シャンプーは髪をかきわけ、頭皮につける

暑くなってくると気になるのが、体臭。マスク生活が定着したからといって、気をつけておきたいものですよね。

髪オタクとしては、やはり頭皮のニオイにはこだわりたいもの。無臭でもなく、悪臭でもなく、ほんのり自分の体臭がするくらいが頭皮にとっては適切なのですが、皆さん、いかがでしょうか。今回は頭皮のニオイ対策についてお伝えします。

◆頭皮の皮脂量はTゾーンよりも多い

頭皮のニオイは、頭皮にいる常在菌が皮脂を分解することや、皮脂が酸化することなどによって起こります。皮脂は脂腺から分泌されますが、毛穴には必ず脂腺がついているので、全身どこでも毛が生えているところには必ず皮脂が分泌されています。

頭皮には毛が多く生えていますので、皮脂量はTゾーン(おでこ〜鼻先までのエリア)の約1.5〜2倍といわれており、皮脂が多いことがわかるかと思います。

この皮脂を原因の一つとして頭皮のニオイが発生するのですが、皮脂は、シャンプーで洗浄して洗い流したとしても6時間後には約80%、24時間後には100パーセントが元に戻ります。こう言うと、いくら頑張っても悪者を取り除けないように感じられるかもしれませんが、実は皮脂はある程度必要な存在で、頭皮のバリアとして働いています。

◆“悪くなった油”のようなニオイに注意

理論上は、シャンプー直後を除いてほとんどの時間、頭皮には多かれ少なかれ皮脂が分泌されていますので、かすかな体臭のような自然なニオイがするのが普通ですが、悪くなった油のようなニオイがする場合には対策が必要です。

自然な体臭とは言えない、イヤなニオイがする原因は大きく分けて2つあります。

一つは、間違えたヘアケア方法、もう一つは、生活習慣やホルモンバランスの乱れです。

現代の日本文化においては、小さな頃からシャンプーを使って洗髪をする習慣があると思うのですが、実は間違えた洗髪方法をしている人が多く、髪や頭皮にまつわる小さなトラブルは、ほとんど洗髪方法の改善で解決します。

◆NG例?洗いすぎ

まず一番多いのが、洗いすぎ、というパターン。

上述のとおり、皮脂はある程度必要な存在なのですが、皮脂を悪者と思っている人は多く、朝晩と1日2回シャンプーをするなど、過剰に皮脂を除去しすぎてしまうケースです。

皮脂が除去されると、からだは失われた皮脂を補充しようと、逆に分泌を増やしてしまうこともあります。そのため、洗えば洗うほどベタつく、といった事態になります。

頭皮もお顔と一緒で、洗いすぎ、落としすぎはNG。皮脂は“天然保湿成分“のようなものなので、適度に分泌された状態で過ごしましょう。

皮脂や汗の分泌が多い男性ならともかく、女性であれば洗髪頻度は1日に1回で十分です。40歳を超えると女性はさらに皮脂分泌量が減るケースが多いので(男性はあまり減らない)、その場合には2日に1回でも良いくらいなのです。

◆NG例?洗えていない

逆の話になってしまいますが、「頭皮を洗えていない」というケースもあります。

シャンプー時に洗うべきは主に頭皮の汚れで、毛髪に付着した汚れはブラッシングやシャンプー時に泡が流れるだけで十分落ちます。

頭皮には1平方センチメートルに約200〜300本の髪が生えていますので、密度の高いジャングル状態。その根元の毛穴周りを洗うには、しっかりと指先を頭皮に密着させて細かく丁寧に洗う必要があります。

それを念頭に置かず、シャンプーを髪の外側につけ、外側からワシャワシャと泡立てて流しているという場合は、頭皮や毛穴周りを洗えていないので、清潔な状態を保てているとはいえません。シャンプーは、手のひらで少し水を加えて泡立てた後、髪をかきわけて頭皮に直接つけ、頭皮を意識して洗っていきましょう。

<文・写真/毛髪診断士 元井里奈>

【元井里奈】
東栄新薬株式会社/取締役。毛髪診断士®/サプリメントアドバイザー/メノポーズ(更年期)カウンセラー。慶應義塾大学卒。髪に悩む女性のためのサプリメント「美ルート」をプロデュース。毛髪、栄養学、女性ホルモンに関する専門知識をもとに、ヘアケアコラムの監修や執筆も行う。2児を育てるワーママでもある。Instagram:@rinam.0922、Twitter:@rinamotoi、ブログ「ワーママ毛髪診断士が教える、35歳から始める育毛・美髪ケア」