「この試合は非常に伝統あるダービーで、単なる勝点3以上の試合だという雰囲気が今週は街中でも感じ取れた。
生きるか死ぬかの試合であり、この試合だけは絶対に負けてはならないと。緊張感を感じていた。
(試合前の時点で?)相手チームはピッチ侵入を受け、選手は殴られた。
この試合に向けて憎しみが沸き起こり、試合に勝つことよりも殺すことが話題になっていた。
敗戦後に僕らはファンに謝りに行った。彼らはフェンスに登りはじめたので、僕らはロッカールームに戻ったんだ。完全なカオスだった。
それから、銃声や押し合いへし合いが聞こえ始めた。
ガスや警察から逃げる人達がいて、ロッカールームに入ろうとする人もいたので、ドアを蹴破られないようにテーブルや椅子を置いた。
(それでも?)催涙ガスを浴びて、ロッカールームの僕らの目の前で死んだ人もいる。ロッカールーム内には7,8人ほど亡くなった人たちがいた。
全員が避難するまで、4時間もその場にいなければいけなかった。
静かになってスタジアムから出た時には血だまりがあり、衣類が散乱していた。まさに殺戮(現場)だった。
バスで出るときにも焼けた車、民間人、パトカーがあった。
いまは少し安心している。昨日はものすごい緊張状態で、家族や子供たちのことしか考えられなかった」
混乱が広がった理由のひとつには避難する前にスタジアムの照明が消されてしまったこともあるようだ。
なお、FIFAの規則では催涙ガスの使用は禁じられているようで、当局側の対応が問題になる可能性も指摘されている。
死者数については、現地でも127人、129人、131人とまだ情報が錯綜している。