ワールドカップ本大会が始まって、森保監督の大胆な采配が観られる。ドイツ戦では後半から思い切ってシステムを変えて次々に交代選手を投入。コスタリカ戦ではターンオーバーを使って選手を入れ替え、スペイン戦では初出場となる谷口彰悟を先発で守備ラインに組み入れた。
板倉滉が出場停止となり、コンディションに不安のある選手が増えてきている今、クロアチア戦では森保監督のさらに大胆な采配が必要となるのではないか。
そう聞かれて森保監督は「秘策はないです」と笑った。「選手のコンディション、対戦相手とのかみ合わせ」を考慮して、先発で起用したり交代させているので「大胆ではない」という。
そして現在のチームのいいところとして「全員自分がレギュラーだと思っているところ」だという点を挙げた。
「レギュラー組、サブ組」という概念を選手も自分も持っておらず、序列はあるものの「野球で言えば『先発』『中継ぎ』『ストッパー』という役割の違いがある中で、勝つために選手個々が機能している」と説明。
また交代が5人まで認められるようになったため「試合の組み立て自体が変わった」という。次々に選手を交代させるのは「グループや組織にはそのときの役割がある」「その違いで試合を戦うということ」だと解説していた。
【文:森雅史@ドーハ/日本蹴球合同会社 撮影:岸本勉/PICSPORT】