写真はイメージです(以下同じ)
マザコンでない男はいない」と言われることもあるが、一部の男性にとって「母親は永遠の存在」なのかもしれない。

 母親が大事なのはわかるが、妻と母親を天秤にかけるような男は女性からすると大迷惑。「母と息子の関係」ではなく、自分ときちんと向き合って対等な関係を作るのが女性側の望みなのだが……。

 結婚前にはわからなかった、夫の母親への依存に悩まされる女性の話をきいた。

◆まったくわからなかった彼の母親依存

「つきあって2年、同棲して1年。結婚して3年たちます。同棲中も含めて、結婚前は彼がそれほど母親を慕(した)っていることに気づかなかった」

 悔しそうにそう言うのはユリカさん(仮名・37歳)だ。同棲しているときに妊娠、そのまま婚姻届を出したので、生まれた娘は3歳になる。

「もともとは会社の先輩が主催した飲み会で知り合いました。先輩の大学時代の後輩で、つきあうことになったとき報告したら、『あいつはやさしくていいヤツだよ』と言ってくれたんです。私はその先輩をすごく信頼していたのでホッとしたのを覚えています。確かにつきあっているときはやさしくていい人でした」

 彼の母親は、北関東のとある都市に、彼の姉一家と暮らしている。彼が高校生のときに父親が病死、それ以来、女手ひとつで姉と彼と育ててくれた。だから彼が母親に感謝の念をいつも持っていることはユリカさんも把握していた。

「ただ、一緒に住んでいるときは家の電話に彼のおかあさんからかかってきて、私が伝言をしても彼、すぐにはコールバックしなかったんですよ。『伝えてないと思われるから電話して』と言うと、『いいんだよ、明日するよ』という感じ。だから母親とは距離を置いているものだと思っていました」

◆結婚の話が出たころから異変が…

 ところが結婚の話が出たころから、彼は実家から都内に延びている電車の沿線に住みたがったり、自分名義で母親に携帯電話をもたせたりするようになった。

「いや、なんだかんだ言ってもオレも長男だからさ。一緒に住んでいない分、少しは親孝行しないと」

 そう言って照れることもあった。

「それを私はいいように解釈していたんです。親に優しい人は妻や子にもやさしいだろうと」

 確かに彼はやさしかった。だがそれが優柔不断に見えてきたのは結婚後のことだった。

◆退院したら自宅に義母がいた

 婚姻届を出してから半年後、娘が産まれた。

「もともと出産したら私の実家の母が手伝ってくれることになっていたんです。退院する日、夫はどうしても仕事で病院に来られないというので母に迎えに来てもらいました。母と一緒に帰宅したら、自宅にいたのは義母。びっくりしました。『あなたが入院している間、ずっと家事をやっていたのよ』って。

 夫はひとりで暮らしているけど何の問題もないよと言っていたのに。どうしてそんなすぐバレるウソをつくのか不思議でしたね。義母は家の中を忙しく動き回って、『私がやるのでおかあさんはいいですよ』と私の母を帰そうとしたんです。だから『お義母さんこそ、もうお疲れでしょうから、今日は自分の家で寝てください』と私が言って帰しました。義母が家にいたら気が疲れますから」

 すると夕方、夫から連絡があって、「どうして母さんを追い出したんだ」とおかんむり状態。ユリカさんも売り言葉に買い言葉で、「いや、話が違うでしょ、そもそも退院したら私は母に来てもらうって言ったじゃない」と電話でケンカになってしまった。

「あげく、夫は『もういい。今日は実家に帰る』と。『あなたの子が自宅に初めて帰ってきたのに会わないの?』とたずねたら、『母さんの心の傷のほうが心配だ』って。え、こんなことを言う人だったのかと愕然(がくぜん)としました」