦'''　 　 '　 　 '''〃/ : :、
　 　 　 /ｲ. ;ヽﾄ个: ..　 - 　 イ:/ｲ: .＼ﾐﾒ､　　　　　 動物が機械だってのは、やっぱり引っかかる。
　　　　 ノイ ノ-z 乏;}.｀¨´.{从 {:从ｰ--ヽ
　 　 　 　 ″　,.才:::《　 　 》:::不､
　　　　　　 ,<ヾ:::_:::::∧⌒/::::::::::〃>、
　　　　　　{　 ｀7｀'＝=∨=＝''彳　　}
.　 　 　 　 | 　 Ｙ　／/只､｀ヽ=Ｙ　　|



　　　 　　　　　 ／￣￣＼
　　　　 　　　／　_ノ　 ヽ､.＼
　 　 　 　 　 | 　（●）（●）　.|
　　　　　　 　!　　（__人__）　 |　　　　　　デカルトは犬を飼っていた。
　 　 　 　 　 , っ　 ｀⌒´　　 |
　　　　　　 /　ミ）　　 　　　/
　　　　 　./　ノゝ　　　　　/
　　　　 　i　ﾚ'´　　　 　　ヽ
　　　 　　|　|／|　　　　 |　|



　　　　　　　　 .|｀ ｰ ､　　　　 . ・ ´￣￣ﾌ
　　　　　　　　　!　　＼ヽ　／／　　　／
　　　　　　　　　ヽ..＿＿乂＿＿,,, ・´
　　 　 　 　 　 　 ／　　ヽ、　 ＼＼＼.
　　　　　　　　　/　 ,ﾍ、　｀･ ､___ヽ ヽ ヽ
　　　　　　　　 〃. { ⌒｀ ｰ ..＿,..　ｊ　|　i
　　　　　　　　 ｒ|　ｌ. ●　　　 ● 　 |　| |
　　　　　　　 　 ヽ,l⊃　､_,､_,　⊂⊃([ii] {　　　　　　　　はい？
　 　 　 　　/⌒ヽﾉﾊ=コ ゝ._）　 ﾉﾘ⌒iﾘ.|｀＞
　　　　　　 ヾ;;;;;/ヽZ_`ｰ, 　 -イﾚ;;;;;;/ﾄ､i
.　　　　　 　　ヾ、　 ﾌヾ;::|⌒/:::;ﾊ__,∧
　 　　　 　　　　 ヽ〈　　ヾ∨::;/　'ｰｲ i|



≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 r‐-―-ｭ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 -=ﾆ=ﾟ==＝i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 （´ﾟ∀ﾟ｀9;;　　 ＿_
　　　　　　　千早～、お前今　　　　 　 　 ,〈ヾ､;;ﾝ''"';､´￣　　_｀ﾌ;;;;,､
　　　　　　　どんなこと考えてる？　 　 ./ /｀ﾞ"y''ﾞ" iゝ`ー'''マ/｀'ﾑ_ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / /　　允　/ ﾞﾞv犬　 ｀､ '; ; ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 〈 ./　　 /i 彡　ｬi_,l riｯ =ミ ; ; i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀i　　,/=.| 彡　､_X__ﾉ　=ミ ; ; |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　.i:::::|　'',,　!l｀! l' ,,'' 　 ;;'　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 | 　　!:::::|　 l´ ﾘ''リ｀'　,,,,;;;''i　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　! 　/:::::::|　 |'';,,　 Y　､''. 　,l　|　 　 　 　 ／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ﾊ./::::::::::|　 ﾊ　　 iヾ'l　,,;;''ゞ |　 　 　 　 |　　健康や好き嫌いを気に掛け、 　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 '､_/＿_::::::|＿｀!. 　 l　 l　 〃　|　　　　　　|　　とても可愛がっていたそうだ。 　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ヽ彡､|三|　|_ 　|　.|_　 |.'i' ,j　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 r‐'　,､l､-'j i´i'　,j .i´i'　,j ￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ￣　　￣　￣￣　 ￣
≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐

　　　ヽー‐-　、　　　　　　　　　　．-‐　フ
　　　　＼　　　｀丶､-‐…‐-''"´　　　／
　　　　　 ＼　　ヾ:::_｀ヽ_/.:／ 　 　 /
　　　　　　　〉､_＿＿__{_,〉､_＿___ ｲ
　　　　　　〃　 ,ﾍ.　　/7丶、　ヽヾ.:.
　　　　　　!i＝=j　`ｰ//___　//≧ｭ} j
　　　　　　|l ==j´￣¨''　　''¨￣｀jｌ ｌ! |
　 　 　 　 ∧　iK ‐ｔｯﾞ 　 "ｔｯ‐ 刈 ｌ:！
.　　　 　 /:ハ:圦'''　 　 '　 　 '''〃/ : :、　　　　　　　おい言ってることと違くねーか。
　 　 　 /ｲ. ;ヽﾄ个: . 　--　 イ:/ｲ: .＼ﾐﾒ､
　　　　 ノイ ノ-z 乏;}.｀¨´.{从 {:从ｰ--ヽ
　 　 　 　 ″　,.才:::《　 　 》:::不､
　　　　　　 ,<ヾ:::_:::::∧⌒/::::::::::〃>、
　　　　　　{　 ｀7｀'＝=∨=＝''彳　　}
.　 　 　 　 | 　 Ｙ　／/只､｀ヽ=Ｙ　　|



　　　　 ／￣￣＼
　　　／　　 _ノ　　＼
　　　|　　　 （ ⌒）（⌒
　　　|　　　 　 （__人__）　　　　　　意識を持たない機械に対する態度とは思えないね。
.　　　|　　　　　　　　ﾉ
　　　 |　 　 　 ∩ ノ ⊃　　　　　　当時の流行である唯物論に影響された、
　　／ 　 　 .／　＿ノ　 　 　 　 　 と考えられるかな。
　 (.　 ＼ ／　.／_ノ │
　　＼　 “　／_＿_|　 |
.　　　 ＼／ ＿＿＿ /



　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／￣￣ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ノ 　 ヽ　　　＼
　　　　　　　　　　　　 　 　 　　　（●）（● ）　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （__人＿）　　 　 |　　　　　　　　　　　　ついでに言っとくと、
　　　　　　　　　　　　　　 　 　　　'､ ⌒´　　　 　 .|　　　 　 . -,
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 | 　 　 　 　 　 |　　　　/　/　　　　　　動物も考えることが出来るかもしれない、
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |　　　　　　 ｨ { r 、　/　/　　　　　　　ってのは、デカルトは否定してないよ。
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 `ｭ`ｰ─ｰ ´_ノﾄ}　}／,`〈
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /ﾑ _ ,. - ／ :./ﾘ ,/ ／ヽ{
　　　　　　　　　　　　　 　 _,. -:::／:/:::ﾊ　／ : :/ :.ﾉ　)(_／ ヽヽ、
　　　　　　　　　　　　　／/ : ／ : /:::l　y : : : / : : }　　 >-<　} : :i
　　　　　　　　　　　　 j : : : : :> :./:::::l ./ : : : :i : : :Λ　/　　 / : :∧
　　　　　　　　　　　　i : r : : 〈 : i::::::::ﾚ : : : : : : : : : :〉､_　　 〈ﾘV. :Λ
　　　　　　　 　 　 　 ｉ : | : : : :', :i::::::/ : : : : : : : : : :.乂｀ﾆﾆ彡´:.V. : ',
　 　 　 　 　 　 　 　 | : | : : : : ', :i::/ : : : : : : : : : : : Λ : : : : : : : :V. :.i



　　　　　　　　 ／　＼　　　ヽ､　　　ヽ　ヽ.＼
　 　 　 　 　 /＼　ヽ　　　　　,.へ　ヽ､　　＼ヽ
　　　　　　 /､　 ヽ.　 ＼ 　 ／／ ｀丶､ 　　 .', i
　　　　　 ./＼ヽ､　,＼　.／／ヽ　　　　ｸ ＜ .l |
　　　　　/､ヽﾞ'―/　　ヽ／　ヽ､　　 // 　　 ｀| l
　　　　 / lヽ｀ニ!｀ﾞ' ー-｀丶､　　　//　丶､　 l |
　　　　 i .|　　　.|z＝s､　　　　｀,z＝s､　....＿//!
　　　　 |. l　　 ヾ !:ｲllしi　　　　 i:ｲlし:!ヾ! l　 / 7|
　　　　 l .|､　　 |　ー '　　　　　ﾞー ' 'ﾞ　!　/ /　l
　 　 　 ヽ lヽ　　l　､ ､　　　　　　 ､ ､　/ ./ /　 |　　　　　　　だとしたら、動物も二重の存在？
　　 ＿＿＼ ＼ .|＼　　‐介‐　　　 , / /｀ 'l　　l
　　 ヽ ＿ ／,　ヽ　へ､ / l　　,. ＜ヽ'　ヽ |　　ヽ､
　　　 ／!lー― '´;;;;;;/ / ﾉへ´　　|;;ヽ､　＼ ､　‐-ゝ
　　　/　 ヾ.､;;;;;;;;;;;;;;;;;|/　 ,. へ.　ノ;;;;;;;;;｀丶､iヽ
　　　l　　　＼､;;;;;;;;;;;;;l　 ´ ,／ 〉;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノ/ヽ
　　 /　　　　 ヾ､;;;;;;;;|　　　 l-';;;;;;;;;;;;;;;;;／'　　 i

　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　／_ノ　 ｀⌒　＼
　　　　　 　 _ 　　　　　　　　　| （● ) （● ）　.|
　　 　 　 　 |　! 　　　 　 　 　 |　（__人___）　 　|　　　　　　そうだね、思惟する部分と延長の部分、
　　 　 　 　 |　!　 　　 　　 　　|　 ｀ ⌒ ´　　　|
　　 　 　 　 |　!　　 ,.-,　　　　 |　　　　　　　　|　　　　　　　二つから出来てることになる。
　　　　　　_ﾉ ┴、/ ,/　　　　 .ヽ　　 　 　 　 r
　　　　　. r　`二ヽ ） i　　　　　　ヽ _ ､___, 　 ﾄ
　　　　　　|　 ー、〉 /　　　　 _,,,,ﾉr　 `　　 ／i＼,,,,_
　　　　　　.|　　r_,j　j__,,.. r''''"/::;|　＼`'／ 　 ,'::;;;r;;;;;;;;;;;;:: r ‐-、
　　　　　 　| 　 ）　ﾉ ::::::::;;;;;;;/::;;;;|　 ／＼　　/::;;; l;;;;;;;;;;:: ::;;;;;;;:: ヽ
.　　　　　 ﾉ‐-､　,/::;;;|:::;;;;;;;;;＞::;;|／(::::ﾉ ＼/::;;;く;;;;;;;;;;;;:: i::;;;;;;;;;;;:: }
　　　 　√..:::;;; ヽ､〉;;;;|::::;;;;;;;;{ ::;;;;;|　 "::く 　/:::;;;;/;;;;;;;;;;;;:: |::;;;;;;;;;:. ノ }
　　　 /..:::::;;;;;;;;;;;;;;;〉;;;;;|:::;;;;;;;;;:{ ::;;;;|　|:::::::| /:::;;;:/;;;;;;;;;;;;;:: |::;;;;;;;;;;;;;;;;:: }



　　　　　　 .へ　　　　　　　　　　　　　　　,
　/i　　　 　|　 ｀丶､　　　　,　-－―--- '/
　| |　　　　 l　　! 　|　　 ／ 　　　　　 　./_
　 l !､＿　, ､＼ ヽ_jr-＜＿　／　　　　/　 ｀ヽ
　　＼＿/　　｀丶､　＿　　　　　,.　 ＜/　,　 　＼
　　　 /　　　　　　　　　　￣￣― 　＜.＿l＿　 . ヽ
　　　.!　 i ! ヽ　＼　　　 // ri　　　　＿.....　ノ　 .l､ ＼
　　　|　 |　ヽ ＼　 ヽ　//　.|.l 　　 　ー--ｧ|　　　|　｀
　　　l　　l　 |ヽ　ヽ　 //　　l.|　＼ ￣| ´　　l　､ 　!
　　　.!　　|ヽ.! ＼　ヽ!/　＿|.l　　 ヽ　.l__　　 ヽ.丶､＼
　　　 ヽ　 l　zrx　｀　 '´Zﾂ"ヾ!　　　 .|　ヽ |　i ヽ､!　｀
　　　 //　.ヽ |ｲli　　 　.l:::::l||l::|　 i　　 l　/　l .|＼　＼　　　　　　　ねぇ…その二つを分けたから
　　　' .l　.　r.|ヾｼ 　　　 ヾ::::::ﾉ ./　 i i ヾ　.i.ヾ　 ヽ､-丶- '　　　　 問題が出てきたって言わなかったっけ？
.　　　　| l　|　!､'' 　　　　' '' _,! /　.ノl､ ヽ ｀　 ! ヽ､.....＞
　　　　 ' ヽ＼　ヽ ､，　 　i´　　´　.イ i　.＼_　＼　　　　　　　　　　身体と意識には、何か秘密の関係があるって。
　　　　　　 ｀　ヽ　　｀ヽ- |　 　 ／　 〉-r--＜ ｀
　　　　　　　　　冫　　　〉.l　 　 |　　,ト/!　　　＼
　　　　　　　 　 /　　　//:| 　　 l／/| l |　　　　/i
　　　　　　　　./　 　 l　l/l　　　| / / .| l　　　 /::|
　　　　　　　 /　　　 | /ﾐ/　　　l-/　 l |　　　/::::l
　　　　　　r/　　　　l/:::/　　　　| -ﾋ_|_l　 　./::::::|
　　　　 ／/　　　　 ﾄ!::/　　　　 l　　　　　 /::::::::::l
　　 　 !_,. l　　　　　! l:i　　　　　 |､　　　　/:::::::::::::|

　　　　　　　　　　 ／　へ ＼ ＼　　　　　　　ヽ　＼　｀ヽ.
　　　 　 　 　 　 , ´ ／｀ 、＼＼/ 　 }　　　　　　 ＼ ヽ.　　､
　　　　　　　　 / ／　./　.＼/　　.イニニニニニニハ　∨.ﾊ
　　 　 　 　 　 {〃　 /　 -―-　,〃!　　 ヽ 　 　 　 　 ∨∨　l
　　 　 　 　 , ｲ ./　/　　 /　/ /｀ヽ!ヽニニニニニニ} Ⅳ }　 !
　　　　 　 　 / /　/　　 /.// /_.　 |　 Ⅳ　　ヽ　 　 |　| !　{
.　　　　　　 / /　/　　 /_〃 /　ヽ |　 | ∨-― ､　　|　|ハ ! ,i
　　　　　　 ' /　/　　 /ｲ兀テﾐﾒ､ .l∧!´ ∨ ヽ. ヽ　 |　|　丶 {
　　　 　／' 　 〃　 /!　!i :::::::ｿ　ヽ!　ヽｲ兀ミﾒ、 |　 |　|　ト､丶.
　　　, ´ /　///　　 {　 ゝしク　　　　　 !i :::::::７.〉|　 | .ﾉ　ヽ }　　　　 　 あたしがバスを追い掛けようと思ったら
　　 （　厶イ// 八　|! ""´￣ 　 , ::.　　,,ゞ=彡'/,/　 !,!　,' ノｿ　　　　　　あたしという『自動人形』は一斉に動き出す。
　　 　 　 ｀ヽ!/! ∧,入　 　 　 　 　 　 '""￣｀｀∧　 }l　!　!
　　　　　　　∨|/!八! ＼　　　 r - ､　　　　　ｲ.　　ﾘ | ,' 八　　　　　　　乗り遅れたらガックリと肩を落とす。
.　　　　　　　 ∨∧ 　ヽ. >､　　　　′　　　ｲ/　 } /　.!/ |　 ヽ
　　 　 　 　 　 ∨::}　 ∨ヽ、ヽ　_ 　 -‐≦　/　 /'〃　{ {{　　ﾉ
　　　　 　 　 　 i入}　 八　}_ノ　ヽ　　　　 /　ノ,　/∧ト､ヽ
　　　　　　 　 ソ/厶イ ハﾉ　　　　　　　,厶イ 　　　〃 ｀ヽ＼_ ノ
　　　　　　　　　　　,.イ{　 ー--　､　　 / - '´　 　 〃　 　 丶



　　　 　 　 　 　 　 　 ,　'⌒ヽ、　　　 　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　 /　 　 ,. -ヽ　　.／　ノ　　＼ ＼
　　 　 ＿＿　　　　 |　､　　　　ﾉ__　.|　 （●）（●）　|　　　　　そういう精神と身体の相互作用を、
　／´　　　　｀ヽ.＿/ 　 `ｰ／´　　ヽ.|_　　（__人__） .|
/　　　　　　　 　 　 ＼　 / 　 　 　 /　｀ヽ　｀ ⌒´　|　　　　　　デカルトはどうしても無視できなかった。
{　　　　　　　 ,.　　　　 y′　　 　 /　　　/ヽ　　　 ﾉ
丶. _ ..　-‐　ﾍ　　　 ／　　 　 　 /　 　 / 　 }　　/
　　　 　 　 　 ヽ　 　 　 　 　 　 /　 　 /　　 l　　ヽ
　　　　 　 　 　 ｀ ｰ､　　　　　 　 　 　 　 　.ﾉ　..　|
　　　　　　　　　　　 ヽ.＿_　　　　　　 　 ／　 ...　|
　　　　　　　　　　　　　　　丶--―‐--'´



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　　　　　 /　　　　　　 　 　 ',三三',　　　 　 ハ
　　　　　 }　 　 　 　 　 　 　 }三三!　　　　 {　 ヽ
　　　 　 /　　　　　　　 　　 」三三L＿
　 /　　/　　 　　, -‐=≦三三三三三三三三三ヽ
. /　　/　 ィ≦三三三三三二ﾆ=-≦=二''7,ハ///
/　　　.／＝-───=≦｀ 　　　/ ''　　/　 !　|//
　　 ／ _ ＞-‐''　 ７　　　　　　　{ゝ-・‐'　　|_ﾉ|//
_,ィ/! 　＞--‐‐・‐'　　 　 　 　 　 ヾ､. 　　　|ニ!/　　　　　　　精神と身体を繋ぐ結び目が、
///|　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 } 　 　 iﾆﾆ､
///|　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ′　　.ハニヽ　　　　　　 脳組織の中にあるはずなんだ。
V//!　　　　　　　　　　　　, -─-ｧ'/　　　 !ヽニニ
..ヽ/!　　　　　　　　　　　 ' ＜ヽ./'´ 　 　 //} }ニニ
　 ｀}　　　　　　　　 　 　 　 　 　 __　 　 ////ニニ
　 /｀￣￣}　 ー､────　´／ /｀ニ=‐-}ニﾆ
. /　{ {　{ {!　　　　 ｀　ー--‐ ´　./ / / ///ニﾆ
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≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐
　　　　　　　　Ⅶ三三三三三三三三ヲ.／::::::ヾ=ェ､　　　＞-､三三三
　　　　　　　　　才三三三三三三才.／=-､::::　　　　キﾆﾆｪ､_　　 ＼三三
　　　　　　　才三三三三≧彳´_,. イﾆﾆﾆ;::::　　 　 　 ｷニニニ≧､　 /:／
　　　　　才三三三テ彳_ ＞-'"::〃 　 °ﾉ::'　　,,.〃　 ｷﾆﾆﾆﾆ／~ヽ＼_i
　　　／三三テ彳,..-‐'"::::::::::::::::::::ヾ--::'"　　≠ｨ　　　 jﾆﾆｦik′::ヽ ∨Wiﾉ
　　　ヽ--‐ ' "´ ∧ i'￣.q': : : :　　　　　　≠イ ＿_　　　ニ7/　　　 ≠=
　　　　　　　ヾ｀｀ ∧:`-:/ _, --..､　　　　／　　;;;:::　　　 ￣　ヽ　 ≠､　　　　　　　　松果線が、その脳組織に違いない。
　　　　　　　j`　　　i!:::::ヽ.::::,--､:)　　　　　　　::.''　　　　　　 ノ ≠=-､
　　　　　　≠　　 　 !　　 ヽ::::: , '　,　　丶` ｀　､　　　＿＿＿≠ヾ
　　　　　 〃　　　　ﾊ　,　,, '　 '　 　＿＿＿ヾ_, ＞'"_,, ttt ≠
　　　　　ﾉ　　　　 　 .',　 '　　__,. ＝￣￣ テ≦ttti j ///≠
　　　　,7　　　　　　　ﾍ　,.ｨ´　　　　,-‐'"///////////;ﾅ=-
　　　　キ　　　　　 　 ∧__, ､＿__,／テテテテテテテﾃノ
　　　　〃　　　　　　/-＜Ｔ--＜／／／／／／／彡'
　　　　彡　　　　　　Ⅵ_,＞´／／／／／／／／彡
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　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿__
　　　　　　　　　　　　 _..rとﾇ三ｰ'=にっ 、
　　　　　　　　　　　 ｨﾚクｰ'' ,' lソﾝ' ,;クｔ;<＼
　　　　　　　　　　 _||ﾞｉﾃﾅlxt工ん'r‐ ..ﾋ''ﾍｸ〈'、.
　　　　　　　　　　│)iゝ]ト'ｮ{-l父⊃卜 〈' ,'''ﾊぇ
　　　　　　　　　　丿 ｀ﾍマト:ワ'' ';●‐-（「-クTｌ
　　　　　　　　　 /′　　　 ﾞ'にl?fぃﾆニ に工彳 　 　 　 　 　 ／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　 :l'、　　　　　　　ﾍ_ﾍ _｀"' 丿'´/　　　　　　　　 |　　 デカルトは松果線を、心と身体のバイパスだと考えた。　　|
　　　　　　　　　 ﾉ　　　　　　　　１　Ｔ‐''´　/′　　　　　　　　|　　 心の座である、とも言ってる。　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 |
　　　　　　　　　 '、　　　　　　 :ｔ/1 ⊥　　/′　　　　　　　 　 ＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／
　　　　　　　　　　!　　　　　　　ｌ _〉 l彳　丿
　　　　　　　　　 ﾞｰ―ｰ ､　　　[ ├(彳　||
　　　　　　　　　　　　　　'、　　l │'ひ　 Ｔ.
　　　　　　　　　　　　　　|　　 _t ..1'ｌ]ｺ　 '、
　　　　　　　　　　　　　　'、　　厂∫'lＥ'、│
　　　　　　　　　　　　　 丿　　 ﾞ匸 1 )j三"'、
　　　　　　　　　　　　_／　　　　'匸 ヽ lｔｉ刀ﾍ、
　　　　　　　　　　 ,,／　　　　　　'lｿ ﾆｭ ｌjに1ヽ
　　　　　　　　　 ,,/′　　　　　　 ''ｌ‐' `〕 ﾘと-､ヽ
　　　　　　　　　丿　　　　　　　　　ﾞｔ‐"ﾞﾞｌ ﾞl木ﾆ ヽ
　　　　　　　　 丿　　　　　　　　　　|―''^t 'l}(テ　1
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　　　　　　　　 .|｀ ｰ ､　　　　 . ・ ´￣￣ﾌ
　　　　　　　　　!　　＼ヽ　／／　　　／
　　　　　　　　　ヽ..＿＿乂＿＿,,, ・´
　　 　 　 　 　 　 ／　　ヽ、　 ＼＼＼.
　　　　　　　　　/　 ,ﾍ、　｀･ ､___ヽ ヽ ヽ
　　　　　　　　 〃. { _ノ｀ ｰ ..＿,..　ｊ　|　i
　　　　　　　　 ｒ|　ｌ. ●　　　 ● 　 |　| |　　　　　　　……？
　　　　　　　 　 ヽ,l⊃　､_,､_,　⊂⊃([ii] {
　 　 　 　　/⌒ヽﾉﾊ=コ ゝ._）　 ﾉﾘ⌒iﾘ.|｀＞　　　　　な、なんか変。
　　　　　　 ヾ;;;;;/ヽZ_`ｰ, 　 -イﾚ;;;;;;/ﾄ､i
.　　　　　 　　ヾ、　 ﾌヾ;::|⌒/:::;ﾊ__,∧
　 　　　 　　　　 ヽ〈　　ヾ∨::;/　'ｰｲ i|

　　　　　　　　/ /　 /　　　/　 |. l　　 i ,,,z=- ' ヽ　　 |　　',
　　　　　　　 / /　｀'ヽ,,　./､　　! l＊''"!　　　　　 ',　 .l.　　 l
　　　　　　　,'/,'　/　　 ＊　＿　':,!ヽ　 ',　　　 ,,,- l　/.　　　|
　　　　　　　l　l　l:::::　/ r＝z.､ ヽ､ヽ＼ ヽ ,／　　　|/　　　　l
　　　　　　　|　| .|:::: / l !/ノ:::::ヾ　　'　 ＊　＼　'::´/　　　　 i.l
　　　　　　　　i.l l::::/　|　!:::::::::/　　　　-＝=.､ :::::/　　　　　,'ヽ
　　　　　　　....| !|:/　i, l　｀　´　 　 　 .,'ノ:::::::::!ヽ/:::::　　/　/　 ＼
　　　　 ,／-／!' ' !.; |!ヾ '' ''　　 ,　 　ヽ::::::::ノ '´':::::::　 /　/　　　 ｀
　　　 /　　/　|　.::/ l ヽ　 　　 　 　　　,,,｀,, ／:::::::　 ////　　　　　　　松果線って物質でしょ？
　　　　　　l| .::l .:/,､::|,.- ＼ 　'ヽ　　　 -=／::／:: ／' /./
　　 ,,,-;'';;;;;;! ::|:/!;;;';;;: -/　 ｀ー--r-‐.／::／::;:　'／/ '　　　　　　　　　 何で心と繋がってることになるの？
　 r;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ!;;l;;;;;/　 '　　　　　/;;;ヽ ／::- '//:i ヽ
　/;;;!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;/｀ ヽ､　　　　/　i;;;;|/ .:／/'::　|::: i
/;;;;;;;ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/⌒'ー ､　　 ..　-/;／／>':/!::; /!:: ,'
;;;;;;;;;;;;;＼;;;;;;;;;;;/ ＼　 　 ⌒' ヽ,_ /;';;;´/-;;';//／ !:/
;;;;;;;;;;::::;;;;;;;ヽ;;;;/＼　 ヽ　＿　　 /;;;;;;／;;;;;;;;'';;´', /



　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　 　 　　　　 ／　　ヽ_　　.＼
　　　　　　 　 　　 （ ●）（ ●）　　｜
　　　　　　　　　　 （__人__）　 　 　 |　　　　　　何でだろうね。
　　　　　　 　 　　　ｌ｀ ⌒´　　　　｜
　　　　　　　　　　　{　　 　 　 　 ｜
　　　　　　　　　　　{　　　　　　 /
　　　　　　　_. -: ´Λ　　　　 _.へ｀　、
　　　 　 r＜: : : : /:|: :、 ￣r'　 　 ＼ :＼_
　　　　/: : :ｌ : : : : : :＼`IエL>、　 　 >ﾍ::Λ
　　　　|: : : ﾄ､: : : : : : : : : : : : : `ｰ／ : : V　|
　 　 〈: : : :::: _ -￢-－―-､: : く:r ､: : : V ｝
　　　 /: : :_ン´: : : : ＼ ,___, ｨ ）: : :`く : : : ヘ|
　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣



　　　　　　　　　　　　　　　　／{
　　ヽｰ-　.　　　　　 　 　 ／ 　 !
　　　‘，　　 ｀'　､-‐＝／ 　 　 j
　　 　 ∨　　 ＼:::〉-<::／ 　 ／ﾍ
　　　　 ヽ、__＿__ゞ='ー--＜ヽ. ハ
　　　　　 〃　 　 /7ｰ---ｚｭ ヽ＼ :.
　　　　　 {＝=i`ｰ　-=ニ77三彡也ｭ 、
　　　　　 ｉ＝={''"´__　　　__,._,}　}11j　＼
　　　　　ハ　小,rｾﾗ｀　 ´'¨ﾞ｀!　j／ー＜｀
　　　　　　_〉、:圦　　 '　　　厶ｲ:_:_:_≦¨｀　　　　　デカルトは何て言ったの？
　　　 　 ´￣以{Ⅵ＞.､｀ ..イー-≧ｰ
.　　　　　 　 　 ,.x≦::《　 　 》:::...、
　　　　　 　 <ヾ:::_::::::∧⌒/:::::::::::>>、
　　　　　　 {　 ｀7｀ﾞ＝=∨==＝彳 　 ;
.　　　 　 　 ｌ　 Ｙ　/ｒｆYﾍヽ､＼=Ｙ　 /
　　 　 　 　 |　 {　ｉ {==＝≠}　}/02/



　　　 ／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　 （ 一）（●）
　　|　　　　 （__人__）　　　　　　何とも言ってないよ。
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ
　　 |　　　,.<))／´二⊃
　 　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
''"::l:::::::/　　　 __人〉
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|

　　　　　 ／|
　　　　　(　丶　.＿＿__
　　　　　 ＼ |／　　　　＼
　　　　　∧-ﾚｲﾆz＜￣￣
　　　　 /　￣＼ ＼ 　＼
　　　／ /＼// .＼ ヽ 　 ヽ
　　 /ｨ /丶　　へ//＼丶　|
. p　 Fｲ○ 　 ○　~Ｔ F|　 {
(::::)　F|＠ 厂丶＠.｜ L| ..人
(７＼ﾚﾊ＼L＿|＿.,/／从,__,,ゝ
|/　 >ー<_Ｖ∠_スﾌ´
`￣￣￣７/| ＼=(/:＼
　　　　 / .ﾚ|_／ /＼::::＼



　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　／ _ノ　　　　.＼　　 　 　 _,,
　　　　　　　　　　　　　　　|　（ ●）　（●） |.　 　 　 ｌ;ｌ
　　　　　　　　　　　　　　.　|　　 （__人__）　 |　　＿,_,|,|_,　　　　　　松果線ってのはあるホルモンを
　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　｀ ⌒´　　|,　ト-=y 　丶　　　　　分泌する場所なんだけどね、
　　　　　　　　　　　　　　.　 |　　　　　　 　 }　 ヽ `ｉ,￣‐^ｌ
　　　　　　　　　　　　　　.　 ヽ　　　　　 　 }　　　ヾ~　`　 ｉ,　　　　 そのことが分かったのは1960年代、
　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ　　　　　ノ　_　　　ヽ、　　 ;ｉ　　　　ごく最近のことなんだ。
　　　　　　　　　　　　　　　 ,,＿,ｉ　　　　　y,ｿﾄ,,__　　ヽ、　　 ;ｉ,
　　　　　　　　　　　　　　 ,/r-'"j　　／ ／　ｉｉ,　`ヽ､-x,,゜r　　;ｉ
　　　　　　　　　　　 ,,／'/__.L、　　　　／ヾ、"ｉ　　　`ヽ　`;ｉ　　ｉ,
　　　　　　　　　　,／　 /_ｉｰﾍ,ヽ､ , ／ｉ"　ヽ、 ｉ　　　　 `、'ｉ　　 ｉヽ、
　　　　　　　　　_,） ヽ　"　　　ﾈﾒ、_ｉｉ"~　　　　　　　　＿Yrｉ　　　ｌ, ヽ、
　　　　　　　 _,,,>t 、ヾ、　　　　ゞ;;/　　　　　　　　　／　 ,￢　　　 V⌒ｌ
　　　　　　 ,y`;,,__　　 ,ｉ　　　　 /ｉｉ'　　　　　　　　　／　r-／|　　　　ｌ　ｌ
　　　　_／^,,,　　ヘ　　ｌ　　　 /ｉｉｌ　　　　　　　　／　 ｌ"v'　ｙ　　　　 }　 ｌ
　v=4⌒ヽ、　j　　--,,,ｉf　　　/ｉｉｉ|　　　　　　　,,　　〈-ﾍ_,、 <、　　　 /　 ｉ|



　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　 ／　 _ノ　　ヽ
　　　　　　　 　|　　( ●）（●）　　　 　 　 それまで、思想家は松果線に
　　 　 　 　 　 _| 　 　（__人_）　　　　　　　何か神秘的な役割を与えていた。
　　　　 r.:.:'"´/::|.　 　 ｀⌒´|、_
　　　　ハ::::::/__:'ヽ_. 　 　_ノ.:.:/　　　　　　 脳の奥深くにあることからね。
　　 　 |::::',:::::::::'‐-ヾ' 7Υ} ...:.:{.
　　　　}>‐'､:::::::::::::::∀.,ｨt!.,へ:!　　　　　　　デカルトに限ったことじゃないよ。
　　　　}, -‐'―__,. - '´ 'ﾂ/(三ヽ
　　　　Y ´￣__,.. -‐r-ｲ/｀tミ_ｿ
.　　 　└/⌒`ヽ､::::ﾉ::::ヽ`ｰ'´ __ ,.　--‐､
　　　　 /　　　　ヾﾘﾄ从ﾝ'´￣　　　　　　',
＿＿__,{　　　.:.:./ﾊ人／_,,.. -―_ｯi:..　　 .:!
　　　　|　 :...:.:.//｀""""´￣￣´　|:.:.　 .:.:{―-､―
　　　　|!　.:.:.://〉　　　　　　　　 〈 :.:. /.:ﾉ
　　　　|l　.: ///!　　　　　　　　　 }! :. 　:|
　　　　||　 / / ,!　　　 　 　 　 　 |'、 　 |



　　　　　　　　 .|｀ ｰ ､　　　　 . ・ ´￣￣ﾌ
　　　　　　　　　!　　＼ヽ　／／　　　／
　　　　　　　　　ヽ..＿＿乂＿＿,,, ・´
　　 　 　 　 　 　 ／　　ヽ、　 ＼＼＼.
　　　　　　　　　/　 ,ﾍ、　｀･ ､___ヽ ヽ ヽ
　　　　　　　　 〃. { _ノ｀ ｰ ..＿,..　ｊ　|　i
　　　　　　　　 ｒ|　ｌ. ≡　　　 ≡ 　 |　| |
　　　　　　　 　 ヽ,l⊃　､_,､_,　⊂⊃([ii] {　　　　　　あー…今とは全然違う時代なんだ。
　 　 　 　　/⌒ヽﾉﾊ=コ ゝ._）　 ﾉﾘ⌒iﾘ.|｀＞
　　　　　　 ヾ;;;;;/ヽZ_`ｰ, 　 -イﾚ;;;;;;/ﾄ､i
.　　　　　 　　ヾ、　 ﾌヾ;::|⌒/:::;ﾊ__,∧
　 　　　 　　　　 ヽ〈　　ヾ∨::;/　'ｰｲ i|

　　　　　 ／￣￣＼　（ ;;;;(
　　　　／ ._ノ　　ヽ､＼) ;;;;)
　　　　|　 （●）（●）/;;／　　　　　　とにかく、だ。
　　　　|　　（__人__）l;;,´|
　　　　|　./´ニﾄ━・'　.ｌ　　　　　　　 デカルトは、松果線によって精神と身体は
　　　　| .l　_ニｿ　　　 }　　　　　　　　絶えず働き掛け合っている、と考えた。
　　　　 /ヽ､_ノ　　　 /
　 　 __/　　/　　　 ノ__
　　/ /　　/　　　　　　 ｀ヽ.
　 /´　　./　　　　　　　,.　 ヽ.
　 ﾄ､＿,/.　　　　　　　｜､　 ヽ
　　 ｜　　　　　 　　　｜/　 /



　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　　　　|　　 　（ ●）（●）
.　　　　　　　　　　　　　|　　　　　（__人__）　　　　　　　　　そのため精神は身体に振り回される。
　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　　　　　　　　　　　　　 |　　　 .　　　　}　　　　 　 　 　 　 身体の欲求と結び付いた感覚とか、
.　　　　　　　　　　　　　 ヽ　　　　　 　 }　　　　　　(　　　　感情に常にかき乱されている。
　　　　　　　　　　　 　 　_ヽ　　　　　ノ｀ヽ､_　　　　 ）
　 　 　 　 　 　 　 　 _/｜＼ `　､,__ ､小　L　￣ ヽ （
　　　　　 　 　 　 _, ハ　 ＼　｀ ァ､　/ﾍ,レ―‐‐､__i__,）
　 　 　 　 ,　-‐ ´　　 ,ゝ 　 ＼/ _ 又／　 　 ,ヽ＼丁
　　　　　/　　 ヾ. 　 　＼ 　 　, ｲ{｀<　　 ＿ ,ィ 〉〉〉|
　 　 　 /　　｀ﾞヾ＼　　　 ヽ／　ヽ＼｀く´　/ ｀ｰ(/　|
　 　 　 !　　 ´⌒｀ ヽ　　／　　 　 ｀ーヲ｀〈　 　 i 　 !



≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐
　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　_,,-‐''゛゛￣゛ '''' ‐- ,,,,　　＼
　　　　　　　　　　／　　／　.､ -‐ ''''゛゛゛゛゛ ''‐-,,｀＼ 　ﾞｉ
　　　　　 　 　 　 l　　./／´ ｧo=ﾐ''フ ン ゛゛゛ ''''=Θ〆　l,
　　　　　 　 　 　 |　 //　／:::::/ ､‐'゛ﾞ,,=,,゛'‐- ,,_　゛'';;)　〉
　 　 　 　 　 　 　 'く|i´／:::::::::::l 　'　i´　　l｀゛;ゝ'､ｪ_　　'〈
　　　 　 　 　 　 　 ,,r'､ﾆ' ,:::::::::i 　　 ｀‐・ゝ,　` 　l,-゛,ﾄ-｀＼
　　　　 　 　 　 　 ..l..{::`:::':::..''ﾞ 　　　　　　　　　　'・ l l　　 ｀´
　　　　　　　　　､ -‐――- ::,　　　 　　　 　　ﾃ､/ ｀i
　　 　 　 ､/ッ:´:::::::::::'' ,,''''';;;;;;;＼　､ -‐- .._　　´ 　　l　　　　　　目指すは、精神が主導権を握ることだ。
　　　／／,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,,　　''''';;;;;;＼ ｀｀゛' ‐｀、,　 　/
　　 ､.ッ;;;;;;'''',,,,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;''';;;;;;;;,,,,''''';;;l.　 　　　｀' 　/
　　 .ﾞｉ;;;;;,,,;;;;;;'''''''゛､ ＜;;;;''´＼ : : : :ﾞｉ,|::::.　　　 　 /
　　/;;;;;／　＜;;;;;;,,,,,,,,,,,,'''''''';;;;;;l: : : : :| ゛::;::'' ‐-ノ;;;;;;;｀ヽ
　　 　 ,,,,,,,,,,　　　゛''''''';;;;;;;;;;;;,,,,''(,: : : :|l::::: ;;;;i l;;;;;;;;;;; .:::::'
　 　 ; ; ; ;;;;;;;;;;;;;;;;,,,,,,　　'''''';;;;;;;;;;i : : :ﾞｉ;;;;;;;;;;ﾘl;;;;;;;;;; ::. .　:::..
　　　; ; ; ; ; ; ;;;;;;;;'';;;;;;;;,,　　c ''';;;;ﾞｉ: : :|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ::::. .::　::
　　　; ; ; ; ; ; ; ; ;;;;,　,,''';;;' ',' ,　　'';;!､: :l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; _､ -‐l::....::::
　 　 ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;;;;;,　'';;,,'';;'',,'' , c '';｀'‐｀'';;､-,;;;;;;;;;| 　　l,,,,,,,,,,,,,
　　　.; ; ; ; ; ; ; ; ; ;;;;;;ﾞｉ　'';;;,';ﾞｉﾞｉ''‐- ,｀'r;;;;;;;;'/;;;;;;;;;;;l 　　|;;;;;;;;;;;;;;;;;＼
≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐

／　ヽ 　　 . : : :＞ー＜ . : : ' 　 ／
　　./: :ヽ,＿ ／　 :　｀ヽ`ｰ-<ﾊ´
　 /　　　.:　 　{ 　 :..　 　 ＼ ヽ!
　 i: . 　 ,'　 　∧ _ノ :､　　,'/＼:l
　 |: : _/＿,/7￣´､{｀ヾヽ,'/ .,'/ }
ﾆ7: : /￣7ゞ¨テミxｬ　 　｀,ｧｭ､ |
./: : /!　/ {　 {ﾟｉ:::::}　　　 〃::7｀}
　／| | ﾊ :| :. 乂ソ　　.:.　{:::/ﾘ/
11ﾙ| |/ ﾞ,.|　 ｀¨　　..::::､ ¨´ﾊ〈
＿ノ ﾉ.　 ﾘ　　 　 　 　 ｨ　ﾘ＼〉　　　　　　　どうやって？
＞ｰヾ.＞ .　　　～～　／ ＿__`ア
　　 ', '＝ﾆ≧ｭ｡.__,. イ＿｀≧
＜::::j　　　　　{!ヽ:≧､＞
::::::ｧ‐-≧ｭ､ 　 ヽ,＼::::ヽ
:::/／ ￣ ミ ､≧＜／＼::＼
,'/　　. : : : .　:ヽ:::::＞ｭ､ ＼:::ヽ
:::li　　: : : : : : : . ＼:::::::::':.,　ヾ::}
:::|',　　　　　　 　 　 丶::::::＼ }!| ＼
:::| ゝ　　　 　 　 　 　 　 丶::::ヾ｀)　＼



　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　 　　／　ノ　　 　 ヽ
　　　　　　　　 　　　| 　（●）（●） |
　　　　　　　　　　　 |　　（__人__） ｜　　　　　例えば、俺が腹を下して痛みにのたうち回っていても
　　　　　　　　　　 　|　　 ｀ ⌒´ 　 |
　　　　　　　　　　　 ヽ　　　　　 　 }　　　　　　三角形の内角の和は180度だ。
　　　　　　 　　　__,, -ヽ　　　　　ノ　-､
　　　　　 　 　/⌒ヽ　 |　＼＞<ﾍl　ヽ　＼ .
　　　　 　 　 {:::　　 l　 ＼　ヽ };;{ | 　 | i　 }
　　　　　　　 {:::::..　〈;;,, 　ヽ　V;;;}ﾉ　　l彡 ヽ
　　　_,,.-‐''" |::::::::　 ヽ--､ ＼ >--'⌒ヽ::.　 }
　　　||　|_,,.ィ'|::::.....　　 }_,,.-‐''"~ヽ_,,.-し'::　　）_,
　　　||　|　||　!::　　　/　　　 　 .::ﾉ::::::::::.　　ノ
　　　||　|　|| _ヽ,,　.;:::　　 _,,.-‐''"ー''--''￣
　　 _,,. -‐''"　　｀ｰ---''"



　　　　　　　 　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　 　　／　 _ノ　ヽ､.＼
　　　　　　　　 　|　　（●）（●） |
　　　　　　　　　 |　　 （__人／,〉.|　　　　　　そんなふうに、思考は身体の欲求を超えて
　　　　　　　　　 {　　　´フ´ ./._ }　　　　　　『知的に』振舞うことが出来る。
　　　　　 　　　　ヽ　 .／,二ニソ}
　　　　　　　　　　_ヽ/　 ,-― ､}ﾉ　　　　　　 精神は身体から完全に独立しているんだ。
　　　　　　　　 ／:;:{'　　 ノｰﾍJ:;:;ヽ
　　　　　 　 ／:;:;:;:;:;|　 _,イ{:;::;:;:;:;l:;:;}
　　　　　　/:;:;:;:;:;:;:;:;:＼＿/:;:;:;::;:;i:;/＼
　　　　 　 {:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;／:;:;:;:;:;:;:;〈:;:;:;:;:＼
　　　　　　ﾍ:;:;:;:;:;:;:;:;／:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:i;:＼:;／ヘ、
　 　 　 　 　 ￣￣7:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l;:;::;ゝ、`ｰj
　　 　 　 　 　 　 /:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l:;:;:;:;:;:＼~
　　　　　　　　　/:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|ヾ:;:;:;／

≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐
三三三三三=／ r'てﾐ孑三＼＿＿＿,___、
三三三三／　　 ヽソ三二{￣　　　　　　 ＼
三三二／　 　／三三二三￣￣ミ｀ヽ孑'　へ
三三／ 　　／三三ﾆ――ﾆ⌒ヽ　　ｿ　／￣￣ヾ
三／　　／~三三彡: : : : ヾソ＼ ＼/.　(　,,;ー―ヽ
＿／三=='"ノ―‐、 / 　 ーヽ .} 　{l 　 //　　　　
:::::;;二 　 　'ヽ゜　ノ 　 　 　 /.　|　 {l　 /　　厶　　　　　　　　身体は老いても、理性は年を取らない。
ヾ;;;　　 　　　 ￣ 　,, 　　／,,　 |ヽ、|　 {__／ ノ
┤''　　　　　　 　 　 　 　 　 　 |:::::::ヽ　　　　ノ　　　　　　　　僕たちが年を取ると、足は弱くなる、腰は曲がる。
ヽ,　 　.　　　　　　　　　＿_, 　 |:::::::/ ヽ、　　　　　
＿_ヽ　　　　　 ー‐―'". 　 　　}　 {　　 {＿＿／　　　　　　　でも僕たちに理性がある限り、
　　　　＼、　 l　;;　　　　 ,;　／:}　 ヽ::; ;::　　　　　　　　　　　 ２＋２はいつまでも４だ。
＿＿弋=======＿＿＿ー':::::/　　　＼∥　,,,,,,,,;"
　　　　======＿＿＿＿::::／　　;";,,;　ヽ ノ
　　ヾヾ　　　　　　　　　　''''　　　　　／　　弋::::::::::::::
＼、　　　　　　　　'',;",;　 　 　;;;''';／.　 　 |　ヾ::::::::
　　=========弋弋弋ヾヾヾ　 / 　　　　 |　　ヽ:::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　 ヽ　　 ＼::::
　　　　　　　　　　　　　 　　　/　　　　 　　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 ／ 　　＼　　　　{l ﾐ




　　　　　　　　　　　　 　 　 　 . .. -―……―-　...
　　　　　　　　　　　 　 .. . :´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ : . .
　　　　　　 　 　 .. : :´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.＼
　　　　　　　 ／:::::::::::::::::::::::::::::. . . : -――…‐-　　.::::::::::::::::::',
　　　　　　 /::::::::::::::::::::::.. : :´ 　. ..　 　-‐…‐-(ＹＹ)　｀ .,::::::::::i
　　　 　 　 !::::::::::::::. : :´　. : : ´ 　 _,, ...-‐…‐-.（.ﾊ.).: . ,　ﾞｉ:::::::!
　　　　　　 j::::::/´ 　. :´ 　{D二二三三:::::::::::::::::::::::.:.:': 、　〉／
　　　　　　　＼{､　´　.. -ｰ;;;ハッ /´ o　Y゛''＜ﾆ二三ﾞｉﾞｉ:.Y
　　　　　　　 ′,___/´:;:;:;:;:;:;;ﾞッ 　(, 　 　八 ） 　｀Y o　}iｨﾞｉﾞｉ
　　　　　　　　 /⌒ﾞッ:;:;:;:;:;; 　　　　｀二 　´ 　 　ﾍ,___.ﾍｲ;;lﾞｉ〉　　　　　理性的であるということが、
　　　　 　 ､ｯ''ｊ　}:::ﾝ ﾞｉﾞｉ゛ミ 　　　　　　　　　/ヽｉｲ 　 　 从_
　　　　 xミ_ 　(,　ﾌ(,　 　 　 　 　 　 　 　 　 ヾ .{ッ　　'' / ）　　　　　　 ほかでもない、精神的だということだ。
　　　 ,.ミ,, 　 　ッ⌒''ミ_ｨｨ!､､ｯｘ　　 　 __＿＿__ 　　　　|/
　　／　　'z,, 　　　　　　　　　　(, 　'' ‐‐-ニ二,, ｀i 　　八
　　　　　 　 ゛''‐- ,, 　　　　　　′くミｘ,,　　　　　｀ 　 /
　　　　　　　　　　　゛''‐- ,,　　　　　　ﾞッ_.ヘ.,　　 ,..::}ﾞｉ
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ゛''‐- ,, 　 　ｼﾞｉﾞｉﾞｉﾞｉ_.ｘﾐﾞｨ　〉
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ゛''‐- ,, ＼ﾞｉﾞｉ ///´ﾞｉ
≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐

　　　　　　　　　　　　　　　　／{
　　ヽｰ-　.　　　　　 　 　 ／ 　 !
　　　‘，　　 ｀'　､-‐＝／ 　 　 j
　　 　 ∨　　 ＼:::〉-<::／ 　 ／ﾍ
　　　　 ヽ、__＿__ゞ='ー--＜ヽ. ハ
　　　　　 〃　 　 /7ｰ---ｚｭ ヽ＼ :.
　　　　　 {＝=i`ｰ　-=ニ77三彡也ｭ 、
　　　　　 ｉ＝={''"´__　　　__,._,}　}11j　＼
　　　　　ハ　小,rｾﾗ｀　 ´'¨ﾞ｀!　j／ー＜｀　　　　　でもボケちゃうのって、脳が衰えるからなんじゃい？
　　　　　　_〉、:圦　　 '　　　厶ｲ:_:_:_≦¨｀
　　　 　 ´￣以{Ⅵ＞.､｀ ..イー-≧ｰ
.　　　　　 　 　 ,.x≦::《　 　 》:::...、
　　　　　 　 <ヾ:::_::::::∧⌒/:::::::::::>>、
　　　　　　 {　 ｀7｀ﾞ＝=∨==＝彳 　 ;
.　　　 　 　 ｌ　 Ｙ　/ｒｆYﾍヽ､＼=Ｙ　 /
　　 　 　 　 |　 {　ｉ {==＝≠}　}/02/



　　 ／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　 （ ー）（ー）
.　|　　　　 （__人__）　　　　　　　デカルトは、朝に弱かった。
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　 |　　　　　　　ｎｌ^l^l
.　 ヽ　　　　　 |　　 ﾉ
　　 ヽ　　　　ヽ　く
　　　/　　　　　ヽ　＼



　　　　　　　　 .|｀ ｰ ､　　　　 . ・ ´￣￣ﾌ
　　　　　　　　　!　　＼ヽ　／／　　　／
　　　　　　　　　ヽ..＿＿乂＿＿,,, ・´
　　 　 　 　 　 　 ／　　ヽ、　 ＼＼＼.
　　　　　　　　　/　 ,ﾍ、　｀･ ､___ヽ ヽ ヽ
　　　　　　　　 〃. { ⌒｀ ｰ ..＿,..　ｊ　|　i
　　　　　　　　 ｒ|　ｌ. ●　　　 ● 　 |　| |
　　　　　　　 　 ヽ,l⊃　､_,､_,　⊂⊃([ii] {　　　　　　　はい？
　 　 　 　　/⌒ヽﾉﾊ=コ ゝ._）　 ﾉﾘ⌒iﾘ.|｀＞
　　　　　　 ヾ;;;;;/ヽZ_`ｰ, 　 -イﾚ;;;;;;/ﾄ､i
.　　　　　 　　ヾ、　 ﾌヾ;::|⌒/:::;ﾊ__,∧
　 　　　 　　　　 ヽ〈　　ヾ∨::;/　'ｰｲ i|



.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　 -､　　　　　　／　 ヽ､_　　＼
　　　　　　　　　/　 /　　　　　（●）（● ）　　　|
　　　　　　　 　 |　 ,　　　　　　（__人__）　　　　 |　　　　　　人間に身体から独立した精神があるなら、
　　　　　　　 　 l　 |　　　　　　（｀⌒ ´　　　　　|
　　　　　　┌―}　 l　　.　　　　 { 　 　 　 　 　 |　　　　　　 朝が苦手だろうと何だろうと
　 　 　 ┌‐|　lノ 　 〉　　　　　　{　　　　　 　 ﾉ　　　　　　　理性的でいられるはずだ。
　　　　｢1（￣ ｀ヽ /　　　　　　　 ヽ　　　 　ノ―┐
　　　 └イ￣ﾌ　 ｛ 　 　 　　　　 小　　´ 　 /　　l
　　　　　 ｌ　〈　　 ﾉー- 、 　 　 /」､＿＿ム |　　└i
　　　　　　ゝ ＿ノ　　　/＼　／ /　　 r┐!　l　　　 ＼
　　 　 　 　 |　 　 　 ／　　|'　　//⌒Vｰ'｜　厂＼　　＼
　　　　　　　＼　 r'´　　 　 　 ,//　　 l　 /　/　　　＼　　＼
　 　 　 　 　 　 ｀ ＜. ＿＿／//　　 /　/　/　　　 ／　　　/

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　　　　　　　　,,,　-─　￣.::::::::::::::::::::::::::....￣ ｀ '' ｰ-　,,,_
　　 　　 ,,.:::''::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.｀:::..,,
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　　 ＼::〉´　:''´7:::::::::::::::::::::::::::_;;;;;;;;z≧ミx.:ｪ==‐-､;; O/　　 ﾞ'''-､ 　ヽ;::::::/
　　　 .`l,..::´/./:::;;;;;;;;;;ｪ.-=''''´／ /〃,ﾃﾊ ヾ`　　'';:;:;:;.,｀''ｰ.､　　　ﾞ' ､,{／
　　　　ﾉ::::://!,ｲ≠ﾐヾ 　 　 （.　 l {ﾄzｲ}　!}　　　　〃'';:;:;:;:;:;:;:;.,｀''ｰ､ {
　　　 /:::／ 〃灯ﾊ lf　　　　ヽ　 ﾞゞ- ' 　　　"　　 ';:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ノ‐-'､　　　　　　　　　　　　朝は眠いし寒いし、
　　　.l;;/ |;:ﾄlヾ ﾋ:zﾘ-i !　　　　　　　　　　　　　　　　.:;:;:;:;:;:;''"／.／T .ヽ
　　　　　 .l;|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ミ'' / ./ / `':::ヽ　l〃ｯ,,　　　　　　　 ベッドの中でうだうだしてるに限るね。
　　　　（｀ヾ|　"　　　 　`　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　　ｌ　 〕つ:::ﾉ./　　　彡ｯ
　　　　　iヽ,|　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,,.,ﾉiッ,Y.ノ　　　　　,;ミ
　　　　　ヽ .|　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　/iz,, /彡ノ'　'　　 彡　　　　　,,ミﾞへ
　　　　　　ヽl.　　　　　ﾏ7⌒}　　　　　　　　　　 i　　'´　　　　　　　　　　　　 ,,=''　　　＼
　　　　　　　丶　　　　　`= '　　　　　　　　　 ,,,ｯ"　　　　　　　　　　　　　_,,,='''
　　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　,, ﾂﾐｯ''　　　　　　　　　　_,,,-‐'''
　　　　　　　　,ｲヽ　　　　　,,へ､__/ "　　　　　　　　　_,,,-‐'''
　　　　　　　 〈 l;;:::ヽ.　　　// / /ﾐ　　　　　　　_,,,-‐'''
　　　　　　　　〉､`ｰ=ヽ､_Y/ / /ソ　　　_,,,-‐'''
　　　　　　　 /　＼ヽヽヾ/ /,,ｼ´ ,,-‐'''
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　　　ヽー‐-　、　　　　　　　　　　．-‐　フ
　　　　＼　　　｀丶､-‐…‐-''"´　　　／
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　　　　　　　〉､_＿＿__{_,〉､_＿___ ｲ
　　　　　　〃　 ,ﾍ.　　/7丶、　ヽヾ.:.
　　　　　　!i＝=j　`ｰ//___　//≧ｭ} j
　　　　　　|l ==j´￣¨''　　''¨￣｀jｌ ｌ! |
　 　 　 　 ∧　iK ‐ｔｯﾞ 　 "ｔｯ‐ 刈 ｌ:！
.　　　 　 /:ハ:圦'''　 　 '　 　 '''〃/ : :、　　　　　　おーい身体の欲求を超えた知的な振舞いー。
　 　 　 /ｲ. ;ヽﾄ个: . 　--　 イ:/ｲ: .＼ﾐﾒ､
　　　　 ノイ ノ-z 乏;}.｀¨´.{从 {:从ｰ--ヽ
　 　 　 　 ″　,.才:::《　 　 》:::不､
　　　　　　 ,<ヾ:::_:::::∧⌒/::::::::::〃>、
　　　　　　{　 ｀7｀'＝=∨=＝''彳　　}
.　 　 　 　 | 　 Ｙ　／/只､｀ヽ=Ｙ　　|

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ﾞYﾞ　ィ '´_,,,;;::==--竺:-=::ﾐ､-.`ｭﾉ
=:}''ｯ〔c_ﾞ:::::::::::　 ..:::::::::::::::::::..`‐ﾐ{
:Tヽ;:;;/｀' ‐　;;;,＿＿＿,,,;;;;ィTi､__　　　　　　　　　　　　　 だから、哲学は哲学、
.{.iヽY-‐r‐::ﾃ'　　　 ﾃ‐::ｭ-｀l:/ }::::､ﾞヽ､
::ヾ,｀|.　ﾋr::ﾉ　　　 　ﾋr::ﾉ　,lｲ /;;:;:ヾ､::.＼　　　　　　　　　日常生活は日常生活だってば。
,w'ﾞYl　、､､､ 　 　 　 ､､､　.,!ソ'' "ﾐ::jﾉ:::::::::::`ｰ
,　.}ミi､　　　　　　　　　　 /ﾐﾘ　ﾐ ﾐ::::::::::::／i::::..
ﾐ,,　ヾiﾐヽ, 　　 rｭ 　 　,,ムｼﾞ　,,ﾐ'ﾞ::;ｨﾞ::/／:::::::.
:::ﾐi,　l:;:;ゞiﾐｘ､_　　 _,,,ｲﾐシﾞ 彡ﾞ:／/::/./::::::::::::
:::::::ﾐ､ヾ､:;ﾞヾi}ｴｹZﾞｴﾂﾞ:/　ミ:;ｨﾞ ,,ｲ::j'./:::::::;;;;_::
≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐



　　　ヽー‐-　、　　　　　　　　　　．-‐　フ
　　　　＼　　　｀丶､-‐…‐-''"´　　　／
　　　　　 ＼　　ヾ:::_｀ヽ_/.:／ 　 　 /
　　　　　　　〉､_＿＿__{_,〉､_＿___ ｲ
　　　　　　〃　 ,ﾍ.　　/7丶、　ヽヾ.:.
　　　　　　!i＝=j　`ｰ//___　//≧ｭ} j
　　　　　　|l ==jー-‐'　　 ''‐-一ｭ l! |
　 　 　 　 ∧　i!ニ二゛ 　 "二ニﾘ ｌ:！
.　　　 　 /:ハ:圦''"""　'　"""''〃/ : :、　　　　　　それでいいんですか…
　 　 　 /ｲ. ;ヽﾄ个: ..　 - 　 イ:/ｲ: .＼ﾐﾒ､
　　　　 ノイ ノ-z 乏;}:｀¨´:{从 {:从ｰ--ヽ
　 　 　 　 ″　,.才:::《　 　 》:::不､
　　　　　　 ,<ヾ:::_:::::∧⌒/::::::::::〃>、
　　　　　　{　 ｀7｀'＝=∨=＝''彳　　}
.　 　 　 　 | 　 Ｙ　／/只､｀ヽ=Ｙ　　|



　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　 　　／　ノ　　 　 ヽ
　　　　　　　　 　　　| 　（●）（●） |　　　　　デカルトは、自分の哲学が日常を超えたものだと
　　　　　　　　　　　 |　　（__人__） ｜　　　　 知っていたんだ。
　　　　　　　　　　 　|　　 ｀ ⌒´ 　 |
　　　　　　　　　　　 ヽ　　　　　 　 }　　　　　 日常においては心と身体は一緒のもんだと考えてた。
　　　　　　 　　　__,, -ヽ　　　　　ノ　-､
　　　　　 　 　/⌒ヽ　 |　＼＞<ﾍl　ヽ　＼
　　　　 　 　 {:::　　 l　 ＼　ヽ };;{ | 　 | i　 }
　　　　　　　 {:::::..　〈;;,, 　ヽ　V;;;}ﾉ　　l彡 ヽ
　　　_,,.-‐''" |::::::::　 ヽ--､ ＼ >--'⌒ヽ::.　 }
　　　||　|_,,.ィ'|::::.....　　 }_,,.-‐''"~ヽ_,,.-し'::　　）_,
　　　||　|　||　!::　　　/　　　 　 .::ﾉ::::::::::.　　ノ
　　　||　|　|| _ヽ,,　.;:::　　 _,,.-‐''"ー''--''￣
　　 _,,. -‐''"　　｀ｰ---''"

　　　　　　　　　　　　　　　　／{
　　ヽｰ-　.　　　　　 　 　 ／ 　 !
　　　‘，　　 ｀'　､-‐＝／ 　 　 j
　　 　 ∨　　 ＼:::〉-<::／ 　 ／ﾍ
　　　　 ヽ、__＿__ゞ='ー--＜ヽ. ハ
　　　　　 〃　 　 /7ｰ---ｚｭ ヽ＼ :.
　　　　　 {＝=i`ｰ　-=ニ77三彡也ｭ 、
　　　　　 ｉ＝={''"´__　　　__,._,}　}11j　＼
　　　　　ハ　小,rｾﾗ｀　 ´'¨ﾞ｀!　j／ー＜｀　　　　　じゃあ何で、心と身体は別物って哲学作ったの？
　　　　　　_〉、:圦　　 '　　　厶ｲ:_:_:_≦¨｀
　　　 　 ´￣以{Ⅵ＞.､｀ ..イー-≧ｰ　　　　　　　　 こんなにいっぱい考えてさ。
.　　　　　 　 　 ,.x≦::《　 　 》:::...、
　　　　　 　 <ヾ:::_::::::∧⌒/:::::::::::>>、
　　　　　　 {　 ｀7｀ﾞ＝=∨==＝彳 　 ;
.　　　 　 　 ｌ　 Ｙ　/ｒｆYﾍヽ､＼=Ｙ　 /
　　 　 　 　 |　 {　ｉ {==＝≠}　}/02/



　　　　　　　　　　　　　　　.　　 ＿＿
　　　　　　　　 　 　 　 　　 　／　　　＼
　　　　　　　　 　 　 　 　　／　　　_ノ 　＼
　　　　　　　　　 　 　 　. │　　　（ ●）（●）
　　　　 　　　　 　 　 　 　 |　　　　　（__人__）　　 　 　 　 デカルトの哲学は、彼の目標というか
　　　　　　　　 .　　 . 　 　 |　　　　　 ｀ ⌒´ﾉ　　　　　　　理想だったのかもしれないな。
　　　　　　　　　　　　　.　 |　　　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　　__,ノ ヽ.ヽ　　　　 　 }゛　　　　　　　　機械的な身体に縛られず、
　　　　　　　　ｙ彳　";;;;;;ヽ　 ヽ'ヽ　　　ノ　　 　 　 　 　 　 自由に知性を羽ばたかせる理性的な存在が。
　　　　　　／　　;;;;;;;;;;;;;;;;;;;';, ヽ.　::::::>/
　　　　　/　　　　　;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;';,`ヽ/ヽ、
　　　　/　　　　　　;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;',　,.ｒ`i　ヽ、
　　　　|　　　　　　;;;;;;;;;;;;;;;;;;;',　／::iヾ;;rｧ /
　　　　|　　　　　　;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;'"',　 `!;;ﾉ! ﾄ、
　　　　|　　　　　　;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;',　 ,';;;;|i,.!;;;ヽ.
　　　　|　　　　;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;'';;;;;;;;!;;;;;;;;;;;;ヽ,
　　　　　　　;;;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i



　　　　　　　　 ／　＼　　　ヽ､　　　ヽ　ヽ.＼
　 　 　 　 　 /＼　ヽ　　　　　,.へ　ヽ､　　＼ヽ
　　　　　　 /､　 ヽ.　 ＼ 　 ／／ ｀丶､ 　　 .', i
　　　　　 ./＼ヽ､　,＼　.／／ヽ　　　　ｸ ＜ .l |
　　　　　/､ヽﾞ'―/　　ヽ／　ヽ､　　 // 　　 ｀| l
　　　　 / lヽ｀ニ!｀ﾞ' ー-｀丶､　　　//　丶､　 l |
　　　　 i .|　　　.|z＝s､　　　　｀,z＝s､　....＿//!
　　　　 |. l　　 ヾ !:ｲllしi　　　　 i:ｲlし:!ヾ! l　 / 7|
　　　　 l .|､　　 |　ー '　　　　　ﾞー ' 'ﾞ　!　/ /　l　　　　　　　機械か…今は人工頭脳とかって聞くけど…
　 　 　 ヽ lヽ　　l　､ ､　　　　　　 ､ ､　/ ./ /　 |
　　 ＿＿＼ ＼ .|＼　　‐介‐　　　 , / /｀ 'l　　l
　　 ヽ ＿ ／,　ヽ　へ､ / l　　,. ＜ヽ'　ヽ |　　ヽ､
　　　 ／!lー― '´;;;;;;/ / ﾉへ´　　|;;ヽ､　＼ ､　‐-ゝ
　　　/　 ヾ.､;;;;;;;;;;;;;;;;;|/　 ,. へ.　ノ;;;;;;;;;｀丶､iヽ
　　　l　　　＼､;;;;;;;;;;;;;l　 ´ ,／ 〉;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノ/ヽ
　　 /　　　　 ヾ､;;;;;;;;|　　　 l-';;;;;;;;;;;;;;;;;／'　　 i

　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　　　　|　　 　（ ⌒）（⌒）
.　　　　　　　　　　　　　|　　　　　（__人__）　　　　　　　　現代の自動人形だね。
　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　　　　　　　　　　　　　 |　　　 .　　　　}　　　　　　　　　 本当に思考してるんじゃないか、
.　　　　　　　　　　　　　 ヽ　　　　　 　 }　　　　　　(　　　って思うような機械が作られている。
　　　　　　　　　　　 　 　_ヽ　　　　　ノ｀ヽ､_　　　　 ）
　 　 　 　 　 　 　 　 _/｜＼ `　､,__ ､小　L　￣ ヽ （
　　　　　 　 　 　 _, ハ　 ＼　｀ ァ､　/ﾍ,レ―‐‐､__i__,）
　 　 　 　 ,　-‐ ´　　 ,ゝ 　 ＼/ _ 又／　 　 ,ヽ＼丁
　　　　　/　　 ヾ. 　 　＼ 　 　, ｲ{｀<　　 ＿ ,ィ 〉〉〉|
　 　 　 /　　｀ﾞヾ＼　　　 ヽ／　ヽ＼｀く´　/ ｀ｰ(/　|
　 　 　 !　　 ´⌒｀ ヽ　　／　　 　 ｀ーヲ｀〈　 　 i 　 !




≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐＝≡二三二≡＝‐
　　　　　　　　　　　　　　 　 |:::,,--─────‐,=、─────-､j::ﾄ､
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／::{＿＿,-────廴ﾒ───--､＿__}::|::::＼
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／:::::rく ┌──イZ二二二二二'ー-　＿＿乂 ::::::::＼
.　　　　　 　 　 　 　 ／::::::::: | ﾄ,弌T卞千‐t 气圭圭圭≧ミ=ｧrtZ ／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　　　r'´:::::::::::::: { ヾ} |::! :ﾄ､ ＼豸 爿圭圭圭圭/ｲ::｀i::|　　デカルトが見たらパニックを起こすんじゃないかな。　 |
　　　　　　　　　　|:::::::::::＼::::ﾄ､弌|::i　}´＼,乂く圭圭圭ｦイ／ぐ　!:＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／
　　　　　　　　r‐ぐ::::::::::::::::＼:::ゝ_j::|　'､ 。｀j:≧三圭≦匕。_ノ　 ト-':::::＞＜:::::::: :
　　 　 　_r＜´::::::::〈⌒　⌒ｰ ＼::::: } u ￣￣::::::'´　ﾄ ｀:::::..　　U　j::r‐'´::::::::::::::::::::::
　　　 ／::::::::/⌒　人 　 　 　 ; )＼人　　U　　 　 r‐j　　 　 u　 /ｲ::::::::::::::::::::::: ／
　　／::::::::: ｲ　　 ,' 　 ' .　　 　 ⌒ﾒ＼＼　　 　 　 ゝ′　　 u ／:::::::::::::::::::::::::／::: :
　ノ:::::::::::::::: }　　,　　 　 ＼　 　 　 ):.:.￣＼_-≠ｰｪ┬一ｭr‐'´::::::::::::::::::厶イく::::::::::
::::::::::::::f⌒て　 /　 　 　 　 ＼￣　)ー─--:.￣＼￣孑'´　　.: .:.:::::ノ￣::／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
:::::::::ﾉ⌒　 　 Y　　 　 　 　 　 ＼　⌒　:.:.:.:.:.:＞､::＼　　 .: .: .:.／:::::::::::: |　　人間の理性は、彼が目指したほどに　 　 |
::::::::{　　 　 　 !　　　　　　　　　　＼_　)‐匕::::::::〇::: ＼:Y⌒Ｘ : : :::::::::::::|　　自由で独立しているんだろうか、って。　　|
:::::::(　　　　　 |　　　　　　　　　　　　Y　..:::::r‐'⌒Ｘ⌒Y´￣　 ∨ :::::::::::::＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／
＼⌒　 　 　 　　　　　　　　　　　　×⌒　　　　　　　　　 　 ⌒ヽ::::::::::::／:::::: : :
:::::ヽ　　 　 　 i　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼　　　　　　 　 　 　 　 ⌒ヽ,／:::::::::::::::::
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　　 　　　 ／￣￣＼
　　　 　／　 ヽ､_　　＼　　））
　　　 （●）（● ）　　　|
　　　 （__人__）　　　　 |　　　　　そうだ、ちょっとこっちに。
　 　　（　　　　　 　 　 |
.　　　　{　　　 　 　 　 |
　　　 ⊂ ヽ∩　　 　 く
　　 　 | '､＿ ＼　／　 )
　 　 　|　 |_＼　 “　.／
　　 　 ヽ､ ＿_＼_／

　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 'i
　　　　　　　　　　　 　 　 ／　　|_ ＿ _.ィ '!
　　　　　　　　　　　　　　{　　 ／　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　/ _
　　　　　　　　　　　　　　　＞'＿　＿　_/
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ' 　 　 　 　 　 ｀
　 　 　 　 　 　 　 　 　 / ム,　 　 　 　 　 　 ヽ
　　 　 　 　 　 　 　 　 _|/　=ミ、　 　 i!　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　f　　 !j 　 }　 　 }{＿
　　　　　　　　　 　 　 ', .__　　　|　　 ,'　　}　　 （
　　　　　　　　　　　　　.ゝ '　　 |　 /　　/　　{｀｀ヽ　　　　　　ん？
　　　　　　　 　 　 　 　 ゝ-　　 ' ./ ｀t¨{　 ,　|
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ヽ}/＿ _.i{ ゝ ヾ｀
　　　　　　　　　　　　　　r＝ニ//////≧=:、
　　　　　　　　　　　　　/ 　　ヽ｀V//////三≧
　　　　　　　　　　　　　,　　　　'., ∨//¨ゞ￣} |　　　　　　) ) )
　　　　 　 　 　 　 　 　 }　　　 V'　V/　　 ｀ '', !
　　　　　 　 　 　 　 　 /}　　　　　　　　　　　 ゞ- .
　　　　　　　　　　 　 ,　 !　　　　　　 　 　 　 　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　　}　 ,　　　|　　　　　　　―ｔ¨._!´
　　　　　　　　　　　 ﾉ　 ,＝ニ=.,　　　　 ／　　 {/∧
　　　　　　　　　　 ,＿ ノ}i////∧― - '　　',　　｀ヽ∧
　　　 　 　 　 　 　 　 　 '|/////∧　　　　　,.ィ=＜.:/弋,_
　　　　　　　　　　　　　　|///////',＝ニ三/////////∧




　　　　 　　,-―y､
　　　 　＿（O｡｡O ）＿＿＿＿＿
　 　 ／　,,;,;`皿ｨ´　　￠;;,　　 ／|
　 　 | |二二二二二二二二| |　 |　　 ﾞ==ゝ===ゝ===ゝ===ゝ==''
　 　 | ||X|;;|;;|　/;;/|'''|'''|'''| ,,|| |　 |　　　　（　　　§　｡ﾟﾉ｡　　ノ木
　 　 | ||X|;;|;;|./;;/ ,|,,,|,,,|,,,| ,,|| |　 |　　　⌒）　　 ∬　｡ﾟゞ｡　 *米ｷ
　 　 | |＝=＝====＝=＝==|;;|　 |　　|　 （⌒ 　∫　 ｡ﾟj｡　　＊ｼ
　 　 | |//[三]三]三]//|;;;|llll| |　 |　　|　 ＠　　　　　　ﾟ
　 　 | |=＝＝===＝==＝==|;;|　 | 　 |　　　　＿＿＿＿＿＿
　 　 | |l⌒l⌒l⌒l ,/ / /,,､　;| |　 | 　,rl,　　／＿＿＿＿＿／||
三二| |l＿l＿l＿l/ / /（三）,| |　 |二川三||　　 　｡|｡　 　 || , ||二三ﾆ二三ﾆﾆ三
　　　|_|;ニニニニニニニニ;;|_|,／ ﾉ卅i; , ||===========||'
　　　　　　　　　　　　　　　 　




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　　　|　　　　　　　　　 .／￣￣＼
　　　|　　　　　　　　_ノ　　ヽ,_　.　＼
　　　|　　　　　　　 （●）（● ）　　　|
　　　|　　　　　　　 （__人__） 　　　　|　　　　　　対話プログラムを見せよう。
　　　|　　　　　　　 ヽ｀⌒ ´　　.　　 |
　　　|　　　　　　　　 { 　 　　　 .　　i　　　　　 　単純なタイプだけどね。
　　　|　　 　　　　　　ヽ　　　　　　ノ
　　　|　 　　　　　　　　＞ー,-- ':;＼
＿＿|　 　 　 　 　 　 /:;:/ﾚ'／;:;:;:;;:;:;:＼
ﾆ「￣　 　 　 　 　 　 {:;:〈／:;:;:;:;::;:;:;:;:;:;:;:;＼
￣￣|　　　　　　　　∧:;:;:;:;:;:;;:;:;:;＼:;:;:;:;:;:;:;}
　　　|　　　　　　 ／:;:;:;〉:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;〉:;:;::;:;/
　　　|二ﾆ＝= ／:;:;:;:;:/:;:;:;:;;:;:;:;:;:／:;:;:;:;:;/
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|

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││　　　　　　 ／,::/ ＼／／＼ヘ '｀ヽ　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ││
││　　　　　 / /l t''´´￣ﾞ｀｀｀'ヽ､く´ l､::｀,　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ││
││　　　　 /　l|/´　　,　　,. ∧､　＼､|;i､. '､　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ││
││　　　　/ 　.l　 _,_ｨ_il　,ｨ/,,___ヽ 　 ､f",'､丶　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ││
││　　　 .ｌ ,　i::　.:ハﾊl /'´　-__,,＼:::::| lﾍli.､,'､　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ││
││　　　 ﾚ|　ﾊi ﾘ「{i;;'､l,'　　'「{i;;;ｼ .l::::l;::Yﾄ:::i｀ . f´￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ││
││　　　　 li|:´い,　　　　　　　　　 ﾘ:::li'ノ| l::i　　|　初めまして、.　　 　 　 ││
││　　　　丶i:::lハ.　　　､,　　　　 ,'リ／　ｿ`.　　|　アイギスであります。. ││
││　　　　 　ﾘ'ﾊ/.丶､　‐-‐'　 ／ｲ　　 　 　 　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿,││
││　　　　　　　　　　 ｀ i‐-,イ-‐'´|　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ││
││　　　　　　　　　,,-ーﾄL7ｰ-､,__｀､　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ││
││　　　　　　　 く´　 へ>クﾍヘ　 ｀>-､　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ││
││　　　　　　　　ゝ,　／/ﾚハ,　　/ ｨ/勹､_ ,-,､_　　　　　　　　 　 　 　 　 ││
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　　　　　　　　 .|｀ ｰ ､　　　　 . ・ ´￣￣ﾌ
　　　　　　　　　!　　＼ヽ　／／　　　／
　　　　　　　　　ヽ..＿＿乂＿＿,,, ・´
　　 　 　 　 　 　 ／　　ヽ、　 ＼＼＼.
　　　　　　　　　/　 ,ﾍ、　｀･ ､___ヽ ヽ ヽ
　　　　　　　　 〃. { ⌒｀ ｰ ..＿,..　ｊ　|　i
　　　　　　　　 ｒ|　ｌ. ●　　　 ● 　 |　| |
　　　　　　　 　 ヽ,l⊃　､_,､_,　⊂⊃([ii] {　　　　　　ほへー
　 　 　 　　/⌒ヽﾉﾊ=コ ゝ._）　 ﾉﾘ⌒iﾘ.|｀＞
　　　　　　 ヾ;;;;;/ヽZ_`ｰ, 　 -イﾚ;;;;;;/ﾄ､i
.　　　　　 　　ヾ、　 ﾌヾ;::|⌒/:::;ﾊ__,∧
　 　　　 　　　　 ヽ〈　　ヾ∨::;/　'ｰｲ i|



　 　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　 （ ⌒）（⌒）
.　|　　　　 （__人__）　　　　　何か打ち込んでごらん。
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　 |　　　　　　 　 }
.　 ヽ　　　　　 　 }
　　 ヽ　　　　　ノ　　ｍm
　　　/　　　￣￣￣　つﾉ
　　　|　　　　|￣￣￣

　　　　　　 　 　ｌ
　　　　　　　 　!|__
　　　〃 __|ｌ　 /ｌ　ヽ|!
　　　ｌ| /　ヽ_ﾉ! ! 　 トヘｌ|
　　　　! 　　 ヽヽ　　! 　 !|ヽ
　 j|＿∧　　ｌ| l　ヽ_ﾉ＼ !|　＼
／ ! ＿ノヽ､_!lﾉ＿.. -―ヽ　　 ヽ　　　　ｶﾀｶﾀ
__ノ´　!ヽ､＿ノ＿_ ＞ｰ‐人ヽ、　＼
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││　　7　 ｧ'r､!〈 ! ﾄ,_.!　　 ﾄj'!.ﾄ!)　i⌒ヽ.　　 |　リン、15歳の誕生日は.　││
││　　!へ,ゝ!ﾝ　,ゝ"　　 　　"!/　r､!_ ｒ‐'-､　|　楽しみでありますか？.　.││
││　　 　 レﾍ/ﾊ!＞.､.,_´_,.イ´!　 !､_ .|::::::::|　乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿,││
││　　　　　　　,ｧｒ'"ﾚヽイゝｧr､ 　.i二|::::_:_!　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ││
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　　　　　 ＼ |／　　　　＼
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　　　／ /＼// .＼ ヽ 　 ヽ
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. p　 Fｲ○ 　 ○　~Ｔ F|　 {
(::::)　F|＠ 厂丶＠.｜ L| ..人　　　　　えっ？　何でそんなこと知ってんの？
(７＼ﾚﾊ＼L＿|＿.,/／从,__,,ゝ
|/　 >ー<_Ｖ∠_スﾌ´
`￣￣￣７/| ＼=(/:＼
　　　　 / .ﾚ|_／ /＼::::＼
　　　　 7ニニニ<＼ﾚ<ﾆﾌ
　　　　 L:::::::∧::::::＼>
　　　　 ﾄ==ｲ　Y==ｲ
　　　　/ ：　|　 | ： ヽ
　　　 (~丶ノ　 (⌒ ノ
　　　　￣　　　 ￣



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　／　　 _ノ　　＼
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.　|　　　　 （__人__）　　　　　俺の周りの基本情報を
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　 |　　　　　　 　 }　　　　　 あらかじめインプットしといたんだ。
.　 ヽ　　　　　 　 }
　　 ヽ　　　　　ノ
　 　 i⌒＼ ,__(‐- ､
　 　 l ＼　巛ー─;＼
　　 　|　｀ヽ-‐ーく＿）
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　　　　　　/ヽ､._ヽLi/＿ノ:ヽ
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　　　　　 l:::{l|:ヽ:/　　ヽ､:/ヽ:::|
　　　　　.!::瓜イ ＝ 　＝l｀l:::ﾉ　　　　　何だ、ビックリした。
　　　 　/ ｿﾍ.{､''　 ワ''ノ!ﾉイ
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　　ノ,　　/　 ヾ　|　l　 ;.}　ヽ、　　　　　　　〉　　　 ノ彳/　：|v.　　 　 　 　 |　　きちんとした文で話して下さい。
　　`tyt/ﾙ､ ､ `、　　 ".`､`ｰ､_　　　　　　　　　　　ｲ､,j .,'./　　　　　　　　乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　" ﾚ't/＼,入　　　`:ヽﾐ`､` 　　　 　　　　.,.ｲ. / .:Y :/
　　　　　　　　　´ `､　　　　 `､:`､　　r'"`j　,.イ　 ./　,.'.:/
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ﾆ7: : /￣7ゞ¨テミxｬ　 　｀,ｧｭ､ |　　　　　　 　 ┌──────────────┐
./: : /!　/ {　 {ﾟｉ:::::}　　　 〃::7｀}　　　　　　　　│ 　 分かりました。　　 　 　 　 　 　 │
　／| | ﾊ :| :. 乂ソ　　.:.　{:::/ﾘ/　　 　 　 　 　 │　　私は誕生日が楽しみです。　　│
11ﾙ| |/ ﾞ,.|　 ｀¨　　..::::､ ¨´ﾊ〈　　　　 　 　 　 └──────────────┘
＿ノ ﾉ.　 ﾘ　　 　 　 　 ｨ　ﾘ＼〉
＞ｰヾ.＞ .　　　～～　／ ＿__`ア
　　 ', '＝ﾆ≧ｭ｡.__,. イ＿｀≧ 　 　 　 　 　 　 　 ┌──────────────┐
＜::::j　　　　　{!ヽ:≧､＞　　　　　　　　　　　　　│　　少し質問していいですか？　　.│
::::::ｧ‐-≧ｭ､ 　 ヽ,＼::::ヽ　　　　　　　　　　　　　└──────────────┘
:::/／ ￣ ミ ､≧＜／＼::＼
,'/　　. : : : .　:ヽ:::::＞ｭ､ ＼:::ヽ
:::li　　: : : : : : : . ＼:::::::::':.,　ヾ::}
:::|',　　　　　　 　 　 丶::::::＼ }!| ＼
:::| ゝ　　　 　 　 　 　 　 丶::::ヾ｀)　＼
:::|: .ろ　　　　　　　　　 　 　 丶¨｀ヽ　＼
:::|: .　て　 ⌒＞ .　　　　 　 　 　 丶}. 　 ＼
:::|: :. :　 ら　　　　 ＞ .　　　　　　　 　 zｰ:::

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　　　　　　　　　　 　　　　 　 _, , -‐=＝=- , ,
　　　　　　 　　　　　 ,-‐ ' ´　　　　　　　　　｀ﾞ ‐- ,
　　　　　　　　　　　丿 　 _,,=-－ ＝三＝ －-=,,_　｀ヽ
　　　　　　　　　 〆 　　 ／∨＼∧／∨＼∧／∧　　ヽ
　　 　 　 　 　　'´ 　　ィ斗‐=　　=＝―＝=　　=-弋　 ∧
　　　　　　　　　/　　/ ／　　　　　　　　　　　　　＼ヽ　∧
　　　　　　　　 /,,..ｨ/ /　　　　 　/　　　　 /　　 ＼ ヽ 　＼ゝ
　　　　　　　 ,/'´ｌ　 　 | /i ∧i、∧　 /`ヽiﾘﾍ!、Ⅵ　 ｀ヽi
　　　　　 　　'´ !/　　 　'{{イてﾊ'　ヽ/　　ｲて li!ヽ}'　　　〉i　　　 　 f´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　 　 　 　　 ﾚﾘ　　　ﾍ゛`一"　　　 　　`一"/　　　 i/ヽ.　 　 　 |　　それは良かったであります。
　 　 　 　 　 　　　i　,ヽﾌ 　 　　 　 i 　 　 　 厶ｲ　　　ﾘ　　　 　 　 |
　　　　　　　　 　　ﾚ 　∧　 {^ヽ　　　　　 /^}/ .∧ 　/　　　　　　　|　　どうぞ質問して下さい。
　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽNｨ＼ ',　' ー- 一 .'　.'ｨ'´` Vﾘ.　　　　 　 　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　 　　 　 　 　　 　 　^}　| 　　　　{　{ |
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　,{　f^ヽｰf^くl　,}|
　　　　　　　　　　　　 　 　／^ｊ／⌒ヽ/⌒＼|^＼:
　　　　　　　 　 　 _..x＜´ 　 / -ｰ￢{ }￢ｰ　'. 　 ＞x..._
　　　　　 　　 ／´　 　 　 　 j 　　 ー}{一　　 i　 　 　　 ｀＼

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　　　　　　/ /　 /　　　/　 |. l　　 i ,,,z=- ' ヽ　　 |　　',
　　　　　 / /　｀'ヽ,,　./､　　! l＊''"!　　　　　 ',　 .l.　　 l
　　　　　,'/,'　/　　 ＊　＼　':,!ヽ　 ',　　　 ,,,- l　/.　　　|
　　　　　l　l　l:::::　/ r＝z.､ ヽ､ヽ＼ ヽ ,／　　　|/　　　　l
　　　　　|　| .|:::: / l !/ノ:::::ヾ　　'　 ＊　､‐　'::´/　　　　 i.l
　　　　　　i.l l::::/　|　!:::::::::/　　　　-＝=.､ :::::/　　　　　,'ヽ
　　　　　....| !|:/　i, l　｀　´　 　 　 .,'ノ:::::::::!ヽ/:::::　　/　/　 ＼
　　 ,／-／!' ' !.; |!ヾ '' ''　　 ,　 　ヽ::::::::ノ '´':::::::　 /　/　　　 ｀
　 /　　/　|　.::/ l ヽ　 　 　 　　　　,,,｀,, ／:::::::　 ////
　　　　l| .::l .:/,､::|,.- ＼ 　'ヽ　 　 -=／::／:: ／' /./　　　　　　┌───────────────┐
,,,-;'';;;;;;! ::|:/!;;;';;;: -/　 ｀ー--r-‐.／::／::;:　'／/ '　 　 　 　 　 │　　鏡音レンを知っていますか？　　.│
;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ!;;l;;;;;/　 '　　　　　/;;;ヽ ／::- '//:i ヽ　　　　　 　 　 └───────────────┘
;;!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;/｀ ヽ､　　　　/　i;;;;|/ .:／/'::　|::: i
;;ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/⌒'ー ､　　 ..　-/;／／>':/!::; /!:: ,'
;;;;;;＼;;;;;;;;;;;/ ＼　 　 ⌒' ヽ,_ /;';;;´/-;;';//／ !:/
;;;::::;;;;;;;ヽ;;;;/＼　 ヽ　＿　　 /;;;;;;／;;;;;;;;'';;´', /
　,ヽr ､;;;/　　 丶　_　　￣/;;;-;';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/
／　.. -! l;;'　　　　　　 ￣,､/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;／/
　'　 . !/　　　　　 --　' /;;;;;;;;;;;;;;;;::-;;';;;;::/

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　　　　　　　　　　　／　 ..:ﾁく::::::::::::::７ /＼＼、　＼
　　　　　　　　　　/　 ／厶''　 ￣ 　´ 　￣ ＼≫ｘ　 丶
　　　 　 　 　 　 /　/≫´　　　　　　　　　　　 ￣ヾ.
.　　 　 　 　 　 /　//′ 　 　 　 　 　 　 　 ﾄ　　　 ＼､　 '.
　　　 　 　 　 /　ん′　　 　 　 　 　 　 　 ハ　　　 　 :、 i
.　　 　 　 　 /　 jリ　　　/　ｨ　,ｲ　　 　 , /　 ＼　　　 }}　|
　　　 　 　 /　　{{7　　 /／ | / | 　 　 ｨ/　_＿　}!　　ﾊL.:|
　　　　　　j　/　爪　.:イ厂 大ｒ |　 ／ j厂__＿ 厶ｲ　∧バ
　　 　 　 ,　/　/ |　＼ﾚiz=fﾁミｨ／　 　 ;√汽心}小ｖ　|　i　　　　　　　f´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　 　 　 厶:′v　从i　 八 弋rり　 　 　 　 弋ｔ:り　ﾊﾊ　l　 、　　　　 　 |　　鏡音レンは滋賀県に住んでいて、
.　　　　　　　 | /　 トﾍ`.　　¨´　　　　　 　 　 　 / 　L/ 　ﾄ＼　　　　　|
.　　　　　 　 /ﾊ 　 |　 i＼　　　　　　　　　　　　'ｲ　∧　 〃　 }　　　　 |　　リンと同い年であります。
.　　　　 　 ／　'.　∧ ハ. 　 　 　 ‘ ´　　　　 　 / /l/l　/　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　ヽ{　ｊﾍ ﾄ{ヽ.　　 　-..‐　　 　 ／}/ ′}/
　　　　　　　　　　 ＼　ヾ`　 `rｔ 　 　 　 . :イ〉 /　 ／
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 } `≧=:≦ - ' i
　　　　　　　　　　　　　　 　 /　／^Y^＼　　〉
　　　　　　　　　　　　　　ィ{人厶ﾍi⌒Ｙ⌒爪^ヽ.vrｘ
　　　　　　 　 　 　 ｘ≪//1／´: : :ヽ:.:|: : : : :.＼////≫ｘ
　　　　　　　　 ｘ≪////／: : : : : : ｨＶヾ: : : : : : :Y//////≫ｘ

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　　　　　　　　　　　,.．-‐　≦´/
　　ー-　．_　　 ／ ,　　 　 　 /
　　 ヽ.　　　 ヾ〈／　　　　　ノ:ヽ.
　　　　ゝ.＿ ＞>ー- - ､‐く　 　ﾍ
　　　　/　,　;､　　｀　‐-=ﾆ=-‐､　 :.
　　 　 　: ヘﾊ＜__/,／/二ﾆ=‐_ﾏ_ ヽ.
.　　 　i :i＞ト　　　,ｨ弌ﾐｧ}: 　|´ i!i!|: :_｀≧
.　　　 | :!　:i7ヽ　　　{;;; } |::.　!ゝ--!: :＼　　　　　　これもやらない夫が入力したの？
　　 　 !∧ :込::} ､　　¨´ i/!::/ :i､ : : i｀ ｰ`
　　 　 ′∨∧ 　 っ　　 .:;'/7ｰ!-､ヾ!
　　　　 　 } : :ゞ≧__ .. イ:/ ,=＝＝ｭ､＞、
　　　　 　 !/ i/　7¨',斗-l /　　　　 ヾ:::::::＼
　 　 　 　 ′′./　 ｉ!∮ｉ/{ ０２ i´　 ∧:::::ヾ＼
　　 　 　 　 　 / 　 ∧V//i　　 :l＼/　}::::::::≫::＞
　　　　　　　 /　　/　ゝｇ　}　　 !　　　 !=彳／
　　　　　　 ./　　/i´／ﾉ＼| 　 :|　　　 ヽ￣



　　　 ／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　 （ 一）（●）
　　|　　　　 （__人__）　　　　　　そうだよ。
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ
　　 |　　　,.<))／´二⊃　　　　 俺が知ってる限りの情報だけ、な。
　 　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
''"::l:::::::/　　　 __人〉
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|

　　　ヽー‐-　、　　　　　　　　　　．-‐　フ
　　　　＼　　　｀丶､-‐…‐-''"´　　　／
　　　　　 ＼　　ヾ:::_｀ヽ_/.:／ 　 　 /
　　　　　　　〉､_＿＿__{_,〉､_＿___ ｲ
　　　　　　〃　 ,ﾍ.　　/7丶、　ヽヾ.:.
　　　　　　!i＝=j　`ｰ//___　//≧ｭ} j
　　　　　　|l ==j￣二''　　''二￣jｌ ｌ! |
　 　 　 　 ∧　iK丈ﾌﾞ　　" 丈_刈 ｌ:！　　　　　　　　┌──────────────────┐
.　　　 　 /:ハ:圦'''　 　 '　 　 '''〃/ : :、　　　　　　　 │　　レンについて、もっと知りませんか？　　.│
　 　 　 /ｲ. ;ヽﾄ个: ..　 - 　 イ:/ｲ: .＼ﾐﾒ､ 　 　 　 　 └──────────────────┘
　　　　 ノイ ノ-z 乏;}.｀¨´.{从 {:从ｰ--ヽ
　 　 　 　 ″　,.才:::《　 　 》:::不､
　　　　　　 ,<ヾ:::_:::::∧⌒/::::::::::〃>、
　　　　　　{　 ｀7｀'＝=∨=＝''彳　　}
.　 　 　 　 | 　 Ｙ　／/只､｀ヽ=Ｙ　　|



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　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ,　＜￣`＼ｰ-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　／ ,　-ｧｬΣミ＞､ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　 ／　ﾑ＞フ´　　｀`＜へ ＼
　　　　　　　　　　　　　　／　 /"　　　　　　　 　 ヾﾍ .∧
　　　　　　　　　　　　　 / ／/　　　　　　　　　　　 ヾi　∧
　　　　　　　　　　　　／イ　i　　 / 入 　 //|人　　　∨. ヾ､
　　　　　　　　　　一'"/　 ,ﾉｲ　 ﾅ/‐ﾍ　//.ﾅﾆメ　 i　,ﾍ　 |` ､　　 　 　 f´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　 　 　 　 / ／' i l､　|<てﾊヾｿ　ｲｆﾌ>i　 ,ｲ|ヾ､｜　　　 　 　 |　　レンにはやる夫という父親がいて、
　　　　　　　　　 　 /／　ｉ 片}ヽ', 　 　 　 　 　 ﾑ'イ j ﾌ　/i　　　　　 　 |
　　　 　 　 　 　 　 {/／ｿﾘLj,ｲ ,ｲ`　 　 ､,　　 ' ｿｧ ム'. ,ｲ/　　　　　　　|　　北海道に単身赴任しているであります。
　　　 　 　 　 　 　 i/ 　 　 ンイﾗiヽ 　 -=-　　ノr{ﾑ/　/ｿ　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　ヽ　　 ' "　　ｲノ＞, ｀´　イ `"i'/／
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 i入,､, -ヌi　 /'
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ___ム-ｔ￣ト､ ヽ､
　　　　　　　　　　 　 , ＜＞､　_く.:.:.／'/厂i`,.:.`く ､_　　　　_
　　　　　　　　　　　/　ノ　/77/ ,ﾍ.:./.:i |　j.:.:i.:.ﾚく　il`へ‐/ ＼
　　　　　　　　　　,ｲｰ'／ラ)/／:.:.:.ﾚム':| 〈:.:.:.|/:.:.:ヽd;;;;;,合ｉ　 i
　　　　　　　 　 ｲタレ/>／;;;;li,＼:.:.:.:.:.:.:|　i`ｰ':.:.＞'ﾍi;;;;;|`" |　l
　　　　　　　 ／ﾑレ' イr‐へ/　　`ー-‐'　'フｰ'´　　ヾ了|レiL.i
　　　　　　rく　　　　 ／ 　 /　　　　　 `　´　　　　　　'レ'トｧﾍ
　　　　 ／　 ＼　 ／.　　　i　　　　　　　　　　　　　　　ヒﾐ=ラ､

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　　　　, ,_＿　　　　　　　_,,.... -:i
　　　　';::: :　｀ ''ヽ, ,.,.z'' ~　 : :::/
　 　　 .ヽ、　　　　i_j'´　　　 ,/
　　　 ,.- '' ' --‐''~　' -- ‐''-　=、
　　／/　,z '´.::　 .,　 ヽ 、　 ヽ.ヽ.ヽ
　 / ,' ／　 |:/　 /i　　// ヽ 、 ヽ i ヽ
　.i .i /　　 .l,'　 / ヽ、i i　//::: '':::', |'; ':,
　l _|_l　:　 .|　x'　 　 '' ―-, r　l i.|-l.　 ';
　||.:ii.| .::.　 l./　｀ヽ'、　　 ' ヾヽ　!:: .|ヽ i　　　　　　　　┌────────────┐
　l.l ll!l .::.　 ';　　　i~i　　 i~i 　 ﾞi /::::.l　ヾ 　 　 　 　 　 │　 .やる夫とは誰ですか？　　│
　.|'-:;!, ::i　 .',.　　 ﾞ'ﾞ　 　 ~　　 l':::::::::|ヽ、　　　　　　　 └────────────┘
　/l .i::!ヽ:ヽ　',XX　　　__　　X>!::::::::;'ヽ:;ゝ
./ /ヽ| ,~ヽ:,'i, 'i_　　　´　_,, r/l::/;:::::;' ーﾞ-
　'-='　ヽiﾞヽ;:ヽ'i｀" '''' "　ヽﾞ .'ﾞ　!::/
　　　　　　　.ヾ　　　　　　　　　 ヾ

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　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ,　＜￣`＼ｰ-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　／ ,　-ｧｬΣミ＞､ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　 ／　ﾑ＞フ´　　｀`＜へ ＼
　　　　　　　　　　　　　　／　 /"　　　　　　　 　 ヾﾍ .∧
　　　　　　　　　　　　　 / ／/　　　　　　　　　　　 ヾi　∧
　　　　　　　　　　　　／イ　i　　 / 入 　 //|人　　　∨. ヾ､
　　　　　　　　　　一'"/　 ,ﾉｲ　 ﾅ/‐ﾍ　//.ﾅﾆメ　 i　,ﾍ　 |` ､　　 　 　 f´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　 　 　 　 / ／' i l､　|<てﾊヾｿ　ｲｆﾌ>i　 ,ｲ|ヾ､｜　　　 　 　 |　　やる夫は鏡音レンの父親で、
　　　　　　　　　 　 /／　ｉ 片}ヽ', 　 　 　 　 　 ﾑ'イ j ﾌ　/i　　　　　 　 |
　　　 　 　 　 　 　 {/／ｿﾘLj,ｲ ,ｲ`　 　 ､,　　 ' ｿｧ ム'. ,ｲ/　　　　　　　|　　北海道に単身赴任しているであります。
　　　 　 　 　 　 　 i/ 　 　 ンイﾗiヽ 　 -=-　　ノr{ﾑ/　/ｿ　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　ヽ　　 ' "　　ｲノ＞, ｀´　イ `"i'/／
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 i入,､, -ヌi　 /'
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ___ム-ｔ￣ト､ ヽ､
　　　　　　　　　　 　 , ＜＞､　_く.:.:.／'/厂i`,.:.`く ､_　　　　_
　　　　　　　　　　　/　ノ　/77/ ,ﾍ.:./.:i |　j.:.:i.:.ﾚく　il`へ‐/ ＼
　　　　　　　　　　,ｲｰ'／ラ)/／:.:.:.ﾚム':| 〈:.:.:.|/:.:.:ヽd;;;;;,合ｉ　 i
　　　　　　　 　 ｲタレ/>／;;;;li,＼:.:.:.:.:.:.:|　i`ｰ':.:.＞'ﾍi;;;;;|`" |　l
　　　　　　　 ／ﾑレ' イr‐へ/　　`ー-‐'　'フｰ'´　　ヾ了|レiL.i
　　　　　　rく　　　　 ／ 　 /　　　　　 `　´　　　　　　'レ'トｧﾍ
　　　　 ／　 ＼　 ／.　　　i　　　　　　　　　　　　　　　ヒﾐ=ラ､

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　　　　 z' .x'　／::::''':;_'''':::::::::::::ヾヽヽ
　　　　i　,〈、.i　　　　/''-,..._　　 ヽヽ:',
　　　 .|　'x, '-!、　　/　 /　_~,,'_-::', i:::l
　　　　! |.,' 丶':,~''ﾉ'--、'-‐ ''i~　:::l_.|:::|
　　　 .ヾli!,　/　ヽ　　　　　　 | .::::::! .l::l:,
　　　　,! | ':,.|i.'r-.r　　 ''r--‐r.::::i:/ /:|::!
　　　 /　'x..::l　!.,ｿ 　 　 ':,,_.ｿ'::;/:'-'::::::::ヽ　　　　　　…………
　　　/.／'i' ヽヽ　　,、 ヽヽ ./::/l'::::::,ヽ 、:ヽ、
　　 -''／ |::::／ヽ .,,,,__,,.　r '!/ ';lヾ:/　ヽ’''-ヽ
　　　　　 .!/'/　 　 <:::l-／:ヽ.　　ヾ
　　　　　　　　　 .,/-'ri>-<|i ':,
　　　　　　　　　,': : ;:ノ; : :.'ii　ヽ
　　　　　　　　 .'r;;'rx..,,ヽ ; lヽ-ヽ



　　　　　　 　　　　＿＿＿
　　　　　　 　　 ／　　　 　 ＼
　　　　　　　 ｉ,-'´}　　　　　　 ヽ
　　　　　 .,-' ,‐ｉ" _ノ 　ヽ､_　　　i
　　　　 ./　//''l （ー）　（ー）　　 i　　　　　無駄だよ、俺の知らないことは入っていない。
　　　　 .l　 '- ' ,l　（__人___） 　 　i
　　　　 l　　　,〈,|　　｀⌒´　 　　 i　　　　　アイギスは占いの水晶玉じゃなくて、
　　　　 l　　　ｉ　ｉ　　　　　　　　 ,i　　　　　ただのプログラムなんだ。
　　　 /　　 /　ｉヽ,　　　　　　　/
　 .,､ ｉ　　 .' ／,‐'.l＼　　　　／l )),
　 .l　＼　 .ｉ､ ム｀‐､_｀￣￣´ -‐'´ .ヽ
　 .l　　 ｀‐-'ｉ _.-ヽ .,-､ｉ　　ｉ,‐､　. /　 .｀‐､_
　 .l　　　　 .ｉ　　 l　l　 l　　l　 l　/　　　　　｀‐､_
　 .l　　　　 .l　　 .l/　 ヽ　,'　 .l/　　　　　,　 ,　｀‐､_
　 /l　　　　 .l　　　　　 /‐-l　　.　　　　 .,.'　.,'　　,-‐｀ｉ
. ｉ.,'　　　　 .l ､　　　 　l;;;;;;;;l　　'　　　 , '　 ,.'　 .,.'　　 .ｉ
. /　　　　　.l　 ､　　　 l;;;;;;;;l　　　　, .'　　 ｉ　 ,.'　　　 ｉ

　　　　　　　　　　 ／　へ ＼ ＼　　　　　　　ヽ　＼　｀ヽ.
　　　 　 　 　 　 , ´ ／｀ 、＼＼/ 　 }　　　　　　 ＼ ヽ.　　､
　　　　　　　　 / ／　./　.＼/　　.イニニニニニニハ　∨.ﾊ
　　 　 　 　 　 {〃　 /　 -―-　,〃!　　 ヽ 　 　 　 　 ∨∨　l
　　 　 　 　 , ｲ ./　/　　 /　/ /｀ヽ!ヽニニニニニニ} Ⅳ }　 !
　　　　 　 　 / /　/　　 /.// /_.　 |　 Ⅳ　　ヽ　 　 |　| !　{
.　　　　　　 / /　/　　 /_〃 /　ヽ |　 | ∨-― ､　　|　|ハ ! ,i
　　　　　　 ' /　/　　 /ｲ兀テﾐﾒ､ .l∧!´ ∨ ヽ. ヽ　 |　|　丶 {
　　　 　／' 　 〃　 /!　!i :::::::ｿ　ヽ!　ヽｲ兀ミﾒ、 |　 |　|　ト､丶.
　　　, ´ /　///　　 {　 ゝしク　　　　　 !i :::::::７.〉|　 | .ﾉ　ヽ }　　　　　　　 ┌─────────────────┐
　　 （　厶イ// 八　|! ""´￣ 　 , ::.　　,,ゞ=彡'/,/　 !,!　,' ノｿ　　　　　　　 │ 　VIP・デ・やらない夫とは誰ですか？　　│
　　 　 　 ｀ヽ!/! ∧,入　 　 　 　 　 　 '""￣｀｀∧　 }l　!　!　　　　　　　　　└─────────────────┘
　　　　　　　∨|/!八! ＼　　　 r - ､　　　　　ｲ.　　ﾘ | ,' 八
.　　　　　　　 ∨∧ 　ヽ. >､　　　　′　　　ｲ/　 } /　.!/ |　 ヽ
　　 　 　 　 　 ∨::}　 ∨ヽ、ヽ　_ 　 -‐≦　/　 /'〃　{ {{　　ﾉ
　　　　 　 　 　 i入}　 八　}_ノ　ヽ　　　　 /　ノ,　/∧ト､ヽ
　　　　　　 　 ソ/厶イ ハﾉ　　　　　　　,厶イ 　　　〃 ｀ヽ＼_ ノ
　　　　　　　　　　　,.イ{　 ー--　､　　 / - '´　 　 〃　 　 丶



　　　　　 　／￣￣＼
　　　　　／　　　 　 ノ ヽ
　　　.　/　　　　　　（● ）
　　　　.l　　　　　　　 （__人）
　　　 　l　　　　u　　　 ⌒ﾉ　　　　　リン…
　　　　 .l　　　　　　　　　}
　　　　　ヽ　　　 　 　 　 }
　　　　　　.)　　　　 ,,..／
　　　　 ／＝＝=､_〈
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　 ／　　　　　 　 　 　 ヽ
　.ｉ　　　　　　　､　　　 . l
　.l ｉ　　 　 　 　 l　　 　 l
　l .l　　　　　 　 l　　 　 l
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　　　　　　　,､-‐'´　　　,､ -=＝,','＼/i＼
　　　　　　 ／　　 　 ／il`‐=-',ﾆ二二ﾆﾆゝ､
　　　　,､-'´　　　　//＿!',､-'´　　　　　　 　 ヽ､
　　 _/　　　　　　/,ィ‐t／ ,'　/i　 i i 　 i　ヽ　　ヽ､
　 /, ;　;　　　　　l i ､'/　　, / / /i /l 　 l　l､ i　　｀ヽ
　/! ;　 ;　 , ﾆ二ﾆヽV　　 /／i/-lﾄ､.i　/　l　! l　ヽ､ヽ
　'i/l　/　/／l　l~＼i　　 /ｨ≠=､、 ﾘ; /　/´`ﾘヽ　 i ヽ､
　 ﾄ‐/l　l l.__〈　〉､、l　　ｲ {f:;;;::! ﾘﾄ　/／rィt l ;､　!ﾘ
　 l/　l ! ヽヽ/ ~ヽ/ l ;　 i　ゞ-'-'　　　　 l;;i7/ィ l ﾉ !
　　 　 〉/ヽﾆ二ﾆﾆィ'l　　lヽ 　　　　　　 ｀´lィiヽ´
　　　　 ヽﾍィ､　　/ l i､　 lヽ､　　　　 　' 　 l　l i
　　　　　　 '　＼/　 l lヽ　l　｀　　　＿_　　/ヽ,!;
　　　　　　　　　〉　 l　~ヽ ! 　 　　　 　｀ / l ﾘ
　　　　　　　 r‐'-､/_~　　｀iヽ､.　 　 　／i /
　　　　　　　/　　　｀ヽ､　 ｀rー｀＝= '　 ｿ
　　　　 　 r´＿_　　　　ヽvィ/
　　　　,､-ｲ 丿､｀ヽ　,-‐ｿ=ｧﾍ､
　　,､‐===<ヽ､ 　 ヽ/..::.:.}ｰヽ::::::ゝ､
　/／三三冖､ヽ^ヽ{　::::::iﾍ　ゞ-‐'ヽi≡ﾐゝ
　l／＝＝=､ィ=ヽﾍ ゝー/　i ヽｰ､‐ﾄl≡llｿi.
　l ／￣＼ ヽゝ,ﾍv/:　::l　::::l　i:::::.r‐､>≡〉ヽ､

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　　　　　　　,､-‐'´　　　,､ -=＝,','＼/i＼
　　　　　　 ／　　 　 ／il`‐=-',ﾆ二二ﾆﾆゝ､
　　　　,､-'´　　　　//＿!',､-'´　　　　　　 　 ヽ､
　　 _/　　　　　　/,ィ‐t／ ,'　/i　 i i 　 i　ヽ　　ヽ､
　 /, ;　;　　　　　l i ､'/　　, / / /i /l 　 l　l､ i　　｀ヽ
　/! ;　 ;　 , ﾆ二ﾆヽV　　 /／i/-lﾄ､.i　/　l　! l　ヽ､ヽ
　'i/l　/　/／l　l~＼i　　 /ｨ≠=､、 ﾘ; /　/´`ﾘヽ　 i ヽ､
　 ﾄ‐/l　l l.__〈　〉､、l　　ｲ {f:;;;::! ﾘﾄ　/／rィt l ;､　!ﾘ
　 l/　l ! ヽヽ/ ~ヽ/ l ;　 i　ゞ-'-'　　　　 l;;i7/ィ l ﾉ !
　　 　 〉/ヽﾆ二ﾆﾆィ'l　　lヽ 　　　　　　 ｀´lィiヽ´　　　　　　　f´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　 ヽﾍィ､　　/ l i､　 lヽ､　　　　 　' 　 l　l i　　　　　　　　|　　私のデータには存在しないであります。
　　　　　　 '　＼/　 l lヽ　l　｀　　　＿_　　/ヽ,!;　　　　　　　　乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　〉　 l　~ヽ ! 　 　　　 　｀ / l ﾘ
　　　　　　　 r‐'-､/_~　　｀iヽ､.　 　 　／i /
　　　　　　　/　　　｀ヽ､　 ｀rー｀＝= '　 ｿ
　　　　 　 r´＿_　　　　ヽvィ/
　　　　,､-ｲ 丿､｀ヽ　,-‐ｿ=ｧﾍ､
　　,､‐===<ヽ､ 　 ヽ/..::.:.}ｰヽ::::::ゝ､
　/／三三冖､ヽ^ヽ{　::::::iﾍ　ゞ-‐'ヽi≡ﾐゝ
　l／＝＝=､ィ=ヽﾍ ゝー/　i ヽｰ､‐ﾄl≡llｿi.
　l ／￣＼ ヽゝ,ﾍv/:　::l　::::l　i:::::.r‐､>≡〉ヽ､

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‘，　　　　　　　　　　 　＼　　/　　　　　　　　　　 　 /
　‘，　　　　　ー=ミ ＿　　）_/　ｰ=彡　　　 　 　 　 /
. 　 ヽ　　　　　　　　⌒ヽ f´＿　 　 　 　 　 　 　 ／
　 　　＼ 　 　 　 　 　 ／⌒　 ｀ 　 ＿＿＿＿／
　　　 　 ｀　ｧ ――=彡　　　　　　 ＼　　　　　‘，
　　　　　　/　　 　八　 　 　 　 , 、 　丶　　　　 ‘，
　　　　　 ,′　　 .′ ＼　　 ／／　/ 7　＼ 　 　 ‘，
.　　　 　 ′　 　 !　＼　｀ ー <__　/ /　 ＿ ≧
　　　　　i　r―_ｭ| ｘ≠ミ、　　　ィ斧ﾐｘく　　　i 　 　 i
　　　　　|i ＿＿ |f ん::ﾊ　　　　 {じ::j::}》i　　 :|　 　 !|
　　　　　|{ ー‐‐ | 弋::ソ 　 　 　 ゞ-ﾟ'　 ! 　 :!|r　　八
.　　　　 八 　 　 !:.　　　　 ´　　　 　 　 | 　 八　　　トゝ　　　　　自分のことは入力してないのー！？
. 　 　 　 　 ｉヽ　 | ﾍ　　　 '⌒　　　　　厶イ　　 ﾄ､　|
.　　　　　 ノヘ＼{　 丶　　　　　　　／　　}／ヽ{　ヽ{
　　　　　　　　 ＼{ヽ 　 ≧=r‐‐ ＜i ＿_／/ 　　＼　ヽ
　　　　　　　　　 　　＞≠7ﾉ　　　 ゞ///≧ｘ､
　　　　　　　　　 ／/////{ ,，― - ､}//////ハ
　　　 　 　 　 ／///////,| 　 　 　 //////,／‘，
　　　　　　　⌒i ＜/////ﾊ　　 　 //,＞イ 　 　 i
　　　　　　　　 |　　￣ヽヽ: :｀ｰｧ:'_:_:_:_:_/:}　　 　,
　　 　 　 　 　 ‘，　　　}　 ⌒7:廴}: : : :.Ⅵ　　　′



　　　　　　　　　　　　　　　　.／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　 .／ 　　　 _ノ ⊂_ ‐-' ＜
　　　　　　　　　　　　　　 |　 　　　（ ―）　 λ　　 ヽ
　　　　　　　　　　　　 ,ﾍ__|　　　 　　（__人）　　ヽ　　',　　　　　…もういいだろ、話に戻ろう。
　　　　　　　　　　 __,/　　　｀ ＜　 　　⌒ﾉ　　. ｒ'-‐￢
　　　　　　　　 ／---‐――--.､ゝ＼　 ノ　　　」-‐＞ヽ
　　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／⌒ヽ´_ノ　　　/　 ´　　 l
　　　　　 ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／　／´ ｀ヽ　　　　 ヽ.　　,　, .!
　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／　／　　　　 ヽ　　　　 l｀ / / /!
　 　 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／　 ./　　　　＿ __ヽ-､　　 !/. ,'　l　!
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　 |;;;　　　　｀ ⌒´ﾉ
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.　 ヽ;;;　　　　 　 }
　　 ヽ;;;l　　　　ノ
　　　/　　　 く
　　　|　　　　 ＼
　 　 |　　　　|ヽ、二⌒)

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　　　　　　l. 　ヽ　,　　彡!!!!!!ゞﾐ､　 　 /　　 '　　　　　　　　　│.　どうやって俺のハードディスクに侵入した！　　│
　　　 　 　 ',　　 /　　　　|　　　 ヽ　　　　/　　　　　　　　 　 └────────────────────┘
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　　　　　　　　ヽ　　 ｀ ー―― ´　　 　∧__
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││　│ 　チョロいもんだお、やらない夫。　 　 　 　 　 　 　 　 　 │ 　 ││
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││　│　 やる夫は好きなとき、好きなとこに現れるんだおｗ　　│ 　 ││
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││　 　 │　　その前に、息子にメッセージがあるんだお。　　.│　 　 ││
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││　　 │ 　ｱｰｱｰｷｺｴﾅｰｲ　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │ 　 ││
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││　　 │ 　レン、誕生日おめでとう！　　　　　　　　　　　　　　　│ 　 ││
││　　 │　 ７月２３日には、お土産いっぱい持って帰るお！　 .│ 　 ││
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　　　　　　　　　　　　　　　　ルネ・デカルト　　　　　　　　　　　　新城直衛　(皇国の守護者)

　　　　　　　　　　　　　　　　ブレーズ・パスカル　　　　　　　　　 ベジータ　(DRAGON BALL)

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 アイギス　(ペルソナ３)





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以上になります。
>>538
中世の人ではないけど、飼い犬のエピソードからして
デカルトさんで間違いないかと。

乙でした
>>897くらい割り切ってないと気が狂ってしまいそうだな
しかしこれだけ理性がプッシュされると、逆にその理性が疑わしく思えてくるから困るｗ

乙

パスカルになんかﾜﾛﾀｗｗ

>>919
考察する方のデカルトはそれでよかったけど、
学ぶ方はそれですまないのがなぁ

哲学者の考察を真剣に受け止めすぎて、哲学と日常生活が一体化してしまう人っていない？
例えば「この世は妄想だ」の方向へ突っ走ってしまうようなキ印の人

クリエイターと消費者の差なのかな

乙ー

割り切りってのも簡単にできる事じゃないよなぁ

乙です。

>ソクラテスは理性が正しい認識をもたらすと考え、

ここのミソは、ソクラテスにとって認識とは何ぞやという事でしょうね。
不可知論者であったソクラテスにとって、おそらく認識とは『思い込み』でしょう。

正しい『思い込み』と聞くと、首を捻る方もいるかもしれません。しかし、アリストテレスの
「天動説」の世界観では、彗星を見ても、それを見間違いであるとする人が大勢だったそうです。

つまり、人はややもすると『思い込み』を正しく行う事が出来ない。これは、理論負荷性の話が分かりやすいでしょう。

哲学と日常生活の一体化と言えば、ソクラテスの流れを汲むディオゲネスを思い出します。
プラトンのような男から見れば、彼は狂ったソクラテスであったようです。

プラトンとディオゲネスの差は何か。それは、彼らの残した逸話から感じ取れます。

>プラトンが、『人間とは、二本足の、羽のない動物である』と言ったとき、
>ディオゲネスは、 羽の無い鶏を見つけてきて、「これが人間だね」と言った。
>それ以来、プラトンの人間についての定義には、「平たい爪をした」という語句が付け加えられた。

乙でした。
やる夫さん、何者だよｗ

割り切ったタイプの哲学者もいるけれど、
哲学に殉じたソクラテスみたいなタイプもいますね。
自ら突っ走っちゃったキ印な人も…

倫理学となると、生き方＝哲学な傾向が強くなるように思います。
それこそディオゲネスがそうかな。

乙です
むかしこの人の本を読んだ時、数学を専攻していたから精神と物質をキッパリ分けようとする
動機は分かったし後に与えた影響の大きさもなんとなく分かったけど、精神と身体の相互作用に
こだわっていた理由は全然分からなかったな
情念論も読んだけど、あまりに実践とかけ離れているし松果腺（松果線？）とか訳のわからない
モノに執着してるのも意味不明だった印象が・・・
今回長年の謎がちょっと解けたかもしれない