秋限定メニューも必見!銀座で愛され続ける、二大パーラーの「ご褒美パフェ」。
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「この店のパフェの主役はあくまでも果物。それは80年以上前から変わりません」と店長の今泉崇さん。カッティングの技術で果物のおいしさを最大限に引き出すことこそが、フルーツ専門店の真骨頂だ。
「果物の甘みとコク、酸味、食感を楽しんでもらえるよう、アイスもシャーベットも主張し過ぎないバランスを心がけています。目で舌で、季節を感じてほしいですね」
たとえば代表作の「銀座パフェ」なら、リンゴやイチゴをはじめ、秋は柿、冬は柑橘類など旬の素材を織り交ぜて8種のフルーツで構成する。年間を通して主役を飾るのが甘くトロけるようなマスクメロン。旬のフルーツの芳潤さを最高の状態で切り取った、カットフルーツの妙を存分に味わえる一品だ。
もう一つの「ブドウパフェ」は、ピオーネやクイーンニーナ、シャインマスカットの瑞々しいおいしさを閉じ込めた秋の限定メニュー。まずカッティングの技で目を楽しませ、爽やかなブドウシャーベットやエルダーフラワーゼリーが果実の優美な甘みに華を添える。
最高の果物を提供する信念と深い愛情は、創始者の時代から変わらず育まれている。?宝石のように美しい果物〞をちりばめたパフェが、フルーツパーラーの幸せな景色を作っているのだ。〈銀座千疋屋 銀座本店 フルーツパーラー〉
■東京都中央区銀座5-5-1 2F
■03-3572-0101
■11:00〜19:30LO(日祝〜18:30LO) 無休
■45席/禁煙〈資生堂パーラー 銀座本店 サロン・ド・カフェ〉アイスクリームの伝統と美とおいしさへの探究心。
資生堂のロゴが織り込まれた真っ白なテーブルクロスに少し緊張しながら、よく磨かれたシルバーのスプーンでひとさじずつ大切に味わう。この高揚感はやはり、銀座本店ならではのものだ。
創業は1902(明治35)年、〈資生堂薬局〉の一画に日本初のソーダ水と稀少なアイスクリームを製造販売する?ソーダファウンテン〞として誕生した。アイスクリームソーダが銀座名物として人気を博し、のちに店のアイコン的存在となるストロベリーパフェが登場したのは昭和30年代のこと。どの角度から見ても美しい?クラウンスタイル〞と呼ばれる王冠型のパフェは、イチゴとアイスクリームを味わうために作られた、究極にシンプルな一品。
「素材やデザインは進化していますが、中心となるアイスクリームのレシピは創業時から変わりません」と飲料長の橋本和久さん。イチゴとバニラアイスクリーム、生クリーム、そして一粒一粒潰して作る果肉ソースが見事なバランスをなし、最後のひとさじまでワクワクが続く。食べれば完成度の高さがわかる名作だ。
「中には当店に一生に一度しかいらっしゃれないお客様もいます。そんな方の幸せな記憶となれるよう、日々?想い〞を込めて作っています」と橋本さん。アイスクリームのレシピを変えないのは、お客さんの思い出の味であり続けるためでもある。
さて〈資生堂パーラー〉は現在、改装のため全館休業中。11月1日のオープン時には、記念に「スペシャルアイスクリームの和栗パフェ」が登場する。〈十勝しんむら牧場〉直送の低温殺菌牛乳で作るミルキーな3種のアイス(バニラ、ミルク、マロン)を、品のある和栗クリームと合わせたスペシャルな新作。「実は牛乳を変えてアイスクリームを発表するのは初めてです。新たなスタートにふさわしい試みですね」と微笑む橋本さん。
老舗の伝統を受け継ぎながら常に進化を続けていく。この2つのパフェは、〈資生堂パーラー〉の信念そのものなのだ。〈資生堂パーラー 銀座本店 サロン・ド・カフェ〉
現在休業中。11月1日より営業再開。
■東京都中央区銀8-8-3 3F
■03-5537-6231
■11:00〜20:30LO(日祝〜19:30LO) 月休(祝は営業)
■46席/禁煙Hanako『大銀座、三都物語。』特集では、大銀座エリアの楽しみ方を多数ご紹介しています!
(Hanako1177号掲載/photo : MEGUMI text : Yoko Fujimori)
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