原動力は「好きな気持ち」――山本彩×漫画家・ぽむ、若き女性クリエイターが作品を生み出し続ける理由

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NMB48を卒業後、アーティスト/シンガーソングライターとして精力的に活動する山本彩さん。そして、LINEマンガ『先輩はおとこのこ』などで注目を集めるイラストレーター/漫画家のぽむ先生。同世代でありながら異なるステージで“作り手”として活躍するふたり。『先輩はおとこのこ』が「次にくるマンガ大賞2021」入賞をキッカケに「山本さんの大ファン」を公言するぽむ先生の願いを叶えるべく、ライブドアニュースで対談企画が実現した。

自身の活動フィールドや、作品づくりについてなど、“作り手”としての価値観や考え方にも触れていく。

さらに、ふたりは「若手クリエイター」という点以外に、「漫画」も共通点のひとつだ。「日常にあることが当たり前。特別な存在」と話すほど、山本さんは大の漫画好き。互いのお気に入り作品や、最近好きな漫画について語り合ってもらった。

憧れの人を目の前にかなり緊張した様子のぽむ先生と、持ち前の明るさと笑顔で緊張を解していく山本さん。次第に和やかなムードになる中、ぽむ先生は事前に用意した質問を次々と投げかけ、山本さんは一つひとつの問いへ丁寧に回答していく。インタビュアーが介入せずとも弾む次世代を担う若手女性クリエイターふたりの会話を“そのまま”にお届けする。

撮影/酒井貴弘(ADDICT_CASE) 取材・文/阿部 裕華

ふたりを引き合わせていた「ジャージちゃん」スタンプ

最初に自己紹介とお互いの呼び方を決めていただければと思います!
ぽむ (緊張した面持ちで)はい……! 漫画家とイラストレーターとして活動をしています、ぽむと申します。
山本 アーティスト・ミュージシャンとして活動している山本彩です。よろしくお願いします!
ぽむ よろしくお願いします! 私、いつも山本さんのことを「さや姉」と呼んでいるのですが……。
山本 ぜひ!
ぽむ ああぁぁぁ、今日死ぬかもしれない……!
山本 あはは! 私はどうしようかな。「ぽむ」を生かすのか、シンプルに「先生」と呼ばせていただくか。悩みますね。
ぽむ できたら「ぽむ」を生かしていただけると嬉しいです!
山本 それでは「ぽむ先生」と呼ばせてください!
ぽむ 嬉しいです! 実は今日さや姉にお会いするのでイラストを描いてきたんです!受け取ってくれますか?
山本 もちろんです!
山本 わぁ!かわいい…!嬉しいです!
ぽむ 喜んでいただけて幸せです…!
ぽむ先生は6年前から山本さんのファンだそうで。
山本 ありがとうございます! 何かきっかけがあったんですか?
ぽむ まだNMB48の曲をほとんど知らなかった時、渋谷凪咲ちゃんファンの友だちに「Kawaiian(TV SUPER LIVE 2015)」のライブに連れて行ってもらったんですよ。そこで、一番出番が多く忙しいであろうさや姉が、ひな壇でもずっとパフォーマンスをされていて。ほかの方たちがメインでパフォーマンスをしている間も一切手を抜かずに一生懸命パフォーマンスしている姿にすごいなぁと感動しました。
それがキッカケで気になって、さや姉の音楽を聴いたり動画やTV番組を見たりするようになりました。白間美瑠ちゃんを励ます姿やバンジージャンプを飛ぶ姿……バンジージャンプに至っては、ほかのメンバーがためらって飛べない中、さや姉は唯一「飛びます!」と飛んでいって、すごくカッコいい!と。そこからずっと好きです。(照れ)
山本 わあ! 細かいところまで見ていただけて、すごく嬉しいです。ありがとうございます!!
山本さんはぽむ先生のつくられる作品をご存知でしたか?
山本 実は「ジャージちゃん」スタンプをめちゃくちゃ使っています!
ぽむ そうなんですよね!(谷川)愛梨ちゃんのインスタグラムのストーリーズに書いてあったのを友だちやお姉ちゃんが見つけて、「さや姉がスタンプ使っているよ!」とスクショを送ってきてくれたんですよ。その時は本当に嬉しかったです!
山本 最初に(NMB48)のメンバー間で「ジャージちゃん」スタンプが流行って、どんどん広がっていったんです。私もみんなの真似をして買いました。
ぽむ ひえぇ、ありがとうございます!

『先輩はおとこのこ』は強くて優しい作品

無事ご挨拶が済んだところで……ぽむ先生、LINEマンガで配信されている『先輩はおとこのこ』が、「次にくるマンガ大賞2021」Webマンガ部門第3位入賞されたとのことで、この度はおめでとうございます!
山本 (拍手)
ぽむ さや姉が拍手してくださっている……! ありがとうございます!
今の率直なお気持ちをお聞かせいただけますか?
ぽむ 本当に実感が湧いていなくて、正直賞のすごさがあまり分かっていませんでした。でも入賞したことでさや姉との対談企画を組んでいただき、今日さや姉に会えたことで、そんなにすごいことだったんだ!と実感しています。
山本 今日この場で実感が湧いてきたんですね!?(笑)
ぽむ はい(笑)。
『先輩はおとこのこ』はどのような経緯で描かれるようになった作品なのでしょうか。
ぽむ 『先輩はおとこのこ』を描く前はイラストばかり描いていたのですが、ずっと漫画を描いてみたいなと思っていたんです。描くならTwitterでバズる作品を描こうと考え、Twitterでバズりやすいジャンルが恋愛漫画だと思ったので、そこから膨らませていきました。
恋愛漫画でキャッチーでTwitterウケしそうな物語を考えていくのと同時に、それまではあまり男の子を描いてきたことがなかったから女の子ばかり描けるお話がいいなと。プロットの段階で女の子同士にしようかなと思っていたのですが、「女装男子にすれば?」と言われ、無理矢理「男の娘」にしました(笑)。
狙い通りすごくキャッチーで一見ラブコメのように感じる作品ですが、話を読み進めていくとただの恋愛模様だけでなく、青春群像劇的な側面が描かれているように感じます。その方向性に至ったのには何か理由があったのでしょうか?
ぽむ キャラクターを自分に投影して「自分が彼(彼女)と同じ状況に置かれたらどうするのか」をすごく突き詰めてキャラクターたちを動かしているからだと思います。なので、ネームを描いていると、キャラクターに自分を置き過ぎて、泣いちゃうこともあって(笑)。
山本 えぇ……!
山本さんは今回の対談に合わせて『先輩はおとこのこ』を読んできてくださったと。
山本 はい、読ませていただきました!
ぽむ えぇー! ヤバい……!
『先輩はおとこのこ』を読まれて、いかがでしたか?
山本 すごく強くて温かい作品だなと思いました。絵も表紙もとてもかわいらしいので、読む前は「萌え」や「キュン」を感じるような物語なのかなと思っていたのですが、実際はとても深い物語で考えさせられました。普段あまり人には話せないような悩みへの拠り所にもなるセリフやシーンがすごくたくさんあって、多くの人に寄り添っている作品だなって。キャラクターもみんなかわいいです。
ぽむ はぁぁ! 読んでもらえるだけでもすごいことなのに、そんな風に言ってもらえるなんて信じられません……。死にそう!
山本 あはは(笑)。

漫画は一番の娯楽であり、息抜きであり、原動力のような特別な存在

山本さんは漫画好きとして認知されていると思いますが、漫画を好きになったキッカケは何だったのでしょうか?
山本 これ!というキッカケがあったわけではなく、いつの間にか漫画やアニメに日常的に触れている環境があったんです。私、4人兄弟なのですが、兄弟みんな漫画が大好きで。私が一番下だったから、物心ついた時にはお兄ちゃんやお姉ちゃんが読んでいる作品を借りて読んでいました。
そこからずっと漫画が好きで、今では日常にあることが当たり前のものだと思っています。昔、自分の部屋を漫画喫茶にしたいと思って漫画を集めていた時期があるほど(笑)。私にとって漫画は一番の娯楽であり、息抜きであり、原動力のような特別な存在です。
ぽむ (小声で)カッコいい……。
ぜひおふたりの特に思い入れのある作品について、ご紹介をお願いします。
山本 少年漫画やアクション漫画が好きなのですが、中でも特に力をもらえる作品はメジャーですけど『ヒロアカ(僕のヒーローアカデミア)』ですね。沈んでいる時は慰めてくれますし、弱っている時は元気にさせてくれる。悩みや課題を打開したい時はポジティブな気持ちになるし、意欲的に頑張りたいと思っている時は背中を押してくれる作品だと思います。
ぽむ 私は『タッチ』ですかね。幼少期から家にあって、何回も読み返しました。
山本 名作ですよね。
ぽむ 名作です。『タッチ』は「野球漫画」という主軸の中に「恋愛要素」が絡んでいますけど、そういったメインのテーマの中に恋愛要素が交わっている作品が好きなんですよね。
山本さんも恋愛を描いた作品は読まれますか?
山本 好きですね。特に最近は、メリーバッドエンドやバッドエンドが刺さるようになってきて。昔は王道な少女漫画が好きだったのに、どんどん性癖が歪んでいきました(笑)。今は王道から外れた作品が好きで、たまに味変みたいな感じでピュアな恋愛作品を読む感じです。
では、おふたりが最近読んで面白かった作品も知りたいです!
山本 私が最近よく読んでいるのは『わたしの幸せな結婚』です。今は電子書籍で読むことが増えたので、電子書籍サイトのランキングで面白そうな作品、人気の作品を読むようにしています。
ぽむ 私は『僕の心のヤバイやつ』ですかね。
山本 ああ!
ぽむ 前々から気になってはいたのですが、最近ようやく読みまして、すごく面白い!と。さや姉もご存知ですか?
山本 はい。まだ読んでいないのですが、ランキングでよく見かけるんですよね。これを機に読んでみようかな。
ぽむ ぜひ! あと、さや姉が『東京卍リベンジャーズ』にハマっているという情報をキャッチしていまして……もしかしたら『東京卍リベンジャーズ』の話題が出てくるかもと思い、昨日1巻だけ履修してきました(笑)。
山本 えー! そうなんですね、ありがとうございます!
ぽむ 推しキャラクターとかいますか?
山本 「松野千冬」くんを推しています。
ぽむ あーー! 千冬くんと場地(圭介)さんがペヤングを分け合うシーンを履修しています。
山本 名シーンですね……。それだけ覚えておいてもらえれば十分かなと思います!(笑)

ソロになって初めてダンスを披露した理由

山本さんの活動についてもお話をお聞かせください。ソロ活動をされてから、間もなく3年が経つかと思います。アイドル時代から活動や心境の変化などはありましたか?
山本 だいぶ一人に慣れてきましたね。最初は本当に心細くて、これから一人でどうやって活動していけばいいのかな……と思っていたのですが、一人でできることややれることが徐々に増えてきて。今では自分の思うままに作品をつくることの楽しさを実感しています。
とはいえ、昨年から今年にかけてはコロナ禍ということもあり、大変なことも多かったのではないでしょうか。
山本 そうですね……ライブが中止になり、周囲から音楽がなくなって、こんなに生活が変わってしまうんだ…と、すごく思わされた日々でした。
だけど、そのおかげで“一回一回のライブを大切にしよう”という、初心の気持ちを思い出させてもらいました。今はまだコロナ禍前と同じようにできないこともありますけど、音楽を我慢した期間を忘れることなく活動をしていかないと…と思っています。
現在『SAYAKA YAMAMOTO TOUR 2021 〜re〜』真っ只中ですが、コロナ禍前と比較して気持ちやパフォーマンスに変化はありますか?
山本 初心に返る意味合いを込めてつくり上げているツアーですが、きっと今までの中で一番いいツアーになるだろうと予感しています。ライブに来てくださるみなさんも同じような気持ちで待ってくれていると思うので、その気持ちに応えるだけでなく、それ以上に応えていきたいですね。
ツアー初日って毎回緊張感がいっぱいなんですけど、今回は初日と思えないくらいリラックスした雰囲気の中でパフォーマンスができました(編注:取材日はツアー初日の翌日でした)。会場内には一体感がすごく生まれていて、この後に予定しているライブも今までで一番盛り上がるとより確信しました。
ぽむ 私からも質問していいでしょうか……?
山本 ぜひ!
ぽむ 8月に配信された『Don’t hold me back』はNMB卒業以来初めてのダンスをされていますが、これまでのソロ楽曲とは違う雰囲気になっていると感じました。何かキッカケがあったのでしょうか?

山本 最初からダンスを踊ろうと思ってつくった曲ではなくて。曲の中にR&Bの要素をちょっと取り入れていたので、曲をつくっていく中でダンスナンバーにもできそうと思ったんです。スタッフの方にも「それなら踊ってみますか?」と言われたこともあり、今回ダンスを取り入れてみました。
ぽむ ソロ活動の中でダンスをしてこなかったのには、何か理由があったのでしょうか?
山本 ソロで活動していく上でイメージはある程度しっかり固まっていた方が、自分としても強みになるかなと思っていて。自分の中でもブレない一つの指標として、ギターを弾いて歌を歌って音楽をつくるシンガーソングライターのスタイルを貫いてきました。
だけど、そろそろほかの部分を出していってもいい時期かもしれないと思うようになってきて。グループ時代から応援してくださっている方にも「またダンスをしている姿が見たいです」とおっしゃっていただくことがあったので、それに応えたいなと。また、ソロでの新たな一面が出せるという思いもありました。『Don’t hold me back』で踊ってみた結果、すごく喜んでもらえたり良い評判をいただけたりして、やってよかったなと思っています!
ぽむ 時間が空いてからのダンスは大変でしたか?
山本 時間が空くとすべてリセットされてしまう感じなので、日ごろから踊っていないといけないな…と思いましたね。
ぽむ 今後また踊る可能性も……?
山本 あると思います!
ぽむ 嬉しいです。さや姉のダンスが大好きなので……。
山本 ありがとうございます! 衰えないように頑張ります(笑)。

「諦めきれなかった」一度は挫折した夢を再び志すまで

おふたりはいつ頃からアーティスト、漫画家になりたいという夢をお持ちになったのでしょうか?
山本 私は小学生の頃ですね。アヴリル・ラヴィーンを母から勧められて聴くようになり、自分でもギターを弾きたい、ギターを弾きながら歌いたいと思い始めて。そこからずっと志しています。
ぽむ 私も小学生の時です。初めて漫画を描いたのも小学生でした。
山本 すごい!
ぽむ ただ、年齢を重ねていくうちに現実主義な人間になっていったといいますか……あまり挑戦しない性格で、いろいろな部分で「これくらいでいいか」と志を高く持てず、漫画家の道も無理だろうなと思うようになりました。
なので、漫画を描くのは一度辞めて、普通の大学に入ったのですが、副業であれば好きな絵の仕事ができるかもしれないと思い、絵の仕事を始めてみました。そこからいくつか絵の仕事をもらえるようになり、今は漫画を描かせていただいています。諦めたと思っていたけど、諦めきれていなかったのだと思います。
山本さんは夢を諦めた経験、ありますか?
山本 1回ありましたね。中学生までバンドを組んでいたのですが、そのバンドが解散してしまい、もうダメかなと思って完全に諦めたんですよ。普通に進学して大学へ行こうと思っていたところ、(NMB48)グループのオーディションに受かったので、これはもう1回夢を追いかけろということかな……と、再び志しました。
山本さんはこれまですべての作品を作詞・作曲をされていますが、中学生でバンドをやっていた頃から作詞・作曲はされていたのでしょうか?
山本 つくり始めてはいましたけど、知識が全くありませんでした。適当に歌ってデモをつくって、みたいな感じで。グループに入ってソロをやるようになってから、より自分で曲をつくりたいという明確な気持ちが芽生えてきて、そこから曲づくりの勉強をしています。
おふたりは日ごろ、どういったタイミングで作品づくりをされているのでしょう。
山本 夜から朝にかけて作業することが多いですね。一番集中力が高まりますし、アイデアも湧きやすいし、作品づくりに没頭できます。本当は日中に作業できた方が、気持ち的にも前向きになれそうな気がするのですが、結局その時間帯に作業してしまいます。
ぽむ 私は、日中は会社員なのですが、職場に一人でこもることのできる部屋がありまして、そこで寝そべってゴロゴロしながら描いていますね(笑)。よし、やるぞ!と考える時より、ボーっとしていたりお風呂に入ったり布団に入ったりしているタイミングでアイデアが思い浮かんできます。
では、おふたりが作品を生み出し続ける原動力を教えてください。
ぽむ 自分が読みたいこと、でしょうか。私が漫画を描いている一つの理由に、「自分が読みたいと感じた物語が世にない時、それが読みたいから自分で描く」というのがあるんですよ。
山本 それはすごいですね……!
私は素晴らしい音楽との出会いや音楽が好きという気持ちが原動力の根底にあると思っています。聴くのも演奏するのも歌うのも大好きだからこそ、いい音楽に出会った時、いいライブを見た時は、もっと自分もいい作品をつくらないと!いい曲を書きたい!という気持ちになります。
ぽむ 素敵です。
あと私、テーマソングを決めてお話をつくることがあるんですよ。特にBiSHの『オーケストラ』とさや姉の『サードマン』を聴いて作品づくりをしています。なので、さや姉とアイナ・ジ・エンドさんが仲良しだと知った時は嬉しくて……。
山本 えぇー! 嬉しいですね。アイナちゃんにも伝えます!
ぽむ わあぁ、本当ですか……!それで質問なのですが、さや姉は映画や漫画など音楽以外のものに触れながら作品つくることはありますか?
山本 めちゃくちゃありますよ! 映画、アニメ、漫画など音楽以外の芸術作品や、今日みたいにいろんな人とコミュニケーションを取ることも大切だなと思っています。自分にはなかった考え方に触れると新しい気づきがあるので、それが曲の制作に繋がっています。
ぽむ なるほど、ありがとうございます!
あともう一つ、作詞をしている時、ストーリーやキャラクターをつくっていますか? 歌詞の中に書かれている一人称に「僕」と「私」があるので、歌詞によって主人公が違うのかなと思っていました。
山本 設定はつくりますね。曲にもよりますが、すごくざっくりとした設定を決めることもあれば、かなり細かく設定をつくり込むこともあります。すべての曲ではないですけど、主人公は何歳で、性別は男女どちらで、どんな仕事をしていて、どんな生活リズムなのかなどを考えるようにしています。そうすることで、より歌詞が書きやすくなったり、最後まで筋を通して書ける気がしていて。
例えば、最近つくった曲は「ある女性が長く付き合った恋人と別れて2〜3日の朝」という設定にしました。別れてから2週間なのと、2〜3日なのとではだいぶ気持ちが違うと思うので、その時に感じている心境や場面を切り取って歌詞に落とし込みました。
ぽむ 今までで一番設定にこだわった曲を教えてください……!
山本 2ndアルバム「identity」に収録されている『どうしてどうして』という曲はかなり詳細に設定を決めました。ほかの曲と比べると少し自分っぽくない曲調だったので、自分のことだと歌詞が書けないと思い、キャラクターを設定しました。
ちょっとプライドが高くて強気だけど弱い女の子が、好きな人に振られて悔しい気持ちと悲しい気持ちが素直に伝えられず「どうして、どうして」と思っている曲です。これはかなり具体的に設定を決めたので、歌詞にも表れていると思います。

若手クリエイターふたりが作品づくりで意識していることとは

山本さんはアーティストとして、ぽむ先生は漫画家・イラストレーターとして、作品づくりで心がけている・意識していることを教えてください。
山本 曲によって書き方を変えているので「絶対にこれを意識している!」ということはそんなにないかもしれません。
ただ、曲をつくっていく中でどうしても悩んでしまうことがあって、そういう時はひらめきや直感など、自分の気持ちを大事にしていますね。その方が自分的に満足のいく作品ができると思っています。
ぽむ 私は何も考えずに作品をつくっていると、すごく自分本位な作品になってしまうんですよ。なので、作品をつくる際にはしっかり読み直して、私以外の人が読んでも分かりやすくなっているかを意識しています。
誰が読んでも伝えたいことがちゃんと伝わるように、分かりやすい言葉、セリフを短くするとか、そういうことを心掛けています。
ありがとうございます。最後に、今後作り手として挑戦していきたいことをお聞かせください。
ぽむ 『先輩はおとこのこ』で初めて恋愛漫画を連載してみたのですが、自分が思っていた以上に評価していただけたので、ほかにも何かできることがあるのではないかと探しています。なので今後は、恋愛漫画以外の漫画も描いてみたいと思っています。
山本 おぉー、楽しみです!
私はアニメ・漫画が好きなので、今後は作品のテーマソングや主題歌を書き下ろしでつくらせていただけたら、めちゃくちゃ嬉しいですね。あと、今はまだ状況的に難しいですが、ワールドツアーをして世界中の人たちの前でパフォーマンスができたらいいなと思っています。
山本 彩(やまもと・さやか)
1993年7月14日生まれ。大阪府出身。B型。2010年、NMB48の発足当時からキャプテンとして活躍し、2018年11月に卒業。アイドル活動の一方で2016年よりシンガーソングライターとしてソロ活動をスタートし、これまでに3枚のアルバムをリリース。NMB48卒業後はソロアーティストとしての活動を本格化。8月にリリースした最新シングル『Don’t hold me back』では本格的なダンスを披露したMVが話題に。また、現在全国10都市12公演を回るホールツアー「SAYAKA YAMAMOTO TOUR 2021 〜 re 〜」を実施中。
ぽむ
イラストレーター・webtoon漫画家。LINEマンガで配信された『先輩はおとこのこ』が、「AnimeJapan2021 第4回 アニメ化してほしいマンガランキング」第3位、「LINEマンガ 2021上半期ランキング(女性編)」6位にランクイン。「次にくるマンガ大賞2021」ではWebマンガ部門第3位を受賞するなど、次世代を担う作家として注目が集まっている。LINEスタンプで人気の「ジャージちゃん・ジャージ君」を手掛けるなどマルチに活躍中。

作品情報

「あいまって。」
10月27日リリースデジタルシングル!
本楽曲は9月末から開催されている全国ツアー「SAYAKA YAMAMOTO TOUR 2021 〜 re 〜」にて初日公演からすでに披露されてファンの間で話題となっている新曲で、最先端のエレクトロニックサウンドとHIPHOPのエッジを組み合わせたプロデュースワークが話題のプロデューサーyonkeyと山本彩の共作の楽曲となっている。

◆各音楽配信サービス一覧
https://umj.lnk.to/SY_Aimatte
◆Music Video
https://youtu.be/sNGf7-APsK0

 
『先輩はおとこのこ』
■作者:ぽむ
■配信:LINEマンガにて配信中
■あらすじ:
可愛いものが大好きな男の娘・花岡まことは、ある日後輩の女子・咲に「まことを女子だと勘違いしたまま」告白される。まことは自身が女性ではなく男性だと告げ、さらに「過去に好きな人ができたことがない」と告白を拒否して謝罪する。しかし、男の娘という事実に対し咲は「男女両方の先輩が楽しめる」と喜んでしまい、さらには「先輩の初恋の人になってみせます」と、まことを振り返らせる宣言を告げるのだった。

サイン入り色紙プレゼント

今回インタビューをさせていただいた、山本彩さん、ぽむさんのサイン入り色紙を抽選で3名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

応募方法
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受付期間
2021年11月2日(火)19:00〜11月15日(月)10:00
当選者確定フロー
  • 当選者発表日/11月16日(火)
  • 当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、個人情報の安全な受け渡しのため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
  • 当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから11月16日(火)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき11月22日(月)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
キャンペーン規約
  • 複数回応募されても当選確率は上がりません。
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