問題行動が起こったのは1月上旬、同じく
アジアカップの直前合宿で滞在中だったUAEでのこと。韓国代表チームが宿泊したホテルのリラックスルームにはトランプやボードゲーム、カラオケ、プレイステーションなどが常備されていたが、そこでチップを使ったカード遊びが行なわれたという。チームスタッフと選手数人が賭けに興じたとされ、大きな疑念が生じていた。
一連の報道を受けて、3月13日に大韓サッカー協会は声明を発表した。選手だけで利用できるエリアにチームスタッフが入り込んだ事実に遺憾の意を示し、
謝罪。今後は事情聴取を進めて当該スタッフに懲戒処分など適切な措置を下すと明かした。そして肝心の
賭博行為に関しては「なかった」と断言。「選手たちはそうした娯楽スペースで飲み物を賭けたりするなど、ちょっとした賭けをすることはあっても、
賭博性のある行為とは厳格に異なる。その点は明確にしておきたい」と説明した。
それでも、
ソン・フンミンと
イ・ガンインがいさかいを起こした
卓球事件の余波が続くなかでの新たな騒動だ。韓国メディア『マイデイリー』は「代表チームは最悪の雰囲気に直面している」と指摘。「今回はスタッフによる奇行とはいえ、看過できないトラブルだ。暫定監督のファン・ソンホンは
イ・ガンインをあえて招集して
卓球事件の鎮静化を図り、チームの結束を高めようとしていた。その矢先のハプニング。ファンの失望は大きい」と論じた。
3月21日と26日、韓国代表は
ワールドカップ・アジア2次予選でタイ代表との2連戦に臨む。『マイデイリー』は「兎にも角にも2連勝だ。外的な問題を抱えているからこそ、良いパフォーマンスを披露してファンの心を和らげなければならない。チームのポテンシャルをしっかり示す必要がある」と期待を込めた。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部