失われた元データが重要なデータだった場合、そのダメージは深刻だ。
そこで、おすすめしたいのが
Windows 10の「ファイル履歴を使用してバックアップ」
この機能である。
今回は、この機能を使ってファイルを上書き前の状態に戻す方法をご紹介しよう。
■Windows 10の「ファイル履歴を使用してバックアップ」とは?「ファイル履歴を使用してバックアップ」は、ファイル履歴を有効にすることで自動的にバックアップできる機能だ。
もし作業中のファイルが破損してしまった場合などでも、保存していたファイル履歴から復元できるという便利なしくみだ。
バックアップ対象のフォルダーは、ライブラリやデスクトップなどの基本的なものに加え、任意のフォルダーを追加することも可能。また、必要に応じて特定のフォルダーをバックアップ対象から除外することもできる。
なお、ファイル履歴のバックアップは、USBメモリーや外付けハードでディスクなど、外部ドライブに保存する必要がある。
■「ファイル履歴を使用してバックアップ」を有効に設定するまずは、ファイル履歴のバックアップを有効に設定しておく。
この設定により、自動的にファイル履歴のバックアップが実行される。
必要に応じて、バックアップのタイミングや、バックアップデータの保持期間なども指定しよう。
1.「更新とセキュリティ」を開く
Windows 10の「設定」を開き、「更新とセキュリティ」をクリックする。
2.「ドライブの追加」を開く
表示された画面の左側の項目から「バックアップ」をクリックし、右側の「ファイル履歴を使用してバックアップ」の「ドライブの追加」をクリックする。
3.バックアップ先を指定する
表示された画面で、バックアップの保存先にする外付けドライブをクリックする。
4.オンを確認して「その他のオプション」を開く
元の画面に戻ったら、「ファイルのバックアップを自動的に実行」をオンにして、下にある「その他のオプション」をクリックする。
5.バックアップのタイミングなどを指定
「バックアップオプション」が表示されるので、ここでバックアップ間隔や保持期間などを指定する。また、バックアップ対象の追加や除外なども、ここで行える。
■ファイルの状態を復元する場合バックアップされた履歴からファイルを復元する場合は、ファイルの「プロパティ」から簡単に行える。復元したいファイルのバージョンをクリックして、置き換えを実行すればよい。
1.ファイルの「プロパティ」を開く
以前の状態に戻したいファイルを右クリックし、メニューから「プロパティ」を選択する。
2.バージョンを選んで復元
「以前のバージョン」タブを開いて、「ファイルのバージョン」から戻したいバージョンを選択し、「復元」をクリックする。
3.置き換えを実行する
ファイルの置き換えダイアログが表示されるので、「ファイルを置き換える」をクリックすれば、その時点のファイルの状態に復元される。
「自分は決して上書きなんてしない!」と自信満々の人もいるが、うっかりはどんな優秀な人にも起こりうるミスだ。
災害に備えるのと同様に、もしものときの“転ばぬ先の杖”として、「ファイル履歴を使用してバックアップ」を有効にしておこう。
執筆:しぶちん(ITライター)