ウォーキングフットボールは2011年にイングランドで始まった歩いて行うサッカー。老若男女、障害の有無、サッカー経験にかかわらず、共にプレーできる競技として近年、普及が進んでいる。日本では「ボールを取りに行かない」という独自ルールも採用され、さらにインクルーシブな仕様となっている。
この日は親子を中心に約60人の参加者が夢フィールドに集まり、森保監督や選手たちと同じチームに入って5分ハーフの4試合を実施。「走ってはいけない」「ボールを取りに行かない」「相手ゴールエリアに入ってはいけない」といったルールに従い、笑顔あふれる雰囲気でボールを蹴り合っていた。
今回のイベントはアディダス ジャパンが進めるプロジェクト『MOVE FOR THE PLANET』の一環で実施。10分間の運動ごとに1ユーロを『Common Goal』に寄付し、コミュニティにおけるサステナビリティの啓蒙を促すプロジェクトに役立てるというもので、この日は全員で1440ユーロ(約21万6000円)相当の運動が行われた。
また終了後には記念撮影やサイン会も実施。選手にとっても、コロナ禍でなかなか実現しなかった貴重な交流の機会となった。
報道陣の取材に応じた森保監督は「運動することでまずはみんなで楽しめる時間が素晴らしいし、ウォーキングフットボールということで負担なく身体を動かし、心身とも健康でいられる体づくり、心づくりができるのはいいこと。また体を動かすことが社会貢献につながって、寄付が集まって世の中のためになるのは素晴らしいことだなと思いました」とイベントの意義を語った。
また森保監督は「ウォーキングフットボールは運動が得意な人、得意でない人、全ての人が楽しめるスポーツ。得点するためにみんなでパスを繋いで、コミュニケーションを深めて、得点を取ったらみんなで喜んで、同じ空間で楽しめる素晴らしい企画」とコメント。菅原も「このような形なら年齢も性別も関係なくできるので良いスポーツだなと思ったし、子供から大人まですごく楽しくやれた」と嬉しそうに振り返った。
日本代表は今月、キリンチャレンジカップのエルサルバドル戦、ペルー戦を控えており、参加者からは激励の言葉も送られた。第2次体制初勝利に向けて、森保監督は「結果で言うと2勝を目指して戦いたいし、3月の代表戦ではホームで未勝利に終わったので、勝利をサポーターの皆さんにお届けできるように、笑顔になってもらえるように全力を尽くして戦いたい」と意気込みを語った。
(取材・文 竹内達也)