農業委によると、
中国の税関総署から輸入停止の通知があったのは25日夜。これを受け、農業委は26日午後に記者会見を開き、対応について説明した。
陳氏は
中国がカイガラムシを理由に輸入を停止したことに関し、輸入検疫時にカイガラムシが発見された場合は燻蒸(くんじょう)の殺虫処理を施せば問題はなく、日本向けの輸出でも同様の対応がとられていると説明。また、
中国にも2種類以上のカイガラムシが存在すると指摘した。
農業委によれば、
中国がカイガラムシの検出を
台湾に通知したのは昨年3月から5月にかけて。
台湾は同10月、輸出申請の際にパッケージ場の資料表の提出を義務付けたほか、農家への指導や輸出前の検疫を強化するなどして対応した。その後、これまでに656ロット、計5121トンを
中国に輸出しており、合格率は100%だったという。
台湾では年平均約42万トンのパイナップルを生産。昨年は4万5621トンを輸出した。輸出先の国・地域別では
中国が97%を占め、次いで日本が2%、香港が1 %となっている。2019年の輸出量は過去最高の5万1476トンを記録していたが、昨年は新型コロナウイルスの影響でやや落ち込んだ。
農業委は生産者の出荷価格を維持するため、10億
台湾元(約38億円)をかけて内外の販売を強化するとしている。
台湾の消費者に対し、パイナップルの購入を呼び掛けた。
▽総統府「
台湾の人々の支持は得られない」
中国を非難
総統府の張惇涵(ちょうじゅんかん)報道官は26 日、
中国のパイナップル輸入停止措置について、非善意的行為であり、
台湾の人々の支持は得られないと非難した。
(楊淑閔、王心?/編集:名切千絵)