長年、文書作成ソフトのスタンダードとして利用されている「Microsoft Word」。フォントサイズは、どういうわけか10.5ポイントがデフォルトに設定されています。何でそんな半端な数字にしちゃったんです?
実はこれ、Microsoft社の気まぐれ……ではなく、ちゃんとした由来があるのです。今回は、意外と知らないモノの由来をいくつかまとめてご紹介します。
「Word」のデフォルトフォントサイズは、かつて日本で使われていた活字の大きさの単位「号」に由来。公文書は5号で作成するよう定められていたのですが、10.5ポイントはこれとほぼ同サイズなのです。
従来の5号に代わり、1962年にJIS(日本工業規格)の「フォントの暫定的な基準」として設定された10.5ポイント。将来的には廃止される予定だったのですが、使い勝手が良かったことから、現在でもスタンダードなフォントサイズとして使用され続けています。
リュック背面の目立つところに付いている、四角くてブタの鼻のような2つ穴があるアレ。もともとは、登山用具のピッケル(雪山を登るためのつるはしのような道具)を差す「ピッケルホルダー」でした。
そこから、カジュアルなデイパックなどにも取り入れられる定番デザインに。現在はメーカー、ユーザーともに、見た目から「ブタ鼻」と呼ぶことが多いようです。
トランプの絵札である「キング」は、スペード、クラブなど4種のマークごとに異なるデザイン。これは16世紀ごろのフランスで、絵札に伝説上の偉人を当てはめたのが由来とされています。
ちなみに、クイーンやジャックにもそれぞれモデルが存在。スペードのクイーンはオリンポス12神の1柱であるパラス・アテナ、クローバーのジャックは円卓の騎士の1人、ランスロットがモデルなんだとか。
幕末の1853年、浦賀(今の神奈川県)に来航した「黒船」。この呼び名になったのは、もちろん船体が黒かったからです。では、どうして黒くする必要があったのでしょうか。
木造船である黒船には、防水・防腐作用のある塗料が塗られていました。その原料が黒いコールタールだったため、船体が黒色になっていたのです。
ちなみに、船体塗料には生き物が船体にくっつくのを防ぐ役割もあるのですが、海の生物に悪影響を及ぼす有機スズ系防汚剤などが利用され、国際的に対策が講じられたことが。黒船を黒く染めていたコールタールも、現在では発がん剤として知られています。
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