AQUOS sense6、ファーストインプレッション!

既報通り、NTTドコモが「2021-2022冬春モデル」として5G対応スタンダードスマートフォン(スマホ)「AQUOS sense6 SH-54B」(シャープ製)を発表しました。販路はドコモショップや公式Webストア「ドコモオンラインショップ」などのドコモ取扱店すべてで、価格は未定ですが、9月28日より事前予約受付を開始しており、11月中旬以降の発売を予定しています(価格や発売日の詳細は後日案内)。

使いやすさと購入のしやすさで安定した人気を誇るシャープの「AQUOS sense」シリーズもついに6機種目。前機種では5代目である点とシリーズ初の5G対応をかけ合わせて「AQUOS sense5G」と名前が冠されましたが、今回は順当に数字のみの「6」へ回帰しました。

最新の3Dゲーム利用に耐えられるような尖った処理性能こそないものの、日常利用を想定した性能としては必要十分以上の高品質を維持してきた本シリーズですが、本機ではディスプレイ品質や生体認証技術などで大幅な改良が加えられ「全くの別物」という印象さえ受けます。

パッと見では大きな変化を感じられない筐体デザインでも実は衝撃的なほどの変化があり、従来機種を利用してきた人ほど手に取った瞬間に「え!?」と驚くこと間違いなしです。前機種のAQUOS sense5Gは同時期に開発された「AQUOS sense4」のボディーに何とか5Gを詰め込んだこともあってか故障や不具合などが多くなってしまっているようですが、新設計の本機は汚名返上できるでしょうか。

今回、NTTドコモでは10月6日にメディア向けに新商品を説明する「2021-2022冬春 新商品に関する記者説明会」をオンラインにて開催し、併せて都内にてタッチ&トライが開催され、筆者も参加して実機にAQUOS sense6 SH-54Bに触れる機会を得ましたので、写真や動画とともにその魅力をご紹介します。

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あっと驚く進化の数々!スタンダードモデルを侮ってはいけない


■触って気がつく大進化!今度のsenseは一味違う
本機を手に取ってまず驚くのは、指紋認証機能が画面内指紋認証へと変更された点です。

これまでのAQUOS senseシリーズでは生体認証機能として指紋認証を採用し、本体正面下部に指紋センサーを搭載していました。

しかし本機ではこれを画面内指紋認証方式へ変更し、正面デザインをシンプルにするのと同時にディスプレイ占有率を向上。高い先進性を感じられるデザインへと昇華しました。

生体認証機能としては顔認証にも対応しており、セキュリティ面は万全です。

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画面内指紋認証は画面保護フィルムなどで反応が鈍くなることがあるため、フィルムの種類には注意したい


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正面下部に指紋センサーがないだけでかなりモダンな雰囲気になる


本機を手に取って気がつく点は他にもたくさんあります。

前機種であるAQUOS sense5Gの重さは178gでしたが、AQUOS sense6では156gへと軽量化され、持った瞬間に軽さを実感できるほどの違いがあります。

また薄さでもAQUOS sense5Gが8.9mmと若干厚みを感じる厚さだったのに対し、AQUOS sense6では7.9mmへと1mmも薄くなりました。

これも手に取った瞬間に「薄い!」と感じられる変化で、薄くなった理由はディスプレイにあります。これまでのAQUOS senseシリーズでは液晶ディスプレイを用いていましたが、これをIGZO OLED(有機EL)へと変更したのです。

この変更によってディスプレイの厚みを大幅に削減でき、本体厚を薄くしつつもバッテリー容量は変わらず4,570mAhの大容量を維持できました。

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自発光するOLEDでは導光板やLED光源が不要なためユニット全体を劇的に薄くできる


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上がAQUOS sense6、下がAQUOS sense5G。パッと見では厚さに違いを感じられないがAQUOS sense6は触るとフラットな薄さですぐに気がつく


薄くなったことでテーブルなどに置いた状態から手に取りづらくなるのを防ぐため、サイドが若干凹んだ形状となっている点も使いやすいポイントです。

敢えて丸みを持たせずエッジを効かせた窪みであるため、デザインアクセントとしても良好です。

音量調整ボタンや電源ボタンがその窪みから出ている形となるため、ボタンが大きく張り出しているわけではないにもかかわらず非常に押しやすいのも大きなメリットです。

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「カッコ良さ」すら感じられるエッジの効いたサイドデザイン


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電源ボタンや音量調整ボタンの形状やサイズにもこだわりを感じられる


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本体カラーはライトカッパー、シルバー、ブラック、オンライン販売限定のブルーメタリックの4色


軽量化と薄型化に大きく貢献したOLEDのディスプレイは10億色に対応し、非常に発色が良くOLED特有の「ガラス面に張り付いたような美しさ」があります。

ディスプレイサイズも若干大型化しており、AQUOS sense5Gが5.8インチ・フルHD+(1080×2280ドット)だったのに対し、AQUOS sense6では6.1インチ・フルHD+(1080×2432ドット)となっています。

同じ「フルHD+」という表記ではありますが、AQUOS sense6のほうが縦方向に152ドットほど延長されました。

その分本体サイズも縦方向に4mmほど伸びて152mmとなりましたが、アスペクト比で9:20以上となったことで使用感を落とすことなく映画などの視聴でもより迫力のあるサイズで楽しめるようになりました。

OLEDならではの高速応答性や高品位な発色性と相まって、より動画視聴に強い端末へと進化しています。

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イヤホンジャックを搭載している点もありがたい


■ミッドレンジらしさを感じる各機能のコスト配分
性能面ではSoC(チップセット)にミッドレンジモデルで定番のQualcomm製「Snapdragon 690 5G Mobile Platform」を搭載し、内部メモリー(RAM)は4GB、内蔵ストレージは64GBと必要十分な実装です。

処理の重い最新の3Dゲームを遊ぶには少々厳しいスペックですが、それ以外の用途では全く不満を感じない十分すぎる仕様です。

背面のメインカメラは広角(標準)、超広角、望遠の3眼構成で、前機種であるAQUOS sense5Gと同様ですが、AQUOS sense5Gでは広角が1200万画素、超広角が1200万画素、望遠が800万画素だったのに対し、AQUOS sense6では広角が4800万画素、超広角が800万画素、望遠が800万画素と、広角カメラを重視した作りとなっています。

これは、撮影の多くが数十cm~数m距離での人物撮影や静物撮影(料理など)であることを意味します。頻繁に利用するカメラ品質にコストを集中させることで、端末価格を抑えながらより高品位な撮影品質を確保しているのです。

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ミッドレンジ端末だからこそ、コストを掛けるべき部品や機能の取捨選択が重要になる


本機が写真撮影を重視している点はソフトウェアにも現れています。本機には「ブレクリーナー」と呼ばれる画像補正機能があり、手ブレしてしまった写真などを後からブレの少ない写真へと修正してくれるものです。

これは本機で撮影した写真以外にも利用できるとのことで、汎用性の高さも特徴の1つです。高性能なカメラユニットと高品位なディスプレイ、そしてそれらを活かすためのソフトウェア。全体としての仕上がりのバランスの良さを感じます。

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手ブレしてしまった写真を後からソフトウェアで補正する力技だ


■妥協ではなく率先して選びたいミッドレンジスマホ
そのほか、防水(IPX5およびIPX8)防塵(IP6X)対応、耐衝撃設計、おサイフケータイ(FeliCa)対応、FMラジオ対応など、欲しい機能は一通り揃っています。

スマホで処理の重い3Dゲームを遊んだりはしないけど、SNSへの写真投稿や動画投稿、さらにYouTubeなどの動画サイトを頻繁に利用する……このような「一般的な使い方」に最適化させた端末こそがAQUOS sense6ではないでしょうか。

画面内指紋認証や9:20を超える超縦長OLEDを採用した本機は、ミッドレンジスマホの基準を一段引き上げた感があります。

本体価格はまだ未定ですが、これまでのAQUOS senseシリーズが4~5万円程度での販売であったことを考えると、同様の価格帯を期待して良いのではないでしょうか。

「ちょうど良い」を超えた「ちょっとリッチでオシャレ」なミッドレンジ・スタンダード端末。そんな雰囲気を強く醸し出している1台です。最後に実際に実機をタッチ&トライしながらNTTドコモの担当者にAQUOS sense6の特徴について説明してもらった動画を掲載しておきます。

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「これくらいで良い」ではなく「これが良い」で選べる機種だ






記事執筆:秋吉 健


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