「体重と一緒に、友達も減った」28歳女性のダイエットが迷惑すぎる

 ダイエットの基本は、「食事」と「運動」。太ってしまう原因となった食生活の改善なしに、ダイエットの成功はない――当たり前だとわかっていても、食事制限を習慣にするのはなかなか難しいものです。

 そんな“節制”を人生のピンチとともにスタートさせたのが、筆者の友人であり、現在契約社員として働く華絵さん(仮名、28歳)です。彼女の試した、とんでもないダイエット法とは?

◆会社をクビになると同時にとんでもないダイエットを開始

 華絵さんがダイエットを始めたのは、会社をクビになり、少しの間人生の休暇を取ろうと考えたのがキッカケでした。

「働き詰めだった生活に疲れちゃって、思い切って半年くらい休みを取ることにしたんです。でも生活はカツカツで、休みを楽しむ余裕はありません。『金はないけど時間だけはある』状態になった私は、これを機に、働いている間に緩んだ体型を元に戻すことを決意。『オゴられダイエット』を始めて、周りの人に協力をお願いすることにしたんです」

 オゴられダイエットとは一体……? 彼女のダイエットルールは以下の通りです。

「1人の時は、もやしや納豆、豆腐といったヘルシーかつ節約メニューで日々をしのぎます。そして友達とご飯に行くときだけ、しっかりガッツリ食べる……が、この時相手に『申し訳ないけど、オゴってくれない?』と事前に頼み、了承してもらった時だけ、友達のお金でガッツリ食べるというルールです」

◆オゴってくれたら「料理のレシピや体重のレポートを渡す」

 つまり華絵さんは、オゴってもらえないなら外食が一切できません。また場合によっては「ご飯は自腹で払って、2軒目のカフェでのスイーツだけオゴってもらえるとかでもOK」と、していたそうです。

 オゴった見返りでもない限り、その企画に乗る人はいないのでは……と思ったら、そこはまたきちんと考えられていました。

「オゴってくれた人には、当然何かしらの形で還元をしようと思っていました。純粋に何か困っているならお手伝いをします。そうではない人には、このダイエット中に作った料理のレシピや、体重変化のレポートを出すことを約束しました」

 そうしたおもしろ要素も相まって、最初は彼女にご飯をごちそうする人も沢山いたそうです。しかし、「おもしろがる」という行為は、そう長くは続きませんよね。当然、だんだんと雲行きが怪しくなっていきました。

◆オゴってもらうことを通して、友達の本性を見た

「3ヶ月目に差し掛かった頃には、正直色んなリアクションが集まっていました。ずっとささやかにオゴってくれる人もいれば、『そんながめついことをすると思わなかった』と言って離れていく友人もいました。

 私の本音としては、オゴってもらうことを通して、友達の本性を見られた気がしています。友達は減ったかもしれませんが、後悔はないどころか、すごく快適です」

 笑顔でそう語る華絵さんですが、正直近くで見ていると、そんなに悠長に構えていられるのが不思議でなりません。

◆体重3キロ減、でも周りの反応は……

 ちなみに気になる体重変化はというと、半年で3キロの減量とキープに成功中。悪くない結果と本人も話していますし、たしかにダイエット自体は成功していますが、トータルで見ても本当に成功と言えるのかどうか。

 というのも、彼女が言うように、多くの友人は彼女と距離を置くようになっていました。なんなら筆者も共通の友人から、裏で「がめつい奴」といった批判を耳にしたりしていました。

 そんな周りの声を知らない彼女は「あと2キロ痩せたいかも〜」と宣言中。最近はさすがに生活が厳しくなり契約社員の仕事を始めたそうですが、それでもオゴられダイエットを続けているため、減った友人たちに「オゴって」を繰り返しているそうです。

 大切なのは減量なのか人間関係なのか。友達が1人もいなくなる前に、気づくといいのですがーー。

―シリーズ「トンデモダイエット・トンデモ健康法」―<取材・文/しおえり真生 イラスト/真船佳奈>