4738 名前： ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日：2015/09/22(火) 21:10:25 ID:iq1Re7ns0
, -‐ ‐- ､
／: : : : : : : : : : ::',
, ': : : : : : : : : : : : : : :', 最近、気分転換がてらにダークソウル2（PS3、DLC同梱版）っていうゲームを買ったんだけど、
/: : : : : : : : : : : : : : :○:',
ヽ : : : : : : ○: : : : : : : : :', やる時間が中々取れないね。リアルで絶望をくべてるからね。仕方ないね。
. ｀ﾄ : : : : : : : : : : : _,-‐'｀iヽ _
i: 丶: : : : : :,-‐'´__,-‐'´: : : ｀ヽ そんなこんなで始めていくよ。絶対睡魔なんかに負けたりしない！
| : : :ﾄ: : : : `-‐´ : : : : : : ､: : : 丶
| : : :'､j｀-‐ : : : : : : : : : : : ＼: : : ヽ
丶,,:_:_:_: : : : : : : : : : : : : : : : | : : : i
｀ヽ: : : : : : : : : : : : `ー‐'
ヽ: : : : : : : : : : : : : ヽ
4739 名前： ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日：2015/09/22(火) 21:18:38 ID:iq1Re7ns0
┌─────────────────────────────────────┐
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┃ -──- ..┃ ┏┛◆┃
┃ , .┃ ┗┓◆┃ ┏━┓
┃ .,,.. -‐''ニ- △|＼ |＼ ､ .┗━┛ ┏━┓ ┏┛▼┃
┃ .／ ..／ ／ ▽ π＼ ﾘ ＼ .＼ . ━━━━┓ ┏┛◆┃ ┗┓▼┃
┃ .／一'i | ▽' ∨ ヾ_,,.ｰ、ヾｯ ＼ .┃ ┗┓◆┃ ┗━┛ ┏━┓
┃./ /一'i ∧∨| ＜| ヨ ／, ヘ__ゝ .┃ ..┏━┓ ┗━┛ ┏┛★┃
┃ /／| / ゝ ',＜{ '∧ ヽ、{＞＼＼ ┃.┏┛◆┃ ┏━┓ ┗┓★┃
.ｌ / / ∧/', ＼＼ ∧ } }i＞ ＼从 .ｌ ┃.┗┓◆┃ ┏┛▼┃ ┗━┛
| |∧,/ ∧/ ゝ＼ ∨ ＼＼ |/ ＿ ゝ__) | ┃ ..┗━┛ ┏━┓ ┗┓▼┃
| | ! ∧/_,. -‐=ニ 〈 ＼／ 〉 | ┃ ┏┛◆┃ ┗━┛ ┏━┓
.ｌ ヽ |／ _,.. -一 ''≦ ゝヘ ／^ﾘ .ｌ ┃ ┗┓◆┃ ┏┛★┃
┃ V /ﾘ ≦'' , ―┐／ ﾝ-、 / ..┃ ..┏━┓ ┗━┛ ┏━┓ ┗┓★┃
┃ V ≦' ,〈 ＼／ 爪 ／回ゝ ┃.┏┛◆┃ ┏┛▼┃ ┗━┛
┃ ﾘ ＜/ ヨ ｀ー＼ ／ // ┃.┗┓◆┃ ┗┓▼┃
┃ . ､ .＜{ ヨ ｀´ ／/ .┃ ..┗━┛ ┏━┓ ┗━┛
┃ .＼ △ ｀TTTTTTTT爪 △ ....┏━━━━━┛ ┏┛◆┃
┃ .丶 .∨∨∨∨∨∨∨∨ ／ ┗┓◆┃ ┏━┓
┃ .┃ .┏━┓ .┏━┓ ┗━┛ ┏┛▼┃
┃ ..＿＿.. .┃ .┃☆┗┓ . ..┏┛◆┃ ┗┓▼┃
┃ .┃ .┃☆┏┛ .┗┓◆┃ ┗━┛
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┗━┛
竜の紋章＝メビウス軍本隊 ◆＝アラディア前衛部隊（小規模）
◇＝メビウス地竜隊 ▲＝アラディア騎兵部隊（小規模）
△＝メビウス飛竜隊 ▼＝アラディア後衛部隊
☆＝メビウス精鋭飛竜隊 . ★＝アラディア精鋭後衛部隊（小規模）
. ■＝アラディア混成部隊（小規模）
.●＝アラディア飛竜隊
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╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
午後九時十分、それは現れた。
北方からアラディア軍上空に飛来した四騎の黒い飛竜は、
身に纏った鎧に女神の横顔を描いていた。
彼らが偽神と唾棄する存在であるにもかかわらず、黒い飛竜たちは
堂々とそれを掲げ、メビウス軍に支配された空に上がったのである。
両軍共に混乱する中、メビウス軍の誇る精鋭、ゲルプ隊とその飛竜たちは
戦闘を開始した。
大陸の歴史に残る上で、初となる飛竜同士の戦闘である。
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
4741 名前： ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日：2015/09/22(火) 21:24:14 ID:iq1Re7ns0
＿ |＼ |＼ |＼ |＼ |＼
. ＼||￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣!
. /! .＼|￣￣￣￣￣￣ ／／
. |.! ＼ ＼￣￣ ／／
. / ! |＼ ＼ ＼__／／／|
/ |__|＼l´￣￣￣!! .／／￣.下!
|. ./__.l .／| || ､|／￣＼ .|/!
/ ／¨＼_|／ ／!,. ＼／|／￣＼! !/!
|./ ○￣＼／|,. .|! 伐_ノ| |/!
|∨三戈、 |／!＿＿|.＼￣! .| |/!
＼＿ノ ＞=イ|コ ／二!＼_| |_,j .!/!
. |￣￣ ＿ ＼!／__| ／ |/
￣￣￣／￣￣||下下下 、 ／
￣￣￣￣￣￣￣￣
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┃system message
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
結果は一方的なものだった。
接敵してから数分もかからずに、抵抗むなしくもゲルプ隊は黒い飛竜たちに撃墜された。
黒い飛竜たちの猛威はそこでとどまらず、彼らは落ちてゆくゲルプ隊には目もくれず、
一騎、二騎、三騎と後続の飛竜隊を撃墜した。
これまで空の覇者として君臨してきた誇り高きメビウスの飛竜隊の時代は、
この瞬間、終わりを告げたのだった。
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
4742 名前： ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日：2015/09/22(火) 21:28:48 ID:iq1Re7ns0
┌─────────────────────────────────────┐
└─────────────────────────────────────┘
┌───────────────┐
└───────────────┘
┌───┐
└───┘
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─＼ 飛竜同士が、争ってる……
／ （○） （○） ＼
| u. （__人__） | つか、つええ……
/ |!!il|!|!l| ／
|ｪｪｪｪ|
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┃system message
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
飛竜の雄叫びと断末魔の両方が地上にまでこだました。
呆気にとられながらも、空を仰ぎ、飛竜たちの姿を視界に納める。
突如、上空に現れた四騎の飛竜は、こちらに向かってきていた二騎の飛竜に
近づくと、睨み合う間もなく飛びかかり、炎の浴びせ合いを始めた。
雲の下に爆発が起こり、飛竜たちがその巨体を翻しながら飛び回る。
決着には、そう時間がかからなかった。
番のカワウと呼ばれていた竜騎兵たちが乗っていると思しき飛竜は、
片や滝のような血を遠目からでも分かるほどの勢いで噴出させながら
地上へと落下していき、残った一騎の飛竜も、後ろから黒い飛竜の一騎が
放った火球に包まれ、そのまま相方の後を追うように落ちていった。
黒い飛竜たちは、撃墜した二騎の屍が地に落ちるのに目もくれず、
颯爽と後続の飛竜たちに向かっていった。
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
4744 名前： ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日：2015/09/22(火) 21:47:29 ID:iq1Re7ns0
／l
、 .' '
,.::':::::: ヽ / ./
__./:::::::::: ヽ ./ ./
,' ヽ/::::::::::: ', ./ ./
ｌ ｀'￣ ―- 、 iﾄ,/ ./
_/ ヽ.i､l!li/ ./ ._
__-＝＝‐- .__ }.l ｀/ ./. ｀ 、 おい！ こっちに来るぞ！
＿‐ニ＞-――-=ニニ=-- {￣｀/ ./ヽ.､. ヽ ､
＿‐ﾆニニ二/ ￣ｊ"'''''''ヽ/ / .〉＞,.,.,_ } ＼ 「飛竜隊の援護か！？」
＿‐ﾆﾆニニニニ,ﾉ￣ ｀＼ ,ｲ ＼ / / ￣};:;:;:;:;:;:;:;:;＞､ﾉ ヽ
. __‐ﾆニニニニニ二/=‐-.、 `ｰ-=''"/ .'/ / ', /‐- _:;:;:;:;:;:;:ｿヽ. }、 ちげえよ！ あの黒い奴らの方だ！
__‐ﾆニニニニニニ／_;:;:;:;:;:;:;:＼__,.,イ;:;:;:ノ--= / / V l! ￣ ヽ;:;:;:;:＼. j ,
ニニニニニニニ{´"´ ￣ ＼;:;:;:;r‐=''" / /ヽ .' l! ヽ;:;:;:;:;:ヽノ , これって……
ﾆニニ二二／ﾆﾆ, ヽｨ ‐- .＿ / / }./ l! `＜二ヽ. i
ﾆニ二二／ﾆﾆニヽ ‐-ﾄ、 ./ / ￣.} l! }_Ｌi,,ﾄ､ l
ﾆニ三／ニニニ/ﾆへ､ ,.ィ＝ヽ＼/ / .' ﾘ ゝｰ-ノ_ｿ
ﾆニ／ニニニニ'ﾆニ/;:;＞､ ./ .／ ｊ .〈 /.〉ーｲ /'
ﾆ／ニ二二二/ﾆﾆ,ｲ;:;ヽ ＞'l / ./､ヽ￣ ＼ ./ /'
ｲﾆニニ二二/ﾆﾆ/;:;:;:;:;:;ヽ_,. -=､{､ /ヽ _, -｀ ヽ＼ /'
ニニニニニ,'ﾆﾆ;';:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;｀"＞--';:;:;:;:;:;:｀`;:;､'
ニニニニニニ/;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:〈_./;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ヽ
ニニニニニ,.ｲ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ヽ
xzzzx､
i´//////ト,
〈ミﾆ三三彡/
}-,､.:､_,.:.:､''}
〉ﾊ:iヾiｱi.:/i
. 从:トﾆｲｲ:ﾘ､＿ x１
λゝ 介 }i::::/´ ／／
/:::ﾊ ﾊvh:::{／／ ｽﾞｸﾞｯ
〈::::::::ゞ^''X^"イ／
〉ゞ=>ミ{Xi〈 ﾍ,
ζ _ }/:::ヾ':i^:ﾊﾑ'
/ゝ=ｲ:::::_ノ､::ｨ'^"
. //ﾞゝｲ7/ノﾉ.i_i´
ゞ=彡ｲﾐ〉彡 { └､
〈;;ノ´. ｀^‐‐'
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何やら叫んでいた敵兵の声が途絶える。
見ると、ラピスの細い手には、地竜から引きずり降ろされた敵兵の兜が鷲掴みに
されていた。いや、あれは兜ではない。彼女の手元から、血と肉片が滴る。
ラピスは斬りおとした敵兵の首を地面に放ると、死体の腕から槍をもぎ取り、
近くにいた別の敵兵に目がけて投擲した。
投げられた槍は敵兵の腹部あたりに突き刺さり、地竜の上から転げ落ちる。
どうやら敵兵は絶命したらしく、糸の切れた人形のように頭から落ちた。
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4745 名前： ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日：2015/09/22(火) 22:00:29 ID:iq1Re7ns0
z ‐＝‐ ミ
/ ::::::: _メ､ ｀ヽ
〈､_:::ﾄ<_･__ﾉ ',
i じ ) u. } ！
ﾍ └'｀￣´ イ
｀ ‐ｩ ｀ヽ
_＿＿＿＿__,iiﾐ/ i ﾊ
＜────‐}_} 〕ィ レ' ﾍ
￣￣￣￣￣llﾑ''{ ',
ゝ へ
/ , ｨ===‐‐‐-､ ＼
ゝ} ｀￣´
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黒い飛竜たちが現れても、地竜たちの勢いはそのままだった。
辺りには地竜とその騎手たちの死体がごろごろ転がっている。
中には生きている者もいるようだったが、足を切断されていたり、
大量の失血のためか起き上がらなかったりと、動けない者がほとんどだ。
それらに足をとられそうになるくらいには敵を倒したというのに、
数は一向に減らない。こちらが必死に地竜たちを打ち倒している間に、
それ以上の数の敵の増援が、先ほどから立て続けに来ているのだ。
阿鼻叫喚の中、視界の端に、倒れこむ味方の姿が映る。
小柄な女性兵士が、敵の地竜に押し倒されたのだ。
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4746 名前： ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日：2015/09/22(火) 22:09:26 ID:iq1Re7ns0
:,: :(::)
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ヽ::::::::';''' ''`` 。
τ'::/ .;:
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`'''`~''・ ' `
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τ !::::::::::::::::::::::::::::)／,,,,, γ :'`'``:!
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その後姿には、見覚えがあった。
強化された動体視力が、苦悶の表情を浮かべる彼女の横顔を捉える。
ラピスだ。
ラピスが地竜に襲われている。
事実を認識するのに、数秒かかった。
恐怖と動揺で硬直した意識を、ラピスの悲鳴が揺さぶる。
はっとし、剣を両手で握りしめ、駆けだす。
全身から嫌な汗が噴出し、呼吸が乱れる。
恐怖が心臓を鷲掴みにし、急げ急げと急かすように血を送り出す。
この恐怖は、自分が負傷することや、死ぬことに対してのものではない。
ラピスが死ぬかもしれない、という恐怖だった。
地竜に跨った竜騎兵が手に持った槍をラピスに突き立てる。
呼吸がさらに激しくなり、視界が収縮する。
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4747 名前： ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日：2015/09/22(火) 22:16:38 ID:iq1Re7ns0
＿＿＿_
／ ＼
／ ⌒三 ⌒ u ＼
／ （○） 三（○） ＼
| ::::⌒（__人__）⌒::::: |
＼ u. |ｒ┬-| ／
／ `ー'" .ﾄ ＿ ＼
＜三三三三三三| |（＿＿＿）
|＼ ￣￣ ﾚ／
| ￣￣￣
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╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
無我夢中で、ラピスを殺そうとしている竜騎兵の地竜に斬りかかる。
剣を振り回し、脇の辺りに叩き付けるようにして、二度、三度斬りつけると、
三度目で刃が骨を断つ感触がし、ラピスの胴体を咥えこんでいた
地竜の動きが止まった。
地竜の上の竜騎兵が慌てて振り返り、ラピスから自分に視線を移す。
怯んでいる場合ではない。
今にも倒れこもうとしている地竜に飛びかかり、手綱に捕まると、
狙いも定まらないままに片手で持った剣を突き出した。
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
4748 名前： ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日：2015/09/22(火) 22:30:26 ID:iq1Re7ns0
__
/ } __
／￣￣￣￣ヽ / }
i´￣｀ｸ ./::::::::::::::: i ノ 7
/ / |::::::::::::::::::::::: !／ .::/
l 'ー‐-ゝ::::::::::::::::::::::: ノ-=,,,_/ .r‐-、
＼ ￣'''ー-‐=='. !
｀ヽ:::::::::::::::::::::::::: ___ ,,ノ
ヽ::::::::::::::::::::::::::::: ../￣''''''＝=＝'''´
ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::: ｿ
ゝ-‐‐==‐‐-─ ¨´
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次の瞬間、衝撃が全身を襲った。
地竜が倒れこんだのだ。
反動で手綱から手が剥がされ、逆方向に転がる。
まともに受け身もとれずに、地面に強かに腰を打ち付けた。
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4749 名前： ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日：2015/09/22(火) 22:41:02 ID:iq1Re7ns0
／ﾆﾆニニニニ二二二＞'"´
,.ｲﾆニニニニニニニ＞'" l
,ｲニニニニニニニ,. '" ;
,.'ﾆニニニニニニ／ {
. ､ /ニニニニニニ／
' ヽ /ﾆﾆニニニ二／_ -―＝=‐- _ j
/ ヽ./ﾆニニニニ／イ ＞ '" ｀ 、
ｒ、_ ! ｒｉ ｆ!r, _|‐､ニニニ ．: ::゛;．゛; r劣} 丶
＿＿＿ l l.ヾﾏ !lﾚ/.ｌｒ .!ﾆ／ ｭ升 r劣弋 ￣ .／ ＼
_-ﾆﾆニ二二＞ｒ―- ＿＿ l,-､.´..;．∴;．｀:'寸㌢．: ::゛;．゛; ／ ヽ
__-ﾆニ-―――-＝ ＼ ､-o-ｧ .,..xｭｭ圭ヽ:゛∴;．゛;．: ::゛;．f心 .＿./ j
＿‐ﾆ,ィ,._ ', ./ ＞ ` .＿,ィ升少⌒ ｭﾆﾆ:イ ｀ヽ＝=ー ''"
. ＿‐ﾆﾆ／ {;:;:;:;:ヽ. ,. イ;/ ,..｡x≦圭才″ ィ升圭( ',
ニニ-, ' ヽ;:;:;＞",. ＜＿ -―― .㍉㌢ ∴ ）少
-‐'"/ V'" ; ￣ ＼ ヽ' }
./ } i ＿,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,, ＼. ヽ ,
.／ , イ ;＿ -‐ ￣ ヽ l
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┃system message
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
二転三転する視界と、鈍い痛みで思考がばらばらになりそうになる中、
一瞬、ラピスを襲っていた敵兵が、胸のあたりから鮮血を迸らせながら
倒れるのが見えた。
這いつくばりながら、安堵すると同時に、やる夫はぼんやりと自分の剣の切っ先に
べっとりと塗られた赤黒い液体を眺めた。
剣は、あの敵兵の胸に刺さったのだ。
肩や腕ならともかく、胸に刺さったなら、あの敵兵はもう助からないだろう。
殺したのか？ 自分が？
現実味が沸かなかった。
悲鳴や地竜の叫びが四方八方から聞こえる中、やる夫だけが、
戦場からどこか遠くの場所に飛ばされたような気分だった。
体の節々に感じる、まとわりつくような痛みさえ、どこか他人事のように思える。
呆けていると、起き上がったラピスが手を差し伸べてきた。
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
4750 名前： ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日：2015/09/22(火) 22:54:14 ID:iq1Re7ns0 [13/15]
l 二 ／ ／ 二二二二二二二二二二二_j__ l二!
l二/ ／ 二二二二二＞ ＜ ＿ ＼ ヽ￣ヽ}
lﾆ′／ 二二二二＞ ´＿ ＼ V ﾊ
{' ／ 二二二＞ ´ヽ、 ｀ ｰ- ｀丶 V ﾊ
/ 二二二／ ＼ _ ＼ ＞ ＿ ヽ、 Vi !
. /二二二/ { ＼ ｀ ー ＿_ ＞く ヽ. ＼ _＼ Vj
{ ﾆ二二ハ ＼ ヽ ￣７´三≧壬￢ト､ ＼ ｀Vｌ
i 二二｛ l 爪 、 ｀ ＜二 77rf'う:::i } _ l＼ ヽーミ、
i i ﾄ､_〉ｆ＞ 、｀ ＜二′〈:t_シ'´ l ､ V l ｀
l | '. l＼孑㌣ ー ￣￣ ￣ } ! ＼}＼} ……ありがと。
l l 、 ヽ K'_ノ ﾊ ゜ lｲ .ヽ ヽ ヽ
、 ＼ 厂ヽヽ- '′ i .::::::::::::::!' .:!､ ﾄ､ ヽ ほら、立って。
＼ V、 ヽ - ::::::::';''' !ハ l } l ヽ ',
ヽヽ ＼ .'::/ .;: l厂l l l ! } !
＼｀ ー二 ─_--- ∠─- 、!､､V } .｢ .j/
_rv≠ ￢:.:.:.:.:.〉了ｆ＞､ｒf＝ ､ヽ､_ﾉ__
(ノ.:.:.:.:.:∧:.:.:.:.:.:乂__ﾊ＼Vﾊ、＼＞f千く ーッ､
,r 1:.:.:.:.:.:.:.:.:V:.:.:.:.:.:.:.(_人 Vﾊ {:i:｢ﾊﾊ ＼v〔:.ヾ
{ イ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:v:.:.:.:.:.:.:.f⌒{ ∨_シiﾊ__ﾊﾊ-' }ﾉ:.:..}
厂!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∧:.:.:.:.:.:.:i､__j､_ ￣ l:::ﾄr_小ﾊ ヽf〈ヽ
∨.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:V:.:/:.:.l:.:.:.`Vi l:::l ｖﾊ }､V V-'.
/.:j:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.V:.:.:.:.!:.:.:.r' {､ !::l V } }ヽヽヽj
.:.:.:{_:.:r‐､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:v:.:.:.:l:.:.:.ゝﾍ 〕 L:! v_､'､ ヽVfヽ
i:.:.:.ヽj i｀ ､:.:.:.:.:.:v:.:.:!:.:.:.:.:.〈 '､__ ＿ v_{fﾊ ｀ V＾!_
ゝ丁´ / ￣i￣ﾊ:.:j:.:.:.:.:.:.:.く__r:.X_ ＞'_ Xくゝ-vく )
〉:.! / '｀ ー^ー￢─ v:.:.:.:.:｢l ＼､/ｆ7:.:.r‐'^Y
｀^! , ′ ハ二二二二'､_ノ:.:.:.:.:.:!ﾊ_／'＼f!､:.i:.:.:.:.!
V ＼二二二二二＞ _j二＞ ､ノ二}:--〈
__ﾉ .′ ヽ二二二二二二二二二二/ﾆヽ、!
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┃system message
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
先程まで命の危機に瀕していたというのに、ラピスは気丈なもので、
目には涙の一滴もなかった。ただ、幼い顔の頬が血塗られていたのが
痛ましかった。
「おかげさまで、一応、骨は大丈夫みたい」
ラピスはそう言って、自分を助け起こすと、地面に落ちていた剣を拾い上げ、
また敵兵へと向かっていった。
自分も感傷に浸っている場合ではない。
ラピスの後を追わねば。
自分だけ、死を恐れて震えていていいわけがない。
手を汚すのを恐れていていいはずがないのだ。
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4751 名前： ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日：2015/09/22(火) 23:24:28 ID:iq1Re7ns0 [14/15]
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼ ィ
／ （●） （●） ＼ ／／
| u. （__人__） |／／ …………
＼ ｀⌒´ ,／／
／ ー‐ < ､／／＼
/ / (⌒^ヘ>ｰ ､ }
{ ⌒ー―一'⌒>へ.＿＿/
┏━━━━━━━━
┃system message
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
剣を振りかぶり、走り出そうとして、足を止めた。
「ラピス、ちょっと待ってくれ」
「なに、どうかした？」
待ったをかけられたラピスが、心配そうな表情でやる夫を見た。
怪我でもしたのか、と目で問いかけられる。
首を振り、空に向かって指をさす。
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
4752 名前： ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日：2015/09/22(火) 23:24:45 ID:iq1Re7ns0 [15/15]
人,,人＼ ,ィ.弋,.ｨ全ｰ∧ｨ全|:∧:!::|∧::!／| ,.イ/! ,ｨi_7＞=―=/人人人人人人人人ノ|从从|
Y´｀Y´｀i.＼ ∨＼＼| ヾ＼|::l/ ∧:∨ ／ ./／..//.:|／/ノ爻爻爻/人人人人人人人人＞'|从从|
ﾉ、.人,,人,,ﾉ＼.__ ._ j＼ ＼＼∧∨:: l:::ｌ ::∨/|.:/ ／/／,イ爻爻爻i／人人人人 ,. ._全＞'´ !从从!
＜戈人人人ﾉ}＼｀＞､＼｀ヽ弋ヽ､∧ ＼人∧∧＼:∨:／//./|／ / .／/爻爻爻ｽ!人人人人 ／/ ,. ／l...从.!
｀'＜戈人人ノ､＼二二＼ ＼＼＼ . ＼_人人_l:::i:::j_人!/.}ﾄ、 ／ /爻爻爻爻|人人人..,ｲ / ／/ ／ /.Ⅶ]叺
｀＜戈人人ノ＼爻爻＞､＿>_.>,.＼ .∧_∧ |::i:::| /7／ ::>'´￣.7爻爻爻爻ﾉ､人人,./ ./ / / .／ ./ Ⅶ卅!
｀ヾ戈人人ﾉ戈爻爻ﾉ＼ . ＼戈ミ 戈Y|::i:::|Y./彡イ ./爻爻爻.全全,＞' ./ ./ ./ / / ./ .Ⅵ刑 ／
｀＜戈人人戈爻爻ﾉ＞､＿ ∨ゞ弋ｧ !::i:::| xタ.入! ／爻爻爻ノ ./ / ./ / ./ / Ⅵﾘ!／
｀＜戈人人＞爻爻／ .∨ ,.ィ./:::i:::∨. ヾ./￣￣＞､爻／ / / / / / ./ / ' ’￣￣￣＼|
｀ー.=《爻爻／. .:／´｀'＜.|:::::i:::::|,＞'´￣＼＿ ＼＿＿,， / / /l / ./ ./ .／
∨ .| ./.＼////{＼;i;／}////.!:::::::::|..＼ .|__／..../ / ./// ./ /.／
∨＼ | ＼//∧∨//////l:::::::: |. |／∧. ./ / /.// / l/
￣￣￣￣￣￣｀'＜、 ∨ ∨＼ ＿∨///////// .!:::::::/.／_/./／ 三_ / /./ .!/
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｀Y ! | ｀ー弋/∧＼＿__＞//.＜ .l/.YY.／ .|////ﾉ...l∧|_ ,ｲ
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人_人人/.! .,，＜ . ∧∨∧＿＿＿∨＿_ 人三＿／ ∨｀ヽ. .///／ .／ / ／/
_人_人_人! ／ / ∨ﾏ::| ∧＿／ ./ /// ∨ ヽ＿ /:.／!｀ヽ ／ / ／ /
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人人人人弋 ＜ ／ . / ∧::|￣￣￣∧＿／ !///./￣￣｀'＜.―--― '"７ / ./ ./ ￣￣￣￣￣￣｀`
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ラピスが眉をひそめながら、素直に上を見ると、「うげ」と短い呻き声を漏らした。
他の者たちも気づき始めたらしく、金属がぶつかり合う音と肉が裂ける音が
止み、代わりに地竜の叫びと困惑の声があちこちから上がった。
やる夫たちの頭上に、今にも火球を吐きだそうとしている黒い飛竜の姿が、
そこにあった。
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4753 名前： ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日：2015/09/23(水) 00:04:31 ID:yEGPZtD.0 [1/3]
. . .-─‐-. ミ
|: : : : : : : : : : ｀: ..
|: : : : : : : : : : : : /
}Ο : : : ◯: : : :,′
: : : : : : : : : : : :i はい、今日はここまで。
{ -===- ､: : :. :.|
〉: : : : : : : : : :ノ ちょっと寝落ちしてたのは内緒よ。
i: :｀ﾆﾆﾆ´: : : : ‘,
__/ : : : : : : : : : : : : i
＿__ ／.: : : : : : : : : : :‘,.:.三|
/ :::: ヽ: : : :‐--∧_: : : : : : : : : : :./:|: : : |
.′ :::::::‘: : : : : : }/∧ア´二二ヽ:/ | : : ‘,
. ‘::::::::::::::ﾉ: : : : : :ﾊ ＼{／: : : :／⌒ﾞヽ : : :‘
. ゝ-=彡-──＜¨¨ﾟ‘; .: : :./:::::::::::::::} : :. :.|
＼: :′:::::::::::/______」
弋:::::: ／
｀¨´
4755 名前： ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日：2015/09/23(水) 00:26:44 ID:yEGPZtD.0 [2/3]
_ _____＿
´.: : : : : : : : : : :｀
l: : : : : : : : : : : : :i
i: : :○ : : : ○: :.|
|: : : : : : : : : : : | 次回は今週の日曜……
j: : : -=＝=- : :.i
r―--┐ i: : : : : : : : : : : :l と言いたいんだけど、これから鬼のように忙しくなるの確定なんだよね。
i: : : : : ', ゝ : : : : : : : : :t´
',: : : : : i , f: : : : : : : : : : : : : :ヽ 人手不足って怖いよね。チミたち、部下ができたら大切にするんだよ。
＼: : : :y: : : :Υ: : : : : : : : : : :y: : '..,
',_: :: :／ i: : : : : : : : : : : :l丶 : : :ヽ
￣ l: : : : : : : : : : : .i ＼ : : :丶
4756 名前： ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日：2015/09/23(水) 00:27:57 ID:yEGPZtD.0 [3/3]
, -‐ ‐- ､
／: : : : : : : : : : ::',
, ': : : : : : : : : : : : : : :',
/: : : : : : : : : : : : : : :○:', というわけで、今月はこれから不定期になるね。
ヽ : : : : : : ○: : : : : : : : :',
. ｀ﾄ : : : : : : : : : : : _,-‐'｀iヽ _ 期待しないで待っててほしいな。
i: 丶: : : : : :,-‐'´__,-‐'´: : : ｀ヽ
| : : :ﾄ: : : : `-‐´ : : : : : : ､: : : 丶 最悪、10/4の日曜日には投下するよ。
| : : :'､j｀-‐ : : : : : : : : : : : ＼: : : ヽ
丶,,:_:_:_: : : : : : : : : : : : : : : : | : : : i シーユーアゲイン。
｀ヽ: : : : : : : : : : : : `ー‐'
ヽ: : : : : : : : : : : : : ヽ
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