1990年代後半の北朝鮮を襲い、数十万人を餓死に至らしめたとも言われる大飢饉「苦難の行軍」。その後、市場経済化の進展などで食糧事情は徐々に改善し、食うや食わずの状態は完全に脱していたが、国際社会の制裁や、昨年1月からのコロナ鎖国で事態は再び悪化。金正恩総書記は、食糧不足を公式に認めると同時に、軍糧米の放出、配給を行うよう特別命令書を出したと伝えられている。食糧難の根底には、国内の穀物需要すら満たせない