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原作・塩野七生 著 ローマ人の物語2
「ハンニバル戦記」
*ですが、wikipediaとか他の本とかもたまに参考にしてます。
*そしてわりとオリジナルの部分あり。史実・原作重視ですがフィクションです。
紀元前218年10月、イタリア
●ミラノ ,-、
,-~´
\
_ ◎ピアチェンツア |~
/´ `ヽ, \
,-~´~ ~´) `\,
/ ) `~|
`) `|
~\ |,
く,,_ \
`\ ◎ローマ `"-,_,,-ーっ
\ /
`ヽ,-,_ `ヽ,,
ヽ,_,  ̄`ヽ,,_
`っ ,,-,,_ ~ヽ,
`ヽ, _ / `ヽ )
~ |, (_, し´
) `ヽ,
`),, _|
,-´ (
_) ノ´
(__ノ
やる夫達はローマ共和国を作るようです
第64話 「演説」
613 : ◆yxZlGN83jM:2012/05/12(土) 18:18:13 ID:EsnWyKO6
常識的な相手ならば、冬期がくれば休戦してくれる。
とはいえ、ハンニバルが非常識な奴だというのは、スキピオも理解した。
___
/_ノ ヽ\
/ (○) (○) \
/ u (__人__) \
| |i!i!i!i!| u | 何かとんでもない奴だお……!
\ u |;;;;;;;;;| / 油断するとヤバイかもしれないお……
/ `⌒´ \
(<<<) (>>>)
|、 i、 ,i /
ヽ_/ ヽ__/
| |
*執政官スキピオ(AA/やる夫)
だが、ピアチェンツアは要塞化も十分ではなく、守備力に不安がある。
ロングスはまだ来ておらず、兵力的にもかなり不利だった。
614 : ◆yxZlGN83jM:2012/05/12(土) 18:18:43 ID:EsnWyKO6
この状況では、兵士達の士気も低下。
【審議中】
∧,,∧ ∧,,∧
∧ (´・ω・) (・ω・`) ∧∧
( ´・ω) U) ( つと ノ(ω・` ) おいおい、大丈夫かよ……
| U ( ´・) (・` ) と ノ
u-u (l ) ( ノu-u
`u-u'. `u-u'
615 : ◆yxZlGN83jM:2012/05/12(土) 18:19:20 ID:EsnWyKO6
そこでスキピオは、兵士達に演説することにした。
____
/ \ /\ キリッ
/ (ー) (ー)\
/ ⌒(__人__)⌒ \ 戦士諸君(ミリーテス)!
| |r┬-| | ローマとカルタゴの最初の戦いは、
\ `ー'´ / 我々の大勝利に終わったのである!!
ノ \
/´ ヽ
| l \
ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、.
ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒))
実際には騎兵のしょぼい小競り合いにすぎなかったんだけどね。
まあローマの被害は140騎、ハンニバル軍は200騎を失ったので、
勝ったのは嘘ではない。
616 : ◆yxZlGN83jM:2012/05/12(土) 18:19:55 ID:EsnWyKO6
____
, ヘー‐- 、 /ヽ / \
-‐ノ .ヘー‐-ィ /(●.) (● )ヽ
''"//ヽー、 ノ ./:::⌒(__人__)⌒::::::ヽ だが、君達は勝利を知らない。
//^\ ヾ-、.| |r┬-| | そこでここに集まってもらった。
,ノ ヽ,_ ヽノヽ_)\ `ー'´ /
/ <^_,.イ `r‐'゙ ::::ヽー‐-..、 ,..-‐|、
\___,/| ! ::::::l、:.:.:.:.:.ヽ /:.:.:.:.| \
____
+ ./ \ /\ キリッ
/ (●) (●)\
/ ⌒ノ(、_, )ヽ⌒ \ 23年前の戦いも、我々の勝利に終わった。
| `-=ニ=- | よってこれは勝者と敗者の戦いである!
\ `ー'´ / +
617 : ◆yxZlGN83jM:2012/05/12(土) 18:20:45 ID:EsnWyKO6
____
/― ―\
/ ⌒ ⌒ \
/ _ノ 、_! ヽ \ しかもあいつらは、アルプスを越えて疲弊している。
| トェェェイ | あえて言おう!汚物にまみれたクズであると!!
\ ヽニソ /
,..¨ ̄ ̄¨丶
/ \
/ ヽ、::::::::: ヽ,
. /( ●):::::::::::, -‐ i ここは我々の土地イタリアだ!
i ::::: ( ●) | 我々はこの国土を!家族を守るために戦うのだ!
\ (_,、 / 神々が我々を守られんことを!!
\ ` ‐' __/
/ \
こう言って彼は、ローマ軍を鼓舞した。
618 : ◆yxZlGN83jM:2012/05/12(土) 18:21:19 ID:EsnWyKO6
一方、ハンニバルは、全く違うやり方をしていた。
彼は兵士達に円陣を組ませ、中にガリア人の捕虜を放り込んだ。
【審議中】
∧,,∧ ∧,,∧
∧ (´・ω・) (・ω・`) ∧∧
( ´・ω) U) ( つと ノ(ω・` ) ・・・おいおい、何するんだ?
| U ( ´・) (・` ) と ノ
u-u (l ) ( ノu-u
`u-u'. `u-u'
619 : ◆yxZlGN83jM:2012/05/12(土) 18:21:53 ID:EsnWyKO6
/ ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ●)(●)
. | (__人__). rm、 希望するものは、決闘を許す。
| ` ⌒´ノr川 || 勝ち抜いたものは、武器と馬を与えて自由にしてやる。
. | },.! ノ'
. ヽ r / .|
ヽ ノノ ノ
/ / ./
| /
| i´
*ハンニバル(AA/やらない夫)
620 : ◆yxZlGN83jM:2012/05/12(土) 18:22:27 ID:EsnWyKO6
こうして、痛々しい決闘が始まった。
: / ̄ ̄\:
:ノし. u _ノ` ,, \:
:⌒` ( ◯)(O) :
.:| j( (__人__):. :∧:
:| ^ ` ⌒´ノ:. :|.Y.|: :,ィ:
:| u ゙⌒}:. :| | |: :/ ノ:
:!、 ".}:.. :| | |: :/ ./: ギリギリ…
. :ヽ u ノ: :| | |::/ ./ ____
. :/⌒\ (´ : :| | |/ ./:/ ノし \:
. :| \~ ⌒\: :| | |:/ :/ノ ⌒ \:
:| \j( \ r、 \__;/|_| |:__ :| u }:
:| \ ヽー─∠___/__| ( u _ノ:
.:| u \________ノ( \__゙/⌒ヽ~ ヽ:
:| |: ⊆∃:(\ \/ ./j( \:
.:| u |: : ̄\__/l ^ u \:
勝ったものにも、負けて死んだものにも、拍手が送られた。
621 : ◆yxZlGN83jM:2012/05/12(土) 18:22:59 ID:EsnWyKO6
それが終わると、彼は演説を始めた。
/ ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ●)(●)
. | (__人__) お前達が、こいつらと同じ気持ちで戦うとしたら、
| ` ⌒´ノ 我々は勝者になるだろう。
.l^l^ln } こいつらは、お前達の現状を写した鏡なのだ。
.ヽ L }
ゝ ノ ノ
/ / \
/ / \
. / / -一'''''''ー-、.
人__ノ (⌒_(⌒)⌒)⌒))
622 : ◆yxZlGN83jM:2012/05/12(土) 18:23:31 ID:EsnWyKO6
/ ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ー)(ー) 我々の西も東も、海でふさがれている。
. | (__人__) 船も無い。前にはポー河。
| ` ⌒´ノ 流れは荒い。
.l^l^ln } 背後にはアルプス。
. ヽ L } まさかもう一度挑戦したい奴はいないよな?
ゝ ノ ノ
/ / \
/ / \
. / / |ヽ、二⌒)、
ヽ__ノ
623 : ◆yxZlGN83jM:2012/05/12(土) 18:24:06 ID:EsnWyKO6
/7
//
//
__ //
. /ノ ヽ\ .//
. / (●)(●〉/
l (__人_,//l お前らには、ローマに勝つか、負けて死ぬかしかない。
. | `⌒// ノ 勝てば、神々でさえ手に入らない報酬が手に入る。
l // ./ ローマ人のものは全て、お前達のものだ。
. ヽ r-‐''7/)/
/ と'_{'´ヽ
/ _.、__〉 ト,
{ 、__} |.i
ヽ _,.フ .|.|
624 : ◆yxZlGN83jM:2012/05/12(土) 18:24:38 ID:EsnWyKO6
/ ̄ ̄\
rヽ / ノ \ \
i ! | (●)(●) |
r;r‐r/ | | (__人__) | さあ、もう休息は十分だよな?
〈_L (`ヽ .} | ` ⌒´ ノ これからは、苦労は苦労でも、報酬のある苦労だ。
l` ( ``/ . | }
ヽ l . ヽ }
|,. l /⌒ ー‐ ィ ヽ
625 : ◆yxZlGN83jM:2012/05/12(土) 18:25:11 ID:EsnWyKO6
/ ̄ ̄\
_ノ ヽ、 \
( ●)( ●) |
(__人__) | ../}
_ ヽ`⌒ ´ | / / __ 敵が誰かは知らん。
(^ヽ{ ヽ { ./ / . / .ノ だが、勇将ハミルカルの息子である、
( ̄ ヽ ヽ i ヽ / 厶- ´ / この俺に勝てる奴などいない。
.(二 ヽ i i |,r‐i ノ. ヽ / /
ヽ / ノ / r一'´ ー 、  ̄ ̄ ̄) 俺と互角の将など、ローマにはいない。
i { イ―イ / .`ー―. 、__ .〈 ̄ ̄
ヽ. `ー '/ / /\ \
`ー '  ̄ ̄! | ヽノ
626 : ◆yxZlGN83jM:2012/05/12(土) 18:25:51 ID:EsnWyKO6
∩⌒ヾ
い )
、 . ノ
| | / ̄ ̄\
| |./ _ノ \
| | ( \) l
| | (⌒ (\)
| | / ̄(__丿
ト /ー、/ 戦争は、必ず勝つ!!!!!
| \ノ お前達には、望むだけの土地をやろう!
| ) 税は、子の代まで免除だ!!
| /ヽ 金貨を望むなら、望むだけやろう!
| /三) カルタゴの市民権も、望むなら与えよう!
ノ 〈  ̄ 奴隷も全員、戦うなら解放しよう!
/ _ ⌒ヽ 一人につき、ローマ人二人の奴隷を付けてやる!
/ / | |
/ / | |
彼の強烈な自信は兵士達にも伝わり、大歓声の中、彼は演説を締めくくった。
第64話「演説」終わり
つづく・・・?
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