YouTubeが、コンテンツの著作権管理に関する「著作権の透明性に関するレポート」を発表しました。YouTubeが著作権の透明性に関するレポートを発表するのはサービス開始から14年間で初めてのことで、今後2年ごとに更新していくとしています。

Access for all, a balanced ecosystem, and powerful tools

https://blog.youtube/news-and-events/access-all-balanced-ecosystem-and-powerful-tools/

YouTube reveals millions of videos get hit with incorrect copyright claims - The Verge

https://www.theverge.com/2021/12/6/22820318/youtube-copyright-claims-transparency-report

YouTubeでは、あらかじめ登録されたコンテンツ素材との合致を自動で検知する「Content ID」、権利所有者が削除リクエストを送信できる「削除依頼ウェブフォーム」、YouTube上の他の動画と一致するかどうかを自動的に検出する「コピーライトマッチツール」という3つの主要なツールで著作権管理を行っています。

YouTubeによると、2021年前半に行われた著作権侵害の申し立てのうち、99.08%にあたる7億2265万9502件がContent IDを通じて行われたものでした。また、削除依頼ウェブフォームによる申し立ては法人向けが0.39%(287万8611件)、個人向けが0.30%(218万3018件)で、コピーライトマッチツールによる申し立ては0.23%(167万6292件)でした。

コンテンツに対して著作権侵害の申し立てが行われた場合、コンテンツの投稿者は異議を申し立てることが可能です。YouTubeによれば、Content IDによる検出のうち、コンテンツ投稿者からの異議が申し立てられたのはわずか0.5%の369万8019件だったとのこと。

さらに異議申し立てが行われた369万件以上のうちの60%に当たる221万9794件で、著作権侵害の申し立てを不服とするコンテンツのアップロード者からの異議が認められたとYouTubeは報告しています。

YouTubeはレポートの中で「完璧なシステムはこの世に存在しません。著作権侵害申し立てのシステムの乱用を防ぐためのシステムがあっても、エラーが生じます」とコメント。また、YouTubeのスーザン・ウォシッキーCEOは「YouTubeは著作権を所有する権利者とクリエイターの間で適切なバランスをとるための改善を検討しています」と述べました。

IT系ニュースサイトのThe Vergeは「著作権侵害の誤審は決して大規模なものではありませんが、YouTubeのクリエイターはYouTubeが著作権侵害についてどう処理するかについて、不当な取り締まりを受けると収入が減るため、長い間不満を抱いてきました」と述べており、著作権の透明性に関するレポートが「YouTube自身が著作権管理システムの更新の必要性を認めている問題」を具現化していると指摘しています。