スマートフォンなどの端末の位置情報はデジタル広告に利用されるほか、政府機関を始めとする「人々がどこにいるかを知りたい組織」にとって貴重です。このため端末の位置情報を収集・販売することが一大ビジネスになっていると報じられています。ウェブサービスに
Wi-Fiの位置情報を収集・利用されない方法をGoogleが公開していたので、試してみました。
Googleは公式サイトで「Googleは位置情報サービスの改善を図り、デバイスの位置を予測するため、ワイヤレスアクセスポイントからのパブリック
Wi-Fi情報のほか、GPS、携帯電話の基地局、センサーからのデータを使用しています」と述べており、位置情報の収集を公言しています。これと同時にGoogleは「アクセスポイントをGoogleの位置情報サービスからオプトアウトする方法」も公開しています。
Google の位置情報サービスに登録されたアクセス ポイントを管理する - マップ ヘルプ
https://support.google.com/maps/answer/1725632
オプトアウトするには、ご利用の Wi-Fi アクセス ポイント(ご利用のワイヤレス ネットワーク名)の SSID(名前)を変更し、末尾に「_nomap」を追加します。たとえば、SSID が「12345」の場合は「12345_nomap」に変更します。
Googleが公開する「多くのアクセスポイントに対応する一般的な手順」は以下の通り。今回はWindows PCで行いました。
まず、PCとアクセスポイントであるルーターなどを物理的に接続したら、スタートメニューから「コマンドプロンプト」を呼び出し、「管理者として実行」をクリック。
コマンドプロンプトが起動したら「ipconfig」と入力します。
すると「デフォルトゲートウェイ」として「192.168.0.1」などの数字が表示されるので、これをブラウザのアドレスバーに打ち込みます。
アクセスポイントのコントロールパネルが開き、ログインを求められました。このあたりは利用しているアクセスポイントによって差があるので、「ご利用のアクセスポイントに付属の説明書をご覧ください」とのこと。ユーザー名とパスワードを入力して「ログイン」をクリック。
今回は「設定」から「
セキュリティ設定」を開くことでSSIDの設定画面が表示されました。
「SSID」で示される内容の末尾に「_nomap」を追加して「適用」を押せばOK。たとえばSSIDが「12345」の場合は「12345_nomap」となるわけです。
SSID2を変更したら、変更後の名前を使ってネットワークへの接続を再確立します。ネットワークがパスワードで保護されている場合は、従来と同じパスワードを使ってOKです。
なお、Googleの場合はSSIDに「_nomap」を追加すると位置情報の利用をオプトアウトできますが、Microsoftの場合は「_nomap」ではなく「_optout」になるなど、ウェブサービスによって処理が異なります。またFirefoxを開発するMozillaは「_nomap」が追加されている、あるいはSSIDの非表示になっているネットワークから情報を収集しないと述べています。
MLS - Opt-Out
https://location.services.mozilla.com/optout