資生堂レディス、通算11アンダーで単独首位に立った青木瀬令奈【写真:Getty Images】

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資生堂レディス第3日

 国内女子ゴルフツアーの資生堂レディス第3日が2日、神奈川・戸塚CC(6570ヤード、パー72)で行われた。4位から出た29歳の青木瀬令奈(フリー)は、5バーディー、1ボギーの68で回って通算11アンダーとし、単独首位に立った。フェアウエーキープ率を高めるためにティーを低くする作戦が奏功。過去2勝は逆転優勝だが、最終日に向けて「自分にブレーキをかけずに逃げ切り優勝をしたい」と目を輝かせた。

 青木は1番パー4から、思い切った作戦に出た。ドライバーショットを打つ際、ティーを低く刺した。高さは地面から2〜3センチ。通常の半分にしたという。

「前の日にショットが曲がっていたので、今日は曲げたくありませんでした。距離は落ちてもいいつもりで、狙ったところに打っていけた方がリズムは良くなるので」

 効果はてきめんだった。スイングはコンパクトになり、弾道は低くなったが、フェアウエー率は前日の57.14%から85.71%に浮上。ピンを狙うショット、パットのリズムも良くなり、3連続を含む5バーディーを重ねた。

 昨年6月の宮里藍サントリーレディスで約4年ぶりのツアー2勝目を飾った。くしくも同大会中に、大西翔太コーチから「練習量ではなく、どれだけゴルフに向き合えるかが大事」と言われ、目が覚めたという。

「それまでは、アスリートであっても甘さがありました。『シードを取れなかったら、引退するのかな』と考えたりしていました。でも、コーチから『やれる限りやるべき』と言われ、まずは甘さを捨てることが大事と思いました。そして、日々の反省点を書き残す懺悔ノートをつけ、練習以外の時間でもゴルフのことを考えるようにしました」

一時は引退もよぎったが、甦った「また勝ちたい」という強い思い

 結果、同大会で2勝目を飾ったが、「また勝ちたい」と強く思い、「どうすれば勝てるか」を考え続けてきた。その思いの中で出てくる工夫の数々。この日は、「ティーを低くすること」だったという。

 過去の2勝は、いずれも逆転優勝。一方で最終日に首位で迎えた2試合では、優勝を逃している。それだけに「逃げ切り優勝」への憧れも強い。

「親友の成田美寿々が、逃げ切って勝つ姿を見てきて『かっこいい』と思ってきました。明日は、最初から気持ちにブレーキをかけずに攻めていきたいです。スコアを伸ばしても、見えない14、15アンダーぐらいに見えない敵がいると思って戦っていきたいです。そうして、次に勝てばまた人生が変わるという思いもあります」

 今季は、大会が始まるまではエースパターを封印し、サブのパター練習。理由は「大会で新鮮なフィーリングが出るようにもしている」という。連日の猛暑もプラスに考え、「私は盆地の群馬県生まれですが、子供の頃、エアコンが壊れても夏を過ごせるほど暑さには強いですね」と言った。

 勝利にどん欲な29歳。このチャンスを生かすべく、残り18ホールに全身全霊を懸ける。

(THE ANSWER編集部)