香港戦で左センターバックとして出場した畠中槙之輔は、今年右センターバックに挑戦していることについて監督から聞かれ、「まだ左の方がしっくりきている」と答えたところ左で出場したという。
森島司は前日のヘディングシュートについて「決めてたね」と声をかけられたそうだ。森保監督が広島を指揮していたとき、森島は「ヘディングで点を決めたことがなかった。まだ弱々しかった」と言い、「成長した姿を見せたい」と意気込んだ。
武藤嘉紀の不参加により急きょ招集された岩崎悠人は、鳥栖で起用されている左ウイングバックではなく右サイドのウイングで起用された。その点について森保監督は「右でもできると思って使った」と試合の翌日に説明したている。
選手に温かい言葉をかけたり意見に耳を傾けている森保監督だが、そういう一面だけではない。
フィールドプレーヤー最年少の20歳ながら香港戦で代表デビューを果たし、フル出場した藤田譲瑠チマは試合後にこう言われたそうだ。
「まずはデビューおめでとう。まだまだこれからだから頑張るように」
いつも笑顔を浮かべていそうな森保監督も、その実厳しい顔も持って選手に接しているようだ。
【文:森雅史/日本蹴球合同会社 撮影:スエイシナオヨシ/PICSPORT】