岐阜県南部・各務原(かかみがはら)市。人口14万5671人(2022年6月1日時点)のこの街には、ある別名があるらしい。

「各務原市は別名『プリニー帝国』」

こちらは、各務原市に隣接する関市のメガネ店「Eyewear shop ami」のスタッフ・音久さんが6月5日にツイッターアカウント(@neku07)で呟いたフレーズ。

なにをもってして、各務原市が「プリニー帝国」と呼ばれているのか。音久さんはこんな写真も投稿している。

「プリニーの市民会館」に「プリニーの文化ホール」――ペンギンのような見た目のアイコンとともに「プリニーの」が頭に付いた公共施設があるのだ。

しかも、「プリニーの施設」は、この2つだけではない。

各務原は支配されているのだろうか......

各務原市には他に、「プリニーの総合体育館(各務原市総合体育館)」と「プリニーの野球場(各務原市民球場)」が存在している。こう何か所もあると確かに「プリニー帝国」という呼び名が相応しい気もしてくる......。

――いやいや、そもそも「プリニー」ってなに? 6月8日、Jタウンネット記者は各務原市役所企画政策課の職員を取材。なぜ、同市には「プリニーの施設」がたくさんあるのか聞くと、こう答えた。

「2018年から導入した日本一ソフトウェアのネーミングライツです」

同市では多くの市民が使う施設にネーミングライツを導入するにあたって公募を行い、それにゲームソフトなどの開発や発売を行う各務原の企業・日本一ソフトウェアが手を挙げたのだ。

肝心の「プリニー」とは、同社が03年1月に発売したゲーム「魔界戦記ディスガイア」に登場したペンギンに似たキャラクター。08年11月には「プリニー〜オレが主人公でイイんスか?〜」という主演ゲームまで発売され、今や日本一ソフトウェアのマスコットキャラクターとなった存在である。

それだけでなく、17年度から「各務原市情熱宣伝大使」を務めるなど活動の幅を広げていた。

「名前も日本一ソフトウェアが決めていて、親しみやすさも(施設名にするかどうかの)審査対象になりましたから、社名ではなく、プリニーを使ったのもかもしれません」(企画政策課の職員)

各務原市の新小学1年生には11年から毎年、プリニー型の防犯ブザーが配られているので、子供たちも見覚えがあってわかりやすいに違いない。

ゲームの世界から飛び出して、地域に貢献するプリニー。各務原市が「プリニー帝国」になっているのにも、納得である。