CCのほんわかぱっぱ解説!~6かいめ~
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, ' - - - 、
/ ,-、 __ v‐、 ` .
/ /::::::::::::::::::::_:::::::V V 今回は三代目イッチのリクエストによる遠藤周作さん回!
/ Y::::::::/ Y:::::l Y::::l l 先週の日曜日に買った遠藤周作さんの作品を三作だけ読んでみました
ノ l_::ノ-'`l:::::_> ト、::j `、 読んだのは「」、「」、「」です
 ̄l イ ∩ ∩ l ゜ l`^
l ト. ∪ ._, ∪ / / l いやぁ、どれも面白かったです!
レ、l `-フ=--v--'`-、/ ^
>ニニ><ニニニ、
lニ/⊃☆⊂Vニニ_
__
, ' ` 、
/ V ' - _ _, - '`、 それぞれざっとこんな感じでした
/ /二二_ _二二二r-,ニY
l l二二/ ` 、二l lニlゝ 海と毒薬:非宗教者(日本人)と宗教者(キリスト教信者)の対比
l lニ二/ーーー )二l.V iニi 日本人はキリスト教を信じるべきなのだろうかという投げかけ
ノ iニニl } /ニ二`, l l
/ / `--乂 _ツ ` - ' l `, 深い河:宗教諸派批判と新たなる宗教の形の提示
レ' l / V l ゝ インドをキメて母なるガンジス川にバブみを感じてオギャろう
l l l l /
V 川 i l `>- - - i' ---ァ 侍:見捨てられた人の拠り所としてのキリスト教
V / lー ’ How to 殉教
l l
Vi i
l __ l
l / .V
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。<  ̄ ,..、>。
/>。ー。<:_::::ヽ. ヽ
/::::,><::ヽ::(::r ´,ヽ;:::ヽ.ヽ
{:::/ ,ヽ:}::::{ i .∧ }:::::} ヽ ま、一部がおかしいと突っ込みたいたぁ思いますが……
.i::∧_/ト.i}.._..ィi斗-レiノ::::} , \ 本の三冊を一週間で読み切るとこんな感じにもなるか程度に受け止めてください
ト:::>杏 V ̄旦i-t-ノ ∧`ー
i ><}''' , ー ァ''' //.∧ iー`
Vレイi>、 ゝ ノ /レ´>< i そして本を読んでて感じ取ったのは
> .i从iVi:><:::::i:V∧´.V. 全体的にナイーブで傷だらけなイメージですね、繊細と言いましょうか
iノ::>i;;;;}三ニニニユ}:/:´::∧:.
/:_ィ三イニニユ::::})):::::/::: Vi なんで私が本読んで受けたイメージは下のAAの人です!
.ir "::::::::::::r":::::::Vi__ノノ:::/:,;;;;;;;Vi
人:::::::::::::::.{:::::::::::::::Y::}::::{:::::i::::::::{ミ 、
/イ:::ゝ、::::::::入:::::::::::/::i::r::{ィ::i::::::::∧ー
,イ │ ~三冊を読んで受けた遠藤周作さんのイメージ~
// |:!
//,. -/r‐- 、| !
/,/ ./ | _」 ト、
/.\`/ |二...-┘ ヽ. ←ナイーブで傷だらけ
. i ,.>、;/ー- 、 l
! ∠.._;'____\ | ←母なるガンジス川になんか求めてる
,!イ く二>,.、 <二>`\.、ヽ.
/'´レ--‐'ノ. `ー---- 、 |\ ヽ、 ←なんか色々と小難しい事を問いかけてくる
\ `l (!" Jfヽ! `''-;ゝ
`‐、jヽ ヾニニゝ ゙イ" }_,,. ‐''´
`´\ ー / ,ィ_}
. |_ `ー ''´ _」'
_,.| ~||「  ̄ 人|、._
,r==;"´ ヽ ミ|||彡 / ` ー`==、-、 (機動戦士ガンダム:シャア・アズナブル)
. ///,イ ___ ヽ|||_,,. ‐''´___ | | | |ヽ
遠藤周作イメージなんか草ww
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-┐ -- .r‐ミ、
/二ニニ乂 ノ二ニ丶
/ニ"''二、、ニニ ̄二二二ニ
/|ニニ(__\ニ二二ニ(⌒)ニゝ 『かの者は傷んだ葦を折らず』というキリストのイメージが
/,ノニニ=|7¨¨¨Τ、__/ / ヽ その作風という形で遠藤周作さんの作品に出てきてるんですかね?
/ 乂_ノ∥ |从从 乂___ノ
. / △ 弋 .ノ ∨△\ ただ遠藤周作さんの作品はどれもカトリック的な作品ではなかったですね
∠ 川 `¨´ Ⅵ|| \
/ | | / ̄ } 〉 厂 私としてはプロテスタントの息吹を感じました
.  ̄ ̄7_ | ト { / イ Λ/
. 八从 /ニ≧=--=≦ V∨ ところどころに見えるカトリックという信仰の在り方についての批判
/ニニニ[ ̄]ニニ| カトリックという組織の在り方についての批判
〈ニニニニΛ二二/__
. ><ニ/ \/___ノ 両方を感じましたね
/ /\__/\/、
し/ /\ \
/_,.、イ二二i\_/
. / ノニニニ| \
.. -‐…=- ..._
/  ̄ Z._厂 ̄ミx、
/ニ二二二二二二二ニiヽ
/ニ〃 ̄ )=ニ=( ⌒ヽ、二|.ハ
. li二|-+‐(二二)ー- l二=| l あ、私から書いといてなんですが、批判であって非難ではないのは注意です
. |ニ| トハ!夊_メ,ハ/メ人ニ丿 | かなり理知的に書かれていましたからね
. 人_人 |=== ∨ === i{ニ} |
. ){ニ} 从 li'"" | 納得のいくものがほとんどです
|"" l人 '⌒ _.ノjノ\ノソ
. ノ⌒)ノ,;ニ三二二三ニミxソ丿 彼自身が最初から敬虔なカトリックではなく
,二三⊂ニ⊃三三ニミ、 長い人生をかけて堅い信仰に至られたようなので
ィニ三三|::I::|三三ニィ=Z
〈 〈三二|∬|ニニニ/ / そういった彼の人生の結晶なのでしょうか?
ゝ 二二う旦こ二二 ノ
/\\_ノ| __ ノヽ 読んでいて重く濃厚な意志を感じ取れたような気がします
ク'⌒メ ̄:::::::::::::::::::::::::::\
{(////)ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::癶
` ̄´ ゞ:::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ,
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄´
遠藤周作キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
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__
, ' ` 、
/ V ' - _ _, - '`、 そういったカトリック批判以外に関してもプロテスタントみを感じるのは
/ /二二_ _二二二r-,ニY
l l二二/ ` 、二l lニlゝ カトリックでは信仰の在り方としてその人の行いに重きを置くのですが
l lニ二/ーーー )二l.V iニi 彼はプロテスタント的に行いは鑑みていないように思えました
ノ iニニl } /ニ二`, l l
/ / `--乂 _ツ ` - ' l `, この行いを重んじると言うのは
レ' l / V l ゝ
l l l l / 信仰において一番大切なことは信じるという精神であることは言うまでもないですが
V 川 i l `>- - - i' ---ァ 精神などは量ることができないので行いでそれを証明しなさい
V / lー ’
l l という話です
Vi i
l __ l
l / .V
.. -‐…=- ..._
/  ̄ Z._厂 ̄ミx、
/ニ二二二二二二二ニiヽ そうですね、例え話なんですが
/ニ〃 ̄ )=ニ=( ⌒ヽ、二|.ハ
. li二|-+‐(二二)ー- l二=| l 「私は学問の自由を重んじているのだ!」
. |ニ| トハ!夊_メ,ハ/メ人ニ丿 | とか言いながらその実、学問の規制をしている人がいたら
. 人_人 |=== ∨ === i{ニ} | 「この人は学問への尊敬もなにもない人だ」と思うでしょう?
. ){ニ} 从 li'"" |
|"" l人 '⌒ _.ノjノ\ノソ あるいはこんな話ではどうでしょうか
. ノ⌒)ノ,;ニ三二二三ニミxソ丿
,二三⊂ニ⊃三三ニミ、 宗教団体である程度の権威を持ってる人が教えを説いていて
ィニ三三|::I::|三三ニィ=Z その裏では恐喝やら脱税やらなんやら不道徳な行為をしていたら
〈 〈三二|∬|ニニニ/ / 「コイツは宗教を道具として扱っていて信仰などはかけらもない」と思うでしょう?
ゝ 二二う旦こ二二 ノ
/\\_ノ| __ ノヽ. 「できない事は要求しないけど、それでも信仰は行いありき」
ク'⌒メ ̄:::::::::::::::::::::::::::\
{(////)ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::癶 カトリックの教えではだいたいそんな感じです
` ̄´ ゞ:::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ,
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄´
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。<, - 。 >。
, <:.:.:.ーs.....s<:.:.://:.\\ ヽ
/ゝ r" T`.,:ヽr .r ―― 、:.:.:.ヽヽ ヽ
i:.ゝ:r\ .| .i ム.i / / ヽ Z:.i .ヽ.∧ プロテスタントの発足となった事件ではそれが行き過ぎて
ト.:::::( \ノ〉八w/N ノ:.r-i i i
| V/⊂ニ⊃マ||||>⊂ニ⊃ \ノ....| | | | 免罪符の発行なんて頭おかしい話になっちゃって
| /V::::::::::::‘v ソ::::::::::::::::| i .ト、| | | |
/ / フ ̄ ̄.r――┐ ̄ ̄ノi i::::i/ | \\ 「行動さえできていればそれでいいのか!」となって
´/ ゝ u .i i u / | / i |ー--`-`
森森森 i i u |/| i |森森ァ 「まあそれもそうだ」と言う感じのカトリック内の賛同者も
彳森森森::.└――― '―森森レ | /森森森森森
レ仆森森森森林―林森森森 レi ./森森森森森 相当数いまして発足となりました
/:.:.:.リ林林林 林林林林林V林林ー`林林
'r<:..r ´:.:.r//ヽ--<///:.〈:.:.林林:.:.:.:ヽ
/:.:.:.;.(:.:.:.:.:.r'>.r'ー--i:.:.:.:.:.:.:.Y:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:>
.. -‐=‐- .
.,+'‘. ` .、
./ ,zt,. r=.、 \
.,.' ///ハ . ヽ ////ヽ, ヽ その結果としてプロテスタントにとっては
, ' ,z7/////弋__ノ//////ヽ,. ヽ 「信仰とはその精神であって、行いは関係しない」
.,' /////>=</////>=</:/∧ ', みたいになった……でいいんですかね?
/. ////jメ ヽ .V/// iヽ ヽ V//∧.∧
./ ., '|////{ .; i`; 、;.}//{ i_ V´i }////! ;. i 「信仰義認」という話としてこの話を神父から聞いたのですが
∠イ |////ハi ≧x、 .//;ハ ,.ィ≦ i /////! .ト、'
,'/ Ⅳ=''".i 乂zu.<///>.uzノ i`T~ミ! !、 なにぶんカトリックが語るプロテスタントなので
,-=V i .V.! '+' !./ i V=-、 あまり信憑性のほどがですね……別に神父を疑うわけじゃあないんですが
マム .| 込i. i/.i !, マム
"__州リi__!___>.、 ⊂==⊃ ,.イ__.i !_ヽ. i__"_ まま、この話は横に置いておく事としましょう
r": : : : : : : i : : : : :≧=‐--‐=≦: : : : ゙i': : : : : : : : : x
{: : : : : : : : : : : : : ///>+++<//∧: : : : : : : : : : : : : :}
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, ' - - - 、
/ ,-、 __ v‐、 ` . 最後に、彼のキリスト教の描き方・テーマについて
/ /::::::::::::::::::::_:::::::V V
/ Y::::::::/ Y:::::l Y::::l l キリスト教は信じたところで「人生勝ちまくりモテまくり!」にはならないのですが
ノ l_::ノ-'`l:::::_> ト、::j `、 そう言った物質的ではない精神的な『キリストによる救い』
 ̄l イ ∩ ∩ l ゜ l`^
l ト. ∪ ._, ∪ / / l それをよく描かれている気がします
レ、l `-フ=--v--'`-、/ ^
>ニニ><ニニニ、 ここら辺がナイーブで傷だらけな彼の小説に繋がるのかもしれません
lニ/⊃☆⊂Vニニ_
。<  ̄ ,..、>。
/>。ー。<:_::::ヽ. ヽ
/::::,><::ヽ::(::r ´,ヽ;:::ヽ.ヽ 総括としては、まあ読んでて面白い小説でした!
{:::/ ,ヽ:}::::{ i .∧ }:::::} ヽ
.i::∧_/ト.i}.._..ィi斗-レiノ::::} , \ カトリック批判は正直ドストエフスキーさんの小説で慣れているので
ト:::>杏 V ̄旦i-t-ノ ∧`ー 「そう言った意見もあるか」とか、「そこは変えなきゃなー」とか
i ><}''' , ー ァ''' //.∧ iー` そんな物くらいしか感じませんでしたし
Vレイi>、 ゝ ノ /レ´>< i
> .i从iVi:><:::::i:V∧´.V. カトリックから見てもすっごく面白かったです!
iノ::>i;;;;}三ニニニユ}:/:´::∧:.
/:_ィ三イニニユ::::})):::::/::: Vi ただこの作品でキリスト教に興味持っても
.ir "::::::::::::r":::::::Vi__ノノ:::/:,;;;;;;;Vi 入信するのはプロテスタントに落ち着きそうな気はしますがね!
人:::::::::::::::.{:::::::::::::::Y::}::::{:::::i::::::::{ミ 、
/イ:::ゝ、::::::::入:::::::::::/::i::r::{ィ::i::::::::∧ー
おしまい
投稿は以上です!
リクエストに応えさせて頂く形で読みましたが
今回の三作に限らず、今度は氏の他の作品を個人的に買って読みたいと思います
それくらい面白かったです!
お題リクエスト
おすすめ作品(小説でも、漫画でも、映像作品でも)
御自身の宗教について説明とか
無宗教な人の宗教観
>>2605
一週間で三冊読んで感想を書くって突貫工事でしたけど
これで満足いただければ……
行動によって救われるっていう教義は納得できたわ。
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