中国メディアが「小さな町の強豪クラブ」の代表格として取り上げたのが鹿島だ。(C)SOCCER DIGEST

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 中国スーパーリーグの重慶両江は先月24日、財政難のためにチームを解散することを発表。中国サッカー界に衝撃を与えた。

 それから約1か月が経った6月25日、中国メディア『鳳凰網体育』は改めてこの問題に着目。「重慶両江は今シーズンの中国スーパーリーグが始まる前に突然解散を発表した。それ以来、人口3200万人の巨大都市である重慶には、プロのサッカーチームがない。重慶の解散後、多くのファンに大きな混乱を招いた」と伝えた。

 そして、「人口1000万人を超えるような大都市が、なぜプロクラブを支えられないのか。この問題については、反対の方向に理由を探すのもよいだろう。海外で、小さな町に多くの強力なクラブがあるのはなぜなのか」と疑問を投げかけ、小さな町にあるクラブを紹介している。
 
 その最初に取り上げたのが、最多タイトルを誇るJクラブだ。「日本の鹿島アントラーズは誰もが知っているはずだ。J1リーグで8回優勝し、2018年にはアジア・チャンピオンズリーグも制覇している。しかし、このアジアのトップチームがある鹿嶋市は、人口6万6000人の小さな町だ」と綴り、こう続けている。

「鹿嶋市は小都市に囲まれている。生活圏全体の総人口は20万人未満だ。鹿島は約4万人収容のスタジアムを持っているが、昨シーズンの最大入場者数は1万6000人だった。しかし、鹿島のオーナーはいつでもチームを強力にサポートすることができる。歴史的に、彼らは有名な企業である住友系列のチームで、プロ化を経て、現在はメルカリによって所有されている」

 同メディアはさらに、ラ・リーガのビジャレアル(人口5万人)、ブンデスリーガのホッフェンハイム(人口3500人)、ポーランド1部のブルク=ベット・ニーチャータを取り上げ、こう結論づけている。

「このような外国の村や町のチームを見ると、彼らの存在は主にファンの熱意(人口は多くないが、スタジアムに訪れる人は少なくない)、スポンサーのサポート、そしてリーグの配当金に支えられている」
 そして、改めて「人口3200万人の我が国の巨大都市がなぜこのように、プロチームをサポートできないのか疑問だ」と嘆き、リーグの配当が少ないため、スポンサーが投資を躊躇していることが問題であるとした。

「中国スーパーリーグの版権料が5年間で80億元(約1620億円)だったとき、投資家はまだサッカーに投資することを厭わなかった。いま、リーグの商業的価値は年々低下している。その影響により、(新たな)スポンサーの投資意欲とクラブの収入は減少し、同時に、(メイン)スポンサーはクラブ運営のためにより多くの資金を投資する必要がある。これが、最終的に解散しなければならなくなったチームの運命につながった」
 
 記事は「したがって、チームの存続と地方都市の人口規模との関係は最も大きいものではなく、重要なのはリーグの全体的な収益性にある」と見解をまとめ、こう締めくくっている。

「では、なぜ(中国全体で)13億人の市場がプロリーグをサポートできないのか。これは一言では語れないもう一つの大きな問題だ」

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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