「在宅、地獄でした」。訪問看護師の宮本直子さんは、ある患者の家族からそんな言葉を投げつけられた。患者はその翌日、亡くなった。在宅での看取りでは、患者本人は最期まで好きなものを食べられて、好きなように過ごせる。しかし、すべての人が理想的な死を迎えられるわけではない――。(第10回)■1時間半後、ようやく訪問医が到着したのだが…60代で乳がんを患った女性は、悩んだうえで、在宅医療を受けることを選択した。家