20日に発表された日本代表の中でGKは4人。これまで本大会に登録された人数は3人だが1人多く招集されている。普通ならば本大会前に1人が外れることになるが、今回は事情が違っている。
新型コロナウイルスの影響がある今大会、国際サッカー連盟(FIFA)は登録枠を26人にすることを検討しているのだ。まだ結論は通達されていないが、2021年の東京五輪で登録枠が増えたことを考えると今年の大会でも増枠は十分考えられる。
では増えた場合に3人の枠をどう使うのか。森保監督はそのうちの1人をGK枠で使うことも「大きなポイントだと思う。これから決めていく」と検討しているとした。
3月のワールドカップアジア最終予選では、川島永嗣、権田修一、シュミット・ダニエル、そして東京五輪でゴールを守った谷晃生が呼ばれていた。だが20日に発表されたメンバーでは谷が外れて大迫敬介が招集されている。
前回、大迫が招集されたのは2019年12月のE-1選手権、その前は2019年6月のコパ・アメリカで、E-1選手権は五輪代表候補を中心としたメンバー、コパ・アメリカは日本代表のレギュラーと五輪代表とで構成されたチームだった。
つまり大迫が日本代表のレギュラーのメンバーに入ってトレーニングを行うのは、2019年6月5日トリニダード・トバゴ戦、6月9日エルサルバドル戦以来ということになる。そんな経験の少ないGKを今回監督は選んだ。
森保監督は「大迫がいいパフォーマンスをしているので招集した」と言いつつ、スタッフ間のミーティングで「(谷の代わりに大迫を入れるのは)議論になったし、2人も入れることも考えられた」と打ち明けた。
ワールドカップアジア最終予選では権田が出場を決定するまですべての試合を守った。権田は確定としても、他の選手について森保監督が迷っている様が今回の選考で明らかになったと言えるだろう。
【文:森雅史/日本蹴球合同会社】