中国政府による内モンゴル自治区への弾圧は深刻だ。静岡大学人文社会科学部の楊海英教授は「内モンゴル自治区では、中国政府によってこれまでに約3万人が虐殺された。入植してきた中国人には特権が与えられ、モンゴル人は差別に苦しんでいる。草原も砂漠化が進み環境問題は深刻。この問題が解決される見通しは立っていない」という--。※本稿は、楊海英『内モンゴル紛争危機の民族地政学』(ちくま新書)の一部を再編集したもの