10月4日に発足した岸田文雄政権は経済政策の要諦として「再分配」を掲げ走り出したが、金融所得課税の引き上げなどを嫌気した株式市場から手痛い洗礼を食らい、岸田首相は早々に「当面は触ることは考えていない」と軌道修正を迫られた。世界的に再分配による格差是正の必要性が認識されているのは確かだが、政治資源に乏しい発足当初から金融市場に嫌われる展開は避けるに越したことはない。とはいえ、そうした金融市場の癇癪を持