2011年2月2〜4日までの3日間、東京・サンシャインコンベンションセンターTOKYOにて開催されている印刷・メディア業界のコンベンション「PAGE2011」。今回は世界的な写真素材のマーケットプレイスを展開しているフォトリア(株)の出展ブースをレポートする。PCあるいはMacで同社サービス「Fotolia」を試すことができるほか、単なる素材提供にとどまらない、双方向で幅広いサービスが体験できる。
取材・文=佐藤勝■15の国と地域でストックフォトサービスを展開編集やデザインに携わる人にとって、時間がない時などに必要な素材をすぐに手に入れられるオンライン写真素材サイトは心強い存在だ。なかでもFotoliaは、日本はもちろん、世界各国のクリエイターが提供する高品質の素材を、比較的安価に手に入れられるのが大きな特徴となっている。同サービスはアメリカ、イギリスなど欧米諸国に加え、アジアや南米でも展開しており、1月28日には韓国でも公式オープン。サービスは15の国と地域に広がり、1000万点を超えるさまざまな素材を利用できる。
サービス利用者はまずFotolia専用の「クレジット」を一定額購入し、このクレジットで取引を行う。たとえば、Web利用向けのXSサイズが約113円、印刷向けのSサイズ(5cm×6cm、300dpi)が約339円から利用できる。
画像の提供者である写真家・イラストレーターなどは、自身の作品を無料登録し、作品がFotoliaの審査を通過するとライセンスを取得できる。ライセンスが販売された場合、販売価格の20〜63%を受け取ることができる。支払い比率は作品の販売数に応じて上下する仕組みだ。「クリエイターにとっても、世界各地に自身の作品を提供できるチャンスですので、ぜひご利用いただきたいですね」と、同社オペレーションズマネージャー・角谷美穂氏は語る。
(左)Fotoliaの展示ブースで取材に応じていただいた、同社オペレーションズマネージャー・角谷美穂氏(左)と、カスタマーサポート・福間智子氏(右)
(右)FotoliaのWebサイト。画像データの入手だけでなく、作品の登録も可能で、双方向のストックフォトサービスを展開している単品での購入のほか、WEBサイトの立ち上げや出版物の制作など、短期間に大量の画像を利用するのに向いている「定期契約」も用意されている■活用の幅を広げるさまざまなツールも提供ブースでは、画像の検索・購入や素材管理がより便利になる「Fotoliaデスクトップ ウィジェット」や、Microsoft WordおよびPowerPoint向けのプラグインなど、作業をより円滑にする最新ツールも体験できた。ほかにも、FotoliaはオープンAPIを提供し、ユーザーがアフィリエイトプログラムにより報酬を得たり、利用側の製品やサービスに Fotoliaの機能を組み込むプログラムを開発することも可能としている。今後はFotoliaのWebサイトのリニューアルを予定しており、検索機能がさらに向上されるという。
(左)Microsoft Word/PowerPoint向けプラグイン(2010/2007対応)は、プレゼン資料などの作成時に、すみやかに素材を入手してレイアウトできるツール。デザインワークだけでなく、ビジネス用途にも可能性が広がる
(右)「Fotoliaデスクトップ ウィジェット」(Windows、Mac対応)は、画像の快適な検索や購入した素材の管理といった多彩な機能を用意。サービスがより便利になるツールだFotoliaでは、画像だけでなく動画素材も購入できる。プロモーション映像などの制作で、イメージカットとして利用されるケースが多いというフォトリア(株)
URL:
http://jp.fotolia.com/2011/02/03