環境問題を自らの得意分野とアピールしたい小池都知事だが…

 5月11日、東京都の有識者検討会は、一戸建て住宅を含む新築建物に太陽光発電のパネルの設置を義務付けるよう提言する答申案をまとめた。都はパブリックコメントなどを経て関係条例の改正案をまとめ、2022年度中の成立を目指すという。

小池百合子東京都知事は2021年12月、都議会本会議で『新築建造物への太陽光発電設備等の設置を標準化して“ゼロ・エミッション東京”の実現を目指す』と発言。国を上回る『2030年に、温室効果ガス排出量を2000年比で半分』にする目標を掲げています。目標実現には、一戸建てへの義務化が不可欠というわけです」(政治部記者)

 その“野心的な目標”を疑問視する声も多い。実業家のひろゆき氏は4月15日、「ABEMA Prime」に出演し、「また小池都知事は無駄なことやっているなと思う」と発言。

「太陽光発電をやりたいにしろ、日本でいちばん地価の高い東京で、しかも東京は新築で建てても横にマンションがあったりして陰になったり、日照量が少ないと思う。新築で太陽光発電をやりたい人は、たとえば群馬県とか、もっと土地が安くて日照量が多い場所に太陽光発電を作って、そこの電力を東京で買うみたいにすればいいだけだ」

 と批判したのだ。さらに、SNS上でも「東京に家が買えなくなる」と批判する声が多く上がった。

《東京に新築一戸建てが建たなくなるなこれ》

《単なる屋根じゃなく、「物を載せる屋根」として建てなきゃならないので、その分コストが上がる。さらに、パネルの寿命がきた時の処分費問題もあるし、発電が期待通りに行く保証もないし、台風で屋根とパネルが被害を受けたら単なる屋根修理より余計な負担が発生する。これらを考えると、技術革新が進んで安定的なものになるまでの太陽光過渡期な今、強制で載せさせるのは、かなり消費者いじめだと思う》

《戸建てに義務付けとは。ただでさえ地価のせいでマンションが増え自治会も商店街もなくなりつつある都内。パネル設置後のメンテも廃棄も住宅購入者ならばますますマンション派が増えてしまうのではないか?》

 都の有識者検討会での答申案では、建物の購入者ではなく、大手住宅メーカーに設置義務を課す、となっているが、《それが住宅価格に上乗せされるので、実質負担者は住宅購入者です》との意見もあった。

「小池知事は、『環境政策こそ成長戦略』が持論。一戸建て住宅への太陽光パネル設置を義務化できれば、全国で初のケースとなります。これまでさまざまな批判は出ていますが、小池知事が手を緩める気配はありません」(同前)

 かつて知事選の公約に「満員電車ゼロ」を掲げ、「2階建て通勤電車」なる案も提示したことがある小池都知事。「トンデモ」なプランに、都民は振り回されることになるのだろうか……。