誰もが名指しで対戦熱望の異例の前日会見 セ界の視線をロッテ・佐々木朗希が独り占めの異常事態に

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 「日本生命セ・パ交流戦」が24日に開幕する。球界再編騒動を受けて、2005年から実施されてきた交流戦も、もう17回目。2020年にはコロナ禍により中止を余儀なくされたこともあったが、普段の同一リーグ内では見られない夢の対戦に、ファンはまたその胸を熱くする。

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 例年、交流戦ではパ・リーグの強さが注目を集めてきた。通算成績で見ても、パ・リーグが14度の勝ち越しに対し、負け越しは2度だけと圧倒的。2010年から2019年までは10年連続で勝ち越した。だが、昨年はセ・リーグが49勝48敗11分けで12年ぶりの勝ち越しとようやく意地を見せた。

 そんなリーグ間の抗争が盛り上がる要因の一つだったのだが、今年は様相が異なっている。注目はただ一人。完全試合を達成し、最速164kmで異次元の投球を演じ続けるロッテ・佐々木朗希。その令和の怪物に、セ・リーグの強打者がどうぶつかっていくかだ。

 開幕前日の23日には、オンラインで公式記者会見が開かれた。セ、パ両リーグから計8人の現役選手が出席。おのおの、交流戦で対戦したい投手の名前などを挙げていったのだが、その内容が完全に佐々木一色だった。

 広島・會澤翼捕手は収録で会見に登場。対戦したい打者として佐々木の名前を挙げた。「すごく打席に立ってみたい気持ちになります」と34歳のベテランが20歳の怪物に興味津々だった。


 昨年、セ・リーグの新人特別賞を受賞したDeNAの牧秀悟内野手も思いは同じだった。「打席に立ってみたい。何とかして打ちたい。真っすぐを打たないと前に飛ばない。真っすぐを頑張って打っていきたい」。プロでのキャリアは高卒の佐々木の方が1年早いが、1年目は体作りに努めて登板がなく、1軍マウンドには昨年デビューした。半ば同期のような感覚も芽生えているのかもしれない。ライバル心をぎらつかせた。

 打者だけではない。ヤクルトの小川泰弘投手も「佐々木投手のストレートを生で見てみたい。(打席で)見られたらうれしいけど、絶対に打てないです」と投げ合い、そして打者としての対戦を希望してみせた。

 佐々木が見せる投球、そして数字として示す球速や、5戦負けなし、リーグトップの防御率1・47という結果は、昨年のぞかせていた片りんとは大違い。誰もが覚醒したモンスターを、これまでの野球界にはなかった存在として認知し始めている。トップの現役選手が集った会見の場において、その注目を独り占めしたことが、存在の大きさを如実に物語っていた。

 ロッテの井口監督は、これまで通り交流戦期間中は佐々木を中6日のローテーションで回す方針を示している。順番通りなら毎週金曜日、交流戦期間中は27日の本拠地での阪神戦に始まり、6月3日に敵地での巨人戦、同10日に本拠地でのDeNA戦と先発する。佐藤輝明、岡本和真、そして前述の牧と、強打のスラッガーたちがひしめくチーム揃い。目覚めた怪物相手に、どう立ち向かっていくのか。一般的に、初対戦となる初見では投手の方が有利、とも言われている。3週間の交流戦期間、ほとんどのファンの視線は異次元の20歳に注がれることになる。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]