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読者投稿:イデア論の概略

目次 国際的な小咄

4546 : ミジュニキ ◆XksB4AwhxU : 2020/10/23(金) 22:50:44 ID:roD/DTBM


イデア論の概略



     _ , -―――- 、__
   「::/         /::::::ヽ _
   l/          {::::::::::ノ:::::::}_      今回やっていくのは、プラトンのイデア論だ。
   l   l         / 丶-く:::::/ )__
    | \|, -―- 、ー'/__   }´   //:)    コーラ論と京都学派を絡めて解説に繋げようといま、四苦八苦中だ。
   ∧' ,'{:::::::::::::::}   ' ,'  / )  /:::/
     ヽ ` 7⌒\ , -―'  ⌒^Y´
    _,ノ(⌒ヽ⌒ `/ ___     /       といってもコーラ論と京都学派を繋げる考え方は人口に膾炙してるので、
   (___ >-、  ̄イ´ {  }  /
          丶ヽ\ ヽ/ /         そこらへん詳しいよって人は俺が投稿する前に投稿してくれ。
               >= イ
            {;;{;;;;{;;ノ


参考文献というかオススメの書籍


          __
       rァ'´   u `丶 _
       / r‐、   _┘{::::}              まず、『テアイテトス』における
        /   \_)   / ‘T′
        {      u  ∵√}⌒!  , -‐ ニ-'――    『知識』とはなんぞや?という議論を追っていこう。
      ヽ    U  /⌒ /⌒l  {/´/
        \  /⌒    (   /./  |
         `¨ゝ       ̄ヽ \   |         これは後期の対話篇で、ソクラテスとテアイテトスの会話を描いているんだ。
            |        ',   |
              八        }-‐ 、 、        対話篇後期はイデア論に関する議論が多いので楽しいぞ。
        ___.ヽ      /: : /  \
       {: : : : : : : : :>―='ー‐'´ ` ー-=ゝ . __
        丶---‐ '´

.





4548 : ミジュニキ ◆XksB4AwhxU : 2020/10/23(金) 22:51:32 ID:roD/DTBM




           _,. -―- .,_
       ,.::ァ'´         `「::::::¬         まずテアイテトスは『知識』をこう定義する。
        {:/          ヽ :::::/
       /              u `¨!
       ,' 、_   __  _ ノ     |         『知識とは感覚である。』
       |  |:J! /::::::::::ヽ lJ:|    l
        _」.ニゞ'_ヽ __ノ ゞ' u  /
      //   / \ へ /⌒\ /^(          これはプロタゴラスの相対主義とかそんな
    〈  {   {   >-――- 、  ノ
     \}   } xく         } 〈           「正しいものとは人それぞれ違う」
     く ___>  丶 ___,ノ  ヽ  __
        /            |/::::::::::::\    といった立場の人からすれば、正しい定義であるな。
         |             |::::::::::::::::::::/
         ヽ              /:::::::::::::::/




                 r‐ 、_,,..  ..,,_
             {/´ r‐ 、   `丶
              /   |:.:.:.:ヽ      ,_    教科書どおりの記述だとこれはイデア論と両立しえない、
                /     ヽ:.:.:.:}  fハ l:.:l
            {      `¨´   ヒノ l:.ノ   水と油のような言説だと詳しい人なら感じるだろう。
           r-、         ' ,' _,/
           {  \, - 、         /
            ',    ヽ }⌒ヽ.  /      そこらへんの誤解を解くのも今回の解説のテーマだ。
            ∧   /    Y´ 
             / 丶- '     [l|
           ,             lノ        プラトンは古今東西いろんな哲学者に誤解されやすい。
           {         / 
          /⌒}     /_         ニーチェやハイデガーのプラトン批判はその典型だ。
           /.:.:.:.:.:/ーr-‐ '´:.:.:.:.:)
        〈:.:.:.:.:./    ̄ ̄ ̄         そして、一般の人には絵空事を言ってる人にしか思えない。 
           `¨´

.


4550 : ミジュニキ ◆XksB4AwhxU : 2020/10/23(金) 22:52:16 ID:roD/DTBM




                   _,,..  ..,,_
             r::::::::ァ'"´      `丶:::::::┐
             l:::/           \:::l     だがプラトンの問題にしたことというのは
             〃      ___         ヾ
             ' === /´: : :`ヽ === ',     我々のすべて にまで及ぶ。
            { ///     ゝ: : : : :ノ   /// }
                ',  ,   '    ` ̄´    '   , '     なぜなら彼こそがソクラテスの生<ゾーエー>によって
             ヽ   '   /\    '  /
             / >/⌒\` ̄´/⌒ヽ<ヽ     生を与えられた、”よく”生きている人間だからなんだ。
               乂     'ー一'      乂
                    V⌒\     /⌒V 
             r― 八   ヽ ⌒ /   八       話が脱線しすぎて申し訳ない。
               ヽ:::::{  丶 _ノ  、_  ´  }
                ヾ',    >   <   /       『知識とは感覚である。』
               ヽ、   ̄ ̄   〃
                 /::::` ァー----‐r::::´\       こんな定義がテアイテトスによって語られた。
              く/:::/:::/      ',:::',:::', >
                ` ̄´         ` ̄´




),        ,   -――- 、 _
∧     /    ,  -―ー_}//ハ
 ∧ _ _ { ー--‐'_,  '" ̄  `ヾ}       /:::::::    そこで、ソクラテスは議論の前にある考えを持ち出し、
.   |::::::::::///厂 ̄          \ -―=' ::::::::::::
.   |: :::::::{ //      ,  -―- 、 _,ノ 丶 :::::::::::::::::::    『知識』についての理解の手助けにしようとしたんだ。
.   |: ::::::::V       {: : : : : : : :}   , | ::::::::::::::/
.   |::::::::::::{   ー-='  丶----‐'´ ' ,./ -‐ ニ´
.   |::::::::::八   ,  '  r v--‐'マ}   /::_..         「人によって見方は変わる」=”相対性のテシス”
.   |::::::::::::: :\   '   \ _ ノ -‐'´ }  'ー、
.   | --= ,≦::. ー- '´ ̄` ー-'  _,.ノ r- '       「変わらないものはない」=”流転性のテシス”
,   |   (( _  ̄ --  ,二二  -‐く 丶、
/  |   、_-ァー-----‐'  .: '"  :.゙'.  ',: ...: _
///     .:  :;'     〈  :.  : ,.:'  >.:::::::::::;     前者はプロタゴラスの考えた定理で、
/    r:: :._,. .:::!  ,.::::::... ` .:_ ,,....:  ,::::::::::/
       `  :::::::.、 i::::::::::::.      .:::::::/       後者はヘラクレイトスの考えた定理だな。
          ` 丶 :::::::::.  _,,..  '`"´
              丶:::;;:

.


4551 : ミジュニキ ◆XksB4AwhxU : 2020/10/23(金) 22:53:04 ID:roD/DTBM




           _,,..     ...,_
         , .:'´       ノ }<´ ̄`ヽ
         /        ,.:: ´. '´   ` 、:::}         じゃあそれを踏まえて『知識』について考えてみよう!
      〃r ―― -='´.  ´         \
      ゝ-――-‐='´             ヽ
    /:::}                  、 _ ',      目の前に白い石が転がっていたとしよう。
   〃:::::ノ              , -― 、 lし:::', ',
三二ニ= _              /: : : : : : :', ,:::::::} |     私の見ているその白さと、相手の見ている白さ
三二二二ニ= _     ノ、    ,: : : : : : : : : :} ー' |
三三二二二二ニ=_T::::しハ   { : : : : : : : : / ・ ・l     これは”相対性のテシス”から違うと言える。
三三三二二二二ニ=_ :::::ノ   丶----‐='´   ・/
三三三三三三三二ニ=_ ・   r‐v::::::´ V}  /⌒ヽ
三/´ ̄ ̄ ̄`\三二ニ=_   \ ___,ノ /    }     これはクオリア問題でよく言われることだが、
/二二二二二二.\三二ニニ=_ -、     {    ノ .:: :: .
三三三三三二二二 ヽ三三二ニ=_\_/    ..: :: :::   意識に現れている色が同じかどうかは絶対にいえないんだ。
三二二二三三三./´ ̄ \三二ニニ=_   ....: :: .:. :: .:
二二二二二三/三二二二\二二ニ=_ .:: .: ::.: .:      たぶん統合情報理論でもそこは変わってないように思う。(ネサフ情報)
二二二三三/三三三二二二l三三二ニ=_:: :




          ,  -――- 、__
           / _      \}                  そして一秒一秒、歳を取っているのだから
       / /:::l        ヽ
    , -/   {::::::::|         ',                 白さの感覚も”流転性のテシス”によって
     {: :; 〈  ヽ- '         |
      ー!   \         /⌒ヽ                確固たるものでもないとわかる。
     八-、 ' , '     /⌒`     '―- 、
        \         〉           \
        >―― <          r――‐- .        だが第一、物が動くときなにかしらの原因が物を動かして、
        \      ヽ           \:::::::::::::::::::`丶、
          丶 __ノ      , -、   .>、:::::::::::::::::::::::>   それに連れられて物は動く。
                丶    /:::::::l  /\:\:::::::::::/
                     ー=/:::::::::|‐'    \_フ¨´
                      /::/:::l::|               なら感覚を動かしている原因がそこにあるはずなんだ。
                        ` ー一'

.


4552 : ミジュニキ ◆XksB4AwhxU : 2020/10/23(金) 22:53:55 ID:roD/DTBM




        , -‐ 、  _,,..   ..,,_
         /::::::::; '"´          `丶、                なら「白い石」という感覚とは
       {:::/              \
       〃                , -- 、           『働きかけるもの(白い石)』が
        /                 〈::::::::::::::::ヽ
      '                  ヽ::::::::::::/          『働きかけられるもの(知覚)』に働いて
     ;                       \_ノl
     | 〃ハ                   ;   . - 、      生まれてくるものになるんだ。
     ' |し::;}  _                //:::::::::::::::\
       Vン/: : : : `ヽ    〃ハ          //::::::::::::::::::::::::ノ
       丶 {: : : : : : : :}   |し::;}         /- 、:::::::::::::::/     だからここで現れた感覚によって立つ
        ヽ\: : : : :ノ ,  ∨ソ ,    /    `丶/
         丶. ̄      ,    .  〈        )       「白い石」という『知識』とは
            {≧=ー-----‐='' ´   丶--rr―一'
               V´{  ̄` >、          |_           感覚によって成立しているのだから、
             丶l   {  ヽ        /::::ヽ
            _\  ヽ _ノ        /:::::::::: ',         知覚なしでは成立しえない。
          /:, -:::::::::{≧ニ´___,.  '´ |:::l::::|::::}
          V:::::/:::::::/         八::{::::{::ノ  
           丶---‐'            `~¨´




        _ ,  -――-  .      , ,
       /::::/         `ヽ  ////, , , , ,         ここらへんはカントの解説を見たほうが良いと思う。
        {::/            r‐-、 /////////,
       /               {:::::::::〉 //////////,      …プラトンなんで過小評価されてんだろう…。
      ,              \_/ /////////////
       { }:Tj「, -―- 、        | ////////////,
       八 ゞノ{: : : : : : }  }Tj:「    八 ///////////
         >、'' ヽ:_:_:_:ノ  ,,ゞノ   /::::::ヽ ///////         ここまでの内容で、『感覚とは知識である』という
       \⌒ヽ cっ , -- 、 _/}::::::::::::/ //// '
          /^\ }ー-/    _,ノ:::::::/ ////          ことがどういう意味を持つかを検証した。
      _ {   l    /⌒} ヽ:::/ /////
      /{::{\.  |   /   /  }' ///////
    八:::::::::::ヽJ    {__,/, - 〈 /////             しかし、ここでおかしな事態が起こる。
        \::::::::}     /::/:/} ///
        `¨⌒ ー―{::::::::::/ / '                相異なる『知識』が両方真であるということがまかり通る。
                  `¨¨´

.


4554 : ミジュニキ ◆XksB4AwhxU : 2020/10/23(金) 22:54:57 ID:roD/DTBM




           , ―- 、_,,..  -  ..,,_
             /.:.;  ´          `丶 _       『知識が感覚に他ならない』のだとすれば
          l/             {:.:.:.`丶
           /  __    _        l:.:.:.:.:.:.:}     「人によって見方は違う」ので、真である。
 _  ____ `⌒ヾ/´: : : :`丶     丶:.:.:.:/
ノ         `) , {: : : : : : : :} /{_x    `Y
   └、 ̄ ̄l ̄    ヽ:_: : : :_ノ {:::::ノ     ,'      だが、『知識』とはまず考える作業を経てから真偽を測るもんだよな?
   {_  ヽ-┐   '   /\ ̄  ,        /
  、 \  }ノ /⌒\  ⌒\}    , '    /       だから『知識』とは感覚ではなく思考の先にあるものなんだ。
  \  }.ノ―{ _   }_  , -‐-、/⌒\ /
、__ }ノ   /        `        )
丿_ノ  /            /´ ̄`\




                , -‐ァ'' " ̄ ̄ ̄`丶、
            {:/          \_
           〃, -、 , -―- 、     {: :`ヽ
           / /   {: : : : : : } , -‐、 ヽ: :ノ     そして、”常に変わり続けている世界”の中で「白い」というものを
             { ' ,  '  丶---‐'    |   〈
             |    \_     _,  ,      |     認識するためには確固たる『”白さ”そのもの』が必要になってくるんだ。
           「`‘.       ̄ ̄   , '   /
           |  \             /
            ヽ  { ⌒ヽ  , -‐ 、  _,/        これらのことから、思考を突き詰めた先には、
          \ 〉    ̄    ⌒ヽ
               / , -―-、   {´ ̄ `丶、      必ず 「真であって、まさにそれそのもの」つまりイデアがあることになるんだ。
           / //  / ヽ  ヽ __ ノ
            |  V   {   }    |
           ',  >  r--‐'    /-―…= 、
           ヽ   ̄      /: : : : : : : : :)    これが イデア論 である。
           /丶 . __,.  く  ̄ ̄ ̄ ̄
              /: : : : /   ヽ: : : : \
          /:/: :/:/      ゝ:_):_:)ノ
         丶-‐='′


~~~おわり~~~


4558 : 復帰勢 ◆aqW7u257oU : 2020/10/23(金) 22:56:17 ID:s9AQIrNI

投稿乙でした


4559 : 尋常な名無しさん : 2020/10/23(金) 22:56:22 ID:xCvK1xEU

知覚=観測なしで成立し得ないとか、量子論に片足突っ込んでないです?


4571 : ミジュニキ ◆XksB4AwhxU : 2020/10/23(金) 23:01:56 ID:roD/DTBM

>>4559
量子論とは違いますねー。
量子論というのは「量子は目を離したら次の瞬間パッと違うとこに現れて予想できない」という考えです。

一方、哲学的な認識論とは「ぼくたちが考えているものってぼくたちがいるから存在するんだなぁ」という
小学生でもわかるようなことを難しく言っただけです。


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