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英グロスターシャー州シンダーフォード付近を流れるワイ川(River Wye)で今月15日、ミゲル・パシェコさん(Miguel Pacheco)は家族と一緒にカヌーを楽しんでいた。その途中で川底に鈍く光る青い物体を見つけ、ミゲルさんがそれを引き上げてみると
iPhoneであることが判明した。ミゲルさんは見つけた当時の様子を動画に収めており、藻や泥に覆われた
iPhoneが映っていた。
水に浸かっていた
iPhoneはとっくにその機能を失っていると思われたが、ミゲルさんは「もし自分が携帯を失くしたら、子どもたちの写真がたくさん入っているので取り戻したいはず」とこの
iPhoneを落とした持ち主の気持ちを考え、乾かして電源を入れることはできないかと思ったという。
そしてミゲルさんはその
iPhoneを自宅に持ち帰って慎重に分解し、一晩かけてしっかり乾燥させた。完全に乾いたことを確認してから充電器を挿してみると、なんと“充電中”を意味する画面が表示されたのだ。さらにしばらくするとホーム画面が表示され、そこには男女のカップルの写真とともに“8月13日金曜日”という日付けが出てきた。
この日付けからして
iPhoneは約10か月間も川底で眠っていたことになるが、それでもまだ機能していることにミゲルさんは大変驚いたという。そしてSNSを使いどうにかしてこの
iPhoneの持ち主を見つけたいと考え、行動に移した。
ミゲルさんが「誰かこの写真に写っているカップルを知りませんか? この
iPhoneの持ち主が見つかるといいな」と
iPhoneを見つけた詳細を記載して地元のFacebookグループ「Cinderford Noticeboard」に投稿すると、大勢の目を引き4000回以上もシェアされた。
のちに
iPhoneの持ち主である男性の友人が知るところとなり、持ち主はエディンバラ在住のオーウェン・デイヴィスさん(Owain Davis、35)であることが判明した。オーウェンさんはワイ川で婚約者のフィオナ・ガードナーさん(Fiona Gardner)と一緒に2人乗りカヌーを楽しんでいたが、フィオナさんが立ち上がった拍子に2人して川の中に落ちてしまい、その際に後ろポケットに入れていた
iPhoneを紛失してしまったという。「私だったら持ち帰ろうとせず、近くのパブにでも渡していたと思いますね」とオーウェンさんは明かしており、自分で乾かして持ち主を探してくれたミゲルさんの行動に感謝していた。
なおミゲルさんはオーウェンさんに教えてもらった住所に見つけた
iPhoneを郵送する予定だとFacebookで報告しており、「なんて素晴らしいストーリーなんだ。一生忘れないよ!」と興奮気味にコメントしている。
ちなみに過去にも
iPhoneの耐久力に驚くケースが報告されており、上空300メートルから落ちた
iPhone 6sが無事に持ち主のもとに戻ったこともあった。
画像は『LADbible 2022年6月23日付「Man Baffled As
iPhone Still Works After 10 Months At Bottom Of River」(Credit: Miguel Pachaco)』『Cinderford Noticeboard / Miggy Ps 2022年6月16日付Facebook「UPDATE! WE HAVE FOUND THE OWNER OF THE PHONE!」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)