スマートフォンでも無料のAdobe「Photoshop Express」を使うことで、本格的な画像編集ができる。
■さまざまな加工が楽しめる編集ソフトPhotoshop Expressは、スマートフォンで利用可能な画像編集ソフト。
Photoshop Expressがあれば、スマートフォンで撮影した写真を、そのままスマートフォンで加工してソーシャルメディアへ投稿することができる。
利用料は無料。広告も一切表示されない。
対応のモバイルデバイスは、
・iOS:10.0以降
・Android:4.1以降
・Windows:Windows 8以降
この3種類がある。
サポートされるファイルは、
・JPEG
・PNG
・TIFF
・RAW
この4種類だ。
RAWは、
・arw(SONY)
・cr2(CANON)
・crw(CANON)
・dng
・erf(EPSON)
・raf(FUJI)
・3frとfff(HASSELBLAD)
・dcr(KODAK)
・mrw(KONICA)
・mos(LEAF)
・rwl(LEICA)
・nefとnrw(NIKON)
・orf(OLYMPUS)
・rw2(PANASONIC)
・pef(PENTAX)
・srw(SAMSUNG)
これらに対応していることがAdobeにより確認されている。
Photoshop Expressには、有料版の「PS Express Premium」が用意されている。
・高度な修復
・特定部分の編集
・エディタテーマ
・コラージュテーマ
・カットアウトコラージュ
・カメラエフェクト
など、無料版のPhotoshop Expressに比べて、編集機能が強化されている。
またPS Express Premiumは有料版で料金は、550円/月。
3日間は無料で使用できるので、試しに使ってみて気に入ったら、そのまま継続すればよいだろう。
■不要な部分もタップするだけで消せる「Photoshop Express」早速、Adobe Photoshop Expressを使ってみよう。
ここでは、iPhone X でiOS版を使用した。
Photoshop Expressを起動すると、アプリの特徴を説明する画面を表示してくれる。
「次へ」を押して画面を進めると、ログインまたはサインインを要求される。
・Googleアカウント
・Facebookアカウント
・Apple ID
・Adobe ID
この4つのいずれかでログインしよう。
ログインが完了すると、編集する写真を選択する画面になるので、目的の写真を選択しよう。
自動補正がおこなわれて、編集画面に切り替わる。
○フィルター撮影した写真を加工するとき、一番お手軽なのがフィルター機能だ。
フィルターは、
・お気に入り効果
・基本
・チャーム
・ホワイトバランス
・マット
・HDR
・暖色
・光
・白黒
・ポートレート
・自然
・ポップカラー
・デュオトーン
この13種類から選択できる。
ユーザーはフィルターを選ぶことにより、ある程度、自分のイメージに近い作品づくりができる。
フィルターの使い方は簡単だ。
好みのフィルターを選択後、スライドバーを左右に動かして、フィルターの効き具合を調整するだけでよい。
たとえば、椿の花を題材としたアーティスティックな作品を作りたかったとしよう。
花を強調させたいとき、「ポップカラー」-「マゼンタ」を選択すると、椿の花のマゼンタのみが強調され、それ以外の色が白黒になる。
椿の花のマゼンタを強調した加工を施してみた。
○オーバーレイ光による印象的な作品づくりに便利なのがオーバーレイ機能だ。
画面下に用意されているアイコンの中から、丸が2つのアイコンを選択しよう。
好みの光を選択後、スライドバーを左右に動かして、フィルターの効き具合を調整できる。
たとえば、「光漏れ」-「L1」を選択すると、左上から青い光が差し込んでくる作品を簡単に作ることができる。
左上から青い光が差し込んでくる作品を作ってみた。
○テキスト入力写真の中にテキストを入力したいときは、テキスト入力機能を使ってみよう。
画面下に用意されているアイコンの中から、「T」のアイコンを選択する。
あらかじめ用意されたスタイルの中から好みのスタイルを選択後、フォントを入力すればよい。
フォントは、
・フォント
・カラー
・ストローク
・整列
この4つの操作ができる。
たとえば、ダイエットに最適なメニューとして、けんちん汁のレシピをSNSへ投稿したいとしよう。
けんちん汁の写真を選択したら、スタイルの「基本」-「B1」を選択すると、フォントを強く強調しいときに使えるスタイルだ。「ダイエットにぴったりのけんちん汁」と文字を差し替えた後、
・カラー 白
・ストローク オレンジ
・整列 中央
を選択して、フォントの大きさを調整すると、投稿のトップに使える写真を作成することができる。
投稿のトップに使うための写真を加工してみた。
○トリミングSNSへ投稿する作品づくりのために写真の一部を切り出したいときは、トリミングを使用する。
画面下に用意されているアイコンの中から、トリミングのアイコンを選択しよう。
Photoshop Expressでは、InstagramやFacebookへ投稿する人に向けて、あらかじめ最適な縦横比が用意されている。
編集したい写真を表示させたら、縦横比を選択後、画面を拡大・縮小したり、回転させたり、変形させたりするだけで、投稿するSNS向けの画像を簡単に作ることができる。
たとえば、Instagramに投稿する作品の場合、四角形を選択すれば、縦横比1:1の写真を切り抜ける。その後、大きさや回転、変形などの処理をおこなえば、Instagramへすぐに投稿できる作品ができ上がる。
Instagramに投稿する作品を作ってみた。
○傷の除去人物写真では、傷やシミが気になるときがある。風景や建物の写真では、ゴミ箱や人物などを消したいときもあるだろう。
傷の除去は、そうした不要な部分を自然なかたちで消せる便利な機能だ。
画面下に用意されているアイコンの中から、絆創膏のアイコンを選択しよう。
傷を除去したい箇所をタップするだけで、その傷の部分を綺麗に消すことができる。
たとえば、撮影した写真から文字を消したいときは、消したい文字の部分をタップしていくだけでよい。
修正前の写真。左のアルファベットを消したい。
修正後の写真。不要な部分をタップするだけで消すことができる。
Photoshop Expressを使えば、テキストを入力したり、トリミングしたり、不要な部分を自然なかたちで消したり、さまざまな加工をおこなえる。スマートフォンだけで手軽に画像編集したい人にオススメのソフトだ。
・
「Photoshop Express」 - iPhone
・
「Photoshop Express」 - Android
ITライフハック 関口哲司