小池祐貴(手前)はメンバー最年長27歳【写真提供:日本陸上競技連盟/フォート・キシモト】

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世界陸上男子短距離が公開練習

 オレゴン世界陸上(日本時間16日開幕)に出場する男子短距離の日本代表が2日、東京・味の素ナショナルトレーニングセンターで練習を公開した。4×100メートルリレーと4×400メートルリレーのメンバーが参加。練習後に選手、コーチ陣が会見した。

 3大会連続メダル獲得に挑む男子4×100メートルリレー。この日は100メートルで世陸に出場するサニブラウン・ハキーム(タンブルウィードTC)が不在の中、坂井隆一郎(大阪ガス)、小池祐貴、上山紘輝(ともに住友電工)、柳田大輝(東洋大)、鈴木涼太(スズキ)の5人が練習に臨んだ。本格的なバトンパスの練習はしなかったが、軽めに走りながら受け渡しを確認。各自スタート練習などで汗を流した。

 山縣亮太(セイコー)、桐生祥秀(日本生命)、多田修平(住友電工)らこれまで日の丸を背負った選手たちは、代表入りしなかった。フレッシュな面子となり、“新リレー侍”はそれぞれ意気込みを語った。

小池祐貴(住友電工・27歳)「試合を重ねるにつれて段々いいところ、悪いところが出てきた。今は無駄をそぎ落とす段階。ここから2週間で今季ベストの状態に持っていけると思う。メンバーが代わってハキームがまだ向こう(米国)にいて、他は初めて組むメンバー。『若いなぁ』と思うこともあって不思議な感じです(笑)。今までは自分が年下だったので、いきなり上になった。まだ27歳ですが、年を食ったなという感じはありますね。

(決勝でバトンが繋がらなかった)東京五輪を踏まえてというのはないです。メンバーがガラッと代わったし、一人だけ『去年の雪辱を果たすぞ』と言ったって他のメンバーには変は感じになると思う。このメンバーでしっかりやりたい走りをして、バトンを繋いだ時にどこまでいけるかを楽しみにしたい。

 リレーに関しては1回ミーティングで意識共有した。今回は『メダルを狙うぞ』というのが一番大事なところ。十分、現実的な目標だと思う。みんな『行けるぞ』と思いながら練習ができている。個人種目(200メートル)はどこのラウンドまで進むかというより、自分の納得のいく走りができるか。どこまで走れるかわからないですが、個人種目が終わってできることを出し切ったと思えれば次に繋がるレースになると思う。まずは今のポテンシャルをどこまで引き出せるかトレーニングしたい」

上山紘輝(住友電工・23歳)「日本選手権からコンディションは悪くない。世界陸上はずっとテレビで見ていた世界。ボルト選手を見て凄いなと思っていた。そこに自分が行くのは想像できないし、夢のような舞台だと思います。個人種目(200メートル)では自己ベストを目指したい。

 代表合宿は初めて。どうやって入ればいいのかなと思っていたけど、小池さんがリードしてくれてみんな優しく接してくれたので楽しい合宿になりました。大学時代は3走しかやっていないので、一番走れるのは3走ですけど、任されたところでしっかりできるように準備したいです」

坂井隆一郎(大阪ガス・24歳)「日本選手権と布勢スプリントは良い状態だったので、このまま世界陸上までいきたい。今まで怪我があったけど、今年は冬季から怪我なく練習を積めて好調に繋がった。今季からウェートトレーニングにも力を入れて、そのおかげで筋力アップもした。自分の思い描いている動作にも繋がっている。100メートルは9秒台を世界陸上で出したいのと、準決勝、決勝と一つでも多くのラウンドを走りたい。

 リレーは注目されている競技。メダルも狙えるところにいるので、メダル獲得に貢献できれば。僕自身、シニアの日本代表は初めて。不安もあったけど、和やかな雰囲気で練習ができているので、いい形で世界陸上に臨めると思う。1走は凄く注目される。自分の武器はスタートから中盤。しっかり世界でも通用する1走になれればと思います」

高平慎士ヘッドコーチ「坂井選手のスタートは近くで見ていて臨場感がある」

柳田大輝(東洋大・18歳)「布勢スプリントで日本選手権の疲労や暑さ慣れしていないことで不甲斐ない結果になった。リフレッシュして合宿に入ったし、昨日、今日練習して状態がよかった。地力をつけて臨みたい。小学生の頃に日本代表になりたいと思うようになって、本当に日の丸をつけて走れる。今までメダルを獲ったり、日本代表には実績があるので、それに恥じない走りをしたい。

 今回はリレーだけ。本番直前まで走るかどうかもわからないので、走ることになれば自分の力を最大限発揮してメダルを獲れるように貢献したい。持ち味はストライドを生かした走り。走順はこだわりがないというか、『ここやれよ』と言われたら自分の持てる力を出すだけだと思います。まだ10代なので、若さゆえの勢いというか、イケイケドンドンという感じで明るさを与えられたら」

鈴木涼太(スズキ・23歳)「日本選手権は100メートル、200メートルどっちも走って疲れはあった。布勢スプリントにも出たけど、体力も回復して順調に来ています。前半がハマるときは凄くいいピッチになる。そこから後半に繋がる走りをしたい。リレーは2走と4走を多くやっているので、そこら辺を走れたらと思います。世界リレーで一緒に組んだ選手は多い。世代も近いのでとても話しやすい、仲のいい選手もいる。チーム一丸となってメダルを目標に頑張りたい」

高平慎士ヘッドコーチ(オリンピック強化スタッフ・北京五輪銀メダルメンバー)「新しい選手が非常に多くてどんな練習するのか、どんな話をするのか把握するのに精一杯でした。仕上がりとしては各選手順調に来ている。『よし、行くぞ!』という気持ちになっているように見受けられます。

 私もある程度いろんな選手を見てきているので、私の図鑑に載っていないような選手はいませんが、やっぱり坂井選手のスタートは近くで見ていて臨場感がありました。もちろん坂井選手がそこ(第1走者)を務める可能性はある。ただ、チームのメンバーの良さを十分に生かせるようにしたいです。小池選手も実力を持った走りをする。どの選手も素晴らしいものを持っていないとここには来られていないので、持ち味を出してほしい。個人種目のある選手はまずは個人種目をしっかり戦ってほしい」

(THE ANSWER編集部)