「後悔だけはしたくなかった」。錦織圭之介さん(38歳)はそう話す。父の病気のため、新卒で入った三菱商事を30歳で退職。家業の出版社「東洋館出版社」を継いだ。それから8年、同社は教育現場を支える本を出し続けている。まったくの異業種から斜陽産業に飛び込んだ決断の背景を聞いた――。※本稿のインタビューは2020年3月6日に収録しました。■祖父と父から「家業を継げ」と言われたことはなかった--錦織さんは東洋館出版社(