4-3-3

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3位:川崎フロンターレが愛用

サッカーには様々なフォーメーションが存在している。陣形によって様々な特徴があり、同じ並びでも10クラブあれば10通りの戦い方が存在する。今回は、2021シーズンJ1・J2開幕節で使用されたフォーメーションを分析。多く使用されているフォーメーションをランキング形式で紹介する。
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フォーメーション:4-3-3
クラブ数:6クラブ(J1:4クラブ/J2:2クラブ)
J1使用クラブ:川崎フロンターレ、FC東京、ガンバ大阪、清水エスパルス

 4-3-3はJリーグでも多くのクラブが使っている。欧州ではマンチェスター・シティやリバプール、バルセロナやレアル・マドリードといった強豪クラブが使用。日本でも川崎フロンターレをはじめとする6クラブがこの布陣で開幕戦に臨んだ。

 今季の前哨戦として行われたXEROX SUPER CUPは両チームともに4-3-3だった。J1と天皇杯の2冠に輝いた川崎Fは、昨季より4-3-3を本格的に導入。Jリーグ史上最多となる88得点を記録した攻撃的なチームを作り上げた。今季の開幕戦では19シーズン王者の横浜F・マリノスと対戦し、2-0で勝利している。

 昨季のガンバ大阪は2トップで戦うことが多かったが、川崎Fとのゼロックス、そしてヴィッセル神戸との開幕戦では3トップを採用している。今季は公式戦2連敗という滑り出しとなり、新システムの完成度はこれから上がっていくようだ。

J2で使用したクラブは…

J2使用クラブ:京都サンガ、水戸ホーリーホック

 J1で4クラブが使用しているのに対し、4-3-3を開幕戦で使っているJ2クラブは2つのみだった。今季から京都サンガの指揮を執る曹貴裁監督は湘南時代に3バックで戦うことが多かったが、SC相模原との開幕戦では4-3-3をチョイス。粘り強い戦いを見せた京都が終盤に2点を挙げ、新体制初陣で白星を飾った。

 昨季のJ2最多得点を記録した水戸ホーリーホックは、昨年あまり使うことのなかった4-3-3で大宮アルディージャとの開幕戦に臨んだ。8分、自陣で相手のパスをカットして縦に仕掛け、スルーパスを受けた深堀隼平が冷静にゴールに流し込んで先制に成功。しかし、後半は反撃に出た大宮に逆転を許し、1-2で試合を落としている。

2位:日本代表でもお馴染み

フォーメーション:4-2-3-1
クラブ数:9クラブ(J1:6クラブ/J2:3クラブ)
J1使用クラブ:横浜F・マリノス、浦和レッズ、徳島ヴォルティス、ベガルタ仙台、サンフレッチェ広島、ヴィッセル神戸

 日本代表でも馴染みのある4-2-3-1はJリーグでも多くのクラブが使用している。横浜F・マリノスは川崎フロンターレに0-2で敗北。浦和レッズはFC東京に、徳島ヴォルティスは大分トリニータにそれぞれ1-1で引き分けている。サンフレッチェ広島対ベガルタ仙台はともに4-2-3-1同士の対戦となり、1-1で決着がつかず。唯一勝利したヴィッセル神戸は、1トップに藤本憲明を起用し、その背後に郷家友太を配置している。

 J1で新監督が就任したのは浦和、徳島、仙台の3クラブ。浦和のリカルド・ロドリゲス監督は39歳の阿部勇樹と大卒ルーキーの伊藤敦樹をダブルボランチに起用。新加入の小泉佳穂と明本考浩を2列目に抜擢するなど、独自色を打ち出している。

 8年ぶりに仙台の監督に復帰した手倉森誠監督は、広島との開幕戦を4-2-3-1の布陣で戦った。対する広島も代名詞となっている3-4-2-1ではなく、4-2-3-1を採用。トップ下に入ったジュニオール・サントスのゴールで広島が先制したが、試合終了間際に仙台の赤崎秀平がゴールに押し込み、勝ち点1を分け合った。

J2で使用したクラブは…

J2使用クラブ:アルビレックス新潟、V・ファーレン長崎、FC琉球

 コーチだった吉田孝行が監督に昇格したV・ファーレン長崎は、ツエーゲン金沢との開幕戦に2-1で勝利。4分のCKから右サイドバックの毎熊晟矢が先制ゴールを決めると、15分にはカイオ・セザールが追加点をゲット。後半に1点を返されたが、長崎は3年連続となる開幕戦白星を挙げている。

 就任2年目を迎えたアルベルト監督率いるアルビレックス新潟はギラヴァンツ北九州に4-1で快勝。新加入の千葉和彦、鈴木孝司のゴールで2点を先行すると、背番号10を背負う本間至恩が4点目を決めた。FC琉球はジュビロ磐田を1-0で下しており、4-2-3-1を採用した3チームはすべて開幕戦で白星を挙げたこととなった。

1位:汎用性の高い布陣

フォーメーション:4-4-2
クラブ数:19クラブ(J1:6クラブ/J2:13クラブ)
J1使用クラブ:横浜FC、大分トリニータ、鹿島アントラーズ、セレッソ大阪、アビスパ福岡、名古屋グランパス

 今季の欧州5大リーグでは4-2-3-1が最も使われているが、Jリーグの開幕戦では4-4-2が最も採用されている。3ラインが規則的に並ぶ布陣は統率が取りやすく、汎用性が高い。国内最多となる20冠を獲得している鹿島アントラーズは、伝統的にこの布陣で戦うことが多い。

 大分トリニータはJ1での3年目のシーズンを迎えた。徳島ヴォルティスとの開幕戦は、攻撃時こそ従来の3-4-2-1だが、守備時は4-4-2に変形。試合中に布陣を変更させながら、流れを手繰り寄せようとした。結果は1-1のドローに終わったが、J3からJ1へ導き、就任5年目を迎えた片野坂知宏監督はチームの新たな可能性を引き出そうとしている。

 J1で唯一の日曜開催となったアビスパ福岡対名古屋グランパスは4-4-2同士の対決となった。名古屋は山崎凌吾の周囲を新加入の柿谷曜一朗が動くため、4-2-3-1とも取れる形。福岡はセンターバックにドウグラス・グローリとカルロス・グティエレスの長身センターバックを起用したが、2失点を喫して敗れている。

J2で使用したクラブは…

J2使用クラブ:ギラヴァンツ北九州、ツエーゲン金沢、大宮アルディージャ、栃木SC、ファジアーノ岡山、ザスパクサツ群馬、ブラウブリッツ秋田、ジェフユナイテッド千葉、FC町田ゼルビア、モンテディオ山形、東京ヴェルディ、愛媛FC、レノファ山口

 J2では22チーム中、実に13チームが4-4-2を開幕戦で使用した。当然、4-4-2同士の対決も多く、ファジアーノ岡山対栃木SC、ザスパクサツ群馬対ブラウブリッツ秋田などは各ポジションの選手がマッチアップするゲームとなった。

 ひときわ異彩を放っていたのは東京ヴェルディ。攻守で大きく陣形が変わるため、数字で表すのは困難を極めたが、便宜上4-4-2に分類している。ボールを持たれる時間は短かったが、守備時は4-4-2に近い形だった。ボールを持てばほとんどのフィールドプレーヤーが立ち位置を変える。同時に複数の選手がスペースに走り出し、愛媛FCのディフェンスを混乱させた。

 J3優勝を果たした秋田は群馬のホームに乗り込んだ。しかし、J2に1年早く昇格した群馬に、J3で鉄壁を誇った守備陣は2点を許して敗北。J2初陣を勝利で飾ることができなかった。

【了】

text by 編集部