欧州委員会が2022年7月1日に、Amazonプライムの退会方法をEUの消費者規則に沿ったものにすることでAmazonと合意したと発表しました。これにより、ヨーロッパではAmazonプライムの退会方法が分かりやすくなりクリックする回数もたった2回に減少します。

Consumer protection: Amazon Prime changes its cancellation practices to comply with EU consumer rules

https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/ip_22_4186

Amazon agrees to drop Prime cancellation ‘dark patterns’ in Europe | TechCrunch

https://techcrunch.com/2022/07/01/amazon-ends-prime-cancellation-dark-patterns-europe/

解約方法が複雑なことで有名なAmazonプライムは、ユーザーをだまして退会を断念させる「ダークパターン」だとたびたび非難されており、2021年にはノルウェーの消費者当局がAmazonを訴える事態にまで発展しています。

以下の記事では、Amazonプライムがどれほど解約しにくいのかが画像付きで解説されています。

「Amazonプライムは解約しづらすぎる」と消費者団体がAmazonを起訴 - GIGAZINE

by Marco Verch Professional Photographer

ノルウェー消費者評議会や欧州消費者同盟からの申し立てを受けて、欧州委員会は2021年4月から調査を開始。その結果、Amazonとの協議により、2022年7月1日からAmazonプライムの解約方法が大幅に簡略化することが決まりました。

Amazonが新しく実装するAmazonプライム会員の解約画面が以下。退会するための「End membership now(今すぐ退会する)」ボタンが他のボタンと色分けされており、直感的で分かりやすくなっています。

欧州委員会司法委員のディディエ・レンデルス氏は「多くの場合、オンラインでサブスクリプションサービスに加入するのは非常に簡単なので、消費者にとっては大変便利ですが、解約という逆の行動も同様に簡単にできる必要があります。消費者は、プラットフォームからの圧力を受けることなく自らの権利を行使することができるべきです。とりわけ『ダークパターン』は禁止されなければなりません」と述べて、Amazonが解約方法の改善を約束したことを歓迎しました。

Amazonによる今回の対応はドイツ・フランス・イタリア・スペイン・オランダ・ポーランド・スウェーデンが対象で、イギリスでも8月末までに変更が行われるとのこと。しかし、日本やAmazonのお膝元であるアメリカを含む他の地域では、退会方法が変更される予定はありません。

Amazonはメディア向けの声明の中で「お客様の透明性と信頼は、私たちにとって最優先事項です。私たちは、プライム会員への登録や退会を、お客様にとって明確かつシンプルに行えるように設計しています。私たちは常にお客様の声に耳を傾け、欧州委員会との建設的な対話に続いて、今後もお客様の体験を向上させる方法を模索してまいります」と述べましたが、ヨーロッパ以外の地域での対応については言及しませんでした。