記者会見に現れた
森保一監督は「選手たちは集まってきたときから優勝しようと日々努力してくれていました」と選手を讃えたあと、コーチ、スタッフやスタッフの貢献について感謝した。
今回のメンバーから誰がワールドカップメンバー入りしそうか。そう聞かれた森保監督はにこやかに答えた。
「候補に入る選手は何人かいたと思います。選ぶかどうかはこれから視察を重ねて、これまでの活動とワールドカップに向けて情報を集めていきたいと思います」
そう煙に巻いたあと、監督は自分の中でこの大会で達成したかったことを明かした。
「この大会優勝することが目標でしたが、私自身はすべての選手を使って優勝できればと思っていました。出場時間に差があるにしても、この
E-1選手権という国際経験の中で勝利を目指しながら経験を積む、結果をつかむというチャレンジをしたいと思っていた中で、みんながアピールする時間があってよかったと思います」
森保監督は優勝を狙わなければいけない大会にもかかわらず、初代表の選手を大量に招集し、なおかつほとんど練習時間がない中でチーム作りをしたが、それでも選手に国際経験を積ませることを狙っていた。
その日本サッカーの発展を願う真摯な気持ちが森保監督からはにじみ出ている。ワールドカップ前の国内最後の試合で、その気持ちがやっと実を結び、代表監督としての初めての栄冠をもたらしたと言えるだろう。
【文:森雅史/日本蹴球合同会社 撮影:スエイシナオヨシ/PICSPORT】