料理オンチな妻、コンビニ惣菜を食べた夫の言葉に心がズタボロになる

 誰にでも得意不得意というものはあります。ある程度は努力でカバーすることはできますが、どうしても理想には手が届かないことも。今回はそんな女性の苦しい心情をご紹介します。

◆マッチングアプリで見つけた誠実な夫

「私は運が良かったんです。私の夫は本当に素敵な人です」

 そう語るのはマッチングアプリを通じて知り合い、結婚にまで至ったという洋子さん(仮名・29歳)。某大手企業で働く透さん(仮名・32歳)は、初対面からお付き合いに至るまで、一貫して誠実に接してくれていたそうです。ネット経由で知り合ったことで当初は不安があったものの、彼の実直な性格や、仕事に対しても熱心で意欲を持って取り組んでいるところに安心感を覚えて結婚を決意しました。

「ただ、やっぱり出会いのきっかけを話したら両親はあまり賛成はしてくれませんでした」

 それでも透さんは何度か両親の元に足を運び、真剣に交際を望んでいる意志を伝えたところ、ようやく結婚を承諾してもらえたそうです。

「透さんにはとても感謝しています」

 そうして2人の結婚生活は始まります。しかし、洋子さんには不安なことが一つありました。

◆料理が大の苦手

「私、料理が苦手なんです。もっと言うと、人と味覚の感覚が違うのか、ちょうど良いという味付けができないんです。両親からも『お前の作るメシはマズい!』と言われ続けてきました」

 それだけでなく、友達にも手料理を振る舞うと、いつも困ったような微妙な反応をされてしまうそうです。

 なんとか料理下手を克服しようと彼女は努力を重ねました。透さんの勤勉さに釣り合うように努力をし、透さんを喜ばせたい一心で料理学校に通います。さらに、休日にはインターネットで料理のサイトを見て独学でも勉強します。

◆努力の甲斐あってレパートリーは豊富に

「それでも、母親には一度も美味しいとは言ってもらえませんでしたね。だから毎晩、料理を作って透さんに食べてもらうときにはビクビクしていました」

 洋子さんはそうは言うものの、努力の甲斐あって、一週間のレパートリーには困ることなく、食卓はとりあえず華やかなものになりました。

 そんなある日、マンションの電気設備工事が長引いてしまい、オール電化だった洋子さん宅は料理ができなくなってしまいました。

◆夕食をコンビニで買ってくることに

 今晩の夕飯をどうしようかと思い悩む洋子さんですが、透さんの帰宅時間は迫ってきます。

 もう仕方ない、と思った洋子さんは、コンビニで売っている惣菜と電子レンジで炊くことができる白米でテーブルを飾ることにしました。最近のコンビニの惣菜はよくできていると感心しながら透さんの帰りを待って、夕食を始めます。

「今日ね、停電が長引いちゃって、これ全部、コンビニで買ってきたものなの」

 洋子さんは申し訳無さそうに言います。すると透さんは、

「すごく美味しいね。今のコンビニってこんなによくできてるんだ。すごい」と喜びながら食べました。

◆夫の何気ない一言で幸せな家庭が崩壊

「でもアレだね。こんなに美味しかったら毎食コンビニで良いかもね」と透さんは冗談交じりを言いました。しかし、その一言がヘビーだった……。

「結婚する前からしていた努力を否定された気持ちになりました。それに、やっぱり、美味しくなかったんだ……無理をして食べてもらっていたんだ……と思いました」

 と洋子さんは当時の心境を語ります。それまで和やかだった食卓の空気が一変して、重苦しいものに。洋子さんは悔しさと情けなさから涙が止まらなくなってしまったそうです。

◆理想と現実のギャップに苦しむ

「自分が気にしすぎだということは分かってますが、それからは、透さんの一言を思い出して、日中に涙が止まらなくなってしまうことが増えました」