[8.10 ルヴァン杯準々決勝第2戦 川崎F 2-2 C大阪 等々力]

 試合終了間際の2得点で、セレッソ大阪が2年連続ベスト4進出を決めた。90分間で2点ビハインドだったが、後半45分に1点を返すと、後半アディショナルタイム6分過ぎにFW山田寛人が同点弾。アウェーゴール差で準決勝進出を決めた。殊勲のゴールを挙げた山田は「すごく緊張しました」と振り返りつつ、「駆け引きで勝てたこと、気持ちの部分で勝てたことがよかった」と喜びを口にした。

 後半8分までに2失点を喫したC大阪は、同16分に山田ら攻撃的な3選手を投入した。それでも得点は生まれない。「2点決められたことはけっこう痛かったし、自分が入ってからもあんまり流れが変わらず苦しい状況だった」。しかし、後半45分にFW加藤陸次樹が1点を返し、流れが大きく変わった。

「陸次樹がいいゴールを決めてくれて、そこでチームの中で勢いづいた。雰囲気が上がった」。流れはC大阪へ。そして、後半アディショナルタイム6分過ぎにドラマが起きる。

 右サイドからのクロスをファーサイドのDF西尾隆矢が体を投げ出しながら折り返す。ボールは大きくバウンド。「自分の頭を越えたときは詰める意識は絶対にあった。そこで相手の選手よりも自分が早く行けた。いいボールが来たので、そこの駆け引きで勝てたこと、気持ちの部分で勝てたことがよかった」。準決勝行きを決めるゴールを挙げた。

 シュートの直前までは記憶も残る。「折り返しが来て、絶対決めれると思っていたんですけど、ああいう場面はいままでなかったのですごく緊張しました。正直覚えていないですけど、またいままでとは違う感覚で喜べました」。ゴールとともに試合は終了。敵地での殊勲のゴールで、C大阪を2年連続の準決勝に導いた。

 2018年のトップ昇格から期限付き移籍を経て、昨シーズンに再びC大阪へ。しかし、序盤は出番を掴めていなかった。「ルヴァン杯で少し結果を残して輝けた部分はある」。準々決勝第2戦、準決勝第1戦とゴールを挙げて決勝進出に貢献。そこでチームでの居場所を見つけた。一方で、名古屋グランパスとの決勝ではハーフタイムで途中交代した過去も。「情けないプレーをした結果、チームも負けたと思っていて苦い思い出がある。ルヴァンに対しての思いも強い」と今大会に懸ける思いを口にした。

 好調の攻撃陣とともに、再び頂点を目指す。「きょうは僕とムツで点をとりましたけど、いまは誰が出ても点を取れる状態に仕上がっていると思う。コンディションがいいとはいえないし、気持ちの部分だけは常に上を向いてやっていこうと思っていた。メンタルの部分でよくできたかなと、自分をほめたいです」。きょうの出来には手応えも掴む。

「このゴールがどれだけの価値があるかというのは今後わかってくる。優勝できるように、そこまでつなげていきたい」。今シーズンこそ最後に笑顔で終えるために、きょうの勝利を次につなげていくつもりだ。

(取材・文 石川祐介)