エレベータと連携する病院向け搬送サービスロボット「MELDY」
自動運転対応パーソナルモビリティ「WHILL」は自動運転で目的地まで運んでくれる
愛知県では、サービスロボットの社会実装を促進するため、「あいちロボットトランスフォーメーション(ARX)」(旧あいちロボットショーケース)を県内の様々な施設で実施している。ARXの内容は、スポーツ施設や病院、農場など、さまざまな実証実験の場を提供、サービスロボットのベンダーとそれを活用したい施設をマッチングするとともに、実用化を目指して現場での機能や課題が確認できる機会となっている。藤田医科大学病院の実証実験もそのひとつ。
なお、初回はスポーツ施設「豊田スタジアム」で実施し、その様子はロボスタの別の複数の記事でお伝えした。
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●医療現場をサポートするロボットの実証実験
2021年12月20日〜24日、愛知県豊明市の藤田医科大学病院にて、医療現場をサポートするロボットの実証実験が行われた。ロボットは、病院向け搬送サービスロボット「MELDY」(三菱電機)、自動運転対応パーソナルモビリティ「WHILL」(WHILL)が参加した。
目的地を画面タッチで指定すると自動運転で移動する「WHILL」 写真提供:Incubion Inc.
●病院向け搬送サービスロボット MELDY
「MELDY」は三菱電機が病院向け搬送サービスとして開発している脱着型カート方式による多用途搬送ロボットだ。エレベーターや入退室管理システムと連携する機能を持つ。
搬送サービスロボット「MELDY」。ロボット本体の前方の床に進行方向が表示されるのがユニーク。周囲の人も安全走行に協力してくれる。なお、エレベータの待機中はここにエレベータのアイコンが表示される。 写真提供:Incubion Inc.
多くの病院では薬剤や検体等の搬送業務が毎日、昼夜を問わず行われている。また、医療スタッフが搬送しなければならないケースもあり、それによって本来実施すべき患者のケアに十分な時間を割けないという課題を抱える病院もあると聞く。また、コロナ禍で医療スタッフの人手不足や働き方改革が深刻な課題となり、業務の負荷軽減に加えて、非接触のニーズも高まっていることから、自動搬送ロボットの導入が待たれている。
通常のスタッフによる薬剤搬送と、それに並走している「MELDY」 写真提供:Incubion Inc.
●薬剤を積み込み異なるフロアへエレベータと連携し移動
「MELDY」はのベースは、台車部の自律走行ロボットとカートで構成されている(脱着型カート方式)。
自律走行ロボット台車部(脱着型カート方式) 写真提供:Incubion Inc.
カート部分に病院向けや商業施設向け等、利用する分野向けにカスタマイズしたカートを用意することで、様々な現場に対応できる。
病院向けのカートを装着したところ 写真提供:Incubion Inc.
今回の実証実験では、エレベーターとの連携を行い、薬剤部門から関連部門へ、複数フロア間での薬剤の搬送が実施された。
搬送したいトレイをカートにセットする
写真提供:Incubion Inc.
自動運転で自律走行
エレベータと連携して、別階のフロアにも自動搬送
ロボットステーション(自動充電)
三菱電機のこのロボットシステムは、前回の「あいちロボットショーケース」(2021年3月)でも、藤田医科大学 ロボティックスマートホーム・活動支援機器研究実証センターで実証実験をおこなっている。その時の記事は[[a:https://robotstart.info/2021/03/23/aichi-robotshowcase-06.html" rel="noopener noreferrer" target="_blank">こちら(関連記事「