なお、近頃はやや高くなっているのか、現在売られている20周年記念マックは30万円台といった価格帯になっています。
この20周年記念マック、当時の定価は88万8000円で、家電量販店でも同じ金額で売られていたのですが、最後には投げ売りされて24万円程度で新品が売られていました。仮に、その金額で買ったならば、「新品で買っても値上がり」となるわけですが、こういったことが起こるのは中古
パソコンの世界ではかなり稀だといえます。
◆初代
iMac スティーブ・ジョブズが復帰して、『1』から関わったといえる製品が、おそらく1998年に登場した初代
iMacだとえいます。初代
iMacは、当時の
パソコンの常識では考えられない半透明ボディ(通称:スケルトン)で登場したわけですが、これは当時の工業製品に大きな影響を与えたといえます。
iMac効果で、半透明ボディの電卓が登場したり、ゲーム機も半透明使用の製品が出るなど、当時の
iMacの影響は凄まじかったといえます。
ですから、初代
iMacは当時から「歴史に残る製品」といわれていたわけで、そう思った私(当時中学1年生)も、親に「
iMac買ったほうがいいよ!」とアドバイスをし、実際に買わせていました。
しかし、そんな初代
iMacの中古相場は、「歴史に残る」といった期待とは裏腹に、2024年現在1万円程度といった状況。
ちなみに、1998年当時「アップルを応援したい」といって初代
iMacを買っていた人を見かけましたが、応援したいのであれば株を買っておけばものすごいリターンとなったことだと思います。
なお、初代
iMacはどれを初代とするか意見が分かれるところ。初代
iMacは、当初ボンダイブルー1色のみでしたが、1999年1月に5色のカラーバリエーションに変更。それを1.5世代とするか否かが意見が分かれるところだと思います。
いずれにしても、現在1万円程度といった価格で購入可能であるため、5色全部集めても5万円。当時の有名な広告でアピールされている
iMacすべてを家にコレクションできるため、初代
iMac5色全部揃えるというのが乙だといえるでしょう。
◆Power Mac G4 Cube
スティーブ・ジョブズが中心となって開発されたとされる「G4 Cube」。当時の
デスクトップ型Macは、安価な
iMacかプロフェッショナルなタワー型といった展開だったのですが、タワー型の高級版(亜種)といった感じで出たのがCubeであります。
Cubeのデザインは高く評価され、MoMAにも所蔵されているのですが、売れ行きは乏しく発表から1年で生産終了が決定。
その後、私は「G4 Cubeはコレクション価値がある!」と思って20年程前に、約20万円で購入したのですが、現在の相場は2万円程度といったところ。MoMAにコレクションされているという点や、スティーブ・ジョブズの肝いり作品といった要素があるにも関わらず、あまり評価されていないといえます。
◆PC98やthinkpadも
以上、尖ったキャラクターを持つ中古
パソコンを紹介したわけですが、アップル製品の他にもNECのPC98シリーズやIBM時代のThinPadなどもコレクション価値があるモデルがあると私は個人的に思います。
特に、20周年マックが80万円台で売っていた頃、同じような価格帯で売られていたNECの98noteなどは、私は今でも憧れの1台。また、1998年に最新型として登場したIBMのThinkPad60もマニアには“名機”として有名であります。
しかしながら、PC98はコレクションというよりも、PC-9800ベースで作られたシステムの保守といった用途のほうが需要がある様子。また、ThinkPad600に至っては、オークションサイトの相場が2000円程度といった状況であります。