12のケースに注目
そんな今こそ、過去に起きた“危機=事件”を振り返ることが今後の備えにつながります。市場に発生する危機の影響は「金融問題」にとどまりません。背景には金融的要因のみならず、さまざまな国家の意図やパワーバランス、グローバル化した企業の動向などが絡み合っています。それぞれの「危機」のストーリーからは、資本市場と実体経済にもたらした混乱や苦悩、その背景、政治対応や教訓などがみえてきます。
具体的には、世界の市場経済が本格的なグローバル化に踏み出した1971年のニクソン・ショックから、リーマン危機後の落ち着きを取り戻しはじめた最中に起きた2013年の新興国市場のパニックまで、40年余の間に起きた12のケースが特に重要と考えます。
1.ニクソン・ショック(1971年)
2.中南米危機にみる累積債務問題(1982年〜)
3.プラザ合意(1985年)
4.ブラック・マンデー(1987年)
5.日本のバブル(1989年)
6.ポンド危機で露呈した欧州通貨危機(1992年)
7.P&Gなどデリバティブズ事故(1994年)
8.アジア通貨危機(1997年)
9.ITバブル(2000年)
10.リーマン危機(2007年)
11.ギリシャ危機に始まったユーロ危機(2010年)
12.バーナンキ・ショックによる新興国危機(2013年)
では、なぜニクソン・ショック以降の危機が重要なのでしょうか。
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