2015年、マラリアなどへの有効性が示された医薬品・ピリメタミンの販売権を買収したのち、同医薬品の価格を約56倍につり上げて大きな批判を受けたマーティン・シュクレリ氏に対し、不正に得た利益のうち6460万ドル(約74億円)を返済するよう命じる判決が連邦裁判所から下りました。

Shkreli’s infamous 4,000% price hike gets him a lifetime pharma ban | Ars Technica

https://arstechnica.com/science/2022/01/shkrelis-infamous-4000-price-hike-gets-him-a-lifetime-pharma-ban/

2022年1月14日、アメリカ連邦裁判所が「ダラプリムの名で市販されているピリメタミンに関する反競争的慣行に従事している」との理由でシュクレリ氏に対し6460万ドルを返済するように命じたうえ、同氏が製薬業界で働くことを生涯禁止したと発表しました。

ダラプリムはマラリアやトキソプラズマ症の治療に用いられる医薬品です。

証券アナリストとしての実績を積んだシュクレリ氏は、2015年に2月に製薬会社のチューリング・ファーマシューティカルズを創立。同年8月にダラプリムを唯一製造していたインパックス・ラボラトリーズ社から販売権を買収したのち、価格を1錠13.5ドル(当時のレートで約1600円)から1錠750ドル(同約9万円)へ値上げを行ったため、医薬品業界のみならず世間から大きな社会的批判を受けました。シュクレリ氏は後に証券詐欺の容疑で逮捕され、2018年3月には懲役7年の実刑判決を受けています。

今回の判決を下したデニース・コート裁判官は、「シュクレリ氏は違法行為の首謀者であり、長年にわたってその責任を負ってきました。今回の判決は妥当だと考えます」と述べました。