読んだことはなくとも、タイトルだけは知っているという人も多いだろう。そんな『ヒカルの碁』が、まさかの中国で実写化され大ヒットしているという…。
中国で絶賛の嵐。ドラマアワードを受賞しまくる人気ドラマらしい…
『ヒカルの碁』の実写版『棋魂(きこん)』は2020年に配信され大ヒット。その人気っぷりはというと、中国のエンタメ好きが集うレビューサイトDoubanで、「2020年度中国語ドラマランキングTOP10」入り、中米テレビアワードにおいて「2021年度ネットドラマ最優秀賞」を多数受賞。
中国の漫画オタクはもちろんのこと、原作を知らない層からも支持され、国民的ドラマとして有名に。このドラマをきっかけに中国全土に漫画『ヒカルの碁』が知れ渡る結果となったそう。
原作にわりと忠実。漫画同様、ハマって抜け出せなくなる名作だった…
「ヒカルの碁」のあらすじをざっくり説明すると、平凡な主人公シー・グアン(原作の“進藤ヒカル”)が祖父宅で古い碁盤を見つけたことをきっかけに、天才囲碁棋士の霊であるチュー・イン(原作の“藤原佐為”)に憑りつかれてしまう。2人は手を組み、様々な棋士との対局を通じて成長していく…という話。
漫画由来のコメディ要素を盛り込みつつも、天才囲碁棋士のチュー・インを通じて、主人公が成長していく様がしっかり描かれている。2人のコミカルな掛け合いも秀逸に再現されており、原作を読んだことがある私も一気に引き込まれてしまった。
オリジナルストーリーも盛り込まれているが、漫画で心を動かされた名シーンがきちんと散りばめられていて、原作へのリスペクトを感じる。
原作ファンもうなる!キャラたちの「再現度の高さ」
主人公のヒカルが、天才囲碁棋士霊であるサイに憑りつかれるシーン、霊と人間のコミュニケーションの描写など、実写化するとチープになってしまいそう…と一抹の不安を抱きながら視聴してみたところ、その予想は1話で覆された。原作を見事に再現していたのだ。
一番心配していた、霊である天才囲碁棋士チュー・インの演出だが、派手すぎないCG演出で、原作のサイが再現されていた。役者の演技においても、囲碁を打つ美しい所作や、生真面目ながらもおちゃめな性格など、「原作のサイ」そのものだった。
主人公であるシー・グアンの役者も素晴らしいの一言。原作のように派手なビジュアルではないが、憎めない愛嬌ある性格を見事に演じきっていた。チュー・インの力に頼らず自力で囲碁の頂点に登りつめようとする意志の強さ、対局のシーンになると目つきが変わっていく様も見事だ。
主人公の永遠のライバルでもあるユー・リャン(原作の“塔矢アキラ”)。彼が主人公シー・グアンにしつこく固執する様は見どころのひとつ。シー・グアンとユー・リャンが対局するシーンはセリフがなくとも、心情が見てとれる名演技だった。原作で印象的だった2人の掛け合いや、絶妙な距離感もちゃんと再現されていた。
あと、アニメで『ヒカルの碁』を観ていた人は、ぜひエンディングを観てほしい。制作陣の細部にまでこだわった演出は、原作愛を感じてグッとくるものがあった。
最近の「中国ドラマ」ってすごいかも…
今回初めて中国ドラマを鑑賞したが、クオリティの高さと役者の演技のうまさに驚いた。というのも、韓国ドラマが人気なのは周知されているが、ここ最近「中国ドラマ」も注目されているというニュースを見かけたことがあった。『ヒカルの碁』の実写化をきっかけに中国ドラマがさらに注目されるかもしれない。
実写版『ヒカルの碁』が日本初CSテレビ放送決定!
中国では2020年に配信されたものの、日本では観る術が少なく、まさにファン待望のCSテレビ放送が決定。CS放送の「TBSチャンネル1 最新ドラマ・音楽・映画」にて7月16日(土)〜18日(月)の3日間にわたって全話一挙放送されることに。TBSチャンネル1は、「TBSチャンネル2 名作ドラマ・スポーツ・アニメ」とあわせて月額1,100円(税込)でスカパー!で観られるほか、J:COM・ケーブルテレビ・ひかりTV・auひかり テレビサービスでも観ることができる。
今のところ一番お手頃価格で実写版『ヒカルの碁』を楽しめる手段なので、この機会にCSに加入するのもアリかもしれない。
――TBSチャンネル 中国ドラマ『ヒカルの碁』日本語字幕版 公式サイトはこちら![
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