この場で発表された製品は、各メーカーが2023年のイチオシとするモデルである。
そして今年流行るだろう
スマートフォンとして市場に次々と出てくるのだ。
では今年はどんな
スマートフォンが流行るのだろうか?
MWCではシャオミが、ライカカメラ搭載の新モデル「Xiaomi 13 Pro」などを発表したが、カメラの性能はすでに今使っている
スマートフォンでも十分、という人も多い。
そのため「よりいいカメラ性能が欲しい」と思っても、現在では10万円を超える
スマートフォンの買い替えはなかなか思うよう決断できないという消費者も増えている。
ならば「今までにはなかった
スマートフォン」ならどうだろうか?
それは折たたみ式の
スマートフォンだ。
ここ数年で少しずつ製品が増えてきたが、今年はさらに増えるのだ。
折りたたみ
スマートフォンはサムスンが世界でシェアが高く、
・縦にたためる「Galaxy Z Flip4」
・小型タブレット型で横に折りたたむ「Galaxy Z Fold4」
これらが日本を含む世界各国で販売中だ。
だが今年、この2つの製品に直接対抗する
スマートフォンが次々と登場する。
1つ目は
OPPOの「Find N2 Flip」
縦に折りたためる
スマートフォンだ。
たためばのひらにすっぽりとおさまるコンパクトな大きさとなり、紫色や黒のボディーからもスタイリッシュ。
スマートフォンというより化粧品のコンパクトのようなデザインだ。
そんな外観デザインの良さから、すでに販売されている中国では折りたたみ
スマートフォンの中で一番売れており、しかも女性の購入者が多いそうだ。
OPPO Find N2 Flip
本体を開けば6.8インチの画面サイズの普通の
スマートフォンとして使え、たためば今度は外側に3.26インチの画面が現われる。
外側ディスプレイは、本体の上蓋の半分くらいもある大きさなので、閉じたままでも通知の確認、閉じたままメインカメラを起動して自分の顔写真を写すことも十分にできる。
また老舗カメラメーカーであるハッセルブラッドと提携しているため、より美しい写真を写すこともできそうだ。サムスンGalaxy Z Flip4の好敵手になるだろう。
もう1つはHONOR(オナー)の「Magic Vs」
この折りたたみ
スマートフォンも海外で発売になる。
HONORは元々ファーウェイの
スマートフォンブランドだったが、ファーウェイがアメリカ政府の制裁を受けたことで、ブランドごと別会社に分社化されたメーカーだ。
HONORの
スマートフォンはファーウェイの設計を受け継いでおり、新興メーカーながらカメラの性能はとても高い。
2022年3月時点において、世界で一番カメラ性能が高い
スマートフォンはiPhoneでもPixelでもなく、HONORの「Magic5 Pro」との評価を得ているほどだ(DXOmarkのスコア比較)。
HONOR Magic Vs
Magic Vsは、閉じると6.45インチ画面の本体を、横に開くと7.9インチの大型画面が現れる。
こちらはサムスンのGalaxy Z Fold4と真っ向から対抗する製品である。
Galaxy Z Fold4より画面サイズはわずかに大きく、厚さも薄い。
とくに閉じた状態でも12.9mmであり、一般的な
スマートフォンをやや厚くした程度の厚みしかない。サムスンのモデルは防水対応やペン入力が使えるが、より大きい画面を手軽に持ち運びたい人にはMagic Vsにほうが魅力的だろう。
最後に紹介する折りたたみ
スマートフォンはちょっと変わったメーカーから登場している。
インドで発売されるTecnoの「Phantom V Fold」だ。
インド人で折りたたみ
スマートフォンに興味あるかどうかはわからないが、もはや折りたたみ
スマートフォンは先進国だけで売られるものではないということだ。
どのメーカーも高価格モデルとして投入するハイエンド製品になっているのである。
Phantom Vsは、開くと7.85インチ、閉じると6.42インチの画面となる。
重量が299gと他の折りたたみモデルより重いものの、インドの人たちもこれからは折りたたみ
スマートフォンを普通に買う時代になるのだろう。
Tecno Phantom Vs
今回紹介した
スマートフォンのうち、
OPPOのFind N2 Flipが日本で発売される可能性が一番高いと思われる。
理由はHONORもTecnoも公式には日本には参入していないからだ。またまた横折り式の大画面モデルのため価格が高く、いきなりこの製品で日本参入は難しい。
一方
OPPOは、すでに日本市場で公式に
スマートフォンを展開している。縦折り式モデルは横折り式モデルよりも価格が安く、日本市場でも展開しやすい。
サムスンも夏に折りたたみ
スマートフォンの新製品を出す予定なので、Find N2 Flipも遅くともそのころまでに日本で発売してほしいものだ。
執筆 山根康宏